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発明の名称 ロールコータ
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平10−216589
公開日 平成10年(1998)8月18日
出願番号 特願平9−23436
出願日 平成9年(1997)2月6日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】蔦田 璋子 (外1名)
発明者 米田 知弘 / 卯川 里志 / 大森 克洋
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】外周面を相対向させた状態で金属ロールとゴムロールとが交互に列設され、このロール列における各ロールを一端側から順次互いに異なる方向に回転させることにより、第1ロールの外周面上に供給した塗工液が、他のロール外周面を経由して、前記ロール列における最終ロールであるバックアップロールの外周面上を走行するウエブに塗布されるようになしたロールコータであって、前記第1ロールからバックアップロールまでのロール列が6本以上のロールにより構成されてなることを特徴とするロールコータ。
【請求項2】ロールコータ本体がベース部とカセット部とにより構成され、前記カセット部がベース部に対して着脱自在に取り付けられ、前記第1ロールから第4ロールまでのロールが前記カセット部に各々配設されるとともに、第5ロールからバックアップロールまでのロールが前記ベース部に各々配設されてなることを特徴とする請求項1記載のロールコータ。
【請求項3】前記した第1ロールと第2ロールとにより、塗工液を溜めるための液溜空間が前記両ロールの外周面上に形成され、前記液溜空間に供給された塗工液における幅方向への流れ込みを阻止するサイドダムが、該液溜空間の幅方向両側にそれぞれ設けられ、しかも、前記サイドダムは幅方向に移動可能に取り付けられてなることを特徴とする請求項1または2記載のロールコータ。
【請求項4】前記バックアップロールの手前に位置するロールの近傍において、該ロール上の塗工液の幅方向両端部を掻き落として塗工幅を調整するブレードが設けられ、しかも前記ブレードは、幅方向移動可能に設けられ、両ブレード間の寸法を適宜変えることができるようにしたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載のロールコータ。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はロールコータに関し、詳しくは6本以上のロール式のコータに関し、主として、例えばシリコン樹脂などの無溶剤樹脂を用いた低塗工に用いるロールコータに関する。
【0002】
【従来の技術と発明が解決しようとする課題】ロールコータとしては、図8に示すようなUコンマ方式(a)、グラビアロール方式(b)、5本ロール方式(c)など、種々のタイプのロールコータ(A´)があった。これらのロールコータ(A´)はいずれも、外周面を相対向させ、かつ互いに押圧し合った状態で金属ロールとゴムロールとが交互に列設されている。このロール列における各ロールを、一端側から順次互い違いの方向に回転させることにより、第1ロール(11)の外周面上に供給した塗工液(T)を、他のロール外周面を次々に経由させて前記ロール列における最終ロールであるバックアップロール(B)の外周面上を走行するウエブ(W)に塗布するようになしたロールコータである。なお、ロールの回転速度は、第1ロール(11)から順に速くなり、最終的にはウエブ(W)の走行速度と同一か、あるいはそれに近い値となる。
【0003】上記したロールコータ(A´)において、最近、塗工精度の向上、及び塗工の高速化という要望がある。しかしながら、従来のロールコータ(A´)にあっては、上記した要望の双方に対して充分に対応できないという問題があった。すなわち、ロールの回転速度を速めることによってある程度の高速化は達成されるが、その反面、塗工が粗雑になる、つまり塗工精度の悪化を招いた。また、塗工精度を優先すれば、回転速度の低下を余儀無くされ、高速化が犠牲になった。このように、塗工精度の向上と塗工の高速化とは両刃の剣であり、両方を同時に達成させることは従来のロールコータ(A´)では不可能であった。
