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発明の名称 精米機における横型精穀装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平10−66885
公開日 平成10年(1998)3月10日
出願番号 特願平8−228414
出願日 平成8年(1996)8月29日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】廣江 武典
発明者 池田 正道
要約 目的
精米を行う従来の横型精穀装置の基本構造の長所を生かしながら、その各部の構成をより具体的に改良することによって、精米時における熱の発生を抑制して白米の品質を変えることなく本来のおいしさを維持することができ、しかもスーパーやコンビニエンスストアに設置したとしても、大きな騒音を発生させることがなく、かつ粉塵等の発生をも防止できて、精米中に無関係な他の顧客に迷惑をかけないものとすることのできる、精米機のための精穀装置を簡単な構成によって提供すること。

構成
精米ロールの表面40に、送りロール21との連結端側から当該精米ロール40の約1/3〜1/5程度の長さを有し、かつ精米ロール40の軸線に対して送りロールとは逆方向に30゜〜45゜程度で傾斜する第1精米突条41と、この第1精米突条41に連続するようにその先端近傍から始まって精米ロール40の軸線と略平行な第2精米突条42とを設けたこと。
特許請求の範囲
【請求項1】玄米ホッパの下端開口に連通する水平送りロール室と、この水平送りロール室内に収納した送りロールと、前記水平送りロール室の出口側端に連設した除糠筒と、この除糠筒内に収納されて前記送りロールの一端に水平状に連結した精米ロールと、前記除糠筒の出口側端に配置した圧力調整器とを備えた横型精穀装置において、前記精米ロールの表面に、前記送りロールとの連結端側から当該精米ロールの約1/3〜1/5程度の長さを有し、かつ前記精米ロールの軸線に対して送りロールとは逆方向に30°〜45°程度で傾斜する第1精米突条と、この第1精米突条に連なるようにその先端近傍から始まって前記精米ロールの軸線と略平行な第2精米突条とを設けたことを特徴とする横型精穀装置。
【請求項2】玄米ホッパの下端開口に連通する水平送りロール室と、この水平送りロール室内に収納した送りロールと、前記水平送りロール室の出口側端に連設した除糠筒と、この除糠筒内に収納されて前記送りロールの一端に水平状に連結した精米ロールと、前記除糠筒の出口側端に配置した圧力調整器とを備えた横型精穀装置において、前記除糠筒の断面形状を正六角形にするとともに、その各側面の前記水平送りロール室側の約2/3部分に、当該除糠筒の軸線に対して傾斜する第1除糠長穴を形成し、各側面の残り約1/3部分に、当該除糠筒の軸線と平行な第2除糠長穴を形成したことを特徴とする横型精穀装置。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、所謂精米機の心臓部であって、玄米を白米にする搗精(精米)機能を果たす精穀装置に関し、特に各部が水平状に配置される横型精穀装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】玄米を白米にするための精米機は、米穀専門販売店が使用する大型のものから、家庭において使用する小型のものまで、種々なものが既に提案されてきている。中でも、小型の精米機では、その心臓部である精穀装置を水平状に配置して、剥離された米糠を自然落下を利用して分離することにより、大型機におけるブロア等の強制吸引・分離装置を要しないものとすることができることから、数多くの提案がなされてきている。
【0003】このような小型の精米機において採用されている精穀装置は、例えば実公平1−9627号公報にて説明されているような基本構造を備えているものである。すなわち、この種の精穀装置は、上記公報中に使用されている符号をそのまま使用して説明すると、図9及び図10に示すように、「玄米タンク1の受け口と送りロール室3への流入口4との間にはシャッター5が開閉可能に設けられており、6はシャッター5の操作ハンドルである。送りロール室3は精米機本体後部7と一体の外筒8に円筒9を嵌めて構成され、外筒8の内周面には円筒9が掛かる段部10を設け、送りロール室3に続く除糠筒11に対する円筒9の接合が保持されている。円筒9は、その内周面に軸線に沿って複数条の溝14を設け、内周面の端部に内径が拡大する方向に斜面15を形成し、そして全体を鋳物で成形してある。