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発明の名称 フランジ継手の製造方法及びその製造装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平10−94846
公開日 平成10年(1998)4月14日
出願番号 特願平8−252538
出願日 平成8年(1996)9月25日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】三宅 宏 (外1名)
発明者 莫 建平 / 関戸 豊
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 フランジ継手の素材である板材に下穴を形成し、該下穴内に、その一方から、下穴の内径より大径の第1パンチを挿通してバーリング加工により根元部が曲面の鍔部を形成し、次で、上記バーリング加工方向と反対の方向から、上記鍔部の内面を拘束する第2のパンチと、外面を拘束するダイスと、鍔部の先端を拘束する第3のパンチで鍔部をしごき、上記バーリング加工時に形成された鍔部の根元部の曲面を徐々に小さくすることを特徴とするフランジ継手の製造方法。
【請求項2】 フランジ継手の素材である板材に形成された下穴に挿通してその下穴周囲をバーリング加工によりテーパ状の鍔部に形成する先細状の第1パンチを有する第1の型装置と、上記バーリング加工の方向と反対の方向から上記のように形成された鍔部内に挿通する先細状の第2パンチと、上記の鍔部の先端面に当接する第3パンチと、上記第2パンチの外周に上記鍔部の板厚と略同等の隙間をもって配置した下ダイスと、上記第2パンチと同軸上でかつ略同径のダイス穴を形成して昇降する上ダイスを有する第2の型装置とからなることを特徴とするフランジ継手の製造装置。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はフランジ継手の製造方法及びその製造装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図15に示すように、流通パイプ100の端部に嵌挿固定されて相手部品101との接続を担うフランジ継手102の製造方法として、従来、図15に示すように、フランジ継手102に単にパンチにより嵌挿穴103を打ち抜き形成したものがある。しかし、このように単に嵌挿穴103を形成したものにおいては、図15に示すように、流通パイプ100にフランジ継手102を溶接104で固定すると、溶接歪によってフランジ継手102が変形し、シール材105によるシール性が悪化する。
【0003】そこで、溶接時のフランジ面への熱伝導量を低減して上記の熱変形を避けるために、上記図16のように打ち抜かれた穴の周囲をパンチとダイによりバーリング加工して図16に示すような鍔106を形成し、該鍔106内に流通パイプ100を嵌挿するようにしたフランジ継手107がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしこの鍔106を形成したフランジ継手107においては、図16に示すように、バーリング加工された嵌合穴と相手側接合面との境界部にR状のダレ108が発生する。
【0005】このようなR状のダレ108を有するフランジ継手107を、図16に示すように、そのダレ108部を接合側にして使用すると、このダレ108によって接合面(シール面)での穴径(A部)が嵌挿穴109の穴径(内径)よりも拡大してしまい、この拡大したダレ部108の穴径に合わせてシール材110の内径も拡大しなければならない。そのため、相手部品111における連通路112の内径を鎖線113のようにパイプ100の内径と合致させた場合にはシール材110の内径と相手部品111の内径とに径差が生じ、シール性が悪化する。
【0006】一方、シール性を重視してダレ108の穴径(A部)とシール材110の内径と、相手部品111における連通路112を図16の実線の如く形成すると、フランジ継手107の嵌挿穴109の穴径及びパイプ100の内径が連通路112よりかなり小さくなり、段差による流通抵抗の増加を招いてしまう。
【0007】つまり、上記のようなバーリング加工によるフランジ継手においては、流体抵抗の低減とシール性確保が背反するという問題がある。そこで、上記のようなダレを消滅させる方法として、公知ではないが、図17に示すように、バーリング加工により形成された上記の鍔106の端面を、バーリング加工と反対の方向から加圧機114で加圧し、上記のダレ108部分を潰してその部分Bを直角に形成する方法や図18に示すように、バーリング加工により形成された上記の鍔106(鎖線部分)を、バーリング方向と同一方向より再度鍔内径より大径のパンチ115で実線の鍔106aに穴加工する方法も考えられる。
