米国特許情報 | 欧州特許情報 | 国際公開(PCT)情報 | Google の米国特許検索
 
     特許分類
A 農業
B 衣類
C 家具
D 医学
E スポ−ツ;娯楽
F 加工処理操作
G 机上付属具
H 装飾
I 車両
J 包装;運搬
L 化学;冶金
M 繊維;紙;印刷
N 固定構造物
O 機械工学
P 武器
Q 照明
R 測定; 光学
S 写真;映画
T 計算機;電気通信
U 核技術
V 電気素子
W 発電
X 楽器;音響


  ホーム -> 加工処理操作 -> 鹿島建設株式会社

発明の名称 遮水用複合シートの接合方法および可搬式ステープラ
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平10−44238
公開日 平成10年(1998)2月17日
出願番号 特願平8−217811
出願日 平成8年(1996)7月30日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】吉田 了司
発明者 茂呂 昌男 / 庭野 孝治 / 土弘 道夫 / 西田 孝 / 三宅 徹男
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 粘弾性を有する遮水材料を繊維シート製補強材料に積層または含浸して得られた2枚の遮水用複合シートを一方の縁部表面に他方の縁部裏面が接するように重ねて平行に敷設し、この重なった部分を2枚共上向きに立上げて2枚の遮水用複合シートの立上げ縁部の裏面同士を接触させ、しかるのちこの立上げ縁部の片側からステープルを打込み、反対側に突出したステープルの両端脚部を折曲げることを特徴とする遮水用複合シートの接合方法。
【請求項2】 粘弾性を有する遮水材料を繊維シート製補強材料に積層または含浸して得られた2枚の遮水用複合シートを一方の縁部表面に他方の縁部裏面が接するように重ね、この重なり部分に近い上記一方の遮水用複合シート上に台板と、該台板上方に支持された前後方向に長いステープル用マガジンと、このマガジンの前端から下向きに打ち出されたステープルの両端脚部を折曲げるための折曲げ台とを備えた可搬式ステープラの台板を、該台板上方のステープル用マガジンの前端が一方および他方の遮水用複合シートの重なり部の上方に突出するように置き、上記の折曲げ台を上記の台板に固定したガイド板により、上記の一方および他方の複合シートの重なり部の間を経て一方の遮水用複合シートの下に導いて上記マガジンの前端直下に位置させ、しかるのちマガジンの前端からステープルを下向きに打ち出すことを特徴とする遮水用複合シートの接合方法。
【請求項3】 粘弾性を有する遮水材料を繊維シート製補強材料に積層または含浸して得られた2枚の遮水用複合シートを一方の縁部表面に他方の縁部裏面が接するように重ね、この2枚の遮水用複合シートの重なり部分上に台板と、該台板上方に支持された前後方向に長いステープル用マガジンと、このマガジンの前端から下向きに打ち出されたステープルの両端脚部を折曲げるための折曲げ台とを備えた可搬式ステープラの台板を、上記のマガジンが上記複合シートの縁部と平行になるように置き、上記の折曲げ台を上記の台板に固定したガイド板により、上記の一方および他方の複合シートの重なり部の間を経て一方の遮水用複合シートの下に導いて上記マガジンの前端直下に位置させ、しかるのちマガジンの前端からステープルを下向きに打ち出すことを特徴とする遮水用複合シートの接合方法。
【請求項4】 請求項1ないし3のいずれかに記載された遮水用複合シートの接合方法において、2枚の遮水用複合シートの重なり部にあらかじめ接着剤を塗布する遮水用複合シートの接合方法。
【請求項5】 水平な台板の上方に前後方向に長いステープル用マガジンをその前端部が台板の前端よりも前方に突出するように取付け、上記台板に上記マガジンの前端直下よりも更に前方に延びるガイド板を接続し、このガイド板にマガジンの前端から下向きに押出されたステープルの両端脚部を折曲げるための折曲げ台を固定すると共に、折曲げ台の幅方向片側で前後に延びるガイド孔を設け、このガイド孔を折曲げ台よりも後方の部分で側方に開口させたことを特徴とする可搬式ステープラ。
