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立体形状をもつ自動車用カーペットおよびその製造方法 - 難波プレス工業株式会社
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発明の名称 立体形状をもつ自動車用カーペットおよびその製造方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平10−24513
公開日 平成10年(1998)1月27日
出願番号 特願平8−199610
出願日 平成8年(1996)7月10日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】竹内 澄夫 (外1名)
発明者 小川 太郎 / 後藤 文雄
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 立体形状をもつ自動車用カーペットであって、発泡性混合液がスプレー方式により直接裏面に塗布されたカーペット繊維組成物を、当該カーペットの立体形状に相当する空間間隙を内側に画成する上型および下型から成る成形型内に配置し、前記塗布された発泡性混合液が、ガス化反応は終了しているがまだ粘性流動状態が終わらない間に、上型と下型とで型締めすることで、一体化しかつ立体形状をもつ前記発泡性混合液の発泡体層とカーペット繊維組成物とから成り、スプレー方式により散布される発泡性混合液の微粒子は、カーペット繊維組成物の組織内に入り込んでその繊維表面に付着する一方、付着した発泡性混合液はガス化反応により直ちに発泡して膨張することから、繊維組成物内部の浅い所にとどまり実質的に浸透することなく発泡し、これにより発泡体層がカーペットと一体となる、ことを特徴とする自動車用カーペット。
【請求項2】 請求項1に記載の自動車用カーペットであって、前記発泡性混合液が、ポリウレタンフォーム、ポリユレヤフォームなどの反応性樹脂から成る、ところの自動車用カーペット。
【請求項3】 請求項2に記載の自動車用カーペットであって、前記発泡性混合液は60〜70℃に加熱して散布される、ところの自動車用カーペット。
【請求項4】 請求項1に記載の自動車用カーペットであって、前記成形型内の空間間隙の厚さが部分的に変わることで、薄い厚さの部分の空間間隙において形成される発泡体部分の圧縮率は高くなり、厚い部分の空間間隔において成形される発泡体部分の圧縮率は低くなる、ことを特徴とする自動車用カーペット。
【請求項5】 請求項1に記載の自動車用カーペットであって、前記カーペット繊維組成物が、天然繊維、合成繊維、化学繊維、もしくは無機繊維から成る織布、編布、それにタフティング処理を施したもの、不織布、またはニードルパンチから成る、ところの自動車用カーペット。
【請求項6】 立体形状をもつ自動車用カーペットの製造方法であって、カーペット繊維組成物の裏面に発泡性混合液をスプレー方式により直接塗布する工程と、前記塗布された発泡性混合液が、ガス化反応は終了しているがまだ粘性流動状態が終わらない間に、当該カーペットの立体形状に相当する空間間隙を内側に画成する上型および下型から成る成形型内に前記カーペット繊維組成物を配置し、上型と下型とで型締めし、そして前記カーペット繊維組成物の裏面に一体化し、かつ立体成形された発泡体層を硬化させる工程と、から成り、スプレー方式により散布された発泡性混合液の微粒子は、カーペット繊維組成物の組織内に入り込んでその繊維表面に付着する一方、付着した発泡性混合液はガス化反応により直ちに発泡して膨張することから、繊維組成物内部の浅い所でとどまり実質的にそれ以上奥に浸透することなく発泡し、これにより発泡体層がカーペットと一体となる、ことを特徴とする方法。
【請求項7】 請求項6に記載の方法であって、前記発泡性混合液が、ポリウレタンフォーム、ポリユレヤフォームなどの反応性樹脂から成る、ところの方法。
【請求項8】 請求項7に記載の自動車用カーペットであって、前記発泡性混合液は60〜70℃に加熱して散布される、ところの自動車用カーペット。
