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発明の名称 泡噴出ポンプ容器
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平10−156232
公開日 平成10年(1998)6月16日
出願番号 特願平9−305499
出願日 平成2年(1990)11月7日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 康徳 (外2名)
発明者 植平 庄治 / 宮城 孝
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 発泡性の液体を収容した容器の開口部の内側に設けられる空気ポンプのための空気用シリンダと液体ポンプのための液用シリンダとを樹脂により同心円状に且つ一体成形して設けた二重シリンダと、前記液用シリンダの底部と前記容器の底部とを連通する吸液管と、前記空気用シリンダ内と前記液用シリンダ内とをそれぞれ上下移動する空気用ピストンと液用ピストンとを同心円状に一体的に設けてなるピストン体と、前記ピストン体の上端に設けられる泡噴出用の穴部を有するノズル体と、前記穴部と前記空気用シリンダ内とを連通させる空気流路と、前記液用シリンダ内と前記穴部とを連通させる液流路と、該液流路の途中に配設される第1逆止弁と、前記液用シリンダ内の下端部に配設される第2逆止弁と、前記穴部に配設されるシート状の多孔体と、該多孔体の配設箇所の手前側に設けられ、前記空気流路を通ってきた空気と前記液流路を通ってきた液体とが混合する混合室と、前記ピストン体を前記二重シリンダに対する上死点側に付勢する付勢バネと、前記容器内の液体と容器外の外気とを連通させて容器内が負圧になることを防止する外気導入手投と、前記二重シリンダを前記容器に対して固定させかつ前記ピストン体を挿通し案内する蓋体と、前記空気用シリンダと前記空気用ピストンとで形成される空気室内への外気導入を前記空気用ピストンの外周面と前記蓋体の挿通の間隙を介して行うための第3逆止弁とを備え、前記ピストン体の空気用ピストンの摺動部と液用ピストンの摺動部とに、前者が上で後者が下となるように高低差を設けて前記上下移動させるように、前記液用シリンダを前記空気用シリンダの下方に延出させた泡噴出ポンプ容器であって、前記空気用シリンダは、その底部の少なくとも中央部分が上方に反転しており、一方、前記液用シリンダは、前記空気用シリンダの底部反転部分の上端部と連結してから下方に向かって延びていると共にその連結部分の内面が、上方から下方に行くに従って次第に直径が小さくなるように内方かつ下方に傾斜していることを特徴とする泡噴出ポンプ容器。
【請求項2】 前記空気用シリンダの底部反転部分上端部と連結している液用シリンダの連結部分が、全体として上方から下方に行くに従って次第に直径が小さくなるように内方且つ下方に傾斜している形状であることを特徴とする請求項1に記載の泡噴出ポンプ容器。
【請求項3】 前記ピストン体の上限位置における前記液用ピストンの摺動部の上端位置が、前記空気用シリンダの下端内面位置よりも上方位置にあることを特徴とする請求項1または請求項2のいずれかに記載の泡噴出ポンプ容器。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、洗剤やハンドソープやシャンプー等の発泡性の液体を、空気と混合させた後に、均一な泡を小出しに噴出する泡噴出ポンプ容器に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、高圧ガスを使用しない泡噴出ポンプ容器としては、幾つか知られているが、例えば実公昭58−23415号公報や実公昭57−20285号公報に記載されているものが知られている。これらの泡噴出ポンプ容器は、発泡性の液体を収容した容器の開口部付近に液用シリンダと空気用シリンダとを備えた二重シリンダと、液用シリンダの底部から容器の底部まで延びる吸液管と、液用シリンダ内と空気用シリンダ内とをそれぞれ摺動して上下動する液用ピストンと空気用ピストンとを一体化したピストン体と、ピストン体の上端に設けられる泡噴出用の穴部を有するノズル体と、穴部と空気用ピストンとを連通させる空気流路と、液用ピストンと穴部とを連通させる液流路と、液流路の途中に配設される第1逆止弁と、液用シリンダ内に配設される第2逆止弁と、ピストン体を二重シリンダに対する上死点側に付勢する付勢バネと、二重シリンダを容器に対して固定させる蓋体と、穴部内の空気流路と液流路の合流点において外気の導入と排出と泡の排出の機能を有するスポンジ等の通気介在物としての多孔体を配設してなる構成である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記の泡噴出ポンプ容器は、外気をシリンダ内に導入させる機能と、泡を生成及び排出させる機能とを備えている結果、外気導入時の流体抵抗が大きくなりピストン体の上下運動が円滑にできにくくなる問題点と、多孔体に残った泡の液体成分が乾燥固化することに起因する目詰まりの問題点があった。
