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発明の名称 素材表面への平坦部形成方法及びその装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平10−85893
公開日 平成10年(1998)4月7日
出願番号 特願平8−316088
出願日 平成8年(1996)11月27日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】三宅 宏 (外1名)
発明者 大政 英治
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 略円筒状の素材を、型内に形成された素材誘導穴に通過させつつ型内に備えたローラを素材の表面に回転させながら押圧して、該ローラにより素材の表面をへこませて素材の軸方向の所定範囲に亘って平坦部を形成するようにしたことを特徴とする素材表面への平坦部形成方法。
【請求項2】 型内に、素材の外周面に沿う穴形状の素材誘導穴と、該素材誘導穴に連通するローラ誘導穴を形成し、該ローラ誘導穴内にローラを回転可能に備え、素材を上記素材誘導穴に通過させながら上記ローラを押圧手段で素材方向へ押圧したりその押圧を解除することを特徴とする素材表面への平坦部形成方法。
【請求項3】 型内に、素材の外周面に沿う穴形状の素材誘導穴と、該素材誘導穴に並行するカムシャフト誘導穴と、これら両穴間を連通するローラ誘導穴を形成するとともに上記ローラ誘導穴内にローラを回転可能に備え、素材誘導穴内への素材の挿入と、カムシャフト誘導穴内へのカムシャフトの挿入を同時進行させ、カムシャフトに形成したカム部によって上記ローラを素材側へ押圧して、該ローラにより素材の表面をへこませて素材の軸方向の所定範囲に亘って平坦部を形成することを特徴とする素材表面への平坦部形成方法。
【請求項4】 カムシャフトに形成したカム部のカムシャフト方向の長さを、素材に形成すべき平坦部の素材軸方向長と同等に形成し、素材とカムシャフトの挿入を同調して行うようにした請求項3記載の素材表面への平坦部形成方法。
【請求項5】 ローラに歯を形成して、素材の表面に歯付きの平坦部を形成するようにした請求項1又は2又は3又は4記載の素材表面の平坦部形成方法。
【請求項6】 押圧手段を油圧シリンダ又は回転カムとした請求項2記載の素材表面への平坦部形成方法。
【請求項7】 型内に、素材の外周面に沿う穴形状の素材誘導穴と、この素材誘導穴に対し略直交的に連通するローラ誘導穴と、該ローラ誘導穴内において、外周方向を素材誘導穴の軸方向に向けて回転可能でかつローラ誘導穴の軸方向に移動可能に配置したローラと、該ローラをローラ誘導穴の軸方向に移動させる押圧手段と、上記素材誘導穴に挿通した素材を移動させる移動手段とからなることを特徴とする素材表面への平坦部形成装置。
【請求項8】 型内に、素材の外周面に沿う穴形状の素材誘導穴と、この穴に並行するカムシャフト誘導穴と、これらの穴間を連通するローラ誘導穴を形成し、上記ローラ誘導穴内に、周方向を素材誘導穴の軸心方向に配置したローラをローラ誘導穴の軸方向に移動可能に備えるとともに該ローラの直径をローラ誘導穴の軸方向長よりも大きく設定し、上記カムシャフト誘導穴には、上記ローラを、その一部が上記素材誘導穴へ突出するように移動させるカム部を有するカムシャフトを挿入し、素材誘導穴には素材を挿入するようにしたことを特徴とする素材表面への平坦部形成装置。
【請求項9】 ローラ誘導穴内に備えるローラを2個、相互に外接させてローラ誘導穴の軸方向に配設し、該2個のローラの外径の和をローラ誘導穴の軸方向長よりも大きく設定した請求項8記載の素材表面への平坦部形成装置。
【請求項10】 カムシャフトの後端に受け部材を固定し、該受け部材を挿入される素材の後端に当接させるようにした請求項8又は9記載の素材表面への平坦部形成装置。
【請求項11】 カムシャフトのカム部とローラとに歯を形成した請求項8又は9又は10記載の平坦部形成装置。
