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発明の名称 物体の耐震支持装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平10−110889
公開日 平成10年(1998)4月28日
出願番号 特願平8−281646
出願日 平成8年(1996)10月4日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 学
発明者 米田 良三
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 支持対象の物体を支持するために、該物体を支持する強度を有する材料よりなる球体と、該球体を保持しかつ前記物体を支持するために用いられる支持枠とを備え、該支持枠は、前記物体を搭載する搭載面を一表面側に有し、その搭載面側とは反対側の他表面側に前記球体を保持するために配置された筒体部とを備え、該筒体部は、前記球体の中心を通る断面の外縁円形より僅かに大なる内壁横断形状と、前記球体の直径より短い深さを有する筒状収容孔とを備え、該筒状収容孔の下端内壁には、該筒状収容孔内に前記球体を保持した状態で該球体が前記筒状収容孔から外に脱落しないように脱落防止部が備えられ、前記搭載面とは反対側の他表面側に位置する前記筒状収容孔の上端には凹部が形成されて、該凹部の縁部が前記球体の上端部との間で動摩擦力を生ずる支持接触をなすように構成された物体の耐震支持装置。
【請求項2】 前記筒体部は、円筒であることを特徴とする請求項1に記載の物体の耐震支持装置。
【請求項3】 前記筒体部は、角筒であることを特徴とする請求項1に記載の物体の耐震支持装置。
【請求項4】 前記凹部の縁は、円形であることを特徴とする請求項1,請求項2または請求項3に記載の物体の耐震支持装置。
【請求項5】 前記凹部の縁は、多角形であることを特徴とする請求項1,請求項2または請求項3に記載の物体の耐震支持装置。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、地震による水平力を物体に伝えないようにその物体を支持するために用いられる耐震支持装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】最近の阪神大震災による大被害等を考慮して、防災の面から建物の耐震構造が見直される気運が生じており、地震に耐える構造として耐震構造、地震動の影響をできるだけ小さく抑えるようにした免震構造、および地震による構造物の動きを人為的に制御する制震構造が研究され実用化されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の耐震地震対策は専ら建築構造物に対する対策が主であり、建物の内部に配置される各種装置,機具等の物体の耐震支持については、僅かにタンス等の家具が地震時に倒壊するのを防止する家具固定保持具の如きものが存在しているだけである。
【0004】本発明の目的は、建築物の内外を問わず、地震時の水平震動を吸収して、建築物を含む物体を安定に支持することができる物体の耐震支持装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するために、本発明による物体の耐震支持装置は、支持対象の物体を支持するために、該物体を支持する強度を有する材料よりなる球体と、該球体を保持しかつ前記物体を支持するために用いられる支持枠とを備え、該支持枠は、前記物体を搭載する搭載面を一表面側に有し、その搭載面側とは反対側の他表面側に前記球体を保持するために配置された筒体部とを備え、該筒体部は、前記球体の中心を通る断面の外縁円形より僅かに大なる内壁横断形状と、前記球体の直径より短い深さを有する筒状収容孔とを備え、該筒状収容孔の下端内壁には、該筒状収容孔内に前記球体を保持した状態で該球体が前記筒状収容孔から外に脱落しないように脱落防止部が備えられ、前記搭載面とは反対側の他表面側に位置する前記筒状収容孔の上端には凹部が形成されて、該凹部の縁部が前記球体の上端部との間で動摩擦力を生ずる支持接触をなすように構成されている。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明装置は、家具のキャスターのように、支持対象である物体の底面に3個以上取付けられ、平らな床面に設置される。すなわち、例えば大型コンピュータの足として取付けられ、事務所ビルの床に設置される。本発明装置を取付けた物体は、地震時に慣性の法則に従い、もとの位置にとどまり、建物の床の水平の動きを本発明装置が吸収する。鉛直方向の力は物体に伝わるが、上下するエレベータ内の物体と同じで水平方向には安定に保持される。
【0007】