【0004】[発明の目的]本発明は上記した実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、塗工精度の向上と塗工の高速化の双方を同時に達成し得るロールコータを提供するところにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本明細書において使用するターム「幅方向」は、特に規定しない限り「ウエブの幅方向」を指す。
【0006】請求項1記載のロールコータは、外周面を相対向させた状態で金属ロールとゴムロールとが交互に列設され、このロール列における各ロールを一端側から順次互いに異なる方向に回転させることにより、第1ロールの外周面上に供給した塗工液が、他のロール外周面を経由して、前記ロール列における最終ロールであるバックアップロールの外周面上を走行するウエブに塗布されるようになしたロールコータであって、前記第1ロールからバックアップロールまでのロール列が6本以上のロールにより構成されてなるものである。
【0007】請求項2記載のロールコータは、請求項1記載のロールコータにおいて、ロールコータ本体がベース部とカセット部とにより構成され、前記カセット部がベース部に対して着脱自在に取り付けられ、前記第1ロールから第4ロールまでのロールが前記カセット部に各々配設されるとともに、第5ロールからバックアップロールまでのロールが前記ベース部に各々配設されてなるものである。
【0008】請求項3記載のロールコータは、請求項1または2記載のロールコータにおいて、前記した第1ロールと第2ロールとにより、塗工液を溜めるための液溜空間が前記両ロールの外周面上に形成され、前記液溜空間に供給された塗工液における幅方向への流れ込みを阻止するサイドダムが、該液溜空間の幅方向両側にそれぞれ設けられ、しかも前記サイドダムは幅方向に移動可能に取り付けられてなるものである。
【0009】請求項4記載のロールコータは、請求項1〜3のいずれか1項に記載のロールコータにおいて、前記バックアップロールの手前に位置するロールの近傍において、該ロール上の塗工液の幅方向両端部を掻き落として塗工幅を調整するブレードが設けられ、しかも前記ブレードは、幅方向移動可能に設けられ、両ブレード間の寸法を適宜変えることができるようにしたものである。
【0010】
【発明の実施の形態】
【0011】
【作用】請求項1記載のロールコータによれば、塗工の高速化と同時に塗工精度を向上させることができる。すなわち、まず第1ロールからバックアップロールまで順次ロールの回転速度を高める(部分的に見れば、隣り合う2つのロールの回転速度が同じである場合もあるが、トータル的に見れば、第1ロールからバックアップロールにかけて回転速度が高くなる)。そして、バックアップロールより1つ手前のロールの回転速度をウエブの走行速度と同じにするか、あるいはそれに近づける。本発明のロールコータにあっては、従来よりロールの数が多いので、第1ロールからバックアップロールまでの回転速度を従来と同じレベルか、あるいはそれよりも低い速度比で以て徐々に上げたとしても、ロールが多い分、結果的にはバックアップロールの1つ手前のロールを従来よりも速いスピードで回転させることが可能となる。また、回転速度のアップ度がより緩やかなほど、塗工への悪影響を回避できるので、結果的には塗工精度が向上する。これにより、塗工の高速化と同時に塗工精度を向上させることができる。
【0012】上記した請求項1記載のロールコータのように、ロールの数を増やすことで、塗工精度の向上と塗工の高速化の双方を同時に達成することができるが、その反面、ロールの清掃(洗浄)やメンテナンスがそれに応じて煩わしくなる。しかしこれらの問題は、下記請求項2記載のロールコータによって解決される。