【請求項12】 押圧手段を油圧シリンダ又は回転カムとした請求項7記載の素材表面への平坦部形成装置。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は素材表面への平坦部形成方法及びその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば自動車のかじ取装置としてラックピニオン型が使用され、そのステアリングロッドにピニオンが噛合するラックが形成されている。
【0003】このようなロッドの一部にラックを刻設するための平坦部を形成する方法として、従来図13(a)に示すように、平坦部形成部分を除く素材100の周囲を上下型101,102で覆うとともに素材100内に平坦面104を有する芯型103を挿入し、素材100の露出している部分105を図13(b)に示すように、平坦部成型押型106で叩いて素材100に平坦部107を形成する冷間鍛造方法が例えば特公昭62−38063号公報に開示されている。これを第1の従来の技術とする。
【0004】また、図14(a)に示すように、下面において、素材200の軸線方向と直角な歯201を軸方向に多数形成するとともに上面にテーパ面202を形成したラック型203を型204内に上下動可能に設け、上記ラック型203の下側には、平面部205を形成した芯金206を配置するとともに、該芯金206と上記ラック型203間にパイプ状の素材200を介在して、くさび挿入穴207内にくさび部材208を図14(b)のように圧入することにより、ラック型203を素材200へ押し移動してラック209を形成するようにしたものが、例えば特開平2−99225号公報に開示されている。これを第2の従来の技術とする。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記第1の従来の技術においては、冷間鍛造であるため、その製造には多くのエネルギーと設備が必要で効率が悪い上に上下型の隙間にフラッシュの発生が避けられない。更に、素材軸に対して直角方向から叩くため、図13(c)に示すように、素材100の肉が矢印A方向に流れ、平坦部と一般表面との境界部イが鋭角に形成されず、Rのついたダレ状態になる上に、素材がその軸方向と直交する方向にひずみを生じる問題がある。
【0006】また、熱間鍛造方法を採用すれば加工性は改善されるが、エネルギーや設備の点では改善されない。また、上記第2の従来の技術のようにラック型203とクサビ部材208を使用するものにおいては、素材の平坦部形状を替える場合には型204を分解してラック型203を交換しなければならず、段替えが面倒である上に、ラック型203にクサビ部材208を摺動させるため、摺動抵抗が大きくなり、大きなエネルギーを必要とする問題がある。
【0007】そこで本発明は上記の問題を解決する素材表面への平坦形成方法及びその装置を提供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するために、請求項1記載の発明は、略円筒状の素材(2)を、型(1)内に形成された素材誘導穴(3)に通過させつつ型(1)内に備えたローラ(9)を素材(2)の表面に回転させながら押圧して、該ローラ(9)により素材(2)の表面をへこませて素材(2)の軸方向の所定範囲に亘って平坦部(2a)を形成するようにしたことを特徴とする素材表面への平坦部形成方法である。
【0009】請求項2記載の発明は、型(1)内に、素材(2)の外周面に沿う穴形状の素材誘導穴(3)と、該素材誘導穴(3)に連通するローラ誘導穴(4)を形成し、該ローラ誘導穴(4)内にローラ(9)を回転可能に備え、素材(2)を上記素材誘導穴(3)に通過させながら上記ローラ(9)を押圧手段(6)(21)(30)で素材方向へ押圧したりその押圧を解除することを特徴とする素材表面への平坦部形成方法である。
【0010】請求項3記載の発明は、型(1)内に、素材(2)の外周面に沿う穴形状の素材誘導穴(3)と、該素材誘導穴(3)に並行するカムシャフト誘導穴(5)と、これら両穴(3)(5)間を連通するローラ誘導穴(4)を形成するとともに上記ローラ誘導穴(4)内にローラ(9)を回転可能に備え、素材誘導穴(3)内への素材(2)の挿入と、カムシャフト誘導穴(5)内へのカムシャフト(6)の挿入を同時進行させ、カムシャフト(6)に形成したカム部(8)によって上記ローラ(9)を素材(2)側へ押圧して、該ローラ(9)により素材(2)の表面をへこませて素材(2)の軸方向の所定範囲に亘って平坦部(2a)を形成することを特徴とする素材表面への平坦部形成方法である。
