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発明の名称 精米機のための米糠容器
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平10−156202
公開日 平成10年(1998)6月16日
出願番号 特願平8−320606
出願日 平成8年(1996)11月29日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】廣江 武典
発明者 朝倉 国勝
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 人の背丈の半分程度の高さを有する機枠と、この機枠の上端に支持したホッパと、このホッパ内に投入された玄米を精米する精米部と、前記機枠内を上・中・下の三つに分けた部分とを備えた精米機において使用される米糠容器であって、この米糠容器を、前記機枠と略同じ幅を有して前記精米部の下面全体からその回動軸の下面まで延在するとともに、前記中段部分と略同じ容積を有したものとして、これを前記中段部分内に対して出入自在とし、かつ、この米糠容器の少なくとも前面に、可撓性を有した引き手を取付けて、この引き手が、当該中段部分の前扉を閉じたときに、その可撓性に基づく弾発力を有したまま、前記中段部分内に収納されるようにしたことを特徴とする米糠容器。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、精米機に関し、特に、スーパーやコンビニエンスストアのように、他の一般商品とともにお米の販売をも行う米販売店が店頭に置いて使用するのに適した、言わば中型の精米機において使用される米糠容器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、米の販売自由化が実現された結果、スーパーやコンビニエンスストアにおいても米の販売がなされるようになってきている。米の販売といっても、白米を販売することはその鮮度(賞味期間)を維持するのが困難であるため、玄米を陳列して販売することの方が多くなってきている。
【0003】ところが、玄米はそのままでは食するのが困難であるから、玄米を販売するということは、その精米もその場で行えるようにしておくことが前提となる。玄米を精米する精米機は、米専門販売店(所謂米屋)ならともかく、他の多くの商品も扱うスーパーやコンビニエンスストアでは、設置することが困難である。
【0004】換言すれば、スーパーやコンビニエンスストア等で、そのサービスの一環として設置しようとする精米機では、次のような諸点を改善しておかなければならないと考えられる。
【0005】■他の商品や玄米とともに店内に設置することになるから、余り大型のものであってはならないし、他の買物のついでに使用してもらうことになるから、家庭用のもののように余り小さくてもいけない。つまり、人が立って使用するのに便利なように、言わば中型のものとしておく必要がある。(中型化)
■使用することによって、騒音が生じてはならない。騒音が生じれば他の客に迷惑になるからである。(低音化)
■店内には他の商品も陳列されているのであるから、精米機の周囲に米糠が散らないようにしておかなければならない。特に不特定多数の人が使用することを想定しているから、通常の使用さえしていれば、精米機の周囲を汚さないようにすることができるものとしておかなければならない。(衛生化)
■特に、米糠については、その量を常にチェックしなくても、十分収納しておくことができるようにしておくことが必要である。米糠を持ち帰らない人の方が多いと考えられるからである。(米糠の収納化)
■米糠を持ち帰りたい人もあるであろうから、その人が米糠容器を引き出したとき、容器内に米糠が大量に山盛り状態で貯っていたとしても、それを外にこぼさないようにしておく必要がある。(米糠表面の自動平滑化)
【0006】本発明者等は、スーパーやコンビニエンスストアに設置する精米機について、上記■〜■の諸点を改善するにはどうしたらよいかについて検討を重ねてきた結果、特に上記■〜■については、米糠容器そのものを改良すればよいことに気付き、本発明を完成したのである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、以上のような経緯に基づいてなされたもので、その解決しようとする課題は、不特定多数の人が利用するスーパーやコンビニエンスストアに設置するのに適した中型の精米機において使用する米糠容器の改良である。
【0008】すなわち、本発明の目的とするところは、精米機内に出入自在に収納される米糠容器について工夫することにより、精米機の使用中における騒音を低減することができて、米糠の取り出しを容易に行なうことのできる米糠容器を簡単な構成によって提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】以上の課題を解決するために、本発明の採った手段は、実施の形態の説明中において使用する符号を付して説明すると、「人の背丈の半分程度の高さを有する機枠10と、この機枠10の上端に支持したホッパ20と、このホッパ20内に投入された玄米を精米する精米部30と、機枠10内を上・中・下の三つに分けた部分とを備えた精米機100において使用される米糠容器50であって、この米糠容器50を、機枠10と略同じ幅を有して精米部30の下面全体からその回動軸31の下面まで延在するとともに、中段部分と略同じ容積を有したものとして、これを中段部分内に対して出入自在とし、かつ、この米糠容器50の少なくとも前面に、可撓性を有した引き手51を取付けて、この引き手51が、当該中段部分の前扉52を閉じたときに、その可撓性に基づく弾発力を有したまま、中段部分内に収納されるようにしたことを特徴とする米糠容器50」である。