【0013】請求項2記載のロールコータにあっては、ベース部に対して着脱自在に取り付けられたカセット部に、第1ロールから第4ロールまでの各ロールが装備されているので、カセット部をベース部から取り出すと同時に第1ロールから第4ロールまでの各ロールを取り出すことができ、ロールの清掃(洗浄)やメンテナンスが簡便となる。また、前述したように、上記第1ロールから第4ロールまでのロールをカセット部ごと取り出すことができるので、これらのロールを取り除いた状態で、すなわちこれらのロールに邪魔されずに第5ロールからバックアップロールまでの各ロールの清掃(洗浄)やメンテナンスを行なうことができる。
【0014】請求項3記載のロールコータにあっては、液溜空間に供給された塗工液における幅方向への流れ込みを阻止するサイドダムが設けられ、しかも前記サイドダムが幅方向に移動可能に取り付けられているので、ひとたび塗工幅が変更すれば、前記サイドダムの移動を以てこれに対応できる。
【0015】請求項4記載のロールコータにあっては、幅方向左右両側にそれぞれブレードが設けられているので、アンダーカットロール(バックアップロールに対し、その外周面への塗工液の付着防止をねらったロール)を省略することができる。すなわち、通常、バックアップロールの1つ手前(場合によっては2つ手前)にアンダーカットロールが配設されている。このカットロールは、幅方向両端部の径を小さくしたものであり、その径小部分では1つ手前のロールと接触しないので塗工液は転写されずウエブに対応する部分にのみ塗工液が載る。このように、カットロールの外周面上では、塗工液の幅寸法がウエブに見合った寸法に調整されるので、このようなカットロールをバックアップロールの手前側に配設することで、塗工液がウエブの耳部からはみ出してバックアップロールの外周面に付着するのが防止される。
【0016】しかし、いったんウエブの幅寸法が変更になれば、当然のことながらウエブ幅寸法に見合ったカットロールに交換しなければならず、作業所内にて非常に面倒な作業が強いられた。請求項4記載のロールコータは、バックアップロールの手前側において塗工液の両耳部を掻き落とすブレードが設けられているので、塗工液がウエブに転写される前に当該塗工液の幅寸法を調整することができ、これにより、アンダーカットロールを省略することができる。しかも、前記ブレードは、幅方向において移動可能となっているので、被塗工物となるウエブの幅寸法が変更になれば、当該ブレードを移動させ、両ブレード間の寸法をウエブ幅に見合った間隔となるようにすればよく、充分に対応できる。
【0017】
【実施例】本発明の一実施例を図面に基づいて説明する。なお、以下の説明において、第1ロールがゴムロールである例を挙げるが、本発明はこれによって限定されるものではなく、第1ロールが金属ロールである場合も本発明の範囲である。
【0018】図1は、本発明のロールコータ(A)の側面図である。図に示すように、このロールコータ(A)は、互いに幅方向中央部を相対向させて列設された7本のロールを備えている。これら7本のロールは、ロール列の一端側からゴムロールと金属ロールとが交互に並列されたものである。すなわち、最下位(図1にあっては右端)に位置する第1のゴムロールである第1ロール(11)から左斜め上方に向けて順に、塗工液転写用の第2ロール(12)、第3ロール(13)、第4ロール(14)、及び第5ロール(15)が設けられ、第5ロール(15)の上方には、ウエブ(W)の走行を支持するバックアップロール(B)が配設され、さらにバックアップロール(B)の真上にはニップロール(N)が設けられている。これら7本のロール(11)(12)……(N)は、互いに押圧し合った状態で並設されており、またそれぞれのロール(11)(12)……(N)が、図中にて矢印で示した方向に回転する。すなわち、ロール列における各ロールが、ロール列の一端側から順次互いに異なる方向に回転するように構成されている。
【0019】第2ロール(12)およびこれ以降のロール(13)(14)……は、軸芯が延びる方向を互いに合致させて(軸芯が水平方向、かつ互いに平行となるように)設けられている。また、第1ロール(11)は、第2ロール(12)に対して軸芯を僅かに傾斜させて配設されている。第1ロール(11)を傾斜させることにより、第1ロール(11)と第2ロール(12)との間のクリアランス(C)を流れる塗工液の量が幅方向において均一となり、ウエブ(W)に対する塗工を、ウエブ(W)幅方向において均一な塗工厚みで以て行なうことができる。しかし、本発明は、これによって限定されず、全てのロールの軸芯が平行となるように設けることもできる。
