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発明の名称 樹脂容器
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平10−323922
公開日 平成10年(1998)12月8日
出願番号 特願平9−133922
出願日 平成9年(1997)5月23日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】清水 修
発明者 鳥居 晶仁
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 内容物を注出する口部と、この口部よりも径大な内容物の収納部とを肩部で連結して容器本体を形成し、口部及び肩部をポリブチレンテレフタレート樹脂層で構成するとともに、内容物の収納部を弾性変形可能な部材で構成し、この構成部材の最内層にポリエステル系樹脂層を配置した事を特徴とする樹脂容器。
【請求項2】 内容物を注出する口部と、この口部よりも径大な内容物の収納部とを肩部で連結して容器本体を形成し、口部及び肩部をポリブチレンテレフタレート樹脂層とこの内側に配置したアルミ箔とで構成するとともに、内容物の収納部を弾性変形可能な部材で構成し、この構成部材の最内層にポリエステル系樹脂層を配置した事を特徴とする樹脂容器。
【請求項3】 内容物を注出する口部と、この口部よりも径大な内容物の収納部とを肩部で連結して容器本体を形成し、口部及び肩部をポリエチレン樹脂層とこの内側に配置したポリブチレンテレフタレート樹脂層とで構成するとともに、内容物の収納部を弾性変形可能な部材で構成し、この構成部材の最内層にポリエステル系樹脂層を配置した事を特徴とする樹脂容器。
【請求項4】 収納部は、最内層にポリエステル系樹脂層を配置し、この外面に、アルミ箔、ポリエチレン樹脂層を順次配置した事を特徴とする請求項1、2または3の樹脂容器。
【請求項5】 収納部は、最内層にポリエステル系樹脂層を配置し、この外面に、ポリエチレン樹脂層、アルミ箔、ポリエチレン樹脂層を順次配置した事を特徴とする請求項1、2または3の樹脂容器。
【請求項6】 収納部は、最内層にポリエステル系樹脂層を配置し、この外面に、エチレンアクリル酸樹脂層、アルミ箔、ポリエチレン樹脂層を順次配置した事を特徴とする請求項1、2または3の樹脂容器。
【請求項7】 収納部は、最内層にポリエステル系樹脂層を配置し、この外面に、ポリエチレン樹脂層、ポリビニルアルコール−ポリエチレン共重合体樹脂層、ポリエチレン樹脂層を順次配置した事を特徴とする請求項1、2または3の樹脂容器。
【請求項8】 収納部は、収納部の構成部材を、ポリエステル系樹脂層を内側に配置してチューブ状に成形し、この構成部材の両側部の端部を互いに積層して止着するとともに、構成部材の内側に配置した端部をポリブチレンテレフタレート樹脂で被覆して形成した事を特徴とする請求項1、2、3、4、5、6または7の樹脂容器。
発明の詳細な説明
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ガス遮断性に優れ、内容物を酸素等から保護し、内容物の長期の品質保持を可能とする樹脂容器に係るものである。
【0002】
【従来の技術】従来、空気中の酸素等と接触して分解、変質する化粧料、薬品等を酸素透過性の低い金属製のチューブ容器に収納して、長期の品質保持を可能とする方法が知られている。この金属製のチューブ容器は変形可能で、内容物の収納部を指で押圧する事により、口部から内容物を注出していた。しかし、金属製であるから、使用中に折れ曲がって内容物が押し出しにくくなったり、この折れ曲がり部分が裂けて、容器本体が破損してしまう事があった。また、内容物が少なくなると硬くて押圧しにくく、内容物を無駄なく使い切るのが困難であった。
