米国特許情報 | 欧州特許情報 | 国際公開(PCT)情報 | Google の米国特許検索
 
     特許分類
A 農業
B 衣類
C 家具
D 医学
E スポ−ツ;娯楽
F 加工処理操作
G 机上付属具
H 装飾
I 車両
J 包装;運搬
L 化学;冶金
M 繊維;紙;印刷
N 固定構造物
O 機械工学
P 武器
Q 照明
R 測定; 光学
S 写真;映画
T 計算機;電気通信
U 核技術
V 電気素子
W 発電
X 楽器;音響


  ホーム -> 加工処理操作 -> 株式会社ヒラノテクシード

発明の名称 ロールコータの制御装置及び制御方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平10−323596
公開日 平成10年(1998)12月8日
出願番号 特願平9−136819
出願日 平成9年(1997)5月27日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】蔦田 璋子 (外1名)
発明者 岡田 薫 / 西井 廉剛 / 松本 昌信 / 山根 孝明 / 上北 廣一 / 三谷 恵敏
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】ドクターロール、メタリングロール、トランスファロール、コーティングロール、バックアップロールの順番に配され、前記ドクターロールと前記メタリングロールとの間に塗工液を溜め、この塗工液を前記トランスファロールを介して前記コーティングロールへ供給し、前記バックアップロールの外周面に沿って走行するウエブへ、前記コーティングロールによって塗工液を塗布する5本ロールコータにおいて、前記塗工液の温度を測定する温度測定手段と、前記ウエブの走行速度を検出する速度検出手段と、前記メタリングロールの回転速度を制御するメタリングロール制御手段と、前記ドクターロールと前記メタリングロールとの間の押圧力を調整する押圧力調整手段と、前記トランスファロールの回転速度を制御するトランスファロール制御手段と、前記温度測定手段の測定した塗工液温度、または、前記速度検出手段の検出した走行速度に基づいて、前記メタリングロール制御手段、前記トランスファロール制御手段、または、前記押圧力調整手段を制御して、ウエブに対する塗工液の塗工厚を制御する主制御手段とよりなることを特徴とするロールコータの制御装置。
【請求項2】前記主制御手段は、前記押圧力調整手段、前記メタリングロール制御手段、前記トランスファロール制御手段の順番、または、前記トランスファロール制御手段、前記メタリングロール制御手段、前記押圧力調整手段の順番で制御を行い、前記塗工厚を制御することを特徴とする請求項1記載のロールコータの制御装置。
【請求項3】前記主制御手段は、前記押圧力調整手段によって1μm単位の塗工厚を制御し、前記メタリングロール制御手段によって0.1μm単位の塗工厚を制御し、前記トランスファロール制御手段によって0.01μm単位の塗工厚を制御することを特徴とする請求項1記載のロールコータの制御装置。
【請求項4】ドクターロール、メタリングロール、コーティングロール、バックアップロールの順番に配され、前記ドクターロールと前記メタリングロールとの間に塗工液を溜め、この塗工液を前記コーティングロールへ供給し、前記バックアップロールの外周面に沿って走行するウエブへ、前記コーティングロールによって塗工液を塗布する4本ロールコータにおいて、前記塗工液の温度を測定する温度測定手段と、前記ウエブの走行速度を検出する速度検出手段と、前記メタリングロールの回転速度を制御するメタリングロール制御手段と、前記ドクターロールと前記メタリングロールとの間の押圧力を調整する押圧力調整手段と、前記温度測定手段の測定した塗工液温度、または、前記速度検出手段の検出した走行速度に基づいて、前記メタリングロール制御手段、または、前記押圧力調整手段を制御して、ウエブに対する塗工液の塗工厚を制御する主制御手段とよりなることを特徴とするロールコータの制御装置。
【請求項5】前記主制御手段は、前記押圧力調整手段、前記メタリングロール制御手段の順番、または、前記メタリングロール制御手段、前記押圧力調整手段の順番で制御を行い、前記塗工厚を制御することを特徴とする請求項4記載のロールコータの制御装置。
