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発明の名称 中空成形体及びその製造方法並びに製造用の金型装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平10−272643
公開日 平成10年(1998)10月13日
出願番号 特願平9−79843
出願日 平成9年(1997)3月31日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】石井 暁夫 (外2名)
発明者 福原 敦志 / 中林 和昭
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】内部を中空に形成すると共に、その適宜箇所に、中空部内に突出する断面合掌状のリブを一体成形して成る合成樹脂製の中空成形体であって、前記リブを、外側に開口しないよう少なくとも付け根部位において閉じた状態に形成していることを特徴とする中空成形体。
【請求項2】密着・離反自在で且つ合わせ面にキャビティを形成した一対の金型を使用して、両金型を密着させた状態でキャビティ内に溶融合成樹脂を未充満の状態で注入してから、キャビティ内にガスを噴出させることにより、溶融合成樹脂を中空状に膨らませ、それから両金型を離反して型抜きするようにした中空成形体の製造方法であって、いずれか一方又は両方の金型に、キャビティ内に突出する板状等のコアを設けておいて、キャビティにコアを突出させた状態でガスを噴出させて溶融合成樹脂を膨らませることにより、前記コアを包む中空状のリブを一体成形し、次いで、当該リブの箇所が完全に硬化するよりも前に前記コアをリブから引き抜くことにより、リブを断面合掌状に閉じ変形させること、を特徴とする中空成形体の製造方法。
【請求項3】密着・離反自在で且つ合わせ面にキャビティを形成した一対の金型を備え、両金型のうち何れか一方又は両方に、キャビティ内に注入された溶融合成樹脂を膨らませるためのガスを噴出させるノズルを備えて成る中空成形体製造用の金型装置であって、前記両金型のうちいずれか一方又は両方に、成形体に内向き突出したリブを成形するための板状等のコアを、キャビティ内に突出・後退動自在となるように設けたこと、を特徴とする中空成形体製造用の金型装置。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ガス支援射出成形法によって製造される中空成形体の構造及びその製造方法並びに製造用金型装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ガス支援射出成形法は、密着・離反自在な一対の金型の合わせ面に形成したキャビティに溶融合成樹脂を未充満の状態(例えばキャビティの容積の50〜80%程度)で注入し、次いで、キャビティ内にガスを噴出させて、溶融合成樹脂をキャビティの内面に押し付けることによって中空成形体を製造するものである。
【0003】この成形法によると、例えばポリプロピレンのような安価な素材を使用して、単純な断面形状で強度の高い中空成形体を製造できる利点がある。このため、例えば椅子用脚体のように、従来は6ナイロンや66ナイロン等のエンジニアリングプラスチックを素材として射出成形法で製造していた物品に適用すると、大幅なコストダウンが可能になる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来のガス支援射出成形法によって製造される中空成形体は、単純な中空断面形状に過ぎないため、強度アップに限界があると言う問題があった。特に、平面視で放射状に延びる棒状水平部を備えた椅子用脚体のように細長い部分を備えた中空成形体や、家具の天板のような広い面積の板状中空成形体の場合、強度アップの方策が要請される。
【0005】この点については、図13に示すように、一方又は両方の金型41,42 に、キャビティ43内に突出する板状等のコア44を設けておくと、ノズル45からのガスの噴出によって溶融合成樹脂Rがコア44を包むような状態になるため、中空成形体46に、その中空部内に突出する補強用リブ47を一体成形することができる。しかし、この構成では、リブ47には、コア44が抜けた出た後の穴48が外向きに開口した状態になるため、強度アップに限界があると共に美感の点でも問題がある。
