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発明の名称 プラスチックスを含むシュレッダーダストの押出し固形化装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平10−85701
公開日 平成10年(1998)4月7日
出願番号 特願平8−239079
出願日 平成8年(1996)9月10日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】青山 葆 (外1名)
発明者 小林 由和
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 細長ケーシングの一端部の投入口から投入されたプラスチックスを含むシュレッダーダストを該投入口から他端部の取出口に至る長手方向にかけて搬送しながら破砕、混練、圧縮及び粉砕を行い、摩擦や圧縮の発熱及び乾燥作用で減容固形化するものであって、上記細長ケーシング内の長手方向に設けられた回動軸と、該回動軸のに取り付けられた螺旋体と、上記取出口に具備された固形化手段とから成るプラスチックスを含むシュレッダーダストの押出し固形化装置において、鉛イオンに化合するキレート剤の水溶液が、上記投入口又は上記細長ケーシングの投入口に近い側壁に接続された導入手段を介してケーシング内に導入され、上記螺旋体による破砕、混練、圧縮及び粉砕を受けているシュレッダーダストに均一に混入されることを特徴とするプラスチックスを含むシュレッダーダストの押出し固形化装置。
【請求項2】 上記キレート剤の水溶液は、ジチオカルバミン酸ソーダを主成分とするキレート剤が上記シュレッダーダストに対して重量比で約1.0%以上配合され、pHが8.8〜9.8のアルカリ性に調製されている請求項1記載のプラスチックスを含むシュレッダーダストの押し出し固形化装置。
【請求項3】 上記細長ケーシングは、下流側部分に排気手段を有しており、上記水溶液の水分が該排気手段から排出されるように、吸引ブロアー等の負圧発生源に接続されている請求項1記載のプラスチックスを含むシュレッダーダストの押出し固形化装置。
【請求項4】 上記シュレッダーダストは、多数の回転ローラを隙間を開けて入り組み状態で傾斜配列し、傾斜上方向に回転ローラを回転駆動して構成された回転ローラ式セパレータによって傾斜上方向に搬送分離された軽量物と、上記回転ローラ間の隙間が成す篩の中小通過物から、振動篩部と下側から上側に流れる風を利用した風力選別部とからなる振動篩/風力選別機によって上側に搬送分離された軽量物とを含んでいる請求項1又は2記載のプラスチックスを含むシュレッダーダストの押出し固形化装置。
【請求項5】 上記シュレッダーダストは、多数の回転ローラを隙間を開けて入り組み状態で水平配列した回転ローラ式セパレータや、振動篩や、回転篩や、風力篩、水中比重差選別装置によって選別される軽量物と重量物とを含んでいる請求項1又は2記載のプラスチックスを含むシュレッダーダストの押出し固形化装置。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、廃棄自動車や廃棄家電製品等の嵩高い廃棄製品のプラスチックスを含むシュレッダーダストを、破砕、混練、圧縮及び粉砕してその発熱及び乾燥作用をして減容固形化するプラスチックスを含むシュレッダーダストの押出し固形化装置に関する。
【0002】
