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鋼の連続鋳造用モールドフラックスの製造法および装置 - 日鐵建材工業株式会社
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発明の名称 鋼の連続鋳造用モールドフラックスの製造法および装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平10−211563
公開日 平成10年(1998)8月11日
出願番号 特願平9−24450
出願日 平成9年(1997)1月24日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】萩原 康弘
発明者 灘吉 正司
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 鋼の連続鋳造用モールドフラックスの原料スラリーを、噴霧乾燥塔内に片持ち状に設置したランスノズルを介して高温雰囲気中に噴射して乾燥する際に、ランスノズルに振動を与えることを特徴とする鋼の連続鋳造用モールドフラックスの製造法。
【請求項2】 鋼の連続鋳造用モールドフラックスの原料スラリーを、噴霧乾燥塔内に片持ち状に設置したランスノズルを介して高温雰囲気中に噴射して乾燥する装置において、ランスノズルの取付け基部を打撃するための打撃装置を設けたことを特徴とする鋼の連続鋳造用モールドフラックスの製造装置。
【請求項3】 鋼の連続鋳造用モールドフラックスの原料スラリーを、噴霧乾燥塔内に片持ち状に設置したランスノズルを介して高温雰囲気中に噴射して乾燥する装置において、ランスノズル内を流出する原料スラリーに超音波振動子の先端部を臨ませ、該超音波振動子を前記噴霧乾燥塔外のランスノズルの一部に固着したことを特徴とする鋼の連続鋳造用モールドフラックスの製造装置。
【請求項4】 鋼の連続鋳造用モールドフラックスの原料スラリーを、噴霧乾燥塔内に片持ち状に設置したランスノズルを介して高温雰囲気中に噴射して乾燥する装置において、前記噴霧乾燥塔の覗き窓よりノズルチップ部に付着する原料スラリー付着状況をモニターし、その付着値を許容基準付着値と比較して基準値を超えたときに、ランスノズルに振動を与える指令を発することを特徴とする請求項2または請求項3記載の鋼の連続鋳造用モールドフラックスの製造装置。
【請求項5】 ランスノズルの原料スラリー噴射部において、ノズルチップ先端部形状を平坦面としたことを特徴とする請求項2ないし請求項4のいずれかに記載の鋼の連続鋳造用モールドフラックスの製造装置。
【請求項6】 ノズルチップ先端部の平坦面に、原料スラリーの付着し難い物質の被膜を形成したことを特徴とする請求項5記載の鋼の連続鋳造用モールドフラックスの製造装置。
【請求項7】 ランスノズルのランス部を二重管構造とし、外管に水を給排する供給口と排水口を設けたことを特徴とする請求項2ないし請求項6のいずれかに記載の鋼の連続鋳造用モールドフラックスの製造装置。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、鋼の連続鋳造に使用されるモールドフラックスの製造法および製造装置に係わるもので、特にモールドフラックス製造時にランスノズルから噴射される原料スラリーが、ノズルチップの噴射面の一部に付着して、原料スラリーの均一噴霧を妨げるのを防ぐ技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えば、鋼の連続鋳造時に鋳型内に添加するモールドフラックスは種々の役割を担っている。すなわち、■鋳造される溶鋼表面を保温すること、■鋳型内溶鋼表面の酸化防止および浮上する介在物を迅速溶解すること、■鋳型と鋳片間の潤滑をつかさどること、■鋳片より最適な抜熱量をコントロールすることなどの働きを課せられている。
