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発明の名称 シート搬送装置、および、これを備えた画像読み取り装置,画像形成装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平11−20993
公開日 平成11年(1999)1月26日
出願番号 特願平9−178702
出願日 平成9年(1997)7月3日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】近島 一夫
発明者 渡部 昌雄 / 菅 毅 / 児玉 博一 / 森 昭人
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 シート搬送方向に対して略直角方向に移動可能に構成された、シート部材を挟持して搬送するシート搬送手段と、搬送中の前記シート部材の斜行を検出する斜行量検出手段と、前記シート部材の搬送方向に直交した線上に独立して配置された2組のローラ対と、所定の制御量に応じてその駆動速度が変化する、前記ローラ対のそれぞれを独立に駆動する、2つの駆動源と、前記斜行量検出手段の検出結果に応じて前記駆動源の駆動速度を制御することで、前記シート搬送手段によって搬送されてきたシート部材の斜行を補正する斜行補正手段と、前記シート搬送手段を前記シート搬送方向に対して略直角方向に移動させる移動手段と、前記移動手段によって前記シート搬送手段を移動させる移動量を、前記駆動源の駆動速度の制御量に応じて制御する制御手段と、を有することを特徴とするシート搬送装置。
【請求項2】 シート搬送方向に対して略直角方向に移動可能に構成された、シート部材を挟持して搬送する複数のシート搬送手段と、搬送中の前記シート部材の斜行を検出する斜行量検出手段と、前記シート部材の搬送方向に直行した線上に独立して配置された2組のローラ対と、所定の制御量に応じてその駆動速度が変化する、前記ローラ対のそれぞれを独立に駆動する、2つの駆動源と、前記斜行量検出手段の検出結果に応じて前記駆動源の駆動速度を制御することで、前記シート搬送手段によって搬送されてきたシート部材の斜行を補正する斜行補正手段と、前記シート搬送手段を前記シート搬送方向に対して略直角方向に移動させる複数の移動手段と、前記移動手段によって前記シート搬送手段を移動させる移動量を、前記駆動源それぞれの駆動速度の制御量に応じて制御する制御手段と、を有することを特徴とするシート搬送装置。
【請求項3】 前記シート搬送手段よりもシート搬送方向上流側に設けられた、シート部材に接離可能な少なくとも1つの上流側シート搬送手段と、前記上流側シート搬送手段のシート搬送方向上流側に設けられ、シートの搬送方向の長さを検出するシートサイズ検出手段と、前記シートサイズ検出手段の検出結果に応じて、前記上流側シート搬送手段を接離させる接離制御手段と、を有することを特徴とする請求項1または2記載のシート搬送装置。
【請求項4】 前記制御手段は、前記シート搬送手段の移動制御を前記斜行補正手段による斜行補正動作中に行なうこと、を特徴とする請求項1、2または3記載のシート搬送装置。
【請求項5】 前記制御量は、前記駆動源間における駆動速度の差分若しくは、駆動源の回転角速度の差分であること、を特徴とする請求項1、2、3または4記載のシート搬送装置。
【請求項6】 前記制御量は、前記駆動源によってシートを搬送した際のシートの仮想移動量もしくは仮想位置情報であること、を特徴とする請求項1、2、3または4記載のシート搬送装置。
【請求項7】 前記シート搬送手段の近傍位置において、シートの端部を検知するシート端検知手段を備え、前記制御手段は、前記シート端検知手段によってシート端が検知されるまで前記シート搬送手段を移動制御すること、を特徴とする請求項1または2記載のシート搬送装置。
【請求項8】 前記制御手段は、前記シートが前記シート搬送手段に挟持されてから当該シートの先端が前記ローラ対に達するまでの間に、前記シート搬送手段を移動制御すること、を特徴とする請求項7記載のシート搬送装置。
【請求項9】 前記シート搬送手段のシート搬送方向上流側位置において、シートの厚さを検出するシート厚さ検出手段を備え、前記制御手段は、前記シート厚さ検出手段の検出結果および前記制御量に応じて前記シート搬送手段の移動制御を行うこと、を特徴とする請求項1または2記載のシート搬送装置。
【請求項10】 前記シート搬送手段よりもシート搬送方向上流側位置において、シートのサイズを検出するシートサイズ検出手段を備え、前記制御手段は、前記シートサイズ検出手段の検出結果および前記制御量に応じて前記シート搬送手段の移動制御を行うこと、を特徴とする請求項1または2記載のシート搬送装置。
【請求項11】 シート部材の画像を読み取る画像読み取り部と、前記画像読み取り部のシート搬送方向上流側に設けられた、請求項1,2,3,4,5,6,7,8,9または10記載のシート搬送装置と、を有することを特徴とする画像読み取り装置。
【請求項12】 シート部材に画像を形成する画像形成部と、前記画像形成部のシート搬送方向上流側に設けられた、請求項1,2,3,4,5,6,7,8,9または10記載のシート搬送装置と、を有することを特徴とする画像形成装置。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複写機、スキャナー、プリンター等の画像形成装置及び画像読取装置に用いられるシート搬送装置に関し、特に画像形成部、若しくは画像読取部に搬送されるシートの斜行補正を行なう斜行補正手段を備えたものに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、複写機、プリンター、スキャナーなどの画像形成及び画像読み取りを行なう装置では、画像形成部や画像読み取り部の直前にシートの姿勢及び位置を合わせるために、いわゆるシートの斜行補正を行なうレジストレイション手段が使用されているものがある。
【0003】レジストレイション手段としては、いくつかの方式があるが、そのうちのひとつに、停止しているローラ対のニップにシート先端を突き当ててシートに撓みを作り、シートの弾性によってシート先端をローラニップに添わせて斜行を補正するループレジストレイション方式がある。また、その他の方式として、シート先端を停止させるシャッター部材をシート搬送路中に退避可能に設け、シート先端をシャッター部材に添わせた後、シャッター部材をシート搬送路から退避させて斜行を補正するシャッターレジストレイション方式がある。
【0004】更に、最近ではシートとシートの間隔(紙間)をより小さくし画像形成等のスループットを高めるべく、シートを一旦停止させずに搬送しながら斜行を補正するアクティブレジストレイション方式が提案されている。
