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発明の名称 打撃工具
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平11−58262
公開日 平成11年(1999)3月2日
出願番号 特願平9−228511
出願日 平成9年(1997)8月25日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】石田 喜樹
発明者 杉山 義夫
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 シリンダ内のピストンの進退動を、空気室を介して打撃子に連動させ、その前方に装着されたビットに打撃作動を伝達可能とする一方、前記シリンダに、軸方向へ前後移動可能で、且つ前方へ付勢されるスライド管を外嵌し、前記スライド管は、前記打撃作動の伝達時には後退して、前記シリンダの前記空気室の位置に設けられた空気孔を閉塞し、空打ち防止時には前進して、前記空気孔を開放する打撃工具であって、前記空気孔を、前記シリンダの軸方向に所望の長さで連続的又は断続的に形成して、前記スライド管が前記空打ち防止時から後退する際の前記空気孔の閉塞を徐々に行わせるようにしたことを特徴とする打撃工具。
【請求項2】 前記シリンダにおける前記空気孔より前方に、前記打撃子の進退動によって開閉状態が変化し、少なくとも前記空打ち防止時から後退する際の前記スライド管による前記空気孔の全閉塞時から所定の間は、前記空気室を外気と連通させる補助孔を設けた請求項1に記載の打撃工具。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、無負荷状態での空打ち動作に対処するための空打ち防止装置を備えた、電動ハンマーやハンマードリル等の打撃工具に関する。
【0002】
【従来の技術】上記空打ち防止装置として、実開昭62−174887号公報に開示される電動ハンマーを示す。これは、図8に示す如く、往復動するピストン41と、空気室42を介してピストン41に連動する打撃子43とを内設したシリンダ40に、軸方向に摺動可能で、圧縮スプリング44によって前方(ビット47側)へ付勢されるスライド管45を外嵌して構成される。この構成によれば、ビット47を地面等に押しつけるビット47の後退位置では、打撃子43との間に配置される中間子46と共にスライド管45が後退し、シリンダ40に穿設されて空気室42を外気へ連通させる空気孔48を閉塞して、空気室42に空気バネの作用を奏させる。一方ビット47が地面に押しつけられていない、又はビット47が装着されていない空打ち時には、中間子46と共にスライド管45が前進して空気孔48を開放し、空気バネの作用を失わせてピストン41と打撃子43との連動を遮断して、空打ち防止状態を維持するものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記空打ち防止装置の作動時は、ビット47や中間子46と共に、打撃子43もシリンダ40の前方へ位置しているが、空打ち防止状態からの復帰時には、ビット47を地面等に押しつけることで、ビット47と中間子46とを後退させてスライド管45を後退させ、空気孔48を閉塞する。よって打撃子43も、後退する中間子46によって後方へ押され、前記空気孔48の閉塞による空気バネの復帰により、ピストン41と連動することになるが、このとき、突然密閉状態となる空気室42の空気バネによって、ピストン41と連動を開始する打撃子43がいきなり後方へ引き込まれるため、それに伴った打ち始めの打撃による衝撃(反動)が大きく、この衝撃によって打撃開始時における打撃工具の作業性、操作性が悪くなるという問題があった。
