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発明の名称 塗布装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平10−192766
公開日 平成10年(1998)7月28日
出願番号 特願平9−10079
出願日 平成9年(1997)1月6日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】薬師 稔
発明者 片井 一夫 / ▲吉▼池 直美 / 清水 豊 / 田中 英樹
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 ポケットおよび該ポケットに連通するスリットが形成されたエクストルージョン型の塗布器と、該塗布器のポケットに供給管路を介して接続し、前記ポケットに塗布液を供給する塗布液供給ポンプとを備えた塗布装置において、前記供給管路と前記ポケットとの接続部に、前記塗布液に旋回流れを与える旋回流付与機構と、該旋回流付与機構により旋回流が付与された後に直ちに塗布液の流れを絞り、流速を200cm/秒以上に増大させて0.1秒以内に前記ポケットに送り込むオリフィスとを近接配置してなる旋回・増速手段を設けたことを特徴とする塗布装置。
【請求項2】 前記旋回・増速手段が、オリフィスおよび該オリフィスと連通した収容空間が形成された筒状のケース部材を前記オリフィスを前記ポケット側に位置させて前記塗布器のケーシングに固着し、前記収容空間内に複数のベーンを有する駒を収容して前記旋回流付与機構を構成し、前記ケース部材に前記供給管路を連結して収容空間に接続した請求項1に記載の塗布装置。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、連続的に走行する可撓性シートに塗布液を押し出して塗布液の膜を形成するエクストルージョン型の塗布装置、具体的には、磁気テープ等の製造に用いる塗布装置に関する。
【0002】
【従来の技術】エクストルージョン型の塗布装置は、ロールコート法、グラビアコート法、ドクター法等の方式を採用する塗布装置と比較して、操作性に優れ、また、塗布液の膜厚の制御性に優れるため、磁気テープの製造等に多用されている。しかし、エクストルージョン型の塗布装置は、一般に、塗布液の流路に停滞箇所が比較的多く発生し、この塗布液の停滞が原因で塗布液の粘度変化や塗料の凝集が生じやすく、結果として、塗布液の塗膜に縦筋や色むらが生じてしまうという問題がある。
【0003】そこで、上記問題の解決を企図した塗布装置が特開平1−236968号公報、特公平5−12991号公報および特公平6−7944号公報等で提案されている。特開平1−236968号公報には、塗布器のポケット内塗布液の一部をポケット供給位置から可撓性シート体の幅方向に最も離れた位置より強制的に抜き取ることで、ポケット内の塗布液の停滞を防ぎ、塗布液の粘度変化や凝集を防ぐものが記載されている。
【0004】また、特公平5−12991号公報には、磁性粉を含有する塗料と硬化剤とを混合して磁性塗料を調整した後、この磁性塗料を旋回状流路に導いて旋回処理し、この後直ちに非磁性支持体上に塗布する塗布装置が記載される。さらに、特公平6−7944号公報には、塗布器のポケット内に回転体を入れ、この回転体により塗布液に剪断を加えて塗布幅方向の粘度を略一定にするものが記載される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開平1−236968号公報に記載の塗布装置にあっては、塗布器のポケットから強制的に塗布液を引く抜くための引き抜き配管系、引き抜き用ポンプ、濾過装置、流量計等が不可欠で、装置構造が複雑化し、また、ポケット内に供給する塗布液の供給量とポケットから引き抜く塗布液の引き抜き量との比率を狭い所定の範囲に制御しなければならず、この比率が所定の範囲から外れると空気がポケット内に混入し、塗布液の塗膜に欠陥が発生するという問題がある。
【0006】また、特公平5−12991号公報に記載の塗布装置にあっては、磁性塗料を旋回処理した後に直ちに塗布するが、非磁性支持体に形成した塗布液の塗膜に縦筋や色むらが生じやすく、塗膜の表面を改善することができないという問題がある。
【0007】さらに、特公昭6−7944号公報に記載の塗布装置にあっては、塗布器のポケット内に回転円筒を配設しなければならず、塗布器の構造が複雑化、大型化するという問題、また、回転円筒を駆動するための駆動系が不可欠で装置のコストアップを招くという問題、さらに、回転円筒の撓みが避けられず、広幅シートの塗布に適用することが困難という問題がある。この発明は、上記問題に鑑みてなされたもので、装置の大型化や複雑化を招くことなく、縦筋等の不良を生じることなく塗膜を形成でき、また、広幅のシートへの塗布も容易に行える塗布装置および塗布方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため、この発明は、ポケットおよび該ポケットに連通するスリットが形成されたエクストルージョン型の塗布器と、該塗布器のポケットに供給管路を介して接続し、前記ポケットに塗布液を供給する塗布液供給ポンプとを備えた塗布装置において、前記供給管路と前記ポケットとの接続部に、前記塗布液に旋回流れを与える旋回流付与機構と、該旋回流付与機構により旋回流が付与された後に直ちに塗布液の流れを絞り、流速を200cm/秒以上に増大させて0.1秒以内に前記ポケットに送り込むオリフィスとを近接配置してなる旋回・増速手段を設けた。
【0009】そして、この発明の塗布装置は、前記旋回・増速手段が、オリフィスおよび該オリフィスと連通した収容空間が形成された筒状のケース部材を前記オリフィスを前記ポケット側に位置させて前記塗布器のケーシングに固着し、前記収容空間内に複数のベーンを有する駒を収容して前記旋回流付与機構を構成し、前記ケース部材に前記供給管路を連結して前記収容空間に接続する態様(請求項2)に構成することができる。
【0010】
