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発明の名称 シート搬送装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平11−20976
公開日 平成11年(1999)1月26日
出願番号 特願平9−178693
出願日 平成9年(1997)7月3日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】近島 一夫
発明者 小川 正彦 / 菊谷 高夫
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 シートを搬送するよう圧接したローラ対を備えると共に、少なくとも前記ローラ対の一方のローラを金属等の硬度の高い軸と、この軸の回りに装着されるゴム等の硬度の低い材料にて形成される表層部とにより構成したシート搬送装置において、前記表層部を2種類以上のゴムを使った同心円状ゴム層で構成し、該表層部の表層となるゴム層の厚みを下層のゴム層の厚みより薄くすると共に、表層ゴム層のゴム硬度を下層ゴム層のゴム硬度よりも高くしたことを特徴とするシート搬送装置。
【請求項2】 前記表層ゴムとして、ゴム硬度がJIS−A硬度50度以上ゴム厚が1mm以下のゴムを用い、前記下層ゴムとしてJIS−A硬度50度以下の硬度を持つゴムを用いることを特徴とする請求項1記載のシート搬送装置。
【請求項3】 シートを搬送するよう圧接したローラ対を備えると共に、少なくとも前記ローラ対の一方のローラを金属等の硬度の高い軸と、この軸の回りに装着されるゴム等の硬度の低い材料にて形成される表層部とにより構成したシート搬送装置において、前記表層部をゴムにて形成すると共に、前記ゴムの硬度を該表層部の表面に近い方が高く、前記軸に近い方が低くなるようにしたことを特徴とするシート搬送装置。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複写機、レーザービームプリンタ等の画像形成装置に設けられ、紙等のシートを搬送するためのローラ対を備えたシート搬送装置に関し、特にローラの構成に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の複写機、レーザービームプリンタ等の画像形成装置においては、紙等の搬送材(以下シートという)を搬送するためローラ対を備えたシート搬送装置を設けている。そして、このような搬送ローラ対としては、少なくとも一方のローラを、金属等の硬度の高い軸(以下芯金と呼ぶ)と、この芯金の回りに円筒形のゴム等の硬度の低い材料を装着して形成される表層部とにより構成し、このローラと他方のローラとを互いに圧接させて両ローラ間に生ずる接触領域(ニップ領域と呼ぶ)にシートを挟んで搬送を行っているものがある。
【0003】ここで、これら両ローラはバネ等により軸端部に加えられる押し付け圧力により生じるゴムの変形によりニップ領城を形成するが、この際図7に示すように、ゴムローラ6の表面はローラ外周接線方向に引き伸ばされている、すなわち引っ張りの歪みを持つようになる。なお、同図において、6aはゴムローラ6の芯金、7はゴムローラ6に圧接するハードローラ、8はゴムローラ6のゴムの変形を表わす線である。
【0004】ところで、このローラ外周接線方向のゴム歪みが、搬送速度を変化させる大きな要因になっている。具体的には、バックテンション等の紙ヘの力を無視すれば、ローラ外周接線方向のゴム歪み量と同じパーセンテージだけ紙の搬送速度は早くなる。
【0005】一方、ゴムローラ6の芯金6aはこの押し付け荷重により撓みを生じる。そして、このように芯金6aが撓むと、この撓みにより芯金6aの軸方向端部は中央部に比べてより接近するようになり、これにより端部ニップ領城は中央部ニップ領域に比べてより大きくなり、それに伴いローラ外周接線方向ゴム歪みも、端部の方が中央部よりも大きくなる。
【0006】そして、この状態において、ギア浮上力等の影響により芯金両端の押し付け荷重に左右で不均一性が生ずると、ニップ幅及びローラ外周接線方向のゴム歪みは軸方向で不均一になり、これがシートのスキューの原因となる。また、ローラ外周接線方向のゴム歪み、あるいは歪みの軸方向不均一性は、シートの面内方向に複雑な力を加え、結果として定着ローラ等で起きる紙皺の原因となる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】そこで、従来のシート搬送装置においては、芯金の曲げ剛性を高めて軸撓み量を少なくすることによってニップ幅の軸方向不均一性を軽減したり、左右のバネ圧をギア浮上力を考慮して均一になる様に微調整してニップ幅の左右不均一性を小さくし、これにより平行度の狂い等の搬送上問題点を解決していた。
【0008】また例えば特公平6−2537号公報に示されるように、レジストローラにタイコ状のローラを用いると共に、感光ドラムとレジストローラとの間に設置された転写前ローラにローラ中央部の径よりも端部の径の方が大きい逆タイコ型のローラを用いて、皺寄りを防止する様な構造が提案されている。
