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発明の名称 除湿素子の製造法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平10−165748
公開日 平成10年(1998)6月23日
出願番号 特願平8−339115
出願日 平成8年(1996)12月5日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】板井 一瓏
発明者 三好 英雄 / 松村 裕司
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 無機繊維からなるハニカム構造体に水ガラスを含浸したのち乾燥する処理を1回または複数回繰り返してハニカム構造体上に含水率3重量%以下の水ガラス乾燥物を固定し、次いで湿り空気と接触させて含水率が25〜60重量%になるまで上記水ガラス乾燥物に加湿したのち鉱酸およびその塩を含有するpH1〜2の水中に浸漬して水ガラスをケイ酸ヒドロゲルに変換し、水で洗浄後、乾燥して上記ケイ酸ヒドロゲルをシリカゲルに変換することを特徴とする除湿素子の製造法。
【請求項2】 無機繊維からなるハニカム構造体に水ガラスを含浸したのち乾燥する処理を1回または複数回繰り返してハニカム構造体上に含水率3重量%以下の水ガラス乾燥物を固定し、次いで湿り空気と接触させて含水率が25〜60重量%になるまで上記水ガラス乾燥物に加湿したのち鉱酸およびその塩を含有するpH1〜2の水中に浸漬して水ガラスをケイ酸ヒドロゲルに変換し、水で洗浄したのち乾燥することにより、細孔径が10〜25Å、細孔容量が0.4〜0.6cm3/gのシリカゲルが固定されたハニカム構造の除湿素子を得ることを特徴とする除湿素子の製造法。
【請求項3】 無機繊維からなるハニカム構造体に水ガラスを含浸したのち乾燥する処理を1回または複数回繰り返してハニカム構造体上に含水率3重量%以下の水ガラス乾燥物を固定し、次いで相対湿度が80〜99%の常温湿り空気と接触させて含水率が25〜60重量%になるまで上記水ガラス乾燥物に加湿したのち鉱酸およびそのアンモニウム塩を含有するpH1〜2、温度50〜80℃の水中に浸漬して水ガラスをケイ酸ヒドロゲルに変換し、水で洗浄後乾燥して上記ケイ酸ヒドロゲルをシリカゲルに変換することを特徴とする除湿素子の製造法。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、再生式除湿器や全熱交換器のための除湿素子を製造する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】再生式除湿器や全熱交換器のための除湿素子の一つに、無機繊維を主要繊維素材に用いて作られた紙もしくは不織布とそれを波形に成形したものとを交互に重ね合わせて接合してなるハニカム構造体に吸湿剤を担持させたものがある。
【0003】この種の除湿素子において、除湿剤としては塩化リチウム、塩化カルシウム等の潮解性無機塩またはゼオライト、シリカゲル等の非水溶性吸湿剤が用いられるが、後者のほうが、吸湿した除湿剤の飛散による装置汚染や除湿性能低下がなく、またハニカム構造体を補強する作用もあり、好ましい。また、非水溶性吸湿剤の中でも、シリカゲルはゼオライトよりも低い温度で再生可能であり (再生温度がゼオライトの場合230℃以上であるのに対しシリカゲルは約140℃である)、また、高湿度域から低湿度域まで、広い範囲ですぐれた除湿性能を示し、価格も低廉であるという特長を持つ。
【0004】除湿剤としてシリカゲルを担持するハニカム構造除湿素子の製法の代表的なものは、ハニカム構造体に水ガラスを含浸させ、次いで酸処理によりケイ酸アルカリをケイ酸ゲルに変換したのち乾燥する方法 (たとえば特公昭51‐30384号)、上記製造法において水ガラス含浸と酸処理との間に乾燥工程を設け、含浸された水ガラスを含水率5〜20%まで濃縮してから酸処理する方法(特開昭61‐101228号)などである。