【0006】本発明は、中空成形体に補強用のリブを設けるにおいて、リブによる補強効果を格段に向上させると共に、美感も向上することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、中空成形体とその製法と製造用金型装置とを含んでおり、このうち中空成形体は、請求項1に記載したように、「内部を中空に形成すると共に、その適宜箇所に、中空部内に突出する断面合掌状のリブを一体成形して成る合成樹脂製の中空成形体であって、前記リブを、外側に開口しないよう少なくとも付け根部位において閉じた状態に形成する」の構成にされている。
【0008】また、製造方法は、請求項2に記載したように、「密着・離反自在で且つ合わせ面にキャビティを形成した一対の金型を使用して、両金型を密着させた状態でキャビティ内に溶融合成樹脂を未充満の状態で注入してから、キャビティ内にガスを噴出させることにより、溶融合成樹脂を中空状に膨らませ、それから両金型を離反して型抜きするようにした中空成形体の製造方法であって、いずれか一方又は両方の金型に、キャビティ内に突出する板状等のコアを設けておいて、キャビティにコアを突出させた状態でガスを噴出させて溶融合成樹脂を膨らませることにより、前記コアを包む中空状のリブを一体成形し、次いで、当該リブの箇所が完全に硬化するよりも前に前記コアをリブから引き抜くことにより、リブを断面合掌状に閉じ変形させる」の構成にされている。
【0009】更に金型装置は、請求項3に記載したように、「前記両金型のうちいずれか一方又は両方に、成形体に内向き突出したリブを成形するための板状等のコアを、キャビティ内に突出・後退動自在となるように設ける」の構成にされている。
【0010】
【発明の奏する効果】請求項1のように構成すると、リブは、合掌状の断面形状でありながら外向きに開口した穴が空くことはなく、全体を中実に一体成形したのと同じ状態になるから、リブ及びその周辺部は著しく変形しにくい状態になる。従って請求項1によると、中空成形体の強度を格段に向上できると共に、外観を向上できる効果を有する。
【0011】請求項2の構成において、金型に密着した面が最も早く硬化し、リブは中空成形体の内部に突出しているため硬化するのが最も遅い。従って、樹脂の硬化過程において、リブの箇所は軟らかくその他の部位は硬化した状態が存在する。この状態では、中空成形体は樹脂の収縮作用により全体として窄まるような内部応力が生じている。このため、リブの箇所だけがまだ完全に硬化していない状態でコアをリブから抜き去ると、中空成形体に生じた内部応力により、リブを閉じた状態に形成することができる。
【0012】従って請求項2によると、格段に強度を向上した中空成形体を、容易に製造できる効果を有する。なお、コアをリブから抜き去った後に、中空成形体に外側から空圧等を作用させて、強制的にリブを閉塞させても良い。請求項2の方法でリブ付き中空成形体を製造する場合、リブの箇所がまだ完全に固まらない状態で両金型を離反することにより、コアをリブから抜き外すことも可能であるが、中空成形体の形態によっては、リブの箇所が完全に固まらない状態で金型を離反させると中空成形体に変形等が生じる虞もある。特に、金型装置を使用して中空成形体を製造する場合、一対の金型を離反して型抜きするに際して、突き出しピンによって金型から成形体を突き出すことが一般的であるため、樹脂が完全に硬化していない状態で金型を離反すると、突き出しピンによって中空成形体の外面が傷付けられる場合がある。
【0013】これに対して請求項3の構成によると、一対の金型を密着させたままでコアをリブから抜き去ることができるから、型抜きの確実性・容易性を損なうことなく、リブを閉じた状態に形成することができる。従って請求項3によると、中空成形体の形態に関係なく、強度を格段に向上した状態で容易かつ確実に製造できる効果を有する。
【0014】