【0004】そこで請求項1に記載の発明は、このようなスライド管を用いて空打ち防止を図るものにおいて、空打ち防止状態から復帰する打撃開始時の衝撃を効果的に抑えて、作業性や操作性を損なわない打撃工具を提供することを目的としたものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、前記空気孔を、前記シリンダの軸方向に所望の長さで連続的又は断続的に形成して、前記スライド管が前記空打ち防止時から後退する際の前記空気孔の閉塞を徐々に行わせるようにしたことを特徴とするものである。又、請求項2に記載の発明は、請求項1の目的に加えて、前記空気孔によって得られる打撃開始時の緩衝をより効果的に行うために、前記シリンダにおける前記空気孔より前方に、前記打撃子の進退動によって開閉状態が変化し、少なくとも前記空打ち防止時から後退する際の前記スライド管による前記空気孔の全閉塞時から所定の間は、前記空気室を外気と連通させる補助孔を設けたものである。
【0006】
【発明の実施の形態】図1は電動ハンマー1の縦断面図、図2はシリンダ8部分の拡大断面図で、ここではビット36側を前方として説明する。ハンマードリル1の後方に配置される図示しないモータのモータ軸2は、クランクハウジング3内にあって、ハンマードリル1の軸方向と直交方向に軸支されるクランクシャフト4を回転させる。そのクランクシャフト4へ突設された偏心ピン5には、コネクティングロッド6を介してシリンダ8内のピストン7が連結されており、ここでモータ軸2の回転がピストン7の往復動に変換される。又、シリンダ8は、クランクハウジング3の前方に連結されるバレル12内にあって、前方のフランジ部9がバレル12に把持固定される。フランジ部9の前方には、内径の相違により大径部14、中径部15、小径部16を夫々形成したツールホルダ13が同軸で配置されて、大径部14がフランジ部9と連結されている。尚、ツールホルダ13の小径部16には、ボール37,37・・が周方向に収容されており、これらのボール37が、前方へ付勢されるロックスリーブ38によって小径部16内へ突出することで、ここに差し込まれるビット36のくびれ部39の前後端と干渉して、ビット36の抜け止めと前後のストロークの規制が行われる。更に、シリンダ8のシリンダ本体10には、スライド管としてのスライドスリーブ17が前後へスライド可能に外嵌されている。このスライドスリーブ17の前端には、図3の如く、前方へ向けて4つの挿入片18,18・・が夫々突設され、これらの挿入片18が、フランジ部9におけるシリンダ本体10との連結部分に形成された円周方向の4つのスリット11,11・・に夫々差し込まれて、スライドスリーブ17の回転は規制されている。
【0007】一方、シリンダ本体10の後方には、受リング19が固着されると共に、スライドスリーブ17の後端との間に圧縮スプリング20が配置されて、スライドスリーブ17を前方へ付勢している。又、スライドスリーブ17の前方でツールホルダ13の大径部14内には、後述する打撃子26と中間子29との間に配置されるリング状の受け部材21、Oリング22、ガイドスリーブ23が夫々前後移動可能に設けられ、ガイドスリーブ23の外周には、スライドスリーブ17の挿入片18,18・・がフランジ部9の内周又は大径部14の内周との間に進入可能な隙間を有するように、ストッパ24が周設されている。よって前方へ付勢されるスライドスリーブ17は、常態では挿入片18,18・・がガイドスリーブ23のストッパ24に当接する位置まで突出することになる。そして、シリンダ8内には、ピストン7の前方に空気室25を介して打撃子26が前後移動可能に収容され、その前方でガイドスリーブ23との間に第二空気室27を形成している。この打撃子26は、前方に、ガイドスリーブ23に遊挿可能な先端軸26aを突設しており、ガイドスリーブ23の内周には、遊挿された先端軸26aを把持可能なOリング28が備えられている。一方、ツールホルダ13の中径部15内には、中間子29が同じく前後移動可能に収容されて、後方には、受け部材21に遊挿可能な後端軸29aを突設している。