【請求項9】 請求項6に記載の方法であって、前記成形型内の空間間隙の厚さを部分的に変えることで、薄い厚さの部分の空間間隙において形成される発泡体部分の圧縮率を高くし、厚い部分の空間間隔において成形される発泡体部分の圧縮率を低くする、ことを特徴とする方法。
【請求項10】 請求項6に記載の方法であって、前記成形型内の空間間隙の厚さを部分的に広くし、その大きくなった空間間隙に対応する、前記カーペット繊維組織の裏面部分に他より厚く前記発泡性混合液をスプレー方式により塗布する、ことを特徴とする方法。
【請求項11】 請求項6に記載の方法であって、前記カーペット繊維組成物が、天然繊維、合成繊維、化学繊維、もしくは無機繊維から成る織布、編布、それにタフティング処理を施したもの、不織布、またはニードルパンチから成る、ところの方法。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、立体形状をもつ繊維材シートに関し、特に立体形状をもつ自動車用カーペットおよびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】乗用車、トラック、バスなどの自動車用敷物、マットとしてカーペットが利用されているが、そのカーペット素材には、大別してタフテッドタイプとニードルパンチタイプのものがある。
【0003】タフテッドタイプのカーペット素材は、基布にループ状に繊維をタフティングし、その裏面にラテックスなどを塗布し、乾燥させて、そのループ繊維の抜け止め処理をしたものである。
【0004】他方、ニードルパンチタイプのカーペット素材は、合成繊維を適当な長さに切断してランダムに一定の厚さに積層し、ニードリングしてマット状にし塗布したバインダを乾燥させたものである。このようなニードルパンチタイプのものの中には、バインダを塗布する代わりに予め繊維の中に低融点繊維(オレフィン系繊維など)を5〜20%混合しておき、ニードリング後に、加熱加圧して一部の繊維を溶着させ、これにより繊維の抜け止め、ほつれを防止したものがある。最近では、このタイプのカーペット素材の使用割合が増加している。
【0005】上記いずれのタイプのカーペット素材も、立体形状をもつカーペットに成形するためには、二段階の処理を必要とする。
【0006】まず、第一段階として、カーペット素材の裏面に溶融したポリエチレンを一定の厚さにコーティングして室温まで下げ、一時ストックする。第二段階として、炉内にそのコーティングしたカーペット素材を挿入して、120〜140℃に加熱し、ポリエチレンを軟化させ、半溶融状態にして、所望の立体形状を有するように金型に入れ、プレスする。
【0007】このような成形において、二段階を要するのは、溶融ポリエチレンのコーティングと、プレス成形サイクルのタイミングが本質的に整合しないことによる。
【0008】このような処理により、立体形状をもったカーペットが成形されるが、通常は、吸音対策が必要なところにフェルト材が付加的に接着される。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】このようなカーペット素材を用いて立体形状をもつ自動車用カーペットを製造するには、以下の問題がある。
【0010】上記いずれのタイプのカーペット素材においても、上述したように立体形状をもつカーペットに成型するため二段階を要する。そのため、成形までの作業工程が多く、また加熱と冷却の繰り返しによる熱エネルギーの損失も大きい。さらに無駄な仕掛かり品をつくるという非効率的な製造となっている。
【0011】さらに、カーペット素材の裏面に行うポリエチレンのコーティングには、Tダイ方式による押し出し塗布を行う必要があるため、大がかりな設備を要し、さらに塗布の際に多量の熱エネルギーを必要とする。