【0009】しかし、このような方策等をとった場合には、調整の手間を要したり、構造が複雑となるという問題点が新たに生じするようになる。
【0010】そこで、本発明はこのような現状を鑑みてなされたものであり、簡単な構造で、ニップ幅を確保しつつローラ外周接線方向のゴム歪み量を少なくすることのできるシート搬送装置を提供することを目的とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、シートを搬送するよう圧接したローラ対を備えると共に、少なくとも前記ローラ対の一方のローラを金属等の硬度の高い軸と、この軸の回りに装着されるゴム等の硬度の低い材料にて形成される表層部とにより構成したシート搬送装置において、前記表層部を2種類以上のゴムを使った同心円状ゴム層で構成し、該表層部の表層となるゴム層の厚みを下層のゴム層の厚みより薄くすると共に、表層ゴム層のゴム硬度を下層ゴム層のゴム硬度よりも高くしたことを特徴とするものである。
【0012】また本発明は、前記表層ゴムとして、ゴム硬度がJIS−A硬度50度以上ゴム厚が1mm以下のゴムを用い、前記下層ゴムとしてJIS−A硬度50度以下の硬度を持つゴムを用いることを特徴とするものである。
【0013】また本発明は、シートを搬送するよう圧接したローラ対を備えると共に、少なくとも前記ローラ対の一方のローラを金属等の硬度の高い軸と、この軸の回りに装着されるゴム等の硬度の低い材料にて形成される表層部とにより構成したシート搬送装置において、前記表層部をゴムにて形成すると共に、前記ゴムの硬度を該表層部の表面に近い方が高く、前記軸に近い方が低くなるようにしたことを特徴とするものである。
【0014】また本発明のように、シートを搬送するよう圧接したローラ対の一方のローラの表層部を2種類以上のゴムを使った同心円状ゴム層で構成する一方、表層部の表層となるゴム層の厚みを下層のゴム層の厚みより薄くすると共に、表層ゴム層のゴム硬度を下層ゴム層のゴム硬度よりも高くすることにより、ニップ幅を確保しつつ、ローラ表面の外周接線方向のゴム歪み量を少なくするようにする。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態について説明する。
【0016】図1は、本発明の実施の形態に係るシート搬送装置の搬送ローラ対を示す図であり、同図において、1Aは搬送ローラ対、1はローラ対1Aの一方のローラであるゴムローラ、2はこのゴムローラ1に圧接する金属等剛性の高い材質を使ったハードローラであり、本実施の形態において、両ローラ1,2の外径はφ10mmとしている。また、5は芯金である。
【0017】ところで、このゴムローラ1は、2種類以上のゴムを使った2層以上の同心円状のゴム層、本実施の形態においては、ゴム厚が薄くゴム硬度が高い表層ゴム層3と、ゴム厚が厚くゴム硬度の低い下層ゴム層4との2層からなる表層部1aを有している。なお、本実施の形態において、表層ゴム層3として、ゴム硬度がJIS−A硬度50度以上ゴム厚が1mm以下のゴムを用い、下層ゴム層4としてJIS−A硬度50度以下の硬度を持つゴムを用いている。
【0018】ところで、ローラ表面の外周接線方向のゴム歪みは、既述したように搬送速度変化・スキュー・皺寄りの主たる原因であるから、このゴム歪みを少なくすれば良いが、搬送力や搬送安定性の関係からニップ幅はある程度以上確保しなければならない。しかし、従来のゴムローラ6(図7参照)の場合、所要のニップ幅を持たせると、ローラ6,7同士が押し込まれた分だけゴムの非圧縮性の性質からゴムはニップ内で外に逃げ、ローラ表面の外周接線方向のゴム歪みが大きくなる。
【0019】一方、本発明のように表層部1aを、ゴム厚が薄くゴム硬度が高い表層ゴム層3と、ゴム硬度が低い下層ゴム層4により構成にすると、表層ゴム層3は薄いため面外剛性がほとんどなく、ニップは主に下層ゴム層4の変形に依存して形成されるようになる。
【0020】そして、このように構成された表層部1aは、両ローラ1,2との間に所定のニップ幅を持たせた場合、下層ゴム層4は押し込まれた分、外に膨らむが、表層ゴム層3は引っ張り荷重に対してあまり変形しないのでゴムローラ1の表面では表層部1aのローラ表面の外周接線方向歪みは大きくならない。
【0021】図2は、この様子を模式的に示した図であり、同図において、14は変形前は直線だった形状が変形後、ゴムがどの様な形になるかを表わした線で、実際の変形状態を誇張してある。
【0022】そして、この図から明らかなように、表層部1aを、ゴム厚が薄くゴム硬度が高い表層ゴム層3と、ゴム厚が厚くゴム硬度が低い下層ゴム層4とにより構成することにより、同等のニップを持つ場合でも、従来のゴムローラ6に比べてローラ表面上の接線方向のゴム歪みを格段に小さくできるので、搬送速度の変化を小さく抑えることができる。
【0023】また、芯金5の軸方向でのニップ幅の不均一性がある場合でも、元々のローラ表面ゴム歪み量が小さいため軸方向の歪み量は然程不均一にならず、スキューや紙皺を最小限に抑えることができる。
