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発明の名称 記録ディスクの成形方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平10−202668
公開日 平成10年(1998)8月4日
出願番号 特願平10−16317
出願日 昭和63年(1988)7月11日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】倉内 基弘 (外1名)
発明者 中山 正俊 / 石田 俊彦 / 上田 国博 / 田辺 宏
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 成形母型となるスタンパーを真空成膜室に位置付け、炭化水素ガスを主成分とする原料ガスを導入し、これをスタンパーの裏面上に蒸着析出させてダイヤモンド状薄膜を被覆したスタンパーを形成し、該スタンパーを成形金型キャビティー内のスタンパー支持面に支持させ、前記キャビティーに樹脂を射出することを特徴とする記録ディスクの成形方法。
【請求項2】 炭化水素ガスを主成分とする原料ガスをイオン化した後、スタンパーの前記裏面上に蒸着析出させるものである請求項1の記録ディスクの成形方法。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、レコード、コンパクトディスク、光磁気ディスク、光ディスク、レーザディスク等の記録ディスクの成形方法に関する。
【0002】
【従来の技術】レコード、ディスク等のレコーデッド記録媒体の製造には、プラスチックを、スタンパー(成形母型)を支持した金型キャビティー内に装入し、加圧することにより、成形と同時にスタンパーの表面形状を成形品に転写することが行なわれている。このような成形金型の一例を図1に示す。同図はレーザディスク等の成形を行なうための射出成形金型で、可動側金型2と固定側金型5とより成り、可動側金型が閉鎖されたときに成形キャビティー7を形成する。可動側金型2のキャビティー7の側の鏡面研磨した表面8にはシート状金属スタンパー1を支持させ、更にその周部を外周リング部材4により押える。外周リング部材4はキャビティーの周壁をも構成する。図1は金型が閉じた状態を示し、キャビティー7が形成されている。この状態で、樹脂は供給口3よりゲート部材12のゲート6を経て所定の成形圧力でキャビティー7に導入されて成形が行なわれる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】可動側金型2は鋼から製作して焼き入れし、その表面8には硬質めっきを施し、高精度に研磨したものなどが使用されている。可動側金型をこのように研磨する理由は、スタンパーが熱による伸縮により可動側金型の表面8を滑動するためである。例えば溶融樹脂の温度が360℃、可動側金型の表面8の温度100℃、樹脂圧力400kg/cm2 とすると、スタンパー1の表面は360℃、裏面は100℃となり、しかも上記圧力で押圧されている。そうするとスタンパーは熱と圧力で表面8に沿って移動することになる。そのために上記のような金型を用いて繰り返して成形を行なうと、スタンパー1の裏面は摩擦によりショット毎に損傷を受け、亀裂を生じ、成形品の表面に亀裂の痕を転写することになる。この問題はキャビティー側の表面8をTiN等の耐摩耗性膜により被覆することによりある程度解決することができるが、充分な耐摩耗性と低摩擦性は得られない。本発明は寿命の長いスタンパーを使用してディスク等の記録ディスクを成形することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、成形母型となるスタンパーの裏面を研磨し、このスタンパーを真空成膜室に位置付け、炭化水素ガスを主成分とする原料ガスを導入し、これをイオン化させ、スタンパーの前記裏面上に蒸着析出させてダイヤモンド状薄膜を被覆したスタンパーを形成し、該スタンパーを成形金型キャビティー内に支持させ、前記キャビティーに樹脂を射出することを特徴とする記録ディスクの成形方法を提供する。
【0005】
【作用】本発明によると、成形母型となるスタンパーの摩擦、摩耗を受ける裏面が強化されるために、耐摩耗性が向上し、また低摩擦と成り、このためスタンパーの耐用寿命が大幅に向上し、スタンパー裏面に傷がつかないので成形すべきディスク等の記録ディスクが接する母型面の品質が低下せず、そのため記録ディスクの品質を長時間維持することができる。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明で使用するスタンパーは、成形母型となるスタンパーの裏面にダイヤモンド状薄膜を均一に形成したものであればどんな方法で成膜されたものでも良い。しかし現在のところ実用的な成膜速度で、充分に広い面積の、しかも充分に平滑なダイヤモンド状膜を成膜し得る方法はほとんど提供されていないので、以下に述べる方法を用いることが推奨される。
【0007】以下に本発明を詳しく説明する。本発明の基本技術であるイオン化蒸着法は、特開昭58−174507号公報、特開昭59−174508号等に記載されており、本発明の実施例ではこれらの公報に記載された装置を基本とした方法及び装置を用いる。しかし、炭化水素原料のイオン化とその加速ができるなら他の方式のイオン化蒸着技術を用いてもよい。例えば、グロー放電、マイクロ波、熱分解、衝撃波等の手段により炭化水素のイオン化を行なうなどの方法が可能である。