【0012】また、タフテッドタイプのカーペット素材を使用する場合には、タフティング後のパイルが抜けないように、ラテックスをバックコーティングし、加熱、硬化させ、さらに溶融ポリエチレンを裏面にコーティングするという二回の裏面処理が必要である。もし、ラテックス処理が省略できると、コストの面でかなりの低減が期待できるが、ラテックス処理なしで溶融ポリエチレンのコーティングを行うと、表面にポリエチレンがしみ出すという問題が生じる。したがって、上記二回の裏面処理は、従来技術では不可欠なものである。そのため、パイルの毛倒れや外観にむらが生じる。
【0013】さらに、このようなカーペット素材を用いてカーペットに成形する際に生じる大きな問題がある。すなわち、カーペット素材の裏面にコーティングされたポリエチレンは低比重であり、均一に薄いものであるから、非常に軽量であり、取り扱いも便利であるものの、吸音、制振、断熱などの各特性が非常に劣ることである。
【0014】そのため、上記カーペット素材を、吸音性、制振性、断熱性が要求される自動車用カーペットに用いるために、従来では、比較的密度の高いフェルトをカーペットの裏面の必要な個所に接合したり、場合によっては多量の炭酸カルシウムを充填した酢酸ビニルでカーペットの裏面全体をバックコートしていた。さらにまた、高級車向けのカーペットに要求される制振性、吸音性を得るために、バックコートのポリエチレンにナイロンの薄いフィルムを張り合わせ、そのフィルム面にリム成形等により部分的に厚さ、弾性の異なる発泡体の成形を行っていた。
【0015】このような付加的で、多岐にわたる作業は量産に向かず、また製造コストを増加させ、実用的でない。
【0016】そこで、本発明の目的は、カーペットの成形に必要な媒体である低比重で肉薄のポリエチレン層を必要としない、立体形状をもつ自動車用カーペットおよびその製造方法を提供することである。
【0017】本発明の他の目的は、カーペット繊維組成物を構成する繊維のほつれや、抜けを防止するためのバックコーティングを必要としない立体形状をもつ自動車用カーペットおよびその製造方法を提供することである。
【0018】さらに、本発明の目的は、裏面に部分的に異なる硬度(弾力性)の発泡体層を有し、かつ立体形状をもつ自動車用カーペットおよびその製造方法を提供することである。
【0019】さらに、本発明の他の目的は、部分的に異なる肉厚の発泡体層を有し、かつ立体形状をもつ自動車用カーペットの製造方法を提供することである。
【0020】さらに、本発明の他の目的は、成形に際して、高温加熱の必要のない上記自動車用カーペットの製造方法を提供することである。
【0021】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発明の立体形状をもつ自動車用カーペットは、発泡性混合液がスプレー方式により直接裏面に塗布されたカーペット繊維組成物を、当該カーペットの立体形状に相当する空間間隙を内側に画成する上型および下型から成る成形型内に配置し、塗布された発泡性混合液が、ガス化反応は終了しているがまだ粘性流動状態が終わらない間に、上型と下型とで型締めすることで、一体化しかつ立体形状をもつ発泡性混合液の発泡体層とカーペット繊維組成物とから成る。
【0022】本発明の、立体形状をもつ自動車用カーペットの製造方法は、カーペット繊維組成物の裏面に発泡性混合液をスプレー方式により直接塗布する工程と、塗布された発泡性混合液が、ガス化反応は終了しているがまだ粘性流動状態が終わらない間に、当該カーペットの立体形状に相当する空間間隙を内側に画成する上型および下型から成る成形型内にカーペット繊維組成物を配置し、上型と下型とで型締めし、そしてカーペット繊維組成物の裏面に一体化し、かつ成形された発泡体層を硬化させる工程と、から成る。
【0023】ここで、発泡性混合液は、ポリウレタンフォーム、ポリユレヤフォームなどの反応性樹脂から成ることが望ましく、この発泡性混合液は60〜70℃に加熱して噴霧することが望ましい。
【0024】また、成形型内の空間間隙の厚さを部分的に変えることで、薄い厚さの部分の空間間隙において形成される発泡体部分の圧縮率を高くし、厚い部分の空間間隔において成形される発泡体部分の圧縮率を低くすることができる。部分的に肉厚の発泡体層を形成するためには、成形型内の空間間隙の厚さを部分的に大きくし、その大きくなった空間間隙に対応する、カーペット繊維組織の裏面部分に他より厚く発泡性混合液をスプレー方式により塗布することが好適である。
