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発明の名称 リフマグクレーン
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平10−157965
公開日 平成10年(1998)6月16日
出願番号 特願平8−317691
出願日 平成8年(1996)11月28日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】高野 茂
発明者 山崎 剛 / 今井 良樹
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 鋼板を磁気的に吸着する複数の電磁石を有するリフマグクレーンにおいて、個々の電磁石にロードセルが設置されていることを特徴とするリフマグクレーン。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、複数のリフティング・マグネットを備えたリフマグクレーンに関する。
【0002】
【従来の技術】鋼材を対象としたクレーンの中で、リフマグクレーンは鋼材の玉掛け作業が省略できるので、荷役作業が効率化される。リフマグクレーンでは、リフティング・マグネット(以下、リフマグと略称する)という電磁石を用いており、その励磁電流を開閉して鋼材を着脱する。吊り上げる鋼材の重量は、電磁石の励磁電流を増減して調節する。
【0003】鋼板等の長尺の鋼材については、吊り上げ作業の安定性等の観点から、リフマグを複数設けたリフマグクレーンが用いられている。このようなリフマグクレーンは吸着力が高いので、一度に複数枚の鋼板を吊り上げることができる。
【0004】ところで、鋼板は通常積み重ねられており、そこからある枚数の鋼板を吊り上げるには、電磁石の励磁電流を調節する必要がある。この励磁電流の調節には熟練を要し、指定された枚数の鋼板を吊り上げるのは容易ではない。また、鋼板の吊り上げ枚数は、クレーンの運転者が目視で確認しつつ行うため、あまり効率的ではなかった。
【0005】そこで、このようなリフマグクレーンについては、その自動化を目的とした技術が提案されている。例えば、特開平2−295889号公報記載の技術では、リフマグの電磁石のコアを通る磁束を用いている。
【0006】図2は、ここに述べた従来技術による装置を示す図である。図中、1はレール、2はトラベラ、3は昇降手段、4はビーム、5はリフティング・マグネット(リフマグ)、6は荷重計、10は鋼板をそれぞれ示す。
【0007】この技術では、鋼板の合計厚さとリフマグの電磁石の励磁電流およびコアの一部を通る磁束との関係を利用している。この関係を予め求めておくことにより、磁束の測定値から吸着している鋼板の厚さの合計値を求め、鋼板の吊り上げ枚数を調節するのである。
【0008】また、特開平3−73791号公報記載の技術では、鋼板の吊り上げ枚数の制御方法として、励磁電流の瞬時遮断を利用している。この技術によると、鋼板の吊り上げ枚数を1枚ずつ増やすより、励磁電流の瞬時遮断により1枚ずつ落下させることの方が容易とのことである。そこで、まず所定枚数より少し多めとなるよう吊り上げ、その後、1枚ずつ落下させて鋼板の吊り上げ枚数が所定枚数となるようにしている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】これらの技術では、いずれもリフマグの電磁石の励磁電流およびコアの一部を通る磁束を測定して、鋼板の吊り上げ枚数を算定している。この方法が有効なのは、鋼板の寸法と磁気的性質が同一の場合である。
【0010】しかし実際には、鋼板の寸法は一定せず、また、磁気的性質も材料の化学組成や金属組織等により種々変化する。特に、鋼板同士の接触面の磁気的性質(磁気抵抗)は、鋼板表面のスケールの厚さや微小な凹凸の影響により変化する。従って、リフマグの電磁石の励磁電流が同一でも、鋼板の寸法と磁気的性質により磁束が異なるため、リフマグの吸着力は同一にはならない。
【0011】磁束については、電磁石のコアを通る磁束が同一であれば、リフマグの吸着力は同一になる。従って、この磁束により吸着力を制御すれば、従来技術でも鋼板の吊り上げ枚数を制御できるように見える。ところが、実際にはリフマグの吸着力を一定にしても、鋼板の吊り上げ枚数は一定にはならないことが分かった。リフマグの吸着力と鋼板の吊り上げ枚数が対応しないということは、一見ありえないようにも思われるが、次のように考えると理解できる。
【0012】鋼板を吊り上げた状態で、磁束はリフマグの電磁石のコアと鋼板とにより形成される磁気回路内を循環する。電磁石のコアの磁束は、漏洩磁束を無視すれば、これら吊り上げられた複数の鋼板の中を通る磁束の合計値となる。鋼板内の磁束は、電磁石に近い鋼板ほど強く、電磁石から離れるに従い低下していく。従って、この吊り上げられ積層された鋼板の磁束の分布が同一であれば、鋼板の中を通る磁束の合計値も同一となる。その結果、電磁石のコアの磁束、即ち、リフマグの吸着力も同一となる。
【0013】ところが、鋼板自体の磁気抵抗あるいは鋼板同士の接触面の磁気抵抗が変わると、積層された鋼板における磁束の分布も変わる。鋼板自体の磁気抵抗が低くなれば、電磁石に近い鋼板への磁束の集中が強まり、磁束の分布は急峻となる。逆に、鋼板同士の接触面の磁気抵抗が低くなれば、電磁石に近い鋼板への磁束の集中が弱まり、磁束の分布は緩やかとなる。