【0008】本発明の実施に当たっては、上記公報に記載された方法及び装置をそのまま利用しても良く、あるいは成膜場所を変え、あるいは成膜面積をイオンビームの操作により増大させ、あるいはダイヤモンド状膜の品質を向上するためにイオン偏向を行なうように変更した装置等を使用しても良い。同公報の装置を用いる場合には、熱フィラメントによる熱電子放出によって炭化水素ガスが分解されて出来るガスには多くのイオン種、分解されないで残る中性分子や原子、ラジカル等が含まれている。例えば、通常用いられる原料であるメタンガスの場合には熱フィラメントによる熱電子放出により形成されるイオンは主としてCH4+、CH3+であり、ほかに少量の、CH2+、CH+ 、C+ 、H2+ とイオン化されない種々の形態の反応種すなわちラジカル、アニオン、炭化物、或は未反応物等が含まれている。
【0009】これらの粒子が一緒に基板に衝突するとイオンは分解されて炭素のみが残り所定のダイヤモンド構造を発達させる。通常ダイヤモンド構造の発達は中性粒子や雑多な種類のイオンの混在のために阻害され、結晶は微粒子化する。しかしイオン化蒸着法を使用すると、このような微結晶化は生ぜず表面平滑度の高いダイヤモンド状薄膜が得られる。本発明でダイヤモンド状薄膜とは、炭化水素を主成分とする原料ガスのイオン化蒸着により形成された炭素質薄膜又はそれと実質的に同一の薄膜を指すものである。
【0010】成膜装置図2にスタンパー裏面8にダイヤモンド状薄膜を形成するための成膜装置の好ましい実施例を示す。この装置は、実開昭59−174507号に記載されたイオン直進型(図2)又はイオン偏向型(図3)のもの、その他任意の装置を用いることができる。従ってここに記載しない成膜条件等については同公報を参照されたい。図2を参照するに、図中10は真空容器であり、排気系18に接続されて10-6Torr程度までの高真空に引かれる。12’は基板S(スタンパー)を支持するための基板ホルダーであり、この場合電圧Vaのグリッド13がイオンの流れを基板Sへ向けて加速する。14はフィラメントであり、交流電源によって加熱されて熱電子を発生し、また負電位に維持されている。15は原料である炭化水素ガスの供給口であり、入口17とプラズマ励起室16’を有する。また、フィラメント14を取囲んで対電極16が配置され、フィラメントとの間に電圧Vdを与える。フィラメント14、対電極16を取り囲んでイオン化ガスの閉じ込め用の磁界を発生する電磁コイル19が配置されている。従ってVd、Va及びコイルの電流を調製することにより膜質を変えることができる。
【0011】成膜方法上記図2の装置によって成膜方法を詳しく説明する。先ず、真空容器10内を10-6Torrまで高真空とし、バルブ22を操作して所定流量のメタンガスを導入しながら排気系18を調整して所定のガス圧例えば10-1Torrとする。一方、フィラメント14には交流電流Ifを流して加熱し、フィラメント14と対電極との間には電位差Vdを印加して熱フィラメントによる熱電子放出を形成する。供給口15から真空容器10に供給されたされたメタンガス等の炭化水素ガスはフィラメントからの熱電子と衝突してプラスの熱分解イオンと電子を生じる。この電子は別の熱分解イオンと衝突する。このような現象を繰り返すことによりメタンガスは熱分解物質のプラスイオンと成る。プラスイオンはグリッド13に印加された負電位Vaにより加速され基板Sに向けて加速される。なお、各部の電位、電流、温度等の条件については先に引用した特許公報のほか公知の資料を参照されたい。なお、プラズマガスとしてはメタンガスのほか低分子量の炭化水素、或はこれらの一種と酸素、窒素、アルゴン、ネオン、ヘリウムなどを用いることができる。
【0012】
【実施例】以下に本発明の実施例を説明する。
実施例1表面にニッケルめっきを施し高度に研磨したスタンパーを真空容器10の所定位置に配置し、図1の可動金型側のスタンパー裏面8を基板Sとし、図2の真空容器10内にアルゴンガスを導入し、10-2Torrとしてアーク放電を行なわせ基板の表面をボンバードした。次いで、容器内のアルゴンガスを排気してからメタンガスを導入しガス圧を10-1とした。電磁コイル19の磁束密度は400ガウス、基板電圧−400V、基板温度200℃とした。またフィラメント14には電流25Aを流した。膜厚が3μmの膜を生成させた。得られたスタンパーを図1に示したレーザディスク用の射出成形装置に組み込んで、圧力340kg/cm2 で繰り返して射出成形を行なった。比較のため、ダイヤモンド状薄膜を被覆しないスタンパーを用いて同様に射出成形を行なった。従来法によりTiNを被覆したものについても同様に射出成形を行なった。表1の結果を得た。
【0013】
【表1】

【0014】表から分かるように、本発明の成形用金型は、ダイヤモンド状薄膜をスタンパーの裏面としたから、スタンパーの寿命を大幅に延ばすことができた。また、スタンパーに傷がつきにくいために、スタンパーの母型表面の特性も低下しにくいので成形されるディスクの品質も長期に良好であることが明らかである。以上のように本発明によれば、耐摩耗性及び摩擦抵抗の低いスタンパーが提供され、スタンパーの長寿命化が達成し、同一のスタンパーで多数のディスクを製造することができ、また成形コストの大幅な低減が達成し得る。




 

 


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