【0010】すなわち、まず本発明に係る米糠容器50が使用される精米機100は、その機枠10内を、図3に示すように、上段部分と、中段部分、及び下段部分の三つの部分に区画しておいて、上段部分内にホッパ20や精米部30を収納し、中段部分内の略全体の容積を有する米糠容器50を当該中段部分内に出入り自在に収納するとともに、下段部分内に精米部30を駆動するための駆動源60を収納配置したものである。
【0011】この精米機100において、その機枠10内を上・中・下の三つの部分に分ける必要があるが、その理由は、この精米機100をスーパーやコンビニエンスストアにおいて設置した場合に、不特定多数の人が使用するのに十分な能力・機能を備えたものとすることができるようにするためであり、米糠容器50の容積を最大限のものとするためである。すなわち、この精米機100の機枠10内を三つの部分に分ければ、それぞれの部分において、所謂デッドスペースを生じさせることなく、本発明に係る米糠容器50等の各機能発揮部材をコンパクトにまとめて収納することができるのである。
【0012】特に、この精米機100においては、精米によって生じた米糠を自然落下により米糠容器50内に投入するようにして、ブロアのような騒音発生源を省略するものであるから、精米部30やその回動軸31の直下に米糠容器50を配置したのである。そして、上段部分にホッパ20や精米部30を配置するとともに、下段部分内に駆動源60を配置することによって、中段部分に収納されるべき米糠容器50の容積が最大となるようにしているのである。
【0013】最大容積となった米糠容器50を、精米部30及びこれから後方に延在している回動軸31の直下に配置することは重要である。何故なら、この米糠容器50によって精米部30から自然落下してきた米糠を受け取るに際して、米糠が中段部分内に飛散しないようにすることができるからである。また、米糠が自然落下すれば、例えば図3に示すように山盛り状態となり、これが米糠容器50上から突出する山を形成することもあるが、その場合に広い裾野が形成できるようにしておくと、米糠の米糠容器50からの洩出が防止できるからである。
【0014】さらに、上段部分にホッパ20を設けることが必要な理由は、このホッパ20内に対する玄米の投入が誰でも容易に行えるようにしておくためである。すなわち、この精米機100は、人の背丈の半分程度の高さを有するものとしておき、不特定多数の人が利用することになるスーパーやコンビニエンスストアの店内に設置することができるようにするとともに、店内の省スペースを図ることをも想定しているものである。また、米糠容器50を中段部分に設けることにより、スーパーやコンビニエンスストア等を利用する誰もが、この米糠容器50の出入操作を容易に行えるようにしているのである。
【0015】そして、本発明の米糠容器50については、少なくともその前面に、可撓性を有する引き手51を設ける必要がある。そのまず第1の理由は、当該米糠容器50内に米糠が大量に溜まれば、この米糠容器50自体の中段部分内に対する出入がしにくくなるが、その操作・作業を引き手51によって行い易くするためである。その第2の理由は、中段部分から引き出した米糠容器50内の米糠を、例えば別の袋に移し換える必要があるが、その操作性を容易にしなけらばならないからである。その意味では、引き手51は米糠容器50の前面だけでなく、実施形態におけるように、米糠容器50の背面にも設けたり、あるいは米糠容器50の4つの側面にそれぞれ設けるようにするとよいものである。
【0016】また、各引き手51は、可撓性を有したものとすることが必要であるが、その理由は、これを人が持った時の手触りを良くするためだけではなく、各引き手51によって騒音の発生を防止する必要があるからである。可撓性のある各引き手51が精米機100における騒音発生を防止できるのは、次の理由による。
【0017】すなわち、この引き手51を有する米糠容器50を精米機100の中段部分内に挿入して前扉52を閉じると、図5に示したように、各引き手51は前扉52や背面側の側板等によって押圧されることになる。このとき、各引き手51は可撓性を有したものであるため、前扉52や背面側板を押し戻す弾発力を有したまま中段部分内に押し込められることになる。従って、中段部分内に収納された米糠容器50は、弾発力を有した各引き手51によって、前扉52に対して弾発的に支持された状態となり、駆動源60からの振動等が機枠10に加えられたとしても、当該米糠容器50が中段部分内にてガタ付くことがなく、騒音を発生することはないのである。
【0018】勿論、この引き手51は、可撓性を有したものであるから、前扉52を開いて自由にしたときには、図4にも示すように、米糠容器50の前面側へ突出するものであり、この引き手51内へ手を入れ易くするものとなっていることは言うまでもない。
【0019】
【発明の実施の形態】以上のように構成した本発明について、図面に示した実施の形態である米糠容器50について説明するが、米糠容器50はこの精米機100について使用されるものであるから、まずこの精米機100の概略を先に説明する。
