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発明の名称 工作機械及びそれを制御する方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平10−29127
公開日 平成10年(1998)2月3日
出願番号 特願平9−85557
出願日 平成9年(1997)3月21日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】田辺 徹
発明者 ペーター グルント
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 ピストン・シリンダユニット(10、30)によって操作可能な装置(3)を有し、このユニットが、端止め(16、17)によって限定された行程(15)を実行する媒体操作式ピストン(12)を含み、このピストンが、行程(15)を被操作装置(3)に伝達するための従動部材(13)に結合されている工作機械において、少なくとも1つの減衰装置が設けられており、この減衰装置が、移動するピストン(12)を適切に減速させるための背圧を増圧し、ピストンが端止め(16、17)の少なくとも一方に接近するとこのピストンの動きが減衰されることを特徴とする工作機械。
【請求項2】 前記背圧が被制御圧力分布を有することを特徴とする、請求項1記載の工作機械。
【請求項3】 少なくとも一方の端止め(16、17)に向き合うピストン(12)の正面(21、22)に、少なくとも1つの圧力室(19、18)が設けられており、この圧力室が、被制御背圧を発生する弁(29)を介して排気可能であることを特徴とする、請求項1又は2記載の工作機械。
【請求項4】 ピストン(12)が媒体操作式複動ピストン(12)であり、その両方の正面(21、22)に各1つの圧力室(18、19)が配置されており、これらの圧力室が選択的に且つ交互に送りに、若しくは被制御背圧を増圧するのに役立つことを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項記載の工作機械。
【請求項5】 各圧力室(19、18)が出入口(23、24)を有し、この出入口が好ましくは切換装置(27)を介して選択的に媒体源(28)に、又は圧力室(19、18)を排気/抽気するための弁(29)に接続可能であることを特徴とする、請求項4記載の工作機械。
【請求項6】 行程(15)の始めにピストン(12)の正面(21、22)に作用し且つこのピストンよりも短い行程を実行する少なくとも1つの補助ピストン(31、33)が設けられていることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1項記載の工作機械。
【請求項7】 ピストン(12)の両側に各1つの補助ピストン(31、33)が設けられており、そのピストンロッド(32、34)がピストン(12)の付属の正面(21、22)に当接可能であることを特徴とする、請求項4又は請求項5又は請求項6記載の工作機械。
【請求項8】 補助ピストン(31、33)がピストン(12)よりも大きなピストン面積を有することを特徴とする、請求項6又は7記載の工作機械。
【請求項9】 補助ピストン(31、33)が媒体操作式複動補助ピストン(31、33)であり、その両方の正面に各1つの圧力室(35、37;41、43)が設けられており、補助ピストン(31、33)が少なくとも一方の端位置に接近したときこの補助ピストンの動きを減衰するために、これらの圧力室が選択的に且つ交互に送りに、及び好ましくは被制御背圧を増圧するのに役立つことを特徴とする、請求項6〜8のいずれか1項記載の工作機械。
【請求項10】 各圧力室(18、19、35、37、41、43)が操作媒体用出入口(24、23、36、38、42、44)を有し、ピストン(12)及び各補助ピストン(33、31)の送りに役立つ圧力室(18、41;19、35)と、その都度他方の補助ピストン(31、33)の復行程に役立つ圧力室(37;43)が、往行程方向及び復行程方向でその都度圧力の点で互いに接続されていることを特徴とする、請求項9記載の工作機械。