【請求項6】ドクターロール、メタリングロール、第1トランスファロール、第2トランスファロール、コーティングロール、バックアップロールの順番に配され、前記ドクターロールと前記メタリングロールとの間に塗工液を溜め、この塗工液を前記第1トランスファロール、前記第2トランスファロールを介して前記コーティングロールへ供給し、前記バックアップロールの外周面に沿って走行するウエブへ、前記コーティングロールによって塗工液を塗布する6本ロールコータにおいて、前記塗工液の温度を測定する温度測定手段と、前記ウエブの走行速度を検出する速度検出手段と、前記メタリングロールの回転速度を制御するメタリングロール制御手段と、前記ドクターロールと前記メタリングロールとの間の押圧力を調整する押圧力調整手段と、前記第1トランスファロールの回転速度を制御する第1トランスファロール制御手段と、前記第2トランスファロールの回転速度を制御する第2トランスファロール制御手段と、前記温度測定手段の測定した塗工液温度、または、前記速度検出手段の検出した走行速度に基づいて、前記メタリングロール制御手段、前記第1トランスファロール制御手段、前記第2トランスファロール制御手段、または、前記押圧力調整手段を制御して、ウエブに対する塗工液の塗工厚を制御する主制御手段とよりなることを特徴とするロールコータの制御装置。
【請求項7】ドクターロール、メタリングロール、トランスファロール、コーティングロール、バックアップロールの順番に配され、前記ドクターロールと前記メタリングロールとの間に塗工液を溜め、この塗工液を前記トランスファロールを介して前記コーティングロールへ供給し、前記バックアップロールの外周面に沿って走行するウエブへ、前記コーティングロールによって塗工液を塗布する5本ロールコータにおいて、前記塗工液の温度を測定する温度測定ステップと、前記ウエブの走行速度を検出する速度検出ステップと、前記メタリングロールの回転速度を制御するメタリングロール制御ステップと、前記ドクターロールと前記メタリングロールとの間の押圧力を調整する押圧力調整ステップと、前記トランスファロールの回転速度を制御するトランスファロール制御ステップと、前記温度測定ステップで測定した塗工液温度、または、前記速度検出ステップで検出した走行速度に基づいて、前記メタリングロール制御ステップ、前記トランスファロール制御ステップ、または、前記押圧力調整ステップによって、ウエブに対する塗工液の塗工厚を制御することを特徴とするロールコータの制御方法。
【請求項8】前記主制御ステップは、前記押圧力調整ステップ、前記メタリングロール制御ステップ、前記トランスファロール制御ステップの順番、または、前記トランスファロール制御ステップ、前記メタリングロール制御ステップ、前記押圧力調整ステップの順番で前記塗工厚を制御することを特徴とする請求項7記載のロールコータの制御方法。
【請求項9】前記主制御ステップは、前記押圧力調整ステップによって1μm単位の塗工厚を制御し、前記メタリングロール制御ステップによって0.1μm単位の塗工厚を制御し、前記トランスファロール制御ステップによって0.01μm単位の塗工厚を制御することを特徴とする請求項7記載のロールコータの制御方法。
【請求項10】ドクターロール、メタリングロール、コーティングロール、バックアップロールの順番に配され、前記ドクターロールと前記メタリングロールとの間に塗工液を溜め、この塗工液を前記コーティングロールへ供給し、前記バックアップロールの外周面に沿って走行するウエブへ、前記コーティングロールによって塗工液を塗布する4本ロールコータにおいて、前記塗工液の温度を測定する温度測定ステップと、前記ウエブの走行速度を検出する速度検出ステップと、前記メタリングロールの回転速度を制御するメタリングロール制御ステップと、前記ドクターロールと前記メタリングロールとの間の押圧力を調整する押圧力調整ステップと、前記温度測定ステップで測定した塗工液温度、または、前記速度検出ステップで検出した走行速度に基づいて、前記メタリングロール制御ステップ、または、前記押圧力調整ステップによって、ウエブに対する塗工液の塗工厚を制御することを特徴とするロールコータの制御方法。
【請求項11】前記主制御ステップは、前記押圧力調整ステップ、前記メタリングロール制御ステップの順番、または、前記メタリングロール制御ステップ、前記押圧力調整ステップの順番で前記塗工厚を制御することを特徴とする請求項10記載のロールコータの制御方法。
【請求項12】ドクターロール、メタリングロール、第1トランスファロール、第2トランスファロール、コーティングロール、バックアップロールの順番に配され、前記ドクターロールと前記メタリングロールとの間に塗工液を溜め、この塗工液を前記第1トランスファロール、前記第2トランスファロールを介して前記コーティングロールへ供給し、前記バックアップロールの外周面に沿って走行するウエブへ、前記コーティングロールによって塗工液を塗布する6本ロールコータにおいて、前記塗工液の温度を測定する温度測定ステップと、前記ウエブの走行速度を検出する速度検出ステップと、前記メタリングロールの回転速度を制御するメタリングロール制御ステップと、前記ドクターロールと前記メタリングロールとの間の押圧力を調整する押圧力調整ステップと、前記第1トランスファロールの回転速度を制御する第1トランスファロール制御ステップと、前記第2トランスファロールの回転速度を制御する第2トランスファロール制御ステップと、前記温度測定ステップで測定した塗工液温度、または、前記速度検出ステップで検出した走行速度に基づいて、前記メタリングロール制御ステップ、前記第1トランスファロール制御ステップ、前記第2トランスファロール制御ステップ、または、前記押圧力調整ステップによって、ウエブに対する塗工液の塗工厚を制御することを特徴とするロールコータの制御方法。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、紙、フィルム等のウエブに、例えば、シリコン等のように比較的粘度の高い樹脂(50cps〜1000cps)を少ない塗布量(0.1〜3.0g/m2 )で塗布するためのロールコータの制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、ウエブに塗工液を塗布する装置として、ロールを幾つか組合わせて塗布するものがある。