次に除糠筒11は、六角形の筒網18を外枠で保持したもので、筒網18の入口側端に円筒9の出口側端を合致させてある。26は精白ロールであって、送りロール12に同回転するように連結されている。除糠筒11の出口端には排出板19が固着され、排出板19に設けられている排出口20には抵抗蓋21が当てられ、バネ22の弾発力でその出口20に附勢されている。その弾発力はハンドル23によって調節できるようになっており、24はその調節カム、25はバネ22弾発力を伝達する連杵である。上記構成の精米機を使用して精米するときは、玄米タンク1に玄米を投入して精米機を作動させシャッター5を開いて玄米を送りロール室3に供給する。そうすると送りロール12の螺旋突条27の回転によって玄米がロール室3の中を円筒9の内周面に沿って回動し、その面との擦り合いと、溝14との絡みとによって非常に激しく揉まれ、表面の糠が削り取られながら除糠筒11に圧送される。そして除糠筒11では精白ロール26の羽根29で激しく攪伴されて網目から糠が煽り出され、除糠された白米が排出口20より抵抗蓋21の押圧力に抗して吐出される」ものとしたものである。
【0004】特に、上記実公平1−9627号公報に示されている「横型精米機」は、砕米の発生率の改善に着目してなされたもので、「玄米タンクの下の送りロール室が円筒で構成され、円筒の前端に除糠筒が直列に接続された横型精米機において、上記円筒の内周面に複数条の溝を前後方向に設けると共に、円筒の前端部内周にはその前端口を徐々に拡大させる斜面を設け、この斜面の部分では上記溝の前端部が少しずつ無くなるように溝を徐々に巾狭く且浅く形成したことを特徴とする横型精米機」という構成を有するものであるが、この種の精米機において要求されることは、「砕米の発生率」だけではない。
【0005】すなわち、この種の小型あるいは中型の精米機は、米の販売自由化に伴って、最近は家庭は勿論、他の商品も一緒に陳列されているスーパーやコンビニエンスストアにおいても使用可能なように構成されていることが要求され、殊にスーパーやコンビニエンスストアにおいて使用されるときには、まずこの種の精米機から粉塵や騒音が生じるようなことがあってはならない。スーパーやコンビニエンスストアにおいては、お米を買わない人も来ているのであり、この人達に精米による騒音公害を被らせることになるのは都合が悪いからである。
【0006】また、この種の小型または中型の精米機は、これが家庭においてであれ、スーパーやコンビニエンスストアにおいてであれ、精米作業中の発熱により白米に変質を起こさせるようであってはならない。精米作業をすれば摩擦による熱の発生は避けられないのであるが、熱の発生が余り多いと、白米自体を加熱することになり、その味を低下させてしまうから、熱の発生による高温化はできるだけ少なくなるようにしなければならない。
【0007】特に、図9及び図10に示した一般的な構成を有する横型精米機においては、図11として示した特開平3−178344号公報の第3図中のグラフPにて示されているように、送りロール5の終端近傍で最も搗精圧力が高くなり、この圧力の高い状態が精米ロール4の出口側に向けてなだらかに緩和されるため、精米ロール4による熱の発生を余り抑制できないのである。熱の発生が十分抑えられないということは、騒音も相当あるということをも示している。なお、この説明及び図11にても、上記特開平3−178344号公報において使用されている符号をそのまま使用している。
【0008】以上の従来技術に係る精米機において、熱や騒音が何故発生するかを、本発明者等が種々検討してみたところ、どうやら、次の点に原因があると考えられる。
■15cm〜20cmという比較的短い精米ロール(図9では符号26で、図11では符号4で示されているもの)上で米糠の剥離と白米の磨きという搗精作用による精米を完成しなければならない必要性があること。
■この短い精米ロール上で精米を行うためには、精米ロール上の除糠突条(図9及び図10では符号29で、図11では符号8で示されているもの)を精米ロールの全長にわたって傾斜させておき、精米ロール上にある玄米または白米に常に送りロールは逆の方向の戻し力を与えて強い摩擦力が加わるようにしている点■精米ロールの外側に位置する除糠筒(図10では符号18で、図11では符号1で示されているもの)に形成してある各除糠長穴(図11では符号2及び3に示されているもの)の全てを、■で述べた除糠突条と交差状態に傾斜させて搗精圧力が大きくなるように構成してある点【0009】換言すれば、玄米は、精米ロール上に送り込まれた時点でその殆どが米糠の剥離が行われているものであり、例えば精米ロールの出口側端部に近い部分おいてはほとんどが白米化されていて、玄米の搗精(精米)作用における米糠の剥離作用を行う必要性は殆どないことに気付いたのである。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、以上の横型精穀装置における実状に鑑みてなされたもので、その解決しようとする課題は、横型精穀装置における発熱による白米の高温化や騒音の発生の抑制である。
