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発明の名称 乳酸エステルの製造方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平10−139731
公開日 平成10年(1998)5月26日
出願番号 特願平8−295203
出願日 平成8年(1996)11月7日
代理人
発明者 阿部 崇文 / 島 義和 / 池本 一人
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 ラクトアミドとギ酸エステルの反応で乳酸エステルを製造する際に、同反応液から乳酸エステルより低沸の成分を〔滞留時間〕(hr)×〔塔底温度−126〕(℃)の値が16以下の条件で蒸留回収する事を特徴とする一般式CH3 CH(OH)COOR(R;炭素数1〜8のアルキル基)で表される乳酸エステルの製造方法。
【請求項2】 乳酸エステルより低沸の成分を常圧以上で蒸留回収する請求項1記載の乳酸エステルの製造方法。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アセトアルデヒドとギ酸エステルを原料とする新規な乳酸エステルの製造法に関する。乳酸エステルは、塗料や電子産業用の溶剤として、また、医薬品などの有機合成原料として大量に使用されており、工業的にきわめて重要な化学品である。
【0002】
【従来の技術】乳酸エステルの工業的な製造法としては、一般に青酸とアセトアルデヒドを原料としてシアンヒドリンを合成した後、加水分解し、次にエステル化する方法が採られている。しかしながらこの方法では大量のアンモニウム塩の副生を伴い、この処理が乳酸エステルの製造コストを圧迫するという欠点がある。その他、乳酸の製造法としては、四酸化二窒素を末端オレフィンに作用させた後、加水分解する方法、貴金属触媒または酸触媒存在下、アセトアルデヒドと一酸化炭素、水を反応させる方法、あるいはカルボン酸のα位をハロゲン化後加水分解する方法が知られている。しかしながら、これらの製造法は、収率が充分でなかったり、原料ソースに制約があったり、反応や分離精製の操作がわずらわしかったり、あるいは高価な触媒を必要としたり等、大規模な乳酸の工業的な製造法になり得ず、特定の乳酸及びその誘導体の小規模生産のみに用いられているのが現状である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このため本発明者らは、先にシアンヒドリンを経由するが、アンモニウム塩の副生しない乳酸エステルの製造法を見いだし、特願平6−22385号(特開平7−233122号)として先に出願した。この特開平7−233122号に記載の方法はラクトアミドとギ酸エステルから乳酸エステルとホルムアミドを製造する方法であるが、このアミドエステル交換反応液から乳酸エステルより低沸の成分を蒸留回収するに際し、常圧以上の圧力下で実施すると蒸留塔塔底温度が高くなり乳酸エステルの蟻酸エステルが生成し、乳酸エステル収率の低下につながる。また本物質の沸点は乳酸エステルの沸点に近いため、蒸留分離するためには高段数の蒸留塔を要する。これを避けるため減圧下で実施すると蟻酸エステル等の低沸点成分を捕集するために高価な冷媒設備を要する欠点がある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明はこれらの欠点を解決するもので、冷媒設備を要せず、乳酸エステルの蟻酸エステルの生成を抑制し、高収率で乳酸エステルを生産する乳酸エステルの製造方法を提供するものである。この乳酸エステルの蟻酸エステルの生成経路は明かではないが以下の反応で生成すると推定される。
CH3CH(OH)COOR1+HCOOR2 →HCOOCH(CH3)COOR1+R2OH(R1,R2はアルキル基)
もしくはCH3CH(OH)COOR1+HCONH2→HCOOCH(CH3)COOR1+NH3(R1,R2はアルキル基)
