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発明の名称 記録方法及び装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平11−35179
公開日 平成11年(1999)2月9日
出願番号 特願平9−197159
出願日 平成9年(1997)7月23日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 康徳 (外2名)
発明者 大古田 啓次
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 記録媒体を搬送し、記録ヘッドにより該記録媒体に画像を記録する記録装置であって、複数の記録媒体を積層して収容可能な第1の収納部と、複数の記録媒体を積層して収容可能な第2の収納部と、前記第1及び第2の収容部から給送された記録媒体を前記記録ヘッドによる記録位置に搬送する搬送手段と、前記第1及び第2の収容部のそれぞれに収容された記録媒体の種類を識別する識別手段と、前記第1の収容部に収容された記録媒体を吸引部により吸引して前記搬送手段により搬送可能な位置まで給送する吸引給送手段と、前記第2の収容部に収容されている記録媒体を分離ローラにより分離して前記搬送手段により搬送可能な位置まで給送する分離給送手段と、記録に使用する記録媒体の種類を指示する指示情報を入力する入力手段と、前記入力手段により入力された指示情報に対応する種類の記録媒体が前記第1或は第2の収容部に収容されているか否かを判別する判別手段と、前記判別手段により前記第1或は第2の収容部に収容されていると判別されると、前記記録媒体の種類が前記収容部に対応する前記吸引給送手段或は前記分離給送手段による給送に対応しているか否かを判断し、対応している場合に前記吸引給送手段或は前記分離給送手段により前記搬送手段により搬送可能な位置まで給送して記録を行うように制御する制御手段と、を有することを特徴とする記録装置。
【請求項2】 請求項1に記載の記録装置であって、前記第1の収容部は密着度の高い記録媒体を、前記第2の収容部は通常の記録用紙を収容していることを特徴とする。
【請求項3】 請求項1に記載の記録装置であって、前記第1或は第2の収容部の少なくともいずれかに収容された記録媒体を分離ローラによる分離して給送するか、又は吸引部により記録媒体を吸引して分離給送することを選択的に実行できる分離給送手段を更に有することを特徴とする。
【請求項4】 請求項1に記載の記録装置であって、前記判別手段により前記指示情報に対応する記録媒体が前記第1及び第2の収容部のいずれにも収容されていないと判別されると、その旨を表示・出力する出力手段を更に有することを特徴とする。
【請求項5】 請求項1乃至4のいずれか1項に記載の記録装置であって、前記記録装置はインクジェット記録装置であることを特徴とする。
【請求項6】 請求項5に記載の記録装置であって、前記記録ヘッドは熱エネルギーを利用してインクを吐出する記録ヘッドであって、インクに与える熱エネルギーを発生するための熱エネルギー変換体を備えていることを特徴とする。
【請求項7】 記録媒体を搬送し、記録ヘッドにより該記録媒体に画像を記録する記録方法であって、記録に使用する記録媒体の種類を指示する指示情報を入力する入力工程と、それぞれ複数の記録媒体を収容している第1及び第2の収容部のそれぞれに収容された記録媒体の種類を識別する識別工程と、前記識別工程における識別結果に基づいて、前記入力工程で入力された指示情報に対応する種類の記録媒体が第1或は第2の収容部に収容されているか否かを判別する判別工程と、前記判別工程で前記第1或は第2の収容部に収容されていると判別されると、前記記録媒体の種類が前記収容部のそれぞれに対応する吸引部による吸引給送ユニット或は分離ローラによる分離給送ユニットによる給送に対応しているか否かを判断する判断工程と、前記判断工程で対応していると判断された場合に、前記吸引給送ユニット或は前記分離給送ユニットにより前記記録媒体を搬送可能な位置まで給送して記録を行うように制御する制御工程と、を有することを特徴とする記録方法。
【請求項8】 請求項7に記載の記録方法であって、前記第1の収容部は密着度の高い記録媒体を、前記第2の収容部は通常の記録用紙を収容していることを特徴とする。
【請求項9】 請求項7に記載の記録方法であって、前記第1或は第2の収容部の少なくともいずれかに収容された記録媒体を分離ローラによる分離して給送するか、又は吸引部により記録媒体を吸引して分離給送することを選択的に実行できることを特徴とする。
【請求項10】 請求項7に記載の記録方法であって、前記判別工程で前記指示情報に対応する記録媒体が前記第1及び第2の収容部のいずれにも収容されていないと判別されると、その旨を表示・出力する出力工程を更に有することを特徴とする。
【請求項11】 請求項7乃至10のいずれか1項に記載の記録方法であって、前記記録はインクジェット法による記録であることを特徴とする。
【請求項12】 請求項11に記載の記録方法であって、前記記録ヘッドは熱エネルギーを利用してインクを吐出する記録ヘッドであって、インクに与える熱エネルギーを発生するための熱エネルギー変換体を備えていることを特徴とする。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、記録媒体を搬送して記録する記録装置と該装置におけるシートの搬送方法に関するものである。なお、以下の実施の形態では、記録装置がインクジェット記録装置の場合で説明するが本発明はこれに限定されるものでなく、サーマルプリンタや感光式プリンタ或はレーザビームプリンタ等の各種記録方式の記録装置にも適用可能である。
【0002】
