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発明の名称 圧延設備
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平11−33601
公開日 平成11年(1999)2月9日
出願番号 特願平9−191481
出願日 平成9年(1997)7月16日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】堀田 実 (外1名)
発明者 成島 茂樹 / 樋口 均一 / 森 和美
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 連続鋳造機より供給されるスラブを搬送しながら加熱する第1ローラーハース炉と、この第1ローラーハース炉で加熱されたスラブをさらに高温に加熱するウォーキングビーム炉と、このウォーキングビーム炉で加熱されたスラブを保温するとともにスラブの搬送速度を調整する第2ローラーハース炉と、この第2ローラーハース炉からのスラブを圧延する仕上圧延機と、この仕上圧延機で圧延された圧延材を巻き取るダウンコイラーと、を備えたことを特徴とする圧延設備。
【請求項2】 連続鋳造機より供給されるスラブを搬送しながら加熱するローラーハース炉と、このローラーハース炉で加熱されたスラブをさらに高温に加熱するとともにスラブの搬送速度を調整するウォーキングビーム炉と、このウォーキングビーム炉で加熱されたスラブを圧延する仕上圧延機と、この仕上圧延機で圧延された圧延材を巻き取るダウンコイラーと、を備えたことを特徴とする圧延設備。
【請求項3】 連続鋳造機より供給されるスラブを搬送しながら加熱するとともに搬送速度を調整するローラーハース炉と、このローラーハース炉で加熱されたスラブをさらに加熱して送出する誘導加熱炉と、この誘導加熱炉で加熱されたスラブを圧延する仕上圧延機と、この仕上圧延機で圧延された圧延材を巻き取るダウンコイラーと、を備えたことを特徴とする圧延設備。
【請求項4】 連続鋳造機より供給されるスラブを圧延方向に搬送しながら加熱する第1ローラーハース炉と、この第1ローラーハース炉で加熱されたスラブを圧延方向と直角方向に搬送するとともにさらに高温に加熱するウォーキングビーム炉と、このウォーキングビーム炉で加熱されたスラブを保温するとともにスラブを圧延方向に搬送速度を調整して送出する第2ローラーハース炉と、この第2ローラーハース炉からのスラブを圧延する仕上圧延機と、この仕上圧延機で圧延された圧延材を巻き取るダウンコイラーと、を備えたことを特徴とする圧延設備。
【請求項5】 連続鋳造機より供給されるスラブを搬送しながら加熱する第1ローラーハース炉と、この第1ローラーハース炉で加熱されたスラブをさらに高温に加熱するウォーキングビーム炉と、このウォーキングビーム炉で加熱されたスラブを保温するとともにスラブの搬送速度を調整する第2ローラーハース炉と、この第2ローラーハース炉からのスラブを粗圧延する一方向ロールの粗圧延機と、この粗圧延機から送出するスラブを加熱する第3ローラーハース炉と、この第3ローラーハース炉からのスラブを仕上げ圧延する仕上圧延機と、この仕上圧延機で圧延された圧延材を巻き取るダウンコイラーと、を備えたことを特徴とする圧延設備。
【請求項6】 連続鋳造機より供給されるスラブを搬送しながら加熱する第1ローラーハース炉と、この第1ローラーハース炉で加熱されたスラブをさらに高温に加熱するウォーキングビーム炉と、このウォーキングビーム炉で加熱されたスラブを保温するとともにスラブの搬送速度を調整する第2ローラーハース炉と、この第2ローラーハース炉からのスラブを粗圧延する一方向ロールの粗圧延機と、この粗圧延機から送出するスラブを巻取り保温し巻戻す巻取巻戻機と、この巻取巻戻機からのスラブを仕上げ圧延する仕上圧延機と、この仕上圧延機で圧延された圧延材を巻き取るダウンコイラーと、を備えたことを特徴とする圧延設備。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、連続鋳造機より供給される薄いスラブを加熱しながら搬送し、圧延機に適切な温度のスラブを供給するようにした圧延設備に関する。