【0004】また、泡噴出ポンプ容器のうち、液用シリンダの上方に空気用シリンダがあるタイプのものは、二重シリンダ全体としての長さが長いので、容器全体の高さが高くなるという問題点がある。
【0005】一方、液用シリンダと空気用シリンダの底部が事実上同一位置にあるタイプのものは、液用ピストンの摺動部と空気用ピストンの摺動部とが事実上同一高さにあるので、ピストン体の押し下げ操作時にピストン体が不安定で傾きやすく押し下げ操作がし難いと共に通気性介在物へ送る空気量が変化してしまい液体との混合比を一定にできないという問題点があった。
【0006】更に、液用シリンダの上端部分は、空気用シリンダの上端部分よりも下方位置にあり、しかも空気用シリンダよりもかなり小径であるので、ピストン体を二重シリンダ内に挿入してポンプを組み立てる際に、液用ピストンを液用シリンダ内に挿入するのが難しく、組み立てに熟練ないし時間を要するという問題点があった。
【0007】したがって、本発明の泡噴出ポンプは上記の問題点に鑑みてなされたものであり、多孔体に残った泡の液体成分が乾燥固化しないので目詰まりの問題がなく、また、液用シリンダの上方に空気用シリンダが設けてあるタイプの二重シリンダ全体としての長さを短くできるので、容器全体の高さが低くなり、更に、押し下げ操作時にピストン体が安定しているので送り出す空気量が変化せず、液体との混合比を常に一定にでき、かつまたピストン体を二重シリンダ内に挿入してポンプを組み立てる際に、液用ピストンを液用シリンダ内に挿入する作業が容易で、組み立てに熟練ないし長い時間を必要としない泡噴出ポンプ容器の提供を目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明によれば、発泡性の液体を収容した容器の開口部の内側に設けられる空気ポンプのための空気用シリンダと液体ポンプのための液用シリンダとを樹脂により同心円状に且つ一体成形して設けた二重シリンダと、前記液用シリンダの底部と前記容器の底部とを連通する吸液管と、前記空気用シリンダ内と前記液用シリンダ内とをそれぞれ上下移動する空気用ピストンと液用ピストンとを同心円状に一体的に設けてなるピストン体と、前記ピストン体の上端に設けられる泡噴出用の穴部を有するノズル体と、前記穴部と前記空気用シリンダ内とを連通させる空気流路と、前記液用シリンダ内と前記穴部とを連通させる液流路と、該液流路の途中に配設される第1逆止弁と、前記液用シリンダ内の下端部に配設される第2逆止弁と、前記穴部に配設されるシート状の多孔体と、該多孔体の配設箇所の手前側に設けられ、前記空気流路を通ってきた空気と前記液流路を通ってきた液体とが混合する混合室と、前記ピストン体を前記二重シリンダに対する上死点側に付勢する付勢バネと、前記容器内の液体と容器外の外気とを連通させて容器内が負圧になることを防止する外気導入手段と、前記二重シリンダを前記容器に対して固定させかつ前記ピストン体を挿通し案内する蓋体と、前記空気用シリンダと前記空気用ピストンとで形成される空気室内への外気導入を前記空気用ピストンの外周面と前記蓋体の挿通の間隙を介して行うための第3逆止弁とを備え、前記ピストン体の空気用ピストンの摺動部と液用ピストンの摺動部とに、前者が上で後者が下となるように高低差を設けて前記上下移動させるように、前記液用シリンダを前記空気用シリンダの下方に廷出させてある泡噴出ポンプ容器であって、前記空気用シリンダは、その底部の少なくとも中央部分が上方に反転しており、一方、前記液用シリンダは、前記空気用シリンダの底部反転部分の上端部と連結してから下方に向かって延びていると共にこの連結部分の内面が、上方から下方に行くに従って次第に直径が小さくなるように内方かつ下方に傾斜していることを特徴としている。
【0009】また、前記空気用シリンダの底部反転部分上端部と連結している液用シリンダの連結部分が、全体として上方から下方に行くに従って次第に直径が小さくなるように内方且つ下方に傾斜している形状であることが好ましい。