【従来の技術】従来のインクジェット記録装置では、様々な種類の記録媒体が使用可能であり、そのような記録媒体としては例えば、普通紙、光沢紙、OHP用透明シート、葉書、封筒、シール用紙などがある。これらの様々な記録媒体を使い分けるために、従来は手差し用の給紙口を設け、通常使用するシートは用紙カセット等に積層して収納しておき、一時的に使用するシートは一枚ずつ手差し用の給紙口から入れるという方法で対処してきた。しかしながらこのような構成には以下のような問題点があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】記録媒体を複数枚積層して収容しておき、その積層された記録媒体を1枚ずつ取り出す機構が1つしか設けられていないため、よく使用する記録媒体が2種類あり、それぞれを頻繁に切り替えて使用する場合、一方は毎回1枚ずつ手差しにより差し入れなければならない。
【0004】また近年、大判のシート状の記録媒体にも対応できる機種も多数出現してきており、例えばA3,A2判等の記録シートにも印字できる記録装置も一般化してきている。これと同時に、記録画素密度の高精細化に伴って記録される画質も向上し、そのため写真画像を記録するための光沢紙や透明シートなども多用されるようになってきた。これらのシートは、ベース材料にインクを吸収する受像層を形成したもので、シート表面は普通紙に比較すると極めて平滑に形成されている。従って、このようなシートを複数積層した場合、シート同士の密着性が高くなる。また、このようなシートのベース材料としてPETフィルムなどの樹脂材料が用いられている場合は静電気が発生しやすく、シート同士の密着性がさらに高まることになる。また、そのようなシートの受像層そのものも普通紙に比較して粘着性が高い。このようなシートサイズの大型化と、シート同士の密着性の増大に対して、従来例のような分離ローラでシートを1枚ずつ分離して繰り出す方式では、安定したシート供給は極めて困難である。従って現状では、このような種類のシートに記録する場合は、1枚ずつ手差しにより挿入してセットしているのが現状であり、このため、このようなシートを使用して大量に印刷する際には作業効率が極めて悪くなっていた。
【0005】本発明は上記従来例に鑑みてなされたもので、記録媒体の収容部を複数設け、指示された記録媒体を選択して記録できる記録方法と装置を提供することを目的とする。
【0006】また本発明の目的は、記録媒体の各収容部に収容された記録媒体の種類を検知し、その検知した記録媒体の種類が、その収容部から記録媒体を給送する手段に適合している場合に記録媒体の給送及び記録を行うようにした記録方法と装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために本発明の記録装置は以下のような構成を備える。即ち、記録媒体を搬送し、記録ヘッドにより該記録媒体に画像を記録する記録装置であって、複数の記録媒体を積層して収容可能な第1の収納部と、複数の記録媒体を積層して収容可能な第2の収納部と、前記第1及び第2の収容部から給送された記録媒体を前記記録ヘッドによる記録位置に搬送する搬送手段と、前記第1及び第2の収容部のそれぞれに収容された記録媒体の種類を識別する識別手段と、前記第1の収容部に収容された記録媒体を吸引部により吸引して前記搬送手段により搬送可能な位置まで給送する吸引給送手段と、前記第2の収容部に収容されている記録媒体を分離ローラにより分離して前記搬送手段により搬送可能な位置まで給送する分離給送手段と、記録に使用する記録媒体の種類を指示する指示情報を入力する入力手段と、前記入力手段により入力された指示情報に対応する種類の記録媒体が前記第1或は第2の収容部に収容されているか否かを判別する判別手段と、前記判別手段により前記第1或は第2の収容部に収容されていると判別されると、前記記録媒体の種類が前記収容部に対応する前記吸引給送手段或は前記分離給送手段による給送に対応しているか否かを判断し、対応している場合に前記吸引給送手段或は前記分離給送手段により前記搬送手段により搬送可能な位置まで給送して記録を行うように制御する制御手段とを有することを特徴とする。
【0008】また上記目的を達成するために本発明の記録方法は以下のような構成を備える。即ち、記録媒体を搬送し、記録ヘッドにより該記録媒体に画像を記録する記録方法であって、記録に使用する記録媒体の種類を指示する指示情報を入力する入力工程と、それぞれ複数の記録媒体を収容している第1及び第2の収容部のそれぞれに収容された記録媒体の種類を識別する識別工程と、前記識別工程における識別結果に基づいて、前記入力工程で入力された指示情報に対応する種類の記録媒体が第1或は第2の収容部に収容されているか否かを判別する判別工程と、前記判別工程で前記第1或は第2の収容部に収容されていると判別されると、前記記録媒体の種類が前記収容部のそれぞれに対応する吸引部による吸引給送ユニット或は分離ローラによる分離給送ユニットによる給送に対応しているか否かを判断する判断工程と、前記判断工程で対応していると判断された場合に、前記吸引給送ユニット或は前記分離給送ユニットにより前記記録媒体を搬送可能な位置まで給送して記録を行うように制御する制御工程とを有することを特徴とする。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して本発明の好適な実施の形態を詳細に説明する。
【0010】図1は、本発明の実施の形態のインクジェット記録装置のシート搬送機構の構造を示す概略断面図である。尚、以下の実施の形態では、記録媒体を記録紙として説明するが、この記録紙は通常の紙の記録用紙だけでなく、OHP等の樹脂シート、或は特殊なコーティング処理を施した各種記録用シート等を含むものとする。