【0005】このアクティブレジストレイション方式では、シート搬送路中にシート搬送方向にほぼ直角方向に2個のセンサを所定間隔を有して配置し、シートの先端がそれぞれのセンサを横切ったことを示す信号に基づいてシート先端の傾きを検出し、シート搬送方向にほぼ直角にかつ同軸上に所定間隔を有して配置され、それぞれ独立した駆動を与えられたレジストローラ対のシート搬送スピードを制御してシートの斜行を補正する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このような従来のシート搬送装置並びにこれを備えた画像読取装置及び画像形成装置においては、搬送されるシートのサイズが一定でない場合(特に長いサイズのシートが搬送される場合)には、斜行補正のためのレジストローラ対は、シートの後端が上流側のシート搬送ローラ対に挟まれた状態で斜行補正しなければならない。
【0007】また、アクティブレジストレイション方式では、搬送されているシートの遅れている側を一方のレジストローラ対に対して進ませること、あるいは、先行している側を他方のレジストローラ対にて遅らせること、によって斜行補正を行う都合上、シート全体の回転方向の動きが必要となる。しかし、シートの後端がシート搬送ローラ対に挟まれた状態ではシートを必要な量だけ回転させることが難しく精度のよい斜行補正が困難であった。また、シートの厚さによっては、シート搬送ガイドの摺動抵抗が大きくなり、十分な斜行補正精度を確保できないこともあった。
【0008】本発明は、シートの斜行補正を精度良く行なうことのできるシート搬送装置並びにこれを備えた画像読取装置及び画像形成装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成するためになされたものであり、その第1の態様としては、シート搬送方向に対して略直角方向に移動可能に構成された、シート部材を挟持して搬送するシート搬送手段と、搬送中の前記シート部材の斜行を検出する斜行量検出手段と、前記シート部材の搬送方向に直交した線上に独立して配置された2組のローラ対と、所定の制御量に応じてその駆動速度が変化する、前記ローラ対のそれぞれを独立に駆動する、2つの駆動源と、前記斜行量検出手段の検出結果に応じて前記駆動源の駆動速度を制御することで、前記シート搬送手段によって搬送されてきたシート部材の斜行を補正する斜行補正手段と、前記シート搬送手段を前記シート搬送方向に対して略直角方向に移動させる移動手段と、前記移動手段によって前記シート搬送手段を移動させる移動量を、前記駆動源の駆動速度の制御量に応じて制御する制御手段と、を有することを特徴とするシート搬送装置が提供される。
【0010】本発明の第2の態様としては、シート搬送方向に対して略直角方向に移動可能に構成された、シート部材を挟持して搬送する複数のシート搬送手段と、搬送中の前記シート部材の斜行を検出する斜行量検出手段と、前記シート部材の搬送方向に直行した線上に独立して配置された2組のローラ対と、所定の制御量に応じてその駆動速度が変化する、前記ローラ対のそれぞれを独立に駆動する、2つの駆動源と、前記斜行量検出手段の検出結果に応じて前記駆動源の駆動速度を制御することで、前記シート搬送手段によって搬送されてきたシート部材の斜行を補正する斜行補正手段と、前記シート搬送手段を前記シート搬送方向に対して略直角方向に移動させる複数の移動手段と、前記移動手段によって前記シート搬送手段を移動させる移動量を、前記駆動源それぞれの駆動速度の制御量に応じて制御する制御手段と、を有することを特徴とするシート搬送装置が提供される。
【0011】前述した第1、第2の態様においては、さらに以下の構成を備えることが好ましい。
【0012】前記シート搬送手段よりもシート搬送方向上流側に設けられた、シート部材に接離可能な少なくとも1つの上流側シート搬送手段と、前記上流側シート搬送手段のシート搬送方向上流側に設けられ、シートの搬送方向の長さを検出するシートサイズ検出手段と、前記シートサイズ検出手段の検出結果に応じて、前記上流側シート搬送手段を接離させる接離制御手段と、を有することが好ましい。
【0013】前記制御手段は、前記シート搬送手段の移動制御を前記斜行補正手段による斜行補正動作中に行なうことが好ましい。
【0014】前記制御量は、前記駆動源間における駆動速度の差分若しくは、駆動源の回転角速度の差分であってもよい。
【0015】前記制御量は、前記駆動源によってシートを搬送した際のシートの仮想移動量もしくは仮想位置情報であってもよい。
【0016】前記シート搬送手段の近傍位置において、シートの端部を検知するシート端検知手段を備え、前記制御手段は、前記シート端検知手段によってシート端が検知されるまで前記シート搬送手段を移動制御することが好ましい。
【0017】前記制御手段は、前記シートが前記シート搬送手段に挟持されてから当該シートの先端が前記ローラ対に達するまでの間に、前記シート搬送手段を移動制御することが好ましい。
【0018】前記シート搬送手段のシート搬送方向上流側位置において、シートの厚さを検出するシート厚さ検出手段を備え、前記制御手段は、前記シート厚さ検出手段の検出結果および前記制御量に応じて前記シート搬送手段の移動制御を行うことが好ましい。
【0019】前記シート搬送手段よりもシート搬送方向上流側位置において、シートのサイズを検出するシートサイズ検出手段を備え、前記制御手段は、前記シートサイズ検出手段の検出結果および前記制御量に応じて前記シート搬送手段の移動制御を行うことが好ましい。
【0020】本発明の第3の態様としては、シート部材の画像を読み取る画像読み取り部と、前記画像読み取り部のシート搬送方向上流側に設けられた、前述した態様のシート搬送装置と、を有することを特徴とする画像読み取り装置が提供される。
【0021】本発明の第4の態様としては、シート部材に画像を形成する画像形成部と、前記画像形成部のシート搬送方向上流側に設けられた、前述した態様のシート搬送装置と、を有することを特徴とする画像形成装置が提供される。
【0022】作用を説明する。
【0023】斜行量検出手段は、搬送中のシート部材の斜行を検出する。斜行補正手段は、斜行量検出手段の検出結果に応じて駆動源の駆動速度(すなわち、ローラ対の回転)を制御することで、搬送されてきたシート部材の斜行を補正する。