【0003】このような容器本体の折れ曲がりや、内容物の注出しにくさを解消するため、他の従来例では、酸素透過性の少ないアルミ積層素材でチューブ状の内容物の収納部を形成したものが存在する。このアルミ積層素材は、ポリエチレン樹脂層、アルミ箔、ポリエチレン樹脂層を順次配置して形成ている。そして、容器本体の口部と、この口部と収納部とを連結する肩部とを、ポリエチレン等の樹脂で一体に連結形成している。
【0004】このアルミ積層素材は、ガス遮断性に優れるとともに、弾性変形が自在であるから、折れ曲がり等が起こらず、内容物を注出し易いものとなる。また、収納部と肩部には、ポリエチレン樹脂を使用しているから、この収納部と肩部とは、熱融着で容易に接合可能である。しかし、ポリエチレン樹脂は酸素透過性が高いため、口部と肩部の形成部材であるポリエチレン樹脂を通過して、酸素等のガスが容器本体の内部に侵入し、内容物を変質する原因となっていた。
【0005】そのため、他の異なる従来例では、図7に示す如く、口部(1)と肩部(2)のポリエチレン樹脂層(3)の内側に、アルミ箔(4)等の金属素材を配置したものが存在する。従って、口部(1)と肩部(2)のガス遮断性を向上させる事が可能となる。また、内容物の収納部(6)は、ポリエチレン樹脂層(3)、アルミ箔(4)、ポリエチレン樹脂層(3)を順次配置したアルミ積層素材で形成して、収納部(6)のガス遮断性を高めている。しかしながら、容器本体(5)を製造する場合、肩部(2)と収納部(6)とは別個に形成した後、双方を接合しており、この接合は、肩部(2)のポリエチレン樹脂層(3)の外面に、収納部(6)の最内層のポリエチレン樹脂層(3)を積層して熱融着する事により行っている。
【0006】そのため、ガス遮断性を有する肩部(2)のアルミ箔(4)と、収納部(6)のアルミ箔(4)との間隔には、ポリエチレン樹脂層(3)が介在する事となり、アルミ箔(4)同士を密着させる事は困難である。その結果、図7の矢印で示す如く、このアルミ箔(4)の間隔に介在したポリエチレン樹脂層(3)を通過して、容器本体(5)の内部に酸素が侵入してしまう。しかし、肩部(2)のアルミ箔(4)と収納部(6)のアルミ箔(4)とを接続するのは、高度の技術を要し、実施困難である。
【0007】そのため、例えば肩部と口部もアルミ積層素材で収納部と一体に形成すれば、ガス遮断性が良好となるが、口部と肩部が薄く柔らか過ぎて、変形し易くなり、キャップの装着や内容物の注出に支障をきたす虞れがある。また、容器本体の形状保持性も劣化する。
【0008】また、上記の如きアルミ積層素材で形成した収納部は、以下のような欠点も有していた。つまり、この収納部は、アルミ積層素材の両側部の端部を互いに積層して、ポリエチレン樹脂層を熱融着で止着する事により、チューブ状に形成していた。ところが、アルミ積層素材の両側部の端部は、アルミ箔が露出しているから、内側に配置した端部のアルミ箔が、内容物と接触して腐食したり、この腐食が原因で内容物の品質が劣化する事があった。
【0009】そのため、この内側に配置した両側部の端部に、ポリエチレン樹脂を塗布して被覆する事により、アルミ箔と内容物との接触を防止していた。また、このポリエチレン樹脂の塗布の際に、収納部の内側に配置したポリエチレン樹脂層と接着させて行えば、両側部の積層部分の接着が、より強固なもととなる。しかしながら、この方法では、両側部の積層部分のポリエチレン樹脂層と、端部に塗布したポリエチレン樹脂を通過して、収納部内に酸素が侵入するものとなっていた。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上述の如き課題を解決しようとするものであって、部位に応じて異なる素材で形成し、これらを接合して容器本体を形成しても、ガス遮断性に優れた樹脂容器を得ようとするものである。そして、内容物の分解や変質を防ぎ、長期の品質保持を可能とするものである。