【0002】
【従来の技術】連続鋳造機より供給される厚み50mm程度のスラブはローラーハース炉で搬送しながら加熱し直接、仕上圧延機で圧延されていた。図12は従来用いられている50mm程度のスラブの圧延装置を示す。2基の連続鋳造機より供給される50mm程度のスラブはローラーハース炉RHでそれぞれ加熱され、圧延ライン上にローラーテーブルを介して交互に横移動され、さらにローラーハース炉RHにより加熱された後、仕上圧延機F1〜F7で薄板に圧延され、ダウンコイラーD/Cに巻き取られる。
【0003】また、連続鋳造機より供給される厚み70〜90mm程度のスラブは、図13に示すようにローラーハース炉RHで搬送されながら加熱され、ウォーキングビーム炉WBFでさらに高温に加熱された後、またはローラーハース炉RHで加熱された後、反転方式の粗圧延機R1,R2で圧延され、巻取巻戻機に巻取られて保温された後、仕上圧延機F1〜F7により薄板に圧延されダウンコイラーD/Cに巻き取られる。
【0004】スラブを加熱しながら連続的に搬送する加熱炉としては、上述のようにローラーハース炉が従来から用いられている。このローラーハース炉は、図14に模式的に示すように、水平な加熱炉2内に駆動ロール3を備え、この駆動ロール3の回転により、スラブ1を水平に移動しながら加熱するようになっている。このローラーハース炉は、駆動ロール3の回転速度を調整することにより、送り速度を自由に調節でき、連続鋳造装置や圧延機に接続して配置し、スラブ1を連続鋳造装置又は圧延機の速度に合わせて連続的に搬送しながら加熱又は保温することができる。しかし、かかるローラーハース炉は、駆動ロール3が高温にさらされるため、炉内温度が制限される問題点があった。すなわち、駆動ロール自体は水冷されるが、その場合でも炉内温度は最大1150℃程度に制限され、それ以上に上げようとすると、駆動ロール3の損傷が激しく寿命が極端に短くなり、耐熱温度の高い材質に変えると非常に高価になるという問題点があった。
【0005】また、スラブを搬送しながら加熱する加熱炉としては、図15に模式的に示すウォーキングビーム炉が用いられている。この炉は、加熱炉2内にほぼ水平に延びた移動ビーム4と、スラブ1を支持する固定支持材5を備え、移動ビーム4が上昇→前進→下降→後退を繰り返すことにより、スラブ1を移動ビーム4と固定支持材5で交互に支持して間欠的に前進させるようになっている。なお、移動ビーム4の昇降にはカム、楔等が用いられ、前後進には駆動シリンダ等が用いられる。かかるウォーキングビーム炉は、例えば特開平4−235815号(ウォーキングビーム式搬送装置の駆動方法)等に開示されている。ウォーキングビーム炉は、加熱炉2内に機構部分がないことから、1150℃以上の高温(例えば約1300℃前後)でスラブを加熱しながら搬送することができる。しかし、ウォーキングビーム炉におけるスラブの移動は、原理的に間欠となるため、ローラーハース炉のように、連続鋳造装置や仕上圧延機に接続して配置し、スラブ1を連続鋳造装置又は仕上圧延機の速度に合わせて連続的に搬送しながら加熱又は保温することはできなかった。そのため、従来、ウォーキングビーム炉は、主としてスラブの粗圧延機への供給やスラブを幅方向に間欠移動させて加熱又は保温をしていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】図12で示す圧延設備は、ローラーハース炉による温度制限からスラブの温度を1150℃以上にすることができず、このため圧延できるスラブの厚みは50mm程度が限度となる。しかし、50mm程度の薄いスラブの品質は悪く、このため圧延された製品の品質も悪い。また1150℃以上にできないため仕上圧延機の段数が多く必要とされ、さらに1.5mm以下の薄板の製作は困難であった。