【0011】すなわち、本発明の目的とするところは、精米を行う従来の横型精穀装置の基本構造の長所を生かしながら、その各部の構成をより具体的に改良することによって、精米時における熱の発生を抑制して白米の品質を変えることなく本来のおいしさを維持することができ、しかもスーパーやコンビニエンスストアに設置したとしても、大きな騒音を発生させることがなく、かつ粉塵等の発生をも防止できて、精米中に無関係な他の顧客に迷惑をかけないものとすることのできる、精米機のための精穀装置を簡単な構成によって提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】以上の課題を解決するために、まず請求項1に係る発明の採った手段は、以下に述べる実施の形態説明中において使用する符号を付して説明すると、「玄米ホッパ10の下端開口11に連通する水平送りロール室20と、この水平送りロール室20内に収納した送りロール21と、水平送りロール室20の出口側端に連設した除糠筒30と、この除糠筒30内に収納されて送りロール21の前端に水平状に連結した精米ロール40と、除糠筒30の出口側端に配置した圧力調整器50とを備えた横型精穀装置100において、精米ロールの表面40に、送りロール21との連結端側から当該精米ロール40の約1/3〜1/5程度の長さを有し、かつ精米ロール40の軸線に対して送りロールとは逆方向に30゜〜45゜程度で傾斜する第1精米突条41と、この第1精米突条41に連続するようにその先端近傍から始まって精米ロール40の軸線と略平行な第2精米突条42とを設けたことを特徴とする横型精穀装置100」である。
【0013】すなわち、この請求項1に係る精穀装置100では、図9あるいは図11に示したような従来の横型精穀装置の基本的構成を採用しながらその長所を生かすとともに、特に精米時の熱や騒音の発生を、精米ロール40上の突条にあるととらえて、これらの第1精米突条41及び第2精米突条42を上記のように構成したことを特徴とするものである。
【0014】以上のように構成したことにより、この請求項1の精穀装置100では、次のような状態で精米がなされる。玄米ホッパ10内に玄米を投入して精米機200の駆動モータ210により精穀装置100を駆動させれば、玄米は、水平送りロール室20内に落下していき、この水平送りロール室20内にて回転軸60と一体的に回転している送りロール21上の送り突条22によって、除糠筒30とその中に収納してある精米ロール40との間に強制的に送り込まれる。このとき、水平送りロール室20内の送りロール21は、図5及び図8の(ロ)に示すように、その送り突条22が水平送りロール室20を構成している筒内面に近接した状態にしてあるため、玄米の送りを行うのみで精米は行っていない。つまり、この送りロール21では、熱や騒音の発生は殆どない。
【0015】この送りロール21の出口側端には、その係合凹部23にて精米ロール40の係合凸部43が係合させてあって、両者は回転軸60と同一軸円上で一体となるよう組付けてあるから、送りロール21の回転とともに精米ロール40も回転している。依って、送りロール21によって精米ロール40側に送り込まれた玄米は、図5に示すように、送りロール21上の送り突条22の前端部と、精米ロール40上の第1精米突条41とによって囲まれながら除糠筒30の内側にて回転移動することになる。
【0016】この精米ロール40上の第1精米突条41は、図5にも示したように、精米ロール40の軸線に対して30°〜45°程度の角度で送りロール21の突条22の向きとは逆に傾斜させたものであるから、玄米の回転移動方向に関して、第1精米突条41と送りロール21上の送り突条22との間に、環状のあい路44が形成されていて、より多くの玄米を受け取る状態になっているのである。そして、このあい路44の周囲には除糠筒30の一部が常に存在していることになるから、玄米には、送りロール21の送り突条22による送り力と精米ロール40の第一精米突条41による送り力とは逆の戻し力が作用することになり、このあい路44にてその米糠を剥離するための最大の搗精力が加わることになり、このあい路44近傍で精米の殆どがなされるのである。
