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発明の名称 ガス状不純物処理システム
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平10−85541
公開日 平成10年(1998)4月7日
出願番号 特願平8−263704
出願日 平成8年(1996)9月12日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】金本 哲男 (外2名)
発明者 高橋 秀人 / 阪田 総一郎 / 佐藤 克己
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 吸着室内に多段に積層された多孔板上にガス状不純物を吸着する濾材による流動層を形成し、この流動層を各段ごとに流動移動させながら順次下段に落下させて、各段を移動する流動層中を未処理空気を通過させることにより清浄空気を生成するとともに、吸着室底部に到達した濾材を濾材搬送用気流により最上段にまで戻すように構成された流動層吸着室を備えた、ガス状不純物処理システムにおいて、前記吸着室内に未使用吸着濾材を供給する濾材供給手段と、前記吸着室底部より使用済み吸着濾材を排出する濾材排出手段と、前記濾材供給手段および/または前記濾材排出手段を前記吸着室の動作を停止せずに前記吸着室に接続する切り換え手段とを備えたことを特徴とする、ガス状不純物処理システム。
【請求項2】 さらに圧縮空気供給手段を備え、この圧縮空気供給手段から供給される圧縮空気を、前記切り換え手段により適宜切り換えることにより、前記濾材を循環させる濾材搬送用気流を発生させるとともに、前記濾材供給手段および/または前記濾材排出手段により未使用吸着濾材および/または使用済み吸着濾材を供給および/また排出する濾材搬送用気流を発生させることを特徴とする、請求項1に記載のガス状不純物処理システム。
【請求項3】 前記濾材供給手段により前記吸着室内に供給される未使用吸着濾材の供給量と、前記濾材排出手段により前記吸着室底部より排出される吸着濾材の排出量は実質的に同一に制御されることを特徴とする、請求項1または2に記載のガス状不純物処理システム。
【請求項4】 前記流動層吸着室の下流側に、ガス状不純物を発生しない素材のみから構成されて、粒子状不純物を除去するフィルタ手段が接続されていることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載のガス状不純物処理システム。
【請求項5】 前記フィルタ手段には、ガス状不純物を発生しない素材のみから構成されて、粒子状不純物を除去する1または2以上のバックアップ用フィルタ手段が選択的に切り換え可能に並列に接続されていることを特徴とする、請求項4に記載のガス状不純物処理システム。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ガス状不純物処理システムに係り、特に、半導体素子(LSI)や液晶ディスプレイ(LCD)などを製造するクリーンルームの雰囲気中に含まれるガス状不純物を除去する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】デバイスの高集積化に伴いプロセスの高度化が進み、最近ではクリーンルーム環境中に存在する微量な気中不純物がプロセス特性へ悪影響を及ぼす問題が顕在化している。今後のデバイスプロセスでは、プロセスの歩留まりや安定性、デバイスの信頼性を維持・確保するために、プロセス清浄化の対象物として、従来の金属不純物やパーティクルに加え、ガス状不純物の制御することがますます重要なファクタとなることが予測される。
【0003】なお、クリーンルーム環境中に有機物などのガス状不純物が存在する場合に、以下に示すような問題が生じることが知られている。
(1)クリーンルーム雰囲気中に含まれる極微量有機不純物が、シリコンウェハ表面に吸着し、ポリシリコン酸化膜耐圧が劣化する。
(2)クリーンルーム雰囲気中に含まれる極微量有機不純物が、シリコンウェハ表面に吸着し、レジスト膜の密着性が悪くなり、露光・エッチング不良を起こす。
(3)クリーンルーム雰囲気中に含まれる極微量有機不純物が、シリコンウェハ表面に吸着し、ウェハの表面抵抗率が上昇してウェハの帯電が生じやすくなり、浮遊微粒子の静電吸着や素子の絶縁破壊が起きやすくなる。
(4)クリーンルーム雰囲気中に極微量有機不純物が含まれていると、紫外線波長域で用いられる装置の光学系レンズ、ミラー等の曇りによる光学効率の低下が生じる。これは気中有機不純物が紫外線により光化学反応を起こし、その生成物がレンズやミラーの表面に付着するいわゆる光CVD反応である。
【0004】かかるクリーンルーム雰囲気中に含まれるガス状不純物を除去するために、従来よりいくつかのガス状不純物除去装置が知られている。以下、代表的なガス状不純物除去装置について説明する。