【0003】モールドフラックス(以下、単にフラックスと称す)のこれらの作用によって鋳片の表面欠陥をなくし、美麗な鋳肌を形成できる効果を有し、特に連続鋳造操業の鋳込作業の安定性の確保と、鋳片鋳造歩留り向上を図るためには必要不可欠なものである。
【0004】フラックスは、通常粉体あるいは顆粒(中空顆粒を含む)状であり、その成分は一般にCaO,SiO2 を主成分とし、他にAl23 、アルカリ土類金属およびアルカリ金属の化合物(酸化物、炭酸塩、弗化物等)を加えてなるものであり、溶融温度、粘度等を調整し、さらに、溶融速度を調整するためにカーボンを添加してフラックス組成が構成されており、顆粒状の場合は、有機、無機質のバインダー等が用いられ一定の形状を保持している。
【0005】しかして、中空顆粒状フラックスの製造方法としては、上記組成を含有する原料フラックスに水を適量に混合し、水性のスラリー状となしこれを熱風乾燥塔(室)内にノズルから噴霧し、熱風に曝すことにより乾燥して適度の粒度をもつ製品フラックスを得ている。
【0006】このようなフラックスの製造方法の公知技術としては、特公平3−79100号公報が開示されている。この技術の要旨は、炭素質粉末と金属鋳造用の融剤成分とが含まれた水性スラリーを作り、水性スラリーをスプレー乾燥して水を蒸発させ、水の蒸発が固体部分を含んだ粒子を生成し、粒子内では固体部分の全体にわたって炭素質粉末が分散して含まれており、固体部分内では粒子の表面における炭素質粉末の割合が、粒子全体における炭素質粉末の割合よりも大きくなっていることを特徴としている。
【0007】該公報には特に製造装置については触れられていないが、上記の金属鋳造用融剤の製造方法によれば、スプレー乾燥は水性スラリーを供給ポンプにより噴霧器から霧状の粒子として分散させ、分散物を空気加熱から供給される熱風に乗せて乾燥室内を降下させ、降下の間に粒子を熱風で加熱し、粒子内の水分を瞬間的に蒸発させて、粒子内に空隙を形成させると共に粒子を乾燥して、多孔構造の球形粒子を得、こうして得た粒子を熱風と共にサイクロンに導き、ここで製品と熱風とを分離して目的とする融剤を得ると記述されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記したように特公平3−79100号公報では、添付された図面からみる限り単一ノズルから原料スラリー(以下、単にスラリーと称す)の噴出を行っており、スラリーのノズル詰まり等については特に触れていない。
【0009】しかし、実作業においてはフラックス製造時にスラリーが、ランスノズルからの噴射時にノズルチップの噴射面の一部に付着し、スラリーの均一噴霧が妨害されるため、スラリーの異常噴射が起きスラリーから生成する粒滴が、その飛翔方向を変動し、ときには粒滴の初期乾燥が十分に進行する以前に遠くまで飛翔し、制限された乾燥域を構成する乾燥塔壁内面へ未乾燥スラリーが粒滴状で付着し、その状態のままで乾燥、固化し堆積することがある。その状態が進行すると自重に耐えられなくなり、また、長時間高温に曝されると脱炭され白色に変色し、部分的に脱落してフラックス製品中に混在するという問題が発生する。
【0010】また、ランスノズルの噴射ノズルチップの噴射面の一部に付着した未乾燥スラリーが、そのままノズルチップに止まり成長し、スラリーの異常噴射を増長させると共に、その成長が粗大化するとノズルチップ部から垂れを生成し、遂にはノズルチップ部から滴下し、前記した如く乾燥塔下部で排出途中のフラックス製品中に混在し、分別作業を余儀なく行わなければならなくなる。
【0011】一方、ノズル詰り(付着物の生成)についての防止対策として、特開昭56−129001号公報でスラリー噴射ノズルの回りに空気を吹付けることにより、その防止を図る技術が開示されている。しかし、本発明が目的とするノズルチップ部噴射面への未乾燥スラリーの付着を防止することとは根本的に異なる技術であり、後述する如く本発明での防止策についてはなんらの示唆も与えていない。