【0017】何故なら、このあい路44の外側に位置している除糠筒30には、図7に示したように多数の第1除糠長穴31が形成してあるから、この第1除糠長穴31上に対して、送り突条22と第1精米突条41との送り・戻し作用により、玄米が隅々に送られ、圧接されながら通過していくことにより、玄米が回転させられ、玄米同志が互いに擦り合うことによって、玄米表面の米糠が相互に剥離されるからである。勿論、当該第1精米突条41近傍の玄米には前述したような力が加わっているため、当該第1精米突条41の傾斜方向と対向する方向に各第1除糠長穴31が明けられているので、精米作用をしっかり発揮するのである。そして、各第1精米突条41は、精米ロール40全長の1/3〜1/5程度の短いものとしてあるから、各第1精米突条41による精米作業時間も、図9や図11に示した従来のもののような精米ロール40の全長にわたって形成したものに比較すれば、短いものとなっており、縦に戻し力を発生させて精米作業を長びかせたり、精米作用による過度な熱の発生は勿論、騒音の発生も抑えられているのである。
【0018】なお、以下の実施形態に係る精穀装置100では、第1精米突条41を2本としており、環状のあい路44から抜け出た玄米または白米の一部を次の第1精米突条41にて再度受け取るようにしている。勿論、第1精米突条41が1本であってもこれは回転しているのであるから、玄米または白米は、第1精米突条41から図示左方へ移動しない限り再度受け止められないのであるが、その受け止め回数は余り少ないと精米は十分行えないし、また図10にて示した従来のもののように、3本以上あっても玄米等を適度に攪伴することになって割れ米を生じさせるだけとなる。結局、2本の第1精米突条41を有した精米ロール40とするのが、この種の中型の精米機200において採用する精穀装置100としては最適のようである。
【0019】さて、各第1精米突条41の出口側(図示左側)には、その近傍から連続的に始まり精米ロール40の軸線と平行な第2精米突条42が存在している。すなわち、この第2精米突条42は、前述した第1精米突条41のように玄米に対して戻し力を付与するために形成したものではないから、当該第2精米突条42上に押し出されてきた白米等を、当該精米ロール40の回転力によって除糠筒30内にて単に回転させるだけのものとなっている。従って、この第2精米突条42上においては、第1精米突条41上におけるような積極的な搗精力が加えられることがないのであり、熱や騒音の発生も少ないのである。
【0020】以上のように、これら各第2精米突条42は、積極的な精米作業を行わないのであるが、白米等を除糠筒30内にて回転させることにより、次の2つの重要な作用を発揮することになる。すなわち、まず第1には、僅かに残っている米糠の完全除去を行なうことである。この第2精米突条42上にきている白米等の表面には米糠が残存していることがあるが、これらの残存米糠は、精米ロール40の2/3〜4/5程度の長さを有する第2精米突条42によって除糠筒30内にて回転されることにより、除糠筒30の各第1除糠長穴31または第2除糠長穴32により相互に擦り合わされて剥離されることになるのである。
【0021】第2には、白米とされたものの「つや出し」を行うことである。つまり、米糠が除去された白米は、当該第2精米突条42によって回転しながら圧力調整器50から押し出されるまでの間に互いにこすり合わされることになるため、これにより相互に磨きがかかり、見た目に美しいつやを有したものとなるのである。つやのある白米は、炊飯前の洗浄をそれ程強く行なう必要がないものであり、ご飯としても味のよいものとなって、スーパーやコンビニエンスストア等において当該精米機200を利用する人にとっては重要なことである。
【0022】精米ロール40の出口側端には圧力調整器50が配置してあるが、この圧力調整器50は、従来のものにおけるように、除糠筒30の開口を弾力的に覆蓋して、当該除糠筒30内を送られてくる玄米または白米にある程度の圧力を付与するものであり、前述した精米作業やつや出し作業を確実にするものである。この圧力調整器50による圧力は、その弾性力を変化させることにより自由に変えられることは、従来におけるそれと同様である。
【0023】なお、この請求項1に係る精穀装置100においては、その精米ロール40上の第1精米突条41及び第2精米突条42が前述したように構成してあれば、その外側に位置する除糠筒30について、第1除糠長穴31及び第2除糠長穴32を形成しておく必要はなく、図9や図11に示した従来のそれと全く同様なものを採用しても構わないものである。