【0011】そのため、容器本体の口部と肩部とは、形状保持性が良好でガス遮断性に優れた素材で形成し、内容物の収納部は、弾性変形可能でガス遮断性に優れた素材で形成して、ガス遮断性に優れ、内容物を注出し易い容器本体を形成可能とする。そして、このような異なる素材を互いに接合して容器本体を形成しても、接合部分から酸素が容器本体内部に侵入する事がなく、容器本体のガス遮断性を損なう事がないようにするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は上述の如き課題を解決するため、第1の発明は、内容物を注出する口部と、この口部よりも径大な内容物の収納部とを肩部で連結して容器本体を形成し、口部及び肩部をポリブチレンテレフタレート樹脂層で構成するとともに、内容物の収納部を弾性変形可能な部材で構成し、この構成部材の最内層にポリエステル系樹脂層を配置して成るものである。
【0013】また、第2の発明は、内容物を注出する口部と、この口部よりも径大な内容物の収納部とを肩部で連結して容器本体を形成し、口部及び肩部をポリブチレンテレフタレート樹脂層とこの内側に配置したアルミ箔とで構成するとともに、内容物の収納部を弾性変形可能な部材で構成し、この構成部材の最内層にポリエステル系樹脂層を配置して成るものである。
【0014】また、第3の発明は、内容物を注出する口部と、この口部よりも径大な内容物の収納部とを肩部で連結して容器本体を形成し、口部及び肩部をポリエチレン樹脂層とこの内側に配置したポリブチレンテレフタレート樹脂層とで構成するとともに、内容物の収納部を弾性変形可能な部材で構成し、この構成部材の最内層にポリエステル系樹脂層を配置して成るものである。
【0015】また、収納部は、最内層にポリエステル系樹脂層を配置し、この外面に、アルミ箔、ポリエチレン樹脂層を順次配置しても良い。
【0016】また、収納部は、最内層にポリエステル系樹脂層を配置し、この外面に、ポリエチレン樹脂層、アルミ箔、ポリエチレン樹脂層を順次配置しても良い。
【0017】また、収納部は、最内層にポリエステル系樹脂層を配置し、この外面に、エチレンアクリル酸樹脂層、アルミ箔、ポリエチレン樹脂層を順次配置しても良い。
【0018】また、収納部は、最内層にポリエステル系樹脂層を配置し、この外面に、ポリエチレン樹脂層、ポリビニルアルコール−ポリエチレン共重合体樹脂層、ポリエチレン樹脂層を順次配置しても良い。
【0019】また、収納部は、収納部の構成部材を、ポリエステル系樹脂層を内側に配置してチューブ状に成形し、この構成部材の両側部の端部を互いに積層して止着するとともに、構成部材の内側に配置した端部をポリブチレンテレフタレート樹脂で被覆して形成しても良い。
【0020】
【作用】本発明は上述の如くガス遮断性に優れたポリブチレンテレフタレート樹脂層を用いて形成した口部と肩部は、ガス遮断性に優れたものとなる。また、ポリブチレンテレフタレート樹脂は成形が容易で、硬く丈夫な素材であるから、口部と肩部の形状保持性が良好で、キャップの装着や内容物の注出等の作業に支障をきたす事がない。また、内容物の収納部は弾性変形が可能な部材で形成しているから、弾性変形が容易であり、内容物を良好に注出可能であるとともに、内容物を無駄なく使用する事が可能となる。更に、最内層にポリエステル系樹脂層を配置しているから、収納部はガス遮断性に優れたものとなる。
【0021】また、ポリブチレンテレフタレート樹脂とポリエステル系樹脂とは、ガス遮断性に優れているとともに、熱融着で互いに接着し易い素材であるから、肩部と収納部との接合が容易で、気密性も良好なものとなる。従って、この接合部分から容器本体の内部に酸素等が侵入する事がなく、容器本体の良好なガス遮断性を損なう事がないものとなる。そして、この容器本体に内容物を収納すると、酸素等を遮断して内容物を保護する事が可能となるとともに、この内容物の品質を長期に保持する事が可能となる。