【0003】例えば、5本のロールを組合わせたロールコータは、ドクターロール(以下、Dロールという)、メタリングロール(以下、Mロールという)、トランスファロール(以下、Tロールという)、コーティンクロール(以下、Cロールという)及びバックアップロール(以下、Bロールという)の順番に配され、DロールとMロールとの間に塗工液を溜め、この塗工液をTロールを介してCロールを供給し、Bロールの外周面に沿って走行するウエブーへCロールによって塗工液を塗布するものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記の5本のロールコータにおいて、ウエブに塗工液を塗工する場合には、ほぼ一定の塗工厚で塗工する必要があるが、従来、この塗工厚を一定にする制御システムはなく、このロールコータを操作する作業者の勘によって行っていた。
【0005】その方法は、各ロールの回転速度を変化させたりしていたが、客観的な操作基準がなく、非常に困難な操作であった。特に、ロールコータの始動時においては、各ロールの回転速度が次第に上昇してくるため、この上昇による塗工厚の変化に、作業者は対応できないため、従来は、各ロールが一定の速度に達するまでの間ウエブに塗工された塗工厚は目的の塗工厚とは全く異なるものであるため、この部分のウエブは破棄されていた。
【0006】そこで、本発明は上記問題点に鑑み、ロールコータでウエブに塗工液を塗工する場合に、目的の塗工厚で塗工できるように自動制御できるロールコータの制御装置を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、ドクターロール、メタリングロール、トランスファロール、コーティングロール、バックアップロールの順番に配され、前記ドクターロールと前記メタリングロールとの間に塗工液を溜め、この塗工液を前記トランスファロールを介して前記コーティングロールへ供給し、前記バックアップロールの外周面に沿って走行するウエブへ、前記コーティングロールによって塗工液を塗布する5本ロールコータにおいて、前記塗工液の温度を測定する温度測定手段と、前記ウエブの走行速度を検出する速度検出手段と、前記メタリングロールの回転速度を制御するメタリングロール制御手段と、前記ドクターロールと前記メタリングロールとの間の押圧力を調整する押圧力調整手段と、前記トランスファロールの回転速度を制御するトランスファロール制御手段と、前記温度測定手段の測定した塗工液温度、または、前記速度検出手段の検出した走行速度に基づいて、前記メタリングロール制御手段、前記トランスファロール制御手段、または、前記押圧力調整手段を制御して、ウエブに対する塗工液の塗工厚を制御する主制御手段とよりなることを特徴とするロールコータの制御装置である。
【0008】請求項2の発明は、前記主制御手段は、前記押圧力調整手段、前記メタリングロール制御手段、前記トランスファロール制御手段の順番、または、前記トランスファロール制御手段、前記メタリングロール制御手段、前記押圧力調整手段の順番で制御を行い、前記塗工厚を制御することを特徴とする請求項1記載のロールコータの制御装置である。
【0009】請求項3の発明は、前記主制御手段は、前記押圧力調整手段によって1μm単位の塗工厚を制御し、前記メタリングロール制御手段によって0.1μm単位の塗工厚を制御し、前記トランスファロール制御手段によって0.01μm単位の塗工厚を制御することを特徴とする請求項1記載のロールコータの制御装置である。
【0010】請求項4の発明は、ドクターロール、メタリングロール、コーティングロール、バックアップロールの順番に配され、前記ドクターロールと前記メタリングロールとの間に塗工液を溜め、この塗工液を前記コーティングロールへ供給し、前記バックアップロールの外周面に沿って走行するウエブへ、前記コーティングロールによって塗工液を塗布する4本ロールコータにおいて、前記塗工液の温度を測定する温度測定手段と、前記ウエブの走行速度を検出する速度検出手段と、前記メタリングロールの回転速度を制御するメタリングロール制御手段と、前記ドクターロールと前記メタリングロールとの間の押圧力を調整する押圧力調整手段と、前記温度測定手段の測定した塗工液温度、または、前記速度検出手段の検出した走行速度に基づいて、前記メタリングロール制御手段、または、前記押圧力調整手段を制御して、ウエブに対する塗工液の塗工厚を制御する主制御手段とよりなることを特徴とするロールコータの制御装置である。