【0011】請求項4記載の発明は、上記請求項3記載の発明において、カムシャフト(6)に形成したカム部(8)のカムシャフト方向の長さを、素材(2)に形成すべき平坦部(2a)の素材軸方向長と同等に形成し、素材(2)とカムシャフト(6)の挿入を同調して行うようにした素材表面への平坦部形成方法である。
【0012】請求項5記載の発明は、上記請求項1又は2又は3又は4記載のローラ(9)に歯を形成して、素材(2)の表面に歯付きの平坦部(2d)を形成するようにした素材表面への平坦部形成方法である。
【0013】請求項6記載の発明は請求項2記載の発明において、押圧手段を油圧シリンダ(21)又は回転カム(30)とした素材の平坦部形成方法である。請求項7記載の発明は、型(1)内に、素材(2)の外周面に沿う穴形状の素材誘導穴(3)と、この素材誘導穴(3)に対し略直交的に連通するローラ誘導穴(4)と、該ローラ誘導穴(4)内において、外周方向を素材誘導穴(3)の軸方向に向けて回転可能でかつローラ誘導穴(4)の軸方向に移動可能に配置したローラ(9)と、該ローラ(9)をローラ誘導穴(4)の軸方向に移動させる押圧手段(6)(21)(30)と、上記素材誘導穴(3)に挿通した素材(2)を移動させる移動手段(11)(14)(23)とからなることを特徴とする素材表面への平坦部形成装置である。
【0014】請求項8記載の発明は、型(1)内に、素材(2)の外周面に沿う穴形状の素材誘導穴(3)と、この穴(3)に並行するカムシャフト誘導穴(5)と、これらの穴(3)(5)間を連通するローラ誘導穴(4)を形成し、上記ローラ誘導穴(4)内に、周方向を素材誘導穴(3)の軸心方向に配置したローラ(9)をローラ誘導穴(4)の軸方向に移動可能に備えるとともに該ローラ(9)の直径をローラ誘導穴(4)の軸方向長よりも大きく設定し、上記カムシャフト誘導穴(5)には、上記ローラ(9)を、その一部が上記素材誘導穴(3)へ突出するように移動させるカム部(8)を有するカムシャフト(6)を挿入し、素材誘導穴(3)には素材(2)を挿入するようにしたことを特徴とする素材表面への平坦部形成装置である。
【0015】請求項9記載の発明は、上記請求項8記載の発明におけるローラ誘導穴(4)内に備えるローラを2個、相互に外接させてローラ誘導穴(4)の軸方向に配設し、該2個のローラ(9)(10)の外径の和をローラ誘導穴(4)の軸方向長よりも大きく設定した素材表面への平坦部形成装置である。
【0016】請求項10記載の発明は、上記請求項8又は9記載の発明におけるカムシャフト(6)の後端に受け部材(13)を固定し、該受け部材(13)を挿入される素材(2)の後端(2b)に当接させるようにした素材表面への平坦部形成装置である。
【0017】請求項11記載の発明は、上記請求項8又は9又は10記載の発明におけるカムシャフト(6)のカム部(8)とローラ(9)(10)とに歯を形成した素材表面への平坦部形成装置である。
【0018】そして、請求項12記載の発明は、請求項7記載の発明において、押圧手段を油圧シリンダ(21)又は回転カム(30)とした素材への平坦部形成装置である。
【0019】
【発明の実施の形態】図1乃至図8に示す実施例に基づいて本発明の実施の形態について説明する。図1及び図2は第1実施例を示す。
【0020】1は型で、図2に示すように左右の割型1a,1bを合わせ固着して構成されている。2は加工される素材で、実施例においては横断面が真円形の金属製パイプとしているが、略円形や楕円形でもよい。
【0021】3は型1の前後方向(図1の左右方向)に貫通形成した素材誘導穴で、その横断面形状は、加工される素材2の外周面が摺動可能に挿通するように素材2の外周面に沿った形状に形成されるもので、図の実施例では真円断面に形成されている。
【0022】4は上記素材誘導穴3に連通するローラ誘導穴で、型1内において、上記素材誘導穴3と直交する方向(図1及び図2において上下方向をローラ誘導穴4の軸心とする)に形成されている。
【0023】5は型1の前後方向に貫通形成したカムシャフト誘導穴で、上記ローラ誘導穴4を挟んで上記素材誘導穴3と平行して形成されているとともにローラ誘導穴4と直交して連通している。該カムシャフト誘導穴5の横断面形状は図の実施例では角型に形成されている。