【0022】また、第2の発明では、容器本体の口部及び肩部を、ポリブチレンテレフタレート樹脂層とこの内側に配置したアルミ箔とで構成している。そして、内容物の収納部を弾性変形可能な部材で構成するとともに、この構成部材の最内層にポリエステル系樹脂層を配置して形成している。このように、口部と肩部にアルミ箔を配置する事により、口部及び肩部のガス遮断性を更に効果的なものとする事ができる。また、この場合、収納部の構成部材にも、アルミ箔を使用すれば、収納部のガス遮断性も向上し、容器本体全体のガス遮断性を向上させる事ができる。そして、肩部のポリブチレンテレフタレート樹脂層の外面に、収納部のポリエステル系樹脂層を積層し、熱融着により双方を接合して容器本体を形成している。
【0023】また、図7に示す従来例の容器本体は、肩部と収納部との接合は、ポリエチレン樹脂を熱融着して行っているから、肩部のアルミ箔と収納部のアルミ箔との間にポリエチレン樹脂層が介在し、ガス遮断性を劣化させていた。しかし、第2の発明では、肩部と収納部との接合を、酸素透過性の低いポリブチレンテレフタレート樹脂層とポリエステル系樹脂層とを熱融着して行うから、接合部分の気密性が良好で、ガスの遮断性を損なう事がないものとなる。また、アルミ箔を配置する事により、容器本体のガスの遮断性を向上させる以外に、容器本体の遮光性が良好となり、酸素だけでなく太陽光で変質し易い内容物を収納するのに適したものとなる。
【0024】また、第3の発明では、容器本体の口部及び肩部を、ポリエチレン樹脂層とこの内側に配置したポリブチレンテレフタレート樹脂層とで構成している。そして、内容物の収納部を弾性変形可能な部材で構成するとともに、この構成部材の最内層にポリエステル系樹脂層を配置して形成している。このように、酸素透過性の高いポリエチレン樹脂を口部と肩部に使用しても、この内側にポリブチレンテレフタレート樹脂層を配置する事により、口部及び肩部に良好なガス遮断性を持たせる事ができる。また、この場合、肩部と収納部との接合は、肩部のポリブチレンテレフタレート樹脂層と収納部のポリエステル系樹脂層との熱融着で行えるから、接合部の気密性を良好なものとする事ができる。そのため、この接合部分から容器本体内に酸素が侵入するのを確実に防止する事が可能となる。
【0025】また、収納部は、以下の構成部材を使用して形成すれば、酸素透過性が低く、肩部との接合性の良好な収納部を得る事ができる。例えば、収納部は、最内層にポリエステル系樹脂層を配置し、この外面に、アルミ箔、ポリエチレン樹脂層を順次配置して形成しても良い。この場合、接着剤塗布によるドライラミネート加工により、各々の素材を止着する。そして、収納部の構成部材に配置したアルミ箔は、ポリエステル系樹脂よりも更に酸素透過性が低いから、収納部のガス遮断性を効果的に向上させるものとなる。また、アルミ箔は遮光性にも優れているから、太陽光で変質し易い内容物を収納するのに適したものとなる。
【0026】また、ポリエステル系樹脂は、ポリブチレンテレフタレート樹脂との接合性に優れ、酸素透過性が低い性質以外にも、耐薬品性に優れた性質を持つから、収納部の最内層に配置する事により、内容物による収納部の腐食等を防止する事が可能となる。また、最外層のポリエチレン樹脂は、軽くて丈夫であるから、収納部は耐久性が良好で柔軟なものとなり、内容物を容易に注出する事が可能となる。
【0027】また、収納部は、最内層にポリエステル系樹脂層を配置し、この外面に、ポリエチレン樹脂層、アルミ箔、ポリエチレン樹脂層を順次配置して形成しても、上述の収納部と同様な効果を得る事ができる。更に、収納部の構成素材をドライラミネート加工する場合に、アルミ箔とポリエステル系樹脂層とを接着するのに比べて、アルミ箔とポリエチレン樹脂層を接着する方が、接着性が良好であるから、収納部の構成部材の密着性を向上させるものとなる。また、ポリエチレン樹脂層でアルミ箔を挟む事により、破損し易いアルミ箔を保護する効果も生じる。
【0028】また、収納部は、最内層にポリエステル系樹脂層を配置し、この外面に、エチレンアクリル酸樹脂層、アルミ箔、ポリエチレン樹脂層を順次配置しても、上述の構成部材と同様に、ガス遮断性に優れるとともに、肩部との接合性に優れたものとなる。またこの場合、エチレンアクリル酸樹脂を使用する事により、アルミ箔、エチレンアクリル酸樹脂層、ポリエステル系樹脂層とを、接着剤を使用しなくても接着可能となる。つまり、エチレンアクリル酸樹脂層が接着剤の働きをして、アルミ箔とポリエステル系樹脂層とを良好に接着するものとなる。