【従来の技術】年間120万トンも排出されて来る廃棄自動車のシュレッダーダストは、過去には安定型廃棄物として埋立てされていたが、安定型から管理型への移行が平成6年9月26日に政令公布され、平成8年4月1日に完全実施されることになった。廃棄自動車のシュレッダーダストは、塗料やハンダ、オイル、更には残存バッテリー等から混入した鉛を含むことが多く、鉛がウレタンやゴム、スポンジ、布、繊維屑等の有機性軽量物に特に多くメタル単体のダスト状態で付着しており、雨水等の水が侵入してくると鉛イオンとして簡単に溶出するために、管理型廃棄物扱いとなった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】管理型埋立処理地では、汚染水が地中に浸透していかないようにまた外部に流出しないように防水処理が施されて、集水/水処理装置が設けられており、また集めた汚水の処理が行われるようになっているために、廃棄自動車のシュレッダーダスト等の管理型廃棄物の埋立コストは約3倍に跳ね上がることになる。しかし、鉛が雨水等に鉛イオン(目標値:0.3ppm未満)として溶出しないように安定化すると、尼崎や大阪の沖に予定されているフェニックス計画の新たな埋立地により安価に埋立てすることが出来るようになる。
【0004】本発明は、上記に鑑み案出されたものであって、廃棄自動車等のシュレッダーダストを減容固形化すると共に、たとえ鉛がシュレッダーダスト中のウレタンやゴム、スポンジ、布、繊維屑等にダスト状態で付着していてもキレート剤の水溶液を均一に混合させて鉛を水不溶出のキレート化合物として安定化し、雨水等に鉛イオンとして溶出しないようにすると共にキレート剤水溶液の水分を溶融プラスチックスの固形化の前に排出して硬い固形物を得ることが出来、更にキレート剤の使用量を必要最小限に留めることが出来るプラスチックスを含むシュレッダーダストの押出し固形化装置を提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発明の請求項1記載のプラスチックスを含むシュレッダーダストの押出し固形化装置は、細長ケーシングの一端部の投入口から投入されたプラスチックスを含むシュレッダーダストを該投入口から他端部の取出口に至る長手方向にかけて搬送しながら破砕、混練、圧縮及び粉砕を行い、摩擦や圧縮の発熱及び乾燥作用で減容固形化するものであって、上記細長ケーシング内の長手方向に設けられた回動軸と、該回動軸のに取り付けられた螺旋体と、上記取出口に具備された固形化手段とから成るプラスチックスを含むシュレッダーダストの押出し固形化装置において、鉛イオンに化合するキレート剤の水溶液が、上記投入口又は上記細長ケーシングの投入口に近い側壁に接続された導入手段を介してケーシング内に導入され、上記螺旋体による破砕、混練、圧縮及び粉砕を受けているシュレッダーダストに均一に混入されることを特徴としている。
【0006】上記の構成からなる請求項1記載のプラスチックスを含むシュレッダーダストの押出し固形化装置では、一端部の投入口から投入されたプラスチックスを含むシュレッダーダストは、細長ケーシングの内側の回動軸周りの螺旋体とによって破砕、混練、圧縮及び粉砕を受け、細長ケーシングの側壁又はその投入口に接続された導入手段を介して細長ケーシング内に導入されるキレート剤の水溶液と混練と粉砕によって均一に混合されることになり、シュレッダーダストにたとえ鉛が混入していてもキレート剤がその水溶液に溶出してくる鉛イオンに化合して水に不溶出のキレート化合物として安定化することが出来る。シュレッダーダストは、螺旋体による混練と圧搾体による粉砕とによりキレート剤の水溶液と非常に良く混合されキレート剤の使用量を必要最少限に留めることが出来る。
【0007】このように鉛は安定化され、シュレッダーダスト中のプラスチックスは混練の際の摩擦熱や圧縮熱によって溶融され、また溶融プラスチックスの固形化を阻害する水分が蒸発除去される。溶融プラスチックスは、粉砕された他の廃棄物やダストを取り込んで取出口に具備された固形化手段によって各種形状の硬い固形物へと押し出され減容固形化される。かくして得られた硬い保形性の良い固形物は、埋立のためにたとえ水中に投入されても鉛の溶出が防止され、安定型とほぼ同等に扱うことが可能になる。