【0007】また、図13で示す圧延設備は、粗圧延機の前にローラーハース炉を用いる場合は粗圧延機の圧延に十分な高温とすることが出来ず、このため粗圧延機はリバース圧延を行なう必要があり、リバース動作により圧延ライン長が長くなっていた。またウォーキングビーム炉を用いる場合は、スラブは高温に加熱され粗圧延には適した温度となるが、この炉にはスラブ搬送速度の調整機能がないため粗圧延機へのスラブの搬入速度と粗圧延機の圧延速度とが合わず、粗圧延機に待ち時間が生ずることがあった。
【0008】本発明はかかる問題点を解決するために創案されたものである。すなわち、本発明の目的は、品質の良いスラブが得られる70〜90mmのスラブを用いて薄板まで圧延できる圧延設備を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため、請求項1の発明では、連続鋳造機より供給されるスラブを搬送しながら加熱する第1ローラーハース炉と、この第1ローラーハース炉で加熱されたスラブをさらに高温に加熱するウォーキングビーム炉と、このウォーキングビーム炉で加熱されたスラブを保温するとともにスラブの搬送速度を調整する第2ローラーハース炉と、この第2ローラーハース炉からのスラブを圧延する仕上圧延機と、この仕上圧延機で圧延された圧延材を巻き取るダウンコイラーと、を備える。
【0010】連続鋳造機からは厚み70〜90mmの品質のよいスラブが供給される。第1ローラーハース炉は連続鋳造機のスラブ供給速度に合わせてスラブを搬送しながら加熱する。このスラブをウォーキングビーム炉でさらに高温に加熱し、直接仕上圧延機で圧延できるようにしている。第2ローラーハース炉はこの高温に加熱されたスラブの温度を保持するとともにスラブ搬送速度を仕上圧延機の速度に合わせて供給する。これにより仕上圧延機には70〜90mm厚のスラブでも圧延できる温度でかつ圧延速度に適した速度でスラブが供給されるので、品質がよく薄板まで圧延した製品を製作することができる。本設備は図13に示した従来の設備に比べ粗圧延機や巻取巻戻機が不要であり、またこれにより圧延ライン長も短くなっている。さらに仕上圧延機に供給されるスラブの温度も適切な高温とすることができるので、良好な仕上げ圧延を実施でき、圧延機の段数も減らすことができる。
【0011】請求項2の発明では、連続鋳造機より供給されるスラブを搬送しながら加熱するローラーハース炉と、このローラーハース炉で加熱されたスラブをさらに高温に加熱するとともにスラブの搬送速度を調整するウォーキングビーム炉と、このウォーキングビーム炉で加熱されたスラブを圧延する仕上圧延機と、この仕上圧延機で圧延された圧延材を巻き取るダウンコイラーと、を備える。
【0012】連続鋳造機からは厚み70〜90mmの品質のよいスラブが供給される。ローラーハース炉は連続鋳造機のスラブ供給速度に合わせてスラブを搬送しながら加熱する。このスラブを搬送速度調整可能なウォーキングビーム炉でさらに高温に加熱し、直接仕上圧延機で圧延できるようにして、かつスラブ搬送速度を仕上圧延機の速度に合わせて供給する。これにより仕上圧延機には70〜90mm厚のスラブでも圧延できる温度でかつ圧延速度に適した速度でスラブが供給されるので、品質がよく薄板まで圧延した製品を製作することができる。本設備は図13に示した従来の設備に比べ粗圧延機や巻取巻戻機が不要であり、またこれにより圧延ライン長も短くなっている。さらに仕上圧延機に供給されるスラブの温度も適切な高温とすることができるので、良好な仕上げ圧延を実施でき、圧延機の段数も減らすことができる。
【0013】請求項3の発明では、連続鋳造機より供給されるスラブを搬送しながら加熱するとともに搬送速度を調整するローラーハース炉と、このローラーハース炉で加熱されたスラブをさらに加熱して送出する誘導加熱炉と、この誘導加熱炉で加熱されたスラブを圧延する仕上圧延機と、この仕上圧延機で圧延された圧延材を巻き取るダウンコイラーと、を備える。