【0011】図1において、1は積層された未使用の記録紙で、給紙用トレイ(給紙用カセット)2に略水平に載置されている。3は吸盤で、後述する吸盤移動機構(図4の108)により、図中aの位置から積層された未使用の記録紙1の最上部の1枚に接する位置bに移動し、最上位の用紙を吸引して持ち上げることができる。この際、後述の吸引機構(図4の109)により、吸盤3が記録紙に接した状態で吸盤3の内部の圧力を減少させて記録紙1の最上部の1枚を吸着して、その記録紙を他の記録紙から分離させる。その状態で吸盤移動機構108により図中cの位置に移動し、その分離した1枚の記録紙の先端を搬送ローラ4,5の間に差し込むことができる。その後、吸引機構109による吸引動作を停止させて吸盤3の吸着力を解除し、吸盤3による記録紙の拘束を解くことができる。
【0012】搬送用ローラ4,5は、搬送用モータ(図4の106)等の駆動源によりクラッチ機構(図4の107)等を介して回転駆動される。6,7はガイド板で、所定の間隔を持って対向して配置されており、搬送用ローラ4,5の回転により搬送される記録紙の供給経路を形成している。これらガイド板6,7で形成される供給経路の断面形状は略半円形であり、搬送用ローラ4,5近傍から上方の副走査用ローラ8,9に至っている。これら副走査用ローラ8,9は、図中左方向に平行に配置された第2の副走査用ローラ対10,11と共に、搬送されてきた記録紙を挟持し、後述する制御部(図4の101)などの制御の下に紙送りを行っている。15は副走査用ローラ8,9,10,11の間での記録紙の位置を規制するガイド板である。12は記録ヘッド(インクジェットヘッド)で、記録紙1の搬送方向に複数のインク吐出用ノズルが配されている。尚、この記録ヘッド12は、それぞれが異なる色のインクを吐出する複数のインクジェットヘッドを備えていても良い。13は記録ヘッド12に供給するインクを収容しているインクタンクである。記録ヘッド12とインクタンク13はキャリッジに載置されており、図1の副走査用ローラ8〜11の回転軸と略平行に配置されたキャリッジガイドにより、記録紙の搬送方向に略直交する方向(図1の垂直な方向)に移動可能に保持されている。14は記録終了後、副走査用ローラ10,11から排出される記録紙を載置する排紙トレイである。
【0013】16は、上方の記録紙収容部に積層して収容された未使用の第2の記録紙である。17は積層収納された記録紙16を載置し、分離ローラ18方向に適宜押圧する圧板である。19,20はガイド板で、分離ローラ18により取り出された1枚の記録紙の先端を副走査用ローラ8,9に導くための第2の供給経路を形成している。
【0014】21,22,23,24は、例えば特開平1−264879号公報で開示されている記録紙1,16の有無及びその紙質を検知する手段である。21,23はそれぞれ記録紙1,16の表面に所定波長の光を照射する光源、22,24は、その光源から照射された光が記録紙表面から反射された光を受光する光検出器である。
【0015】このような反射光による記録紙の紙質の検知は、記録紙の種類に応じて表面の粗さが異なり、それに伴って光の拡散の程度が異なってくることに起因してなされるものである。例えば普通紙の表面は微視的にみれば繊維の絡み合ったもので表面の拡散は大きく、従って検出器22,24の出力は小さくなる。一方、表面が平滑で、光の拡散の程度の低いシートの場合、検出器22,24の出力が大きくなる。このような光による検出手段を用いて、吸盤3を使用した第1の分離機構、或は分離ローラ18を使用した第2の分離機構に対応する記録紙がそれぞれ対応するカセットに装填されているか、又は記録に適した記録紙が装着されているかなどが判断可能となる。
【0016】図2は、吸盤3の吸引機構の一例を示す図である。
【0017】図2において、3は吸盤で、吸引用にあけられた穴3aを有している。この穴3aは、ホース31に接続されている。ホース31の他端は電磁弁32に接続されている。また電磁弁32の他方はホース33を介して電磁ポンプ34に接続されている。この電磁ポンプ34の内部には図3に示すゴム製のダイアフラム85が設けられている。このダイアフラム85は、不図示の電磁力発生手段により中央部85aを繰り返し高速で押し引きしている。このダイアフラム85は、基台86にはめ込まれており、この基台86には、吸気口86a、排気口86b、一方向弁87,88が設けられている。ホース33は電磁ポンプ34内部でダイアフラム85の吸気口86aに繋がっている。従って、ダイアフラム85の押し引き動作により吸気口86aから吸い込んだ気体を排気口86bから排出し、その結果、吸気口86aに接続されている部分の圧力を低下させることができる。
【0018】このような構成で記録紙を吸着する場合、吸盤3を記録紙に押し当て、電磁弁32を閉じ、電磁ポンプ34を作動させる。記録紙の吸着中は電磁ポンプ34を駆動し続ける。この吸盤3による吸着を解除する場合は、電磁弁32を解放して電磁ポンプ34を停止する。ここで電磁弁32を用いているのは、外気を速やかに取り入れて、吸盤3による吸着の解除を迅速に行うためである。電磁弁32が設けられていなくて電磁ポンプ34を停止しただけで吸着を解除しようとすると排気が遅く、吸着がなかなか解除されず装置の動作に支障がでる。
【0019】尚、電磁ポンプ34は、図示したダイアフラム式のもの以外にも種々の方法がある。例えば内部の羽根車を回転して排気を行う渦巻式のポンプなどを用いてもよい。
【0020】図4は、本実施の形態のインクジェット記録装置の構成を示すブロック図である。