【0010】更に、前記ピストン体の上限位置における前記液用ピストンの摺動部の上端位置が、前記空気用シリンダの下端内面位置よりも上方位置にあるようにするとより好ましい。
【0011】
【作用】上記の構成により、空気用シリンダの下方に液用シリンダが形成されていると共に、空気用シリンダ内面と接触しながら上下に摺動する空気用ピストンの摺動部と液用シリンダ内面と接触しながら上下に摺動する液用ピストンの摺動部とが、上下方向に離れており、その結果、ピストン体の押し下げ操作時に、ピストン体は上下2箇所で支持されていることになるので、ピストン体の押し下げ繰作時にピストン体が傾くことやぐらつきが起こり難い。従って、空気用ピストンの摺動部と空気用シリンダ内面との接触不良に起因する空気室内からの空気送り出し量の変動は生じない。
【0012】また、液用シリンダが空気用シリンダの下方にはあるが、空気用シリンダの底部の少なくとも中央部分が上方に反転しており、液用シリンダは、この反転部分の上端部にその上端部を連結し、それから下方に延びている。
【0013】即ち、本発明の二重シリンダ全体の長さは、空気用シリンダの長さと液用シリンダの長さの和よりもかなり短くなっているので、空気用シリンダの下方に液用シリンダを有する従来の泡噴出ポンプ容器の様に、発泡性液体を収容する容器の高さ寸法をあまり大きくする必要がない。
【0014】更に、液用シリンダの上端部分の内面が上方から下方に行くに従って次第に直径が小さくなるように内方かつ下方に傾斜しているので、ピストン体を二重シリンダ内に挿入してポンプを組み立てる際に、液用ピストンを液用シリンダ内に挿入し易い。
【0015】更にまた、多孔体として薄いシート上の多孔体を使用し、また容器内と容器外とを連通させる外気導入手段を設け、しかも空気用シリンダと空気用ピストンとから形成される空気室への外気導入を空気用ピストンの外周面と蓋体の挿通の間隙を通して行うための第3逆止弁を空気用ピストンに設けたので、外気導入時の流体抵抗が少なく、ピストン体の上下運動が円滑にしかもスピーディに行えるし、泡の液体成分が多孔体内で乾燥固化することに起因する目詰まりが殆ど発生しない。
【0016】また、ピストン体の上限位置(上死点)における液用ピストンの摺動部の上端位置が、空気用シリンダの下端内面位置よりも上方位置になるように空気用シリンダ底部の反転部分の長さを長くすれば、二重シリンダ全体の高さ寸法がより短くて済むようになる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の泡噴出ポンプ容器の第1実施形態を上下半分に別けて図面参照の上で説明する。
【0018】先ず、図1は泡噴出ポンプ容器の第1実施形態の上部分を示す縦断面図であり、また図2は泡噴出ポンプ容器の下部分を示す縦断面図である。
【0019】先ず、図1において、樹脂材料を使用して、例えばブロー成形される円筒形状の容器1内には、界面活性剤等が混入されて空気との混合により発泡する性質が付与された発泡性の液体Aが、最大液面高さの液面Wまで収納されている。この容器1の上部開口部の外周縁部には雄ネジ部の開口ネジ部1aが一体形成されており、この開口ネジ部1aに対して大蓋体15の雌ネジ部である内ネジ部15aを螺合した状態を保持することによつて、容器の気密状態を保つ一方、以後説明するポンプ組み立て体を完成状態で容器1に対して固定できるようにしている。
【0020】次に、ポンプ組み立て体の構成について説明する。ポンプのシリンダ部分は、例えばポリプロピレン樹脂等の樹脂から一体成形されるとともに、図示のように同心円形状に大小2個の空気用シリンダ部3cと液用シリンダ部3dを形成した二重シリンダ3として形成されている。この二重シリンダ3は上方に開口しており、この開口縁部には小蓋体14に対して圧入後に係止される係止部位を有した嵌合環部3aと、容器1に対して固定される部位となるフランジ部3bとが夫々円環状に形成されている。したがつて、図示の組み立て状態にするためには二重シリンダ3内に、後述する各部品を組み付けた後に、予め上述の大蓋体15を二重シリンダ3のフランジ部3bに対して挿入して、最後に着色したポリプロピレン樹脂等から射出成形される小蓋体14の外壁係止部14cと内壁部14bの間に嵌合環部3aを圧入係止させて一体的にして、大蓋体15がポンプ組み立て体から脱落しないようにすればよい。