【請求項11】 一方で往行程、他方で復行程のために圧力の点で互いに接続された圧力室(41、18、37;43、19、35)が切換装置(27)に接続されており、この切換装置が選択的に且つ交互に一方の圧力室(41、18、37;43、19、35)を媒体源(28)に接続し、他方の圧力室を被制御排気用弁(29)に接続することを特徴とする、請求項10記載の工作機械。
【請求項12】 弁(29)が、開弁圧力に達すると圧力室(41、18、37;43、19、35)を自動的に排気する絞り弁であることを特徴とする、請求項3〜11のいずれか1項記載の工作機械。
【請求項13】 弁(29)が、定絞り面積で作動する絞り弁であることを特徴とする、請求項3〜11のいずれか1項記載の工作機械。
【請求項14】 弁(29)が、特定のピストン(12)位置に達すると圧力室(41、18、37;43、19、35)を排気する絞り弁であることを特徴とする、請求項3〜11のいずれか1項記載の工作機械。
【請求項15】 装置(3)が、マガジン位置と主軸付近の動作位置との間で工具(8)を移送可能な工具交換装置であることを特徴とする、請求項1〜14のいずれか1項記載の工作機械。
【請求項16】 ピストン・シリンダユニット(10、30)によって操作可能な装置(3)を有し、このユニットが、端止め(16、17)によって限定された行程(15)を実行する媒体操作式ピストン(12)を含み、このピストンが、行程(15)を被操作装置(3)に伝達するための従動部材(13)に結合されている工作機械を作動させ又は制御する方法であって、a)ピストン(12)が行程(15)を実行するようにピストン(12)の正面(21、22)に操作媒体を負荷するステップを含むものにおいて、更に、b)ピストン(12)がその都度の端止め(16、17)に接近すると、移動するピストン(12)を適切に減速させるための背圧を発生することによってピストンの動きを減衰するステップを特徴とする方法。
【請求項17】 ステップb)のとき、その都度の端止め(16、17)に向き合うピストン(12)の正面(21、22)に、適切に減速させるための背圧が、制御されて増圧され且つ再び減圧されることを特徴とする、請求項16記載の方法。
【請求項18】 ピストン(12)が端止め(16、17)に達するまで維持される特定値に至るまで、背圧が増圧され、次に再び減圧されることを特徴とする、請求項17記載の方法。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ピストン・シリンダユニットによって操作可能な装置を有し、このユニットが、端止めによって限定された行程を実行する媒体操作式ピストンを含み、このピストンが、行程を被操作装置に伝達するための従動部材に結合されている工作機械に関するものである。
【0002】本発明は、更に、このような工作機械を作動させ且つ制御する方法に関するものである。
【0003】
【従来の技術】例えば工具交換器の関節腕を操作し、工作物テーブルを回転させ、工作機械の外装に設けられた扉を開閉し、飛沫保護壁又は中間仕切壁を移動させる等に役立つ装置が設けられたこのような工作機械は一般に知られている。
【0004】これらの装置を操作するために設けられるピストン・シリンダユニットのピストンは、一般に行程運動を制限する端止めに向かって移動する複動ピストンか単動ピストンのいずれかである。これらの端止めに一部では緩衝器が設けられており、これらの緩衝器は移動するピストン及びそれに結合された装置を受け止めて、ピストン及びそれと一緒に移動する装置部分の運動エネルギを打ち消す。
【0005】例えば機械製造業における一般的努力は、ピストン・シリンダユニットの行程の実行及びそれに伴う被操作装置の当該部品の運動を極力短時間で行うことができるように、工作機械でのあらゆる作業過程を益々短い時間間隔で実行することにある。しかしこのようなごく迅速な動きは、ピストンが高速で止めにぶつかって、激しい衝撃及び振動を生じることを意味する。そしてこのような衝撃及び振動は工作機械の作業精度を考慮すると不利である。というのも、これらの振動によって調整ずれを生じることがあり、加工の再現性が損なわれるからである。