【実施例】本発明装置は、縦断面を示す図1と斜め下から見上げた斜視外観を示す図2のように、1,2,3の部品から成り立つ。1は仮想のO−O軸を中心とする支持枠である。本発明装置が物体に取付けられ床に置かれるとき、O−O軸は鉛直である。支持対象物体を搭載するための搭載部となるa部の形状は自由である。ここではO−O軸に垂直なA面を仮定する。この面Aと支持対象物体との接合には図示していないが溶接,ボルト締等を用いることができる。支持枠1には、面Aと反対側に円筒(筒体部)1aがその中心軸とO−O軸が一致するように設けられている。B面は筒1aの上端であり、同面にO−O軸を中心とした半径rB の円形凹部1bがうがってある。筒1aの下端Cの内面には雌ねじが切ってある。2は円筒1aの中(筒状収容孔1c)に収容されている球体である。球体2の半径をr0 とすると次の関係がある。
【数1】r0 sin θ<rB <r0 ……(1)
(θは円形凹部1bの縁部と球体2の摩擦角)
また、球体2は図1に示すように一部が円筒1aの下端Cから露出している。3は球体2を円筒1a内に閉じ込める蓋であり、その内径は球体2の直径2r0より小さい。円筒1aの中で球体2は自由である。
【0008】本発明装置が支持対象物体に取付けられ、床に置かれた状態では、球体2はQ点で床に接し、支持枠1とはB面の半径rB の円形凹部1bの縁部分とのみで接する。一般に床の上に置かれた球体とその上にのった物体との関係は図3の(イ)と(ロ)の2つがある。(イ)は既知のベアリング上の物体である。(ロ)は円筒を介して球にのっている関係である。(ロ)のひとつの球についてその動きを説明する。
【0009】物体の重量Wは支持枠1の円筒1aを介して、球体2に加わる。また、球体2の表面と円形凹部1bの縁部の摩擦角θから求められる摩擦円錐の稜線が球体2の上で鉛直線となるのは図4に見られるようにO−O軸に対して中心角θだけ傾いた中心軸と球表面との接点上である。図4において、円筒1aの上端に設けられた円形凹部1bの半径rB が球体2の頂点であるp点を離れて中心角θまで【数2】0<rB ≦r0 sin θ ……(2)
の関係が成立する範囲Iでは、円形凹部1bの縁部と球体2の間には静摩擦力が働く。すなわち円筒1aを介して加わる支持対象物体の重量は球体2の上の摩擦円錐の内で加わり静摩擦力FS を生じる。床が地震によって水平方向に動くと、球体2は転がろうとするが、円筒1aの円形凹部1bの縁部と球体2間の円形接線に作用する静摩擦力がこれに抵抗する。しかしながら、円筒1aの円形凹部1bの半径rB が中心角θをこえて、球体2の半径r0 まで、【数3】r0 sin θ<rB <r0 ……(3)
の関係が成立する範囲IIでは、円形凹部1bの縁部と球体2との接点では常にすべる状態にある。すなわち円筒1aを介して加わる支持対象物体の重量は球体2の上の摩擦円錐の外に加わる力であり、常にすべる状態である。この接点には動摩擦力FK が生じる。床が地震によって水平方向に動くと球体2は転がる。円形凹部1bの縁部との接点では球体2はすべる。すなわち、重量Wの物体は慣性の法則の通りその場にとどまり、床の変位は球体2が転がることによって吸収される。本発明では、凹部1bの半径rB は上記の範囲IIになるように設定されている。この場合に、球体2と凹部1bの縁部との接触位置は必ずしも同一水平面上にある必要はなく、支持対象物体を支持枠1の搭載面上に支持した状態で支持枠1が球体2上で安定した姿勢をとり得るような位置関係であればよい。
【0010】以上は、支持枠1の筒体部1aの形状として円筒を採用した例について説明したが、この筒体部1aの形状は円筒に限らず、例えば図6(a)(b)(c)(d)に示すように三角筒,四角筒,六角筒,八角筒の如き角筒その他、球体2を安定して収容し得る収容孔1cを有するものであれば任意の形状を用いることができる。また、凹部1bの形状についても、例示した円形に限らず図5(a)(b)(c)(d)に示すように三角形,四角形,六角形,八角形等の任意の形状を採用することができる。また、図7(a)(b)(c)(d)は、四角筒1aに対してそれぞれ三角形凹部,四角形凹部,六角形凹部,八角形凹部を組み合わせたものである。
【0011】以上は、主として屋内の床上に、本発明装置を介してコンピュータの如き支持対象物体を配置した例について説明したが、本発明装置は屋内に限らず屋外に配置される建築物等の支持にも適用することが可能である。この場合には、支持対象物体の重量を支持することが可能なように、本発明装置の寸法を大きくすること、本発明装置の使用数を多くすること、等の対策をとればよい。なお、屋外に使用する場合にも、本発明装置が配置される基礎構造には、地震の水平力によって球体2が転がる範囲をカバーする広さの平面領域を備える必要がある。
【0012】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明装置は極めて簡単な構造を有し、屋内屋外を問わず、地震時における水平振動を効果的に吸収し、支持対象物体を安定確実に保持することができる。従って、コンピュータ等の精密機器,貴重な芸術作品,及び一般住宅,その他の耐震支持装置としての実用的価値は著しく大きい。




 

 


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