【0029】また、収納部は、最内層にポリエステル系樹脂層を配置し、この外面に、ポリエチレン樹脂層、ポリビニルアルコール−ポリエチレン共重合体樹脂層、ポリエチレン樹脂層を順次配置しても良い。すると、ポリビニルアルコール−ポリエチレン共重合体樹脂は酸素透過性が低いから、収納部のガス遮断性を向上させる事ができる。また、アルミ箔の方がガス遮断性に優れているが、ポリビニルアルコール−ポリエチレン共重合体樹脂を使用すれば、収納部の構成部材を全て樹脂で構成できるから、アルミ箔を使用する場合に比べて、各々の部材の相互の接着が容易であり、接着性も良好なものとなる。
【0030】また、収納部は、収納部の構成部材を、ポリエステル系樹脂層を内側に配置し、チューブ状に成形して形成すれば、この構成部材の弾性変形可能な性質と相まって、内容物を良好に押し出し易い収納部を得る事ができる。また、この成形時に、構成部材の両側部の端部を互いに積層して熱融着や接着剤の塗布等の適宜の手段で接着する。そして、内側に配置した両側部の端部に、ポリブチレンテレフタレート樹脂を塗布して被覆しながら、収納部の最内層のポリエステル系樹脂層と接着し、両端部の互いの接着性を高めている。すると、従来は、両側部の端部に、ポリエチレン樹脂を塗布していたから、このポリエチレン樹脂を通過して、収納部内に酸素が侵入するものとなっていた。しかし、本発明では、酸素透過性の低いポリブチレンテレフタレート樹脂を塗布しているから、構成部材の積層部分の密閉度を高め、酸素の侵入を確実に防止する事ができる。また、収納部の構成部材にアルミ箔等の金属を使用した場合でも、このポリブチレンテレフタレート樹脂で端部を被覆しているから、内容物との接触による金属の腐食と内容物の劣化を防ぐものとなる。
【0031】また、上述のポリエステル系樹脂は、例えば変性ポリエチレンテレフタレート樹脂、変性ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂とポリブチレンテレフタレート樹脂のコウポリマー、その他を使用する事ができる。上記の如きポリエステル系樹脂は、熱融着性に優れているから、収納部と肩部のポリブチレンテレフタレート樹脂との接合を、熱融着で簡単に行えるとともに、気密性が良好な接合が可能となる。そして、収納部の弾性変形により、接合部分に負担が掛かっても、容易に分離する事がないものとなる。
【0032】
【実施例】以下本発明の一実施例を図1に於いて説明すると、(10)は容器本体で、内容物(11)を注出する口部(12)と、この口部(12)よりも径大な内容物の収納部(13)と、これらを連結する肩部(14)とで構成している。そして、口部(12)と肩部(14)とは、ポリブチレンテレフタレート樹脂層(以下PBT層と言う)(15)を使用して一体に連結形成している。このPBT層(15)は、酸素透過性が低いから、肩部(14)や口部(12)はガス遮断性に優れたものとなる。また、PBT層(15)は成形が容易であるし、硬くて丈夫であるから、形状保持性の良好な口部(12)と肩部(14)を形成する事ができる。
【0033】また、収納部(13)は、最内層にポリエステル系樹脂である変性ポリエチレンテレフタレート樹脂層(以下PET層と言う)(16)を、厚さ25μmのフィルム状に形成して配置し、この外面に、厚さ12μmのアルミ箔(17)、300μmのポリエチレン樹脂層(以下PE層と言う)(18)を順次配置して形成している。尚、収納部(13)の構成部材は、接着剤を塗布してドライラミネート加工を施す事により形成している。このPET層(16)及びアルミ箔(17)は、酸素透過性が低いから、収納部(13)はガス遮断性に優れたものとなる。また、アルミ箔(17)は、遮光性にも優れているから、太陽光で変質し易い内容物(11)を収納する事も可能となる。