【0008】しかし、上記図17に示す製造方法においては鍔106の根元C部にせん断変形が発生して該根元C部が図17のように凹状に座屈してしまい、応力集中部である該根元C部に凹部が存在するとその部分に割れが生じやすくなり、フランジ継手としての必要強度を確保し難い問題がある。特に板厚が5mm以下の薄板はこの座屈が発生し易く、加工が困難である。
【0009】また、図18の製造方法においては、パンチ115による穴加工時に、上記と同様のダレ108が発生し、結果的に、単に鍔肉厚がしごかれて鍔部の穴径が大きくかつ鍔が伸長するのみで、ダレを完全に消滅させることができず、上記のようなダレによるシール性等の問題は解消されない。
【0010】そこで本発明は、上記のようなダレがなくシール性の良い、かつ必要強度を確保できる鍔付きフランジ継手を簡単な方法で得ることができるフランジ継手の製造方法を提供することを目的とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するために、請求項1記載の発明は、フランジ継手の素材である板材(9)に下穴(9a)を形成し、該下穴(9a)内に、その一方から、下穴(9a)の内径より大径の第1パンチ(2a)を挿通してバーリング加工により根元部が曲面の鍔部(9d)を形成し、次で、上記バーリング加工方向と反対の方向から、上記鍔部(9d)の内面を拘束する第2のパンチ(11a)と、外面を拘束するダイス(14)と、鍔部(9d)の先端を拘束する第3のパンチ(11d)で鍔部(9d)をしごき、上記バーリング加工時に形成された鍔部(9d)の根元部の曲面を徐々に小さくすることを特徴とするフランジ継手の製造方法である。
【0012】請求項2記載の発明は、フランジ継手の素材である板材(9)に形成された下穴(9a)に挿通してその下穴周囲をバーリング加工によりテーパ状の鍔部(9d)に形成する先細状の第1パンチ(2a)を有する第1の型装置(1)と、上記バーリング加工の方向と反対の方向から上記のように形成された鍔部(9d)内に挿通する先細状の第2パンチ(11a)と、上記の鍔部(9d)の先端面に当接する第3パンチ(11d)と、上記第2パンチ(11a)の外周に上記鍔部(9d)の板厚と略同等の隙間(18)をもって配置した下ダイス(14)と、上記第2パンチ(11a)と同軸上でかつ略同径のダイス穴(16a)を形成して昇降する上ダイス(16)を有する第2の型装置(10)とからなることを特徴とするフランジ継手の製造装置である。
【0013】本発明においては、板材(9)に形成された下穴(9a)の周辺部(9c)が第1パンチ(2a)によりテーパ状に折曲され、根元部に大きな半径の曲面(いわゆるダレ)を有するテーパ状の鍔部(9d)が形成される。そして、第2パンチ部(11a)と第3パンチ(11d)を上記のテーパ状の鍔部(9d)の先端から押圧移動することにより、上記テーパ状の鍔部(9d)がしごかれて全長が同径の鍔に変形されるとともにその鍔部(9d)の根元部の曲面の半径が徐々に小さくなる。
【0014】このように、鍔部(9d)の根元部を予め大きな半径の曲面とし、これを徐々に縮小することにより、その根元部を座屈させることなく小半径の略直角に近い状態に折曲できる。
【0015】また、鍔部(9d)の根元部側開口部周縁のダレが無くなるか或いは極めて小さくなる。
【0016】
【発明の実施の形態】図1乃至図12に示す実施例に基づいて本発明の実施の形態について説明する。
【0017】図1はフランジ継手の素材である板材をバーリング加工する第1の型装置を示す。該第1の型装置1において、2は第1パンチ体で、上部に小径部2aからなる第1パンチを、下部に大径部2bを、夫々同軸に形成した2段パンチで形成されている。小径部からなる第1パンチ2aは、横断面形状が円形、長円形等の所定の形状に形成されており、図の実施例では45.3×38.3mmの長円形に形成されている。更に該第1パンチ2aの頭部2cは先細り状に形成されており、図の実施例では、球半径が19.5mmの長球形に形成されている。
【0018】また大径部2bの横断面形状は、上記小径部2aと相似の円形、長円形でかつ所定寸法分大径に形成されており、図の実施例では、長円形でかつ、直径が被加工材の板厚の2倍の寸法分上記第1パンチ2aの直径より大径に形成されている。
【0019】上記第1パンチ体2はベース3上に固定され、そのベース3はプレス台4に固定されている。5は上記第1パンチ体2の大径部2bの外周に摺動可能に嵌挿された押さえプレートで、昇降可能に備えられているとともに、下面が弾性部材6により支承されており、非加工時はその板材載置面5aが上記第1パンチ2aの頭部上端より上方に位置し、上方からの加圧により該押さえプレート5が弾性部材6を圧縮して下降するようになっている。