【0008】請求項2記載のプラスチックスを含むシュレッダーダストの押出し固形化装置では、キレート剤の水溶液は、ジチオカルバミン酸ソーダを主成分とするキレート剤がシュレッダーダストに対して重量比で約1.0%以上配合され、pHが8.8〜9.8のアルカリ性に調製されていると、水に溶出する鉛イオンを0.3ppm未満に低減することが出来る。
【0009】請求項3記載のプラスチックスを含むシュレッダーダストの押出し固形化装置では、上記細長ケーシングが、下流側部分に排気手段を有しており、上記水溶液の水分が該排気手段から排出されるように吸引ブロアー等の負圧発生源に接続されると、キレート剤水溶液が供給されて水分量が増えても運転速度を落とさずに十分に水分の除去が行われる。また最初から含まれていた水分も、キレート剤水溶液の水分と共に、下流側ケーシングに取り付けられた排気手段から、下流側での中間物の発熱で発生する水蒸気として効率的に排出除去される。
【0010】請求項4記載のプラスチックスを含むシュレッダーダストの押出し固形化装置では、シュレッダーダストが、多数の回転ローラを隙間を開けて入り組み状態で傾斜配列し、傾斜上方向に回転ローラを回転駆動して構成された回転式ローラセパレータによって傾斜上方向に搬送分離された軽量物と、回転ローラ間の隙間が成す篩の中小通過物から、振動篩部と下側から上側に流れる風を利用した風力選別部とからなる振動篩/風力選別装機によって上側に搬送分離された軽量物とを含んでいると、鉛の付着量が比較的多いウレタンやゴム、スポンジ、布、繊維屑等の軽量物だけを極力選別したものとなり、鉛の付着の殆ど無い重量物を選り分けて除外し、キレート剤の使用量を節減することが出来る。また、安定した土砂、ガラス等の比較的硬くて重い粒状物を押出し固形化装置に投入するのを避けて、部材の摩耗を防ぐことが出来る。
【0011】請求項5記載のプラスチックスを含むシュレッダーダストの押出し固形化装置では、シュレッダーダストが、多数の回転ローラを隙間を開けて入り組み状態で水平配列した回転ローラ式セパレータや、振動篩や、回転篩や、風力篩、水中比重差選別装置によって選別される軽量物と重量物とを含んでいると、鉛の付着量が比較的多いウレタンやゴム、スポンジ、布、繊維屑等のダストを含む軽量物だけを極力選別したものとなり、鉛の付着の殆ど無い重量物を選り分けて除外し、キレート剤の使用量を節減することが出来る。また、安定した土砂、ガラス等の比較的硬くて重い粒状物を押出し固形化装置に投入するのを避けて、部材の摩耗を防ぐことが出来る。
【0012】
【発明の実施の形態】図1は本発明に係る代表的実施形態のプラスチックスを含むシュレッダーダストの押出し固形化装置の要部水平断面図、図2は同押出し固形化装置の縦断面図、図3は図2におけるIII−III線に沿った断面図、図4はシュレッダーダストの選別処理のフローチャート、図5は上記押出し固形化装置の前処理装置としての回転ローラ式セパレータの側面図、図6は回転ローラの入り組み配列の説明用平面図、図7は回転ローラ式セパレータの後続装置の振動篩/風力選別機の斜視図、図8は振動篩部の説明用側面である。
【0013】図1から図3において、代表的実施形態のプラスチックスを含むシュレッダーダストの押出し固形化装置10は、実用新案登録番号1761752号の高分子を含む廃棄物の固形化装置とほぼ同じ基本構造を有しているもので、細長ケーシング11の一端部の投入口11aから定量供給されて来る廃棄自動車からのプラスチックスを含むシュレッダーダスト軽量物Wを他端部の取出口11cに至る長手方向にかけて搬送しながら破砕、混練、圧縮及び粉砕を行い、摩擦や圧縮の発熱及び乾燥作用で減容固形化すると共に、シュレッダーダスト軽量物Wに混入した鉛をキレート剤によって水に溶出しないようにキレート化合物として安定化するものである。キレート剤水溶液の濃度は、キレート剤がシュレッダーダスト軽量物Wに対して重量比で約1.0%以上の配合割合になるように設定され、またpHが8.8〜9.8のアルカリ性に調製されており、水溶出の鉛イオンが0.3ppm未満になるようにしている。勿論、押出し固形化装置10は、シュレッダーダスト軽量物Wだけに限定されずにまるごとシュレッダーダスト全部を投入する構成とすることも出来るし、他に廃棄家庭電化製品等からのシュレッダーダストを扱うことが出来る。