【0024】このとき、制御手段は、移動手段によってシート搬送方向に対して略直角方向にシート搬送手段を移動させることで、斜行補正手段による斜行補正を補助する。この場合、制御手段は、その移動量を前記駆動源の駆動速度の制御量(例えば、駆動源間における駆動速度の差分若しくは、駆動源の回転角速度の差分、駆動源によってシートを搬送した際のシートの仮想移動量もしくは仮想位置情報)に応じて制御すれば、より最適化を図ることができる。さらには、シート厚さ検出手段、シートサイズ検出手段の検出結果にも応じて制御することも考えられる。この移動制御は、斜行補正手段による斜行補正動作中に行うのがよい。あるいは、シート端検知手段を備えている場合には、シート端検知手段によってシート端が検知されるまで行うのがよい。
【0025】また、接離制御手段は、シートサイズ検出手段の検出結果に応じて上流側シート搬送手段を接離させることで、シート搬送方向に対して略直角方向にシートを移動させる際の障害とならないようにする。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について図面を用いて説明する。
【0027】なお、本発明における“シート搬送手段”は、以下において述べる実施形態においては、第2搬送ローラ対2に相当する。“斜行量検出手段”は、通過検知センサ4a,4b、さらには、傾斜検知センサ32a,32bに相当する。“ローラ対”は、レジストローラ対1a,1bに相当する。“駆動源”は、第1駆動モータM1,第2駆動モータM2に相当する。“斜行補正手段”は、制御装置70に相当する。“移動手段”は、第3駆動モータM3に相当する。“制御手段”は、制御装置70に相当する。“上流側シート搬送手段”は、第1搬送ローラ対11に相当する。“シートサイズ検出手段”は、原稿長検知センサ3S,3Lに相当する。“接離制御手段”は、制御装置70に相当する。“制御量”つまり、“駆動源の駆動速度の差分”“駆動源の回転角速度の差分”“仮想移動量”“仮想位置情報”は、M1clk、M2clkに、あるいはこれに基づいて求められるものである。“シート端検知手段”は、横レジセンサ31に相当する。“シート厚さ検知手段”は、厚さ検知センサ33によって実現されている。
[第1の実施形態]第1の実施形態は、シート搬送装置を備えた画像読取装置である。該画像読み取り装置は、図1に示すとおり、シート搬送装置1Aと、画像読み取り部1Bとに分けることができる。本実施形態の主たる特徴は、シート搬送装置1Aにあるため、ここでの説明はシート搬送装置1Aを中心に行うことにする。
【0028】シート搬送装置1Aは、図1に示すとおり、給紙部50、原稿長検知センサ3S,3L、ピックアップローラ9、分離給送ローラ対10、第1搬送ローラ対11、第2搬送ローラ対2、原稿検知センサ3、レジストローラ対1a,1b、通過検知センサ4a,4bおよび制御装置70等を含んで構成されている。
【0029】給紙部50は、画像読みとりの対象とする、シート(原稿)Sをセットするためのものである。セットは、その画像面を上にして行うようになっている。
【0030】原稿長検知センサ3S,3Lは、原稿Sの搬送方向の長さls1,ls2を検知するためのものである。本実施形態における原稿長検知センサ3S,3Lは具体的には、給紙部50に設置された反射型の光電センサで構成されており、給紙部50にセットされた原稿Sの搬送方向の長さを検知するようになっている。なお、この原稿長検知センサ3S,3Lの検知信号は、制御装置70に出力されるようになっている。
【0031】ピックアップローラ9は、給紙部50にセットされた原稿Sを送り出すものである。該ピックアップローラ9は、比較的摩擦係数の高いゴムなどで被覆されており、モータ(不図示)によって回転駆動される。
【0032】分離給送ローラ対10は、ピックアップローラ9によって送り出された原稿を1枚ずつ分離し給送するものである。
【0033】第1搬送ローラ対11(原稿搬送ローラ11a,原稿搬送ローラ11b)は、分離給送ローラ10より下流側に配置され、接離可能に構成されている。該第1搬送ローラ対11は、通常は圧接状態にある。該第1搬送ローラ対11については、後ほど図2を用いて詳細に説明する。
【0034】第2搬送ローラ対2は、レジストローラ対1の搬送方向上流側に設けられており、そのスラスト位置を変更可能に構成されている。該第2搬送ローラ対2の詳細については、後ほど図3、図4を用いて説明する。
【0035】原稿検知センサ3は、第2原稿搬送ローラ2の下流側近傍位置において原稿Sの有無を検出するものである。
【0036】レジストローラ対1a,1bは、シート(原稿)の姿勢及び位置を合わせるためのものであり、画像読み取り部の直前に配置されている。該レジストローラ対1a,1bは、シート(原稿)の斜行補正を行なう役割を負っている。レジストローラ1a,1bは、図3に示すとおり、搬送方向(図3中,白矢印で示す)とほぼ直角な方向を向けて所定間隔で配置されている。そして、レジストローラ1a,1bは、それぞれ独立の第1駆動モータM1及び第2駆動モータM2によって駆動されるようになっている。以下、レジストローラ対1a,1bを総称して、“レジストローラ対1”と呼ぶ場合がある。
【0037】通過検知センサ4a,4bは、搬送ガイド54によって形成されたシート搬送路55の所定位置における原稿の通過を検知するためのものである。図3に示すとおり、通過検知センサ4aと通過検知センサ4bとは、搬送方向とほぼ直角に所定間隔をおいて配置されている。この2つの通過検知センサ4a,4bは、原稿Sの先端を検知すると、それぞれ検知信号(斜行量情報)を制御装置70に出力している(図5参照)。通過検知センサ4a,4bの検知結果は、制御装置70が原稿Sの斜行量を求めるのに利用されている。本実施形態では該通過検知センサ4a,4bを具体的には光透過型のセンサで構成している。以下、通過検知センサ4a,4bを総称して、“通過検知センサ4”と呼ぶ場合がある。
【0038】制御装置70は、該画像読み取り装置全体を制御統括するものである。該制御装置70は、演算回路71を含んで構成されている。後述する斜行量は、該演算回路71による演算によって求めている。本実施形態における制御装置70は、具体的には、各種データ、プログラムを格納されたメモリと、プログラムを実行することで様々な機能を実現するプロセッサ、プロセッサからの指示に従って上記各部(例えば、モータ)を作動させるドライバ等を含んで構成されている。
【0039】なお、図1における距離L1 は、レジストローラ対1から第2搬送ローラ対2までの距離である。距離L2 は、レジストローラ対1から第1搬送ローラ対11までの距離である。距離L3 は、レジストローラ対1から分離給送ローラ対10までの距離である。それぞれの距離L1 ,L2 ,L3 は、原稿の長さls1,ls2に対して下記の関係が成立するように設定されている。