【請求項6】 水平な台板の上方に前後方向に長いステープル用マガジンをその前端部が台板の前端よりも前方に突出するように取付け、上記台板の前端にマガジンの前端から下向きに押出されたステープルの両端脚部を折曲げるための折曲げ台をこの折曲げ台の左右に広がるガイド板を介して固定し、このガイド板の折曲げ台取付け部よりも台板側に幅方向のガイド孔を前後に2本平行に、その一方の第1ガイド孔を幅方向の片側で、他方の第2ガイド孔を幅方向の反対側でそれぞれ開口させたことを特徴とする可搬式ステープラ。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、構造物、貯水池、廃棄物処分場等の表面遮水工その他に使用される遮水用複合シートの接合方法および該接合に使用するための可搬式ステープラに関するものである。
【0002】
【従来の技術】上記の表面遮水工に使用される遮水シートとして、アスファルト、ゴムまたは合成樹脂を主成分とし、織物、編物、不織布等の繊維シートで補強した複合シートが知られている。これらの遮水用複合シートは、工場で製造されるため、その幅と長さに制限があり、廃棄物処分場等の施工現場に敷設するには、幅方向および長さ方向に接合する必要がある。例えば、幅が約1.1m、長さが約8mのものを約100枚、幅方向に継ぎ足して8m×100mの広幅シートとし、これをロール状に巻いて施工現場に運び、この施工現場で更に施工現場の広さに応じて縦横に接合している。
【0003】しかし、このような接着または融着では、2枚の複合シートの接触面のみが互いに接合され、接触面の反対側表面には接合力が働かないため、単位面積当たり重量が1 kgf/m2 以上の重い複合シートを傾斜面に敷設したり、複合シートが夏期の高温で軟化したりした場合、接触面に対して中間層または反対側表面がずれることがあり、かつ2枚の複合シートの接合部に非接着部や非融着部が存在するか否かが外観では判断できず、そのため接合部の信頼性に乏しいという問題があった。
【0004】そこで、最近では、接合を縫製で行うことにより、ゴム等からなる表面層だけでなく、繊維シート等の内外層を含む複合シートの厚み方向全体を接合し、シート物性の連続性を確保することが試みられるようになった。しかしながら、ミシン縫製による接合は、施工現場に広げた複合シートの直線状に延びる長い縁部を接合するには有効であっても、施工現場の外周付近や隅部のようにミシンを走行させるだけの余地が乏しい箇所ではミシン縫製が不可能であった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】この発明は、遮水用複合シートの施工現場の外周付近や隅部のようにミシンを走行させるだけの余地に乏しい箇所であっても、2枚の遮水用複合シートをミシン縫製と同様に厚み方向の全体にわたって接合することができる接合方法およびこの接合方法に使用可能な接合装置としての可搬式ステープラを提供するものである。なお、この明細書でいう1枚の遮水用複合シートは、接合部分を全く有しない複合シート(例えば幅1.1m、長さ8mの未接合シート)または該未接合複合シートを幅方向に継ぎ足し、部分的に未接合シートの2枚重ねの部分を有する複合シート(例えば幅100m、長さ8mの一次接合シート)のいずれでもよく、後者の場合はこの発明の接合によって部分的に未接合シートの3枚重ねの部分または4枚重ねの部分が形成される。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明に係る遮水用複合シートの接合方法は、ゴム、合成樹脂、アスファルト等の粘弾性材料からなる遮水材料を織物、編物、不織布等の繊維シートからなる補強材料に積層または含浸して得られた2枚の複合シートをホッチキス方式で接合するものであり、第1の接合方法は、上記2枚の遮水用複合シートを一方の縁部表面に他方の縁部裏面が接するように重ねて平行に敷設し、この重なった部分の2枚をそれぞれ上向きに立上げて2枚の遮水用複合シートの立上げ縁部の裏面同士を接触させ、しかるのちこの立上げ縁部の片側からステープルを打込み、反対側に突出したステープルの両端脚部を折曲げることを特徴とする。