【0020】本実施例におけるロールコータ(A)は、これの本体部分(10)がベース部(10a)とカセット部(10b)とにより区分されている。カセット部(10b)は、ベース部(10a)に対して着脱自在であり、下部にキャスター(20)が取り付けられている。これにより、図1の二点鎖線で示したごとく、ベース部(10a)からカセット部(10b)を容易に取り出すことができる。
【0021】上記したロール(11)(12)……(N)のうち、第1ロール(11)から第4ロール(14)までがカセット部(10b)内に配設されている。また、その他のロール、すなわち第5ロール(15)、バックアップロール(B)及びニップロール(N)がベース部(10a)内に配設されている。
【0022】塗工時にあっては、第1ロール(11)と第2ロール(12)とによってロール外周面上に形成される側面三角形状の液溜空間(22)に塗工液(T)が供給される。図2における符号(24)は、液溜空間(22)の幅方向両側において互いに対向する板状のサイドダムである。このサイドダム(24)は、液溜空間(22)に供給された塗工液(T)の幅方向への流れ込みを阻止するためのものである。すなわち、このサイドダム(24)は各々、逆三角形状をなし、下側のコーナー部(24a)を挟んで隣接する2つの辺(24b)が円弧状をなしている。これにより、サイドダム(24)の側面(24c)とロール外周面との密接状態を保つことができ、液溜空間(22)に供給された塗工液(T)の漏洩を防ぐことができる。
【0023】以下、サイドダム(24)の取付構造について説明する。図2に示すように、前記液溜空間(22)の上方において幅方向に延びるネジ軸棒(26)が配設されている。このネジ軸棒(26)は、これの左右両端部において軸受(28)により回転自在に支持されている。なお、前記の軸受(28)は、ロールコータ(A)本体から延びる枠体(a)にそれぞれ取り付けられている。
【0024】上記したネジ軸棒(26)は、長手方向中央部を境に、左右両側のネジ山が互いに逆方向(即ち、一方側が左回り方向、他方側が右回り方向)に設けられた、いわゆる“両ネジ構造”となっている。また、サイドダム(24)の上面にはネジ軸棒(26)を載せるため凹部(30)が形成されており、この凹部(30)の内面にはネジ溝(図示せず)が刻まれている。上記ネジ軸棒(26)は、このネジ溝と螺合している。ネジ軸棒(26)の操作端部(26a)が一方の軸受(28)から突出しており、この操作端部(26a)を回転させることにより、ネジ軸棒(26)が回転する。そして、ネジ軸棒(26)が回転することにより、これと螺合する左右のサイドダム(24)が互いに近付いたり、離れたりする(図2の矢印参照)。従って、ウエブ(W)の幅寸法が変更になり、塗工幅を変更する必要が生じた場合には、ネジ軸棒(26)の操作端部(26a)を回転させて両サイドダム(24)(24)間の距離を変えることにより対応できる。
【0025】全てのロールを所定の方向に回転させた状態において(図1参照)、第1ロール(11)と第2ロール(12)とのニップ間のクリアランス(C)に塗工液(T)(例えばシリコン樹脂などの無溶剤樹脂)を供給すれば、この塗工液(T)は前記クリアランス(C)を流れ、まず第2ロール(12)の外周面上に転写される。そして、第3ロール(13)、第4ロール(14)の各外周面を経由して、第5ロール(15)の外周面にまで順次転写されていく。一方、ウエブ(W)は、上記ニップロール(N)とバックアップロール(B)とによりニップされたのちバックアップロール(B)の外周面上を走行して方向が転換され、その後バックアップロール(B)と第5ロール(15)とによってニップされる。この時、第5ロール(15)の外周面上の塗工液(T)がウエブ(W)に転写され、該ウエブ(W)の表面に対し連続して塗工液(T)が塗着されていく。なお、被塗工物であるウエブ(W)の素材(紙、アルミ箔、プラスチックなど)に応じ、第5ロール(15)をゴムロール、セラミックスコートロール、ハードクロムメッキロールから適宜選択して塗工面の安定化を図ることができる。