【0025】カーペット繊維組成物は、好適に、天然繊維、合成繊維、化学繊維、もしくは無機繊維から成る織布、編布、それにタフティング処理を施したもの、不織布、またはニードルパンチから成ることが望ましい。
【0026】
【作用】スプレー方式により散布される発泡性混合液の微粒子は、カーペット繊維組成物の組織内に入り込んでその繊維表面に付着する一方、付着した発泡性混合液はガス化反応により直ちに発泡して膨張することから、繊維組成物内部の浅い所でとどまり実質的にそれ以上奥に浸透することなく発泡し、これにより発泡体層がカーペット繊維組成物と一体化する。
【0027】発泡性混合液が塗布された繊維組成物を、上型および下型から成る成形型内に配置し、塗布された発泡性混合液が、ガス化反応は終了しているがまだ粘性流動状態が終わらない間に、上型と下型とで型締めすることで、立体形状をもつカーペットが形成される。
【0028】ここで使用する発泡性混合液は、水を多量に含有する高反応型混合液であることから、それ自身の反応熱により反応が進み、カーペットの成形に際して、外部から熱を加える必要はない。また、反応により生成される水分がカーペット繊維組成物の繊維内に移行し、これにより繊維組成物の成形がより容易となる。
【0029】また、発泡性混合液は、高反応性配合で、しかも60〜70℃に加熱された状態で、スプレーされるために、繊維組成物に付着すると直ちに発泡反応が開始し、膨張するため、急速に粘度上昇が起きる。このため、発泡性混合液を必要な部分へ選択的にかなり厚く塗布することがき、成形型の空間間隙を調節することで、発泡体層の厚さを部分的に(従来技術では困難とされた厚さまで)変えることことができる。
【0030】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明を説明する。
【0031】図1(A)および図1(B)は本発明の方法にしたがって立体成形された自動車用カーペットの好適実施例の斜視図および断面図を示す。
【0032】自動車用カーペット1は、カーペット繊維組成物とその裏側に一体となった発泡体とからなり、その形状は、図1において典型的なものを示すが、自動車内の床の凹凸に即して決まる。カーペットの素材としては、天然繊維、合成繊維、化学繊維、もしくは無機繊維から成る織布、編布、それらにタフティング処理を施したもの、不織布、またはニードルパンチタイプの繊維材が利用できる。
【0033】発泡体は典型的にウレタンフォームのほかポリユレヤフォームの反応性樹脂からも形成でき(これらと同等以上に高反応配合も形成でき、これらを総称してウレタンフォーム、ポリユレヤフォームなどの反応性樹脂という)、以下で説明する本発明の方法により、カーペット繊維組成物と一体的となり、タフテッドタイプのカーペットやニードルパンチタイプのカーペットなどを構成する繊維やパイルの抜け、ほつれを防止している。したがって、抜け止め、ほつれ防止だけの目的のバックコーティングが不要となる。さらに、成形後は、カーペット全体の立体形状を保持する。
【0034】図示のカーペットは、図1(B)に良く示されているように、タフティング処理したもので、表面から突き出たパイルが略示されている。このカーペット1は、ほぼ平坦な平坦部2と中央を縦断するように伸びる中央隆起部4を有して成る。
【0035】カーペットの平坦部の裏面には、吸音部3が形成されているが、その吸音部は厚さが厚く、弾力性のある発泡体層から成る。このような発泡体層は主に吸音性のほかに断熱制も有する。
【0036】中央に伸びる中央隆起部(制振部)4の裏面にも高密度の発泡体層が成形されているが、その厚さは薄く殆ど固体状態であり、実質的に弾性は小さいが、隆起形状を保持するとともに制振制を有する。さらに、その側方も同様に薄くそして硬くなっている。
【0037】上記吸音部3である発泡体層と中央隆起部(制振部)4の固体状低発泡体層は、以下で説明する本発明の方法にしたがって形成されるが、その形状、厚さ、弾力性は任意に選択可能である。