【0021】次に、二重シリンダ3は図示のように、嵌合環部3a、フランジ部3bに続き、容器1の開口ネジ部1aの内径よりもやや小さい外直径を有しており、略円筒形状を有する空気用シリンダ部3cと、空気用シリンダ部3cの底部3eの中央部分で空気用シリンダ部3cと連結しており、全体として略空気用シリンダ部3cと同心円の円筒形状で、空気用シリンダ部3cよりも小径の液用シリンダ部3dとを備えている。
【0022】更に詳細に述べると、空気用シリンダ部3cは、嵌合環部3aよりも内径が小さい案内筒部3c1と、案内筒部3c1とテーパー部で連結されており案内筒部3c1よりも内径が小さいシリンダ部3c2とからなる筒部と、シリンダ部3c2の下端から直径方向内方へ延び、中央部分が上方に反転している略円錐台形(または、外周面が下方から上方に行くに従って直径が次第に小さくなるような傾斜面をもつ形状)の反転部分3e1となっている底部3eとから成る。一方、液用シリンダ部3dは、空気用シリンダ部3cの底部3eの反転部分3e1の上端であって、後述するシール突起部3fが形成されている短い略逆円錐台形(または、外周面が上方から下方に行くに従って直径が次第に小さくなるような傾斜面をもつ形状)部分3d1の上端で連結し、その略逆円錐台形連結部分3d1から下方に延びており、下端付近で直径が小さくなっている。本実施形態では、図1と図3に示すように、空気用シリンダ部3c2の底部反転部分3e1及び液用シリンダ部3dの上部連結部分3d1は、外周面だけでなく内周面も、略円錐台形又は略逆円錐台形にしてあるので、他の部分とは肉厚が殆ど変わっていない。
【0023】尚、嵌合環部3aと案内筒部3c1 とシリンダ部3c2 のそれぞれの内径と、後述する空気用ピストン10の摺動シール部10jの外直径との寸法関係は、嵌合環部3aの内径が摺動シール部10jの外直径よりも大きく、案内筒部3c1の内径が摺動シール部10jの外直径と略等しくされ、シリンダ部3c2 の内径が摺動シール部10jの外直径よりも僅かに小さくなつている。また、内径の異なる内面部同士の間はテーパ部で連結されている。以上の構成により、空気用ピストン10と液用ピストン12とを予め組み立てた後に、各ピストンを各シリンダ内に挿入する際に、空気用ピストン10の摺動シール部10jを、嵌合環部3a、フランジ部3b、案内筒部3c1 、シリンダ部3c2 の順に降下させるだけで、必然的に液用シリンダ部3dと液用ピストン12との芯合わせができるので、挿入作業が容易である。しかも、この作業中に各ピストンの摺動部を傷付ける虞れがない。
【0024】また、液体と気体との混合比率は空気用シリンダ部3cと液用シリンダ部3dとの容積比により略決定されるが、泡を発生させるためには空気量が、液体量よりも十分に多いことが必要である。一方、二重シリンダ3の全体の長さをあまり大きくすると、それに見あうだけ容器1の高さを大きくしなければならなくなるので、上述のように空気用シリンダ部3cの底部3eの中央部分を上方へ反転させ、その上端部分と液用シリンダ部3dとを連結する構成としている。
【0025】上記実施形態によれば、図1と図2から明らかなように、空気シリンダ部3cの底部3eの上方反転部分3e1をかなり長くしてあるので、液用シリンダ部3dの内面と接触して上下動する部分である後述の液用ピストン12の摺動シール部13c上端部が、液用ピストン12が上死点の位置にあるときに、空気用シリンダ部3cの下端内面位置よりもかなり上方位置にある。したがって、二重シリンダ部3の長さは、空気用シリンダ部3cの長さと液用シリンダ部3dの長さとの和よりもかなり短く、両シリンダ部の長さの和が二重シリンダ部の長さとなっている空気用シリンダ部下端部から直ちに液用シリンダ部に連結されている従来のタイプの泡噴出ポンプ容器に比べると、液体を収容する容器の高さをかなり低くできるという利点がある。
【0026】さらにまた、液用シリンダ部3dを空気用シリンダ部3cの底部3eの上端部から垂設する一方、空気用ピストン10の摺動シ−ル部10jと液用ピストン12の摺動シール部13cとに高低差ををつけたので、摺動自在のピストンが少なくとも上下の2か所で支持されることになり、それだけピストンの傾きやグラツキの防止に効果がある。
【0027】一方、この液用シリンダ部3dの空気用シリンダ部3cに対する連結部の裏側には円環状のシール突起部3fが空気用シリンダ部3c内において上向きに突出されて形成されており、搬送や保管時等にはこのシール突起部3fに対して後述する空気用ピストンが嵌合する状態にされて密閉状態を保持できるようにしている。さらに、シール突起部3fから内方の内面は、図示のようにすり鉢状に形成されてから、液用ピストン12の摺動シール部13cと接触する部分の液用シリンダ部3dの内周面に移行するように連続形成されており、後述の摺動シール体13を液用シリンダ部3d中に容易に引つ掛かることなく挿入し組み立てることができる配慮がされている。
