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発明の名称 噴霧ノズル並びにそれに用いるオリフィス板及びその製造方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平11−76871
公開日 平成11年(1999)3月23日
出願番号 特願平9−240849
出願日 平成9年(1997)9月5日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】杉本 巌 (外1名)
発明者 山本 兼三
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 オリフィス孔が形成されたオリフィス板を備え、オリフィス板の背面側に供給された噴霧液を前記オリフィス孔を通じてオリフィス板の前面側に噴射する噴霧ノズルにおいて、各噴霧液をオリフィス板の前方の所定位置で衝突させるように2つのオリフィス孔が前記オリフィス板に相対して形成されていることを特徴とする噴霧ノズル。
【請求項2】 請求項1記載の噴霧ノズルに用いられるオリフィス板であって、断面略V字状をなして向かい合う一対の傾斜部を有し、前記各傾斜部に1つずつオリフィス孔が形成されていることを特徴とするオリフィス板。
【請求項3】 原料板材に打ち抜き加工により2つのオリフィス孔を形成したのち、この板材をプレス成形加工することにより、前記オリフィス孔を1つずつ含むとともに断面略V字状をなして向かい合う一対の傾斜部を形成することを特徴とするオリフィス板の製造方法。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主として農作物に農薬液等を撒布する用途に使用される噴霧ノズル並びにそれに用いるオリフィス板及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、農薬液等の撒布に用いられる噴霧ノズルとしては、図12及び図13に示したような、一般に「旋回型」と呼ばれるものがあった。この旋回型の噴霧ノズルにあっては、中空状の撒布杆101の先端に形成された取付座102に筒状の本体103が取り付けられている。本体103の前面には噴口104が形成されるとともに、内部には中子105が収容されている。
【0003】図12に示すように、円柱状に形成された中子105の外周面には2条の傾斜溝106が形成されるとともに、前面には円形の凹部107が形成されており、撒布杆101の中空部と噴口104とは前記傾斜溝106及び凹部107を介して連通している。
【0004】以上のように構成された噴霧ノズルにあっては、撒布杆101の中空部から供給された噴霧液は、傾斜溝106を通って円形の凹部107に接線方向から流入するので、凹部107内には噴霧液の旋回流が生じる。このため、噴霧液は旋回しつつ噴口104から噴霧されることになって、噴霧パターンは図13に示したような中空円錐状となる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前記従来の旋回型の噴霧ノズルでは、噴霧液を旋回させつつ噴射することによって霧化しているので、霧粒が細かくなってしまうとともに、霧粒の拡散角θ(図13参照)がある程度大きくならざるを得なかった。
【0006】したがって、例えば農薬液等を近い場所に広範囲に撒布する場合には適していたが、霧粒を高い場所や遠い場所にまで到達させるような使い方には不向きであった。また、密生している樹木の枝や葉の間を貫通させて、霧粒を樹木の内部や裏側にまで到達させることも困難であった。
【0007】また、耐磨耗性を要求される中子105は、真鍮等の金属を図示したような形状に切削加工して形成されていたので、その加工コストが嵩んで、噴霧ノズルの製造コストも高くなっていた。
【0008】本発明は以上のような問題点に鑑みてなされたものであって、噴霧される霧粒の拡散角を任意に設定でき、霧粒の高い場所や遠い場所への到達性及び密生している樹木に対する貫通性を良くすることもでき、しかも、簡潔な構造にして低コストで製造可能な噴霧ノズル並びにそれに用いるオリフィス板及びその製造方法の提供を目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため、本発明に係る噴霧ノズルは、オリフィス孔が形成されたオリフィス板を備え、オリフィス板の背面側に供給された噴霧液を前記オリフィス孔を通じてオリフィス板の前面側に噴射するものにおいて、各噴霧液をオリフィス板の前方の所定位置で衝突させるように2つのオリフィス孔が前記オリフィス板に相対して形成されていることを特徴とするものである。
【0010】また、本発明に係るオリフィス板は、断面略V字状をなして向かい合う一対の傾斜部を有し、前記各傾斜部に1つずつオリフィス孔が形成されていることを特徴とするものである。