【0024】上記素材誘導穴3とローラ誘導穴4とカムシャフト誘導穴5の夫々の軸心は同一面上に設定されている。6は押圧手段であるカムシャフトで、その横断面形状が上記カムシャフト誘導穴5に摺動可能に嵌合する角型に形成されている。該カムシャフト6における上記ローラ誘導穴4が有する側、すなわち図の下面側には、先部において第1の切欠溝7aが、後部において第2の切欠溝7bが、これらの間に無切欠部を残してカムシャフト6の軸方向に形成されており、この無切欠部がカム部8を形成している。このカム部8の軸方向長L1 は、図3に示すように素材2に形成する平坦部2aの軸方向長L1 と同等に設定され、カム部8の突出長Hは、図3に示すように素材2に平坦部2aを形成するために素材2をへこませるへこみ代Hと同等に設定されている。
【0025】9は上記ローラ誘導穴4内に回転可能に収納した第1ローラで、上記素材誘導穴3の軸心に直交しかつ上記ローラ誘導穴4に直交する方向に回転軸9aを有して収納されている。
【0026】10は上記第1ローラ9と同様にローラ誘導穴4内に回転可能に収納された第2ローラで、その回転軸10aも上記回転軸9aと同方向に、すなわち平行して設けられている。
【0027】そして、上記両ローラ9,10を相互に外接するとともに両ローラ9,10の外径の和は、ローラ誘導穴4の軸方向長、すなわち素材誘導穴3とカムシャフト誘導穴5間の長さL2 よりも長く形成されている。
【0028】1d,1dは上記両割型1a,1bに形成した保持溝で、上記両回転軸9a,10aを回転可能にかつローラ誘導穴4の軸方向に移動可能に遊嵌するとともに、両回転軸9a,10aが素材誘導穴3及びカムシャフト誘導穴5へ外脱しないように該両穴3,5側に壁1cを残して形成されている。
【0029】尚、上記素材2及びカムシャフト6は、夫々油圧シリンダ等の適宜な移動手段11,12により素材誘導穴3及びカムシャフト誘導穴5内へ押圧挿入するようになっている。
【0030】次に素材表面の一部を平坦面に形成する方法について説明する。素材誘導穴3に、その一方から素材2を挿入するとともに移動手段11により押し込み、同時に、カムシャフト誘導穴5に上記素材2の挿入方向と同方向からカムシャフト6を挿入するとともに、移動手段12により押し込み、素材2とカムシャフト6を平行して進行させる。この進行において、先ず第1の切欠溝7aが第1ローラ10上を通過する間は、第1ローラ9が素材2の外周面に押され、これに外接している第2ローラ10の上部が第1の切欠溝7a内に逃げる。そのため、第1ローラ9は、素材2を何ら押圧加工することなく素材2の外周面を転動する。
【0031】カムシャフト6のカム部8が第2ローラ10上に達すると、カム部8によって第2ローラ10は回転しながら素材2方向へ強力に押し移動され、これに外接している第1ローラ9も回転しながら素材2側へ強力に押し移動される。そのため、第2のローラ9は素材2に喰い込み、素材2をへこませる。このとき、第1のローラ9の外周面は、素材2の軸線に対して直交する平坦であるため、素材2も、その軸線に対して直交する平坦にへこまされる。
【0032】更に、素材2とカムシャフト6を同調して押し込み移動させると、カム部8が第2ローラ10上を移動する間は第1ローラ9が素材2に喰い込みながら転動し、素材2の外面に平坦面2aを形成する。
【0033】そして、カム部8が第2ローラ上を通過し、第2の切欠溝7bが第2ローラ10上に達すると、第2ローラ10の押さえが解除されて、素材2の外周により両ローラ9,10が押し上げられ、その後は第1ローラ2が素材2の外周を転動し素材2の平坦加工は行われない。
【0034】したがって、素材2には、図3及び図4に示すように、上記カム部8の高さHと同等のへこみ量Hと、カム部8の長さL1 と同長の範囲L1 に亘ってすなわちカム部8と同形状の平坦部2aが形成される。
【0035】上記の平坦部形成時においては、図5に示すように、第1ローラ9によりへこまされた素材2の肉が、素材2の進行方向(挿入方向)Bと反対方向の軸方向Cに流されるため、図4に示す素材2の平坦部2aと一般表面との境界部イが鋭角に形成される。