【0006】特に、ピストン・シリンダユニットによって動かされる被操作装置の質量がきわめて大きいとき、適宜な調整速度においてピストンの端位置で比較的高い運動エネルギが打ち消されねばならず、このために緩衝器が設けられている。打ち消さねばならない運動エネルギが高いのでこれらの緩衝器はかなり突出しており、通常の設計上の欠点を有する。
【0007】ピストン・シリンダユニットの作動時、一般に、達成されるピストンの行程速度とそれから生じる運動エネルギとの間で常に妥協点を見いださねばならず、これらの運動エネルギは端止め及び場合によっては緩衝器によって打ち消されねばならない。
【0008】特に、装置が工具交換装置であるときに問題が生じる。このような工具交換装置は、このような工作機械で使用される工具をマガジン位置と主軸付近の動作位置との間で移送するのに役立ち、つまり周知の仕方で自動工具交換を可能とする。工具交換装置は、例えば、ピストン・シリンダユニットによって動かされる平行運動装置又はその他の関節レバーを含んでいる。重さの異なるきわめてさまざまな工具が利用される。この場合一方で工具交換装置を標準速度で運転することが知られており、その場合、最も重い工具でも運動経過の十分な減衰が可能となるように速度は選定される。しかしこれは他方で、軽い工具が、本来可能であるような速さでは動かされないことを意味する。
【0009】他方で、軽い工具が重い工具よりも速く動かされるように、2つの異なる速度で作業することもできる。しかしこれは、高価なプログラミング又はその他の工具検知によって、工具交換装置がその都度”正しい”速度で制御されるようにしなければならないことを意味する。
【0010】しかし、まさに工具交換速度が工作機械の加工速度を実質的に決定し、ここでは1/10秒オーダの時間的利点が既に改良を表しており、その経済的、技術的意義は甚大である。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】こうした背景のもと、本発明の課題は、単純な構造で迅速な質量運動が可能となるように、発明の属する技術分野で述べられた工作機械及び方法を改良することである。当該装置は、更に、さまざまな負荷及びさまざまな被操作質量に容易に適合することができるように設計される。発明の属する技術分野で触れられた方法は、単純な設計構造において移動質量の大きな運動速度が可能となるように改良される。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、請求項1〜15のいずれかに記載の工作機械や、請求項16〜18のいずれかに記載の方法を要旨としている。
【0013】
【発明の実施の形態】発明の属する技術分野で触れられた工作機械において、この課題は、少なくとも1つの減衰装置が設けられており、この減衰装置が、移動するピストンを適切に減速させるための背圧を増圧し、ピストンが端止めの少なくとも一方に接近するとこのピストンの動きが減衰されることによって解決される。
【0014】発明の属する技術分野で指摘された方法において、この課題は、ピストンがその都度の端止めに接近すると、移動するピストンを適切に減速させるための背圧を発生することによってピストンの動きが減衰されることによって解決される。
【0015】本発明の根底にある課題がこうして完全に解決される。移動するピストンを適切に減速させることによって特別柔らかな行程運動の捕捉が可能となり、移動させるべきさまざまな質量に適合するために行程速度は例えば操作媒体の圧力を大きくすることによって高めることができ、この場合ピストンが適切に減速されるので端位置において激しい衝撃を生じることはない。この減速は設計上特に簡単に以下のことによってなされる。即ち、その都度押動されないピストン側に背圧が増圧され、この背圧が例えばピストンの端位置に達する直前に比較的迅速に高い値に高められ、大きな緩衝器を使用することなく大部分の運動エネルギが打ち消される。次に背圧が適切に減圧され、ピストンが端止めに達するとき背圧はほぼ完全に減退しており、”びびり”が回避される。