【0014】この押出し固形化装置10は、細長ケーシング11内の長手方向に並設され対向方向に回転駆動される一対の回動軸12、13と、該回動軸12、13の各々に取り付けられた螺旋体14、14’、17、17’及び圧搾体16、16’と、該圧搾体16、16’の下流側近傍においてケーシング11上部に取り付けられた排気手段Qと、上記螺旋体及び圧搾体に対し所定の隙間をとってケーシング11内に付設された耐摩耗性内張体30と、上記投入口11aに付設されたキレート剤の水溶液の導入手段50と、上記取出口11cに取り付けられた固形化手段の多孔板20とから構成されている。導入手段50は、ケーシング11の投入口11a側寄りの周壁に設けることも出来る。キレート剤の水溶液の導入手段50は、タンクからポンプによってキレート剤水溶液が供給される主管51に接続して上記投入口11aの周壁をループ状に取り囲んだループ管52と、該ループ管52から投入口11a内に突出された複数のノズル53とから構成されており、ノズル53からキレート剤水溶液をシュレッダーダスト軽量物Wに均一に噴霧混入出来るようになっている。
【0015】横断面が略長円形状を成し水平に設置された細長のケーシング11内の長手方向に軸受A、Bを介して並設された一対の隣接側において上から下に噛み込むように(第1図では紙面表面から裏面に向かって)相互に対向方向に回転駆動される回動軸12、13の各々に、投入口部から取出口部にかけて正六角形等の多角形やめがね形の横断面を成す係合面から成る係合手段によって従動状態に、第1螺旋体14 14’、第1斜刃付き輪体15、15’(中間物の流動性に応じて適宜取り外し自在とされる)及び第1圧搾体16 16’と第2螺旋体17 17’とが順次連設されている。第1螺旋体14 14’は、当初破砕と混練を十分に行うために第2螺旋体17 17’より長さが約2倍になっている。各螺旋体14、14’、17、17’は、回動軸12、13に係合される筒体14a17aと、該筒体14a、17aの外周面に形成された右巻き、左巻きの螺旋羽根14b、14b’、17b、17b’とを含み、対向する螺旋体14、14’、17、17’の螺旋羽根14b、14b’、17b、17b’は相互に噛合するように配設されている。
【0016】第1斜刃付き輪体15、15’は、紐状、繊維状の軽量物が多い場合に適宜選択的に取り付けられるもので各回動軸12、13において同形状のものが装着されており、回動方向に対応して噛合する右斜刃15a及び左斜刃15a’を各々円周方向に複数枚(例えば4枚)等間隔に周設している。圧搾体16、16’は、各回動軸12、13においてほぼ同形状のものが装着されており、上流側の円錐台形部16a、16a’と下流側の筒状部16b、16b’とから成っている。これら円錐台形状部と筒状部にかけて、その外周面に右傾斜状の溝16c及び左傾斜状の溝16c’が、各々の円周方向に複数条(例えば4条)等間隔に刻設されている。
【0017】螺旋羽根14b、14b’、17b、17b’、斜刃15a、15a’及び圧搾体16 16’とケーシング11内面に付設された内張体30との間の隙間cは、シュレッダーダスト軽量物Wを破砕、圧縮及び粉砕し得るように小さく構成されていて、これによって軽量物Wは、キレート剤水溶液と均一に混合し、また加圧され発熱し、プラスチックスは溶融し、水分を蒸発させる。この隙間cは、種々の厚みのカセット式内張体30を適宜取替えることにより、任意に変えることができ、これによりシュレッダーダストの組成変化にも対応させて適切な圧縮、加圧等の調整ができ、硬い固形物が得られる。カセット式内張体30は、図3に示すように、複数に分割されており、ケーシング11に楔31で取り替え可能に固定搭載されている。