【0011】さらに、本発明に係るオリフィス板の製造方法は、原料板材に打ち抜き加工により2つのオリフィス孔を形成したのち、この板材をプレス成形加工することにより、前記オリフィス孔を1つずつ含むとともに断面略V字状をなして向かい合う一対の傾斜部を形成することを特徴とするものである。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。図1〜図3に全体を符号1で示されるこの実施形態の噴霧ノズルは、筒状のノズル本体2と、平面視略円形のオリフィス板3と、このオリフィス板3をノズル本体2に取り付けるためのユニオンキャップ4とを備えている。
【0013】ノズル本体2の一端側には円筒状のパッキン21を収容する凹部22(図1参照)が形成され、この凹部22の外方に雄ねじ部23が形成され、この雄ねじ部23の先端に2つの切欠部24,24が形成されている。ノズル本体2の他端側には前記凹部22と連通する雌ねじ部25が形成され、この雌ねじ部25の奥にパッキン26が収容されている。
【0014】オリフィス板3の前面側には、オリフィス板3の中心を通って直径方向に延びる凹条31が形成されるとともに、この凹条31の両側に、断面略V字状をなして向かい合う一対の傾斜部32,32が形成されている。傾斜部32,32の下端は凹条31の底部と連続している。
【0015】各傾斜部32,32の凹条31を境として対称となる位置には、それぞれ1つずつの円形のオリフィス孔33が形成されている。図2に示すように各オリフィス孔33はそれぞれの中心線aが傾斜部32におけるオリフィス板3の板面と直交するように形成されていて、噴霧ノズル1の中心線bに対して各中心線aは互いに等しい傾斜角θ1 で内向きに傾いている。
【0016】前記オリフィス板3は、図4〜図9に示したようにして製造されている。すなわち、図4に示すように、オリフィス板3の原料としては例えばステンレス鋼等からなる長尺で薄い帯状の板材40が用いられる。この板材40をプレス機(不図示)に所定ピッチPで間歇的に送り込みながら、板材40の搬送方向Fに沿ってプレス機に順次セットされたポンチ,ダイス,金型等で加工してゆく。
【0017】この際、先ず板材40の両側縁近傍部にそれぞれ位置決め孔41が打ち抜かれる。次いで板材40は搬送方向Fに所定ピッチPだけ搬送されて位置決め孔41と係合する位置決めピン(不図示)で決められた位置に停止させられ、ここで略X字状の捨て孔42が打ち抜かれる。この捨て孔42に前後から挟まれた部分が略円形のオリフィス板形成部43となる(図4参照)。
【0018】以下、前記と同様に位置決めされつつ間歇的に搬送されながら、次いで図5に示すようにオリフィス板形成部43の中央に円形の凹入部44が押し出される。この凹入部44は、その底部44aが略平面状であり、その外周部44bは斜めに立ち上がる曲面状に形成されている。
【0019】次いで、図6に示すように凹入部44の底部44aに一対のオリフィス孔33,33が打ち抜き形成される。なお、ここでの打ち抜き加工は、オリフィス板3の完成時に背面側となる側(図6(b)における下側)にポンチ(不図示)を配するとともに、完成時に前面側となる側(図6(b)における上側)にダイス(不図示)を配して行なわれる。これは、オリフィス孔33の打ち抜きに伴うバリをオリフィス板3の前面側に出すことは差し支えないが、オリフィス板3の背面側にバリを出した場合には、バリによって噴霧液の流れが乱され噴霧状態が悪くなる虞が生じるからである。
【0020】以上でオリフィス孔33,33が形成されると、次いで前記ポンチ及びダイスの下流側に配置された金型(不図示)の対をなす凹型と凸型との間で板材40を挟み付けてプレス成形加工(エンボス加工)を行ない、凹入部44をその凹入方向と反対方向に押し出して傾斜部32を形成する工程に移行する。ここでは、図7,図8,図9の順で順次小型となる複数対の金型を用い、前記位置決め孔41とともに位置決めの役割を果たす凹条31となる部分を除いて凹入部44をその外周部44bから徐々に絞り込むことにより、凹入部44の直径を縮小してゆくとともに、各オリフィス孔33,33を含む部分を斜めに立ち上げてゆくような加工が段階的に行なわれる。
【0021】そして、図9に示すように、各オリフィス孔33,33を含む部分が板材40元来の板面に対して所定の角度をなす略平板状の傾斜部32,32となれば、次いで二点鎖線で示した円形の打ち抜き線45に沿い、オリフィス板形成部43をその外周部を残して打ち抜く。ここで打ち抜かれた打ち抜き線45内側の部分がオリフィス板3となる。
【0022】以上のような方法で製造することにより、オリフィス孔33,33を打ち抜き加工で形成しているにもかかわらず、オリフィス孔33,33の中心線が傾斜部32におけるオリフィス板3の板面と直交するようにでき、かつ、例えばオリフィス孔をドリルで穿設するような場合に比べてオリフィス孔33,33の形状,位置,及び傾斜を極めて高精度にできる。したがって、オリフィス孔33,33から噴射された各噴霧液を所定位置で正確に衝突させることができて、霧粒の粒度を均一にできるオリフィス板3が得られる。
【0023】なお、前記では板材40に凹入部44を形成したのち、この凹入部44にオリフィス孔33を形成したが、凹入部44を形成する前の平板状の板材40にオリフィス孔33を形成することも考えられる。