【0024】次に、本実施の形態の第1実施例について説明する。
【0025】本実施例において、表層ゴム層3の厚みを50μm、ゴムの硬度を85度とし、下層ゴム層4のゴム厚を1.5mm、硬度25度とした。
【0026】図3は、芯金に垂直な断面内での接触圧力の分布を、従来型ローラ6と本実施例のゴムローラ1とで比較したグラフである。ただし、従来型ローラ6は一層のゴムでゴム厚1.5m、ゴム硬度45度のものを用いている。なお、本グラフは断面の右半分のみの接触圧力を表わしており、グラフの横軸はローラ表面位置であり、縦軸が接触圧力である。
【0027】そして、図中15は、本実施例の接触圧力分布、16は従来型ローラを使った場合の接触圧力分布を示している。ただし、本グラフに示した接触圧力を得る為に要する押し付け力は、本実施例の場合は従来例の場合に比べて半分程度となっている。
【0028】図4は、同じく従来型と本実施例との押し付け時のゴム表面の歪みを比較したグラフである。なお、図中17は、本実施例のゴム表面歪み分布、18は従来型ローラを使った場合のゴム表面歪み分布である。
【0029】そして、図3、図4のグラフから分かるように、同一ニップ幅を得るための押し付け時の歪みは、ニップ内で本実施例のゴムローラ1の方が、従来型ローラ6に比べて圧倒的に小さくなっている。
【0030】従って本実施例にかかるゴムローラ1を用いれば、非常に小さいゴム表面歪み量で、ある程度のニップ幅を形成でき、シート搬送の際の速度変化・スキュー・紙皺等の問題を最低限に抑えることが可能となる。
【0031】なお、これは表層部1aを2層のゴム層3,4にて形成した場合であるが、表層部1aを3層以上のゴム層にて形成した場合でも、表層ゴム層3とそれより下層のゴム層の間に、既述した様な関係、即ち、表層ゴム層の厚みを下層ゴム層の厚みより薄くすると共に、表層ゴム層のゴム硬度を下層ゴム層のゴム硬度よりも高くを保つようにすれば、同様な効果が得られる。
【0032】次に、本実施の形態の第2実施例について説明する。
【0033】本実施例では、ゴムローラ1の表層ゴム層3の硬度を第1実施例の85度から75度、65度と変化させた。そして、図5は、このように表層ゴム層3の硬度を変化させた時の接触圧力分布を示すものである。
【0034】なお、図中19は、表層ゴム硬度が85度の場合の接触圧力、20は表層ゴム硬度が75度の場合の接触圧力、21は表層ゴム硬度が65度の場合の接触圧力、22は実施例1で述べた従来例のローラを使った時の接触圧力である。ただし、押し付け力はどの場合も従来例の押し付け圧力と同一である。
【0035】この結果から分かるように、表層ゴム層3のゴム硬度を調節することで、ニップ内の圧力分布の形状を調整することができる。また、表層ゴム層3のゴムの厚みによっても同様の調整ができる。
【0036】ところで、搬送ローラの一例である定着ローラでは、トナーを熱と圧力とによってシートに定着させるが、ニップ内の圧力が低いと定着不良が起こることからニップ内の圧力分布を効率的に制御する必要がある。
【0037】一方、従来型ローラのニップ内圧力分布は楕円型であるが、本実施例に係るローラの場合は、四角形に近い分布をとることができる。従って、本ローラ1の場合、ピーク圧力を定着に必要な圧力以上に設定すれば、ニップ内のより広い区間で十分な圧力をシートとトナーに与えることができるようになり、より効率的な定着ローラを設計することが可能である。すなわち、本発明に係る構成の定着ローラを使用すれば、ニップ内での圧力分布を、表層ゴムの厚みやゴム硬度によって自由に調整することができる。
【0038】次に、本実施の形態の第3実施例について説明する。
【0039】図6は本実施例に係るシート搬送装置の搬送ローラ対の構成を示す図であり、同図において、1bはゴムにより形成された表層部であり、この表層部1bのゴムの硬度は、芯金5に近い部分と表面に近い部分で異なっており、図では硬度の違いを表層部1bの点印の濃度で模式的に表わしている。即ち、表層部1bの表面に近い部分ではゴム硬度が高く、芯金5に近い部分ではゴム硬度が低くなっている。
【0040】そして、本実施例に示したような構成を持つゴムローラ1を用いても、実施例1に述べたものと同様な効果が得ることが可能である。
【0041】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、表層ゴム層の厚みを下層ゴム層の厚みより薄くすると共に、表層ゴム層のゴム硬度を下層ゴム層のゴム硬度よりも高くを保つようにするという簡単な構造で、ニップ形成時のゴム表面周方向歪み量を低減でき、またローラ端部に加わる押し付け力でローラの軸が撓んだりローラ端部に加わる押し付け力のバランスが左右で崩れていても、ローラ軸方向でゴム表面歪みの変化を小さくできる。これにより、シート搬送の際、搬送速度変化・スキェー・紙皺を最小限に抑えることができる。




 

 


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