【0005】(1)ケミカルフィルタまず第1に、ガス状不純物を除去するための装置として、いわゆるケミカルフィルタが知られている。大部分のケミカルフィルタは、活性炭をベースとするもので、ガス状不純物についてはそのまま物理吸着して除去することができる。なお、活性炭をベースとしたケミカルフィルタには、多様な形状がある。例えば、最も簡素な形状としては粒状活性炭を詰め込んだだけの充填塔がある。かかる形状のケミカルフィルタは吸着効率が高いものの圧力損失(通気抵抗)も高いという欠点を有する。
【0006】さらに他の形状として、繊維状活性炭を低融点ポリエステルやポリエステル不織布のバインダと複合してフェルト形状にしたもの、粒状活性炭をウレタンフォームや不織布に接着剤で強固に付着させたシート形状のものがある。これらの形状は優れた通気性がありしかも吸着効率は充填塔とさほど劣らない。しかし、フェルト形状やシート形状のケミカルフィルタでは、濾材(例えば、不織布、バインダなど)そのものや、活性炭をシートに付着させるための接着剤(例えば、ネオプレン系樹脂、ウレタン系樹脂、エポキシ系樹脂、シリコン系樹脂など)や、濾材を周囲のフレームに固着するために用いるシール材(例えば、ネオプレンゴムやシリコンゴムなど)などから脱離するガス状有機不純物がケミカルフィルタ通過後の空気中に残存し、デバイスに悪影響を与える可能性がある。これらのケミカルフィルタでは、クリーンルーム雰囲気中に含まれるppbオーダの極微量有機不純物を除去することを目的としながら、フィルタへの取り入れ空気中の有機不純物は活性炭で吸着・除去できたとしても、逆にフィルタ自身から脱離するガス状不純物がフィルタからの取り出し空気中に混入して新たな障害を引き起こすこともありうる。一方、充填塔では、ガス状不純物の脱離の心配のない金属製容器に粒状活性炭を充填すればこのような心配はない。
【0007】さらに、活性炭をベースとしたケミカルフィルタに共通する欠点として、吸着性能が急激に低下する破過現象の問題がある。すなわち、活性炭層に連続的に通気して吸着操作を行うと、入り口側に近い活性炭から順次飽和して吸着性能を失っていく。つまり、吸着能力を有する吸着帯は入り口側から出口側へ通気時間と共に移動していく。そして、出口付近の活性炭が飽和して吸着能力を失った途端、活性炭層全体の吸着能力も失われて、取り出し空気中のガス状不純物濃度は取り入れ空気中のガス状不純物濃度とほとんど変わらなくなる。これは活性炭層の破過現象と呼ばれている。
【0008】通常、ケミカルフィルタの交換時期は、吸着性能の劣化を定期的にモニタリングしながらその寿命を判定することで決定される。しかし、ケミカルフィルタ入り口側の有機不純物濃度が予期せず突発的に上昇した場合、吸着性能の劣化は急激に進行し、当初の見積時間よりも大幅に短い時間で活性炭層は破過に至る。つまり、活性炭層が破過する前にケミカルフィルタを交換できず、デバイスの製品不良を起こしてしまうおそれがある。
【0009】(2)流動層吸着塔上記のようなケミカルフィルタがかかる問題(充填塔の圧力損失、フェルト形状やシート形状からの脱ガス、吸着性能が急激に低下する破過現象)を解決する方法として、本件と同一発明者・同一出願人にかかる特願平7−308179号「ガス状不純物除去システム及び粒子除去フィルタ」に開示されているような、流動層吸着塔を利用したガス状不純物除去システムが提案されている。この流動層吸着塔は、多段に積層された多孔板上に粒状活性炭などの吸着濾材による流動層を形成し、この流動層を各段ごとに流動移動させながら順次下段に落下させるように構成されている。この間、処理空気を上向き流として、各段において吸着濾材の流動層と均一に接触させ、処理空気中のガス状不純物を吸着させる。浄化された空気は吸着塔の上部から放出される。また吸着塔底部に到達した吸着濾材は、気流搬送器によって吸着塔の最上段に戻され、再び落下するように構成されている。従来、流動層に使用できる粒状活性炭として、木炭粉末、石炭、石油ピッチなどを原料とした天然物系球状活性炭があった。流動層中を空気が通過するため、充填塔に比べて圧力損失は遥かに小さい。また、吸着塔内に使用される素材にはガス状不純物の発生が全くないステンレスのような金属を採用することができるため、フェルト形状やシート形状のケミカルフィルタのような脱ガスの心配はない。さらには、ケミカルフィルタのように飽和帯と吸着帯が偏在するということはなく、吸着塔内を循環する吸着濾材の吸着性能が均一かつ徐々に低下するため、吸着性能が急激に劣化し破過に至るという不具合もない。
【0010】また、かかる流動層吸着塔を利用したガス状不純物の除去装置は、流動状態にある吸着濾材の層の中を被処理空気が通過するため、通気抵抗が極めて低いという利点がある。例えば、0.7mm直径の粒状活性炭からなる静止層高1.5cmの流動層を1m/sの被処理空気が通過する場合の通気抵抗はわずか10mmH2Oである。また、被処理空気中に含まれるppmオーダのガス状有機不純物を1ppb以下の濃度にするためにはせいぜい7段の流動層、つまり70mmH2Oの通気抵抗を見込んでおけば十分である。なお、長期連続運転中に、吸着塔内の吸着濾材は不純物を吸着して破過(飽和して吸着性能を失う状態)に近づく。従って、破過する前に安全を見込んで早目に吸着濾材の交換が必要である。例えば、破過するまでの寿命が半年であれば、3ヶ月置きに交換することができる。