【0026】第1ロール(11)の回転は非常に緩慢であるが、第2ロール(12)から第5ロール(15)にかけて次第に高くなるように構成され、最終的には、バックアップロール(B)上のウエブ(W)の走行速度に見合ったスピードに達する。具体的に言えば、ウエブ(W)の走行速度(バックアップロール(B)の回転速度)を100とすれば、第1ロール(11)の速度比は1%であり、第2ロール(12)は3〜30%、第3ロール(13)は30〜50%、第4ロール(14)は50〜80%、第5ロール(15)は80〜110%のごとくであるが、これに限るものではない。
【0027】このように、ロールの回転速度を順次上げていくことにより、各ロール外周面上に転写される塗工液(T)の塗工幅が、図3に示すように次第に幅広に拡大していく。そこで、拡大された塗工幅を、バックアップロール(B)の手前側にて、一旦ウエブ(W)の幅寸法に見合った幅に調整する必要が生じる。この問題に鑑み、本実施例では塗工液(T)の両耳端部を掻き取って、幅寸法を調節する掻取り装置が第4ロール(14)の近傍に装備されている。以下、図4および図5に基づいて、この掻取り装置(40)を説明する。
【0028】掻取り装置(40)は、大きく分けて、支持軸(42)と、可動体(44)と、ブレードよりなるスクレパー(46)とにより構成する。すなわち、図に示すように、第4ロール(14)の径方向外方位置に、幅方向に延びる支持軸(42)が取り付けられている。この支持軸(42)には、左右一対の可動体(44)が固定ネジ(48)によってしっかりと軸着されている。この可動体(44)は、前記固定ネジ(48)を緩めることによって装着状態が緩解されるので、可動体(44)上面から突出する球状の取手部(50)を持って支持軸(42)に沿って(幅方向に)移動させることができ、かつ支持軸(42)を中心とした回転運動が可能となる。可動体(44)におけるロール側の端部には、プラスチック刃(プラスチックブレード)よりなるスクレパー(46)(幅寸法、例えば150mm)が取り付けられている。このスクレパー(46)は、取付位置から第4ロール(14)に向かうとともに先端が外周面上にまで達しているので、第4ロール(14)を回転させることにより、該ロール上の塗工液(T)をスクレパー(46)の先端(刃先)(46a)により掻き取ることができる。
【0029】なお、左右一対の可動体(44)は、第4ロール(14)の近傍において次のように位置決め固定される。すなわち、右側の可動体(44)は、これにおけるスクレパー(46)の内側の縁部が、図3に示すように、ウエブ(W)の右側の縁部(耳部)に対応する位置あるいはそれよりも若干内方側の位置に固定され、また左側の可動体(44)は、これにおけるスクレパー(46)の内側の縁部が、図3に示すように、ウエブ(W)の左側の縁部(耳部)に対応する位置あるいはそれよりも若干内方側の位置に固定される。このようにすることにより、バックアップロール(B)の手前側にて塗工幅をウエブ(W)の幅寸法に見合ったものに調整することができる。これにより、塗工液(T)がウエブ(W)の両耳部からはみ出してバックアップロール(B)の外周面が汚れるのを防止することができる。
【0030】しかし、実際は、第5ロール(15)の回転速度が、第4ロール(14)の回転速度よりも高くなっているので、塗工幅は第5ロール(15)上にてさらに拡大し、最終的にはウエブ(W)の幅よりも僅かに大きくなることもある。この場合にあっては、塗工液(T)がウエブ(W)の耳部から僅かにはみ出し、バックアップロール(B)の外周面に付着して汚染原因となる可能性が生じるが、本実施例のロールコータ(A)にあっては、バックアップロール(B)の外周面に塗工液(T)が付着した場合、これを一旦ニップロール(N)に転写し、当該塗工液をニップロール(N)上で取り除くクリーニング装置がニップロール(N)の近傍に取り付けられている。以下、図6および図7に基づいてクリーニング装置(60)を説明する。