【0016】その際、好ましくは、前記背圧が被制御圧力分布を有し、つまり新規な方法ではその都度の端止めに向き合うピストンの正面に、適切に減速させるための背圧が、制御されて増圧され且つ再び減圧される。
【0017】この場合利点として、被制御圧力分布によって、つまり例えば背圧を適切に増圧し且つ再び減圧することによって、ピストン行程の最後の短い路程の間に特別効率的なピストン減速が可能となり、大きな緩衝器を利用しなくともきわめて迅速な行程の実行が全体として保証されており、減速時に激しい衝撃又はびびりを生じることはない。
【0018】この新規な工作機械において、少なくとも一方の端止めに向き合うピストンの正面に少なくとも1つの圧力室が設けられており、この圧力室が、被制御背圧を発生する弁を介して排気可能であるのが好ましい。
【0019】この措置は設計上有利である。というのも、ピストンは行程を実行するときいわば圧力室内に移動し、そのなかにある操作媒体がピストン運動によって圧縮され、これによって背圧が増圧されるからである。例えばピストン運動の終わりごろにはじめて背圧が増圧されるように、他に設けられている弁によっていまや背圧の分布が適切に制御される。
【0020】この新規な方法において、ピストンが端止めに達するまで維持される特定値に至るまで、背圧が増圧され、次に再び減圧されるのが好ましい。
【0021】この場合利点として、行程の残りの路程範囲と協働して、ピストンが端止めに殆ど衝撃なしに到達するように運動エネルギを打ち消すのに十分な背圧は移動されるべき質量に基づいて確定することができる。ピストンが端止めに達したなら、系も当該端位置に圧力なしに留まるように、背圧は勿論減圧されねばならない。
【0022】これらの利点は、弁が、開弁圧力若しくは特定のピストン位置に達すると圧力室を好ましくは自動的に排気する絞り弁、又は定絞り面積で作動する絞り弁であることによって、設計上好ましい仕方で得られる。
【0023】これらの措置は設計上有利である。というのも、一方で、被制御背圧は自動開弁によっていわば自動的に増圧され、次に再び減圧され若しくは上限が制限され、そのために特別な制御装置が必要ではないからである。開弁は選択的にピストン行程に依存させておくこともでき、これは例えば好適な測定部材によって検出することができる。
【0024】他方、絞り面積が一定である場合利点として設計上きわめて単純な弁を利用することができる。この弁はいわば常時開いているので、廃気又は逃散する圧力媒体の定排出が得られ、つまり当該圧力室の連続的排気/抽気が得られ、増圧・減圧の速度は実質的に絞り面積によって決まる。この絞り弁は、可動部品を有していないので、安価であるだけでなく動作信頼性もきわめて高い。
【0025】ピストンが媒体操作式複動ピストンであり、その両方の正面に各1つの圧力室が配置されており、これらの圧力室が選択的に且つ交互に送りに、若しくは被制御背圧を増圧するのに役立つのが全体として好ましく、好ましくは各圧力室が出入口を有し、この出入口が好ましくは切換装置を介して選択的に媒体源に、又は圧力室を排気/抽気するための弁に、接続可能である。
【0026】この措置では利点として、一方で、ピストンがその行程を両方向で積極的に実行し、つまり外部ばね力又は類似のエネルギ溜めによってその出発位置に戻す必要はない。そのことから、新規なピストン・シリンダユニットによって操作されるべき装置の動作経過が一層迅速になる。更に、設計上の利点として、切換装置を介して選択的に一方又は他方の圧力室に接続される単一の媒体源及び単一の排気弁を使用することができる。この場合切換装置を切換えることによってピストンの往行程又は復行程が簡単に得られ、弁の作用によって制御される端位置減衰も自動的に実現することができる。
【0027】行程の始めにピストンの正面に作用し且つこのピストンよりも短い行程を実行する少なくとも1つの補助ピストンが設けられているのが一般に好ましい。