【0024】さて、上記の課題を解決するために、請求項2に係る発明の採った手段は、「玄米ホッパ10の下端開口11に連通する水平送りロール室20と、この水平送りロール室20内に収納した送りロール21と、水平送りロール室20の出口側端に連設した除糠筒30と、この除糠筒30内に収納されて送りロール21の一端に水平状に連結した精米ロール40と、除糠筒30の出口側端に配置した圧力調整器50とを備えた横型精穀装置100において、除糠筒30の断面形状を正六角形にするとともに、その各側面の水平送りロール室20側の約2/3部分に、当該除糠筒30の軸線に対して傾斜する第1除糠長穴31を形成し、各側面の残り約1/3部分に、当該除糠筒30の軸線と平行な第2除糠長穴32を形成したことを特徴とする横型精穀装置100」である。
【0025】すなわち、その請求項2に係る精穀装置100では、精米時の熱や騒音の発生原因を、除糠筒30上に形成してある各除糠長穴にあるととらえて、これらの第1除糠長穴31及び第2除糠長穴32を上記のように構成したものである。そして、この精穀装置100においては、その精米ロール40上に、前述した第1精米突条41及び第2精米突条42を設けなければならないものではなく、図9または図11に示した従来形式の精米ロールを採用しても構わないものである。
【0026】さて、この請求項2に係る精穀装置100の作用であるが、除糠筒30の第1除糠長穴31及び第2除糠長穴32に関連する部分以外は、従来の精米機におけるそれと同様であるので、以下ではこれらの第1除糠長穴31及び第2除糠長穴32に関連する部分のみの説明をしていくことにする。
【0027】各第1除糠長穴31は、図7に示すように、断面六角形に形成した除糠筒30の各側面に、水平送りロール室20側、つまり図7の図示右側であって、除糠筒30の約2/3部分に、当該除糠筒30の軸線に対して傾斜するものとして形成してあるから、精米ロール40の回転によって除糠筒30内を回転しながらかつ出口方向へ搬送されている玄米に対して、長く存在したものとなっている。
【0028】従って、各第1除糠長穴31は、玄米に対し回転作用を与えると共に、玄米表面の米糠を剥離する機能を比較的長い時間発揮することになり、しかもこれら各第1除糠長穴31が除糠筒30の約2/3部分に形成してあるから、玄米からの米糠の剥離、つまり精米を確実に行なうのである。そして、第1除長穴31の傾斜方向は、精米ロール40の第1精米突条41の傾斜方向と逆にされ、玄米に対する引掛り回転付与作用が強く行えるようになっている。このことは、図9等に示した従来の精米機と逆である。
【0029】ところが、この請求項2に係る精穀装置100においては、その除糠筒30の前端側約1/3部分に、除糠筒30の軸線と平行な第2除糠長穴32が形成してあり、各第2除糠長穴32に対しては、第1除糠長穴31側で白米化された精米粒が第2除糠長穴32の短軸線にしか接触しないので、回転付与作用は少なくされている。また、各第2除糠長穴32の溝の幅は、玄米の幅の約1/2以下としてあるから、これら各第2除糠長穴32は白米に対して大きな抵抗となることはない。従って、各第2除糠長穴32においては、白米に対して大きな摩擦力が加えられることがないのであり、熱や騒音の発生は殆どない。
【0030】各第2除糠長穴32が白米の粒に対する抵抗となるのがゼロではないことは、次の重要な意味を有する。つまり、これら各第2除糠長穴32の上流側での第1除糠長穴31によって除糠された白米に対して、各第2除糠長穴32による僅かな抵抗によって、当該白米に対する「つや出し」がなされると共に、白米の砕米損傷を防止することができるのである。白米につやがあることが、スーパーやコンビニエンスストア等において当該精米機200を利用する人にとって重要なことは、前述した通りである。
【0031】以上の通り、請求項1に係る精穀装置100においても、請求項2に係る精穀装置100においても、その精米ロール40側または除糠筒30側において、熱や騒音が発生するのを抑制できるため、これらの精穀装置100を適用した精米機200によって生成された白米の品質を損なうことがなく、炊飯具合もよくて食べておいしいものとなる。そして、この精米機200をスーパーやコンビニエンスストア等に設置した際にも騒音が少ないと共に、周囲の人に迷惑をかけることもないのである。
【0032】
【発明の実施の形態】次に、各請求項に係る精穀装置100を、図面に示した実施の形態について説明するが、この実施形態に係る精穀装置100は、各請求項に係る発明を実質的に含むものであるため、以下ではこの実施形態に係る精穀装置100を中心にして説明することにする。