【0008】又、シリンダ8における空気室25の位置には、空気補充孔30,30と、図6に示す如く、周方向に3つずつ均等に穿設された前空気孔31,31・・と、図4,7に示す如く、それらの前空気孔31,31・・と軸方向に間隔Hずらせると共に、周方向で前空気孔31,31との間に位置するように3つずつ均等に穿設された後空気孔32,32・・とが夫々配置されている。同様に空気室25の前方には、3つの補助孔33a、33b、33cが、軸方向に並べて穿設される一方、第二空気室27にも、4つの通気孔34,34・・が穿設されている。まず空気室25側の空気補充孔30,30は、空気室25の空気損失を補充するもので、前空気孔31と後空気孔32とは、ガイドスリーブ23がフランジ部9に当接する図1,2の後退位置で、同時に後退するスライドスリーブ17に閉塞される。次に補助孔33a〜cは、通常の打撃作動時は、常に打撃子26の後端26bより前方(但し、通常打撃作動時において最前方位置にある打撃子26の後端26bの位置は、最後尾の補助孔33cの位置に略一致する)にあって、空気室25とは連通せず、後述する空打ち時には、前進する打撃子26によって(打撃子26の後端26bが補助孔33a〜cを通過することによって)空気室25と連通する。そして通気孔34は、通常打撃作動時では、後退位置のスライドスリーブ17の挿入片18,18・・の間に位置(図3に表す)して、第二空気室27を外気と連通させ、空打ち時では、前進したスライドスリーブ17によって閉塞され、第二空気室27を密閉するものとなる。尚、35は、スライドスリーブ17の後方よりに穿設された移動孔で、この移動孔35は、空打ち時では、3つの補助孔33a〜cを全て外気に連通させる位置に、通常の打撃作動時では、最後尾の補助孔33cのみをシリンダ8外部に露出させる位置にある。
【0009】以上の如く構成された電動ハンマー1は、通常の作業時には、ツールホルダ13の小径部16にビット36を挿入し、ビット36の先端を地面等に押しつける。それにより中間子29が押し込まれて、中間子29が受け部材21、Oリング22、ガイドスリーブ23、そしてスライドスリーブ17を圧縮スプリング20の付勢に抗して後退させる(図2)。この時前空気孔31、後空気孔32は全てスライドスリーブ17によって閉塞されるから、ここでピストン7が進退動すると、空気室25が空気バネの作用を奏して打撃子26を全負荷状態で連動させて、中間子29の後端軸29aを打撃し、ビット36へ打撃作用を伝達する。ここで最前方位置の打撃子26の後端26bは最後尾の補助孔33c上に位置するが、中間子29を打撃した打撃子26のはね返りで、すぐ後端26bが補助孔33cを塞ぐため、ピストン7との連動には支障が生じない。尚、第二空気室27は、通気孔34とスライドスリーブ17の挿入片18,18の間を通じて外気と連通しているから、ここでの空気の反発はなく、打撃力の損失は生じない。
【0010】次に、ビット36が図2のように地面等に押しつけられていない、又はビット36が挿入されていない状態の空打ち時には、打撃子26の前進に伴って中間子29がツールホルダ13の小径部16に当接するまで前進する。この中間子29の前進により、受け部材21、Oリング22、ガイドスリーブ23、スライドスリーブ17も、圧縮スプリング20の付勢によって夫々図4の位置へ前進する。このとき前進する打撃子26は、補助孔33a〜cを過ぎて夫々空気室25と連通させ、先端軸26aがガイドスリーブ23に挿入し、そのままOリング28によって把持される。次にスライドスリーブ17の前進により、スライドスリーブ17の後端に近い側から、後空気孔32,32・・、前空気孔31,31・・の順でこれらを開放させる。よって、ピストン7が進退動を続けても、空気バネの作用及び打撃子26の運動はなく、その後の空打ちは防止される。又、このとき第二空気室27においては、スライドスリーブ17の前進に伴う挿入片18,18・・の前進により、シリンダ本体10が通気孔34,34・・を塞いでシリンダ8外部との連通を遮断するため、ここで密閉される第二空気室27の空気が、前進する打撃子26の勢いを弱めると共に、Oリング28に嵌入後の打撃子26のピストン7側への戻り(はね返り)を負圧によって効果的に防止している。