【0011】請求項5の発明は、前記主制御手段は、前記押圧力調整手段、前記メタリングロール制御手段の順番、または、前記メタリングロール制御手段、前記押圧力調整手段の順番で制御を行い、前記塗工厚を制御することを特徴とする請求項4記載のロールコータの制御装置である。
【0012】請求項6の発明は、ドクターロール、メタリングロール、第1トランスファロール、第2トランスファロール、コーティングロール、バックアップロールの順番に配され、前記ドクターロールと前記メタリングロールとの間に塗工液を溜め、この塗工液を前記第1トランスファロール、前記第2トランスファロールを介して前記コーティングロールへ供給し、前記バックアップロールの外周面に沿って走行するウエブへ、前記コーティングロールによって塗工液を塗布する6本ロールコータにおいて、前記塗工液の温度を測定する温度測定手段と、前記ウエブの走行速度を検出する速度検出手段と、前記メタリングロールの回転速度を制御するメタリングロール制御手段と、前記ドクターロールと前記メタリングロールとの間の押圧力を調整する押圧力調整手段と、前記第1トランスファロールの回転速度を制御する第1トランスファロール制御手段と、前記第2トランスファロールの回転速度を制御する第2トランスファロール制御手段と、前記温度測定手段の測定した塗工液温度、または、前記速度検出手段の検出した走行速度に基づいて、前記メタリングロール制御手段、前記第1トランスファロール制御手段、前記第2トランスファロール制御手段、または、前記押圧力調整手段を制御して、ウエブに対する塗工液の塗工厚を制御する主制御手段とよりなることを特徴とするロールコータの制御装置である。
【0013】請求項7の発明は、ドクターロール、メタリングロール、トランスファロール、コーティングロール、バックアップロールの順番に配され、前記ドクターロールと前記メタリングロールとの間に塗工液を溜め、この塗工液を前記トランスファロールを介して前記コーティングロールへ供給し、前記バックアップロールの外周面に沿って走行するウエブへ、前記コーティングロールによって塗工液を塗布する5本ロールコータにおいて、前記塗工液の温度を測定する温度測定ステップと、前記ウエブの走行速度を検出する速度検出ステップと、前記メタリングロールの回転速度を制御するメタリングロール制御ステップと、前記ドクターロールと前記メタリングロールとの間の押圧力を調整する押圧力調整ステップと、前記トランスファロールの回転速度を制御するトランスファロール制御ステップと、前記温度測定ステップで測定した塗工液温度、または、前記速度検出ステップで検出した走行速度に基づいて、前記メタリングロール制御ステップ、前記トランスファロール制御ステップ、または、前記押圧力調整ステップによって、ウエブに対する塗工液の塗工厚を制御することを特徴とするロールコータの制御方法である。
【0014】請求項8の発明は、前記主制御ステップは、前記押圧力調整ステップ、前記メタリングロール制御ステップ、前記トランスファロール制御ステップの順番、または、前記トランスファロール制御ステップ、前記メタリングロール制御ステップ、前記押圧力調整ステップの順番で前記塗工厚を制御することを特徴とする請求項7記載のロールコータの制御方法である。
【0015】請求項9の発明は、前記主制御ステップは、前記押圧力調整ステップによって1μm単位の塗工厚を制御し、前記メタリングロール制御ステップによって0.1μm単位の塗工厚を制御し、前記トランスファロール制御ステップによって0.01μm単位の塗工厚を制御することを特徴とする請求項7記載のロールコータの制御方法である。
【0016】請求項10の発明は、ドクターロール、メタリングロール、コーティングロール、バックアップロールの順番に配され、前記ドクターロールと前記メタリングロールとの間に塗工液を溜め、この塗工液を前記コーティングロールへ供給し、前記バックアップロールの外周面に沿って走行するウエブへ、前記コーティングロールによって塗工液を塗布する4本ロールコータにおいて、前記塗工液の温度を測定する温度測定ステップと、前記ウエブの走行速度を検出する速度検出ステップと、前記メタリングロールの回転速度を制御するメタリングロール制御ステップと、前記ドクターロールと前記メタリングロールとの間の押圧力を調整する押圧力調整ステップと、前記温度測定ステップで測定した塗工液温度、または、前記速度検出ステップで検出した走行速度に基づいて、前記メタリングロール制御ステップ、または、前記押圧力調整ステップによって、ウエブに対する塗工液の塗工厚を制御することを特徴とするロールコータの制御方法である。
【0017】請求項11の発明は、前記主制御ステップは、前記押圧力調整ステップ、前記メタリングロール制御ステップの順番、または、前記メタリングロール制御ステップ、前記押圧力調整ステップの順番で前記塗工厚を制御することを特徴とする請求項10記載のロールコータの制御方法である。