【0020】上記押さえプレート5にはパンチ挿通穴5bが形成され、該穴5bに上記第1パンチ体2の大径部2bが挿通されている。7はバーリング用ダイスで、プレスのラム8に固着されており、ラム8の昇降と共に昇降するようになっている。該バーリング用ダイス7には、上記第1パンチ2aと同芯でダイス穴7aが形成されている。該ダイス穴7aの横断面形状は、上記第1パンチ2aの横断面形状と相似でかつそのダイス穴7aの直径が第1パンチ2aの外径より被加工材の板厚寸法の2倍以上の大径に形成されている。すなわち、第1パンチ2aの外周面とダイス穴7aの内周面とのクリアランスが、被加工材の板厚以上の寸法に設定されており、実施例では板厚の1.4倍に設定されている。
【0021】7bは上記ダイス穴7aの上部に同芯で連続して形成した穴で、上記第1パンチ2aの横断面形状と同形でかつ同径(第1パンチ2aが挿通可能)に形成されている。
【0022】9はフランジ継手の素材である板材(被加工材)で、鍔部を形成する位置に予め下穴9aが形成されている。この板材9の板厚は所望に設定するものであるが、実施例においては、板厚2.9mmの薄板を使用し、また、下穴9aの直径を25×18mmとした。
【0023】尚、図の実施例においては、図9に示すように1枚のフランジ継手に2個のパイプ嵌挿穴を形成するようにしているため、板材9には図2に示すように2個の下穴9a,9aが形成されている。
【0024】上記第1の型装置1によるバーリング加工工程について説明する。先ず、ラム8及びバーリング用ダイス7が図1の状態より上方に位置し、押さえプレート5が弾性部材6の付勢力によって図1の位置より上方に位置し、その載置面5aが第1パンチ2aの頭部2cの上端より上方に位置している状態において、押さえプレート5上に、下穴9aを形成した板材9を図1の位置に載置する。
【0025】この状態からラム8を下降させると、バーリング用ダイス7が板材9上に接触してその板材9が押さえプレート5とバーリング用ダイス7の間に挟まれた状態で下降し、その板材9の下穴9aの下周縁部9bが固定状態の第2パンチ2aにおける頭部2cの上面に図1のように接触するとバーリング加工が開始される。
【0026】更にラム8を下降すると、板材9における下穴9aの周辺部9cが第2パンチ2aの頭部2cで突き上げられ、その頭部2cの球面により周辺部9cが徐々に上方へ折曲し、下穴9a部は拡径される。そして頭部2cの基部が、折曲されて拡径した下穴9aより突出すると、ダイス穴7aの直径が上記のように第1パンチ2aより大径に形成されていることにより、上記周辺部9cは、その折曲先端側が小径のテーパ状に折曲される。すなわち、図3に示すようにテーパ状の鍔部9dに形成される。また、このバーリング加工により、拡径された穴9eの内周面と接合面9fとの境界部には大きな曲面、いわゆる大きなダレ9gが形成される。
【0027】尚、上記バーリング加工は、図2に示す2箇所の下穴9a,9aについて順次行ってもよいし同時に行ってもよい。図4は上記バーリング加工工程により形成された鍔部根元部の大きな曲面を小さくするとともに上記のダレ9gを消滅させる第2の型装置を示す。
【0028】該第2の型装置10において、11は第2パンチ体で、上記第1の型装置1における第1パンチ体2の第1パンチ2aと同形の小径部からなる第2パンチ11aと、大径部2bと同形の大径部11bによる段部によって形成された第3パンチ11dと、頭部2cと同形の球状の頭部11cを有する。したがって、該第2パンチ体11は、上記第1パンチ体2をそのまま利用してもよく、また、第2パンチ体2と別体に備えてもよい。
【0029】上記第2パンチ体11はベース12上に固定され、そのベース12はプレス台13に固定されている。これらベース12及びプレス台13も上記第1の型装置1のものと同様であるため、第2パンチ体11として第1パンチ体2をそのまま利用した場合は第1の型装置1のベース3及びプレス台4となる。
【0030】14は固定の下ダイスで、上記第2パンチ体11の大径部11bと略同径のダイス穴14aを形成し、該ダイス穴14a内に上記第2パンチ体11の大径部11bが挿通されて備えられている。上記ダイス穴14aの上端周縁14bは小半径の曲面に形成されている。また、ダイス穴14aの上端、すなわち下ダイス14の上面は、上記第3パンチ11dより、最終鍔部高さ(フランジの基板厚を除く)分高い位置に設定されている。尚、該下ダイス14は上記第1の型装置1における押さえプレート5をそのまま利用してもよく、また、押さえプレート5と別体に備えてもよい。