【0011】しかしながら、かかる流動層吸着塔においても、吸着濾材はいずれは飽和して吸着能力を失い、使用済み濾材を未使用濾材と交換しなければならないという問題は解決されていない。かかる点は、上記のような流動層吸着塔を利用したガス状不純物システムを、LSIやLCDを製造するクリーンルームの雰囲気中に含まれるガス状不純物を除去する場合、例えば、LSIやLCDの基板の保管雰囲気を作るために、ガス状不純物と粒子状不純物のいずれも含まれないクリーンエアを供給せねばならない場合などに特に問題となる。すなわち、通常、LSIやLCDの基板はクリーンルーム中で昼夜を問わず24時間体制で休みなく製造されるため、濾材の交換作業中と言えどもガス状不純物処理システムの稼動は停止しないことが望ましいのであるが、従来のシステムでは、濾材の交換作業中にシステムを停止せざるを得なかった。
【0012】さらにまた、上記のようなケミカルフィルタや流動層吸着塔の後段(空気取り出し側)には、通常、中性能エアフィルタ、および/または、HEPAないしはULPAと称される高性能フィルタを取り付ける必要がある。この理由は、ケミカルフィルタの吸着濾材に活性炭を使用しているためで、活性炭自身が破砕した粒子状の汚染物を発生するためである。しかしながら、従来の中性能フィルタや高性能フィルタは、濾材(例えば、不織布、バインダなど)そのものや、濾材を固着するために用いるシール材(例えば、ネオプレンゴムやシリコンゴムなど)や接着剤(例えば、ネオプレン系樹脂、ウレタン系樹脂、エポキシ系樹脂、シリコン系樹脂など)などから脱離するガス状不純物がクリーンルーム中に浮遊し、デバイスに悪影響を与える可能性がある。なお、本明細書においては、中性能エアフィルタを単に中性能フィルタ、HEPAまたはULPAフィルタのことを高性能フィルタと称する。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】以上説明したように、従来のガス状不純物除去システムは、次のような問題点を抱えており、その解決が希求されている。
(1)ケミカルフィルタでは、クリーンルーム雰囲気に含まれるppbオーダの極微量有機不純物を除去することが可能であるが、充填塔形状では圧力損失が高く、フェルト形状やシート形状では脱ガスの処理が問題となり、形状に依らない共通する欠点として活性炭層の破過現象の問題がある。
(2)吸着濾材を使用した流動層吸着塔では、ケミカルフィルタと比較して、吸着性能の低下は極めて緩慢に起こり、吸着塔内に金属素材を使用すればガス状不純物の発生もないという利点があるが、吸着濾材はいずれは飽和して吸着能力を失い、使用済み濾材と交換しなければならなくなる。濾材の交換作業中はガス状不純物処理システムの稼動は停止することになる。
(3)ケミカルフィルタや流動層吸着塔の後段(空気取り出し側)に取り付けが不可欠の粒子除去フィルタの製作にガス状不純物を脱離する素材が使用されており、そこから発生するガス状不純物が問題となる。
【0014】本発明は、上記のような従来の流動層吸着塔を利用したガス状不純物処理システムが有する問題点に鑑みてなされたものであり、使用済み濾材と未使用濾材の交換作業中にもガス状不純物処理システムの稼動を停止せずに済み、流動層吸着塔の下流側に取り付けた粒子除去フィルタ自身がガス状不純物汚染の原因となることを防止できる、新規かつ改良されたクリーンルーム雰囲気中のガス状不純物の除去装置を提供することである。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するために本発明によれば、吸着塔などの吸着室内に多段に積層された多孔板上にガス状不純物を吸着する濾材による流動層を形成し、この流動層を各段ごとに流動移動させながら順次下段に落下させて、各段を移動する流動層中を未処理空気を通過させることにより清浄空気を生成するとともに、吸着室底部に到達した濾材を濾材搬送用気流により最上段にまで戻すように構成された流動層吸着室を備えたガス状不純物処理システムが提供される。そして、このガス状不純物処理システムは、請求項1に記載のように、吸着室内に未使用吸着濾材を供給する濾材供給手段と、吸着室底部より使用済み吸着濾材を排出する濾材排出手段と、濾材供給手段および/または濾材排出手段を吸着室の動作を停止せずに吸着室に接続する切り換え手段とを備えたことを特徴としている。
【0016】かかる構成によると、濾材交換時であっても、吸着室の動作を停止することなく、濾材供給手段を吸着室に接続して未処理濾材を供給するとともに、濾材排出手段を吸着室底部に接続して使用済み吸着濾材を排出することができる。その結果、ガス状不純物が除去されたクリーンエアの連続供給が可能となり、結果的に、半導体製品のスループットおよび歩留まりを向上させることができる。