【0018】請求項12の発明は、ドクターロール、メタリングロール、第1トランスファロール、第2トランスファロール、コーティングロール、バックアップロールの順番に配され、前記ドクターロールと前記メタリングロールとの間に塗工液を溜め、この塗工液を前記第1トランスファロール、前記第2トランスファロールを介して前記コーティングロールへ供給し、前記バックアップロールの外周面に沿って走行するウエブへ、前記コーティングロールによって塗工液を塗布する6本ロールコータにおいて、前記塗工液の温度を測定する温度測定ステップと、前記ウエブの走行速度を検出する速度検出ステップと、前記メタリングロールの回転速度を制御するメタリングロール制御ステップと、前記ドクターロールと前記メタリングロールとの間の押圧力を調整する押圧力調整ステップと、前記第1トランスファロールの回転速度を制御する第1トランスファロール制御ステップと、前記第2トランスファロールの回転速度を制御する第2トランスファロール制御ステップと、前記温度測定ステップで測定した塗工液温度、または、前記速度検出ステップで検出した走行速度に基づいて、前記メタリングロール制御ステップ、前記第1トランスファロール制御ステップ、前記第2トランスファロール制御ステップ、または、前記押圧力調整ステップによって、ウエブに対する塗工液の塗工厚を制御することを特徴とするロールコータの制御方法である。
【0019】
【作 用】請求項1,7のロールコータの制御装置及び制御方法において塗工厚を一定の塗工厚に制御する場合について説明する。
【0020】塗工厚を変化させる要因としては、次の5つのものがある。
【0021】第1の要因は、塗工液の粘度であり、この粘度が変化すると塗工厚も変化する。粘度の変化は塗工液の温度によって変化するため、この塗工液の温度を温度測定手段によって測定する。
【0022】第2の要因は、ウエブの走行速度であり、これは速度検出手段によって検出する。
【0023】以上の2つの要因は、制御においてはいわゆる外乱的要因に当たる。
【0024】第3は、Mロールの回転速度であり、これはメタリングロール制御手段によって制御する。
【0025】第4の要因は、DロールとMロールのニップ幅であり、これはDロールとMロールとの間の押圧力で決定されるため、押圧力調整手段によって調整する。
【0026】第5の要因は、Tロールの回転速度であり、これはトランスファー制御手段によって制御することができる。
【0027】第3〜第5の要因は、ロールコータ自身で制御できる要因である。
【0028】以上により、主制御手段は、温度測定手段の測定した塗工液温度と速度検出手段の検出した走行速度に基づいて、メタリングロール制御手段、トランスファロール制御手段及び押圧力調整手段を制御して、ウエブに対する塗工液の塗工厚を制御する。
【0029】請求項2,8のロールコータの制御装置及び制御方法について説明する。
【0030】Mロールの回転速度、押圧力及びTロールの回転速度が、塗工厚の変化に影響を及ぼす順は、押圧力、Mロールの回転速度、Tロールの回転速度の順番であることが判明した。そのため、主制御手段が塗工厚を制御する場合には、押圧力を調整し、Mロールの回転速度を制御し、Tロールの回転速度を制御する順番、または、その逆の順番で制御を行う。
【0031】請求項3,9のロールコータの制御装置及び制御方法について説明する。
【0032】主制御手段は、前記メタリングロール制御手段によって0.1μm単位の塗工厚を制御し、前記トランスファロール制御手段によって0.01μm単位の塗工厚を制御し、前記押圧力調整手段によって1μm単位の塗工厚を制御する。
【0033】請求項4,10のロールコータの制御装置及び制御方法について説明する。
【0034】このロールコータは4本ロールコータであり、この場合の制御方法は、主制御手段が、温度測定手段で測定した塗工液温度と速度検出手段の測定した走行速度に基づいて、メタリングロール制御手段及び押圧力を調整して、ウエブに対する塗工液の塗工厚を制御する。
【0035】請求項5,11のロールコータの制御装置及び制御方法について説明する。
【0036】主制御手段は、押圧力の調整の後にMロールの回転速度を制御して塗工厚を制御するか、その逆の制御を行う。
【0037】請求項6,12のロールコータの制御装置及び制御方法について説明する。
【0038】このロールコータは、6本のロールコータであり、この場合には、主制御手段は、温度測定手段の測定した塗工液温度と速度検出手段の検出した走行速度に基づいて、押圧力の調整、Mロールの回転速度、T1ロールの回転速度,T2ロールの回転速度を制御してウエブに対する塗工液の塗工厚を制御する。
【0039】
【発明の実施の形態】
5本のロールコータの場合まず、5本のロールコータ10において、ウエブ1に対する塗工厚CWが制御できることを解明した内容について、以下説明する。