【0018】ケーシング11は、第1螺旋体14 14’を収容した第1ブロック1Bと、第1圧搾体16 16’を収容した第2ブロック2Bと、第2螺旋体17 17’を収容した第3ブロック3Bとから成り、各々フランジを介してボルト・ナットとによって分離可能に連結されており、また第1ブロック1Bは前方フランジを介して前方壁110と、第3ブロック3Bは後方フランジを介して案内板20aと各々ボルト・ナットとによって連結されている。各ブロック1B、2B、3Bは、更に上下に中央部で2分割できるように水平フランジを介して相互にボルト・ナットによって接合されている上区分体と下区分体とから形成されているが、ケーシング11の構成はこれに限定されるものではない。
【0019】第1ブロツクの上区分体には、投入口11aが、また、第3ブロックの上区分体の前方頂部(第1圧搾体16 16’下流側近傍位置)に蒸気排気管Qが設けられている。一方、固形物の取出口部において、案内板20aは、円筒体17aの外周部に相当する面域に多数の円形、十文字状その他要求に応じた3角形、4角形等の種々の形状の貫通孔22a・・・を配列している。案内板20aの外側に共締めによって付設される多孔板20の貫通孔22・・・は、上記貫通孔22aに対応した形状で前方縮径状に絞りテーパが付されているが、これはストレートなものであっても良い。蒸気排気管Qは、大気解放式でもよいが、吸引ブロワー等の負圧源に接続され、積極的に水分を除去する構成とすることが出来る。
【0020】一方の回動軸12は、図示は省略してあるモータによって減速機を介して大トルクで上流側からみて反時計方向(矢視aで示す)に回転駆動され、各上流側軸端部に止着された歯車19a、19bを介して他方の回動軸13を歯車箱GB内で、等速度で時計方向(矢視bで示す)に回転駆動する。又搬送力や圧入力の反力を受けるスラスト軸受も適宜介設されている。各回動軸は歯車箱GBの軸受A並びにケーシング11の上流端部の軸受Bに片持ち状態に支承されている。高荷重を受け損耗の激しい螺旋体、斜刃付き輪体及び圧搾体の取替えを容易にするために、これらの構成要素は回動軸12、13を上流側に抜き出すことができるように小径の下流側から上流側の大径のカラー部12a、13aに順次嵌挿されいる。押出し固形化装置としては、上記代表実施形態のものの他に一軸式のテーパ形螺旋体を有したもの等各種の押出し固形化装置が使用されることは当然である。
【0021】水に溶出し易い鉛は、ウレタンやゴム、スポンジ、布、繊維屑等のダストを含む軽量物に微細なメタル単体のダストの状態で付着しているために、キレート剤の使用量を必要最少限に抑制するためにも極力選別を行って軽量物Wのみを押出し固形化装置10に投入する必要がある。この選別を行うために、図4に示すフローチャートに従って回転ローラ式セパレータ60と振動篩/風力選別機70とが押出し固形化装置10の前処理装置として設けられている。
【0022】回転ローラ式セパレータ60は、シュレッダーダストW0を篩目通過物W1と上端側へ搬送される軽量物W2と下端側への転落重量物W3とに三種類に選別するもので、図5と図6に示すように、大径輪体61Aと小径輪体61Bとが軸方向に交互に配列された複数の回転ローラ61を隣接ロータ同士の大径輪体61Aと小径輪体61Bとを篩目用間隔Gをおいて傾斜フレーム60A上に配列している。中間部上方から供給された被処理物のシュレッダーダストW0に、上方への送りをかけるように各ロータ61を図示は省略されている回転駆動装置で回転駆動して非反発性軽量物W2を上方に搬送し、反発性重量物W3を下方に転落させ、混合小被処理物W1をローラ61の大径輪体61A及び小径輪体61Bの間の篩目Gから落下させて選別する。軽量物W2は、コンベヤ等で上記押出し固形化装置10へ送られ、篩目通過物W1は、更に次の振動篩/風力選別機70によって選別にかけられる。