【0011】そして、この空打ち防止状態から復帰させる場合、ツールホルダ13へ差し込んだビット36を地面等に押し当てると、先述の如く中間子29が押し込まれて、中間子29が受け部材21、Oリング22、ガイドスリーブ23、スライドスリーブ17を後退させる。すると、後退するスライドスリーブ17によって、補助孔33a,33b、前空気孔31,31・・の順で閉塞され、打撃子26も、先端軸26aが中間子29の後端軸29aに後方へ押圧されてOリング28から脱却する。しかし、図5のように、この時点では後空気孔32,32・・がまだ閉塞されず、又、打撃子26の後端26bは最後尾の補助孔33cへ到達していないため、空気室25は、後空気孔32,32・・及び移動孔35、補助孔33cを介して外気と連通している。この状態でも往復動するピストン7によって打撃子26が後方へ引き込まれるが、空気バネ作用が小さいため、打撃子26の往復動のストロークは小さい。続いてスライドスリーブ17が後空気孔32,32・・を閉塞するまで後退すると、空気室25の密閉はより高まり、打撃子26の往復動のストロークも長くなるが、最後尾の補助孔33cはその位置設定によってまだ閉塞されないため、全負荷状態には至らない。そして最後に往復動しながら押し込まれて後退する打撃子26の後端26bが、図2の最後尾の補助孔33cの位置に復帰すると、空気室25の密閉状態も復帰し、打撃子26は通常のストロークでピストン7と連動することとなる。
【0012】このように本実施の形態によれば、空打ち防止状態から復帰させた打撃開始時において、空気室25が、主に前空気孔31,31・・、後空気孔32,32・・、補助孔33cの順で三段階に閉塞されて徐々に密閉状態へ移行することで、一気に全負荷打撃状態へ切り換わることがなくなる。よって、打撃子26の急激な引き込みは生じず、打撃開始時の打撃による衝撃は効果的に抑えられ、ソフトスタートが実現できる。従って打撃工具の作業性、操作性が良好となる。又ここでは、複数の補助孔33a〜cを軸方向へずらせて配置しているから、スライドスリーブ17の後退で、まず補助孔33a,33bが順に閉塞されることとなり、前空気孔31と後空気孔32、補助孔33cとによる空打ち時から通常打撃時へ移行の際のソフトスタートを、スライドスリーブ17の後退始めで効果的に補助することができる。
【0013】尚、前空気孔31、後空気孔32の数や、軸方向の間隔は、上記実施の形態に限定することなく、適宜変更可能で、前後2列でなく3列以上設けたり、開口面積を徐々に変えたりしても差し支えない。その他、空気室25の密閉を徐々に復帰させ得る形態であれば、軸方向の前後に別個に配置する空気孔に代えて、軸方向に長孔を穿設し、その長孔で空気バネ作用を連続的に復帰させるようにしても良い。又、上記形態では、前空気孔31、後空気孔32、補助孔33cとによって主に三段階に空気バネ作用を復帰させているが、補助孔33a〜cをなくして、前後の空気孔31,32のみによって二段階でソフトスタートを得ることもできる。更に、上記形態では、中間子29を用いた電動ハンマーに本発明を適用しているが、本発明は、中間子を用いず、直接ビットの後端を打撃子が打撃するタイプでも適用できる。勿論電動ハンマーに限らず、ハンマードリル等の打撃工具でも採用可能である。
【0014】
【発明の効果】請求項1に記載の発明によれば、前記空気孔を、前記シリンダの軸方向に所望の長さで連続的又は断続的に形成して、前記スライド管が前記空打ち防止時から後退する際の前記空気孔の閉塞を徐々に行わせるようにしたことで、打撃開始時の打撃による衝撃は効果的に抑えられ、ソフトスタートが実現できる。よって、打撃工具の作業性、操作性が良好となる。又、請求項2に記載の発明によれば、請求項1の効果に加えて、シリンダに前記補助孔を設けたことで、前記空気孔による空気バネの回復作用が更に段階的になされることとなり、打撃開始時の緩衝を一層効果的に行うことができる。




 

 


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