【0033】この実施形態の精穀装置100は、その基本構成については、図9あるいは図11に示した従来のそれと略同様なものであるが、この精穀装置100は、スーパーやコンビニエンスストア等に設置されるのに適した言わば中型の精米機200内に横置きにして組み込まれるものである。また、この精穀装置100は、精米機200内の上端部に配置した玄米ホッパ10の下端開口11に接続されて、その圧力調整器50の前端側に配置した白米シュート51、及びこれに連続させた取出口52から、図1に示したように、白米を排出するようにしたものである。
【0034】精米機200は、図1及び図2に示すように、人がその前に立って作業を行なうのに適した大きさのものであり、その中段には、図2に示したように、精穀装置100によって成生された米糠を自然落下により受け止める米糠容器220が配置してある。この米糠容器220の下段には、精穀装置100を構成している回転軸60のプーリ61に掛装したベルト62を介して、精穀装置100の稼働を行なうための駆動モータ210が配置してあって、以上のことにより、当該米糠容器220の内部は、玄米ホッパ10が接続された精穀装置100と、これから出た米糠を収納する米糠容器220と、精穀装置100の駆動を行なう駆動モータ210との言わば三層構造のものとしてあるのである。この精米機200が三層構造のものであるということは、米糠容器220の容積を十分大きなものとすることができることを意味しており、不特定多数の人が利用することになる、スーパーやコンビニエンスストア等に設置されるべき精米機200として重要な構造である。
【0035】この精米機200の上端に位置する玄米ホッパ10の上面は、図1に示したようにカバー12によって覆蓋するようにしてあり、このカバー12を開けることにより、スーパーやコンビニエンスストア等で玄米を購入した消費者がこれをそのまま玄米ホッパ10内に入れて、当該精米機200によって白米とし得るのである。なお、本実施形態の精穀装置100では、このカバー12を閉じないと、その精穀装置100を作動させることができないようにしてある。
【0036】精穀装置100は、図2及び図3に示したように、玄米ホッパ10の下端開口11に連通する水平送りロール室20と、この水平送りロール室20内に収納した送りロール21と、水平送りロール室20の出口側端に連設した除糠筒30と、この除糠筒30内に収納されて送りロール21の一端に水平状に連結した精米ロール40と、除糠筒30の出口側端に配置した圧力調整器50とを備えたものであり、図9あるいは図11に示した従来のそれと、その基本的構造を同じくしたものである。
【0037】除糠筒30は、図4に示したように、断面正六角形のものであり、この除糠筒30は、図3等に示したように、玄米ホッパ10の下端開口11が接続されている水平送りロール室20の出口側端(図3では図示左端)に、その軸線が水平方向となるように連結したものである。この除糠筒30内には、図4に示したように回転軸60と一体化される精米ロール40が収納されるのである。
【0038】なお、水平送りロール室20内には、従来のと同様な構成の送りロール21が収納してあり、この送りロール21上の送り突条22によって、図8の(ロ)に示したように、玄米ホッパ10から投入されてきた玄米を、図4に示した除糠筒30と精米ロール40とによって形成される室間内に送り込むようにしてある。勿論、この送りロール21も回転軸60に一体化されたものであり、送りロール21の出口側に形成した図8の(イ)に示した係合凹部23と、精米ロール40側の係合凸部43とを嵌合させることにより、図5に示したように、当該送りロール21は精米ロール40と一体的に回転するものとしてある。
【0039】除糠筒30の各側面には、図7に示したように、第1除糠長穴31と第2除糠長穴32が形成してある。各第1除糠長穴31の除糠筒30の軸線に対する傾斜角度は45°であり、その半径方向に対する長さは約9.2mmであって、長穴の幅は約1.2mmである。また、各第1除糠長穴31の形成密度は、除糠筒30の各側面に対して2列であり、図7の横方向の長さ約90mmの間に21個となるようにしてある。
【0040】一方、各第2除糠長穴32は、長さが約14mmで、幅が1.2mmであり、各側面に沿って3列となるようにしてある。また、各第2除糠長穴32間のピッチは、本実施形態の場合、約2.7mmとなるようにしてある。