【0024】さて、以上のようにして製造されたオリフィス板3には、図1〜図3に示したような合成樹脂製の保持部34が一体化されている。保持部34は円筒状に形成され、その外周にノズル本体2の前記切欠部24と嵌合する突起35が設けられている。このオリフィス板3は、保持部34の下端部分が前記凹部22に挿入されるとともに、切欠部24と突起35との嵌合により周方向に位置決めされた状態で、前記雄ねじ部23に螺合されたユニオンキャップ4と前記パッキン21とにより保持部34を上下から挟まれて、ノズル本体2に固定されている。
【0025】以上のような噴霧ノズル1を、例えば中空状の撒布杆(不図示)にノズル本体2の雌ねじ部25を用いて取り付けて使用すると、撒布杆から供給された農薬液等の噴霧液はノズル本体2の内部空間を通じてオリフィス板3の背面側に達し、凹条31背面の凸条の両側に分流されたのち、2つのオリフィス孔33,33から、それぞれの中心線a方向に噴射される。
【0026】図10及び図11に示すように、オリフィス孔33,33から噴射された時点では、噴霧液は未だ霧化していない、透明な噴水流cである。各噴水流cは、その直径が各オリフィス孔33の直径よりも僅かに小さい円柱状となる。そして、一対の噴水流cはオリフィス板3前方の所定位置dで相互に衝突し、この衝突時の振動により霧化して不透明な噴霧流eとなり、噴霧ノズル1の前記中心線b方向に噴霧される。噴霧パターンは図10及び図11から明らかなように、2つのオリフィス孔33,33を結ぶ方向に薄く、凹条31の長手方向に拡がった、偏平な扇形となる。
【0027】この噴霧ノズル1にあっては、オリフィス孔33,33から噴射された各噴霧液を透明な噴水流cの状態で互いに衝突させて霧化させているので、噴霧流eを形成する霧粒は比較的粗くなる。また、図2に示したオリフィス孔33中心線aの噴霧ノズル1中心線bに対する傾斜角θ1 を大きくするほど、一対の噴水流c相互の衝突角度が大きくなって、図11に示した霧粒の拡散角θ2 (すなわち噴霧流eの扇形の中心角)も大きくなる。
【0028】したがって、前記傾斜角θ1 を変えることにより霧粒の拡散角θ2 を任意に設定することができる。また、特に前記拡散角θ2 を比較的小さく設定することにより、従来の旋回型の噴霧ノズルよりも粗い霧粒を、旋回型の噴霧ノズルよりも狭い範囲に噴霧して、例えば農薬液の霧粒を高い場所や遠い場所にまで到達させたり、密生している樹木を貫通させて樹木の内部や裏側にまで到達させたりすることが可能となる。
【0029】また、従来の噴霧ノズルのような加工コストの嵩む中子が必要なく、簡潔な構造にできるとともに、オリフィス板3は例えばステンレス鋼板をプレス加工して容易かつ安価に製造できるので、噴霧ノズルの製造コストを従来よりも低減することが可能となる。
【0030】また、凹条31がオリフィス板3を補強してその耐圧性を高めているので、オリフィス板3の背面側に噴霧液が例えば20kg/cm2程度の圧力で供給されても、これによりオリフィス板3が変形するようなことはない。
【0031】なお、噴霧ノズルの実施形態が以上で説明したものに限定されないことは言うまでもない。例えばオリフィス板は必ずしも合成樹脂製の保持部と一体化されていなくてもよく、単体のオリフィス板をOリングとユニオンキャップとを用いてノズル本体に固定するような構造であってもよい。
【0032】また、オリフィス板及びオリフィス孔の形状も前記したものに限られず、例えば平板状のオリフィス板に、板面に対して傾斜した2つのオリフィス孔を形成したり、前面側が凹面状に湾曲したオリフィス板の湾曲部に2つのオリフィス孔を形成したりすることも考えられる。ただし、このような形態では、オリフィス孔の位置及び形状の精度を高くすることが比較的困難となる。
【0033】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る噴霧ノズルにあっては、噴霧される霧粒を比較的粗くできるとともに、噴霧液相互の衝突角度を変えることにより霧粒の拡散角を任意に設定することができる。したがって、霧粒の拡散角を小さく設定すれば、従来の旋回型の噴霧ノズルよりも粗い霧粒を、旋回型の噴霧ノズルよりも狭い範囲に噴霧できることになって、霧粒の高い場所や遠い場所への到達性及び樹木に対する貫通性が良好な噴霧ノズルが得られる。また、旋回型の噴霧ノズルよりも簡潔な構造にできて、製造コストの低減を図ることもできる。
【0034】また、本発明に係るオリフィス板にあっては、オリフィス孔の位置及び形状の精度を高めることが容易にできて、オリフィス孔から噴射された噴霧液を所定位置で正確に衝突させることが可能となる。
【0035】さらに、本発明に係るオリフィス板の製造方法によれば、オリフィス孔の位置及び形状の精度が高いオリフィス板を極めて容易に、かつ低コストで製造することが可能となる。




 

 


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