【0021】図において、101は装置全体の動作を制御するための制御部で、マイクロコンピュータ等のCPU120、CPU120により実行される制御プログラム等を記憶しているプログラムメモリ、CPU120による処理の実行時に各種データを一時的に保存するためのRAM122などを備えている。102はヘッドドライバで、制御部101の指示に従って記録ヘッド12を駆動して記録を行う。103,104のそれぞれはモータドライバで、制御部101の指示に応じてそれぞれ対応するキャリッジモータ105、搬送用モータ106を回転駆動している。キャリッジモータ105は記録ヘッド12を搬送駆動するためのモータ、搬送用モータ106は、クラッチ機構107を介して、図1の搬送用ローラ4,5,8,10、及び分離ローラ18等をそれぞれ独立して回転駆動することができる。108は吸盤移動機構で、吸盤3を図1のa,b,cのそれぞれの位置の間で移動させる。109は吸引機構で、吸盤3の吸引口から排気して、吸盤3に記録シートを吸引させる。22,24は図1に示す用紙センサである。
【0022】次に、以上の構成を有する本発明の実施の形態のインクジェット記録装置の動作の概略を以下に説明する。
【0023】まず装置の下方の用紙カセット2に収容された記録紙1が選択されて記録を行う場合について説明する。記録開始が指示されると、吸盤移動機構108により吸盤3がaの位置よりbの位置に移動して、用紙カセット2に積層されている記録紙1の最上部の1枚に接触する。次に吸引機構109により、吸盤3内部の排気がなされて、その内圧が減少される。これにより、最上部の記録紙が吸盤3に吸着される。その後、吸盤移動機構108により吸盤3を上方のaの位置に移動した後、さらに図1の右方向に移動してcの位置に移動して、その吸盤3に吸着されている1枚の記録紙の先端を搬送ローラ4,5に挟持させる。これら搬送用ローラ4,5は、搬送用モータ106の回転により回転駆動されると、搬送用ローラ4,5の間に差し込まれた記録紙はガイド板6,7で形成された第1の供給経路中を上方に進み、その先端が副走査用ローラ8,9に差し込まれて挟持される。
【0024】こうして、その搬送された記録紙は副走査用ローラ8,9に挟持され、間欠的に搬送・停止を行いながら、搬送停止中に、その搬送方向と略直交する方向に記録ヘッド12が移動しながら、記録する画像データに応じて記録ヘッド12を駆動する。これにより、記録ヘッド12からインクが吐出されて画像が記録される。こうして画像が記録された記録紙の先端が第2の副走査用ローラ10,11に到達すると、記録紙は4個の副走査用ローラ8,9,10,11に挟持された状態で搬送される。そして、その記録紙の後端が第1の副走査用ローラ8,9から離れた後は、第2の副走査用ローラ10,11の回転だけで記録紙の搬送が行われる。こうして記録が終了した記録紙は、第2の副走査用ローラ10,11の更なる回転により記録紙受け14に排出される。
【0025】次に、上方の用紙収容部にセットされた第2の記録紙16が選択されて記録を行う場合について述べる。
【0026】まず記録開始指令に応じて圧板17が上方に移動し、そこに積層された記録紙16の最上部の1枚を分離ローラ18に押圧する。この分離ローラ18は時計回り方向に回転することにより、記録紙の最上部の1枚をガイド板19,20で形成された第2の供給経路に送り出すことができる。こうして送り出された記録紙の先端は、副走査用ローラ8,9に挟持され、その回転により搬送される。以後の記録中の動作は、前述の用紙カセット2からの記録紙に記録する場合の動作と同様である。
【0027】このような構成において、第1の記録紙として、例えばA2判、A3判のような大判で、かつ記録紙同士の密着性の高い記録媒体、例えば白色または透明のPETのベースフィルムに吸収層を設けた受像紙等であっても、それを複数枚積層した状態でも確実に1枚ずつ搬送することができる。
【0028】一方、上方の収容部に収容される第2の記録媒体として、分離ローラ18で送り出し可能な、例えば通常の普通紙等の用紙をセットすることにより、こちらも1枚1枚手差しすることなく、自動的にかつ1枚図ずつ確実に搬送することができる。
【0029】従って、本実施の形態1のインクジェット記録装置によれば、異なる種類のシートを選択的に用いて効率よく記録することができる。
【0030】図5は、本実施の形態のインクジェット記録装置による記録処理を示すフローチャートで、この処理を実行する制御プログラムはプログラムメモリ121に記憶されている。
【0031】この処理は記録処理の開始指示により開始され、まずステップS1で、カセット2に収容されている記録紙(第1の記録紙)を使用した記録か、或は上方の収容部に収容されている記録紙(第2の記録紙)を使用した記録処理かどうかを調べ、第1の記録紙を使用した記録処理の時はステップS2に進み、吸盤移動機構108により吸盤3を位置aから位置bまで移動させ、カセット2の最上部の記録紙を吸引する。そしてステップS3では、そのままの状態で吸盤3を位置cまで移動させて、記録紙の先端を搬送用ローラ4,5に挟持する。そしてステップS4に進み、それら搬送用ローラ4,5を回転駆動して、それらローラ4,5に挟持されている用紙を給送路に沿って搬送する。
【0032】ステップS5では、その記録紙の先端が副走査用ローラ8,9の位置に到達すると、ローラ8,9の回転を開始し、更にそれらの回転により、記録紙を記録位置まで移動させる。ステップS6では、その記録紙がプリント位置まで到達したかを調べ、プリント位置に到達した時はステップS7に進み、キャリッジモータ105により記録ヘッド12を走査させながら、記録する画像データに応じて記録ヘッド12を駆動してプリント処理を行う。そしてステップS8で、その記録紙の先端が副走査用ローラ10,11の位置まで到達するとステップS9に進み、ローラ8,9に加えて、それら搬送用ローラ10,11の回転駆動を開始する。そして、記録ヘッド12による1走査分による記録が終了すると記録ヘッド12をホーム位置に戻し(キャリッジリターン)、副走査用ローラ8〜11を回転駆動して、記録幅に応じて所定量記録紙を搬送し、前述した記録処理を実行する。こうしてこれらの処理を1頁の記録処理が終了するまで繰り返し行い、1頁の記録処理が終了するとステップS11に進み、ローラ10,11の更なる回転により、記録済みの記録紙を排紙する。