【0036】また、素材2が、その平坦部形成以外の外周面を拘束された状態で進行しながら平坦部加工されるため、従来の鍛造にみられた素材の軸方向の歪みの発生が防止される。
【0037】この素材2の平坦形成作業後、移動手段11を後退させて素材2を型1から抜き外し、移動手段12を後退させてカムシャフト6を復帰させる。図6は第2実施例を示す。
【0038】本第2実施例は、上記第1実施例におけるカムシャフトの後端6aに受け部材13を固着するとともに該受け部材13の一部13aを素材誘導穴3の後部位置まで突出させ、素材誘導穴3内に挿入した素材2の後端2bが、受け部材13の前面13bに当接するようにしたものである。また、受け部材13には、これを型1方向に押圧する油圧シリンダ等の適宜な移動手段14が設けられている。その他の構造は上記第1実施例と同様であるため、上記第1実施例と同一部材、同一部分には同一符号を付してその説明を省略する。
【0039】本実施例においては、上記第1実施例と同様に素材2の平坦部形成ができるは勿論、特に受け部材13を移動手段14により押し移動することにより素材2が受け部材13の前面13bに押されて、カムシャフト6と同期、同調して押し移動され、1個の移動手段14により簡易に素材2とカムシャフト6を同期、同調させることができる利点がある。
【0040】図7は第3実施例を示す。本第3実施例は、上記第1実施例における両ローラ9,10を、外周に歯15a,16aを形成した歯付きローラ15,16にし、上記第1実施例のカムシャフト6におけるカム部8を、これに歯17aを形成して上記第2歯付きローラ16に噛合するラック17に形成したものである。尚、両歯付きローラ15,16の歯山の直径は、第2歯付きローラ16がラック部17に噛合した場合に、第1歯付きローラ15の歯15aが素材誘導穴3内に挿入された素材2の外周に喰い込むように設定されている。その他の構造は上記第1実施例と同様であるので、第1実施例と同一部材、同一部分には同一符号を付してその説明を省略する。
【0041】本第3実施例によれば、上記第1実施例と同様に素材2とカムシャフト6を押圧挿入することにより、第1の歯付きローラ15によって、素材2の外周に、素材2の軸方向と直交する方向に平坦な歯2cが素材2の軸方向に多数並設され、歯付き平坦部2dが形成される。その軸方向の形成範囲は上記カムシャフト6のラック17の形成範囲L1 になる。
【0042】尚、本第3実施例における素材2とカムシャフト6の押圧移動は、上記第2実施例のような受け部材13によって同期、同調させて行ってもよい。また、上記各実施例は、ローラを夫々2個使用した例であるが、ローラを1個としてもよい。
【0043】例えば、第1,第2及び第3実施例において、第1ローラ9及び第1歯付きローラ15のみとし、ローラ誘導穴4の長さL2 を第1ローラ9及び第1歯付きローラ15の直径よりも短くし、カムシャフト6の切欠溝7a,7bに第1ローラ9及び第1歯付きローラ15が嵌合した場合には第1ローラ9及び第1歯付きローラ15が、挿入された素材2を押圧せず、カム部8及びラック部17が第1ローラ9及び第1歯付きローラ15に位置するとこれが素材2の外周をへこませるようにする。
【0044】尚、この場合は、第1ローラ9及び第1歯付きローラ15の回転方向を考慮して、素材2の挿入方向とカムシャフト6の挿入方向を逆にする。また、上記各実施例のように、ローラ誘導穴4を素材誘導穴3とカムシャフト誘導穴5に対して直交して形成すると望ましいが、ローラ誘導穴4を上記両穴3,5の軸心に対して傾斜して形成してもよい。
【0045】図9及び図10は第4実施例を示す。本第4実施例は、上記第1及び第2実施例における第2ローラ10の押圧手段の他の実施例を示す。
【0046】本第4実施例において、上記と同様の両割型1a,1bに形成したローラ誘導穴4内には、上記第1実施例の第2ローラ10に相当する第2ローラ20がローラ誘導穴4の軸方向に移動可能に遊嵌されている。
【0047】上記割型1a,1bの上部には油圧シリンダからなる押圧手段21が固設されており、そのロッド21aの先部に固着したローラ支持腕21bに上記第2ローラ20の回転軸20aが支持されている。