【0031】図7に明瞭に示されているように、ニップロール(N)の径方向外方において、プラスチック刃(プラスチックブレード)よりなるドクター(62)が設けられている。このドクター(62)は、ニップロール(N)の略全幅に亘り幅方向に延びている。符号(64)は、コの字状をなすドクター保持具であり、長手方向全域にスリット(64a)を有している。上記したドクター(62)は、その下部が前記スリット(64a)に挿入されて固定されている。前記保持具(64)に固定されたドクター(62)は、ニップロール(N)の接線方向(あるいはそれに近い方向)に延び、しかもその先端(刃先)(62a)がニップロール(N)の外周面にまで達している。符号(66)は、ロールコータ本体(10)から延びるアーム部材(68)であり、図中におけるP点を中心として回動可能に設けられている。このアーム部材(68)に、前記したドクター保持具(64)が取着されている。これらドクター(62)、ドクター保持具(64)、アーム部材(68)によってクリーニング装置(60)が構成される。アーム部材(68)を回転させることによりドクター(62)が一緒に回動するので(図6における2点鎖線参照)、ドクター(62)が不要な時はニップロール(N)から退避させておくことができる。また、アーム部材(68)の回動度合を調整することにより、ニップロール(N)に対するドクター(62)の当接状態を適宜調節することができる。
【0032】塗工液(T)がウエブ(W)の耳部からはみ出してバックアップロール(B)の外周面に付着し、延いてはニップロール(N)が汚れた場合、上記したクリーニング装置(60)におけるドクター(62)をニップロール(N)の外周面に当てることにより、その先端(刃先)(62a)により削り落とされる(掻き落とされる)。
【0033】本実施例のロールコータ(A)は上記のように構成されているので、塗工の高速化と同時に塗工精度を向上させることができる。すなわち、第1ロール(11)からバックアップロール(B)までの回転速度を、従来よりも低い速度比で以て徐々に上げたとしても、本発明のロールコータ(A)は、従来よりもロールの数が多いので、その分、バックアップロール(B)の1つ手前のロールを従来より速いスピードで回転させることができる。また、回転速度のアップがより緩やかなほど、塗工への悪影響を回避できるので、結果的には塗工精度が向上する。
【0034】また、ロールコータ本体(10)を、ベース部(10a)と、これに対して着脱自在に取り付けられたカセット部(10b)とにより構成し、第1ロール(11)から第4ロール(14)までの各ロールを前記カセット部(10b)に装備したので、カセット部(10b)をベース部(10a)から取り出すと同時に第1ロール(11)から第4ロール(14)までの各ロールを取り出すことができ、ロールの清掃(洗浄)やメンテナンスが非常に簡便となる。また、前述したように、上記第1ロール(11)から第4ロール(14)までのロールをカセット部(10b)ごと取り出すことができるので、これらのロールに邪魔されずに第5ロール(15)からバックアップロール(B)までの各ロールの清掃(洗浄)やメンテナンスを行なうことができる。
【0035】さらには、液溜空間(22)に供給された塗工液(T)における幅方向への流れ込みを阻止するサイドダム(24)が、幅方向に移動可能に取り付けられているので、ひとたび塗工幅が変更すれば、前記サイドダム(24)の移動を以てこれに対応できる。また、バックアップロール(B)の手前側において、幅方向左右両側にそれぞれ掻取り装置(40)が設けられているので、もはやアンダーカットロールを使用する必要がなくなる。
【0036】なお、本実施例にあっては、第1ロール(11)からバックアップロール(B)までのロール列を6本のロールにより構成したが、これに限らず、7本あるいは8本のロールにより構成することもできる。
【0037】
【発明の効果】本発明により、塗工の高速化と同時に塗工精度を向上させることができた。
【0038】また、第1ロールから第4ロールまでのロールをカセット部ごと取り出すことができるので、各ロールの清掃(洗浄)やメンテナンスが容易となった。さらに、塗工幅の変更に対しても簡単に対応でき、アンダーカットロールの使用を省略することもできる。




 

 


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