【0017】さらに、請求項2に記載のように、圧縮空気供給手段を設け、この圧縮空気供給手段から供給される圧縮空気を、切り換え手段により適宜切り換えることにより、濾材を循環させる濾材搬送用気流を発生させるとともに、濾材供給手段および/または濾材排出手段により未使用吸着濾材および/または使用済み吸着濾材を供給および/また排出する濾材搬送用気流を発生させるように構成しても良い。
【0018】なお、請求項3に記載のように、濾材供給手段により吸着室内に供給される未使用吸着濾材の供給量と、濾材排出手段により吸着室底部より排出される使用済み吸着濾材の排出量を実質的に同一に制御すれば、より安定した空気処理が可能となる。
【0019】さらに、請求項4に記載のように、流動層吸着室の下流側に、ガス状不純物を発生しない素材のみから構成されて、粒子状不純物を除去するフィルタ手段を接続すれば、流動層吸着室から発生する粒子状不純物を除去するとともに、そのフィルタ自身がガス状不純物汚染の原因となることを回避することができる。
【0020】さらに、請求項5に記載のように、流動層吸着室の下流側に接続されるフィルタ手段に対して、ガス状不純物を発生しない素材のみから構成されて、粒子状不純物を除去する1または2以上のバックアップ用フィルタ手段を、選択的に切り換え可能に並列に接続すれば、目詰まりを起こしたフィルタ手段を交換する際に、空気経路をバックアップ用フィルタ手段側に切り換えることで、システムの運転を中断することがない。
【0021】
【発明の実施の形態】以下に添付図面を参照しながら、本発明に基づいて構成されたガス状不純物除去手段の好適な実施の形態について詳細に説明する。
【0022】図1には、本発明にかかるガス状不純物処理システムの実施の一形態が示されている。このガス状不純物処理システム100Aは、システムの上流側に設置されるガス状不純物処理装置として流動層吸着塔110を使用し、その下流側にガス状不純物を発生しないフィルタ150を接続したものである。
【0023】この流動層吸着塔110は、大きく分けて流動層吸着部112、シール部114、それ以外の吸着濾材搬送部から構成されている。流動層吸着部112は、吸着塔118内に多段に積層された多孔板120を備えている。本実施の形態においては、吸着濾材として、例えば直径が0.7mmの球状活性炭が使用され、この球状活性炭は、流動層吸着部112において、多段に積層された多孔板120上で、例えば静止層高10mm〜20mm、流動層高20mm〜40mmの流動層122を形成し、各段毎に流動移動しながら各段の流下部120aから逐次下段に落下して行く。この間、吸着濾材である球状活性炭は、空気取り入れ口123からダンバ123bと渦巻送風機123aを経由して取り入れられた上向流の処理空気124と均一に接触し、処理空気中のガス状不純物を吸着する。他方、浄化された空気126は吸着塔118の上部118aから放出される。またシール部114をなす吸着塔底部118bに達した吸着濾材は、気流搬送管136によって吸着塔の最上段に戻され、再び吸着工程に移っていく。
【0024】次に、吸着濾材の搬送法について説明すると、ターボ送風機128によりダンパ134と三方管132と気流搬送管136を経由して圧縮空気138が吸着塔の最上段に送られる。そして、三方管132において、圧縮空気138と、取り出し口130から出た吸着濾材とが混合される。取り出し口130から吸着濾材を取り出す経路には、第1経路130aと第2経路130bの2系統があり、第1経路130aから取り出された吸着濾材が圧縮空気138によって吸着塔の最上段まで気流搬送される。この際、第2経路130bはバルブ140Aを閉じることによって閉鎖されている。
【0025】一方、吸着濾材を交換する場合には、渦巻送風機123aを停止することなく、ダンパ134を閉じて第1経路130aを閉じる。逆にバルブ140Aを開いて第2経路130bを開放し、取り出し口130から出た吸着濾材は経路130b内を重力落下して使用済み濾材貯槽142Aに入る。一方、未使用の吸着濾材は、未使用濾材貯槽144Aからバルブ146Aを経由して経路148A内を重力落下して吸着塔118内に入る。なお、143Aと145Aは各槽の濾材排出口と濾材供給口をそれぞれ示す。使用済み濾材の排出量と未使用濾材の供給量はほぼ同等になるように、バルブ140Aと146Aは調整される。吸着塔118内に存在した使用済み吸着濾材の全量が未使用濾材に入れ替わった後、つまり吸着濾材の交換が完了した後、ダンパ134を再度開いて第1経路130aを開放し、逆にバルブ140Aを再度閉じて第2経路130bを閉鎖し、ターボ送風機128からの圧縮空気138によって吸着濾材の搬送が再開される。吸着濾材の交換中も渦巻送風機123aは停止せず、吸着塔118内には継続して未処理空気が取り入れられ、流動層を透過してガス状不純物が除去される。なお、135は逃がしダンパである。
【0026】さらに、流動層吸着塔110の下流には、ガス状不純物を発生しないフィルタ150が接続されるが、このフィルタ150としては、例えば、HEPAフィルタまたはULPAフィルタと称される粒径が0.3μmの大きさの微粒子を99.97%以上捕集できる高性能フィルタ152を使用することができる。また、図1に示すように、その高性能フィルタ152の上流側に、中性能エアフィルタとも称される粒径が0.3μmまたは0.3μm以上の大きさの微粒子を99.97%未満で捕集できる中性能フィルタ151を配しても良い。