【0048】上記ローラ誘導穴4内には、上記第1実施例の第1ローラ9と同様の第1ローラ9がローラ誘導穴4の軸方向に移動可能に遊嵌されており、該第1ローラ9は上記第1実施例と同様に、ローラ誘導穴4の下端開口部から素材誘導穴3に突出するようになっている。第2ローラ9の回転軸9aは上記第1実施例と同様に、両割型1a,1bに形成した保持溝1d,1dに回転可能にかつローラ誘導穴4の軸方向に移動可能に遊嵌されている。
【0049】尚、素材誘導穴3の横断面形状は、上記第1実施例と同様、加工される素材2の外周面が摺動して挿通するように素材2の外周面に沿った形状に形成されている。
【0050】上記ローラ誘導穴4は上記第1実施例と同様に素材誘導穴3に対して直交して形成すると望ましいが、ローラ誘導穴4を素材誘導穴3の軸心に対して傾斜して形成してもよい。
【0051】上記両割型1a,1bにおける素材挿通方向の一例には、素材矯正ダイ22が固設されている。該素材矯正ダイ22には矯正穴22aが、その軸心を上記素材誘導穴3の軸心上に一致させて貫通形成されている。該矯正穴22aの横断面形状は、加工される素材2の外周面が摺動して挿通するように素材2の外周面に沿った形状に形成されている。
【0052】23は上記矯正穴22a及び素材誘導穴3に挿通された素材2の一端を把持部23aで把持してその素材2を、その軸方向に引っ張ったり又は押し移動する移動手段である。
【0053】本第4実施例において、素材2を図9に示すように矯正穴22a及び素材誘導穴3内へ挿通し、その素材2を移動手段23で、例えば図9の矢印D方向へ移動させると同時に押圧手段21により第2ローラ20を図9において所定の上方位置まで退避させると、第1ローラ9は素材2を何ら押圧することなく素材2の外周面を転動する。
【0054】素材2を所定量移動させた後、押圧手段21により第2ローラ20を下動し、これに外接している第1ローラ9を素材2方向へ強力に押し移動させると、該第1ローラ9の外周面が図9に示すように素材2に喰い込む。この状態で更に素材2を一方向へ移動させると、第1ローラ9は素材2に喰い込んだ状態で回転し、上記第1実施例と同様に、素材2に平坦面2aが形成される。そして、素材2の移動中に押圧手段21により第2ローラ20を上方へ退避させると第1ローラ9への押圧が解除され、該第1ローラ9が素材2に押されて上方へ押し上げられ、その後は第1ローラ9が素材2の外周面を転動して素材2の平坦加工は行われない。これによって、素材2にはその軸方向に対して所定長の平坦面2aが形成される。
【0055】更に素材2を移動し、所定時間経過後に再度押圧手段21により第2ローラ20を上記と同様に下降し、その後に上昇させることにより、第1ローラ9により上記と同様な平坦部2aが形成される。
【0056】したがって、エンコーダ等により素材2の移動量を測定しながら、この移動量に関連して押圧手段21の昇降作動を任意に設定することにより、上記の平坦面2aを任意の長さで、かつ任意の間隔で連続的に形成することができる。
【0057】また、上記のように素材2を矯正穴に通過させることにより、平坦部形成時において発生した素材2の軸方向の曲りや断面変形(例えば真円の素材が楕円に変形)を矯正することができる。
【0058】尚、上記説明では素材2を矢印D方向へ引っ張るようにしたが、素材2を反矢印方向へ押し移動しても上記と同様に平坦部2aを所定の長さでかつ所定の間隔で連続的に形成することができる。
【0059】図11及び図12は第5実施例を示す。本第5実施例は上記第4実施例における押圧手段21を回転カム30で構成したものである。
【0060】本第5実施例において、上記第1実施例と同様のローラ誘導穴4内には上記第1実施例と同様な第1ローラ9と第2ローラ10が回転可能でかつ昇降可能に備えられている。
【0061】上記ローラ誘導穴4の上部には回転カムからなる押圧手段30が備えられ、その回転軸30aを上記第1及び第2ローラ9,10の回転軸9a,10aと平行にして回転可能に配置されている。該回転カムからなる押圧手段30はモータ等の回転駆動手段31により回転される。
【0062】押圧手段である回転カム30の凸状のカム面30bの半径は、該カム面30bに第2ローラ10が外接し、かつ該第2ローラ10に第1ローラ9が外接した状態において、その第1ローラ9の外周面が素材2に所定量喰い込むように設定されている。また、回転カム30の凹状の一般面30cの半径は、該一般面30cが挿通された素材2の外周面と対向した場合において、その一般面30cと素材2の外周面間の距離が、第1ローラ9の直径と第2ローラ10の直径の総和よりも長くなるように設定されている。