【0040】図2は、5本のロールコータ10であって、Dロール12、Mロール14、Tロール16、コーティングロール18、バックアップロール20の順番に配されている。
【0041】シリコン樹脂よりなる塗工液は、Dロール12とMロール14の間に設けられた液溜め部13に溜められ、この溜められた塗工液はTロール16を介してCロール18へ供給され、Bロール20の外周面に沿って走行するウエブ1へCロール18によって塗工液を塗布する。なお、塗工液は、シリコン等のように比較的粘度の高い樹脂(50cps〜1000cps)であり、また、これをウエブ1へ少ない塗布量(0.1〜3.0g/m2 )で塗布するとする。
【0042】この場合に、Dロール12は、表面に硬質クロムメッキ等を施した鋼製のロールであり、Mロール14は表面にゴムが巻かれた鋼製のロールであり、Tロール16は表面に硬質クロムメッキ等を施した鋼製のロールであり、Cロール18は表面にゴムが巻かれた鋼製のロールであり、Bロール20は表面に硬質クロムメッキ等を施した鋼製のロールである。なお、Dロール12を表面にゴムが巻かれた鋼製のロールとし、Mロール14を表面に硬質クロムメッキ等を施した鋼製のロールとし、Tロール16を表面にゴムが巻かれた鋼製のロールとし、Cロール18を表面に硬質クロムメッキ等を施した鋼製のロールとし、Bロール20を表面にゴムが巻かれた鋼製のロールとしてもよい。
【0043】上記ロールコータ10を使用して、各ロールの回転速度や塗工液の粘度との関係を本出願人は調べるために、次のような5つの実験を行った。
【0044】(第1の実験)第1の実験は,Mロール14の回転速度MVと塗工厚CWとの関係について実験を行った。その実験結果が図2のグラフである。
【0045】この実験の条件は、Bロール20の回転速度BV(m/分)が300m/分であり、Tロール16の回転速度TVが、Bロール20の回転速度BVの90%である。なお、Bロール20の回転速度BV(m/分)がウエブ1の走行速度となる。
【0046】そして、グラフの縦軸が塗工厚CW(μm)、横軸がMロール14の回転速度MV(%)を示している。Mロール14の回転速度MV(%)の単位はBロール20の回転速度に対する百分率である。すなわち、Bロール20が300m/分で走行しているため、それの5%〜10%の範囲で回転している。
【0047】このグラフから、塗工厚CWとMロールの回転速度MVとの関係を調べると(1)式に表すことができる。
【0048】CW=a×MV+b (1)
但し、a及びbは係数である。
【0049】また、図2のグラフから、Mロール14の回転速度MVは、塗工厚CWに対し0.1μm単位で影響を及すことが明らかになった。
【0050】(第2の実験)第2の実験は,Tロール16の回転速度TVと塗工厚CWの関係について実験を行った。その実験結果が図3のグラフである。
【0051】この実験の条件は、Bロール20の回転速度BV(ウエブ1の走行速度)を300m/分とした。
【0052】グラフの縦軸が塗工厚CW(μm)であり、横軸がTロール16の回転速度TV(%)を示し、単位はBロール20の回転速度BVの百分率である。
【0053】このグラフより、Tロール16の回転速度TVと塗工厚CWの関係を表すと、(2)式に表すことができる。
【0054】
CW=c×TV2 +d×TV+e (2)
但し、c、d、eは係数である。
【0055】また、図3のグラフより、Tロールの回転速度TVは、塗工厚CWに対して0.01μm単位で影響を及すことが明らかになった。
【0056】(第3の実験)第3の実験は、ニップ幅NWと塗工厚CWとの関係について実験を行った。ここで、ニップ幅NW(mm)とは、図1においてMロール14にDロール12を押しつけた場合のMロール14のへこみ寸法17を言い、Mロール14に対するDロール12の押圧力F(kg/cm)によって決まるものであり、その関係は(3)式に表すことができる。
【0057】NW=h×F1/2 (3)
但し、hは係数である。
【0058】この加圧力F(kg/cm)は、Dロール12に設けられた油圧シリンダ22によって決定される。この油圧シリンダ22は、Dロール12の回転軸を両側から支持するように設けられており、この油圧シリンダ22を作動させることによってDロール12をMロール14に加圧できる。そして、その加圧力Fが(3)式の値となる。
【0059】ニップ幅NW(mm)と塗工厚CW(μm)の関係を調べると、図4に示すグラフとなる。
【0060】この実験において、Bロール20の回転速度BV(ウエブ1の走行速度)は、300m/分であり、Tロール16の回転速度TVはBロール20の回転速度BVの90%であり、Mロール14の回転速度MVはBロール20の回転速度BVの8%となっている。また、グラフの縦軸がニップ幅NW(mm)であり、横軸が塗工厚CW(μm)である。
【0061】この関係を式に表すと次のようになる。
【0062】CW=g×1/NWα (4)