【0040】L1 <ls1, L2 <ls2<L3また、距離L1 ,L2 ,L3 にレジストローラ対1から通過検知センサ4までの距離Ls を加えた長さは、原稿の長さls1,ls2に対して、下記の関係が成立するように設定されている。
【0041】
1 +Ls <ls1<L2 +Ls <ls2<L3第1搬送ローラ対11の圧接/離間機構を図2を用いて説明する。
【0042】L字状のレバー17は、第1アーム部材17aと第2アーム部材17bとから成り、回動軸17cを支点として回動するように構成されている。そして、該レバー17は、第1アーム部材17aを介して原稿搬送ローラ11aの中心軸11cに連結されている。一方、第2アーム部材17bの先端には長孔17dが形成されており、この長孔17dにはアクチュエータ19aを介してソレノイド19が連結されている。ここで、このアクチュエータ19aの位置は、ソレノイド19がOFFのときは戻しばね18のばね力によって図中右方に、一方、ソレノイド19がONのときは電磁吸引力によって図中左方になる。
【0043】このように構成された第1搬送ローラ対11の圧接/離間機構は、ソレノイド19がOFFのときは、戻しばね18のばね力によってレバー17が反時計方向に回動することにより、原稿搬送ローラ11aを原稿搬送ローラ11bに圧接させる(図2中実線参照)。一方、ソレノイド19がONのときは、アクチュエータ19aが戻しばね18のばね力に抗して図中左方の位置となってレバー17が時計回りの方向に回動することにより、原稿搬送ローラ11aを他方の原稿搬送ローラ11bから離間させる(図2中点線参照)。
【0044】ソレノイド19のON/OFF(すなわち、第1搬送ローラ対11の離間/圧接)の切り換えは、原稿Sの長さに応じて制御装置70が出力する指示に従って行なわれる。具体的には、短いサイズ(長さls1)の原稿Sが搬送されてきた場合には、第1搬送ローラ対11を圧接させる。これは、後述する斜行補正動作中には、原稿Sの後端は既に第1原稿搬送ローラ11のニップを通過しており、原稿の回転方向の動きを阻害することはないからである。一方、長いサイズ(長さls2)の原稿Sが搬送されてきた場合は、第1搬送ローラ11を離間状態とする。これは、斜行補正動作中には、原稿Sの後端がまだ第1原稿搬送ローラ11のニップを通過していないため、第1搬送ローラ対11が圧接状態となっていると原稿の回転方向の動きを阻害するからである。
【0045】第2搬送ローラ対2の詳細を図3、図4を用いて説明する。
【0046】第2搬送ローラ対2は、レジストローラ対1の搬送方向上流側に設けられており、そのスラスト位置を変更可能に構成されている。該第2搬送ローラ対2は、ローラ軸2Aに取り付けられた駆動ローラ2aと、ローラ軸2Bに取り付けられた従動ローラ2bとから構成されている(図4参照)。ローラ軸2A(すなわち、駆動ローラ2a)は、フレーム(不図示)に回転自在且つスラスト方向(図中矢印B方向)に移動自在に、軸支されている。従動ローラ2bは、付勢手段(不図示)によって、駆動ローラ2aに当接加圧されている。ローラ軸2A,2Bは、スライド規制部材23,24,25,26によってスラスト方向における位置が規制された軸受け20,22に回転自在に軸支されている。従って、駆動ローラ2aと従動ローラ2bとは一体となってスラスト方向に移動するようになっている。
【0047】軸受20にはラックギヤ20aが設けられている。このラックギヤ20aは、第3駆動モータM3 に設けられたピニオンギヤ21と噛合されている。これにより軸受け20、すなわち、ローラ2a,2bは、第3駆動モータM3 の回転量に応じた距離だけスラスト方向(図中矢印B方向)へ移動するようになっている。なお、この第3駆動モータM3 は、制御装置70によって駆動制御されている(図5参照)。
【0048】また、該シート搬送装置1Aは、該第2搬送ローラ対2がスラスト方向においてホームポジションにあるか否かを検知する機構を備えている。該機構の具体的構成は以下の通りである。また、軸受20の一端には突起20bが設けられ、またその対向位置にはマイクロスイッチ27が設けられている。これらの突起20b及びマイクロスイッチ27により、軸受20及び第2搬送ローラ対2のスラスト方向のホームポジションを検知することができる。この軸受20及び第2搬送ローラ対2がホームポジションにあるとき、マイクロスイッチ27がオンとなり、このオン信号が制御装置70に出力されるようになっている(図5参照)。
【0049】なお、画像読み取り部1Bは、原稿の画像を読み取るための読取ガラス5、原稿上の画像を読み込むためのスキャナ部12、読取ガラス5上を通過する原稿の画像面を照明する照明ランプ13、原稿からの反射光を導く光学系(ミラー14,レンズ15)、反射光を検出する画像読取素子16(CCD)を備えている。さらに、画像を読み取った後の原稿を排出するための排紙ローラ6、排紙トレイ7を備えている。
【0050】次にこのように構成された画像読取装置の斜行補正動作について説明する。
【0051】まず、原稿Sが給紙部50にセットされると、原稿長検知センサ3S,3Lは原稿サイズ(原稿長さ)を検出し、その検知信号を制御装置70に出力する。
【0052】制御装置70は、セットされた原稿Sが短い原稿Sであればソレノイド19をオフ状態にして第1搬送ローラ対11を加圧状態にする。一方、長い原稿Sであればソレノイド19をオン状態にして第1搬送ローラ対11を離間状態にする。スタートボタン(不図示)が押されると、ピックアップローラ9は駆動機構(不図示)によって回転されて、最上部の原稿を分離給送ローラ対10に向かって送り出す。分離給送ローラ対10は、送り込まれた原稿が1枚ならばそのまま下流側に向けて原稿Sを送り出す。2枚以上の原稿Sが1度に送り込まれた場合には、下側のローラが送り方向とは逆に回転して最上紙のみが下流側に向けて送られるように原稿Sを分離する。この分離機構は、本発明の本質に関わらないためその詳細な説明は行なわない。
【0053】この後、第1搬送ローラ対11および第2搬送ローラ対2(原稿サイズがls2の場合は第2搬送ローラ対2のみ)は、送られてきた原稿Sを、原稿搬送路55を通じてレジストローラ対1に送る。レジストローラ対1は、2組の搬送ローラ対2,11の原稿搬送速度と同じ速度で回転されている。従って、レジストローラ対1は、挟持した原稿Sを、そのまま画像読取部1Bへと搬送して行く。
【0054】この途中、搬送されてゆく原稿Sの通過を、通過検知センサ4a,4bが検知する。そして、その検知信号を制御装置70に出力する。
