米国特許情報 | 欧州特許情報 | 国際公開(PCT)情報 | Google の米国特許検索
 
     特許分類
A 農業
B 衣類
C 家具
D 医学
E スポ−ツ;娯楽
F 加工処理操作
G 机上付属具
H 装飾
I 車両
J 包装;運搬
L 化学;冶金
M 繊維;紙;印刷
N 固定構造物
O 機械工学
P 武器
Q 照明
R 測定; 光学
S 写真;映画
T 計算機;電気通信
U 核技術
V 電気素子
W 発電
X 楽器;音響


  ホーム -> 測定; 光学 -> 新日本非破壊検査株式会社

発明の名称 拡管率演算方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平10−267639
公開日 平成10年(1998)10月9日
出願番号 特願平9−87404
出願日 平成9年(1997)3月21日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】中前 富士男
発明者 小池 正実 / 中島 英作 / 佐藤 昭広 / 梶木 良太 / 安永 元則
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 管板に設けた挿通孔内に管を挿通し該管を拡げて拡管する前に超音波プローブを該管内に挿入し、該超音波プローブから内壁に向けて超音波を発振し、底面エコー多重反射波信号を受信してフーリエ変換した後に、該フーリエ変換した周波数データから前記管の拡管前肉厚を測定する工程と、前記管板に設けた挿通孔内に前記管を挿通し該管を拡げて拡管した後に前記超音波プローブを該管内に挿入し、該超音波プローブから内壁に向けて超音波を発振し、底面エコー多重反射波信号を受信してフーリエ変換した後に、該フーリエ変換した周波数データから前記管の拡管後肉厚を測定する工程と、前記拡管前肉厚と前記拡管後肉厚とから拡管率を演算する工程とを具備する拡管率演算方法。
【請求項2】 前記フーリエ変換した周波数データのうち、第1ピークの周波数から前記拡管前肉厚と前記拡管後肉厚とを測定するようにしたことを特徴とする請求項1記載の拡管率演算方法。
【請求項3】 前記フーリエ変換した周波数データのピーク値の間隔から前記拡管前肉厚と前記拡管後肉厚とを測定するようにしたことを特徴とする請求項1記載の拡管率演算方法。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、管板に挿入される管を拡管する際に、管の拡管率を求める拡散率演算方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、拡管率を求める方法として、特開昭60−82910号公報に記載されているように超音波反射法を用いた拡管率計測方法がある。この拡管率計測方法を、図11に示す拡管率計測装置Bを参照して、以下、簡単に説明する。まず、拡管前の管50の肉厚を求めるに際しては、インナープローブ51を管50内に挿入する。このインナープローブ51は、超音波振動子52とこの超音波振動子52に対置された反射鏡53より構成されており、超音波振動子52から発振された超音波Vは反射鏡53で反射されて管50の拡管対象位置Hに到達する。そして、そこからの反射波より超音波厚さ計54を用いて管50の肉厚を計測する。
【0003】次に、拡管後の管50の肉厚を求めるに際しては、拡管前と同様にインナープローブ51を管50内に挿入し、拡管対象位置Hからの反射波より超音波厚さ計54を用いて管50の肉厚を計測する。そして、これらの計測された管50の拡管前肉厚及び拡管後肉厚をもとに、拡管率を求める式(拡管率=(1−(拡管後肉厚/拡管前肉厚))×100%)よりコンピュータ55によってただちに拡管率を求めることができ、その値はディジタル表示装置56に表示される。上記した拡管率計測方法によって、拡管率算出の信頼性及び精度が向上すると共に、計測作業も容易になる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記した拡管率計測方法は、未だ、以下の解決すべき課題を有していた。即ち、超音波厚さ計54を用いた管50の肉厚の計測は、通常、図12に示すように、表面エコーと底面エコーとの間隔Dを計測することによって行われる。しかし、管50の肉厚が厚い場合は表面エコーと底面エコーとが明確に分離されているので間隔Dの計測は容易であるが、管50の肉厚が薄い(例えば、0.5mm)場合、図13に示すように、底面エコー多重反射波信号の減衰速さが急激に速くなり、表面エコーが底面エコーと一体となって表面エコーの位置の判断ができず、従って、管50の肉厚を正確に判断することは不可能ないし困難であった。なお、57はプリンターである。