【0014】連続鋳造機からは厚み70〜90mmの品質のよいスラブが供給される。ローラーハース炉は連続鋳造機のスラブ供給速度に合わせてスラブを搬送しながら加熱するとともに、さらに下流の仕上圧延機の搬入速度に調節して送り出す。誘導加熱炉はローラーハース炉から送り出されてきたスラブをそのまま通過させるが、その際にさらに高温に加熱して直接仕上圧延機で圧延できるようにして、供給する。これにより仕上圧延機には70〜90mm厚のスラブでも圧延できる温度でかつ圧延速度に適した速度でスラブが供給されるので、品質がよく薄板まで圧延した製品を製作することができる。本設備は図13に示した従来の設備に比べ粗圧延機や巻取巻戻機が不要であり、またこれにより圧延ライン長も短くなっている。さらに仕上圧延機に供給されるスラブの温度も適切な高温とすることができるので、良好な仕上げ圧延を実施でき、圧延機の段数も減らすことができる。
【0015】請求項4の発明では、連続鋳造機より供給されるスラブを圧延方向に搬送しながら加熱する第1ローラーハース炉と、この第1ローラーハース炉で加熱されたスラブを圧延方向と直角方向に搬送するとともにさらに高温に加熱するウォーキングビーム炉と、このウォーキングビーム炉で加熱されたスラブを保温するとともにスラブを圧延方向に搬送速度を調整して送出する第2ローラーハース炉と、この第2ローラーハース炉からのスラブを圧延する仕上圧延機と、この仕上圧延機で圧延された圧延材を巻き取るダウンコイラーと、を備える。
【0016】連続鋳造機からは厚み70〜90mmの品質のよいスラブが供給される。第1ローラーハース炉は連続鋳造機のスラブ供給速度に合わせてスラブを搬送しながら加熱する。このスラブをウォーキングビーム炉でさらに高温に加熱し、直接仕上圧延機で圧延できるようにするとともにスラブを幅方向に移動して、圧延ライン上の第2ローラハース炉に供給する。第2ローラーハース炉はこの高温に加熱されたスラブの温度を保持するとともにスラブ搬送速度を仕上圧延機の速度に合わせて供給する。これにより仕上圧延機には70〜90mm厚のスラブでも圧延できる温度でかつ圧延速度に適した速度でスラブが供給されるので、品質がよく薄板まで圧延した製品を製作することができる。本設備は図13に示した従来の設備に比べ粗圧延機や巻取巻戻機が不要であり、またウォーキングビーム炉でスラブをその幅方向に移動するようにしたので、これらの圧延ライン長が大幅に短くなっている。さらに仕上圧延機に供給されるスラブの温度も適切な高温とすることができるので、良好な仕上げ圧延を実施でき、圧延機の段数も減らすことができる。
【0017】請求項5の発明では、連続鋳造機より供給されるスラブを搬送しながら加熱する第1ローラーハース炉と、この第1ローラーハース炉で加熱されたスラブをさらに高温に加熱するウォーキングビーム炉と、このウォーキングビーム炉で加熱されたスラブを保温するとともにスラブの搬送速度を調整する第2ローラーハース炉と、この第2ローラーハース炉からのスラブを粗圧延する一方向ロールの粗圧延機と、この粗圧延機から送出するスラブを加熱する第3ローラーハース炉と、この第3ローラーハース炉からのスラブを仕上げ圧延する仕上圧延機と、この仕上圧延機で圧延された圧延材を巻き取るダウンコイラーと、を備える。
【0018】連続鋳造機からは厚み70〜90mmの品質のよいスラブが供給される。第1ローラーハース炉は連続鋳造機のスラブ供給速度に合わせてスラブを搬送しながら加熱し、ウォーキングビーム炉はスラブの温度をさらに高温にし粗圧延に適した温度とする。第2ローラーハース炉はこの高温を保持するとともに搬送速度をを粗圧延機の圧延速度に適した速度として粗圧延機に供給する。粗圧延機でワンパスの圧延をした後、第3ローラーハース炉で加熱して仕上圧延機にスラブを供給する。このスラブ温度はローラーハース炉で出せる最高温度であるため、請求項1〜4の発明で仕上圧延機に供給するスラブの温度より低いが、粗圧延によりスラブの厚みが薄くなっているので、仕上圧延には支障がない。