【0055】制御装置70の演算回路71は、まずこの検知信号に基づいて原稿Sの先端の傾きを計算する。次に、制御装置70は、この計算された傾きに基づいて、レジストローラ1aを駆動する第1駆動モータM1およびレジストローラ1bを駆動する第2駆動モータM2 の回転速度をそれぞれ制御することで、斜行を補正する。例えば図3のような場合には、先行している側のレジストローラ1bを遅らせて(第1駆動モータM1 の回転速度を遅くして)、斜行を補正をする。以下、該斜行補正の詳細を説明する。
【0056】この斜行補正のパルスレートの算出は、斜行量と1パルスでの送り量、搬送速度、補正時間より計算される。例えば、2相ハイブリッドステッピングモータの2相励磁駆動では200パルスで1回転するから、1パルスで1.8度動く。このモータのシャフトに直径20mmのローラを付けて、そのローラで原稿を送ったとするとモータ軸1周で、62.8mm(=20×π)の送り量が得られる。1パルスだと、0.314mm(=20mm×π÷200パルス/rot)の送り量となる。いま斜行量が6.28mmであったとすると、これは20パルス分に相当する。逆に、原稿の搬送速度が314mm/sであったとすると、直径20mmのローラを付けたモータの回転速度は、5rps(=314/20π)である。これは、パルスレートにすると1000ppsに相当する。
【0057】なお、1パルス当たりでの回転角はステッピングモータの種類や励磁方法によって異なる。代表的な例を以下に記す。2相ハイブリッドステッピングモータの2相励磁駆動では、1.8deg/pulseである。2相ハイブリッドステッピングモータの1−2相励磁駆動では、0.9deg/pulseである。5相ハイブリッドステッピングモータの4相励磁駆動では、0.72deg/pulseである。5相ハイブリッドステッピングモータの4−5相励磁駆動では、0.36deg/pulseである。
【0058】通常の搬送中のモータクロック周波数fおよび斜行補正時のモータクロック周波数frは、下記の通り表される。
【0059】f=V÷(πl)×S [pps]
fr=f−(n/t) [pps]
但し、f : 通常の搬送中のモータクロック周波数fr: 斜行補正時のモータクロック周波数n : 斜行量のパルス換算値(=d/((πl)/S)
d : 斜行量 (mm)
l : ローラ径(mm)
S : 1周のパルス数V : 搬送速度(mm/s)
t : 補正時間なお、補正時間tは、補正を開始してから終了するまでの時間で、搬送路の構成により物理的に決まる数値である。例えば、搬送速度が314mm/sであり、31.4mm以内の距離で補正を終了させたいとすれば、補正時間は0.1sである。
【0060】ここで、具体的な例として、モータを1000ppsで駆動しているときに、0.1s以内に6.28mmの斜行(奥側が遅れているものとする)を補正する場合について考えてみる。この場合には、奥モータは、1000ppsでの駆動を続ける。一方、手前モータは、一旦、1000ppsから800ppsに速度を下げて、0.1s駆動する。そして、その後、再び、1000ppsに戻す。このような制御を実行することで、6.28mm分だけ原稿の手前側が遅れて搬送される。800ppsで0.1s駆動する間に、原稿は31.4mm進んでいる。
【0061】この係数はあらかじめ実験より求められた数値であり、テーブルとしてメモリに記憶されている。
【0062】以上述べた様な原理に基づいて、制御装置70が第1駆動モータM1および第2駆動モータM2の回転数制御を行うことで斜行を補正出来る。但し、斜行量が大きい場合には当然大きく減速する必要があり、モータ自身が追従しなくなることも考えられる。そこで実際には、モータの回転数を徐々に変えていくことによって、搬送される原稿の奥側と手前側との送り量を変えていく。以下、徐々に減速して行く場合の制御について図6を用いて説明する。
【0063】図6はモータ減速の様子を示したタイミングチャートである。原稿が通過検知センサ4a,4bに到達した時間差は、斜行量を反映した値となっている。従って、この時間差に応じてモータの減速カーブを決める。モータの減速量は、図6(a)に示す様に斜行量に応じて変更する。図6(a)においては、斜行量の大きさが異なる3つの場合(破線:斜行量小、実線:斜行量中、一点鎖線:斜行量大)について描いている。図6(b)における、減速した部分の面積(斜線部の面積)分が、通常の速度で搬送している時の移動量に対する遅れ分(Δl1 )に相当する。そして、これ(遅れ分)は、モータの速度の差分と時間の積である。
【0064】モータの回転速度は、ステッピングモータなら印加するクロックの周波数の差分に相当する。DCモータならば(不図示)磁気式エンコーダや光学エンコーダで検出できる。
【0065】以上述べたレジストローラ1a,1bの制御による斜行補正と並行して、制御装置70は、第2搬送ローラ対2のスラスト位置を移動制御している。以下、該第2搬送ローラ対2のスラスト位置移動の詳細を説明する。
【0066】制御装置70は、演算回路71によって原稿Sの先端の傾きに基づき、第2搬送ローラ対2の移動制御量を算出する。そして、この求めた移動制御量に応じて第3駆動モータM3 を回転させることにより、第2搬送ローラ対2のスラスト位置を移動させる。
【0067】例えば図3に示した状況について考える。第2搬送ローラ対2を、シート搬送方向に対して略直角方向(図中B1 向き)にΔl1 だけ移動させる。これにより、レジストローラ対1によって斜行補正されている原稿Sは、シート搬送方向に対して略直角方向に移動するようになり、精度よく斜行補正を行なうことができる。なお、搬送されてきたのが短い原稿Sである場合には、この移動動作中、既に原稿Sの後端が第1原稿搬送ローラ11のニップを通過しているため、斜行補正動作時の原稿Sの動きを阻害することはない。また、搬送されてきたのが長い原稿Sであっても、第1搬送ローラ11は予め離間状態にされているため同様に斜行補正動作時の原稿Sの動きを阻害することはない。
【0068】第2搬送ローラ対2の移動量Δl1 は、近似的に下記の通り表される。
【0069】Δl1 =L/Ls ×Δlとなる。
【0070】但し、Δl1 :第2搬送ローラ対2の移動量L:レジストローラ1a,1bから第2搬送ローラ対2までの距離Ls :原稿Sの幅Δl:原稿Sの先端の傾きそして、このように第2搬送ローラ対2をスラスト方向に移動することにより、斜行が補正される。この後、原稿Sは、読取ガラス5へ到達し画像が読み取られることになる。
【0071】この後も原稿は搬送されてゆく。そして、原稿検知センサ3が原稿Sの後端を検知すると、制御装置70は、その検知信号に基づいて、原稿Sの後端が第2搬送ローラ対2を通過したことを検知する。すると、制御装置70は、第3駆動モータM3 を逆転させる。