【発明の実施形態】次に、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。図1〜図9で示すのは本発明を椅子の脚体に適用した第1実施形態であり、このうち図1は椅子1の斜視図である。この椅子1は、座体2と中空成形体の一例としての脚体3とを備えており、脚体3は、中央に位置した上向き開口の筒部4と、筒部4から放射状に延びる5本の棒状水平部5とから成っている。各棒状水平部5の先端にはキャスター6を取付けている。図示していないが、脚体3の筒部4にはガスシリンダ等の脚柱を取付けており、これを蛇腹状のカバー7で覆っている。
【0015】図2は脚体3の部分平断面図、図3は脚体3における棒状水平部5の破断斜視図である。両図に示すように、各棒状水平部5は中空状に形成されており、その底板5aの内面には、平面視で棒状水平部5の中心線に沿って略全長にわたって延びるリブ8を突設している。各リブ8は、2枚の板部8aを合掌状に連接した形態であり、両板部8aの付け根が互いに密着して中空状の断面形状になっている。このため、棒状水平部5の下面には、両板部8aの合わせ面の線9が直線状に延びている。なお、リブ8は両板部8aを隙間なく完全に密着させた形態でも良い。
【0016】次に、図4〜図9に基づいて脚体3の製法及び製造用金型装置を説明する。図4(A)は金型装置と脚体3との分離断面図、図4(B)は(A) のB-B 視底面図、図4(C)は(A) のC-C 視平面図、図5のうち(A) は図4のV-V 断面図、(B) は (A)の平面図である。金型装置は、脚体3に上方から嵌まる形状の上金型11と、脚体3に下方から嵌まる形状の下金型12とを備えている。上金型11の中心部には中子13を設け、これに溶融合成樹脂Rの注入口(ゲート)14を下向き開口させている。なお、筒部4は上下に開口させても良い。
【0017】上金型12のうち各棒状水平部成形用キャビティ(脚体3の各棒状水平部5を形成するためのキャビティ)15の箇所には、前記リブ8を成形するための板状の可動コア16を、棒状水平部成形用キャビティ15に向けて突出・後退動自在となるように装着している。前記各可動コア16には、ガスを棒状水平部成形用キャビティ15内に噴出させるためのノズル17を埋設している。ノズル17は各可動コア16の長手方向に沿った3箇所の部位に設けており、可動コア16の上端面から若干突出させている。
【0018】なお、ノズル17の個数は3個ずつには限らず、必要に応じて任意に設定できることは言うまでもない。下金型12のうち各棒状水平部成形用キャビティ15の先端に位置した部位には、脚体3の各棒状水平部5にキャスター取付け穴22を形成するためのピン23を突設している。
【0019】更に、下金型12の筒部成形用キャビティ24のうち棒状水平部成形用キャビティ15の股部には、それぞれ仕切体25を上向きに突設している。各仕切体25は板状に形成されており(棒状でも良い)、上金型11との間に若干の隙間が空くような高さ寸法に設定している。また、各仕切り体25は筒部成形用キャビティ24の外周縁よりも若干内側に配置している。
【0020】脚体3は次の工程で製造される。すなわち、先ず、図6に示すように、可動コア16を突出させた状態で上下金型12を密着させ、その状態で中子13のゲート14から、ポリプロピレン等の溶融合成樹脂Rをキャビティ24,15 内に例えば40〜100kg /cm2 程度の圧力で例えば50〜70%程度注入する。
【0021】次に、図7に示すように、各棒状水平部成形用キャビティ15の各ノズル14から窒素ガス等のガスを噴出させる。噴射圧力は樹脂の注入圧力よりも低い20〜30kg/cm2 程度で良い。これにより、各棒状水平部成形用キャビティ15の箇所で溶融合成樹脂Rが中空状に膨らむと共に、溶融合成樹脂Rが可動コア16を包む状態になってリブ8が形成される。
【0022】この場合、各ノズル17からガスを噴出させるにおいて、図6に示すように、溶融合成樹脂Rが中子13に最も近い内側のノズル17を越えて流入したら、その内側のノズル17からガスを噴出させ、次いで、一点鎖線で示すように、溶融合成樹脂Rが中央部のノズル17を通過して流入したら、その中央部のノズル17からガスを噴出させ、それから、二点鎖線で示すように、溶融合成樹脂Rが中子13から最も遠いノズル17を通過したら、その最も遠いノズル17からガスを噴出させると言うように、溶融合成樹脂Rの流入状態に合わせてガスを各ノズル17から順次噴出させるようにしている。