【0007】この第1の接合方法は、通常の可搬式ステープラをそのまま用いて実施することができる。すなわち、可搬式ステープラは(図1参照)、水平な台板11と、該台板11の上方に支持された前後方向に長い上下揺動自在のステープル用マガジン12と、このマガジン12の前端からステープルを下向きに手動、流体圧または電動で打ち出すための打ち出し手段14と、上記マガジン12の前端12aの直下に位置し、マガジン12の前端12aから打ち出されたステープル20(U字形釘、図3参照)の両端脚部20bを折曲げるための折曲げ台16とを備えている。なお、13は台板11上に固定した支柱部13aとアーム部13bとからなるほぼ逆L字形のブラケットであり、その支柱部13aを前後に貫通する孔13cに上記のマガジン12が貫通状に、かつ上下揺動自在に取付けられ、アーム部13bの前端に、マガジン12の前端12aからステープルを手動、流体圧または電動で下向きに打ち出すための打ち出し手段14が設けられている。
【0008】ただし、通常の可搬式ステープラでは、上記の台板11が折曲げ台16に達する程度に長く形成され、この台板11の前端付近に折曲げ台16が直接固定されている。そして、第一の接合方法を実施する際は、上記2枚の遮水用複合シートの立上げ縁部の側方に上記通常型の可搬式ステープラを置き、その折曲げ台16上に立上げ縁部を重ねてステープルを打込むことによって接合され、以下、上記のステープラを複合シートの長さ方向に所定距離ずつずらして上記ステープル20を打ち込むことにより、立上げ縁部の全長が接合される。この場合、ステープラを、マガジンが折曲げ縁部と直交するように設置すると、ステープル20の中間水平部20a(図3参照)が複合シートの縁線と平行になり、接合強度が最高となる。また、適当な治具を用いてマガジンが施工面に垂直となるように設置することにより、立上げ縁部を立上げた状態のままで接合することができる。
【0009】第2の接合方法は、上記2枚の遮水用複合シートを一方の縁部表面に他方の縁部裏面が接するように重ね、この重なり部分に近い上記一方の遮水用複合シート上に上記可搬式ステープラの台板を、該台板上方のステープル用マガジンの前端が一方および他方の遮水用複合シートの重なり部の上方に突出するように置き、上記の折曲げ台を上記の台板に固定したガイド板により、上記の一方および他方の複合シートの重なり部の間を経て一方の遮水用複合シートの下に導いて上記マガジンの前端直下に位置させ、しかるのちマガジンの前端からステープルを下向きに打ち出すことを特徴とし、この方法によれば、一方および他方の遮水用複合シートの重なり部にステープルがその中間水平部を上記複合シートの縁部に対して平行に向けて打ち出され、両端の脚部が下側の折曲げ台に接して内側に折曲げられる。
【0010】この第2の接合方法に用いる可搬式ステープラの一例が図1に示され、前記のとおり、水平な台板11、ステープル用マガジン12、ブラケット13、打ち出し手段14および折曲げ台16を備えている。ただし、台板11の前端からマガジン12の前半部が突出するように台板11が短く形成され、この台板11に上記マガジン12の前端直下よりも更に前方に延びるガイド板15を接続し、このガイド板15に上記の折曲げ台16を固定すると共に、折曲げ台16の幅方向外側(図1では右下側)で前後に延びるガイド孔17を設け、このガイド孔17を折曲げ台16よりも後方の幅方向内側部分で側方に開口18させる。
【0011】上記図1のステープラは、その台板11が一方の遮水用複合シートAの表面に接し、マガジン12が複合シートAの側縁aと直交し、かつマガジン12の前端が側縁aの内側上方に位置するように置かれ、ガイド板15の下に位置する一方の複合シートAの側縁aをガイド板15の幅方向外側部分15aの下からガイド孔17を経てガイド板15の幅方向内側部分15bの上に導き、これによって折曲げ台16が一方の遮水用複合シートAを挟んでマガジン12の前端直下に置かれる。そして、上記一方の遮水用複合シートAの側縁a上に他方の遮水用複合シートBの側縁bを重ねた後、打ち出し手段14でマガジン12の前端からステープルを下向きに打ち出すことにより、複合シートA、Bの重なり部分がステープルで綴じられ、接合される。以下、上記のステープラを所定距離ずつ右下へずらしてステープルを打ち出すことにより、複合シートA、Bが全長にわたって接合される。