【0023】またセパレータ60は、底を開放し、中間部上面にシュレッダーダストW0の供給開口63Aを、上端部に軽量物W2の取り出し開口63Bを且つ下端部に重量物W3の取り出し開口63Cを各々有した筐体63で被われており、防塵、防音が対策されている。また、筐体63の重量物の取り出し開口63C近傍上方に、ロータ上面上に上昇空気流A1を供給する空気噴出手段63Dが設けられており、筐体63の下端部から噴き上がる上昇空気流A1によって、混合シュレッダーダストW0の塊の解放を促進し、軽量物W2の上方への搬送を促進する。
【0024】ローラ61は、一端に回転駆動装置を成す歯車を固定した六角軸に大径輪体61Aと間隔片の小径輪体61Bとを軸方向に交互に嵌合配列している。この大径輪体61Aは、側面に突起61aを形成し、外周面を凹凸状にしてテープや紐の巻き付きを防止のために浮かせて搬送する空気流を発生する様にしている。大径輪体61Aと小径輪体61Bを一体物として形成したり、小径輪体61Bを回転軸で代用することも出来る。回転駆動装置は、ローラ軸付き歯車間にアイドル歯車を介在させ、斜め上方向への送りを掛けるように回転駆動すようにしている。回転駆動装置は、歯車式に代えてチエーン式を採用することが出来る。また大径輪体31Aの形状は、上記以外に色々な形状をとることが出来る。セパレータ60は、伸縮手段65によってフレーム60Aごと傾斜角度が調節されるようになっている。
【0025】回転ローラ式セパレータ60からの篩目通過物W1を選別する振動篩/風力選別機70は、図7と図8に示すように、大きさ及び重さの異なる物が混合している小さな篩目通過物W1が上方から供給されて篩目の小さい物から順に3種類の篩G1〜G3で振動篩部71で選別し、搬送手段79によって篩通過物W71〜W73を風力選別部80のダクト立ち上がり部81、82、83に送る。ダクト立ち上がり部81、82、83の各ダクト85は、篩通過物W71〜W73の供給を受け重量物H1〜H3を落下させるように垂直で下端86が開放し、上端が連結管87で軽量物分離器のサイクロンセパレータ88に接続している。図7に一組のみ図示して他の図示を省略しているが各軽量物分離器88からは、シール弁88Aを介して軽量物L1〜L3が取り出される。軽量物分離器88の吸引側の上端89が図示が省略されている空気吸入機に連結されている。立ち上がりダクト85は、垂直の他に傾斜状態に設置出来る。
【0026】振動篩のジャンピングスクリーン71は、ドイツのHEIN,LEHMANN社製で3種類の篩G1〜G3の多数穿孔した適度な弾性を持った強靭な特殊合成ゴム網71Aを長手方向に複数区画し、該網71Aに固定されたクロスビーム72、73を一つ置きに反対方向に往復動する側板72A、73A(各々支持バネ72B、73Bに支持されている)に連結して成り、クロスビーム72、73同士が互いに寄っている区画部分は下に変形して被処理物W1を受け、次いでクロスビーム72、73同士が離れると引っ張られて受けていた被処理物を跳ね上げる動作を繰り返しながら篩選別を行うもので、被処理物W1が濡れていても篩目の詰まりを起こさない。側板72A、73Aの往復動は、モータ出力軸74に180度位相をずらして連結バネ72C、73Cで連結することで得ている。周期的に被処理物をジャンプさせるために篩選別効率が高く、構造が簡単で保守点検が楽で、消費動力が小さい。
【0027】搬送手段のバイブロフイーダ79は、インバータ制御で搬送量を広範囲に且つ容易に調整出来る加振機を使用しており、各篩通過物W71〜W73を連続的に定量ずつダクト立ち上がり部81〜83へ送る。空気吸入機として風量の多いルーツブロワー等を使用して、ダクト立ち上がり部81〜83に一定の軽量物分離負圧を発生させており、定量供給でこの一定の分離負圧が維持されている。空気吸入機はバックフィルターを通して排気している。