【0028】一方、容器1内が負圧になることを防止する外気導入手段として、空気用シリンダ部3cの案内筒部3c1 には外気を上述の小蓋体14の内ネジ部14aを介して容器1内に導入させるための外気導入穴部3gが穿設されており、(図1の右側参照)発泡性液体Aが消費された体積分に相当する外気をこの外気導入穴部3gを介して容器1内に導入することで、容器1内が負圧になることを防止している。また、二重シリンダ3のフランジ部3bと容器1の開口端部1bの間には密閉状態を保持する軟質樹脂からなる円環状のシール体2が介在されている。このシール体2は空気用シリンダ部3cの案内筒部3c1 の上部外周面に嵌り込む円環部2cと、大蓋体15の容器1に対するネジ閉めによりシール部2aがパツキンの役割をして密閉状態を確保するものであるが、このシール体2の一部には外気導入穴部3gを塞ぐ弁体の役割をする肉薄の舌部2bが空気用シリンダ3に対する付勢力を得る形状に形成されており、この舌部2bが上述した外気導入時のみ弾性変形して開き、それ以外の時には、常に外気導入穴部3gを塞いで、容器の搬送または保管時に、この外気導入穴部3gから液体Aが空気用シリンダ3c内に漏洩することを防止するようにしている。
【0029】引き続き、図2を参照して、容器1は周知のように底部1cが一部深く形成されて容器の座りを良くして強度を高める一方、発泡性液体Aを消費して液面Wが図示のように下がつても最後まで中空の吸液管4を介して吸液できるようにしている。 一方、二重シリンダ3の液用シリンダ3dは下方に延びて形成されており、直径を細くした下部穴部3iで終っている。この下部穴部3iには吸液管4の上端4aが圧入されている。下部穴部3iと液用シリンダ3dの間の段差部位の内側にはボール台座3jが形成されておりステンレスボール等からなり耐腐食性に優れる第2ボール8が実線と破線図示の位置に移動自在にセツトされている。この液用シリンダ3d内には、さらに栓体5が図示のようにボール台座3jに対して蓋をする状態で設けられており、第2ボール8を破線図示の位置に位置規制させるとともに、後述の噴射ノズル体の押圧力に対する反発力を与えるコイルスプリング6の受部となる円環状の台座部5cを設けている。この栓体5の頭部には、栓部5aが形成されており、この栓部5aがピストンを形成する摺動シール体13の導液穴部13bに嵌合することで搬送や保管時等における液体Aの漏洩防止を図るようにしている。この栓部5aと台座部5cの間には開口部5bが形成されており、第2ボール8が破線図示の位置に移動した際に開口部5bを介して液体Aを液用シリンダ部3d内に導入させるようにしている。
【0030】再度、図1において、ポンプ組み立て体のピストンに相当する部分は、上述の二重シリンダ3の空気用シリンダ部3cと液用シリンダ部3d内において上下方向に一体的に摺動される構成である。このために、空気用ピストン10は空気用シリンダ部3cの内壁面(具体的にはシリンダ部3c2 の内壁面)を密閉状態で上下方向に摺動する際に十分に気密を確保できるようにした上下1組の摺動シール部10jと、空気室部10iを設けた帽子状体で構成されており、空気室部10iの中心部位から上方に向けて中空状のロッド部10aがさらに一体形成されている。また、図から明かなように、空気用ピストン10の摺動シール部10jは空気用シリンダ部3cの内壁面と上下2か所で接触するので、たとえ使用者が空気用ピストン10を斜めに押圧しても密閉状態を確保できる。この結果、常に空気と液体の混合比率を一定にできる。
【0031】一方、空気用ピストン10には液用ピストン12が圧入されて一体的に固定され一体的に移動可能にされている。この液用ピストン12は内部に液体を導くために図示のような筒状体からなり、上部に第1ボール7を保持するボール台座12bを有するとともに、導液部12aに連通する開口部12cを設けている。
【0032】この第1ボール7は小コイルスプリング20の作用により常時は実線図示の位置に位置されるが、後述の使用動作時には導液部12aに導入された液体Aの圧力により第1ボール7が押されるので小コイルスプリング20が圧縮され、第1ボール7が破線図示の位置に移動して、開口部12cと混合室11とが連通する結果、液体が混合室11内に送り込まれる。ここで、この第1ボール7は自重のみでボール台座12b上に位置させることも可能であるが、小コイルスプリング20を設けることで容器1の転倒時において液漏れを防止できるようにしている。また、この第1ボール7は第4図の第1ボールとコイルバネの一体成形品の外観図に示すように小コイルスプリング20と一体成形できる。