【0012】実操業で、ランスノズルの噴射ノズルチップの噴射面の一部に付着した未乾燥スラリーが、そのままノズルチップ部に止まり成長し、スラリーの異常噴射を惹起させると共に、その成長が粗大化する状況の一例を示したのが図8である。
【0013】図8(a)は初期段階でのノズルチップ部へのスラリー付着物3の発生状況を示しており(約60分経過)、同図(b)はその付着物3が成長していく過程が示し(約90分経過)、同図(c)ではその一部が垂れを生成し(約120分経過)、同図(d)において自重によって落下していく様子が示されている(約150分経過)。なお、図中9はランスであり、5はノズルで、4は噴射スラリーを示している。
【0014】しかして、本発明の対象とするスラリーは、水中に固体粒子が懸濁した状態で、かつ所定量のバインダーが配合された流体である。この固体粒子は所定の粒径、例えば、0.3mm以下に微粉砕された粒子であるが、不可避的に管理外の粗粒の混在が避けられないことに起因して、前に述べたようにしばしばノズル詰まりを発現するという問題を内在している。
【0015】ノズル詰まりを発生したランスノズルは、乾燥域内の高温雰囲気に常時曝されており、また、高圧力によりノズル管内が繰り返し圧縮されるため、ランスノズル内に滞留しているスラリーが乾燥固化され、修復不能となる惧れがあり、従って、ノズル詰まりが発生すると直ちに操業を停止し、ノズル交換をしなければならず、著しく生産性を低下することになる。
【0016】また、上記したように本発明に適用するスラリーは、供給管路内を通過する過程においては固体粒子がほぼ均等に分布した流体とみなせるが、ランスノズルのチップ部においては、所定の広がり角度で粒滴として分散させる、いわゆる噴霧するための絞り構造となっているので、ミクロ的には疎密のある固液流体と見なされ、結果として微小な脈動噴霧となることは避けられない。
【0017】この脈動噴霧現象は前記したように、流体中に不可避的に介在する粗粒がノズルチップ部を通過時に、場合によってノズル詰まりの原因となるが、その様な状態に至らなくとも著しい脈動をもたらし、スラリーからの適正な粒滴生成を部分的に阻害し、ノズルチップ部から前記した如く未乾燥スラリーの垂れを生成してしまう。このような状態の垂れの生成したランスノズルは、前記したように直ちに取り替え補修しなければならないが、垂れの生成は不可避的に発現するものである。
【0018】このようにスラリーの熱風乾燥においては、上記したような問題点を有しており、本発明はこのような問題点を解決するためになされたもので、フラックス製造に際して、最適な製造法および製造装置を提供することを目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明は上記問題を解決するために下記の手段をとるものである。
(1) 鋼の連続鋳造用モールドフラックスの原料スラリーを、噴霧乾燥塔内に片持ち状に設置したランスノズルを介して高温雰囲気中に噴射して乾燥する際に、ランスノズルに振動を与えることを特徴とする鋼の連続鋳造用モールドフラックスの製造法。
(2) 鋼の連続鋳造用モールドフラックスの原料スラリーを、噴霧乾燥塔内に片持ち状に設置したランスノズルを介して高温雰囲気中に噴射して乾燥する装置において、ランスノズルの取付け基部を打撃するための打撃装置を設けたことを特徴とする鋼の連続鋳造用モールドフラックスの製造装置。
【0020】(3) 鋼の連続鋳造用モールドフラックスの原料スラリーを、噴霧乾燥塔内に片持ち状に設置したランスノズルを介して高温雰囲気中に噴射して乾燥する装置において、ランスノズル内を流出する原料スラリーに超音波振動子の先端部を臨ませ、該超音波振動子を前記噴霧乾燥塔外のランスノズルの一部に固着したことを特徴とする鋼の連続鋳造用モールドフラックスの製造装置。