【0028】この措置は設計上有利である。というのも、補助ピストンによって簡単に、行程運動の始めに残りの行程の間よりも強い送り力でピストンが負荷されるようになされるからである。強い送り力によるこのいわゆる始動加速によっていまやまず被移動部品の慣性質量を克服することができ、次に通常の送り力でピストンによって残りの運動が実行される。こうしてこの初期の強い送り力が両方の端位置の間でかなり迅速なピストン移動を生じる。その際、最初に強い送り力が加えられ、中間行程の間は通常の送り力が、そして行程の最後には弱い送り力が加えられて、ピストンを端位置で減速させるのに通常の減衰で既に間に合うようにすることが可能である。しかし、ピストンを一層速い速度で端止めに向かって移動させ、次にそこで上記の如くに減衰させて、衝突又はびびりが生じないようにすることさえ、新規な減衰装置によって可能となる。
【0029】つまり、これらの措置全体によって、設計上簡単な仕方で、びびり又は激しい衝撃等の先行技術から知られている不利な作用を生じることなく、ピストンは一層迅速に移動され得るようになる。
【0030】好ましくは、ピストンの両側に各1つの補助ピストンが設けられており、そのピストンロッドがピストンの付属の正面に当接可能であり、好ましくは補助ピストンがピストンよりも大きなピストン面積を有する。
【0031】この措置も設計上有利であり、いわば2つの相前後に設けられたピストンが使用され、補助ピストンはそのピストン面積が大きいので同じ媒体圧力のとき、媒体自体が加えるよりも大きな推力をピストンに加える。補助ピストンの行程がピストンの行程よりもかなり短いので、補助ピストンによる付加的推力はピストン行程の初期段階の間にのみ作用し、設計上驚くほど簡単な仕方で、ピストンの行程運動の間まず大きな送り力が作用し、次にはなお通常の送り力のみが作用するようにされる。
【0032】更に、補助ピストンが媒体操作式複動補助ピストンであり、その両方の正面に各1つの圧力室が設けられており、補助ピストンが少なくとも一方の端位置に接近したときこの補助ピストンの動きを減衰するために、これらの圧力室が選択的に且つ交互に送りに、また好ましくは被制御背圧を増圧するのに役立つのが好ましい。
【0033】この場合利点として、ピストンだけでなく付加的になお補助ピストンも適切に減衰され、ピストンの減衰と補助ピストンの減衰との協働によって高い運動エネルギも打ち消すことができるので、全体としてなお一層速い調整速度を実現することができる。
【0034】更に、各圧力室が操作媒体用出入口を有し、ピストン及び各補助ピストンの送りに役立つ圧力室と、その都度他方の補助ピストンの復行程に役立つ圧力室が、往行程方向及び復行程方向でその都度圧力の点で互いに接続されているのが好ましい。
【0035】この措置も設計上有利であり、単になお1箇所でピストン・シリンダユニット内に圧力を導入しなければならないだけであり、次にこの圧力がピストン及び補助ピストンを摺動方向に負荷し、同時に他の補助ピストンをやはり積極的に移動させ、その質量は送りに利用されるピストン側によって一緒に移動させる必要がない。これにより、全体として移動させるべき慣性質量は少なくとも他方の補助ピストンの質量だけ減少し、端位置で打ち消すべきエネルギが減少している。このことは他方で、同じ操作圧力のとき、一層速いピストン調整速度を可能とする。
【0036】一方で往行程、他方で復行程のために圧力の点で互いに接続された圧力室が切換装置に接続されており、この切換装置が選択的に且つ交互に一方の圧力室を媒体源に接続し、他方の圧力室を被制御排気用弁に接続するのが好ましい。
【0037】この場合更に利点として、切換装置は送りを生じるだけでなく、同時になお各端位置でピストン及び補助ピストンの適切な減速も生じる。つまり、その都度送りに使用されない方の圧力室が弁を介して排気/抽気され、その際に前記絞り弁が使用される。つまり、切換装置を切換えるだけでピストンの迅速な始動加速も端位置でのピストンの適切な減速も生じることが、このように設計上簡単な仕方で可能となる。