【0033】一方、この液用ピストン12の下端には液用シリンダ3d内を上下方向に気密状態を保持して摺動される摺動シール部13cを有した摺動体13の圧入部13aが図示のように圧入されている。この摺動体13には上述の栓体5の栓部5aに嵌り込んで気密状態を保持するとともに、液体を導入させる流路となる導液穴部13bが設けられている。さらに、この摺動シール部13cの下側には上述のコイルスプリング6の上端が当接されており、空気用ピストン10と液用ピストン12の一体物を図示の位置に移動するように付勢できるようにしている。
【0034】次に、空気用ピストン10のロッド部10aの端部10eに対しては噴出ノズル体17が圧入されて一体的に固着される。このために噴出ノズル体17には凹部を有した圧入穴部17fが形成されておりロッド部10aの凸部が嵌って固定できるようにしている。このロッド部10a上端には液体と空気を混合させて泡を生成させる混合室11が上述の小コイルスプリング20の収容室も兼ねて形成されている。この混合室11の中心上部位には空気と液体を混合して生成させた泡を後述の網体へ噴出させる開口穴部10cが設けられているが、この開口穴部10cの回りには小コイルスプリング20を中央部に配設させるためのリブ10dが放射状に形成されている。このリブ10dのさらに下方には空気用ピストン10の空気室部10i内の空気を案内させる複数の空気通路部10fが放射状に形成されている。空気通路部10fの下方開放部位の近傍には上述の二重シリンダ体3のシール突起部3fに嵌るシール部10hが形成されており、嵌合されてシール状態にできるようにしている。
【0035】次に、空気用ピストン10の上部壁には外気を導入させる際に作用する外気導入用の逆止弁が一体的に設けられている。この逆止弁は、第3ボール9を実線と破線図示の位置に移動自在に内蔵した逆止弁部10kと、逆止弁部10kの上部において開口しており第3ボール9が上方に移動した場合に塞がれる開口部10Lと、第3ボール9を実線図示の位置で保持して開口部10Lを介して外気を導入できるようにするストッパー部10mとから構成されている。
【0036】一方、空気用ピストン10のロッド部10aはその外周面と小蓋体14の開口部14d内周面との間で間隙を保って案内されており、第3ボール9からなる逆止弁への外気の導入はこの間隙を介して行なうようにしている。
【0037】次に、上述の噴出ノズル体17の圧入穴部17f中にはポリエステル繊維を使用した200メッシュ/インチ程度の網であって厚さが0.06ミリメートルの網体18がスペーサ19の上下に2枚介在されてから噴出ノズル体17が圧入されている。この網体18の番手により泡の直径が決定されるとともに網体18を通過させることで混合室部10b内ではランダムな直径であった泡を、細かい均一な泡にさせて噴出ノズル体17の穴部17bとノズル穴部17aを通して外部に噴出することができる。この網体18は1枚でも良い。尚、網体18としては、他にはナイロン、ポリエチレン、ポリプロピレン、カーボンの繊維や、ステンレススチール線を使用しても良く、20乃至400メッシュ/インチで厚さが0.01乃至2ミリメートルの網が良い。好ましくは、50乃至300メツシユ/インチで厚さが0.03乃至0.5ミリメートルの網が良い。
【0038】また、網体18に替えて0.03乃至0.5ミリメートルの大きさの小孔を多数設けた厚さが0.01乃至2ミリメートルのシート状体をポリエチレン、ポリプロピレン等の熱可塑生樹脂で射出成形したものや、同様の小孔と厚さの燒結成形体もしくは金属板のエッチングしたものを用いても良い。
【0039】一方、噴出ノズル体17の圧入穴部17fの外側には雄ネジ部の外ネジ部17dが形成されており、この外ネジ部17dが小蓋体14の雌ネジ部である内ネジ部14aに対して螺合させることができるようにして長期保管または搬送時における密閉状態の確保ができるように配慮されている。このために内ネジ部14aの下方に形成されている開口部14dの内直径と外ネジ部17dの下方に形成されている外周部17eの外直径との寸法関係は外周部17eの外直径を僅かに大きくしてあり、上述の外ネジ部17dが小蓋体14の雌ネジ部である内ネジ部14aに対して螺合された場合に、開口部14d内に外周部17eが嵌め込まれ、空気用シリンダの上部空間を気密保持できるようにしている。