【0041】以上の除糠筒30の内側になる精米ロール40は、図5及び図6に示したように形成してある。この精米ロール40は、図6にも示したように、回転軸60と一体化するために、係合凸部43を有する円筒状のものとして形成したものであるが、その表面には、図5及び図6に示したように、それぞれ2本づつの第1精米突条41及び第2精米突条42が一体的に形成してある。なお、この精米ロール40と送りロール21とは、その各突条41、42及び22の加工上別体に構成してあり、また送りロール21と回転軸60についても、送り突条22の加工上別々に構成されているが、加工上の問題がなければ、これらを一体化してもよい。
【0042】精米ロール40上の各第1精米突条41は、図5にも示したように、精米ロール40の軸線に対して、送りロール21の送り突条22の傾斜方向と逆に傾斜させたものであり、更に、第1精米突条41の右端と、送りロール21上の送り突条22の出口側端との間に環状のあい路44を形成するものである。なお、本実施形態の第1精米突条41では、図5の上側に示した第1精米突条41の端部で示したように、約45゜の角度で傾斜する端部を有したものとしてあり、あい路44を極端に狭くすることがないようにしている。本実施形態のlは、長さが約100mmの精米ロール40に対して約15mmの長さ(軸線長さ)のものとしてあるが、30mm程度の長さのものとして実施しても構わない。
【0043】一方、精米ロール40上の各第2精米突条42は、図5に示したように、精米ロール40の軸線と平行となるものであり、本実施形態では長さ100mmの精米ロール40に対して約70mmのものとしてある。また、第2精米突条42は、図6の(イ)に示したように、断面が台形となる形状のものとしてあるが、精米ロール40上に垂直面を有する四角形のものとして実施してよい。
【0044】
【発明の効果】以上詳述した通り、請求項1に係る発明によれば、上記実施形態において例示した如く、「玄米ホッパ10の下端開口11に連通する水平送りロール室20と、この水平送りロール室20内に収納した送りロール21と、水平送りロール室20の出口側端に連設した除糠筒30と、この除糠筒30内に収納されて送りロール21の一端に水平状に連結した精米ロール40と、除糠筒30の出口側端に配置した圧力調整器50とを備えた横型精穀装置100において、精米ロールの表面40に、送りロール21との連結端側から当該精米ロール40の約1/3〜1/5程度の長さを有し、かつ精米ロール40の軸線に対して送りロール21とは逆方向30゜〜45゜程度で傾斜する第1精米突条41と、この第1精米突条41に連続するようにその先端近傍から始まって精米ロール40の軸線と略平行な第2精米突条42とを設けたこと」にその構成上の特徴があり、これにより、精米を行う従来の横型精穀装置の基本構造の長所を生かしながら、精米時における熱の過度な発生を抑制して白米の変質を防ぎ、本来のおいしさを維持することができ、しかもスーパーやコンビニエンスストアに設置したとしても、大きな騒音を発生させなくて、精米中に無関係な他の顧客に迷惑をかけないものとすることができるのである。
【0045】また、請求項2に係る精穀装置100においては、「玄米ホッパ10の下端開口11に連通する水平送りロール室20と、この水平送りロール室20内に収納した送りロール21と、水平送りロール室20の出口側端に連設した除糠筒30と、この除糠筒30内に収納されて送りロール21の前端に水平状に連結した精米ロール40と、除糠筒30の出口側端に配置した圧力調整器50とを備えた横型精穀装置100において、除糠筒30の断面形状を正六角形にするとともに、その各側面の水平送りロール室20側の約2/3部分に、当該除糠筒30の軸線に対して傾斜する第1除糠長穴31を形成し、各側面の残り約1/3部分に、当該除糠筒30の軸線と平行な第2除糠長穴32を形成したこと」にその構成上の特徴があり、これにより、精米を行う精穀装置の基本構造の長所を生かしながら、精米時における熱の過度な発生を抑制して白米の変質を防ぎ本来のおいしさを維持することができ、しかもスーパーやコンビニエンスストアに設置したとしても、大きな騒音を発生させなくて、精米中に無関係な他の顧客に迷惑をかけないものとすることができるのである。
【0046】さらに、上記いずれの精穀装置100においても、これによる精米作業の後半は搗精力を押えて、白米の磨き作業を主として行うよう構成してあるので、精米機200の取出口52から出てきた白米をつやのあるものとすることができるのである。




 

 


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