【0028】かくして、各篩通過物は、立ち上がりダクト85で垂直であろうと傾斜していようとその開放下端86から吸入されて来る空気流の流速度に応じて重い物H1〜H3が落下し、軽い物L1〜L3が空気流によって軽量物分離器88に搬送される。ここで、被処理物W1は可燃有機物が圧倒的多い軽量物L1〜L3と不燃無機物が圧倒的多い重量物H1〜H3とに選別される。空気流量を変えると、軽量物と重量物の分岐点を変えることが出来ることは言うまでもない。このようにこまめに選別を行うことで、重量物を選別除外してキレート剤の使用量を節減出来る。上記実施形態では、押出し固形化装置10へ供給されシュレッダーダスト軽量物Wは、回転ローラ式セパレータ60からの軽量物W2と、振動篩/風力選別機70からの軽量物L1〜L3とからなる。
【0029】
【実施例】
<回転ローラ式セパレータによる廃棄自動車シュレッダーダストの選別結果>(1)エンジン外しミックスW0の投入量:277Kg、 軽量物W2:125Kg、 篩通過物W1:113Kg、 重量物W3:19Kg、こぼれ落ち:20Kg(2)エンジン付きミックスW0の投入量:224Kg、 軽量物W2:120Kg、 篩通過物W1:68Kg、 重量物W3:12Kg、こぼれ落ち:24Kg<振動篩/風力選別機による篩通過物W1の選別結果>(1)エンジン外しミックスの篩通過物W1の投入量:113Kg、 15メッシュ以上軽量物L1:21Kgと重量物H1:4.5Kg、 15〜6メッシュ軽量物L2:12Kgと重量物H2:13.5Kg、 6メッシュ以下軽量物L3:14Kgと重量物H3:34.4Kg、 飛散こぼれ落ち:13.6Kg(2)エンジン付きミックスの篩通過物W1の投入量:68Kg、 15メッシュ以上軽量物L1:11.5Kgと重量物H1:6Kg、 15〜6メッシュ軽量物L2:7.5Kgと重量物H2:10Kg、 6メッシュ以下軽量物L3:7Kgと重量物H3:16.5Kg、 飛散こぼれ落ち:9.6Kg*押出し固形化装置への投入軽量物の節減重量割合(1)エンジン外しミックスの軽量物W=W2+L1〜L3=172Kg節減割合=W/W0=172/277=62%(2)エンジン付きミックスの軽量物W=W2+L1〜L3=146Kg節減割合=W/W0=146/224=65.2%【0030】
<廃棄自動車シュレッダーダストのキレート剤による処理結果> 押出し固形化装置によってシュレッダーダストを固形物とした後のテスト 固形物(Pb:590mg/kg含有)
キレート剤無添加時の溶出量:2.6mg/l(ppm)
|サンプル1のPb | | 住友化学AC−20Nの重量配合割合|溶出量 mg/l |pH | 1%: 1.9 7.3 2%: 0.95 8.3 2.5%: 0.23 8.8 |サンプル2のPb | | 住友化学AC−20Nの重量配合割合|溶出量 mg/l |pH | 1%: 1.3 8.6 2%: 0.49 9.0 2.5%: 0.03 9.3 *pH8.8〜9.3で2.5%の住友化学AC−20Nの重量配合割合で Pbの溶出量を0.23〜0.03mg/l(ppm)まで低減できた。
【0031】
<廃棄自動車シュレッダーダスト軽量物のキレート剤による処理結果> 回転ローラ式セパレータによって軽量物を選別した後のテスト シュレッダーダスト軽量物(Pbの含有量測定せず)
| Pb溶出量mg/l 軽量物のサンプリング相違:サンプル1、サンプル2、サンプル3 キレート剤無添加時 : 7.8 3.2 4.9 pH : 7.3 7.4 7.4 AC−20N配合割合1%: 1.9 2.1 1.4 pH : 7.6 7.8 7.8 AC−20N配合割合2%: 1.2 1.7 3.5 pH : 8.0 8.5 7.9 AC−11配合割合1% : 2.1 3.1 5.8 pH : 9.6 9.2 10.3 AC−11配合割合2% : 0.22 0.91 0.12 pH : 9.8 10.2 9.2 *AC−11は2%の配合割合でもpHを9.2〜9.8にするとPbの溶出量を0.12〜0.22mg/l(ppm)まで低減できた。pHが10を越しても良い結果がでない。