【0019】請求項6の発明では、連続鋳造機より供給されるスラブを搬送しながら加熱する第1ローラーハース炉と、この第1ローラーハース炉で加熱されたスラブをさらに高温に加熱するウォーキングビーム炉と、このウォーキングビーム炉で加熱されたスラブを保温するとともにスラブの搬送速度を調整する第2ローラーハース炉と、この第2ローラーハース炉からのスラブを粗圧延する一方向ロールの粗圧延機と、この粗圧延機から送出するスラブを巻取り保温し巻戻す巻取巻戻機と、この巻取巻戻機からのスラブを仕上げ圧延する仕上圧延機と、この仕上圧延機で圧延された圧延材を巻き取るダウンコイラーと、を備える。
【0020】本発明は請求項5の発明における第3ローラーハース炉を巻取巻戻機に代えたもので、粗圧延したスラブを巻取巻戻機で保温して仕上圧延機に供給するようにしており、この仕上圧延機に供給されるスラブの温度は請求項1〜4の発明で仕上圧延機に供給するスラブの温度より低いが、粗圧延によりスラブの厚みが薄くなっているので、仕上圧延には支障がない。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好ましい実施形態を図面を参照して説明する。図1は、本発明の第1実施形態の圧延設備の構成図である。本圧延設備では、2基の連続鋳造機No1CC,No2CCより70〜90mmのスラブを交互に供給する。スラブ厚みは50mm程度まで薄くすると品質的に問題のあるスラブも製造されるが、70〜90mmの厚みになれば品質の良いものが製造される。本圧延装置は2基の連続鋳造機に続き、この2系統をローラーテーブルを介して1系統に統合してスラブを加熱し搬送する第1ローラーハース炉RH1群と、これに続くウォーキングビーム炉WBFと、これに続く第2ローラーハース炉RH2、仕上圧延機F1〜F6、およびダウンコイラーD/Cを備えている。
【0022】各連続鋳造機の出口に設けられた第1ローラーハース炉RH1は、連続鋳造機のスラブ搬出速度に合わせた速度で搬送するとともにスラブをほぼ1150℃に加熱・保温し、これに続く第1ローラーハース炉RH1により2系統をローラーテーブルを介して1系統にしてスラブをウォーキングビーム炉WBFに供給する。ウォーキングビーム炉WBFはこのスラブをさらに高温に加熱する。この温度は下流の仕上圧延機により70〜90mmのスラブを1.5〜1mm程度まで適切に仕上圧延できる温度で、例えば1200〜1260℃程度であり、最大でも1300℃程度である。
【0023】ウォーキングビーム炉WBFで加熱されたスラブは第2ローラーハース炉RH2によりその温度を保持した状態で仕上圧延機の搬入速度に調整した速度で送出される。仕上圧延機ではこのスラブを仕様に応じて薄板、例えば1.5〜1.0mmまで圧延し、ダウンコイラーD/Cに送りここでコイルに巻き取られる。仕上圧延機はF1〜F6の6段の場合を示すが、これに限定するものではない。本設備に用いられる第1および第2ローラハース炉R1,R2は図14に示す構造のものでよく、またウォーキングビーム炉WBFは図15に示した構造のものでよい。本実施形態では図13に示した従来の設備に比べ粗圧延機や巻取巻戻機が不要であり、またこれにより圧延ライン長も短くなっている。さらに仕上圧延機に供給されるスラブの温度も適切な温度とすることができるので、良好な仕上げ圧延を実施でき、圧延機の段数も減らすことができる。
【0024】次に第2実施形態を図2を用いて説明する。第2実施形態は第1実施形態のウォーキングビーム炉WBFと第2ローラーハース炉RH2を可変速度ウォーキングビーム炉vWBFとしたもので、他は第1実施形態と同じである。可変速度ウォーキングビーム炉vWBFはウォーキングビーム炉WBFと同様にスラブをほぼ1300℃程度まで高温に加熱できる上に、ローラーハース炉RHと同様にスラブを連続的にかつ搬送速度を可変として搬送できる装置である。これにより第1実施形態とほぼ同様の効果が得られる。