【0038】特に、適切に減速させるための被制御背圧と補助ピストンとの組合せによって、全体として、移動させるべき質量が大きい場合でもこれらの質量の迅速な移動又は調整が可能となるようにすることができ、それに結び付いた高い運動エネルギが、端止めに突接時に許容外の振動又は衝撃を生じることもない。このような振動又は衝撃は、被操作装置の動作精度だけでなく、ピストン・シリンダユニットの寿命及び機能精度をも、否定的に損なうであろう。
【0039】この新規な工作機械及びそれを作動させ又は制御する方法において、慣性質量が2つの端位置の間で極力迅速に、衝撃なしに往復動可能であることは、一般に有利である。いずれにしてもその都度他方の方向に送るために設けられている圧力室によって減速を行うことができるので、この新規なピストン・シリンダユニットはごく細く構成されており、スペース需要が最重要な設計基準となっている場合でも工作機械で利用することができる。更に利点として、端位置での移動質量の柔らかい捕捉を実現するために、連続運転で疲労する圧縮ばね又はその他の緩衝器が必要ではない。これにより、新規な工作機械の動作信頼性だけでなく寿命もかなり向上する。
【0040】こうした利点の故にこのピストン・シリンダユニットは一般にアクチュエータとしても利用することができ、工作機械に限定されてはいない。
【0041】装置が、マガジン位置と主軸付近の動作位置との間で工具を移送可能な工具交換装置であるとき、この場合全体として得られる利点として、激しい打撃又はびびりによって工作機械の調整ずれを生じることなく、工具交換は工具が重い場合でもきわめて迅速に行うことができる。つまり、新規な工作機械において本発明による措置によって工具交換時に更なる時間的利点を達成することができる。
【0042】その他の利点は明細書及び添付図面から明らかとなる。
【0043】前記特徴及び以下なお説明する特徴はその都度記載した組合せにおいてだけでなく、本発明の枠から逸脱することなく他の組合せや単独でも勿論適用することができる。
【0044】
【実施例】本発明の実施例が添付図面に示されており、以下詳しく説明される。
【0045】図1において符号1は略示し一部示唆しただけの工作機械であり、これが、略示された主軸頭2を含む。主軸頭2の横に公知の工具交換装置3が配置されており、その上腕4は図示しない仕方で上下摺動可能に工作機械1に固着されている。装置3の下腕5はピボット6で回転可能に上腕4に枢着されている。下腕5は工具8を担持する掴み手7となって成端しており、工具は工具ホルダのステープテーパによって主軸頭2の工具受容部9内に装着可能である。
【0046】上腕4と下腕5との間に配置されるピストン・シリンダユニット10が装置3を操作するのに役立つ。ピストン・シリンダユニット10はハウジング11内で案内される媒体操作式複動ピストン12を含み、このピストンが従動部材13を介して下腕5に結合されている。ハウジング11自体は上腕4に結合されている。
【0047】操作媒体の負荷に基づいてピストン12は符号15に示唆した行程を実行し、この行程を介して下腕5は上腕4に接近し又はこれから離れる方に揺動する。主軸頭2との衝突を避けるために上腕4も好適な仕方で揺動することができる。他方、ピストン・シリンダユニット10が操作されるとき掴み手7を主軸頭2の範囲から自動的に引き出す公知の平行運動装置を使用することも可能である。
【0048】さまざまな重さの工具8を装置3によって装着し若しくは取り出すことができるように、ピストン・シリンダユニット10に一種の減衰装置が構成されており、この減衰装置が移動するピストンの適切な減速を可能とし、重い工具8もその端位置に接近したときその動きが適切に減衰され、激しい衝撃又はびびりを生じることはない。
【0049】ピストン・シリンダユニット10の第1実施例が図2に断面図で略示されている。そこにはまず2つの端止め16、17が示されており、これらによってピストン12の行程15が適切に制限される。
【0050】ピストン12と端止め17との間に第1圧力室18が構成されており、ピストン12と端止め16との間に第2圧力室19が設けられている。ピストン12は相反する側の正面21、22が圧力室19若しくは18の方を向いており、ピストン12が移動すると圧力室の容積が適宜変化する。