【0031】16は上ダイスで、プレスのラム17に固着されており、ラム17の昇降と共に昇降するようになっている。該上ダイス16には、上記第2パンチ11aと同芯にダイス穴16aが形成され、該ダイス穴16aの横断面形状は、第2パンチ11aの横断面形状と同形でかつ同径(第2パンチ11aが挿通可能)に形成されている。また、上記ダイス穴16aの上部には、穴16bが同芯で連続して形成され、該穴16bは上記ダイス穴16aと相似でかつ大径に形成されている。
【0032】上記上ダイス16は、上記第1の型装置1におけるバーリング用ダイス7を表裏逆にしたものと同形であるため、上記バーリング用ダイス7を裏返して上ダイス16として利用してもよい。
【0033】上記第2の型装置10による鍔部根元部の小径化とダレの消滅工程について説明する。先ず、図4の状態よりラム17が上方に位置し、上ダイス16も上昇している状態において、上記第1の型装置1によってバーリング加工された板材9を、図4のように、表裏を逆向きにしてその鍔部9dの先端部を第2パンチ11aと下ダイス14のダイス穴14aとの隙間18に差し込んでセットする。この状態では、その板材9における鍔部9dの外周面が下ダイス14におけるダイス穴14aの上端縁14bに当接し、内周面が第2パンチ11aの外周面に当接して、板材9は図4のように浮いた状態になる。
【0034】次で、ラム17が下降して上ダイス16の下面が板材9の上面に接触すると板材9の変形加工が開始され、更にラム17が下降して上ダイス16が下降すると、板材9が押し下げられ、その鍔部9dが、上記上端縁14bと第2パンチ11aの外面に拘束されながら隙間18内へ押しこまれる。このとき、鍔部9dの基部側はダイス穴14aの上端縁14bで第2パンチ11a側へ順次押圧されてしごき変形され、上記の根元部の曲面、すなわちダレ9g部のRが徐々に小さくなる。
【0035】そして、鍔部9dの先端が第3パンチ11dに当接する時点では、第2パンチ11aの外周面が上ダイス16のダイス穴16a内に挿入し、更に上ダイス16が下降すると、鍔部9dの先端が第3パンチ11dに当接してその鍔部9dが軸方向圧縮を受けながら鍔部9dの根本部(外周面)がダイス穴14aの上端14bで押圧される。
【0036】そして、板材9の下面が下ダイス14の上面に当接した時点においては、上記のダレ9g部の内面、すなわち鍔部9dの根元部内面は第2パンチ11aの外周面と上ダイス16の下面16bとがなす直角面に沿った直角面に変形し、また、鍔部9dの根元部外面は下ダイス14におけるダイス穴14aの上端縁14bの小さなR面に沿った小さなR形状になる。そのため、鍔部9dの根元部外面には従来のような座屈による凹みが発生しない。
【0037】この工程により形成されたフランジ継手の形状を図5に示す。この図において、Aは上記のダレ9gが消滅してパイプ嵌挿穴9hと接合面9fとの境界が直角面になった部分を示し、Bは小さなR状になった鍔部の根元部外周部を示す。
【0038】尚、このダレの消滅工程は、上記2箇所の下穴9a,9aを夫々バーリング加工して形成した両鍔部9dに対して順次行ってもよいし、同時に行ってもよい。上記の工程で形成するフランジ継手の板厚が薄い場合、例えば板厚が2.9mm程度のものであるとそのフランジの剛性が小さいので、このような場合には、図6に示すように、板材9の外形に沿って外周鍔9iを絞り形成してフランジの剛性を高めると良い。
【0039】この外周鍔9iの絞り加工工程は、図7に示す第3の型装置20により行う。図7において、21は固定の下ダイスで、その体内に、フランジ継手の最終外周形状と同一平面形状のキャビティ22が、上面を開口して形成されている。23は上記キャビティ22内に昇降可能に備えたブロックで、その外周形状はキャビティ22の内周形状と同一になっている。24は上記ブロック23を支承するクッションで、ウレタンゴム、バネ等で形成されており、ブロック23を常時上方へ付勢するとともに、ブロック23に上方から荷重が作用するとブロック23が下降できるようになっている。
【0040】25は上記ブロック23の上面に固設した位置決め台で、その平面形状は、上記ダレ消滅工程で形成されたパイプ嵌挿穴9hに摺動可能に嵌合する形状に形成されており、上記2個の嵌挿穴9hに対応して2個設けられている。
【0041】26は上ダイスで、プレスのラム27に固定されて昇降するようになっている。該上ダイス26の下面には、形成される外周鍔9iと上記鍔部9dとで囲まれる部分(面)に嵌合する上型部26aが突出形成されている。