【0072】そして、この第3駆動モータM3 の逆転により、第2搬送ローラ対2が図3中示したB2 方向に移動される。そして、第2搬送ローラ対2がホームポジションにまで戻った時点で、制御装置70は第3駆動モータM3 の駆動を停止し、次の原稿斜行補正に備える。なお、第2搬送ローラ対2がホームポジションにまで戻ったか否かは、マイクロスイッチ27(図4参照)の出力信号に基づいて判定している。ホームポジションに戻ると、軸受20に設けられた突起部20bがマイクロスイッチ27をオンにする。
【0073】このように、レジストローラ1a,1bによって斜行補正を行なう際に、第2搬送ローラ対2のスラスト位置を制御することにより、原稿Sの全体の斜行補正方向である回転方向の動きを補助し、かつその動きを阻害しないようにすることにより精度よく斜行補正を行なうことが可能である。
【0074】なお、本実施形態においては、接離可能な搬送ローラ対1を1対として説明したが、これが複数対あってもよいということは言うまでもない。また、第3駆動モータM3 の回転速度及び回転/停止タイミングは、斜行補正動作中の第1及び第2駆動モータM1 ,M2 による原稿Sの回転方向の動きに一致させることが最も好ましい。少なくとも第1及び第2駆動モータM1 ,M2 による斜行補正動作中に終了するよう選択する。
[第2の実施形態]第2の実施形態を、図7を用いて説明する。
【0075】斜行補正中の原稿Sの回転方向の動きと、第3駆動モータM3 による第2搬送ローラ対2のスラスト方向の動きの速度やタイミングが一致しない場合には、斜行補正動作中に原稿Sのねじれによるたわみが生じ、搬送ガイド54との摺動抵抗が大きくなり、斜行補正精度が悪化する。該第2の実施形態では、モータの駆動制御によって斜行補正精度を高めたことを特徴としている。これ以外の点は基本的には第1の実施形態と同様である。従って、ここでは第1の実施形態との相違点を中心に説明を行う。
【0076】該第2の実施形態では、制御装置70による制御内容を、第1の実施形態とは異なるものとすることでこれを実現している。以下、図7のタイミングチャートを用いて説明する。
【0077】ここでは、通過センサ4aの方に先に原稿が到達した場合について考える。図7(a)に示したように、この場合には通過センサ4aの方に先に原稿が到達すると、通過センサ4a側の第2駆動モータM2を減速して斜行を補正する。この間、第1駆動モータM1は、Vmm/sで搬送を続ける。第2駆動モータM2を減速している区間t2では、第3駆動モータM3を回転させ、第2搬送ローラ対2のスラスト方向移動を行う。この場合、第3駆動モータM3の速度は、第1駆動モータM1の減速に対応したものとする。
【0078】図6(b)の説明で述べた通り、斜行を補正する際の原稿の移動量(位置変化)は、減速区間の積分値である。本実施形態における斜行補正制御では、第1駆動モータM1(あるいは、第2駆動モータM2)を等加速度で加減速しているため、積分値はリニアではなく2乗的に変化する。従って、第3駆動モータM3を等速で回転させたのでは斜行補正時の原稿の動きと一致しない。本実施形態では、第3駆動モータM3の加速度を、第2駆動モータM2の減速の加速度傾きに応じたものとすることで、第2搬送ローラ対2のスラスト移動を斜行補正時の原稿の動きに完全に追従して行う。なお、図7(a)においては、モータの速度を示す線の傾きが、ここでいう加速度に相当する。
【0079】第1駆動モータM1、第2駆動モータM2、第3駆動モータM3がステッピングモータである場合には、図7(a)に示した制御は実際には図7(b)のように行われる。つまり、M1clkは、一定の周波数に保たれている。一方、M2clkは周波数がリニアに下げられる。そして、所定の値になると再びリニアに上げられて、元の周波数に戻る。この間、第3駆動モータM3を制御するM3clkはリニアに周波数を上昇させ、M2clkの変化点からリニアに減少して停止する。このときのM3clkの変化の傾き(加速度)は、 M2clkの変化の傾き(加速度)にあわせたものとされている。
【0080】第1駆動モータM1,第2駆動モータM2がDCモータである場合には、エンコーダを用いてM1clk,M2clkに相当するクロックを得て同様の制御が可能である。
【0081】該第2の実施形態では制御装置70によって各駆動モータM1,M2,M3を制御していた。しかし、これをハード的に同様の制御を実現することも可能である。このような場合に使用する回路の一例を、図8に示した。
【0082】図8に示した例では、M1カウンタ80、M2カウンタ82、差分器84、プライオリティーコンパレータ86および周波数可変発振器88からなる回路によって、第3駆動モータM3を制御している。
【0083】M1カウンタ80には M1clkが、一方、M2カウンタ82にはM2clkが入力されている。
【0084】また、M1カウンタ80のイネーブルにはM2clkが、一方、M2カウンタ82のイネーブルにはM1clkが入力されており、相手のクロックを自分のclkでカウントする。そして、M1カウンタ80およびM2カウンタ82は、そのカウント値を差分器84に出力する構成となっている。なお、 M1カウンタ80およびM2カウンタ82のCLRには、後述する周波数可変発振器88の出力値が入力されている。
【0085】差分器84は、 M1カウンタ80からの入力値とM2カウンタ82からの入力値との差を出力する。もし、M1clkとM2clkとが全く同じ周波数ならば、差分器84の出力の絶対値は、1か0である。M1clkとM2clkの位相は、完全に一致しているとは限らないので、カウント値に1がでる場合がある。しかし、周波数は同じなので再び0となる。従って、M1clkとM2clkとが同じ周波数なら、差分器84は1と0を繰り返し出力することになる。
【0086】差分器84の後段にはプライオリティーコンパレータがおかれている。該プライオリティーコンパレータ86の出力値は、差分器84からの入力値Inがどの範囲にあるかによって異なったものとなる。
【0087】周波数可変発振器88は、第3駆動モータM3を駆動するM3clkを生成出力するものである。該周波数可変発振器88には、プライオリティーコンパレータ86の出力値が入力されており、その入力値(プライオリティーコンパレータ86の出力値)に応じて、その発振周波数が異なったものとなる。
【0088】本実施形態では、差分が1以下なら周波数可変発振器88は何も出力しない。なお、周波数可変発振器88自体は、V−Fコンバータでもカウンタ回路のキャリー出力でも何でもよい。
【0089】該回路による制御動作を図7(b)に示す例に沿って説明する。
【0090】原稿を通常通り搬送しているときには、第1駆動モータM1と第2駆動モータM2とは同速度となるように制御されている( M1clk=M2clk )。従って、このときには、差分器84の出力は0または1であり、周波数可変発振器88はなにも出力してない。