【0040】次に、上述の構成の作用について順次説明する。図3は上述した泡噴出ポンプ容器を長期保管または搬送時の状態にした様子を表した縦断面図である。
【0041】本図において、容器内には液体が液面Wまで収容されており、この液体が搬送時や店内における展示時等の未使用時において内容液が液漏れしないよう各部品間の接触部分を加圧接触させて密閉状態を確保している。この状態にするために、ノズル体17をコイルスプリング6の付勢力に抗して小蓋体14に押圧し、内ネジ部14aに対して外ネジ部17dを螺合させるように回動させる。
【0042】この結果、栓体5の栓部5aが液用ピストン12に固定されている摺動体13の導液穴部13bに嵌つた状態の第1シール部S1と、二重シリンダ3のシール突起部3fが空気用ピストン10のシール部10hに嵌る第5シール部S5と、噴出ノズル体17の外周部17eが小蓋体14の開口部14dに嵌る第4シール部S4が夫々形成される。
【0043】一方、大蓋体15を容器1に対してシール体2を介して螺合して第2シール部S2が形成されるが、このシール体2には肉薄の舌部2bが一体形成されており、この舌部2bにより外気導入穴部3gを塞ぐ第3シール部S3を形成している。以上の第1から第5シール部により、密閉状態が確保されているので容器の搬送や保管時に内容液の液漏れが起きない。
【0044】次に、上述のように構成された泡噴出ポンプ容器で泡を噴出させる手順について図1、図2を参照して述べると、先ず、図3の長期保存状態を解除して、液用ピストン12の導液部12a内に液体Aが導入されていない状態において、噴出ノズル体17を下方へ押すと、空気用シリンダと液用シリンダの内圧の上昇により第1ボール7と第3ボール9は破線図示の位置に夫々上昇されて、第2ボール8のみが実線図示の位置に留まる。
【0045】その後、噴出ノズル体17から手を放つと、コイルスプリング6の復元力により空気用ピストン10と液用ピストン12の一体物が上昇する。この時に液用シリンダ3d内は負圧になり第1ボール7からなる第1逆止弁が閉塞されてから、液用シリンダ3d内が更に負圧化されて第2ボール8からなる第2逆止弁が開口し液体Aが液用シリンダ内に吸い上げられる。これと同時に空気室部10i内も負圧になり、第9ボールからなる第3逆止弁が開くので、外気がロッド部10aと小蓋体14の開口部14dの間の隙間を通って抵抗なく空気室部10i内に送り込まれて泡噴出の準備をする。そして、再びピストン体を下降させると、空気用シリンダの空気室部10i内に導入された外気が加圧されて第3逆止弁を閉塞する。この結果、空気室部10i内で行き場を失った空気は加圧されて空気流路部10fを通って上昇して混合室11へ送り込まれる。これと同時に、液用シリンダ3d内の液体Aも加圧され液導液部12aを通って上昇して第1ボール7からなる第1逆止弁をコイルスプリング20に抗して開いて、混合室11へ送り込まれる。
【0046】以上の結果、液体Aと空気とが混合室11内で混合して発泡してランダムな直径の泡を発生させる。その後に、これらの泡は更に網体18を通って均質な泡となって噴出ノズル17から外部に噴出される。
【0047】この時、容器内部は液体Aの消費分の減少により負圧化しているので、舌部2bが外方に弾性変形して外気導入孔3gを開口し外気が外気導入孔3gから容器内の上部空間に吸入されて容器内の負圧状態を解消させる。その後、舌部2bは外気導入孔3gを塞ぐ。その後、更にピストン体の上下動を行なうことで、気液の混合比が常に一定であり安定した泡が噴出される。
【0048】続いて、図5は泡噴出ポンプ容器の第2実施形態を示す縦断面図であり、基本構成は第1実施形態の泡噴出ポンプ容器と略同様であるので相違部分について述べる。本図において、蓋体140は噴出ノズル体170を案内する案内穴と、容器100に対してネジ止めする両方の機能を有している。また、コイルスプリング60は液用シリンダ30d内ではなく空気用シリンダ30c内に設けられている。尚、空気用シリンダ部30cの下部は縮径されており、縮径された傾斜壁と底部30eから上方への反転部分30e1との間の狭い空間にスプリング60の下端部が収容される。さらに、上述の外気導入穴部30gは空気用ピストンの摺動シール部10jによりシールされている。そして、液用シリンダ30dの底部には第2ボール8を内蔵後に保持し、吸液管4を圧入保持する圧入部品31が設けられている。以上構成の第2実施形態によつてもピストン体の上下動を行なうことで、気液の混合比が常に一定であり安定した泡が噴出できる。