【0005】そこで、本発明者は、上記した底面エコー多重反射波信号を高速フーリエ変換器を用いてフーリエ変換したところ、管の肉厚の変化と、それに伴うフーリエ変換の結果値における第1ピークの周波数やピーク値の間隔の変化との間には一定の相関関係があり、この相関関係を利用すれば、薄肉の管であっても、拡管率を演算できることを知見した。
【0006】本発明は、このような知見に基づくものであり、例えば、0.5mm以下の薄肉の管であっても容易かつ正確に拡管率を求めることができる拡管率演算方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記目的に沿う請求項1記載の拡管率演算方法は、管板に設けた挿通孔内に管を挿通し該管を拡げて拡管する前に超音波プローブを該管内に挿入し、該超音波プローブから内壁に向けて超音波を発振し、底面エコー多重反射波信号を受信してフーリエ変換した後に、該フーリエ変換した周波数データから前記管の拡管前肉厚を測定する工程と、前記管板に設けた挿通孔内に前記管を挿通し該管を拡げて拡管した後に前記超音波プローブを該管内に挿入し、該超音波プローブから内壁に向けて超音波を発振し、底面エコー多重反射波信号を受信してフーリエ変換した後に、該フーリエ変換した周波数データから前記管の拡管後肉厚を測定する工程と、前記拡管前肉厚と前記拡管後肉厚とから拡管率を演算する工程とを具備する。
【0008】ここで、フーリエ変換とは、任意の周期を有する周期関数を正弦波及び余弦波の和で表せる調和振動の重ね合わせとして表現するものである。請求項2記載の拡管率演算方法は、請求項1記載の拡管率演算方法において、前記フーリエ変換した周波数データのうち、第1ピークの周波数から前記拡管前肉厚と前記拡管後肉厚とを測定するようにしている。請求項3記載の拡管率演算方法は、請求項1記載の拡管率演算方法において、前記フーリエ変換した周波数データのピーク値の間隔から前記拡管前肉厚と前記拡管後肉厚とを測定するようにしている。
【0009】
【発明の実施の形態】続いて、添付した図面を参照しつつ、本発明を具体化した実施の形態につき説明し、本発明の理解に供する。
【0010】以下、図1〜図4を参照して、本発明の一実施の形態に係る拡管率演算方法に用いる拡管率演算装置Aの構成について説明する。図1及び図2に示すように、本実施の形態は、拡管率演算装置Aによる拡管率演算の対象となる管11が、復水器10の冷却管である場合である。図示するように、このような管11は、通常、ステンレス鋼やアルミニウム黄銅からなり、その両端は、それぞれ、管板12、13の挿通孔14、15内に固定支持されている。
【0011】図3及び図4に示すように、管11の一端であって管板13によって固定されている部分は、軸線方向に間隔を開けて内部からの押圧力によって形成された2つの外部膨出リング16、17を具備しており、この外部膨出リング16、17間の管11の部分は薄肉になって薄肉管部11aを形成している。そして、この薄肉管部11aと対峙する状態に超音波プローブの一例である探触子19が配設されており、この探触子19は、超音波のパルス波を管11の薄肉管部11aに発振し、この薄肉管部11aの底面(薄肉管部11aの外壁)と内表面(薄肉管部11aの内壁)間で多重に反射した底面エコー多重反射波信号を受信するため設けられたものである。
【0012】探触子19の内部には振動子が内蔵されると共に、探触子19の一端(先部)は遅延材18を介して薄肉管部11aに間接的に当接されている。ここに、遅延材18は、探触子19を薄肉管部11aに直接当接させた場合に得られる底面エコー波が多重に重ね合わされた一定の周期をもたない複雑な波形を呈する底面エコー多重反射波信号における送信パルスと表面エコーとを分離するため用いるものであり、ポリアミド樹脂やアクリル樹脂からなる。
【0013】探触子19の他端は導線20を介して超音波パルサーレシーバー21に接続されており、この超音波パルサーレシーバー21は底面エコー多重反射波信号を受信して波形処理するため設けられたものである。即ち、超音波パルサーレシーバー21に接続されている表示装置21a上で図5(a)に示す波形を有する底面エコー多重反射波信号は、送信パルスを含まない領域Zで、後述する高速フーリエ変換器(FFT)22によるフーリエ変換のために波形が拡大される(図5(b))。