【0027】また、通常の中性能フィルタ、HEPAフィルタまたはULPAフィルタでは、濾材に揮発性有機物を含むバインダを使用しているのでバインダからの脱ガスがある。したがって、本実施の形態にかかるガス状不純物除去システム100Aにおいて使用されるフィルタ150(中性能フィルタ151および高性能フィルタ152)としては、バインダを使用しない濾材を用い、あるいはバインダを使用していても焼きだしなどの処理により揮発性不純物を除去した濾材を用い、さらに濾材をフレームに固定する手段であるシール材にも脱ガスの発生のない種類を選択したり、焼き出しなどの処理により揮発性不純物を除去したシール材を用いたり、あるいは濾材を脱ガスのない素材で物理的に圧着してフレームに固定することにより構成されたものを使用することが好ましい。さらに、中性能フィルタ151や高性能フィルタ152をシステムに取り付ける際には、下流側への有機物ガスによる汚染を防止するために、有機物ガスの発生のないシール部材、例えば無機素材パッキンやテフロンなどのフッ素樹脂パッキンを使用することが好ましい。
【0028】図2は、本発明にかかるガス状不純物処理システムの別の実施の形態が示されている。なお、本明細書において説明する各実施の形態において、実質的に同一の構成および機能を有する構成要素については、同一の参照番号を付することにより重複説明を省略することにする。
【0029】図1に示す装置では、吸着濾材を交換する場合に、まず、ダンパ134を閉じて第1経路130aを閉じる。バルブ140Aを開いて第2経路130bを開放し、取り出しロ130から出た使用済みの吸着濾材は、経路130b内を重力落下して使用済み濾材貯槽142Aに入るように構成されている。そして、未使用の吸着濾材は、未使用濾材貯槽144Aからバルブ146Aを経由して経路148A内を重力落下して吸着塔118内に入って供給されるように構成されている。
【0030】これに対して、図2に示す装置では、三方管132と気流輸送管136の途中に三方管132aが設けられ、132aに未使用濾材貯槽144Bがバルブ146Bを介して接続されている。さらに、第1経路130aの途中にバルブ141Bが設けられている。吸着濾材を交換する場合の使用済み濾材の排出法は図1に示す場合とほぼ同様である。しかし、吸着濾材を交換する場合の未使用濾材の供給法は、図1に示す装置とは異なっている。すなわち、図2に示す装置では、吸着濾材交換中もダンパ134は適度に開かれている。そして、未使用の吸着濾材は、未使用濾材貯槽144Bからバルブ146Bと経路148Bを経て三方管132aに至り、ここでターボ送風機128からの圧縮空気138によって気流搬送され、気流搬送管136を経て、吸着塔の最上段に供給されるように構成されている。
【0031】以上のように、吸着濾材を交換する場合の未使用濾材の供給法において、図1に示す装置では、重力落下法が採用されるのに対して、図2に示す装置では圧縮空気による気流搬送法が採用されている点が異なる。ただし、吸着濾材を交換する場合の使用済み濾材の排出法においては、図1および図2に示す装置のいずれにおいても、重力落下法が採用される点は同様である。また、図1および図2に示す装置のいずれにおいても、吸着濾材の交換中であっても、吸着塔内には継続して未処理空気が取り入れられ、流動層を透過してガス状不純物が除去される点も同様である。
【0032】図3に示す装置100Cは、図1の吸着塔118の内部に設けられた気流搬送管136を、吸着塔118の外部に設けた気流搬送管136Cに代替した構成を有しており、同様に、図4に示す装置100Dは、図2の吸着塔118の内部に設けられた気流搬送管136を、吸着塔118の外部に設けた気流搬送管136Dに代替し、さらに三方管132aの代わりに132dを設けて、濾材循環路と未使用濾材供給路との切り替えが可能なように構成している。かかる構成によれば、気流搬送管136C、136Dが吸着塔118の外部に設置されるので、吸着塔118の内部構成が簡略化されるとともに、メンテナンスが容易となり、さらに、濾材循環路と未使用濾材供給路とを部分的に共用する構成を採用することが可能となり、装置構成がさらに簡略化されるとともに、イニシャルコストを軽減することができる。なお、図3および図4に示す装置は、上記点を除き、図1および図2に示す装置構成と同様なので、詳細な説明は省略することにする。
【0033】図5は、本発明にかかるガス状不純物処理システムのさらに別の実施の態様が示されている。なお、図5に示す装置100Eは、図2に示す装置100Bを応用したものなので、以下では、図2に示す装置100Bとの相違点について順次説明することにする。
【0034】まず、図2に示す装置100Bでは、吸着濾材を交換する場合に、未使用濾材の供給は圧縮空気による気流搬送法が採用され、使用済み濾材の排出は重力落下法が採用されている。これに対して、図5に示す装置100Eでは、吸着濾材を交換する場合に、未使用濾材の供給と使用済み濾材の排出の両方とも圧縮空気による気流搬送法が採用される。