【0023】実施例のように、溶融合成樹脂Rの流入状態に合わせて複数のノズル17からガスを順番に噴出させると、ガスの噴出圧力が低くても能率良く溶融合成樹脂Rを中空状に膨らませることができる(一般のガス支援式射出成形法では500 Kg/cm2 程度の高圧であるが、本実施形態では20〜30Kg/cm2 程度の低圧で良い)。その結果、金型11,12 の加工精度を高くしたり頑丈な構造にすることなく、脚体3等の中空成形体を能率良く製造できる。
【0024】また、筒部成形用キャビティ24に仕切体25を突設すると、各棒状水平部成形用キャビティ15内にガスを噴出させたとき、隣合った棒状水平部成形用キャビティ15間に溶融合成樹脂Rが流れ移動することが阻止されるため、各棒状水平部5の肉厚を均一化できる。上記のようにしてノズル17からガスを噴出させて樹脂Rを脚体3の形状に成形してから、両金型11,12 に冷却水を通して冷却することにより樹脂Rを固まらせる。この場合、樹脂Rの熱は金型11,12 を通して吸収されるから、各棒状水平部5は金型11,12 に密着した外面部分が先に硬化し、リブ8の部分が最も遅く硬化する。
【0025】そこで、リブ8の部分が硬化しきらずにまだ柔らかく、しかも他の部分が概ね硬化した状態で、図8及び図9(A)に示すように可動コア16を後退させて、可動コア16及びノズル17をリブ8から抜き外す。すると、硬化状態が均一でないことに起因して、棒状水平部5には、これを内向きに窄まらせるような内部応力が発生するため、リブ8は、図9(B)に示すように、その左右板部8aの付け根を密着させた状態に閉じ、その状態で固まる。
【0026】リブ8が硬化したら両金型11,12 を離反して型抜きする。これにより、閉じた状態のリブ8を内向き突設した脚体3が製造される。下金型12の筒部成形用キャビティ24に突起25を設けたため、図2や図4に示すように、筒部4には下向き開口の穴26が形成される。リブ8を閉じ加工する手段としては、例えば、リブ8を開口した状態に成形してから、リブ8の箇所だけ加熱して軟化させ、その状態で棒状水平部5を両側から押圧すると言う方法も可能であるが、本発明の製法によると、成形工程においてリブ8を閉じ加工できるため、能率が良いと共に加工精度も良い。
【0027】また、下金型11に可動コア16を設けたことにより、両金型11,12 を密着させたままでリブ8を閉じ加工することができるから、脚体3の全体が固まってから型抜きすることができる。従って、閉塞したリブ8付きの脚体3を確実に能率良く製造できるのである。なお、条件が許せば、コアを金型に固定的に設け、両金型を離反することによってリブを閉じさせても良い。
【0028】なお、本発明においては、可動コア16を後退させた後にキャビティ15内に圧縮空気を噴出させる等して、リブ8を強制的に閉塞させても良い。また、可動コア16を後退させてのち、ノズル17からガスを低い圧力で噴出させてリブ8が閉じるのを促進させても良い。更に、上記実施形態のように樹脂の偏りを防止するための仕切体25を突設した場合、この仕切体25を可動式にして、樹脂が硬化しきる前に抜き外すことにより、穴26を閉塞させても良い。
【0029】図10に示すのは、前記第1実施形態の変形例である第2実施形態である。この実施形態では、棒状水平部5における底板5aのうち、ノズル17が抜け出た後の箇所に外向きの突起28を一体成形している。図11に示すのは第3実施形態で、リブ8を棒状水平部5の上下両面に繋がった状態に長く延ばしている。この場合、リブ8が閉塞した後に棒状水平部5の下面がフラットになるように、棒状水平部成形用キャビティ15の底面を逆山形に僅かに傾斜させている。
【0030】以上の実施形態は椅子の脚体3に適用した場合であったが、本発明は、例えば図12(A) に示す机の中空状脚体30や中空状天板31、図12(B) に示す中空板32、図12(C) に示す二重床用の中空フロアーパネル34など、種々の中空成形体の構造・製法・成形装置に適用できる。また、リブは板状には限らず、筒状など他の形状でも良い。また、一つの物品に異なった断面形状のリブを形成しても良い。




 

 


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