【0014】ここで、吊り上げられた鋼板の内、一番下の鋼板について考えると、この鋼板が落下しないためには、重力を上回る吸着力が必要である。従って、一番下の鋼板については、吊り上げに必要な磁束は一定となる。それ以外の鋼板の磁束は、一番下の鋼板より順次多くなる。
【0015】上下の鋼板の磁束の差(増分)については、積層された鋼板の磁束の分布が急峻になるほど大きい。従って、鋼板の吊り上げ枚数が同一であれば、全体の磁束の合計値も大きくなり、電磁石のコアの磁束も大きくする必要がある。このように、鋼板自体の磁気抵抗あるいは鋼板同士の接触面の磁気抵抗が変わると、鋼板の吊り上げ枚数が同一でも、電磁石のコアの磁束を変える必要がある。
【0016】更に、吊り上げられた鋼板の中でも、鋼板表面のスケールの厚さや微小な凹凸の影響により、接触面の磁気抵抗が異なる場所がある。このような場所では、磁束の分布が変わってしまうので、他のリフマグとは吊り上げ可能な枚数が異なることになる。その結果、最下段の鋼板を吸着しているのは一部のリフマグだけということになり、鋼板の落下等の原因となる。
【0017】また、従来技術においては、個々のリフマグの吸着力を一定に制御しているが、リフマグの位置により必要とする吸着力は異なる。特に、長尺の鋼板を吊り上げる場合、両端のリフマグにおいては、鋼板の端部のモーメントにより鋼板が外れ易くなる。鋼板が端部のリフマグから一旦外れると、隣接するリフマグには更に大きな鋼板のモーメントが作用する。その結果、鋼板はますます外れ易くなり、やはり、鋼板の落下等の原因となる。
【0018】このように、従来技術の励磁電流や磁束を用いる技術では、実際のところ、鋼板の吊り上げ枚数を制御することには問題があり、また、鋼板の落下等の事故が完全には防止できなかった。この発明はこれらの問題を解決し、鋼板の吊り上げ枚数を制御できる装置を提供する。
【0019】
【課題を解決するための手段】この発明は、鋼板を磁気的に吸着する複数の電磁石を有するリフマグクレーンにおいて、個々の電磁石にロードセルが設置されていることを特徴とするリフマグクレーンである。
【0020】この発明では、個々の電磁石にロードセルが設置されているので、荷重を設定値に対して容易に制御できる。従って、鋼板の吊り上げ枚数を、磁束等からの推定計算によらず直接的に制御できる。その結果、個々の電磁石の吊り上げ枚数を、容易に同一とすることができ、鋼板の落下等の事故を防止できる。
【0021】また、制御用の設定値として荷重を用いているので、鋼板の寸法という幾何学的な量のみに基づいて設定値が算出できる。磁気的性質等の材料に依存する量を用いる必要がないので、吊り上げ枚数を的確に制御することができる。
【0022】更に、長尺の鋼板を吊り上げる場合等においても、鋼板の端部のモーメント(重量と距離の積)を算出して、両端のリフマグの荷重の設定値を決定することにより、鋼板の端部がリフマグから外れることを防止できる。
【0023】
【発明の実施の形態】図1は本発明の実施の形態の一例を示す図である。図中、1はレール、2はトラベラ、3は昇降手段、4はビーム、5はリフティング・マグネット(リフマグ)、6は荷重計、7はロードセル、10は鋼板をそれぞれ示す。
【0024】このように、個々の電磁石(リフマグ)5とビーム4の間に、ロードセル7を設置する。この図では、ロードセル7をリフマグ5の吊り具に取り付けているが、これは、個々のリフマグ5の荷重が測定できる限り、どこに取り付けてもよい。
【0025】吊り上げの際は、まず、鋼板の吊り上げ枚数から荷重の設定値を決定する。荷重の設定値は、鋼板の重量が板厚、板幅という幾何学的な量のみに基づいて算出できるので、枚数を決めれば容易に決定できる。
【0026】次いで、その荷重の設定値に対して、必要な励磁電流を個々のリフマグ5について求める。この励磁電流の値は、通常の鋼板として必要な値でよい。この励磁電流で個々のリフマグを励磁し鋼板を吊り上げる。少し吊り上げた段階で、個々のリフマグ5のロードセル7の荷重が設定値となるよう、各々の励磁電流を制御する。
【0027】例えば、下の方の鋼板が一部のリフマグに吸着されていない場合を考える。これは、鋼板同士の接触面の磁気抵抗が高い場合、あるいは鋼板が自重で垂れ下がる場合等に起きる。この場合、そのリフマグの荷重の実測値が設定値より低くなるので、荷重制御により励磁電流を増加させると、コアを通る磁束が増加する。すると、そのリフマグには十分に吸着していなかった鋼板が吸着され、荷重が設定値になるので、励磁電流の増加を止める。
【0028】これとは逆に、あるリフマグの荷重の実測値が設定値より高い場合は、荷重制御により励磁電流を減少させると、コアを通る磁束が減少する。この励磁電流の減少は、荷重が減少するまで、即ち、余分に吸着していた鋼板の吸着が無くなるまで続ける。すべてのリフマグについて荷重が設定値まで低下した段階で、余分に吸着していた鋼板は落下しており、必要な吊り上げ枚数が確保できる。
【0029】なお、荷重の設定値が大きくなり、リフマグの電磁石のコアを通る磁束が飽和領域に達すると磁束の制御はしにくくなる。その場合は、鋼板の吊り上げ枚数を減らすことにより、荷重の制御をしやすくすればよい。
【0030】
【発明の効果】この発明では、個々のリフマグにロードセルを設置し、それぞれの荷重を制御用の設定値として用いているので、設定値が鋼板の寸法という幾何学的な量のみに基づいて算出できる。その結果、鋼板の吊り上げ枚数を的確に制御することができる。




 

 


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