【0051】圧力室19に出入口23が通じ、圧力室18に出入口24が通じている。出入口23、24は流体導管25、26を介して切換装置27に接続されており、この切換装置を介して流体導管25、26は交互に且つ選択的に媒体源28若しくは弁29に接続可能である。
【0052】切換装置27が図2に示す切換位置にあるとき媒体源28は流体導管25を介して操作媒体を出入口23から圧力室19内に供給し、そこでピストン12の正面21が操作媒体で負荷される。この負荷によってピストン12が図2において左方向に移動し、これにより左側圧力室18の容積が徐々に減少する。
【0053】図2で右方向へのピストン12の事前の行程によって圧力室18も操作媒体で満たされているので、この操作媒体はいまや出入口24と後段の流体導管26とを介し、切換装置27を通して弁29から逃散する。
【0054】止め17に接近したときピストン12の動きを適切に減速させ、つまり減衰するために、弁29は、定絞り面積を有する絞り弁、又は圧力室18内で特定圧力に達し又は特定のピストン12位置に達したときに開く絞り弁として構成されている。
【0055】こうして圧力室18内に被制御背圧が増圧され、これがピストン12を適切に減速させ若しくはその動きを減衰して、止め17に達したときピストン12が、従って工具8が、「柔らかく受け止め」られるようにする。
【0056】図2で左方向へのピストン12の送り速度がきわめて速い場合でも、圧力室18内に制御されて増圧される背圧によって、ピストン12は端止め17で比較的衝撃やびびりなしに減速されることになる。
【0057】次に切換装置27が切換わり、流体導管26が媒体源28に、また流体導管25が弁29に接続されると、ピストン12は図2で右方向に移動し、先に述べたように、移動するピストン12を適切に減速させるための被制御背圧がいまや圧力室19内に増圧される。
【0058】図2に示すピストン・シリンダユニット10でもって、きわめて迅速な行程15を装置14に伝達し、大きな質量も装置14内で迅速に移動させることが、いまや可能である。この場合行程15のこの実行速度が可能であるのは、その都度行程用に必要とされなかった圧力室18、19内に、適切に減速させるための前記被制御背圧が増圧されるからである。この背圧を増圧するとき、ピストン12の質量だけでなく、移動する工具8も、これらの慣性質量の迅速で衝撃・びびりのない移動を生じるために一緒に考慮することができる。
【0059】図3に示された他の実施例のピストン・シリンダユニット30はピストン12の一層迅速な移動を可能とする。
【0060】この目的のためにピストン12に付属して第1補助ピストン31が設けられており、そのピストンロッド32は特定運転状態のときピストン12の正面21に当接する。
【0061】更に、補助ピストン31とは反対の側に補助ピストン33が設けられており、これはそのピストンロッド34が少なくとも時々ピストン12の他方の正面22に当接する。
【0062】補助ピストン31、33は両方とも媒体操作式複動ピストンである。当該出入口36若しくは38が操作媒体で負荷されるとき、補助ピストン31は付属の出入口36を有する圧力室35によって図3で左方向に移動し、また付属の出入口38を有する圧力室37によって図3で右方向に移動する。
【0063】左側補助ピストン33に対しては付属の出入口42を有する圧力室41と付属の出入口44を有する他の圧力室43が適宜設けられており、これらを介して補助ピストン33は、出入口42若しくは44が操作媒体で負荷されるとき、図3で右方向若しくは左方向に移動する。
【0064】更に、図2から既に知られる圧力室18、19と付属の出入口24若しくは23が図3になお示唆されており、これらを介してピストン12は図2で右方向若しくは左方向に移動する。
【0065】図2から既に知られ、図3では示唆されただけの切換装置27は第1流体導管46を介して圧力室41、18、37に接続されており、これらを介して補助ピストン33、ピストン12及び補助ピストン31は図3で右方向に移動する。つまりこれらの圧力室41、18、37は圧力の点で接続されている。残り3つの圧力室43、19、35についても同じことが妥当し、これらはやはり圧力の点で接続され、流体導管47を介して切換装置27に接続されている。