【作用】この発明にかかる塗布装置にあっては、塗布液供給源から供給管路を経て供給される塗布液に旋回流を付与し、塗布液を旋回流が付与された後に絞り、流速を増大させて直ちに、望ましくは、200cm/秒以上の流速に増大させて0.1秒以内にポケットに流入させる。そして、塗布液に旋回流が付与された後の期間においては、塗布液には剪断が作用し、塗布液の粘度変化や凝集が防止される。このため、縦筋や色むら等を生じることなくシートに塗膜を形成でき、また、供給管路の塗布器との接続部に旋回流付与機構とオリフィスを設けるのみで達成でき、塗布器が大型化や複雑化することもなく、広幅のシートへの塗布も容易に行える。
【0011】
【実施の形態】以下、この発明の実施の形態を図面を参照して説明する。図1から図7はこの発明の一の実施の形態にかかるエクストルージョン型の塗布装置を示し、図1が全体の概要を示すブロック図、図2が同塗布装置の塗布器の模式断面図、図3から図7が同塗布装置に組み付けられた継手(旋回・増速手段)の詳細を示す図である。
【0012】エクストルージョン型の塗布装置は、図1に示すように、サポートローラ2,3間に走行可能に架装されたシート体1と近接して配設された塗布器10を備え、この塗布器10に継手(旋回・増速手段)30を介して供給管20が接続する。供給管20は、濾過器21と流量計22が直列に介設され、定量送液ポンプ23に連絡する。定量送液ポンプ23は、吐出ポートに上述した供給管20が接続し、吸込ポートが吸込管25を介して受液タンク26に連絡される。周知のように、定量送液ポンプ23は単位時間当たり一定量の塗布液を吐出し、この塗布液が供給管20等を経て塗布器10の後述するポケット12内に供給される。7はシート体1の一面に形成された塗膜を表す。
【0013】塗布器10は、図2に示すように、本体11aの両側部にパッキン11bを介し側板11c,11cを液密的に固着してケーシング11が構成され、このケーシング11内にポケット12とポケット12に連通するスリット13が形成される。スリット13は、サポートローラ2,3間のシート体1と対応して開口し、シート体1の幅方向(走行方向と直交する方向)にシート体1の略全幅にわたって延在する。なお、14は塗布幅を調節するための塗布幅規制板である。
【0014】また、塗布器10のケーシング11には、スリット13と対向する部分に継手(旋回・増速手段)30が設けられ、この継手30に前述した供給管20が接続する。図3に示すように、継手30は、中空の第1の継手部材(ケース部材)31、中空の第2の継手部材(ケース部材)32および駒(旋回流付与手段)33を組み付けて構成され、後述するように、塗布器10のポケット12内に流入する塗布液に旋回流を付与した後に絞り増速させる。
【0015】第1の継手部材31は、一端部がケーシング11に螺着して固定され、この端面にノズル(オリフィス)39が形成されて前記塗布器10のポケット12に中央位置で開口する。第2の継手部材32は、一端部が第1の継手部材31と螺着し、他端部に供給管20が螺着する。これら第1の継手部材31と第2の継手部材32は螺着により内部に略円柱状の流路38を画成し、この流路38内に駒33が収容される。ノズル39は、塗布液の流量等に応じて適当な寸法に形成され、塗布液の流速を200cm/秒以上に高める。
【0016】駒33は、図4から図7に示すように、タブ33aと2つのベーン33bを一体に有し、タブ33aを塗布液の流れ方向上流側(供給管20側)に、ベーン33bを下流側(ノズル39側)に位置させて流路38内に側壁の段差に係止する。タブ33aは、流路38の軸線(塗布液の流れ方向)と並行に延在する正面視略菱形の板状をなし(図4参照)、流れ方向下流側の2辺部にそれぞれベーン33bが略垂直に起立する。
【0017】ベーン33bはそれぞれ、外周縁が略半円弧状、内側縁が直線(弦)で周方向に180°の範囲に延在する略半月板状をなし、流れ方向に対して所定角度傾斜互いに逆方向に傾斜する。これらベーン33bはそれぞれ、内側縁の半部が上記タブ33aの辺部と連続し、他の半部に一方の側面が他方のベーン33bの一面と同一面をなす矩形の切欠33cが形成される。
【0018】この継手30は、供給管20を塗布器10に接続して供給管20から供給される塗布液を塗布器10に送り込むとともに、駒33が流路38内で塗布液に旋回流を与え、ノズル39が塗布液の流れを絞り、塗布液を流速を高めて塗布器10のポケット12内に送り込む。
【0019】なお、上述した継手30は、本明細書に記載したものに限定されず、アメリカ合衆国特許第2,999,648号明細書、同第3,072,346号明細書、同第3,104,829号明細書、同第3,146,674号明細書、同第3,275,248号明細書等に記載されたスプレーノズル等を用いることも可能であり、また、特公平5−12991号公報に記載された旋回状流路にオリフィス(ノズル)を組み合わせて構成することも可能である。
【0020】この実施の形態にあっては、定量送液ポンプ23が受液タンク26内の塗布液を吐出し、この塗布液が供給管20から継手30を経て塗布器10のポケット12内に流入する。そして、塗布器10は、ポケット12内に供給される塗布液をスリット13から走行するシート体1に押し出し、シート体1に均一な厚さの塗膜7を形成する。
【0021】ここで、塗布器10のポケット12内に流入する塗布液は、継手30において、駒33により旋回流が与えられ、また、旋回流が与えられた直後にノズル39により絞られて200cm/秒以上の高い流速でノズル39から直接にポケット12内に流入する。このため、ポケット12内に流入する塗布液には剪断が作用し、塗布液の粘度変化、凝集が防止され、表面性に優れた塗膜7、すなわち、縦筋や色むらのない塗膜7が得られる。
【0022】
【実施例】次に、この発明の実施例を比較例と対比して説明する。
・ 実施例1表4に示す組成の磁性塗布液を調整し、表6に示す仕様の塗布器10に上述した実施の形態における継手(旋回・増速手段)30を付加したものを用い、塗布液に旋回流を与えた後に絞り、215cm/秒の流速に増速して塗布液をポケット12内に送り込み、表5に示す塗布条件で乾燥厚さが約4.6μmの塗膜7を形成し、この後、塗膜7に対して配向処理と、乾燥処理を行った。
【0023】
【表4】