【0014】また、超音波パルサーレシーバー21には高速フーリエ変換器22が接続されている。ここで、高速フーリエ変換器22は、入力信号を分析して各周波数に対する信号の強度を表示するものであって、周知の論理演算素子によりフーリエ変換する方法や底面エコー多重反射波信号をデジタルデータに変換しコンピュータを用いてフーリエ変換アルゴリズムによりフーリエ変換する方法、或いは、その他のハード及びソフトを両用する方法等が用いられる。なお、高速フーリエ変換器22によって変換された結果をモニターするため表示装置22aが高速フーリエ変換器22に接続されており、図5(c)に示すように、フーリエ変換後の解析結果波形が表示されることになる。
【0015】高速フーリエ変換器22には制御CPU23が接続されており、この制御CPU23を用いて、フーリエ変換されたデータに基づいて、拡管率を求める式(拡管率=(1−(拡管後肉厚/拡管前肉厚))×100%)よりコンピュータによって拡管率を求めることができる。また、制御CPU23には表示装置24が接続されており、拡管率を数値によって表示することができる。表示装置24としては、CRTや液晶ディスプレイ或いはプラズマディスプレイ等が用いられる。
【0016】次に、上記した構成を有する拡管率演算装置Aを用いて本発明の一実施の形態に係る拡管率演算方法について説明する。
【0017】(拡管前肉厚を測定する工程)図3に示すように、探触子19から超音波のパルス波を拡管前の管11であって薄肉管部11aに相当する非押圧管部に発振する。超音波の周波数は5〜50MHz程度の範囲のものが使用される。探触子19から発振された超音波は非押圧管部内に伝播し、底面(又は外表面)まで達し、そこで反射される。反射された超音波は内表面で再度反射され、非押圧管部内を伝播していく。この工程は繰り返し行われ非押圧管部内を往復する底面エコー波が多数発生する。探触子19は、この底面エコー波が多数重畳された底面エコー多重反射波を検知する。
【0018】探触子19で受信された底面エコー多重反射波信号は超音波パルサーレシーバー21を介して高速フーリエ変換器22に送られる。高速フーリエ変換器22においては、底面エコー多重反射波信号はフーリエ変換される。即ち、底面エコー多重反射波信号はアナログデータからデジタルデータに変換された後に、フーリエ変換アルゴリズムに従ってデータ処理され周波数データに解析され、図5(c)に示すように、表示装置22aに表示される波形を得ることができる。一方、本発明者によって、図5(c)に示すフーリエ変換による解析結果波形における第1ピークPの周波数の変化及びピーク値の間隔の変化と管11の肉厚の変化との間には一定の相関関係があることが判明した。
【0019】図6は肉厚の異なる管11からの底面エコー多重反射波信号のフーリエ変換された周波数データを示す。肉厚は、0.25mm、0.51mm、0.75mm、1.10mmの4水準を準備している。発振する超音波の周波数は15MHzである。図6において、従来における拡散率計測方法では測定が困難であった0.25mmの肉厚においても、明瞭な第1ピークPを観測することができる。第1ピークPの周波数は肉厚が厚くなるにつれて順次小さくなっている。また、ピーク値間の間隔も肉厚が厚くなるにつれて順次狭くなっている。
【0020】第1ピークPの周波数と管11の肉厚との関係を図7に示す。また、周波数のピーク値の間隔と管11の肉厚との関係を図8に示す。図7に示すように、横軸は0.1mm〜1.0mmの範囲の管11の非押圧管部の肉厚を表し、縦軸は第1ピークPの周波数を表している。肉厚と第1ピークPの周波数との関係は双曲線状を呈し、管11の肉厚が薄くなると第1ピークPの周波数は急激に上昇している。特に、肉厚が0.3mm以下になると第1ピークPの周波数は10〜30MHzの間を大きく変化する。このように、管11の肉厚が薄いと第1ピークPの周波数の変化率が大きいので、肉厚の変化を精密に検出することができる。また、図8に示すように、横軸は0.1mm〜1.0mmの範囲の管11の非押圧管部の肉厚を表し、縦軸は周波数のピーク値の間隔を表している。第1ピークPの周波数の肉厚との関係と同様にピーク値の間隔と肉厚も双曲線状の関係を有する。