【0091】原稿が斜行した状態で通過センサ4に達すると、その斜行状態に応じて、第1駆動モータM1または第2駆動モータM2のclk周波数が変更される。すると、M1カウンタ80のカウント値とM2カウンタ82とのカウント値との差(差分器84の出力値)が大きくなる。そして、差分器84の出力値が2以上になると、周波数可変発振器88はその差に応じた周波数の発振信号(M3clk)を出力する。その発振周波数は、差が更に大きくなればさらに高くなる。そして、第3駆動モータM3は、このようにして生成されるM3clkによって駆動制御される。
[第3の実施形態]サイズの大きな原稿や厚い(剛性の高い)原稿では、ガイド54との摺動抵抗が大きい。そのため、第2搬送ローラ対2の加圧力や材質、ガイド54の表面性等によっては、斜行補正動作中に第2搬送ローラ対2をスラスト方向へ移動させても、第2搬送ローラ対2のニップ部において原稿Sにすべりが生じることもある。このようなすべりが生じると、第2搬送ローラ対2のスラスト方向の動きと原稿Sの動きとが一致しなくなり、斜行補正精度を悪化させてしまうことが予想される。このような場合には、第2搬送ローラ対2と原稿Sのスリップ分を加味し、第2搬送ローラ対2の移動量を決定し制御することが考えられる。このようなスリップ分を制御に加味するためには、原稿のサイズ,厚さを制御のパラメータとして含めればよい。原稿のサイズ,厚さは、原稿サイズ検知センサや原稿厚さ検知センサによって得る。なお、サイズと厚さの両方をパラメータとして含める必要はなく、いずれか一方でも構わない。該第3の実施形態はこのような観点からなされたものであって、厚い原稿へ対応するべく厚さ検知センサを備えたことを特徴としている。以下、詳細に説明する。
【0092】該第3の実施形態の基本構成は、原稿厚さ検知センサを備えるとともに、該厚さ検知センサの検知結果(すなわち、原稿の厚さ)を制御パラメータに含めている点を除き、上述した他の実施形態と同様である。従って、ここでの説明は、該特徴点を中心に行う。
【0093】厚さ検知センサ33は、第2搬送ローラ対2近傍に設けられている。厚さ検知センサ33は、図9に示すとおり、第2搬送ローラ対2の従動ローラ2bに追従して図中示した矢印a方向における位置を変更可能に構成された可動子33aと、該可動子33aの位置を検出する無接点型のポテンショメータ33bとを含んで構成されている。
【0094】原稿Sの先端が第2搬送ローラ対2のニップ部に入ると、原稿Sは従動ローラ2bを加圧ばね(不図示)の付勢力に抗して押し下げながら、白矢印で示すように図中左方向へ搬送されてゆく。ここで、この時の従動ローラ2bの移動量が原稿Sの厚さ分に相当する。
【0095】可動子33aは、従動ローラ2bの接離方向(図中矢印a方向)の移動に追従してその位置が変化する。すると、ポテンショメータ33bは、可動子33aの動き(つまり、原稿Sの厚さ)に応じた電圧値を出力する。
【0096】制御装置70には、あらかじめ原稿Sの厚さとポテンショメータから出力される電圧値の関係を示すデータ(あるいは、演算式)を備えておく。制御装置70は、この電圧値に基づいて該データを参照することで(あるいは、電圧値を演算式に代入することで)原稿Sの厚さを判断する。
【0097】そして、その判断結果に応じて、第2搬送ローラ対2の移動量を決定する。
[第4の実施形態]該第4の実施形態は、横レジセンサ31によって原稿の位置を確認しつつ、第2搬送ローラ対2のスラスト方向への移動を行うことを特徴としている。
【0098】図10は、該実施形態の画像読み取り装置におけるシート搬送装置の斜行補正部の平面図である。図10において、図3と同一符号は第1の実施形態で示した各機能に準じている。従って同一の動きをするものについての説明は省略する。横レジセンサ31は、搬送された原稿Sの先端が原稿検知センサ3に達した時点以降において原稿Sの端部を検知するためのものである。本実施形態の横レジセンサ31は、具体的には、第2搬送ローラ対2の下流側近傍の所定位置(搬送方向と略直角方向において原稿検知センサ3と並列で、且つ、原稿側端部近傍)に配置した透過型の光センサで構成している。なお、この横レジセンサ31は、原稿Sが横レジセンサ31の上方(又は下方)にある場合は、検知信号を制御装置70に出力するようになっている。
【0099】原稿Sが搬送されその先端が原稿検知センサ3に達した時点で、横レジセンサ31が原稿有りを検知している場合、制御装置70は、第2搬送ローラ対2をB1 方向に移動させるように第3駆動モータM3 を回転させる。このとき、原稿Sは、第2搬送ローラ対2に挟持されているため第2搬送ローラ対2と共にB1 方向へ移動する。そして、横レジセンサ31の検知結果が“原稿無し”を意味する状態に変化すると、制御装置70は原稿端部が横レジセンサ31に達したと判断し、第3駆動モータM3 の駆動を停止させる。
【0100】これに対し、原稿Sが搬送されその先端が原稿検知センサ3に達した時点で横レジセンサ31が“原稿無し”を検知している場合、制御装置70は第2搬送ローラ対2を図中B2 方向に移動させるように第3駆動モータM3 を回転させる。このとき、原稿Sは、第2搬送ローラ対2に挟持されているため第2搬送ローラ対2と共にB2 方向へ移動する。そして、横レジセンサ31の検知結果が“原稿有り”を意味する状態に変化すると、制御装置70は原稿端部が横レジセンサ31に達したと判断し、第3駆動モータM3 の駆動を停止させる。
【0101】なお、以上の制御は、原稿Sの先端がレジストローラ対1のニップに達するまでに終了するように、各センサ3,31の位置及び第3駆動モータM3 の制御回転数が選択されている。
【0102】このような構成及び制御を採用することで、原稿Sがレジストローラ対1に挟持されるときには、原稿Sの端部は常に横レジセンサ31部にあり、横レジ合せが容易に可能となる。
【0103】なお、本実施形態において横レジセンサ31が一つだけであったが、搬送されてくる原稿サイズ(幅方向の長さ)に応じて複数個設けてもよい。また原稿サイズに応じて移動するように構成してもよいし、さらには、ユーザが自由な位置に設定できるように構成してもよい。
[第5の実施形態]次に、本発明の第5の実施形態に係るシート搬送装置を用いた画像読取装置を図11、図12、図13に基づいて説明する。
【0104】該第5の実施形態の画像読み取り装置は、図11、図12に示すとおり、第2搬送ローラ対2の下流側に第3搬送ローラ対2’を備えている。