【0012】なお、上記の可搬式ステープラは、他方の遮水用複合シートBを重ねる前に台板11を一方の遮水用複合シートA上で側縁a側から内側に動かしながら折曲げ台16を一方の遮水用複合シートAの下側に滑り込ませててもよく、また2枚の複合シートA、Bを重ねた後、重なり部の一端(図1の左上方)側において、台板11を一方の遮水用複合シートA上で側縁aと平行に動かしながら、ガイド板15の幅方向外側部分15aを2枚の複合シートA、B間に滑り込ませ、続いて折曲げ台16を一方の遮水用複合シートAの下側に滑り込ませてもよい。
【0013】この発明の第3の接合方法は、上記の可搬式ステープラの台板を、上記2枚の遮水用複合シートの重なり部の上に上記のマガジンが上記複合シートの縁部と平行になるように置き、上記の折曲げ台を上記の台板に固定したガイド板により、上記の一方および他方の複合シートの重なり部の間を経て一方の遮水用複合シートの下に導いて上記マガジンの前端直下に位置させ、しかるのちマガジンの前端からステープルを下向きに打ち出すことを特徴とし、この方法によれば、一方および他方の遮水用複合シートの重なり部にステープルがその中間水平部を上記複合シートの縁部に対して直角に向けて打ち出され、両端の脚部が下側の折曲げ台に接して内側に折曲げられる。
【0014】この第3の接合方法に用いるステープラは、図2に示すように、第一の接合方法に用いる図1のステープラと同様に、水平な台板11、ステープル用マガジン12、ブラケット13、打ち出し手段14および折曲げ台16を備えている。ただし、上記の台板11と折曲げ台16を接続するガイド板25は、折曲げ台16の左右に広がるように形成され、このガイド板25の折曲げ台16取付け部よりも台板11側に幅方向のガイド孔を前後に2本平行に設け、その一方の第1ガイド孔26を幅方向の片側(図2では左上方)で、他方の第2ガイド孔27を幅方向の反対側(図2の右下方)でそれぞれ開口させて構成される。
【0015】上記図2のステープラは、その台板11を上記の遮水用複合シートA、Bの重なり部の上に、マガジン12が複合シートA、Bの縁部a、bと平行になるように置かれる。そして、ガイド板25のすぐ下に位置する一方の複合シートAの側縁aをガイド板25の第1ガイド孔26に左上開口部26aから挿入して台板25の下から上に出し、上記一方の複合シートAの下に位置する他方の複合シートBの側縁bを第2ガイド孔27に右下側開口部27aから挿入し、ガイド板25の下から上に通して一方の複合シートAの下に重ね、これによって折曲げ台16が上下2枚の遮水用複合シートA、Bを挟んでマガジン12の前端直下に置かれる。そして、打ち出し手段14でマガジン12の前端からステープルを下向きに打ち出すことにより、複合シートA、Bの重なり部分がステープルで綴じられ、接合される。以下、上記図2のステープラを所定距離ずつ右上へずらしてステープルを打ち出すことにより、複合シートA、Bが全長にわたって接合される。
【0016】なお、上記図2のステープラは、2枚の複合シートA、Bを重ねた後、重なり部の一端(図2の左下方)側において、台板11を一方の遮水用複合シートA、Bの重なり部分上で側縁aと平行に動かしながら、ガイド板25の第1ガイド孔26に一方の複合シートAを挿入し、続いて第2ガイド孔27に他方の複合シートBを挿入するのが有利である。
【0017】上記の遮水用複合シートとしては、織物、編物、不織布等の繊維シートにアスファルトを含浸して繊維シートからなる補強材料の表裏両面にアスファルトの遮水層を形成したもの、ゴムまたは合成樹脂からなる2層の遮水材料間に上記の繊維シートからなる補強材料を挟んで積層、一体化したもの、またゴムまたは合成樹脂からなる2層の遮水材料間にゴムと吸水性樹脂との混合物からなる自己修復材料を積層し、上記遮水材料からなる遮水層の外側に繊維シートからなる補強材料を積層したもの等が例示される。この自己修復材料を有するものは、複合シートに穴が開いた場合も、水と接触することにより、自己修復材料が水を吸収して膨張し、穴を自己修復することができるので、ステープルの打込みで生じた針孔の防水処理が不要となる。