【0038】本発明の、立体形状をもつ自動車用カーペットを製造する方法を図2〜図6を参照して説明する。
【0039】まず、図2に示されているように、一好適実施例である、ループを基布にタフティングしたタフテッドからなるカーペット繊維組成物13の裏面12を上にし、その裏面に、各要素が表1に例示された発泡性混合液をスプレー装置10により塗布する。この発泡性混合液は水を多量に含有した高反応型混合液のため、自らの反応熱により反応が進むとともに、反応により生成される水分は繊維に移行して、繊維組成物の成形に寄与する。
【0040】
【表1】

1 :三井東圧化学(商品名:EP-828)
(a):トーソー(商品名:L-33)
(b):UCC(商品名:NiaxA-1)
(c):エヤプロダクツ・アンド・ケミカル(商品名:BABCO T-120)
2 :三井東圧化学(商品名:コスモネートMX-83)塗布の際、この発泡性混合液を60〜70℃に保ち、その粘度を下げる。使用に適したスプレー装置はISOTHERM社のPSM3000が、スプレーミキシングヘッドは同社のGP400(チップ#4または#3)が好ましい。
【0041】表1に示された好適な組成の発泡性混合液においては、平均塗布厚が1mmの場合で、上記標準的なカーペット繊維組成物のとき、約24秒間(スプレーミキシングヘッド1個)塗布する。
【0042】このとき、塗布量は、好適には、0.32〜5.2kg/m2程度、更に 好適には1.0〜3.5kg/m2で行う。
【0043】図1に示されているように、吸音部3が厚い発泡体部分となるようにするためには、図6に示されている成形型の上型と下型との内部に、吸音部3に対応するところの空間間隔30、31の厚さを大きくし、その大きくなった空間間隔に対応する所に厚く混合液を塗布する(図3において符号16で示す)。もちろん、全体を厚く塗布しても良いが、上型と下型との間の空間間隙が狭いところは、過度に圧縮され、非常に硬くなり、また材料に無駄になることから好ましくはない。
【0044】ここで使用する発泡性混合液は、図4に示されているように、化学反応を起こしながら状態変化するものである。すなわち、この図の線16により示されているように、スプレーされた混合液は、直ちに化学反応を起こしCO2を激しく放出しながら、つまり発泡しながら体積を急速に膨張する(発泡領域)。次に、線17により示されている間、ガス化反応が終了した後(ライズタイム)、粘性流動状態が続く。この状態においては、圧力をかけると混合液は容易に変形する。続いて、タックフリーと呼ばれる点18を境に硬化が始まり、やがて完全に固形化(19)し、発泡体層が形成される。
【0045】このように状態変化を起こす、発泡性混合液を上記のように加熱して反応の促進を図るとともに粘度を下げて、スプレー装置により噴霧すると、従来の発泡性混合液では得られない均一な微粒子11(図2)となり、急速に化学変化を起こしながら(予め加熱されているため、噴霧の際に混合液の微粒子の温度が若干低下しても、急速な化学変化を起こす)、カーペット繊維組成物を構成する組織内に入り込み、組織内の繊維表面に付着する。そこで、直ちに体積が膨張し、また粘度が上昇することからそれより奥に侵入できないが、カーペット繊維素材の皮相的な部分において、くまなく入り込むことができる。
【0046】このようにスプレーにより混合液を塗布すると、混合液はカーペットの表面組織にまで浸透することなく、カーペット繊維組成物の裏面の皮相的な部分と一体となる。そして、混合液が硬化すると、カーペットの繊維材をしっかりと保持し、ほつれ、抜けが防止される(このように、混合液がカーペット繊維組成物の表面へと通過することなく、カーペットの繊維材のほつれ、抜けを防止する程度に入り込むところを、カーペット繊維組成物内部の浅い所という)。
【0047】発泡性混合液は、粘性流動状態(図4を参照)において、容易に形状を変形できるものであることから、発泡性混合液15が塗布されたカーペット繊維組成物13を図5に示されているように、成形型20の上型21と下型22とに配置し、発泡性混合液12が粘性流動状態にあるとき、両型を閉じて加圧して型締めをする(図6)。例示した発泡性混合液においては、型締めはスプレーから約50〜70秒後である。このとき、発泡性混合液は、型にそって圧縮変形される。