【0025】図8〜図10を用いて可変速度ウォーキングビーム炉vWBFの説明をする。図8において、可変速度ウォーキングビーム炉vWBF11は、上流側の高温連続加熱炉10aと下流側の高温連続加熱炉10bとを備え、上流側と下流側の加熱炉10a,10bがスラブ1の長手方向に連結して配置されている。上流側の高温連続加熱炉10aは、図2で左方に位置するローラーハース炉aRHからのスラブ供給速度V1に等しい前進速度を有している。また、下流側の高温連続加熱炉10bは、同様に下流側の仕上圧延機6による圧延速度V2に等しい前進速度を有している。
【0026】また、図8に示すように、各高温連続加熱炉10a,10bは、可変速度ウォーキングビーム炉vWBF11内に水平に延びた2組の移動ビーム12、13をそれぞれ備えている。可変速度ウォーキングビーム炉vWBF11は、従来のウォーキングビーム炉WBFと同様に、炉内部に機構部分がないことから、1150℃以上の高温(例えば最高約1300℃前後)でスラブを加熱するようになっている。
【0027】図9は、高温連続加熱炉10a,10bの部分斜視図である。図8及び図9に示すように、移動ビーム12、13は、それぞれスラブ1の幅方向に間隔を隔てて配置された複数のビームからなる。また、各移動ビーム12、13は、下方に延びた支持部材の下端に車輪14を有し、この車輪により下方に位置する昇降レール15に沿って液圧シリンダ16(図8)により前後に水平移動できるようになっている。更に、昇降レール15は、平行リンク機構17で水平を保持したまま上下動し、別の液圧シリンダ18(図8)により昇降するようになっている。なお、図8及び図9は、移動ビーム12用の車輪14、昇降レール15、及び平行リンク機構17を示しているが、同様の機構が移動ビーム13用にも別個に設けられ、互いに独立して作動できるようになっている。この構成により、移動ビーム12、13は、それぞれ独立して上昇→前進→下降→後退を繰り返すことができる。
【0028】図10は、本発明の高温連続加熱炉の作動説明図である。この図に示すように、移動ビーム12、13は、それぞれ上昇→前進→下降→後退を繰り返し、かつ一方の移動ビーム(例えば12)が前進中に他方の移動ビーム(例えば13)が下降→後退→上昇するようになっている。すなわち、移動ビーム12、13用の液圧シリンダ16、18は、図示しない制御装置で制御され、常に移動ビーム12、13のいずれか一方がスラブ1を支持して前進し、その間に他方が下降→後退→上昇して次の前進に備えるようになっている。また、各移動ビーム12、13の前進速度は液圧シリンダ16の流量制御により自由に調節することができる。
【0029】上述した可変速度ウォーキングビーム炉vWBFの構成は、2組の移動ビーム12、13を備える点以外は、従来のウォーキングビーム炉WBFと同一であり、加熱領域内に機構部分がないことから、1150℃以上の高温(例えば最高約1300℃前後)でスラブを加熱しながら搬送することができる。また、2組の移動ビーム12、13を備え、一方の移動ビームが前進中に他方の移動ビームが下降→後退→上昇するので、2組の移動ビームで炉内のスラブを交互に支持しながらほぼ同一高さで連続的に前進させることができる。更に、薄スラブの場合でも、その先端部を2組の移動ビームで常に支持しているので、先端の垂れ下がりがなく、長さ方向に安定して搬送することができる。
【0030】また、各移動ビーム12、13の前進速度が可変になっているので、入側のローラーハース炉aRHおよび出側の仕上圧延機F1〜F6と連動し、連続的にスラブを加熱し、しかも加熱温度を1150℃以上(〜1260℃)にすることができる。
【0031】更に、入側のローラーハース炉aRHからのスラブ供給速度に等しい前進速度を有する上流側の高温連続加熱炉10aと、下流側の仕上圧延速度に等しい前進速度を有する下流側の高温連続加熱炉10bとを備え、この上流側と下流側の加熱炉10a,10bはスラブの長手方向に連結して配置することにより、炉入側のスラブ供給速度と、炉出側の圧延速度に2個のスラブの速度をそれぞれ合わせることができ、薄スラブ(70〜90mm)を使用した、圧延設備を実現することができる。