【0033】尚、ステップS5,S6,S8における記録紙の先端位置の検出は、不図示の用紙センサにより行っても良く、或は搬送用ローラ4,5及び/或は8,9の回転量に基づいて判断しても良い。
【0034】また、ステップS1の判断処理において、プリントに使用すべき種類の記録用紙がいずれの記録紙収容部に収容されているかを用紙センサ22,24よりの信号に基づいて判断し、その記録紙が収容されている収容部からの記録紙を選択してプリントを行うようにしても良い。このとき、所望の記録紙がいずれの収容部にもセットされていないと判断された時は、例えばエラーメッセージを表示したり、或は印刷を指示したホスト装置にエラーメッセージを返送しても良い。
【0035】図6は本実施の形態の吸引機構109と他の例を説明するための図である。
【0036】図6において、41は圧縮自在の蛇腹41aを有するゴム製のダイアフラムで、図ではその断面を示している。図中、A方向から見るとダイアフラム41は円形をしている。42はダイアフラム41を取り付ける基台で、その中央部にホース46を接続するためのパイプ部42aがある。ダイアフラム41と基台42との接触部は、ダイアフラム41の内径が基台42の外径より小さくなっているため機密になっている。尚、この基台42は不図示のフレームに固定されている。43は円形の板、44はダイアグラム41を伸縮する機構との結合部44aを有する金具で、ダイアフラム41の右端面をはさみ込んで、ねじ45により結合されている。これはダイアフラム41を伸縮させた時、その端面が変形してしまわないようにしたものである。ホース46は継ぎ手パイプ49を介してホース47,48に結合されている。47,48の先端には吸盤52が設けられている。また、51は吸盤を保持し、移動させるための部材である。50は部材51に取り付けられたアクチュエータ付きのインタラプタである。56は積層された記録紙を示す。吸盤52は不図示の移動機構により記録紙56に対し接近、離間する。図6は不図示のダイアフラム伸縮機構によりダイヤフラム41が引き伸ばされた状態を表し、図7はダイヤフラム41が押しつぶされた状態を示す。
【0037】この機構の動作の概略を述べる。ダイアフラム41の蛇腹41aがつぶされた図7の状態で、吸盤52を記録紙56に接触させる。次に吸盤52が記録紙56に接触して押圧されることによりつぶされると、インタラプタ50より信号が発生する。この信号をトリガにして不図示の伸縮機構により金具44を図6の右方向に引っ張る。これによりダイアフラム41の蛇腹41aが伸ばされ、図6に示す状態となり、その蛇腹41aの内容量が増大する。その結果、蛇腹41aの内圧が下がり、吸盤52により記録紙56が吸着される。こうして記録紙を吸着した吸盤52を移動することにより、最上部の記録紙だけを離間させる。そして記録紙の吸着を解除するタイミングになったときに、金具44を図6の左方向に付勢して図7の状態にして、ダイアフラム41をつぶした状態にして吸着が解除される。
【0038】[実施の形態2]次に本発明の実施の形態2について述べる。
【0039】図8は本発明の実施の形態2のインクジェット記録装置の記録紙の搬送部の構成を示す概略断面図で、前述の図1と共通する部分は同じ番号で示し、それらの説明を省略する。
【0040】この実施の形態2と前述の実施の形態1との差異は、第2の記録紙38の分離機構が吸盤31と分離ローラ32の両方の機能を有している点である。
【0041】図8において、32は分離ローラで、図1の分離ローラ18と同様の機能を備える部分である。31は吸盤で、分離ローラ32の外周に設けられている。33は分離ローラ32を回転自在に、かつ所望の範囲に移動可能に保持する保持機構の一部である。38は積層収納された未使用の記録紙(第2の記録紙)、39は記録紙を分離ローラに押し付ける圧板である。34,35は、分離された記録紙を副走査ローラ8,9に送るための搬送用ローラである。36,37はガイド板で、搬送用ローラ34,35と副走査用ローラ8,9の間での第2の記録紙の供給経路を形成している。
【0042】ここでは、用紙センサ23,24により検知された記録紙の種類に応じて、以下に述べる2通りの分離動作を、その種類に合わせて自動的に選択することができる。
【0043】図9及び図10は、第2の分離機構の動作を説明するための図である。
【0044】図9は、記録紙同士の密着力が弱く、かつ通気性の高い普通紙などを分離している状態を示す。この場合、圧板39は記録紙38を分離ローラ32に押し付け、この分離ローラ32の回転により記録紙38が1枚ずつ繰り出されて、搬送用ローラ34,35の間に挟持される。ここで吸盤31が記録紙38に接近するときは圧板39が下がり、その吸盤31は記録紙に接触しなくなる。
【0045】図10は、記録紙同士の密着が強く、通気性の極めて低い材料、例えばPETのベースフィルムに受像層を設けた記録紙(シート)などを分離している状態を示す。この場合は、支持機構33によって吸盤31が記録紙38に接近し、最上部の記録紙38に接触した後、吸盤31内の排気を行って、その記録紙を吸着する。吸盤31は支持機構33の働きにより、最上部の1枚の記録紙を吸着したまま上昇した後、搬送用ローラ34,35方向に移動され、その記録紙38の先端を搬送用ローラ34,35の間に差し込む。この状態が図10に示されている。この後、吸盤31による吸着を解除すると吸盤31から記録紙38が離れ、搬送用ローラ34,35の回転により給送される。その他の機構、動作については前述の実施の形態1の場合と同様である。