【0048】この成形型20の上型21および下型22は、両者を閉じると、間に所望のカーペットの形状に対応する空間間隙を形成するように設計される(図6を参照)。すなわち、図1に示されているように、吸音部3を形成するところは空間間隙の厚さが大きく(30、31)、中央隆起部4を形成するところは空間間隙の厚さが小さくなるように(符号32で示す)、型の表面形状が設計される。空間間隙の狭いところでは、発泡体は硬く、広いところでは柔らかく弾性力のあるものとなる。
【0049】型締めを所定期間(この実施例においては約60秒間)維持する(図6)。そして、硬化が90%以上終わった後に加圧を解除し、寸法の安定したカーペットを取り出す。
【0050】この実施例に代えて、成形型の上型、下型を上下入れ替えて使用することもできる。ただし、この場合、スプレーされたカーペット繊維組成物の裏面は、指定された床に対応する形状を有する型の面に接するように配置される。
【0051】かくして、成形型内の空間間隙に忠実にそったシャープな立体形状をもつカーペットが製造される。そして、前述したように、発泡体層はカーペット繊維組成物内に入り込んで一体となることから、カーペットの形状は保持される。さらに、発泡体層はカーペット繊維組成物の繊維をしっかり保持し、その抜けが防止される。したがって、従来技術において、必須であったバックコーティングは不要となる。
【0052】また、発泡性混合液により形成される発泡体層の厚さ(部分的な厚さを含めて)、型内の空間間隙と、カーペット繊維組成物上に塗布される発泡性混合液の塗布厚により任意に調節できることから、従来では、困難であった10〜50mmの厚さの発泡体の成形も可能となった。同様に、発泡体層を厚く(又は薄く)すべきところも型内の空間間隙と、カーペット繊維組成物上に発泡性混合液を厚く(又は薄く)塗布する所を調節することで、便宜決定できる。さらに、発泡体層の弾性も、同様に調節できる。
【0053】なお、上記実施例において、スプレー時間、加圧時間等について、実際の行程時間を示したが、これら時間は、混合液が反応速度の速い配合を使用したり、成形型の温度により適宜変更されるものである。
【0054】
【効果】本発明にしたがって形成されるカーペット繊維組成物の裏面の発泡体層は、発泡性混合液をスプレーにより塗布し、成形型により型締めするすることで成形されるため、従来技術においてカーペットの外部から多量の熱量を投与して行う二度の裏面処理の必要性がなく、したがって、その裏面処理により生じたカーペットの毛倒れや外観むら等はなく、良品質のカーペットを製造することができる【0055】また、本発明にしたがって発泡性混合液をスプレーすると、カーペットの繊維組成物の組織内部の繊維内にその微粒子が入り込むことから、混合液から形成される発泡体層とカーペット繊維組成物とが一体となり、繊維のほつれや、ループをタフティングした後のパイルの抜けが防止され、したがって、従来技術において必須であり、コスト高をもたらす抜け止め等のためのバックコーティングが不要となる。さらに、スプレーされた発泡性混合液はカーペット繊維組成物の裏面の皮相的範囲にとどまり、その表面ににじみでることがないことから、カーペットの繊維が硬くならず、良好な触感のあるカーペットを製造することができる【0056】さらに、本発明にしたがうことで、発泡性混合液の塗布量を部分的に変えることができることから、成形型内に空間間隙の部分的な変更と組み合わせることで、所望の場所に所望の厚さ、所望の硬度(弾力性)をもつ発泡体層を裏面にもつカーペットを製造することができる。したがって、従来技術のように、制振制、吸音制、断熱性を与えるために付加的な素材を別途形成することなく、適宜形成された発泡体層により、防振、防音、断熱特性の良好なカーペットを製造することができる。




 

 


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