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発明の名称 油水分離装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平10−202005
公開日 平成10年(1998)8月4日
出願番号 特願平9−19763
出願日 平成9年(1997)1月17日
代理人
発明者 小池 正
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 分離器ケ―シングに油水の流入口と溜部と流出口を形成して、当該溜部内に流入した油水をそれぞれの比重差により分離し、溜部内に配置したフロ―トの浮上降下により流出口を開閉して、分離した水を器外へ排出するものにおいて、分離器の出口側に第2の分離器を接続し、当該第2の分離器の下部に水流出口を上部に大気連通口を形成し、水流出口に対向して水により浮上する比重を有したフロ―トを配置し、大気連通口に対向して油により浮上する比重を有したフロ―トを配置すると共に、第2の分離器内の油の液位を検知する手段を設けたことを特徴とする油水分離装置。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、油貯蔵タンク等において混入した水を自動的に分離し系外へ排出することのできる油水分離装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の油水分離装置としては、例えば、実開平3−83603号公報に示されたものがある。これは、分離器ケ―シング内に仕切壁を設け、油と水の中間の比重を有する中空フロ―トを配置して、このフロ―トに流出口を開閉する弁体を連結したもので、ケ―シング内の仕切壁部で分離した水を系外へ排出することができるものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来のように1台の分離器を用いた場合には、分離器内の弁体や弁座部にゴミ等の異物や固化した油が付着したり、あるいは、弁体と弁座部の当接部が損傷したりして、水だけのみならず油をも外部へ排出してしまう問題があった。
【0004】油の種類によっては、特に可燃性の油や有毒な成分を含む油が外部へ漏洩することは、危険を伴うために確実に防止しなければならないのである。
【0005】従って本発明の技術的課題は、1台の分離器が損傷等した場合であっても、油を外部へ漏洩排出することのない油水分離装置を得ることである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するために講じた本発明の手段は、分離器ケ―シングに油水の流入口と溜部と流出口を形成して、当該溜部内に流入した油水をそれぞれの比重差により分離し、溜部内に配置したフロ―トの浮上降下により流出口を開閉して、分離した水を器外へ排出するものにおいて、分離器の出口側に第2の分離器を接続し、当該第2の分離器の下部に水流出口を上部に大気連通口を形成し、水流出口に対向して水により浮上する比重を有したフロ―トを配置し、大気連通口に対向して油により浮上する比重を有したフロ―トを配置すると共に、第2の分離器内の油の液位を検知する手段を設けたものである。
【0007】
【発明の実施の形態】分離器から排出された水は、出口側に接続した第2の分離器へ至り、この第2の分離器内の水位が所定水位になるとフロ―トが浮上することにより水流出口から水は外部へ排出される。
【0008】分離器が何等かの原因で油を漏洩すると、同じく出口側に接続した第2の分離器へ至るが、この第2の分離器の水流出口に対向して配置したフロ―トは水では浮上するが油では浮上することがないために、水流出口から油が排出されることはなく、更に第2の分離器内で油の液位は上昇する。そして油の液位が大気連通口に対向して配置したフロ―ト部に達する。大気連通口に対向して配置したフロ―トは油により浮上する比重を有しているために、油の液位の上昇と共に上昇して、遂には対向する大気連通口を閉口する。このように大気連通口を閉口することにより、油が外部へ排出されることがないと共に、第2の分離器内の油の液位を検知する手段によって前列の分離器の油の漏洩を外部から検知することができる。
【0009】
【実施例】本発明の実施例について説明する。図1において、分離器1とその出口側に接続した第2の分離器2とで気水分離装置を構成する。分離器1は、本体3と蓋4で分離器ケ―シングを形成して油水の溜部5を形成すると共に、本体3に油水の流入口6と流出口7を設ける。
【0010】溜部5は流入口6と連通すると共に、その空間部に縦長のフロ―ト8を自由状態で配置する。フロ―ト8は、有底円筒の縦長形状で、その下方部外表面9の中心部で流出口7を直接開閉するように、本体3に設けた複数のガイド10,11,12,13に沿って上下動自在に配置する。フロ―ト8はステンレス鋼薄板をプレスと溶接で中空フロ―トとして製作することも、あるいは、ポリプロピレンやポリエチレン等の比較的比重の小さな合成樹脂で製作することができる。フロ―ト8の比重は、水よりも小さく且つ油よりも大きい値として、水の中では浮上するが油の中では浮上することがないようにする。