【0046】このような構成にすることにより、図9及ぶ図10に示す第2の分離機構部では、記録紙同士の密着力が弱く、かつ通気性の高い普通紙など、あるいは記録紙同士の密着力が強く、通気性の極めて低い材料、例えばPETのベースフィルムに受像層を設けたシートなどのいずれであっても、自動的にいずれかの動作を選択し、安定して1枚ずつ記録紙を連続して供給をすることができる。
【0047】また、第1及び第2の記録紙を同一種類とし、一方の記録紙収容部からの記録紙の供給が終わったことを用紙センサ22,24により検知すると、自動的に他方の収容部からの記録紙の給送に切り換えるように制御してもよい。
【0048】[実施の形態3]図11は、本発明の実施の形態3のシート分離機構の概略構成を示す図で、前述の図面と共通する部分は同じ番号で示し、その説明を省略する。
【0049】図11において、61は分離ローラで、内部に吸気通路61aを一体に形成している。吸気経路は分離ローラ61の外周の平面部61bに露出して記録紙38に吸着したとき閉じた空間を形成する。この吸気経路の他端は分離ローラ61及びローラ61の回転軸の一部を貫通し、不図示の吸引機構に至る。
【0050】[実施の形態4]図12は、本発明の実施の形態4のシート分離機構の概略構成を示す図で、前述の図面と共通する部分は同じ番号で示し、その説明を省略する。
【0051】この実施の形態4では、分離ローラ65と吸盤66、吸盤支持機構67を独立で設けている。この分離ローラ65を使用する場合、吸盤66は図12の位置に固定されて、圧板39が記録紙38を分離ローラ65に押圧する。ここで吸盤66を使用する場合は、吸盤支持機構67が不図示の駆動源により移動して吸盤66を下降させ、記録紙38に接触させて吸着させる。
【0052】図13は、前述の実施の形態1のインクジェット記録装置1000における制御系統の一例を示すブロック図である。
【0053】図13において、ホスト装置から入力される記録命令に記録紙の選択情報210が含まれている場合、その選択情報210が制御手段201に入力される。用紙センサ22,24はそれぞれ前述したセンサであり、第1の記録紙及び第2の記録紙の紙質情報を得るためのセンサである。紙質判定手段202では、それぞれのセンサ22,24の出力に基づいてそれぞれの収容部にセットされている記録紙の紙質を判定し、その結果を制御手段201に送る。制御手段201では、その入力された紙質判定結果と記録紙の選択情報210とを照合し、両者が一致した場合、所望の記録紙が供給されるようにそれぞれ第1、第2の記録紙を取り出すためのシート供給駆動源203また204に起動信号を送る。一致しない場合は不適合であったことを、表示パネル等の表示手段205に表示する。
【0054】また第1、第2のシート供給駆動機構が取り扱うことのできる紙質を記憶する手段205を備えており、制御手段201は紙質判定手段202からの紙質判定結果と、取り扱い可能紙質記憶手段205との内容を照合することにより、不適格な場合はその旨を表示手段205に表示することができる。尚、これらセンサ22,24を省略して、操作者が紙質を判断して入力してもよい。
【0055】図14はこの実施の形態における記録処理を示すフローチャートである。
【0056】まずステップS31で、外部機器より記録に使用する記録媒体の種類を示す記録紙選択情報210を入力する。次にステップS32に進み、前述したセンサ22,24からの信号に基づく紙質判定手段202の判定結果に基づいて、各収容部に収容されている記録媒体の種類を識別する。そしてステップS33で、その情報210で指示される種類の記録媒体が給紙カセット2に収容されているかどうかを判定する。そうであればステップS33に進み、その給紙カセット2に収容されている記録媒体の種類が吸引による給送が適当であるかどうか判断し、適当と判断されるとステップS34に進み、吸盤3を用いて吸引給送する(S35)。そしてステップS39で、搬送ローラ4,5,8,9の回転により記録媒体を記録ヘッド12による記録位置まで搬送して、ステップS40でプリントを行う。
【0057】またステップS34で、その記録媒体の種類が吸引による給送に適当でないと判断するとステップS41に進み、エラー情報を表示して、オペレータに記録媒体の収容位置を変更するように指示し、その後ステップS42で、そのエラーに対する処置が施される。
【0058】またステップS33で、給紙カセット2に無いと判断するとステップS36に進み、その指示された種類の記録媒体が圧板17上に載置されているかどうかを判断し、圧板17上にあるときはステップS37に進み、その記録媒体の給送が分離ローラによるのが適当かどうかをみる。適当であればステップS38に進み、分離ローラによる分離給送を行ってステップS39に進む。そうでない時はステップS41に進み、前述したように、記録媒体の収容位置の変更指示を行うなどのエラー表示を行う。
【0059】このように本実施の形態によれば、指示された種類の記録媒体が収容されているかどうかを判断し、収容されていればその収容している収容部から記録媒体を搬送して記録を行う。この際、その収容部から記録媒体を給送する給送機構が、その記録媒体の種類に適当な給送機構であるかどうかを判断し、そうである場合にのみ記録媒体を給紙して記録するので、不適当な給送機構により記録媒体を給送することにより、記録時の不具合を解消できるという効果がある。
【0060】図15は、本発明の実施の形態2〜4の記録紙収納部のように、同一種類の記録紙に対して2種類の分離機構、即ち吸盤と分離ローラとが設置されているインクジェット記録装置1001における制御の一例を説明する図である。