【0066】圧力室19と37若しくは18と43を圧力の点で相互に分離するためにシールリング51、52が設けられており、これらにピストンロッド32若しくは34が通されている。
【0067】図3には更になお止め53、54を認めることができ、補助ピストン31の左方向への動き若しくは補助ピストン33の右方向への動きがこれらの止めを介して制限される。
【0068】認めることができるように、補助ピストン31、33はピストン12よりもかなり短い行程を実行し、いまやこのピストンの側面に従動部材13が配置されている。この従動部材13はハウジング11の凹部56内を往復動可能である。詳しくは図示しない密封装置57が設けられており、この密封装置を介して圧力室18、19は従動部材13の領域でも外部に対して密封されている。
【0069】図3に示す状態のとき両方の補助ピストン31、33とピストン12は右端位置にある。
【0070】次に流体導管47が切換装置27を介して媒体源28に接続されると、一方で補助ピストン33は図3で左方向に、端止め17に当接するまで移動する。
【0071】補助ピストン31とピストン12も図3で左方向に移動し、補助ピストン31はピストン面積がかなり大きいのでピストン12に対して、補助ピストン31なしの場合よりも高い初期加速と速度とを付与する。しかし補助ピストン31が短い初期行程後に端止め53に当接し、これにより補助ピストン31の行程が終了する。いまや比較的迅速に図3で左方向に移動するピストン12が圧力室19を介して更に左方向に加速される。但しいまや加速力はかなり低減している。
【0072】補助ピストン31、33及びピストン12がこのように図3で左方向に移動する間、弁29が付属の圧力室37、41、18を開いており、そこにある操作媒体は逃散することができる。しかし図3で左方向へのピストン12行程の特定時点に弁29が閉じ、被制御背圧を特に圧力室18内に増圧することができ、図2に関連して既に詳しく説明されたように、この背圧を介してピストン12が適切に減速される。この場合にも弁29を定絞り面積の絞り弁とすることは勿論可能である。他方、特定の背圧で開いて当該圧力室を排気するように絞り弁を設計することも当然にやはり可能である。
【0073】ピストン12が図3で右方向に移動すると流体導管46が媒体源28に適宜接続され、流体導管47が切換装置27を介して弁29に接続されており、上記の過程が逆の順序で経過する。
【0074】いまや両方の補助ピストン31、33によってピストン12に、及びそれに伴ってそれによって装置14から動かされる慣性質量に、大きな初期速度が付与され、図2のピストン・シリンダユニット10の場合よりもかなり迅速に全行程が経過する。ピストン12を送るのにその都度利用されない補助ピストン31又は33がそれ独自の圧力室37若しくは43を介して移動するので、これらの各質量は他方の補助ピストン31又は33とピストン12とからなる系によって自己の質量と装置14からの慣性質量とを移動させねばならないだけであり、この点からも送り速度がなお一層高まる。圧力室18又は19内に適切に増圧される背圧を介して、運動エネルギがきわめて高い場合でも移動質量の柔らかい減速がなお可能となり、これにより、従来よりも大きな慣性質量も動かすことのできる高い速度及び加速が全体として得られる。
【0075】補助ピストン31、33とピストン12との行程の違いに基づいて、当該補助ピストン31又は33が端止め16又は17に当接する前に、ピストン12の一方の正面21又は22をピストンロッド32又は34に既に当接させることが十分に可能である。この場合、移動する工具8の減速時に付加的に圧力室35若しくは41も一緒に作用する。というのも、この圧力室の排気が弁29を介しても行われて、そこにもこの場合被制御背圧が増圧されるからである。




 

 


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