【0018】上記の遮水材料を形成するゴムは、天然ゴムまたは合成ゴムのいずれでもよく、また合成樹脂としてはPVC、高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、架橋ポリエチレン、塩素化ポリエチレン、EVA等のオレフィン系樹脂等が例示される。また、自己修復材料は、上記のゴムまたは合成樹脂に吸水性樹脂、例えばポリアクリル酸塩、デンプン・アクリル酸、酢ビ・アクリル酸共重合体、ポリエチレンオキサイド、イソブチレン・無水マレイン酸共重合体、PVA・無水マレイン酸共重合体、アクリル酸塩・アクリルアミド共重合体、CMC等の高吸水性ポリマー類を混合し、シート状に成形して得られ、遮水材料や補強材料と接着により一体化される。上記の吸水性樹脂には水溶性ポリマーや水架橋剤を添加することができる。
【0019】上記の複合シートは、繊維シート製の補強材料を有するため、針孔の部分からステープルで裂かれるのが防止される。なお、繊維シートを構成する繊維は、ナイロン、ポリエステル等の合成繊維が強度の点で好ましい。また、繊維シートの目付量は50〜2000g/m2 が、また繊維シートを含む複合シートの合計厚みは、1〜20mmがそれぞれ好ましい。この合計厚みが1mm未満では針孔が塞がれず、反対に20mmを超えるとステープルの打込みが困難になる。
【0020】上記の遮水用複合シートA、Bの重ね幅は、30〜300mmが好ましく、30mm未満では複合シートA、Bが接合部で切れ易く、300mmを超えると複合シートA、Bの無駄が多くなる。また、ステープルによる接合位置は、一方の複合シートAの側縁aから20〜290mm離れた位置が好ましく、20mm未満および290mm超のいずれでも複合シートA、Bが接合部で切断し易くなる。
【0021】また、上記の遮水用複合シートA、Bをステープルで接合するに先立ち、あらかじめ複合シートA、Bの重なり部を粘着性または熱融着性の接着剤で接着し、接合強度を一層高めることができる。ただし、第2、第3の接合方法では、複合シートA、Bの重なり部分にガイド板15、25を挟んで移動させるので、熱融着性接着剤を塗布しておき、ステープルの打込み後に接合部分を加熱して熱融着性接着剤の接着力を発現させることが好ましい。
【0022】なお、この発明に用いるステープル20は(図3参照)、中間水平部20aと両端の脚部20bとからなり、幅dは1〜10mmが、また厚みtは0.2〜3mmが、脚部20bの間隔bは5〜50mmが、高さhは5〜60mmがそれぞれ好ましい。そして、上記ステープル20の打込みピッチは、10〜100mmが好ましい。
【0023】
【発明の実施の形態】
実施形態1上下2枚の未加硫ゴムシート間にゴムと吸水性樹脂の混合物からなる吸水性シートを挟み、下側の未加硫ゴムシートの下面に繊維シートを重ねて加圧下で加硫し、ゴム製の遮水材料、吸水性シート(自己修復材料)、ゴム製の遮水材料および繊維シート製の補強材料の4層からなる遮水用複合シートを作る。
【0024】上記の複合シートを2枚、平坦な施工面上に並べて敷き、一方の複合シートの縁部表面に他方の複合シートの縁部裏面が50〜300mmの幅で接するよう重ね、しかるのち両者の縁部をほぼ垂直に立上げて縁部の裏面同志を合わせ、この接触部に両面粘着テープを挟んで仮り止めする。次いで、上記の立上げ縁部の側方の複合シート上に空気作動の打ち出し手段を備えた通常型の可搬式ステープラを置き、上記の立上げ縁部を横に倒して可搬式ステープラの折曲げ台上に重ね、しかるのち打ち出し手段の作動で立上げ縁部の端縁から10〜300mmの距離にステープルを、その中間水平部が複合シートの端縁と平行になるように打込み、裏面側に突出したステープルの両端脚部を折曲げ台の作用で折曲げる。以下、上記の可搬式ステープラを折曲げ縁部に沿って10〜100mmずつずらして上記ステープルの打込みを行って2枚の遮水用複合シートを全長にわたって接合する。