【0061】図15において、ホスト装置から入力される記録命令に記録紙の選択情報210が付加されている場合、その選択情報210が制御手段301に入力される。用紙センサ24は、収容部に収容されている記録紙の紙質情報を得るためのセンサである。紙質判定手段302ではセンサ24の出力に基づいて紙質を判定し、その結果を制御手段301に送る。制御手段301では、その入力された紙質判定結果と記録紙選択情報210とを照合し、両者が一致した場合、所望の記録紙が供給されるように検知された紙質に適した供給手段(303、304のいずれか)、すなわち分離ローラを駆動するか、吸盤を用いて記録紙を分離するかを選択し、その選択したいずれかの駆動装置に運転信号を送る。また、制御手段301に入力された紙質判定結果が記録紙選択情報210と一致しない場合は、不適合であったことを表示手段306に表示する。
【0062】また分離ローラと吸盤の機構が取り扱うことのできる紙質を記憶する手段305を備えておき、制御手段301は紙質判定手段302からの紙質判定結果と、取り扱い可能な紙質記憶手段305との内容を照合することにより、不適格な場合はその旨を表示手段306に表示することができる。尚、この場合もセンサ24を省略して、操作者が紙質を判断して入力してもよい。
【0063】図16は、例えば図15の構成において、ホスト装置から入力した記録紙選択情報210に応じた記録紙を選択して記録する場合の処理を示すフローチャートである。
【0064】まずステップS21で、選択情報210を入力し、次にステップS22で、用紙センサ24により、記録紙収容部に収容されている記録紙の種類を判別する。ステップS23では、その検知された記録紙の種類と、ステップS1で入力した選択情報210とが一致するかどうかを判断する。一致する時はステップS25に進み、その検知した記録紙の種類に応じた記録紙分離機構を選択する。即ち、通常の紙のような記録紙である時は分離ローラの駆動部を選択し、樹脂シートのような記録紙の場合は吸盤により分離するために吸盤の駆動機構を選択する。こうして選択された機構部を駆動し、これにより最上部の記録紙だけを分離して記録位置まで搬送する(ステップS26)。そしてステップS27で、その搬送された記録紙に対して記録を行う。
【0065】一方、ステップS23で一致しない時はステップS24に進み、所望の印刷ができない旨を表示手段306に表示したり、或はホスト装置にエラーとして返送する。
【0066】本発明は上記実施の形態に限らず本発明の趣旨を逸脱しない範囲で下記のような様々な変形例が考えられる。
■上述の第1及び第2の記録紙の分離機構のいずれもが、前述したような分離ローラと吸盤とを含む2種類の分離機構を併用できる機構としてもよい。
■吸盤と分離ローラはともに前述の実施の形態の位置に限らず、第1の記録紙収納部に分離ローラを、第2の記録紙収納部(給紙カセット2側)に吸盤を配置してもよい。
■搬送用ローラ4,5を省略して、吸盤の移動により直接記録紙を副走査ローラ8,9の間に差し込んでもよい。
■給紙用トレイ、排紙トレイは、記録紙を整列させるために水平から若干傾けてもよい。
■紙質検知手段は、本実施の形態のように光によるものでなく他の方法、例えば記録紙に切り欠きを設けたり、検知用のマークやシート等を設けてもよい。
【0067】本発明は、特にインクジェット記録方式の中でも、熱エネルギーを利用する方式の記録ヘッド、記録装置において、優れた効果をもたらすものである。
【0068】その代表的な構成や原理については、例えば、米国特許第4723129号明細書、同第4740796号明細書に開示されている基本的な原理を用いて行うものが好ましい。この方式はいわゆるオンデマンド型、コンティニュアス型のいずれにも適用可能であるが、特に、オンデマンド型の場合には、液体(インク)が保持されているシートや液路に対応して配置されている電気熱変換体に、記録情報に対応していて核沸騰を越える急速な温度上昇を与える少なくとも1つの駆動信号を印加することによって、電気熱変換体に熱エネルギーを発生せしめ、記録ヘッドの熱作用面に膜沸騰を生じさせて、結果的にこの駆動信号に1対1で対応し液体(インク)内の気泡を形成できるので有効である。この気泡の成長、収縮により吐出用開口を介して液体(インク)を吐出させて、少なくとも1つの滴を形成する。この駆動信号をパルス形状をすると、即時適切に気泡の成長収縮が行われるので、特に応答性に優れた液体(インク)の吐出が達成でき、より好ましい。
【0069】このパルス形状の駆動信号としては、米国特許第4463359号明細書、同第4345262号明細書に記載されているようなものが適している。なお、上記熱作用面の温度上昇率に関する発明の米国特許第4313124号明細書に記載されている条件を採用すると、さらに優れた記録を行うことができる。
【0070】記録ヘッドの構成としては、上述の各明細書に開示されているような吐出口、液路、電気熱変換体の組み合わせ構成(直線状液流路または直角液流路)の他に熱作用面が屈曲する領域に配置されている構成を開示する米国特許第4558333号明細書、米国特許第4459600号明細書を用いた構成も本発明に含まれるものである。加えて、複数の電気熱変換体に対して、共通するスロットを電気熱変換体の吐出部とする構成を開示する特開昭59−123670号公報や熱エネルギーの圧力波を吸収する開孔を吐出部に対応させる構成を開示する特開昭59−138461号公報に基づいた構成としても本発明は有効である。
【0071】さらに、記録装置が記録できる最大記録媒体の幅に対応した長さを有するフルラインタイプの記録ヘッドとしては、上述した明細書に開示されているような複数記録ヘッドの組み合わせによってその長さを満たす構成や、一体的に形成された1個の記録ヘッドとしての構成のいずれでもよい。
【0072】加えて、装置本体に装着されることで、装置本体との電気的な接続や装置本体からのインクの供給が可能になる交換自在のチップタイプの記録ヘッド、あるいは記録ヘッド自体に一体的にインクタンクが設けられたカートリッジタイプの記録ヘッドを用いてもよい。