(4) 鋼の連続鋳造用モールドフラックスの原料スラリーを、噴霧乾燥塔内に片持ち状に設置したランスノズルを介して高温雰囲気中に噴射して乾燥する装置において、前記噴霧乾燥塔の覗き窓よりノズルチップ部に付着する原料スラリー付着状況をモニターし、その付着値を許容基準付着値と比較して基準値を超えたときに、ランスノズルに振動を与える指令を発することを特徴とする(2)または(3)記載の鋼の連続鋳造用モールドフラックスの製造装置。
【0021】(5) ランスノズルの原料スラリー噴射部において、ノズルチップ先端部形状を平坦面としたことを特徴とする(2)ないし(4)のいずれかに記載の鋼の連続鋳造用モールドフラックスの製造装置。
(6) ノズルチップ先端部の平坦面に、原料スラリーの付着し難い物質の被膜を形成したことを特徴とする(5)記載の鋼の連続鋳造用モールドフラックスの製造装置。
(7) ランスノズルのランス部を二重管構造とし、外管に水を給排する供給口と排水口を設けたことを特徴とする(2)ないし(6)のいずれかに記載の鋼の連続鋳造用モールドフラックスの製造装置。
【0022】
【発明の実施の形態】本発明者らは従来技術の問題点に鑑み、如何にしてフラックス製造時にスラリーが、ランスノズルの噴射ノズルチップ部に付着して、スラリーの均一噴霧を妨げるかにつき種々研究検討を重ねた結果、その対応策として本発明の開発に成功したものである。
【0023】本発明のうち大きな要点の1つは、ノズルチップ部に付着するスラリーの発生を抑制するために、ランスノズルに一定の振動を付与するか、またはスラリーに超音波振動を付与し、同様の効果を得ることにある。
【0024】まず、図7に一般的なフラックスの製造装置の一例を示した。図7において熱風発生装置からの熱風2は、スラリー4を向流乾燥する熱風乾燥塔(以下、単に乾燥塔と称す)1の頂部から熱風が圧送される。該乾燥塔1の下部寄りには、スラリー4を吹込むために先端部にノズル5を有するランス9が、乾燥塔外より側壁を貫通して乾燥塔内の所定位置にノズルが特定角度をもって上向きに、かつ、中心方向に向けて設置されている。
【0025】また、スラリー4は該乾燥塔1の側壁の周囲を囲繞する環状管15によって、所定のスラリーヘッダー圧を保持し、各ランス9へ均等にスラリー4が供給される。さらに、ノズル5の配設位置は、乾燥塔1内で点対称としているため、該塔内においてほぼ均等にスラリーが噴射され、熱風2(通常400〜550℃)との接触がムラなく行われる。
【0026】さらにまた、乾燥塔下部には熱風との向流熱交換により、乾燥された所定の大きさの形状の中空顆粒状フラックスが貯留され、排出口部に設けた、例えばロータリーバルブによってほぼ連続的に切り出される。また、乾燥塔下部の上方部には、スラリー4との熱交換済みの熱風排気部(中空体)17が設けられており、排気ダクト18に繋がっているので排気を乾燥塔1外へ吸引排出できる。なお、図中16はノズル5から噴射するスラリー4の状況を絶えず監視するための覗き窓であり、19は乾燥塔内を点検するための点検口である。
【0027】次に、図1(a)(b)はランス9の乾燥塔へのセット状況を示すために、その一部を分解して拡大斜視図で表わしたもので、前記した図7におけるランス9を乾燥塔1の塔外からみた図面である。ランス9を設置するため乾燥塔(図示せず)外面には、ランス挿入口20が設けられ、その外周部には凹形球面部材21が乾燥塔の外壁面に取付けられている。また、その下部には同じく乾燥塔外壁面にランス本体9を固定するための基台22が取付けられ、さらに基台22の上面には突起体挿入口24を持った受け部材23が設置されている(図1(b))。
【0028】一方、ランス本体9にはランス9を保持するための取付け基部25が設けられており、またランス9の長手方向の所定位置には、乾燥塔外壁面に取付けられた前記凹形球面部材21と球面で接触する凸形球面部材27を有しており、その後部にはランス取付け基部25との間にスプリング28を介在せしめている。さらに取付け基部25の下方には、前記突起体挿入口24に挿入して嵌合する突起部26が設けられている(図1(a))。