【0105】第3搬送ローラ対2’は、第4駆動モータM4 によってスラスト位置が制御可能に構成されている。なお、この第3搬送ローラ対2’の構成及び動作については、マイクロスイッチ27aによりホームポジションを検知するようにした構成を含めて第2搬送ローラ対2と同一であるため説明は省略する。なお、該装置における制御構成を図13に示した。
【0106】動作を図12を用いて説明する。
【0107】上流側から搬送されて来てレジストローラ対1に挟持された原稿Sは、そのまま画像読取部1Bへ搬送されていくが、その途中で通過検知センサ4a,4bを通過する。制御装置70A(図13参照)は、通過検知センサ4a,4bからの検知信号に基づき、原稿Sの傾きを演算すると共にその結果に基づき第1駆動モータM1および第2駆動モータM2 の回転速度を制御する。
【0108】この斜行補正と並行して、第2搬送ローラ対2および第3搬送ローラ対2’のスラスト位置を移動制御している。以下、スラスト位置の移動制御を詳細に説明する。
【0109】制御装置70Aの演算回路71は、原稿Sの先端の傾きに基づいて第2搬送ローラ対2および第3搬送ローラ対2’の移動制御量を算出する。そして、該算出結果に基づいて、第3駆動モータM3および第4駆動モータM4 をそれぞれ必要量だけ回転させることにより、第2搬送ローラ対2および第3搬送ローラ対2’のスラスト位置を移動させる。第2搬送ローラ対2は図中B1 方向へΔl1 ’だけ、一方、第3搬送ローラ対2’は、図中B1 方向にΔl1 だけ、移動させる(図12参照)。この場合、第2搬送ローラ対2の移動量Δl1 ’及び第3搬送ローラ対2’の移動量Δl1 は、下記関係式に基づいて算出される大きさである。
Δl1 =L’/Ls ×ΔlΔl1 ’=L/Ls ×Δl但し、 Δl1 :第3搬送ローラ対2’の移動量Δl1Δl1 ’:第2搬送ローラ対2の移動量Δl:原稿Sの先端の傾きL:レジストローラ対1から第2搬送ローラ対2までの距離 L’:第3搬送ローラ対2’までの距離Ls :原稿Sの幅この後も原稿は搬送されてゆく。そして、原稿検知センサ3が原稿Sの後端を検知すると、制御装置70Aは、その検知信号に基づいて、原稿Sの後端が第2搬送ローラ対2を通過したことを検知する。すると、制御装置70Aは、第3駆動モータM3およ第4駆動モータM4を逆転させる。
【0110】そして、この第3駆動モータM3 および第4駆動モータM4の逆転により、第2搬送ローラ対2および第3搬送ローラ対2’が図12中示した矢印B2 方向に移動される。そして、第2搬送ローラ対2および第3搬送ローラ対2’がホームポジションにまで戻った時点で、制御装置70Aは第3駆動モータM3 および第4駆動モータM4の駆動を停止し、次の原稿斜行補正に備える。
【0111】これ以降の動作は第1の実施形態と同様なので説明は省略する。
[第6の実施形態]次に、本発明の第6の実施形態に係るシート搬送装置を用いた画像読取装置を図14、図15に基づいて説明する。
【0112】該第6の実施形態では、上述した第5の実施形態における通過検知センサ4a,4bに代わって、さらに上流側に傾斜検知センサ32a,32bを設置している。これ以外の点は基本的には第5の実施形態と同様である。以下においては、第5の実施形態との相違点を中心に説明を行う。
【0113】傾斜検知センサ32a,32bは、給紙後の原稿の先端の傾きを検出するためのものであり、搬送方向に対し略直角に所定間隔を有して分離給送ローラ10の下流側近傍に配置されている。本実施形態では傾斜検知センサ32a,32bとして、光透過型のセンサを採用している。
【0114】該実施形態における制御構成を図15に示した。
【0115】動作を説明する。
【0116】分離給送ローラ10によって搬送された原稿Sが傾斜検知センサ32a,32bを通過すると、傾斜検知センサ32a,32bはそれぞれ原稿Sが通過したことを検知して制御装置70Bに検知信号を発する。制御装置70Bの演算回路71は、まずこの検知信号に基づいて原稿Sの傾きを計算する。
【0117】この後、原稿Sがさらに搬送され、原稿Sの先端が原稿検知センサ3に達した時、つまり原稿Sが第2搬送ローラ対2および第3搬送ローラ対2’の両方に挟持された時、制御装置70Bは先の計算結果に基づき第3駆動モータM3及び第4駆動モータM4 を制御することにより、斜行を補正する。
【0118】ここで、図14の場合であると、第2搬送ローラ対2は図中B1 方向にΔl2、第3搬送ローラ対3は図中B2 方向にΔl2 ’だけ移動させてやればよい。なお、各モータM3 ,M4 の回転速度は、原稿の後端が第3搬送ローラ対2’を抜ける前に該制御が終了するよう選択されている。
【0119】なお、各ローラ対2,2’の移動制御量Δl2 ,Δl2 ’は、下記のようになる。
【0120】Δl2 =Δl2 ’=1/2×(L1 ’−L1 )/Ls ×Δl但し、Δl2 :第2搬送ローラ対2の移動制御量Δl2 ’:第3搬送ローラ対2‘の移動制御量L1 ’−L1 :第2搬送ローラ2と第3搬送ローラ2’との距離Δl :原稿の斜行量Ls :原稿の幅方向の長さこのようにして斜行補正された原稿Sはレジストローラ対1に達する。
【0121】これ以降の動作は、第5の実施形態と同じであるため説明は省略する。
【0122】なお、本実施形態においては、移動可能な搬送ローラ対を2対として説明したが、これに限定されるものではない。また接離可能な搬送ローラ対も複数あってもよい。
【0123】また、第4の実施形態で説明したような横レジスト補正機能を組み合わせることもできることは言うまでもない。また、第1の実施形態で説明した通り、原稿の厚さ(を示す情報)や長さ(を示す情報)に応じて、第2搬送ローラ対2、第3搬送ローラ対2’の移動量を変えるようにしてもよい。
【0124】なお、本明細書においては本発明を原稿画像読取装置に適用した場合について例示したが、複写機、プリンタ等の画像形成装置にも同様にして適用できる。
【0125】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、斜行補正時に搬送ローラ対のスラスト位置を制御することにより、斜行補正制御の際のシートの回転方向の動きを補助することができ、斜行補正の精度を向上させることができる。
【0126】また、シートの厚さやサイズによっても搬送ローラ対のスラスト位置制御を変えることにより、様々な厚さやサイズのシートであっても斜行補正精度を維持しながら、かつ、最小の紙間で連続的に搬送することが可能となる。
【0127】さらに、このシート搬送装置を原稿の画像読取装置や、画像形成装置に適用することによって、同一の搬送速度の装置であれば単位時間内の処理枚数をふやすことができ、生産性を向上させることが可能となる。




 

 


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