【0073】また、本発明の記録装置の構成として設けられる、記録ヘッドに対しての回復手段、予備的な補助手段等を付加することは本発明の効果を一層安定にできるので好ましいものである。これらを具体的に挙げれば、記録ヘッドに対してのキャッピング手段、クリーニング手段、加圧あるいは吸引手段、電気熱変換体あるいはこれとは別の加熱素子あるいはこれらの組み合わせによる予備加熱手段、記録とは別の吐出を行う予備吐出モードを行うことも安定した記録を行うために有効である。
【0074】さらに、記録装置の記録モードとしては黒色等の主流色のみの記録モードだけではなく、記録ヘッドを一体的に構成するか複数個の組み合わせによってでも良いが、異なる色の複色カラー、または混色によるフルカラーの少なくとも1つを備えた装置とすることもできる。
【0075】以上説明した本発明実施例においては、インクを液体として説明しているが、室温やそれ以下で固化するインクであっても、室温で軟化もしくは液化するものを用いても良く、あるいはインクジェット方式ではインク自体を30°C以上70°C以下の範囲内で温度調整を行ってインクの粘性を安定吐出範囲にあるように温度制御するものが一般的であるから、使用記録信号付与時にインクが液状をなすものであればよい。
【0076】加えて、積極的に熱エネルギーによる昇温をインクの固形状態から液体状態への状態変化のエネルギーとして使用せしめることで積極的に防止するため、またはインクの蒸発を防止するため、放置状態で固化し加熱によって液化するインクを用いても良い。いずれにしても熱エネルギーの記録信号に応じた付与によってインクが液化し、液状インクが吐出されるものや、記録媒体に到達する時点では既に固化し始めるもの等のような、熱エネルギーの付与によって初めて液化する性質のインクを使用する場合も本発明は適用可能である。このような場合インクは、特開昭54−56847号公報あるいは特開昭60−71260号公報に記載されるような、多孔質シート凹部または貫通孔に液状または固形物として保持された状態で、電気熱変換体に対して対向するような形態としてもよい。本発明においては、上述した各インクに対して最も有効なものは、上述した膜沸騰方式を実行するものである。
【0077】さらに加えて、本発明に係る記録装置の形態としては、コンピュータ等の情報処理機器の画像出力端末として一体または別体に設けられるものの他、リーダ等と組み合わせた複写装置、さらには送受信機能を有するファクシミリ装置の形態を取るものであっても良い。
【0078】なお、本発明は、複数の機器(例えばホストコンピュータ,インタフェイス機器,リーダ,プリンタなど)から構成されるシステムに適用しても、一つの機器からなる装置(例えば、複写機,ファクシミリ装置など)に適用してもよい。
【0079】また、本発明の目的は、前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記憶媒体を、システムあるいは装置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読出し実行することによっても達成される。
【0080】この場合、記憶媒体から読出されたプログラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。
【0081】プログラムコードを供給するための記憶媒体としては、例えば、フロッピディスク,ハードディスク,光ディスク,光磁気ディスク,CD−ROM,CD−R,磁気テープ,不揮発性のメモリカード,ROMなどを用いることができる。
【0082】また、コンピュータが読出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているOS(オペレーティングシステム)などが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれる。
【0083】さらに、記憶媒体から読出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれる。
【0084】以上説明したように本実施の形態によれば、大判でしかも表面が平滑でシート間の密着性の高いシートと、表面粗さが大きくシート間の密着性の低い通気性の高い普通紙のようなシートの両者を同一の供給経路で、安定して連続給送することができる。用紙の種類ごとにシートを装填する場所を変えなくてよい。
【0085】記録シート収納部に装填されているシートの種類を検出して表示することができる。操作者はそれを見て分離機構を選択したり、所望でない場合は記録紙を交換することができる。従って記録紙に不適切な分離機構を用いて給送に支障がでたり、所望でない種類の記録紙に記録することを未然に防げる。よって記録紙の無駄をなくすことができる。
【0086】また、自動的に記録紙の種類に応じた供給機構を選択するので、操作者の負担を軽減できる。また、不適切な分離機構を用いることにより、記録紙の給送に支障がでることがない。
【0087】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、記録媒体の収容部を複数設け、指示された記録媒体を選択して記録できるという効果がある。
【0088】また本発明によれば、記録媒体の各収容部に収容された記録媒体の種類を検知し、その検知した記録媒体の種類が、その収容部から記録媒体を給送する手段に適合している場合に記録媒体の給送及び記録を行うので、記録媒体の搬送異常等による記録の不具合を防止できるという効果がある。




 

 


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