【0034】また、PET層(16)は、丈夫で耐薬品性にも優れた性質を持つから、収納部(13)の最内層に配置する事により、内容物(11)の成分で収納部(13)が腐食したりするのを防止する事が可能となる。また、最外層のPE層(18)は、軽くて丈夫であるから、収納部(13)の耐久性と柔軟性を向上させ、内容物(11)の注出を容易なものとする事が可能となる。
【0035】そして、上記の構成部材を使用し、図6に示す如く、PET層(16)を内側にして丸め、両側部(24)(25)の端部を互いに積層して止着する事により、チューブ状の収納部(13)を形成している。チューブ状に形成する事により、構成部材の弾性変形可能な性質と相まって、内容物(11)を良好に押し出し易い収納部(13)を得る事ができる。また、この両側部(24)(25)の積層部分を、熱融着する事により、内側に配置した一方の両側部(24)のPE層(18)と、外側に配置した他方の両側部(25)のPET層(16)とが互いに接着して、分離する事なく収納部(13)のチューブ形状を保つものとなる。
【0036】しかし、この接着状態では、内側に配置した一方の両側部(24)のPE層(18)を通過して、酸素が収納部(13)内に侵入する虞れがある。更に、この一方の両側部(24)のアルミ箔(17)が、内容物(11)と接触して、腐食するとともに、この腐食により、内容物が劣化する可能性がある。そのため、内側に配置した一方の両側部(24)の端部に、PBT(26)を塗布してこの端部を被覆しながら、このPBT(26)を収納部(13)の構成部材の内側に配置したPET層(16)に接着している。すると、アルミ箔(17)とPE層(18)がPBT(26)でシールされるから、上記の如き不具合が解消される。また、PBT(26)とPET層(16)との接着により、収納部(13)のガス遮断性と両側部(24)(25)の密着性が良好となり、内容物(11)の保護能力を向上させる事ができる。
【0037】そして、肩部(14)と収納部(13)とを接合して容器本体(10)を形成している。この接合は、図1に示す如く、肩部(14)のPBT層(15)の端部の外面に、収納部(13)の最内層に配置したPET層(16)を積層し、この積層部分を熱融着する事により行っている。PET層(16)は、PBT層(15)との熱融着性に優れているから、肩部(14)と収納部(13)とが気密的に接合し、この接合部(20)から容器本体(10)内に酸素等が侵入する事がないものとなる。そして、容器本体(10)が弾性変形して、接合部(20)に負担がかかっても、容易に分離する事がないものとなる。また、収納部(13)のPE層(18)の先端を、肩部(14)のPBT層(15)と熱融着等で止着すれば、肩部(14)と収納部(13)との接合の安定性を高める事ができる。
【0038】上述の如く形成した容器本体(10)に、美容液、塗り薬等の酸素で分解、変質し易い内容物(11)を収納する。また、容器本体(10)は、口部(12)の上端を、アルミシール(21)で被覆して密閉する事により、開封前に口部(12)から容器本体(10)内に酸素が侵入するのを防止している。そして、口部(12)には、螺着部(19)を介してキャップ(22)を装着するが、口部(12)と肩部(14)には、硬くて形状保持性の優れたPBT層(15)を使用しているから、螺着部(19)のネジ山が潰れたりせず、キャップ(22)の着脱を容易に行う事ができる。このように、開封前は、容器本体(10)の気密性が良好で、内容物(11)の変質を良好に防止して、開封前の品質保証期間を長くする事ができる。
【0039】そして、使用時には、口部(12)からキャップ(22)を外し、この口部(12)を被覆するアルミシート(21)を剥がす。そして、収納部(13)を押圧する事により、内容物(11)を口部(12)から注出可能となるが、この収納部(13)は、弾性変形が容易であるから、内容物(11)を注出し易いものとなる。また、収納部(13)は弾性変形が容易で丈夫な素材で形成しているから、収納部(13)を強く押圧変形しても、従来の金属容器の如き折れ曲がりや、破損が起こらず、内容物(11)を無駄なく使い切る事が可能となる。