【0020】図1には、現在精米を行っている精米機100の斜視図が示してあるが、この精米機100は、人の背丈の半分程度の高さを有するものであって、その上面は、作業する人の手前側に向けて傾斜するものとしてある。なお、この上面の手前側部分は操作面としてあり、この操作面上の各スイッチを操作することにより、当該精米機100での精米等が行われるものである。
【0021】さて、この精米機100は、図3に示したように構成してあり、この精米機100内は、上段部分、中段部分及び下段部分の三つの部分に分けてある。すなわち、この精米機100は、キャスターによって移動可能とされた支持台上に組み付けた機枠10を有するものであり、この機枠10に対して各部材を組み付けることにより、全体として上記の三層構造となるようにしたものである。勿論、この機枠10に対しては、図1等において示したように、側板や前扉52を取り付けることによって、その全体が包み込まれるものである。
【0022】機枠10の上端開口部は、図1及び図2に示したように、カバーによって覆蓋される。なお、このカバーは、作業者が手前から開けられるようにしているものであり、ホッパ20の上端開口と略同じ大きさを有したものである。
【0023】このホッパ20の下端には、図3にも示したように、精米部30が接続してあり、この精米部30には、これから後方に延びる回動軸31が接続してある。精米部30は、内部の回転子が回動軸31によって回転されることにより、回転子と周囲の網体との共働によって、玄米から米糠を剥離するようにしたものである。この精米部30による精米状態は、この精米部30の前方側に配置してある押圧部40によって調整されるものである。
【0024】中段部分は、機枠10に設けた桟や区画板によって、精米機100の略中央部分に区画したものであるが、この中段部分内に米糠容器50が出入自在に収納されるものであり、この米糠容器50は、大きな容積を有したものとなっている。そして、この米糠容器50の前面及び背面には、図2、図4及び図5に示したように、引き手51が設けてあって、中段部分に対する出入を行い易くなるようにしてあり、その上方は開口したものとしてある。
【0025】各引き手51は、合成樹脂や合成ゴム等を材料として、略帯状のものに形成したものであり、これにより、可撓性を有したものとしてある。各引き手51を形成するには、上述した合成樹脂によって一体的な帯状のものにする他、布状にしてもよく、また十分な弾発力を得るために、内部にピアノ線等の鋼芯材や鋼網材をインサートしたものであってもよい。
【0026】以上のような各引き手51は、自然状態としたとき、その間に手を入れるための空間が形成できるようにするために、両端を当該引き手51の全長より短くした寸法で米糠容器50の前面等に固定してある。すなわち、各引き手51の両端は米糠容器50に対して動かないものであり、旅行カバンの取手のように、不使用時に平らになるものではなく、あくまでも、不使用時においては、図4に示したように、米糠容器50の前面等からある程度突出するものである。
【0027】勿論、米糠容器50の前方側は、図2に示したように、機枠10に取り付けた前扉52によって覆われるものであり、この前扉52を開放することにより、中段部分内の米糠容器50を引き手51を利用して引き出せるようにしてある。
【0028】なお、この米糠容器50の下側になる下段部分内には、図3に示したように、精米部30を駆動するための駆動源60が収納配置してあり、本実施形態の駆動源60は電動モータとしてある。この駆動源60の回転軸は、図3に示したように、精米機100の背面側に延在させてあり、この回転軸上のプーリにはベルトが掛装してある。そして、このベルトは、前述した米糠容器50の背面を通ってその上方にある精米部30側の回動軸31上のプーリに掛装してある。このベルトは、チェーンであってもよいことは言うまでもない。
【0029】
【発明の効果】以上詳述した通り、本発明によれば、精米機100を構成する機枠10の中段部分内に出入自在に挿入される米糠容器50の、少なくとも前面に、可撓性のある引き手51を取付けたことにその構成上の特徴があり、これにより、精米機100の使用中における騒音を低減することができて、米糠の取り出しを容易に行なうことのできる米糠容器50を簡単な構成によって提供することができるのである。
【0030】すなわち、本発明の米糠容器50によれば、(1)中段部分内に米糠容器50を収納して前扉52を閉めれば、各引き手51の弾発力によって米糠容器50が弾発的に支持された状態で中段部分内に収納されることになるから、この米糠容器50がガタ付くことはなく、少なくともこの米糠容器50による騒音の発生を抑えることができて、スーパーやコンビニエンスストア内の他の客に迷惑をかけることはない。(騒音の発生防止)
(2)米糠は自然落下により米糠容器50内に収納されるから、店内に散乱することはない。また、米糠容器50は十分大きなものであるから、米糠を大量に収納することができる。(衛生化及び収納化の達成)
(3)仮りに米糠容器50内一杯に米糠が溜ったとしても、当該米糠容器50には引き手51が設けてあるから、その中段部分からの取り出しや、米糠の袋詰め作業を容易に行うことができる。(作業の安全化)
といった、優れた効果を発揮するのである。




 

 


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