【表5】

【表6】

【0024】・ 比較例1塗布液を旋回流を与えず、また、増速させることなくポケット12に送り込んだ。その他は、実施例1と同様である。
・ 比較例2塗布液をオリフィスにより平均流速を211cm/秒に増速してポケット12内に送り込み、旋回流を与えなかった。その他は実施例1と同様である。
・ 比較例3塗布液に旋回流のみを与えて増速することなくポケット12に送り込んだ。その他の条件は、上記実施例1と同様である。
【0025】・ 実施例2,3および比較例4,5塗布液に旋回流を与えて増速した。そして、ポケット12に流入する塗布液の平均流速を95cm/秒としたものを比較例4、以下同様に、平均流速を143cm/秒としたものを比較例5、平均流速を215cm/秒としたものを実施例2、平均流速を315cm/秒としたものを実施例3とした。
【0026】・ 実施例4,5および比較例6塗布液に旋回流を与えた後増速させて378cm/秒の平均流速でポケット12内に導き、オリフィス(ノズル39)を通過した後にポケット12内に流入するまでの時間を0.26秒に調整したものを比較例6、以下同様に、同時間を0.079秒に調整したものを実施例4、同時間が0のものを実施例5とした。
【0027】そして、上記各実施例と比較例に付いて、塗膜7の表面粗さの検査と、塗膜7表面の筋の有無の目視検査を行った。なお、表面粗さは、ランクテーラーホブソン(株)製のタリステップ触針式表面粗さ測定器を用いて測定した。
【0028】検査結果は表1の下2欄に記載されるように、実施例1は塗膜の表面状態が良好であるが、比較例1,2,3では塗膜7の表面状態の改善効果を見出すことができなかった。また、表2に記載されるように、実施例2および実施例3は表面状態が良好な塗膜7を得られたが、比較例4は表面状態の改善効果が全く見出せず、比較例5は両側部での表面改善効果が劣ることが確認された。さらに、表3に示すように、実施例4および実施例5は塗膜の表面の改善効果を認めることができるものの、比較例6に塗膜の表面性の改善効果を見出せなかった。
【0029】
【表1】

【表2】

【表3】

【0030】
【発明の効果】以上説明したように、この発明にかかる塗布装置によれば、ポンプ等から供給される塗布液に旋回流を与えた後、直ちに塗布液を絞り200cm/秒以上の流速に増速させて0.1秒以内に塗布器のポケットに送り込むため、塗布液には剪断が作用し、塗布液の粘度変化や凝集が防止される。したがって、縦筋や色むら等を生じることなくシートに塗膜を形成でき、また、供給管路の塗布器との接続部に旋回流付与機構とオリフィスを設けるのみで達成でき、塗布器が大型化や複雑化することもなく、広幅のシートへの塗布も容易に行える。




 

 


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