【0021】上記した図7と図8に示す較正曲線のデータは予め制御CPU23に記憶されているので、高速フーリエ変換器22から制御CPU23に送られてきた解析結果波形データを図7と図8に示す較正曲線のデータのいずれかと比較することによって、ただちにかつ正確に管11の非押圧管部の肉厚、即ち、拡管前肉厚を計測することができる。
【0022】(拡管後肉厚を測定する工程)この場合も、図3に示すように、探触子19から超音波のパルス波を拡管後の管11であって押圧加工後の薄肉管部11aに発振する。探触子19で受信された底面エコー多重反射波信号は超音波パルサーレシーバー21を介して高速フーリエ変換器22に送られ、フーリエ変換を行うことによって解析結果波形を得ることができる。そして、高速フーリエ変換器22からの制御CPU23に送られてきた解析結果波形データを図7と図8に示す較正曲線のデータのいずれかと比較することによって、ただちにかつ正確に管11の薄肉管部11aの肉厚、即ち、拡管後肉厚を計測することができる。
【0023】(拡管率を演算する工程)その後、制御CPU23は、これらの計測された管11の拡管前肉厚及び拡管後肉厚をもとに、拡管率を求める式(拡管率=(1−(拡管後肉厚/拡管前肉厚))×100%)よりただちにかつ正確に拡管率を求めることができ、その値は表示装置24に表示される。
【0024】このように、本実施の形態では、探触子19で受信された底面エコー多重反射波信号を高速フーリエ変換器22を用いてフーリエ変換して得られる解析結果波形データにおける肉厚に対する第1ピークを生じる周波数の変化又はピーク値の間隔の変化に基づいて、例えば、0.5mm以下の薄肉の管11であっても、容易、迅速かつ正確に拡管率を求めることができる。
【0025】また、管板12、13に管11が確実に固定されているかの判断においては、上記した拡管率と共に、固着力、即ち、管11と管板12、13との密着率も問題となるが、本実施の形態では、このような固着力の評価も容易に行うことができる。即ち、本発明者は、固着力は超音波(底面エコー多重反射波信号のエコー高さ)の減衰状況と密接な関係を有することを知見した。具体的には、図9に示す減衰曲線aから明らかなように、密着率が悪い場合は超音波の減衰が遅くなり、図10に示す減衰曲線bから明らかなように、密着率が良好な場合は超音波の減衰が速くなる。従って、超音波パルサーレシーバー21に接続された表示装置21aに表示されている底面エコー多重反射波信号の減衰状況から容易に固着力を評価することができる。
【0026】以上、本発明を、一実施の形態を参照して説明してきたが、本発明は何ら上記した実施の形態に記載の構成に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載されている事項の範囲内で考えられるその他の実施の形態や変容例も含むものである。
【0027】
【発明の効果】請求項1〜3記載の拡管率演算方法においては、管板に設けた挿通孔内に管を挿通し管を拡げて拡管する前後に、それぞれ、超音波プローブから管の内壁に向けて超音波を発振し、底面エコー多重反射波信号を受信してフーリエ変換した後に、フーリエ変換した周波数データから管の拡管前肉厚と拡管後肉厚とを測定し、拡管前肉厚と拡管後肉厚とから拡管率を演算するようにしている。従って、0.3〜0.5mm程度の極めて肉厚の薄い場合であっても、拡管前肉厚と拡管後肉厚とを正確かつ迅速に測定することができるので、拡管率を正確かつ迅速に求めることができる。
【0028】請求項2記載の拡管率演算方法においては、フーリエ変換した周波数データのうち、0.3〜0.5mm程度の極めて肉厚の薄い場合であっても、明確に判定できる第1ピークの周波数から拡管前肉厚と拡管後肉厚とを測定するようにしているので、薄肉管の拡管率を正確かつ迅速に求めることができる。
【0029】請求項3記載の拡管率演算方法においては、フーリエ変換した周波数データのうち、0.3〜0.5mm程度の極めて肉厚の薄い場合であっても、明確に判定できる周波数のピーク値の間隔から拡管前肉厚と拡管後肉厚とを測定するようにしているので、薄肉管の拡管率を正確かつ迅速に求めることができる。




 

 


     NEWS
会社検索順位 特許の出願数の順位が発表

URL変更
平成6年
平成7年
平成8年
平成9年
平成10年
平成11年
平成12年
平成13年


 
   お問い合わせ info@patentjp.com patentjp.com   Copyright 2007-2013