【0063】その他の構造は上記第4実施例と同様であるため、同一部分には同一符号を付してその構造の説明を省略する。本第5実施例において、上記第4実施例と同様に素材2を移動しつつ押圧手段である回転カム30を回転させると、そのカム面30bが第24ローラ10に接触した場合には、第2ローラ10が押圧下動されてこれに外接された第1ローラ9が押圧下動され、該第1ローラ9の外周面が素材2の外周に喰い込み、上記第1実施例と同様に素材2に平坦部2aが形成される。したがって、この平坦部2aの素材軸方向の長さ及び間隔は、回転カム30のカム面30b及び一般面30cの周方向長により任意に設定できる。
【0064】次で、回転カム30の一般面30cが第2ローラ10に接触すると、第1ローラ9及び第2ローラ10が素材2により押し上げられ、第2ローラ10が一般面30c部へ逃げるとともに第1ローラ9が素材2の外周面を転動し、素材2の平坦加工は行われない。
【0065】したがって、上記第4実施例と同様に、所定長の平坦部2aが所定間隔で連続的に形成される。また、矯正穴22aにより上記第4実施例と同様に素材2が矯正される。
【0066】尚、上記第4実施例において、第2ローラ20を排し、第1ローラ9を直接支持腕21bで支持し、また第5実施例において、第2ローラ10を排し、回転カム30を直接第1ローラ9に作用させて、1個のローラで平坦部加工を行うようにしてもよい。
【0067】
【発明の効果】以上のようであるから、請求項1及び2記載の発明によれば、素材の表面にローラを喰い込ませて転動して素材に平坦部を形成するため、従来の冷間鍛造に比べて少ないエネルギーで平坦部形成が可能になる上に、平坦部形成時における素材の肉流れ方向が素材の軸方向に近づくので、平坦面と一般表面との境界部が鋭角化され、二次加工の必要性がなくなる。
【0068】請求項3記載の発明によれば、更に、カムシャフトの挿入によりローラを回転させるため、従来の冷間鍛造に比べてエネルギーが1/8〜1/10と極めて少なくなり、かつ簡単な設備と工程で平坦部加工ができる。更に、カム部の形状が異なるカムシャフトを変更するのみで、素材に形成する平坦部の形状を容易に変更できる。
【0069】更に、素材が、その平坦部形成部以外の外周面を拘束された状態で進行しながら平坦部加工されるため、従来の鍛造にみられた素材の軸方向の歪みの発生が防止できる。
【0070】請求項4記載の発明のように、素材とカムシャフトを同調して挿入することにより、カム部と同一形状の平坦部が形成され、カム部の形状を定めるのみで所望の形状の平坦部が容易に形成できる。
【0071】請求項5記載の発明によれば、上記各発明の効果を発揮して更に歯付き平坦部を一度に形成できる。請求項7,8記載の発明によれば、上記請求項1及び2に記載した方法を達成する装置を提供できる。
【0072】請求項9記載の発明によれば、更に、素材とカムシャフトを型内に同一方向から挿入して平坦部形成が行え、作業が容易になる。請求項10記載の発明によれば、素材とカムシャフトを同調して挿入でき、上記請求項4記載の発明と同様の効果が得られる。
【0073】請求項11記載の発明によれば、請求項4記載の発明と同様の効果が得られる。請求項6及び請求項12記載の発明によれば、上記請求項1及び2記載の発明の効果に加え、更に長尺の素材を一方向へ移動しつつ油圧シリンダ又は回転カムによりローラを間欠的に素材へ押圧することにより、1本の素材に対して、所定長の平坦部を所定間隔で連続的に形成できる。したがって、例えば短尺な素材に1個の平坦部を有する製品を製造する場合に、先ず長尺な素材に上記のように複数の平坦部を連続形成した後、その素材を所定長に切断することにより、短尺な素材に各々平坦部を形成するものに比べて、型内への素材の挿入、排出の作業とその時間を大幅に低減でき、生産性の向上を図ることができる。更に長尺な1本の素材に複数の平坦部を形成して完成品とする場合にも、その平坦部の形成が容易になる。




 

 


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