さらに本発明によれば、蒸留塔塔底温度を下げる事により乳酸エステルの2量体(アルキルラクトイルラクテート)の生成も抑制され、乳酸エステル収率低下のさらなる抑制につながる。すなわち本発明は、ラクトアミドとギ酸エステルの反応で乳酸エステルを製造する際に、同反応液から乳酸エステルより低沸の成分を、〔滞留時間〕(hr)×〔塔底温度−126〕(℃)の値が16以下の条件で蒸留回収する、一般式CH3 CH(OH)COOR(R;炭素数1〜8のアルキル基)で表される乳酸エステルの製造方法である。さらに本発明においては、常圧以上の圧力下で蒸留回収することで、より経済的、効果的に実施することができる。
【0005】
【発明の実施の形態】常圧以上の圧力下で蒸留塔塔底温度を下げる方法は一般的には低沸点の溶媒を添加し、その溶媒の塔底液中濃度を望ましい塔底温度が得られるまで増加される事で達成される。溶媒としては低沸点であればいずれの物でも使用できるが、好ましくはラクトアミドと蟻酸エステルの反応で使用される溶媒、さらに好ましくはアミドエステル交換反応時に使用される蟻酸エステルに対応するアルコールである。塔底温度をどこまで下げればいいかは塔底での液の滞留時間によっても変わり、一般的には滞留時間が長ければ長いほどその許容温度は下がる。発明者は種々検討した結果以下の式で表されるM値が16以下であれば良い事を見いだした。
M=〔滞留時間〕(hr)×〔塔底温度−126〕(℃)
以下に実施例をあげて説明する。
【0006】
【実施例】
実施例1ステンレス製の反応管(内径15mm×長さ350mm)に予め1N−NaOH水溶液で処理しOH型とした強塩基性陰イオン交換樹脂(アンバーライト900,ローム・アンド・ハース社製)50mlを充填し、ジャケットに温水を通すことにより触媒層の温度を50℃に保った。ラクトアミド、ギ酸メチル及びメタノールの混合溶液(モル比 1:2:3)を16.6g/時で触媒層に供給した。反応開始後20時間後から1時間反応生成液をサンプリングしガスクロマトグラフで分析した。その結果ラクトアミドの転化率は60.9% で、反応したラクトアミド基準の乳酸メチル及びホルムアミドの選択率はそれぞれ99.2、99.0% であった。
【0007】本実施例で得られた反応液を用い以下の常圧蒸留を実施した。塔底に内容積約50mlのジャケット付き容器を有し、6mmマクマホンを充填した蒸留塔(内径30mm×長さ300mm×2節)の中段に本反応液を200 g/ 時で供給した。塔頂より還流比0.5でギ酸メチル及びメタノールを留去しながら、塔底より乳酸メチルを含む缶出液を抜きながら塔底温度を一定になるよう塔底容器を加熱した。各種塔底温度に於ける缶出液中のメチル−2−ホルミルオキシ−プロピオネート(乳酸エステルの蟻酸エステル、以下ギ酸乳酸メチルとも言う)濃度の変化を表1に示した。
【0008】
【表1】
表1 メタノール 塔底温度 平均滞留時間 ギ酸乳酸メチル 副生エステル M値 (wt%) 1) (℃) (h) (wt%) 2) 生成率(%) 3) 5.0 135 0.58 0.03 0.06 5.2 2.6 152 0.59 0.03 0.06 15.3 2.0 158 0.59 0.78 1.59 18.9 trace 165 0.60 1.71 3.42 23.4 1)缶出液中のメタノール濃度2)缶出液中のギ酸乳酸メチル濃度3)ギ酸乳酸メチルの蒸留塔供給乳酸メチルに対する生成率【0009】実施例2実施例1における常圧蒸留の際の、蒸留塔への反応液供給速度を100 g/ 時としたほかは実施例1と同様にして蒸留を行った。表2に結果を示した。
【0010】
【表2】
表2 メタノール 塔底温度 平均滞留時間 ギ酸乳酸メチル 副生エステル M値 (wt%) 1) (℃) (h) (wt%) 2) 生成率(%) 3) 9.1 121 1.1 0.02 0.04 -5.5 5.0 135 1.2 0.03 0.06 10.8 3.5 148 1.2 1.35 2.70 26.4 2.0 158 1.2 2.04 4.16 38.4 1)缶出液中のメタノール濃度2)缶出液中のギ酸乳酸メチル濃度3)ギ酸乳酸メチルの蒸留塔供給乳酸メチルに対する生成率【0011】
【発明の効果】本発明により常圧以上の条件においても、乳酸エステルの蟻酸エステルの生成を抑制しながら目的物である乳酸エステルを蒸留精製することが可能となり、高収率で乳酸エステルを製造することが可能となった。




 

 


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