【0032】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明の請求項1記載のプラスチックスを含むシュレッダーダストの押出し固形化装置によれば、一端部の投入口から投入されたプラスチックスを含むシュレッダーダストは、細長ケーシングの内側の内張体内で回動軸周りの螺旋体によって破砕、混練、圧縮及び粉砕を受け、細長ケーシングの側壁又はその投入口に接続された導入管を介して細長ケーシング内に導入されるキレート剤の水溶液と均一に混合されることになり、シュレッダーダストにたとえ鉛が混入していてもキレート剤がその水溶液に溶出してくる鉛イオンに化合して安定化することが出来る。またシュレッダーダストは、螺旋体による混練と粉砕とによりキレート剤の水溶液と非常に良く混合しキレート剤の使用量を必要最小限に留めることが出来る。
【0033】このように鉛を安定化しつつ、シュレッダーダスト中のプラスチックスは混練の摩擦熱や圧縮熱によって溶融され、水分が蒸発除去される。溶融プラスチックスは、粉砕された他の廃棄物やダストを取り込んで取出口に具備された固形化手段によって各種形状の硬い固形物へと減容固形化される。かくして得られた硬い保形性の良い固形物は、埋立のためにたとえ水中に投入されても鉛の溶出が防止され、安定型とほぼ同等に扱うことが可能になる。
【0034】請求項2記載のプラスチックスを含むシュレッダーダストの押出し固形化装置によれば、キレート剤の水溶液は、ジオカルバミン酸ソーダを主成分とするキレート剤がシュレッダーダストに対して重量比で約1.0%以上含有し、pHが8.8〜9.8のアルカリ性に調製されているために、鉛分の含有量に多少バラツキがあっても、水溶出鉛イオンを0.3ppm以下に低減することが出来る。
【0035】請求項3記載のプラスチックスを含むシュレッダーダストの押出し固形化装置によれば、細長ケーシングが、下流側部分に排気手段を有しており、水溶液の水分が該排気手段から排出されるように吸引ブロアー等の負圧発生源に接続されているために、キレート剤水溶液が供給されて水分量が増えても運転速度を落とさずに十分に水分の除去が行われる。また最初から含まれていた水分も、キレート剤水溶液の水分と共に、下流側ケーシングに取り付けられた排気手段から、下流側での中間物の発熱で発生する水蒸気として効率的に排出除去される。
【0036】請求項4記載のプラスチックスを含むシュレッダーダストの押出し固形化装置によれば、シュレッダーダストが、多数の回転ローラを隙間を開けて入り組み状態で傾斜配列し、傾斜上方向に回転ローラを回転駆動して構成された回転ローラ式セパレータによって傾斜上方向に搬送分離された軽量物と、回転ローラ間の隙間が成す篩の中小通過物から、下側から上側に流れる風を利用した風力選別部とからなる振動篩/風力選別機によって上側に搬送分離された軽量物とを含んでいるために、鉛の付着量が比較的多いウレタンやゴム、スポンジ、布、繊維屑等の軽量物だけを極力選別したものとなり、鉛の付着の殆ど無い重量物を選り分けて除外し、キレート剤の使用量を節減することが出来る。また、安定した土砂、ガラス等の比較的硬くて重い粒状物を押出し固形化装置に投入するのを避けて、部材の摩耗を防ぐことが出来る。
【0037】請求項5記載のプラスチックスを含むシュレッダーダストの押出し固形化装置によれば、シュレッダーダストが、多数の回転ローラを隙間を開けて入り組み状態で水平配列した回転ローラ式セパレータや、振動篩や、回転篩や、風力篩、水中比重差選別装置によって選別される軽量物と重量物とを含んでいると、鉛の付着量が比較的多いウレタンやゴム、スポンジ、布、繊維屑等のダストを含む軽量物だけを極力選別したものとなり、鉛の付着の殆ど無い重量物を選り分けて除外し、キレート剤の使用量を節減することが出来る。また、安定した土砂、ガラス等の比較的硬くて重い粒状物を押出し固形化装置に投入するのを避けて、部材の摩耗を防ぐことが出来る。




 

 


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