【0029】ランス保持部はこのような構成をとっているので、ランス9を乾燥塔内へ設置するに際しては、まずランス9先端のノズル部(図示せず)をランス挿入口20を通して挿入後、相互の球面部材21と27で接触を保ちつつ、ランス取付け基部25を乾燥塔方向に押付け、スプリング28を縮めながら、ランス取付け基部25の下方に位置する突起体26を受け部材23の突起体挿入口24へ嵌合せしめる。
【0030】かくすることにより、その後はスプリング28の弾性力で、球面接触部21、27は密着し、また突起嵌合部24、26とで受け部材23によりランス9は固定され、所定のノズル設定位置を保持することができる。なお、図中29はランス保持基部25に設けられたハンドルで、ランス9のハンドリングに用いるのに便ならしめるためである。また、後述するノズル部への振動付与に利用できる。
【0031】図2は前記したように図1での基台22にランス本体9を設置するために、ランス取付け基部25をセットした状態を示したものであり、かつ、ランスノズルへの打撃装置を取付けた状態を示したものである。すなわち、打撃装置30(例えば、マグネットハンマー)を基台22を延長した保持台31上に、高さ調整のための支持部材32を介して取付け、該打撃装置30の打撃付加部をランス取付け基部25と一体に設けたハンドル29の端末面と接触させて打撃力を付加する。かく構成することによって、その打撃力がランスノズル先端部に振動となって伝達され、スラリーがノズルチップ部に付着するのが防止され、仮りに付着しても間欠的に振動を与えることにより、その振動により振り落され、付着物の成長抑制に効果が発揮される。
【0032】なお、本例では打撃装置を用いた例で説明したが、設備、コスト的には遠隔操作でも実施可能なため好ましいが、このような装置を用いずとも簡単に人手によるハンマーでの打撃によっても振動を付与することができ、ほぼ同一の効果を得ることができる。
【0033】さらに他の例として輸送中のスラリーに超音波振動子を臨ませてスラリー自体に振動を付加し、ノズルチップ部へのスラリー付着を抑制することも可能である。例えば、図3にスラリーの輸送のためのランスの一部切欠き側面図を示したが、ランス9の外面の一部から振動子保護体36により、周囲へのノイズを抑制して流動するスラリー4へ超音波振動子35を臨ませ、振動を付与することによって、前記した打撃付加装置30の働きと類似の作用が得られるため、同様の効果を取得することができる。なお、図中10は内管で、11は外管であり、その作用については後述する。
【0034】前記したノズルチップ部への振動を付加する時期としては、異常時に振動を付与すればよいが、連続的に付加を継続することは勿論可能であり、または間欠的に一定時間毎に数秒間振動を付与してもよい。さらには、図7に示した覗き窓16からビデオカメラ等で、ノズルチップ部に付着する付着物の生成状況を絶えず監視し、このモニター結果を画像処理し、許容基準値と比較し付着量が基準値を超えた時に、振動付与信号を前記何れかの振動付与装置に稼働指令を与え、予め定められた振動付与パターンにより装置を稼働し、ノズルチップ部へのスラリー付着を防止するため、振動自動付与装置を設置することもできる。これを図4に簡単にブロック図で示した。
【0035】なお、覗き窓からの監視に際しては、個々のノズル毎に対応するビデオカメラを設けてもよく、また設備的にコスト減を図る場合は、一つの覗き窓から数個のノズルを監視し、一つのゾーン内でのノズルチップ部の付着状況として把握して、振動付加処理を行うことも可能で、これらは適宜選択して実施すればよい。