(3)式と(4)式とより、加圧力Fと塗工厚CWの関係は、次のような関係となる。
【0063】
CW=g×1/(h×F1/2 α=p×F−α/2 (5)
但し、p=g/hαであり、g、h、p及びαは係数である。
【0064】また、このグラフからも明らかなように、ニップ幅NWはその値を動かすと、塗工厚CWに対し、1μm単位で影響があることが明らかになった。
【0065】(第4の実験)第4の実験は、塗工液であるシリコン樹脂の粘度VISと塗工厚CWとの関係について実験を行った。
【0066】まず、シリコン樹脂の粘度VISは、シリコン樹脂の温度Tによって変化し、その関係は次のようなものである。
【0067】VIS=i×eβT (6)
但し、i,βは係数である。
【0068】この実験において、Bロール20の回転速度BVは300m/分であり、Tロール16の回転速度TVはBロール20の回転速度BVの90%であり、Mロール14の回転速度MVはBロール20の回転速度BVの8%であり、ニップ幅NWは14mmである。グラフの縦軸が塗工厚(μm)であり、横軸が粘度VIS(cps)である。
【0069】このグラフより、塗工厚CW(μm)と粘度VIS(cps)との関係は(7)式のような関係となる。
【0070】CW=j×VIS+k (7)
但し、j,kは係数である。
【0071】(6)式と(7)式から、塗工厚CWと温度Tとの関係は次のような関係となる。
【0072】
CW=j×i×eβT+k=q×eβT+k (8)
但し、q=i×jであり、qは係数である。
【0073】(第5の実験)第5の実験は、ウエブ1の走行速度、すなわち、Bロール24の回転速度BVと塗工厚CWとの関係との関係について実験を行った。
【0074】この実験において、Cロール18の回転速度CVは、Bロール20の回転速度BVと等しくし、Tロール16の回転速度TVはBロール20の回転速度BVの90%とし、Mロール14の回転速度MVはBロール20のの回転速度BVの8%である。
【0075】このグラフの縦軸は、塗工厚CW(μm)であり、横軸は回転速度BV(m/分)である。
【0076】このグラフから、回転速度BVと塗工厚CWとの関係は(9)式のようになる。
【0077】CW=m×BV+n (9)
但し、m、nは係数である。
【0078】(実験のまとめ)以上により、塗工厚CWと各ロールの回転速度BV,MV,TV及び粘度VISとの関係は、上記に示す(1)式、(2)式、(5)式、(8)式、(9)式の関係となった。
【0079】そして、本出願人は上記に実験した条件以外でも、上記の式の関係が満たされることが明らかになった。そこで、本出願人はロールコータ10において次のような制御を行うこととした。
【0080】(本発明の制御の内容)図7は、ロールコータ10の制御関係を示すブロック図であり、メモリ、CPU、I/Oポート等を有したマイクロコンピュータよりなる主制御部24を中心にして制御を行う。
【0081】この主制御部24には、各ロールの回転速度を制御するために、Mロール制御部26、Tロール制御部28、Cロール制御部30、Bロール制御部32が接続され、各制御部に、Mロールモータ34、Tロールモータ36、Cロールモータ38、Bロールモータ40が接続されている。ここで、各モータは、3相交流モータであり、各制御部は、このモータを制御するためのインバータ回路から構成されている。そのため、主制御部24からパルス信号等を出力することによって、インバータ回路で各モータの回転速度、トルク等を制御できる。
【0082】また、主制御部24には、Dロール12とMロール14の押圧力を調整するための油圧シリンダ22が接続され、また、ロールコータ10の雰囲気温度を測定するための室温測定部42が接続されている。塗工液の温度を直接測定してもよいが、通常は、室温(雰囲気温度)と塗工液温度とは同じであるため、室温をこの室温測定部42で測定している。なお、塗工液の温度を直接測定しても良い。さらに、主制御部24を作業者が操作する操作部44が設けられている。
【0083】上記実験において、5つの要因のうち、塗工液の粘度VISとBロール20の回転速度BVは、その塗工環境によって変化するいわゆる外乱である。すなわち、塗工液の粘度VISは、ロールコータ10が設置されている室温によって変化し、また、Bロール20の回転速度BVはロールコータ20の始動時、定速時、終動時ではその値が異なる。
【0084】一方、Mロール14とTロール16の回転速度は制御可能であり、押圧力も制御可能である。
【0085】そこで、この制御系統は、外乱であるBロール20の回転速度BVと塗工液の粘度VISが変化した場合に、Mロール14とTロール16の回転速度MV,TV及び押圧力F(ニップ幅NW)を変化させて常に一定の塗工厚に制御するものである。
【0086】以下、その制御方法を、図8のフローチャートに基づいて説明する。
【0087】ステップ1において、Bロール20の回転速度BVが変化したかどうかを検知し、変化していなければこの状態を続け、変化すればステップ2に進む。
