| 発明の名称 |
せん断加工装置 |
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| 発行国 |
日本国特許庁(JP) |
| 公報種別 |
公開特許公報(A) |
| 公開番号 |
特開平11−28530 |
| 公開日 |
平成11年(1999)2月2日 |
| 出願番号 |
特願平9−196441 |
| 出願日 |
平成9年(1997)7月7日 |
| 代理人 |
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| 発明者 |
松永 修一 / 河野 肇 |
| 要約 |
目的
構成
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特許請求の範囲
【請求項1】一対の可動型と固定型とで構成される型を用いたせん断加工において、前記可動型をせん断加工時に付勢する弾性体を設け、せん断加工時の可動型の速度を大きくすることを特徴とするせん断加工装置。 【請求項2】請求項1において、前記弾性体を可動型部に設けたことを特徴とするせん断加工装置。 【請求項3】請求項1において、前記弾性体をプレス機械のスライド部に設けたことを特徴とするせん断加工装置。 【請求項4】請求項1において、前記弾性体はピンであることを特徴とするせん断加工装置。
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発明の詳細な説明
【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、せん断加工装置に関するものである。少し詳しく言えば、プレス機械に一対の可動型と固定型とで構成される型を装着して、板材である素材をせん断加工することによってせん断面が良好、すなわちせん断面が滑らかなブランクを得る装置に関するものである。 【0002】 【従来の技術】せん断面の状態は、せん断速度、すなわち可動型の速度が大きい程、そしてプレス機械の剛性が低いほど良いとされている。 【0003】他方、せん断加工における可動型の移動量、すなわち変移量とせん断抵抗との関係は、図5のようになる。可動型の移動量は、通常、プレス機械のスライドの下降量、すなわち変移量に相当する。 【0004】図4において、スライドが下降して、可動型が板材である素材に接触してからせん断抵抗が増加し、最大せん断抵抗を過ぎて板材でのせん断部に割れが発生し、急激にせん断抵抗が減少してせん断加工が終わる。 【0005】その後の抵抗は、せん断加工によって得られたブランク材を固定型に押し込むための押し込み力のみである。 【0006】この一般的なせん断抵抗の変化を、説明を容易にするため直線で図式化したのが図5である。 【0007】図5において、Aは前記割れが発生する点、Bはせん断加工が終了した点を示す。図5の場合のプレス機械は、せん断加工に要する荷重によって0.5mm変形することを示している。このせん断加工に要する荷重を、以下、単にせん断荷重、このときの変形量を、以下、単に伸び量と呼ぶ。一方、プレス機械によっては、前記0.5mmが2.5mmになることもある。 【0008】これらの場合のせん断加工における可動型の速度を、以下に算出して比較してみる。 【0009】説明を解り易くするために、プレス機械を1本の棒と見做す。棒の長さを mm、縦弾性係数をEkg/mm2、重力の加速度を9810mm/s2、単位体積の重量をγkg/mm3とすると、棒の縦振動数fは、f=(1/2 )×(Eg/γ)1/2 で示すことが出来る。 【0010】上記の式に =2000mm、E=21000kg/mm2、γ=7.85×10-6kg/mm3を代入すると、f=1280.7となる。ここで、棒の縦振動を大略サインカーブであるとすると、棒が縦振動して、棒の前記伸び量が無くなり、棒の長さが =2000mmになるまでの時間、すなわち復帰時間は、t=(1/1280.7)÷(90°/360°)=1.95×10-4sとなる。この場合の可動型の平均速度は、0.5/t=2561mm/sである。 【0011】同様にして、伸び量が2.5mmの場合、棒が2.5mm伸びた状態から0.5mmだけ復帰し、伸びが2mmの状態になるまでの時間は、t=(1/1280.7)×(36.9°/360°)=0.8×10-4sとなるから、復帰時間は0.8×10-4sで、平均速度は6247mm/sとなり、伸び量が大きい場合の方が速度が大きいことが判る。 【0012】従来、せん断面の状態はプレス機械の毎分回転数、すなわちプレス機械のSPM及びプレス機械の剛性によって左右されていた。 【0013】 【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、可動型と固定型を用いてせん断加工をする場合、良好なせん断面を得ることである。 【0014】 【課題を解決するための手段】本発明においては、可動型を弾性体で付勢することによって、せん断加工時の可動型の速度を積極的に大きくする。 【0015】 【発明の実施の形態】図1と図2に、本発明の第1実施例を示す。図1において、上ダイセット2はプレス機械のスライドに装着され、下ダイセット3はプレス機械のボルスタに装着される。 【0016】上ダイセット2に、パンチ4が昇降自在に設けられている。上ダイセット2にパンチガイド5が固定され、パンチ4はパンチガイド5で案内されている。 【0017】上ダイセット2にブロック7が固定され、弾性体6がブロック7とパンチ4との間に伸縮自在に組み込まれている。 【0018】下ダイセット3に、ダイ9が固定されている。ダイ9は、前記パンチ4に対向している。パンチ4に係合させてストリッパ8が設けられている。 【0019】素材1は、上ダイセット2、下ダイセット3等で構成される型でスライドの運動に伴ってせん断加工され、ブランクが得られる。この実施例においては、パンチ4が可動型でダイ9が固定型に相当する。 【0020】図1は、パンチ4が素材1に食い込み弾性体6が圧縮されている状態を示している。図2は、図1に続く状態を示している。すなわち、パンチ4は下降し、弾性体6は伸び、素材1のせん断加工は終了している。 【0021】図1における各部材の、具体的仕様を以下に開示する。素材1は厚さ6mm、材質はSPHC、パンチ4の直径は50mm、最大荷重は50tfである。弾性体6は直径18mm、長さ30mmで2本使用し、材質はSKH51である。弾性体6は最大荷重時に0.56mm圧縮変形され、縦振動数はf=42690、弾性体6の伸び量が0になるまでの平均速度は95626mm/sであった。 【0022】図3は、本発明の第2実施例を示す。この第2実施例においては、弾性体12等がプレス機械のスライド10に内装されている。スライド10にスライド側受圧板11が固定され、スライド10下面に上ダイセット2が固定され、上ダイセット2にブロック3が昇降自在に内装されている。スライド側受圧板11とブロック3との間に弾性体12が伸縮自在に組み込まれている。 【0023】上ダイセット2にパンチガイド5が固定され、パンチガイド5に案内されてパンチ4が昇降自在に設けられている。 【0024】他方、プレス機械のボルスタに下ダイセット3が固定され、下ダイセット3にダイ9が固定され、ダイ9は前記パンチ4に対向している。パンチ4に係合させてストリッパ8が設けられている。 【0025】前述のせん断荷重と伸び量は、素材の厚さ、材質によって相異するため、各種長さの弾性体12を準備しておく。さらに、使用する弾性体12の本数を決め、ブロック13の高さ方向の寸法を調整して、弾性体12の圧縮応力が200kg/mm2以下になるようにする。 【0026】以上の実施例においては、弾性体としてピンを使用したが、同様の弾性が得られるばね、ゴム等を使用しても良い。 【0027】なお、部材の配置の都合で、上記実施例においては可動型を弾性体で直接付勢する構造としたが、可動型と弾性体との間に動力を伝達するためのカム、レバーなどの部材を介在させても良い。 【0028】 【発明の効果】本発明によれば、せん断加工を行う際、プレス機械のSPMや剛性に左右されることなく、良好なせん断面が得られる。
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