【0025】実施形態2図1に示すように、台板11上にブラケット13を介して前後方向に長いマガジン12を、その前端12aが台板11の前方に突出するように、かつ上下揺動自在に取付けられ、上記ブラケット13の先端に空気作動の打ち出し手段14が固定され、上記台板11の前端にガイド板15を介して折曲げ台16が固定された可搬式ステープラを用いる。なお、ガイド板15は、薄いばね板を鉤形に打ち抜いて形成され、その湾曲部の片側の長い方が前記の幅方向外側部分15aを、反対の短い方が前記の幅方向内側部分15bをそれぞれ構成し、上記の長い幅方向外側部分15aの端部が台板11の前端に固定され、短い幅方向内側部分15bの端部に折曲げ台16が固定され、上記幅方向外側部分15aの幅方向内側に前後方向に長いガイド孔17が形成され、このガイド孔17の後半部の幅方向内側部分(折曲げ台16の後方部分)が開口部18を形成している。なおまた、上記ガイド板15の湾曲部15cを水平面に対してあらかじめ傾斜させ、幅方向外側部分15aの位置が幅方向内側部分15bよりも複合シートAの厚さの分だけ高くなるようにしてもよい。
【0026】実施形態1の遮水用複合シートを2枚、実施形態1と同様に平坦な施工面上に並べて敷き、一方の複合シートAの縁部表面に他方の複合シートBの縁部裏面が50〜300mmの幅で接するよう重ねる。一方の複合シートAの長さ方向端部(図1の左上端部)に上記図1のステープラの台板11を置き、マガジン12の前端12aを複合シートA、Bの重なり幅の中間部上方に位置させ、かつガイド板15の幅方向外側部分15aを複合シートA、Bの間に挟み、ガイド板15の幅方向内側部分15bを一方の複合シートAの下に挿入し、折曲げ台16を複合シートA、Bの下に置いた状態で上記の打ち出し手段14を駆動して複合シートA、Bをステープル20(図3参照)で綴じ、以下、上記のステープラを長さ方向に10〜100mmずつ複合シートA、Bの他端まで移動し、その移動ごとに打ち出し手段14を駆動して複合シートA、Bの全長を接合する。
【0027】実施形態3図2に示すように、台板11の前端にガイド板25を介して折曲げ台16が固定される以外は、図1と同様の可搬式ステープラを用いる。ただし、ガイド板25は、幅方向に広い長方形のばね板に前後2本のガイド孔26、27を平行に打ち抜いた形に形成され、その前端中央に上記の折曲げ台16が固定される。すなわち、上記のばね板がジグザグ状に打ち抜かれ、後方の台板11の前縁に沿って幅方向に長い第1ガイド孔26が設けられ、その左端に開口26aが形成され、その前方の折曲げ台16の後縁に沿って幅方向に長い第2ガイド孔27が設けられ、その右端に開口27aが形成される。
【0028】実施形態1の遮水用複合シートを2枚、実施形態1と同様に平坦な施工面上に並べて敷き、一方の複合シートAの縁部表面に他方の複合シートBの縁部裏面が50〜300mmの幅で接するよう重ね、その重なり部分の長さ方向端部(図2の左下端部)側の幅方向中央部に台板11を、マガジン12の前端12aが長さ方向端部を向くように載置し、その際に複合シートA、Bの重なり部分の上に位置する他方の複合シートBを第1ガイド孔26に通してガイド板25の上に出し、一方の複合シートAを第2ガイド孔27に通してガイド板25の上に出し、折曲げ台16の上に2枚の複合シートA、Bを重ね、この状態で上記の打ち出し手段14を駆動して複合シートA、Bをステープル20(図3参照)で綴じ、以下、上記のステープラを長さ方向に10〜100mmずつ複合シートA、Bの他端まで移動し、その移動ごとに打ち出し手段14を駆動して複合シートA、Bの全長を接合する。
【0029】
【実施例】EPDMによって厚み0.5mmの遮水用ゴムシートを成形した。また、上記のEPDM100部にカーボン、促進剤その他の通常の配合剤と共に吸水性ポリマー(株式会社クラレ製、商品名「KIゲル201K−F2」)を100部加えて厚み1.5mmの吸水性シートを成形した。上記の遮水用ゴムシートを2枚使用し、その間に上記の吸水性シートを挟み、一方の遮水用ゴムシートの外側にナイロンの捲縮加工糸(140デニール)からなる天竺組織の丸編地(目付量270g/m2 、破断伸度180%)を重ね、これらに面圧10kg/cm2 を加え、180℃で15分間加熱し、加硫して上下の遮水材料間に自己修復材料を、外側に補強材料をそれぞれ有する4層構造で、合計厚みが2.5mmの遮水用複合シートを製造した。