【0049】尚、上記説明では、混合室11内でランダムな大きさの泡が発生すると述べたが、これは容器1から網体18を取り除いて行ったピストン体の押し下げ実験で確認したものである。
【0050】以上説明してきたように、本発明の各実施形態の泡噴出ポンプ容器によれば、外気導入時の抵抗を小さくしてピストン体の上下運動を円滑にでき、網体内に残った泡の液体成分の乾燥固化による多孔体の目詰まりの発生がなく、かつ、空気用シリンダ内への導入空気量を常に一定にできて液体との混合比を一定にすることができる泡噴出ポンプ容器を提供することができる。
【0051】また、未使用時等において、ノズル体を蓋体に対して螺合させて密閉状態にすることができる泡噴出ポンプ容器とすることができる。
【0052】また、容器外部から空気用シリンダ内に空気を取り入れる構成としたので、容器の上部に無駄なスペースを確保する必要がなく、シリンダ上部の外気導入孔の付近まで液体を収納することができる。
【0053】そして、以上の説明のように、泡は混合室11内において発生させてから、シ−ト状体の多孔体としての網体18により均一にしているので、万が一網体18におい噴射後に目詰まりが予期しない要因で発生した場合にも、シ−ト状体の網体18が薄いことに加えて、次回噴射時に泡を形成している液で目詰まり部分を溶かすので目詰まりが解消される。しかも、外気導入は間隙を介して行なうので、ピストンの上下動には一切影響がない。
【0054】以上説明したように本発明の泡噴出ポンプ容器によれば、泡を噴出させるためのピストン体の押し下げ操作時に、ピストン体が空気用シリンダ内面と液用シリンダ内面の上下2箇所で接触して支持されることになるので、ピストン体が傾いたりぐらつくことがなく、スムーズな押し下げ操作ができると共に空気室から送り出す空気量が常に一定になるようにできる。
【0055】また、本発明の泡噴出ポンプ容器は、空気用シリンダ底部の少なくとも中央部分が上方に反転していると共にこの反転部分の上端部に液用シリンダの上端部が連結しているので、空気用シリンダの下方に液用シリンダを有する従来の泡噴出ポンプ容器に比べて、二重シリンダ全体の長さを短くすることができる。従って、上記した従来の泡噴出ポンプ容器に比べて、液体を収容する容器の高さ寸法を短くすることができる。
【0056】更に、本発明の泡噴出ポンプ容器は、液用シリンダ上端部分の内面が上方から下方に行くに従って次第に直径が小さくなるように内方かつ下方に傾斜しているので、液用ピストンを液用シリンダ内に挿入する作業が容易となり、その結果、ポンプの組立作業が容易に行えるようになる。
【0057】更に又、本発明の泡噴出ポンプ容器は、空気室内への外気導入を第3逆止弁を通して行うので、外気導入時の抵抗が小さく、ピストン体の上下運動を円滑にでき、またシート状多孔体を用いているので、多孔体に残った泡の液体成分の乾燥固化による多孔体の目詰まりの発生が殆どなく、仮に多孔体の目詰まりが発生したとしても、シート状の多孔体が薄いので、次回の泡噴射時に泡を形成している液体により目詰まり部分が溶解されて直ちに目詰まりは解消されるから問題はなく、しかも、上記したように混合室内へ送り込む空気量を常に一定にできるので、液体との混合比を常に一定にすることができる。以上、本発明の実施例を図面により詳述してきたが、具体的な構成はこの実施例に限られるものではなく本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等があっても本発明に含まれる。
【0058】
【発明の効果 】以上説明したように、本発明によれば、多孔体に残った泡の液体成分の乾燥固化に起因する目詰まりの問題がなく、また、液用シリンダの上方に空気用シリンダを有する従来の泡噴出ポンプ容器の二重シリンダと比べて、二重シリンダ全体としての長さを短くできるので、容器全体の高さが低くてすみ、さらに、押し下げ操作時にピストン体が傾き難く安定して押し下げられるので、混合室へ送り出す空気量が変化せず、液体との混合比を常に一定にでき、かつまたピストン体を二重シリンダ内に挿入してポンプを組み立てる際に、液用ピストンを液用シリンダ内に挿入する作業が容易なので、組み立てに熟練ないし長い時間を必要としない泡噴出ポンプ容器を提供することができる。
【0059】




 

 


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