【0042】外周鍔9iを絞り加工するには、先ず図7の状態より上ダイス26が上方へ退避している状態において、上記ダレを消滅させた図5の被加工材(板材)9を図7に示すように、そのパイプ嵌挿穴9hを位置決め台25に嵌合してブロック23上に載置する。
【0043】次でラム27を下降して上ダイス26を下降し、その上型部26aの下面が被加工材9の上面に接触すると絞り加工が開始する。更に上ダイス26を下降すると、被加工材9と共にブロック23がクッション24の付勢力に抗してキャビティ22内へ下降する。この下降に伴い、被加工材9の外周部9jは上型部26aとキャビティ22の上端とにより図の上方へ折曲され、その外周部9jがキャビティ22内に完全に入った時点で、外周部9jは直立し、外周鍔9iになる。このように外周鍔9iを形成したフランジ継手9kを図8及び図9に示す。
【0044】上記のようにして製造されたフランジ継手9kの使用の1例としては、図10に示すように、そのパイプ嵌挿穴9hに流通パイプ30を嵌挿し、鍔部9dの端面と流通パイプ30とを溶接31により固着し、シール材32を介して相手部品33に適宜手段により連結する。
【0045】このとき、フランジ継手9kの接合面(シール面)9fとパイプ嵌挿穴9hの内周面との境界部はダレがなく略直角に形成されているため、また、相手部品33側の流通路33aの内周面と接合面(シール面)33bとの境界部も当然乍ら略直角に形成されているため、図10に示すように、シール材32をパイプ嵌挿穴9hの内周面と流通路33aの内周面の位置まで介在させることができる。
【0046】そのため、相手部品33の流通路33aの内径をパイプ30の内径に段差なく略一致させることができ、この継手部での良好なシール性を確保できるとともに流通抵抗を前記従来の段差を有するものに比べて低減できる。
【0047】図11及び図12は上記のようにダレを消滅させたフランジ継手において、更にその鍔部9dの一部を拡径する工程を示す。図11において、40は拡径パンチで、その大径部40aの外径は、上記のダレ消滅工程で形成されたパイプ嵌挿穴9hの内径より、嵌挿するパイプ30の肉厚の2倍分大径に形成されている。
【0048】そして、該拡径パンチ40を鍔部9d内へ圧入して鍔部9dの一部を図12に示すように拡径する。これによって、パイプ30を図12に示すように鍔部9d内へ嵌挿固定した場合、フランジ穴9mの内周面とパイプ30の内周面30aとに段差がなくなり、流体がスムーズに流れるようになる。
【0049】図13及び図14は、上記のダレ消滅工程後の図6に示す成形品を更に加工してガスケット座を形成する工程を示す。すなわち、上記図6の板材(成形品)9を、図13に示すように受型40で支承し、パイプ嵌挿穴9hより大径のパンチ41で板材9の接合面9fを加圧し、図14に示すようにパイプ嵌挿穴9hの外周部に凹部42を形成してガスケット座43を冷間塑性加工により形成したものである。この加工により、接合面9f側における凹部42の周縁44は若干R面になるが、ガスケット座43側における嵌挿穴9hの周縁45は略直角になる。
【0050】この工程を追加することにより、凹部44によりガスケットを嵌合して確保できる上に、周縁45が略直角であることにより、上記と同様にシール性が向上する。尚、上記のバーリング工程及び絞りによるダレ消滅工程は、板材の板面に対して必ずしも直角である必要はなく、必要に応じて斜めに行ってもよい。
【0051】また、上記の第1の型装置1によるバーリング工程と第2の型装置10による絞り工程は、1台のプレス機に上記の各型装置を並べてセットし、板材を順送して行っても良いが、第1の型装置1によりバーリング工程を行った後に、押さえプレート5を所定位置に固定し、バーリング用ダイス7を上下逆向きに設置して第2の型装置10と同様の構成にすることにより、主な部品を共用して両工程を行うことができ、加工設備の低減を図ることができる。
【0052】本発明により製造されたフランジ継手は、内燃機関のインテークマニホールドやエキゾーストマニホールドの継手として使用したり、その他、流体を流通する管の継手として使用される。
【0053】
【発明の効果】以上のようであるから、本発明によれば、フランジ継手に鍔を形成する際に、鍔の根元部を座屈させることなくダレを消去することができる。
【0054】したがって、特に座屈が発生しやすい薄板を使用して鍔付きフランジ継手を製造する場合に、座屈の発生がなく必要強度を確保した鍔付きフランジ継手を容易に製造できる。
【0055】更に、鍔部における根本部のダレが無くなるか或いは極めて小さくできるので、シール性を高めることができる。




 

 


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