【0088】ステップ2において、回転速度BVの値を検出しステップ5に進む。
【0089】ステップ3においては雰囲気温度Tを測定し,変化しなければこの状態を続け、変化すればステップ4に進む。
【0090】ステップ4において、雰囲気温度Tを測定しステップ5に進む。
【0091】ステップ5において、回転速度BVまたは雰囲気温度Tから塗工厚CWの変化を演算する。この演算は、(8)式及び(9)式から演算する。なお、各式の係数は予め試験走行を行ってその係数の値を決めておく(なお、下記で使用される(1)(2)(5)式の係数も予め試験走行を行って算出する。)。そして、変化するCWが求められれば、ステップ6に進む。
【0092】ステップ6において、塗工厚CWの変化が1μm単位の場合には、押圧力Fの調整で制御する。この制御は(5)式の関係を用いる。そしてステップ9に進む。
【0093】ステップ7において、CWの変化が0.1μm単位の変化である場合にはMロール14の回転速度MVを制御して塗工厚CWを目的の塗工厚にフィードバック制御する。この制御は(1)式の関係を用いる。そしてステップ7に進む。
【0094】ステップ8においては、CWの変化が0.01μm単位の変化である場合には、Tロールの回転速度TVを制御する。この制御は(2)式の関係を用いる。そしてステップ8に進む。
【0095】ステップ9において、変化させた値が目的の値だけ変化した場合にはステップ1またはステップ3に戻り、目的の値になっていない場合にはステップ6に戻る。
【0096】ここで、例えば回転速度BVと雰囲気温度Tが変化して、(8)式または(9)式から塗工厚CWが1.67μm変化すると演算された場合について、制御をするには、1μmの変化を押圧力Fで制御し、0.6μmの変化はMロール14の回転速度MVで制御し、0.07μmの変化はTロール16の回転速度TVで制御する。
【0097】なお、上記制御においてはウエブ1に塗工液を塗工した後その塗工厚を塗工厚検出装置では検出していない。すなわち、この制御の場合にはそのような塗工厚検出装置を用いることなく、目的の塗工厚で制御できるものである。
【0098】また、上記ステップ1からステップ9の制御内容をFDやCD−ROM等の記録媒体に記憶させて、これのみを販売し、これを購入した客がパソコン等の主制御部24にダウンロードして、ロールコータ10を制御しても良い。
【0099】4本のロールコータの場合次に、4本のロールコータの制御方法について説明する。
【0100】4本のロールコータ100の構造は、図9に示すように5本のロールコータ10のTロール16が抜けている構造である。したがって、この制御ではTロール16の回転制御ができないため、押圧力F,Mロール14の回転速度だけで塗工液の塗工厚を制御する。
【0101】なお、その制御方法は5本のロールコータ10と同じである。
【0102】3本のロールコータの場合次に3本のロールコータ200の制御方法について説明する。
【0103】3本のロールコータ200は、図10に示すように5本ロールコータ10のTロール16とDロール12を取り除いたものであり、Mロール14に液溜部46を設けている。
【0104】したがって、この場合に塗工液の塗工厚を制御するためにはMロール14の回転速度のみによって制御する。
【0105】なお、その制御方法は5本のロールコータ10と同じである。
【0106】6本のロールコータの場合次に、6本のロールコータの制御方法について説明する。
【0107】6本のロールコータ300の構造は、図11に示すように5本のロールコータ10のTロールを2本に増加させたものである。したがって、この制御では2本のT1ロール16、T2ロール16の回転制御をすることによってより正確な塗工厚さの制御が可能である。
【0108】なお、その制御方法は5本のロールコータ10と同じである。
【0109】
【発明の効果】以上により5本のロールコータの制御装置及び制御方法は、塗工液の粘度やウエブの走行速度が変化しても、Mロールの回転速度、Tロールの回転速度及び押圧力を調整することによって常に所定の塗工厚で塗工することができる。
【0110】4本のロールコータの制御装置及び制御方法は、塗工液の粘度及びウエブの走行速度が変化しても、Mロールの回転速度、押圧力を制御することによって常に所定の塗工厚で塗工することができる。
【0111】6本のロールコータの制御装置及び制御方法は、塗工液の粘度及びウエブの走行速度が変化しても、Mロールの回転速度、T1ロールの回転速度、T2ロールの回転速度及び押圧力を調整することによって常に所定の塗工厚で塗工することができる。




 

 


     NEWS
会社検索順位 特許の出願数の順位が発表

URL変更
平成6年
平成7年
平成8年
平成9年
平成10年
平成11年
平成12年
平成13年


 
   お問い合わせ info@patentjp.com patentjp.com   Copyright 2007-2013