【0005】しかしながら、これら従来の製造法では水ガラスを半乾燥状態にしてから酸処理する場合においても酸処理工程における微粒子状ケイ酸ゲルの離脱が多く、このため、製造工程において種々の解決困難な問題が生じるだけでなく、製品のシリカゲル担持量や耐久性にも問題があった。また、固定されたシリカゲルが細孔容量の小さい、したがって飽和吸湿量の小さいものとなるため、乾燥剤として通常使用される粒状シリカゲルの性能から期待されるほどには吸湿量や吸湿速度が大きくない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、従来のシリカゲル担持除湿素子がすぐれた性能を期待されながら上述のような欠点を持つものであったことに鑑み、吸湿性能のよいシリカゲルを多量に担持させることのできる、改良されたシリカゲル担持除湿素子の製造法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明による除湿素子の製造法は、無機繊維からなるハニカム構造体に水ガラスを含浸したのち乾燥する処理を1回または複数回繰り返してハニカム構造体上に含水率3重量%以下の水ガラス乾燥物を固定し、次いで湿り空気と接触させて含水率が25〜60重量%になるまで上記水ガラス乾燥物に加湿したのち鉱酸およびその塩を含有するpH1〜2の水中に浸漬して水ガラスをケイ酸ヒドロゲルに変換し、水で洗浄後、乾燥して上記ケイ酸ヒドロゲルをシリカゲルに変換することを特徴とするものである。
【0008】典型的には、本発明による除湿素子の製造法は上記製造法において水ガラス乾燥物に加湿する工程を相対湿度が80〜99%の常温湿り空気と接触させることにより行い、酸処理工程を、鉱酸およびそのアンモニウム塩を含有するpH1〜2、温度50〜80℃の処理液により行い、それにより、最終的に細孔径が10〜25Å、細孔容量が0.4〜0.6cm3/gのシリカゲルが固定されたハニカム構造の除湿素子を得ることを特徴とするものである。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の除湿素子製造法において、シリカゲルの担体とする無機繊維製ハニカム構造体には特に制限はなく、該ハニカム構造体を構成する無機繊維製紙または不織布の種類、ハニカム構造体の形状、寸法等は製品の用途に応じて適当なものを任意に選んで使用することができる。しかしながら、機械的な強度や耐久性のよい製品を得るためには、製造工程において水ガラスや酸と接触したときの物性劣化がなるべく少ない素材からなるものを用いることが望ましい。その意味で特に好ましいのは、5〜25重量%のジルコニアを含有するガラス繊維を用いて作られたハニカム構造体である。
【0010】ハニカム構造体に含浸する水ガラスとしては、1号ないし3号の水ガラスを、いずれも使用することができる。いうまでもなく、これらの水ガラスに相当するいかなるケイ酸アルカリの水溶液も代替使用が可能である。濃度は約10〜30重量%が適当で、あまり濃厚なものは粘度が高いためハニカム構造体を構成する無機繊維の繊維間空隙に浸透しにくく、またあまり希薄なものは1回の含浸処理で固定できるケイ酸ソーダの量が少ないから所望量のケイ酸ソーダを固定するために何回も含浸処理をしなければならないという問題がある。
【0011】ハニカム構造体の繊維間空隙にケイ酸アルカリ水溶液が充分浸透したならば、ハニカム構造体をケイ酸アルカリ水溶液から取出し、必要に応じて高速空気流を吹付けるなどして表面付着液を除いてから、含水率が3重量%以下になるまで、約90〜100℃の熱風を吹き付けて十分乾燥する。水ガラスの含浸と十分な乾燥を繰り返すことにより、ハニカム構造体上に所望する量の水ガラスを固定することができるので、望ましくは約130〜180重量%の水ガラス乾燥物を固定する。
【0012】水ガラス乾燥物が固定されたハニカム構造体を次いで湿り空気と接触させ、水ガラス乾燥物を含水率が25〜60重量%になるまで加湿する。処理用の湿り空気は、常温すなわち約20〜35℃の、相対湿度が約80〜99%のものであることが望ましく、そうでない場合は、必要な含水率まで加湿することができなかったり、できても著しく長時間を要したりする。なお、水ガラス乾燥物上で結露を生じ水ガラスが溶けて流れるのを防止するため、加湿開始時のハニカム構造体の温度は処理に用いる湿り空気の露点温度よりも高くしておく。加湿がハニカム構造体全体に均一に且つ速やかに進行するよう、必要ならばハニカム構造体の通気間隙に強制通気を行う。