【0040】そして、使用後は、口部(12)にキャップ(22)を装着して保管する。すると、口部(12)の開口部分はキャップ(22)で密閉されているし、容器本体(10)はガス遮断性に優れているから、容器本体(10)内に酸素等が侵入する事がないものとなる。従って、開封後でも酸素から内容物(11)を保護する効果に優れているから、内容物(11)の品質が変わらず、使い残しがあっても長期に使用する事が可能となる。
【0041】また、他の異なる第2実施例では、図2に示す如く、容器本体(10)の口部(12)と肩部(14)とをPBT層(15)で一体に連結形成するとともに、収納部(13)は、最内層に厚さ25μmのPET層(16)を配置し、この外面に、厚さ100μmのPE層(18)、12μmのアルミ箔(17)、200μmのPE層(18)を順次配置した構成部材でチューブ状に形成している。また、この収納部(13)の構成部材は、ドライラミネート加工により積層している。この容器本体(10)も、第1実施例と同様にガス遮断性に優れた効果を持つ。また、収納部(13)は、アルミ箔(17)とPET層(16)との間にPE層(18)を介在しているから、アルミ箔(17)とPET層(16)とを直に接着するよりも、良好に接着し、収納部(13)の構成部材の密着性が良好となる。また、アルミ箔(17)をPE層(18)で挟む事により、外的刺激で破損し易いアルミ箔(17)を補強する効果も生じる。
【0042】また、他の異なる第3実施例として、図2の収納部(13)の構成に於いて、PET(16)とアルミ箔(17)との間に介在するPE層(18)の代わりに、厚さ100μmのエチレンアクリル酸樹脂層(以後EAA層と言う)を配置しても良い。このような構成でも、ガス遮断性に優れた収納部(13)を得る事ができる。尚、上記第2実施例では、アルミ箔(17)、PE層(18)、PET層(16)を、ドライラミネート加工で積層しているが、この第3実施例では、EAAが接着剤として働き、アルミ箔(17)、EAA層、PET層(16)を、共押し出しによるラミネート加工で容易に積層する事ができる。EAAは、アルミ箔(17)やPET層(16)との接着力に優れた性質を持つから、収納部(13)の構成部材の密着性を良好なものとする事ができる。
【0043】また、他の異なる第4実施例では、図3に示す如く、口部(12)と肩部(14)とをPBT層(15)で一体に連続形成するとともに、収納部(13)は、最内層に厚さ25μmのPET層(16)を配置し、この外面に、厚さ100μmのPE層(18)、60μmのポリビニルアルコール−ポリエチレン共重合体樹脂層(以下PVA−PE層と言う)(23)、200μmのPE層(18)を順次配置した構成部材で形成している。この構成部材は、ドライラミネート加工で積層している。このように、アルミ箔(17)の代わりにPVA−PE層(23)を使用しても、充分にガス遮断性に優れた収納部(13)を得る事ができる。
【0044】但し、酸素による変質の可能性が高い内容物(11)を収納する場合は、アルミ箔(14)を使用する方が、よりガス遮断性に優れた収納部(13)を得る事ができる。しかし、PVA−PE層(23)は、他の樹脂との接着性に優れているから、収納部(13)の構成部材の製造が簡易であるし、樹脂のみで構成するから、収納部(13)の柔軟性が、より良好なものとなる。そのため、酸素に極端に影響されない内容物(11)であれば、本実施例の構成部材で収納部(13)を形成しても良い。