【0035】具体的には、図5に示す装置100Eにおいては、ターボ送風機128からの圧縮空気138(138a、138b)は、ダンパ134aと134bへの2系統に分岐される。流動層吸着塔の通常運転時には、ダンパ134bとバルブ140Bおよび146Bはそれぞれ閉止され、ダンパ134aとバルブ141Bはそれぞれ開放される。第1経路130aから取り出された吸着濾材は、圧縮空気138(138a)によって吸着塔の最上段まで気流搬送される。この際、第2経路130bはバルブ140Bを閉じることによって閉鎖されている。一方、吸着濾材の交換時には、バルブ141Bのみが閉じられ、それ以外のダンパ134aと134b、バルブ140Bと146Bは全て開かれる。第2経路130bから取り出された吸着濾材は、圧縮空気138(138b)によって使用済み濾材貯糟142Bまで気流搬送される。また、未使用濾材貯槽144Bから取り出された未使用の吸着濾材は、圧縮空気138(138a)によって吸着塔の最上段まで気流搬送される。使用済み濾材の排出量と未使用濾材の供給量はほぼ同等になるように、バルブ140Bと146B、ダンパ134aと134bは調整される。
【0036】さらに、図6には、図5に示す装置100Eの変形例が示されている。すなわち、図6に示す装置100Fでは、吸着濾材交換用に追加のターボ送風機128a、128bが設けられている。すなわち、図6に示す装置100Fでは、未使用濾材を気流搬送するためのターボ送風機128aが、ダンパ134a’および三方弁132a’を介して未使用濾材供給経路148B’に接続され、また同様に、使用済み濾材を気流搬送するためのターボ送風機128bが、ダンパ134b’および三方弁132b’を介して使用済み濾材排出路130b’に接続されている。
【0037】すなわち、図5に示す装置100Eでは、吸着濾材の交換時には、ターボ送風機128を1台だけ運転して、圧縮空気による気流搬送法により、未使用濾材の供給と使用済み濾材の排出の両方を行っている。これに対して、図6に示す装置100Fでは、流動層吸着塔の通常運転時には、図5に示す装置100Eと同様にターボ送風機128を使用するが、吸着濾材交換時の未使用濾材の供給には、ターボ送風機128a、吸着濾材交換時の使用済み濾材の排出にはターボ送風機128bをそれぞれ使用するように構成されている。つまり、通常運転時の濾材循環用と、濾材交換時の未使用濾材の供給用および使用済み濾材の排出用にそれぞれ使用するターボ送風機を別個に計3台設けた点において、図5に示す装置100Eと構成が異なっている。
【0038】さらに、当業者であれば、図6に示す装置100Fの変形例として、濾材循環用と未使用濾材の供給用に共通のターボ送風機を使用し使用済み濾材の排出用には別のターボ送風機を使用する構成や、濾材循環用と使用済み濾材の排出用に共通のターボ送風機を使用し未使用濾材の供給用には別のターボ送風機を使用する構成や、未使用濾材の供給用と使用済み濾材の排出用に共通のターボ送風機を使用し濾材循環用には別のターボ送風機を使用する構成のように、ターボ送風機を計2台設ける構成も考えられるが、もちろん、これらの構成についても本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【0039】ところで、かかる流動層吸着塔110では、流動状態にある吸着濾材自体が微粒子の発生源となる。しかし、本実施の形態によれば、流動層吸着塔110の下流側にガス状不純物を発生しないフィルタ群150、すなわち中性能フィルタ151および高性能フィルタ152が設置されるので、ガス状不純物と粒子状不純物の両方とも含まないクリーンエアを供給することができる。なお、中性能フィルタ151および高性能フィルタ152の詳細な内容については、本件出願人と同一出願人にかかる平成7年10月31日付提出の特願平7−308179号「ガス状不純物処理システム及び粒子除去フィルタ」に記載されているので、本明細書においては、上記特許出願に言及することにより、その詳細説明に代えることにする。
【0040】また、図示の例では、中性能フィルタ151と高性能フィルタ152を直列に配列しているが、中性能フィルタ151を省略して、高性能フィルタ152のみを設置する構成にしても良い。ただし、かかる流動層吸着塔110では、流動状態にある吸着濾材は、互いに擦れ合うことで夥しいミクロンサイズの微粒子を発生するため、このような微粒子をHEPAやULPAと称される高性能フィルタで除去しようとすれば、例えば、粉塵濃度0.1mg/m3、通気風速0.3m/secの場合、数ヶ月で完全に目詰まりを起こしてしまう。従って、本実施の形態に示すように、まず中性能フィルタ151でミクロンサイズの濾材摩耗粒子を除去し、中性能フィルタ151で除去できなかった僅かのサブミクロンサイズの微粒子をさらに下流側に設けた高性能フィルタ152で除去する構成を採用することが好ましい。なお中性能フィルタ151や高性能フィルタ152をシステムに取り付ける際には、有機物ガスの発生のないシール部材、例えば無機素材パッキンやテフロンなどのフッ素樹脂パッキンを使用することが好ましい。