【0036】次に、本発明者らは前記したノズルチップ部にスラリーが付着するのを、別の面から防止することはできないか検討を行ってみた。その結果図5(a−1〜a−2)に示すように、従来のノズルチップ部6においては、その先端部の形状はスラリーを特定の拡がりをもって噴射させるために、所定のテーパーを有する凸状のスラリー噴射ガイド部7を有しており、この部分にスラリー4の付着が多く発生していることを見出した。
【0037】そこでこの凸状のガイド部分を取り除き、ノズルチップ部6の先端表面部を平坦面に加工し、図5(b−1〜b−2)に示す如くしてみたところ、スラリー4の付着量を大幅に減少することができた。さらに、その表面平坦部に図5(c−1〜c−2)に示す如く、スラリー4の付着し難い薄い被膜8を被覆せしめたところ、その付着量がさらに減少し、ほぼ従来の付着量を半減することができた。このような被膜8を形成するためには、実施態様として例えばテフロン加工、ホーロー仕上げ、クロム鍍金等での表面処理を行うことが好ましい。
【0038】さらに、本発明のランスノズルにおいては、ランスを水冷式の二重量構造に改良した。すなわち図7に示される如く、乾燥塔1内に挿入されたランス9は乾燥塔内の熱風2により、絶えず高温雰囲気下に曝される(約500℃前後)。従って、ランス9内を通って送られるスラリー4もランス9からの熱により、間接的に熱せられスラリー中の水分が蒸発し気泡となり、スラリー中の水分を低下させ粘度を高め固化し易くなる。
【0039】そこで、本発明者らはランスを二重管構造とし、内管でスラリーを送り、外管に給排水口を設けてランスを冷却することを採用した。これを図6(a)(b)で示すと、ランス9を二重管構造とし外管11を仕切板14により、例えば上・下で仕切り、仕切板の左右で乾燥塔外部に位置する部分に給水口12を設け、他方に排水口13を設ける。仕切板14をランスの先端ノズル部5の手前まで設置し、そこで左・右を連通させ構造とするので、給水口12から送られた水はその連通部分を通り、排水口13まで戻る間にランスの冷却を行い、内管10内のスラリー4への熱影響を防ぐことができる。
【0040】
【実施例】以下、本発明の1実施例について説明する。本実施例の製造に使用した装置は図2に示すと同様の装置であり、スラリーの原料は一般的な組成を有するもので連続鋳造用中空顆粒フラックスの製造を行った。
【0041】乾燥塔は直径が7.1m、高さ7.0mで、熱風発生装置からの熱風温度は約450℃であり、熱風量は180Nm3 /minであった。ランスノズルは水冷式の二重管ノズルとし、ノズルチップ部の先端部は平坦面でクロムメッキの表面処理を処したものを使用した。ノズルへ対する振動はノズル取付け基部のハンドル部へ、マグネットハンマーによる打撃を周期的に3.5分間隔で、ノズル1ケに対し12回の打撃を付与しこれを継続した。
【0042】また、スラリーの粘度は150mPa.Sでスラリー固形濃度は72%とし、スラリーの噴射圧力は11.5kg/cm2 で、ノズル1個当りの流量は480リットル/hrに調整してスラリー噴射を行った。
【0043】この結果、ノズルチップ部への付着物発生は殆どなく、またノズルからのスラリーの異常噴射もみられなかった。そのため、フラックスの製造は概ね良好に推移し、約13時間の操業で目標とした粒径400〜500μの中空顆粒フラックスが36t得られ、その歩留りは約97%であった。
【0044】
【発明の効果】本発明によればランスノズル先端部への原料スラリーの付着を防止することができ、または付着してもその量は著しく軽減できると共にその付着物の成長を阻止することができる。また、ノズルからのスラリー異常噴射も軽減できるため、乾燥塔壁内面に未乾燥スラリーの粒滴が付着することもなくなった。このため製造したフラックス中に不良品が混入することを避けることができ、良好なフラックスの製造を行うことが可能となった。




 

 


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