【0045】また、上記各実施例では、口部(12)と肩部(14)とをPBT層(15)で形成する事により、ガス遮断性に優れたものとしているが、この効果を更に向上させるために、第5実施例では、図4に示す如く、口部(12)及び肩部(14)のPBT層(15)の内側にアルミ箔(17)を配置している。そして、収納部(13)は、最内層に厚さ25μmのPET層(16)を配置し、この外面に、厚さ100μmのPE層(18)、12μmのアルミ箔(17)、200μmのPE層(18)を順次配置し、ドライラミネート加工した構成部材で形成している。このように口部(12)、肩部(14)、収納部(13)にアルミ箔(17)を配置する事により、容器本体(10)のガス遮断性を更に効果的に向上させる事ができ、酸素で極度に変質し易い内容物(11)を収納するのに最適となる。また、アルミ箔(17)により、容器本体(10)は遮光性にも優れたものとなるから、内容物(11)の太陽光による変質も効果的に防ぐものとなる。
【0046】また、図7に示す従来例でも、口部(1)と肩部(2)、及び収納部(6)にアルミ箔(4)を配置して容器本体(5)を形成しているが、肩部(2)と収納部(6)との接合部分のPE層(3)から、矢印で示す如く容器本体(5)の内部に酸素が侵入するものとなっていた。しかし、本実施例の接合部(20)に於いては、肩部(14)のアルミ箔(17)と収納部(13)のアルミ箔(17)との間には、図4に示す如く、酸素透過性の低いPBT層(15)とPET層(16)とが配置され、これらが気密的に接着しているから、容器本体(10)のガス遮断性を損なう事はないものとなる。
【0047】また、他の異なる第6実施例では、図5に示す如く、PE層(18)で形成した口部(12)及び肩部(14)の内側に、酸素透過性の低いPBT層(15)を配置している。そして、収納部(13)は、最内層に厚さ25μmのPET層(16)を配置し、この外面に、厚さ100μmのPE層(18)、12μmのアルミ箔(17)、200μmのPE層(18)を順次配置し、ドライラミネート加工した構成部材でチューブ状に形成している。
【0048】上記の如き容器本体(10)を形成するには、まず、口部(12)と肩部(14)とをPE層(18)で一体に連続形成し、この肩部(14)とチューブ状に形成した収納部(13)とを、熱融着や接着剤塗布等の適宜の手段で接合する。この状態では、従来のアルミ積層素材製の製品と同じ構成である。本実施例では、この従来と同じ構成の口部(12)、肩部(14)及び接合部(20)の内側に、図5に示す如く、PBT層(15)を配置し、熱融着で接着する事により、この口部(12)、肩部(14)及び接合部(20)のガス遮断性を向上させ、容器本体(10)内の内容物(11)を良好に保護可能としている。また、PBT層(15)は、収納部(13)の最内層のPET層(16)と積層して、この積層部分を熱融着する事により、接合部(20)の気密性を効果的に向上させるものとなる。このように、従来のアルミ積層素材製の製品に、PBT層(15)を接着するだけで、ガス遮断性の優れた容器本体(10)を得る事が可能となり、製造工程や材料を大幅に変更する事なく実施可能である。
【0049】上記の第1乃至第6実施例は、それぞれガス遮断性に優れた容器本体(10)を得る事ができるが、構成部材の違いにより、製造工程の難易度や材料費が異なるとともに、ガス遮断性も若干の違いが生じる。そのため、内容物の性質やコストや手間を考えて、適宜のものを実施するのが好ましい。
【0050】
【発明の効果】本発明は上述の如く構成したものであるから、ガス遮断性の優れた容器本体を得る事ができ、酸素により分解、変質し易い内容物を保護する機能に優れ、内容物の長期の品質保持を可能とする。また、口部と肩部にポリブチレンテレフタレート樹脂層を使用する事により、成形が容易で形状保持性に優れるとともに、ガス遮断性に優れたものとなる。
【0051】また、収納部にポリエステル系樹脂層を使用する事により、ガス遮断性に優れたものとなる。また、肩部と収納部の接合性が良好であるとともに接合部には、ガス遮断性の優れたポリブチレンテレフタレート樹脂層とポリエステル系樹脂層とを配置するから、接合部から酸素等が容器本体内に侵入する事がないものとなる。




 

 


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