【0041】かかる流動層吸着塔110の下流側にガス状不純物を発生しないフィルタ群150、すなわち中性能フィルタ151および高性能フィルタ152を設置した場合には、吸着濾材から発生する微粒子で中性能フィルタ151が目詰まりを起こすことは既に述べた。このような目詰まりを起こしたフィルタは、新しいフィルタと交換しなければならないが、その交換作業中には、図1〜図6に関連して説明した本実施の形態によるガス状不純物除去システムの稼働を停止しなければならない。
【0042】すなわち、図1〜図6に関連して説明したような構成を採用することにより、ガス状不純物除去システムを停止せずに、吸着濾材の交換を可能にしても、中性能フィルタ151の交換毎にシステムを停止するのではあれば、システムの連続運転を行うことができない。特に、本実施例の形態にかかるガス状不純物除去システムは、LSIやLCDを製造するクリーンルームの雰囲気中に含まれるガス不純物を除去する技術に適用することができるものであり、例えば、LSIやLCDの基板の保管庫雰囲気内にガス状不純物と粒子状不純物のいずれも含まないクリーンエアを供給するために使用される。通常、LSIやLCDの基板はクリーンルーム中で昼夜を問わず24時間体制で休みなく製造されるため、フィルタの交換作業中といえども本システムの稼働は停止しないことが望ましい。
【0043】そこで、図7および図8に示すようなバックアップとなる別系統のフィルタを流動層吸着塔110の下流側に最初から設けておくことが望ましい。バックアップとなる別系統のフィルタとしては、主フィルタと同等の性能を有するものが使用されるが、通常運転時は使用されない。しかし、使用中のフィルタが目詰まりを起こした場合には、空気経路をバックアップ用フィルタ側に切り換えて、システムを中断することなくフィルタの交換を行うことができる。フィルタ交換後には、空気経路を更新された元の系統に切り換えて、バックアップ用フィルタの使用を再度停止する。このように、バックアップ用フィルタは交換作業の間、一時待避的に使用することができる。
【0044】また、バックアップとなる別系統のフィルタを、目詰まりを起こしたフィルタの交換後も、引き続き使用し、この別系統のフィルタが目詰まりを起こして使用出来なくなった場合には、元の系統のフィルタに切り替えるというふうに、2系統のフィルタを交互連転することもできる。
【0045】図7は、中性能フィルタ151に対してバックアップ用の中性能フィルタ151’をダンパ151a〜151dにより選択的に切り換え可能に並列に接続したものである。中性能フィルタ151の運転時には、ダンパ151a、151bが開けられ、ダンパ151c、151dは閉じられている。一方、中性能フィルタ151の交換時には、ダンパ151a、151bは閉じられ、ダンパ151cと151dが開けられる。このように、本実施の形態によれば、目詰まりを起こしていない中性能フィルタ151’が交換作業中に使用されるため、システムの稼働が停止することはない。なお、図7中のダンバ開閉状態は中性能フィルタ151の運転時に相当する。
【0046】図8は中性能フィルタ151または高性能フィルタ152のどちらか一方、または中性能フィルタ151と高性能フィルタ152の両方の交換を想定したものである。中性能フィルタ151および高性能フィルタ152の運転時には、ダンパ151a、151b、152aは開けられ、ダンパ151c、151d、152bは閉じられている。一方、中性能フィルタ150のみの交換時には、ダンパ151a、151b、152bは閉じ、ダンパ151c、151d、152aを開ける。このように目詰まりを起こしていない中性能フィルタ151’ を交換作業中に使用することができるので、本実施の形態によれば、システムの駆動がフィルタ交換作業中でも停止することはない。さらに、高性能フィルタ152のみの交換時には、ダンパ151c、151d、152aは閉じ、ダンパ151a、151b、152bを開ける。このように目詰まりを起こしていない高性能フィルタ152’を交換作業中に使用することができるので、本実施の形態によれば、システムの稼働が交換作業中でも停止することはない。 さらに、中性能フィルタ151と高性能フィルタ152の両方の交換時には、ダンパ151a、151b、152aを閉じ、151c、151d、152bを開ける。このように目詰まりを起こしていない中性能フィルタ151’と高性能フィルタ152’が交換作業中に使用されるため、本実施の形態によれば、システムの稼働が交換作業中でも停止することはない。なお、図8中のダンパ開閉状態は高性能フィルタ152の交換時に相当する。
【0047】
【実施例】以下に、図1に示すような、本発明に基づいて構成されるガス状不純物処理システム100Aと従来のガス状不純物処理システム(すなわち、使用済み濾材と未使用濾材の交換作業中はガス状不純物処理システムの稼働を停止しなければならない流動層吸着塔と、流動層吸着塔の下流側に配され、従来の中性能フィルタおよび高性能フィルタを備えたシステム)とを、それぞれ、クリーンルーム雰囲気中に含まれるガス状不純物の除去に適用した場合の実施例について説明する。その結果、従来の装置では、流動層濾材は約半年間で吸着能力を失い、濾材の交換が必要となり、その交換作業のために2時間あまり、流動層吸着塔の稼働を停止せざるを得なかった。一方、本発明にかかる装置によれば、流動層吸着塔の稼働を一切停止せずに濾材の交換を行うことができた。