【0030】上記2枚の複合シートを実施形態1の方法で接合し、ステープル20の打込みピッチと向きによる接合強度を比較した。ただし、ステープル20は、図3において、幅dが2.6mm、両端脚部20bの間隔bが11.6mm、厚みtが2.6mm、高さhが12.7mmのものを用いた。また、複合シートA、Bの重なり幅を100mmに設定し、この重なり部分をあらかじめ両面粘着テープ(菊水テープ株式会社製、商品名「菊水テープ183B」)で接着し、重なり幅の中央部にステープル20を種々のピッチで打込み、複合シートA、Bを長さ方向と直角に200mm間隔で切断して試料とした。
【0031】図4は、試料の接合部分を示し、a、bは複合シートA、Bの縁であり、Lは上記の切断間隔(試料の幅)、Dは複合シートA、Bの重なり幅(接着剤による接着範囲の幅)である。また、20はステープルで、pはステープル20の打込みピッチである。また、ステープル20が図示のように試料の幅方向(複合シートA、Bの長さ方向)と平行な場合をステープル20のヨコ向きとし、これに直角の方向をステープル20のタテ向きとした。そして、図5に示すように、上記試料の複合シートA、Bを左右に分け、巻取り式引張り試験用治具(幅200mm)を用いて引張り速度100mm/分で接合部分の破断強力を試験した。図5において、21は上記の両面粘着テープである。上記の試験結果を下記の表1に示す。表中の本数は、幅200mmの試料に存在するステープルの本数である。
【0032】
表 1試料番号 ステープル向き ピッチ(mm) 本数 破断強力( kgf/20cm)
1 − − 0 15 2 タテ 200 1 15 3 タテ 50 2 28 4 タテ 33 3 30 5 タテ 25 4 33 6 ヨコ 200 1 23 7 ヨコ 50 2 30 8 ヨコ 33 3 37 9 ヨコ 25 4 47【0033】上記の表1に示すように、ステープル20は、ヨコ向き、すなわちステープル20の中間水平部20aを複合シートA、Bの長さ方向と平行に向けた方がタテ向き(中間水平部20aを複合シートA、Bの幅方向に向けた場合)よりも破断強力に優れている。なお、補強用繊維シート(ナイロンの捲縮加工糸からなる天竺組織の丸編地)のタテ方向を複合シートA、Bのタテに向けたものを示したが、繊維シートのタテ方向を複合シートA、Bのヨコに向けても、上記の破断強力にはほとんど影響が無かった。
【0034】
【発明の効果】上記のとおり、請求項1に記載した発明は、2枚の遮水用複合シートを一方の縁部表面に他方の縁部裏面が接するように重ねて平行に敷設し、この重なった部分を2枚共上向きに立上げてホッチキス方式で接合する方法であるから、遮水用複合シートの施工箇所がミシンを使えないような場所でも、通常の可搬式ステープラを用いて手軽に接合することができる。しかも、繊維シートで補強された複合シートを用いるので、遮水用複合シートがステープルの打込み部分から裂けることがない。
【0035】請求項2に記載した発明は、上記2枚の遮水用複合シートを一方の縁部表面に他方の縁部裏面が接するように重ね、この重なり部分の裏側にステープラと一体の折曲げ台を位置させてステープルを打込む方法であるから、複合シートの重なり部分が施工面上に伏せた状態となり、直角に立上がることがないため、施工後に立上げた部分が邪魔になったり、折れたりすることがない。しかも、打込んだステープルの両端脚部が確実に折曲げられ、さらにステープルの中間水平部が複合シートの長さ方向と平行になるため、特に接合強力に優れている。
【0036】請求項3に記載した発明は、上記の請求項2に記載した発明において、ステープルの中間水平部が複合シートの幅方向と平行な形で打込まれる以外は、請求項2の発明と同様の接合を行うことができる。
【0037】請求項4に記載した発明は、請求項1ないし3のいずれかに記載した発明において、2枚の遮水用複合シートの重なり部にあらかじめ接着剤を塗布する方法であるから、更に優れた接合強力が得られる。
【0038】請求項5に記載した発明は、請求項2に記載した接合方法の発明に直接使用することができる。また、請求項6に記載した発明は、請求項3に記載した接合方法の発明に直接使用することができる。




 

 


     NEWS
会社検索順位 特許の出願数の順位が発表

URL変更
平成6年
平成7年
平成8年
平成9年
平成10年
平成11年
平成12年
平成13年


 
   お問い合わせ info@patentjp.com patentjp.com   Copyright 2007-2013