【0011】流出口7は、本体3にねじ結合した弁座部材14の中心を貫通して配置し、その流出口7の出口側すなわち下流側に第2の分離器2の入口管20を接続する。弁座部材14の上端部に流出口7の上部側面と上端外周面を覆うように弾性部材としての合成ゴム座15を略リング状に設ける。この合成ゴム座15を介して、フロ―ト8の下方部外表面9と当接するように配置する。
【0012】図1に示す分離器1の状態は、フロ―ト8が降下している状態を示すものであるが、フロ―ト8の上部にはストッパ―16を設けると共に、下部にはフロ―ト8が降下した場合にフロ―ト8を支持する支持座17,18を設ける。
【0013】支持座17,18の上端高さは、流出口7の上端部より僅かに低くなるように形成する。このように形成することにより、フロ―ト8が降下して支持座17,18に着座した場合に、流出口7の上端部の合成ゴム座15が一部弾性変形してフロ―ト8の下方部外表面9と当接し、シ―ル性を高めることができる。この支持座17,18と流出口7との段差の距離は、合成ゴム座15の弾性部材の種類に応じて適宜決定することができるが、本実施例においては、0.1から0.5ミリメ―トル程度の段差が好ましい。
【0014】支持座17,18によりフロ―ト8の下部と本体3の底部との間にスペ―ス19を形成して、ゴミ等の混入異物の溜りスペ―スとする。また、本体3の側部にはバルブ40を介して溜部5と連通する均圧管と、同じくバルブ41を介して溜部5と連通するブロ―管を接続する。
【0015】第2の分離器2は、分離器1の流出口7と接続した入口管20及び出口管21を有する下本体22と、液位検知手段としての透視管23と、蓋24と、上本体25と、大気連通口26を有する蓋27とで分離器ケ―シングを形成する。
【0016】下本体22内に縦長のフロ―ト28を自由状態で配置する。フロ―ト28は、有底円筒の縦長形状で、その下方部外表面29の中心部でその下方の水流出口40を直接開閉するように、下本体22に設けた複数のガイド30,31,32,33に沿って上下動自在に配置する。フロ―ト28の比重は、水よりも小さく且つ油よりも大きい値として、水の中では浮上するが油の中では浮上することがないようにする。フロ―ト28の上昇により水流出口40が開口して出口管21と連通し、フロ―ト28の降下により水流出口40が閉口するものである。
【0017】図1に示す分離器2のフロ―ト28は降下している状態を示すものである。フロ―ト28の上方にはストッパ―36を設けると共に、下方にはフロ―ト28が降下した場合にフロ―ト28を支持する支持座37,38を設ける。
【0018】透視管23には内部を透視できるように複数個の窓を設けて内側にガラス管39を配置する。上本体25内に油で浮上する比重を有した球状のフロ―ト41を自由状態で配置する。フロ―ト41の重量は、フロ―ト28の重量よりも少し軽いものとする。フロ―ト41の上昇によりその上方の大気連通口26が閉口し、フロ―ト41の降下により大気連通口26が開口するものである。
【0019】前列の分離器1に水が流入してきてフロ―ト8が上昇し、流出口7が開口して第2の分離器2の入口管20から第2の分離器2の下本体22内へ、水が流下する。下本体22内の水位が所定高さに達すると、フロ―ト28が浮上し水流出口40を開口して水を出口管21から外部へ排出する。水が排出され水位が低下するとフロ―ト28も降下して水流出口40を閉口することにより、水の排出は終了する。
【0020】前列の分離器1が何等かの不具合によって油を漏洩して、第2の分離器2の下本体22に油が流下してくると、下本体22内のフロ―ト28は水では浮上するが油では浮上しないためにフロ―ト28は水流出口40を閉口したままの状態、すなわち、図1に示す状態を維持する。更に油が流下してくると油は水より軽いためにその上面に溜り、透視管23へ至る。この透視管23内の油の液位を目視することにより、前列の分離器1の油の漏洩を検知する。更に油が流下して上本体25内の油の液位が所定高さに達すると、フロ―ト41が浮上して大気連通口26を閉口する。
【0021】
【発明の効果】本発明の油水分離装置では、分離器の出口側に第2の分離器を接続し、第2の分離器内に水で浮上するフロ―トと油で浮上するフロ―トを配置し、第2の分離器内の油の液位を検知する手段を設けたことにより、前列の分離器が何等かの原因で油を漏洩しても、出口側の第2の分離器で外部への油の漏洩排出を防止することができると共に、前列の分離器の油の漏洩を検知することができる。




 

 


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