【0048】さらに、図1に示すような、本発明に基づいて構成されるガス状不純物処理システム(すなわち、流動層吸着塔の下流側に、それ自体がガス状不純物を発生しないものを取り付けた場合)と、従来のガス状不純物処理システム(すなわち、流動層吸着塔の下流側に従来の中性能フィルタおよび高性能フィルタ(それ自体がガス状不純物を発生するもの)を取り付けた場合)について、フィルタ下流側に置いたガラス基板表面の有機物による汚れ方を比較した。ガラス基板としては、CORNING#7059、100mm×100mm×1.1mmtを使用した。ガラス基板表面に付着している有機物は、紫外線オゾン洗浄によって全て除去した後、試験に供し、接触角評価法により評価した。
【0049】その結果を図10に示す。なお、図10に示すグラフは、縦軸に接触角、横軸に暴露時間を示すものである。なお、本実施例においては、ガラス基板表面の汚染状態を評価するために、接触角評価法を用いた。接触角評価法で測定する接触角はガラス基板表面に滴下された超純水の液滴の接触角であり、XPS(X線光電子分光法)により測定したガラス表面の有機物による汚染状態(炭素/ケイ素比)と接触角との間には、図9に示すような関係がある。炭素/ケイ素比は表面に付着している有機物量に比例する指標であり、接触角は表面の疎水性有機物による汚染の程度を表す指標である。したがって、接触角を観察することにより、ガラス基板表面の有機物汚染状態を簡便かつ短時間に測定できる。なお、XPSと接触角測定法については、本発明とは直接的に関係するものではないので、その詳細な説明は省略する。なお、その詳細については、本件出願人と同一出願人にかかる特願平7−171373号を参照されたい。
【0050】ガラス表面の接触角の経時変化を、洗浄直後のガラス基板が、本実施の形態による不純物ガスの発生のない中性能フィルタおよび高性能フィルタの下流側に置かれた場合と、比較例として、同ガラス基板が従来の中性能フィルタおよび高性能フィルタ下流側に置かれた場合について比較した。図10に示すように、本発明の場合には、3日間経過後も接触角の増加はわずか3度であったが、従来のフィルタを使用した場合には、従来のフィルタの構成素材からの脱ガスの影響により、接触角は20度も増えた。なお、図10中には、ガス状不純物処理システムを設けないクリーンルーム雰囲気に直接ガラス基板が曝された場合のデータも参考までに示した。
【0051】以上、本発明に基づいて構成されたガス状不純物処理システムの好適な実施の形態について添付図面を参照しながら説明したが、本発明はかかる例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、さまざまな変形例および修正例に想到することは明らかであり、それらについても、本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【0052】例えば、図1〜図6においては、吸着室として塔形状の吸着塔を使用したが、本発明はかかる例に限定されず、さまざまな形状の吸着室内に多段に積層された多孔板上にガス状不純物を吸着する濾材による流動層を形成し、この流動層を各段ごとに流動移動させながら順次下段に落下させて、各段を移動する流動層中を未処理空気を通過させることにより清浄空気を生成するとともに、吸着室底部に到達した濾材を濾材搬送用気流により最上段にまで戻すように構成されたものであれば、各種構成のガス状不純物除去システムに対して本発明を適用することが可能である。
【0053】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、濾材交換時であっても、吸着室の動作を停止することなく、濾材供給手段を吸着室に接続して未処理濾材を供給するとともに、濾材排出手段を吸着室底部に接続して使用済み吸着濾材を排出することができる。その結果、ガス状不純物が除去されたクリーンエアの連続供給が可能となり、結果的に、半導体製品のスループットおよび歩留まりを向上させることができる。
【0054】また、流動層吸着室の下流側に、ガス状不純物を発生しない素材のみから構成されて、粒子状不純物を除去するフィルタ手段を接続すれば、流動層吸着室から発生する粒子状不純物を除去するとともに、そのフィルタ自身がガス状不純物汚染の原因となることを回避することができる。その場合に、上記フィルタ手段に対してバックアップ用フィルタ手段を、選択的に切り換え可能に並列に接続すれば、目詰まりを起こしたフィルタ手段を交換する場合であっても、システムの運転を中断する必要が無くなり、クリーンエアの連続供給が可能となる。




 

 


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