【0013】水ガラスを一旦乾燥したのち加湿する処理は、このあと酸処理し乾燥して最終的に得られるシリカゲルの吸湿能力を大きくするのに有効であって、このようにしてハニカム構造体上に準備された含水率25〜60重量%の水ガラスは十分な乾燥とその後の加湿を経ることなく乾燥だけで準備された水ガラスよりも吸湿能力のすぐれたシリカゲルを与える。加湿を行わないか、加湿しても加湿後の含水率が25重量%に満たないときは、次の酸処理工程で酸との反応が円滑に進行せず、細孔容量が小さいシリカゲルになる。反対に60重量%をこえる高含水率にすると、細孔径が大きくなりすぎ、適正な吸湿能力のシリカゲルが得られない。
【0014】上述のようにして再び含水率の高い状態に調整された水ガラスを、次に酸処理してケイ酸ヒドロゲルに変換する。酸処理には、アルカリまたは塩を加えてpHを1〜2に調整した濃度10〜20重量%程度の鉱酸水溶液を用いる。使用可能な鉱酸としては硫酸、リン酸、硝酸、塩酸等があるが、硫酸が最も適している。pH調整に使用するアルカリまたは塩としては、アンモニア水が最も好ましい。処理液pHが1よりも小さいと細孔径が小さすぎて低湿度で毛管凝縮を起こしやすい、したがって吸湿量の小さいシリカゲルになり、反対にpHが2よりも大きいと細孔径が過大になって高湿度では吸湿量が大きいが低湿度では吸湿量の小さいシリカゲルになる。
【0015】酸処理は、約50〜80℃、望ましくは約60〜75℃に加熱した状態で行うのがシリカゲルの細孔容積を大きくし吸湿能力を大にするのに有効である。必要な処理時間は約0.5〜2時間である。
【0016】この後、水で十分洗浄して付着塩類を除去し、さらに熱風を吹き付けて乾燥すると、優れた吸湿能力を有するシリカゲルがハニカム構造体上に形成される。その微細構造は酸処理の条件にも影響されるが、酸処理のpH、温度、処理時間等を選ぶことにより、通常約10〜25Åの細孔径と約0.4〜0.6cm3/gの細孔容量(MP法)のものを得ることは容易である。
【0017】
【実施例】
実施例1ガラス繊維からなる不織布を用いて作られたハニカム構造体を3号水ガラスの希釈液(水ガラス:水=2:1)に浸漬して水ガラスを含浸し、その後、95℃の熱風で20分間通気乾燥を行う(水ガラスの含水率は3重量%以下になる)。この操作を3回繰り返して、ハニカム構造体に対して160重量%の水ガラス乾燥物を固定した。
【0018】次に、温度30℃、相対湿度90%の湿り空気をハニカム構造体の通気間隙方向に吹き付けて加湿し、15時間後、水ガラスの含水率が25重量%になったところで処理を打ち切った。
【0019】その後、温度60℃の20重量%硫酸水溶液(アンモニア水でpHを1に調整したもの)に2時間浸漬して水ガラスをケイ酸ヒドロゲルに変換し、水洗、乾燥した。
【0020】得られた除湿素子は、基材に対して130重量%のシリカゲルが固定されており、該シリカゲルの細孔径は12Å、細孔容量は0.45cm3/gであった。また、JIS Z0701による吸湿試験を温度25℃で行なったところ、相対湿度20%で15.1%、相対湿度90%で46.7%の吸湿率を示した。
【0021】実施例2実施例1と同様にして用意された水ガラス乾燥物固定済みハニカム構造体に実施例1の場合と同様の加湿処理を30時間行い、含水率が40重量%になったところで処理を打ち切った。
【0022】その後、温度75℃の20重量%硫酸水溶液(アンモニア水でpHを2に調整したもの)に30分間浸漬して水ガラスをケイ酸ヒドロゲルに変換し、水洗、乾燥した。
【0023】得られた除湿素子は、基材に対して130重量%のシリカゲルが固定されており、該シリカゲルの細孔径は16Å、細孔容量は0.6cm3/gであった。また、JIS Z0701による吸湿率(温度25℃)は、相対湿度20%で14.2%、相対湿度90%で52.6%であった。
【0024】
【発明の効果】上述のように、本発明によれば高湿度から低湿度まで、広い範囲で優れた吸湿性を示すシリカゲル担持ハニカム構造除湿素子が得られる。




 

 


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