【0032】次に第3実施形態を図3を用いて説明する。第3実施形態は第1実施形態のウォーキングビーム炉WBFとこの前後のローラーハース炉R1,R2を、ローラーハース炉aRHと誘導加熱炉IHに変更した以外は第1実施形態と同じである。
【0033】ローラハース炉aRHは第1及び第2実施形態で用いた炉と同じで、1150℃程度まで加熱でき、かつスラブの搬送速度を調整できる。本実施形態では下流の仕上圧延機F1の搬入速度に合わせた速度とする。誘導加熱炉IHは搬送されるスラブがその搬送速度を維持しつつ温度を仕上圧延に適した温度(例えば1200〜1260℃)にして、仕上圧延機F1に供給する。これにより第1実施形態とほぼ同様の効果が得られる。
【0034】図11は誘導加熱炉の構成図の一例を示す。スラブを挟んでコイルを内蔵したインダクターが設けられ、交流電源より交流電流を供給することによりコイルによって作られた交番磁界の中を通るスラブに電磁誘導作用により起電力が発生する。この起電力によりスラブ内に渦電流が流れ、その抵抗損により熱が発生する。
【0035】次に第4実施形態を図4を用いて説明する。第4実施形態は、第1実施形態を変形したもので、ウォーキングビーム炉WBFの直前の第1ローラーハース炉RH1を連続鋳造機の出口に配置し、ウォーキングビーム炉WBFをスラブをその幅方向に移動させるタイプとし、第2ローラーハース炉RH2を圧延ライン上に配置したもので、機能的には第1実施形態と同じで、連続鋳造機の出口のローラーハース炉RHは連続鋳造機のスラブ搬送速度に合わせてスラブを搬送し、ウォーキングビーム炉WBFは仕上圧延に適した高温(1200〜1260℃)にスラブを加熱しながら幅方向へ移動し、仕上圧延機入側のローラーハース炉RHはこの温度を保持しつつ仕上圧延機の搬入速度に合わせた速度にしてスラブを搬送する。しかし、圧延設備としてのライン長が大幅に短くなっている。なお、図5は図4の配置を変更した例で機能的にも効果的にも図4の設備とほぼ同じである。
【0036】次に第5実施形態を図6を用いて説明する。第5実施形態は図1に示す第1実施形態の第2ローラーハース炉RH2と仕上圧延機の間に、一方向ロール(反転ロールをしない)の粗圧延機Rと粗圧延後のスラブ温度をほぼ1150℃に保ち仕上圧延機の搬入速度にしてスラブを送出する第3ローラーハース炉RH3を設けたものである。粗圧延機Rには圧延に適した高温のスラブが供給される。また仕上圧延機に供給されるスラブ温度は第1〜第4実施形態の場合より低くなっているが、スラブ厚が薄くなっているので、仕上圧延には支障ない。
【0037】次に第6実施形態を図7を用いて説明する。第6実施形態は図6に示す第5実施形態の第3ローラーハース炉RH3を巻取巻戻機に代えたもので他は第5実施形態と同様である。巻取巻戻機は粗圧延されたスラブの温度を保持する働きをする。なお、仕上圧延機は仕上圧延に適した速度でスラブを巻取巻戻機より巻戻してゆくので供給速度についての問題はない。
【0038】以上の実施形態では、連続鋳造機は2基の場合を説明したが、1基でも本発明は適用でき、また複数基でもよい。
【0039】
【発明の効果】上述したように、本発明の圧延設備は、以下の効果を奏する。
■ 連続鋳造機により品質のよいスラブを生産できる70〜90mm厚のスラブを使用するので、製品品質も良くなり、生産できる鋼種も増加する。
■ 従来のローラーハース炉のみを用いた図12に示す圧延設備に比べ圧延温度を高温とすることにより、1.5〜1.0mm程度の薄板まで製作できる。
■ 仕上圧延機に搬入するスラブの温度を高温とすることにより仕上圧延機の段数を従来のものより少なくできる。またスラブの温度は従来と同じであるが、粗圧延により仕上圧延機に供給するスラブ厚を薄くしているので仕上圧延機の段数を従来のものより少なくできる。例えば、7段より6段にすることができる。
■ 粗圧延機および巻取巻戻機のような保加熱装置が不要となる場合は、低いコストで圧延ライン長も短い圧延設備を実現できる。




 

 


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