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液晶表示器用クッション材およびその製造方法 - クレハエラストマー株式会社
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発明の名称 液晶表示器用クッション材およびその製造方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平10−34759
公開日 平成10年(1998)2月10日
出願番号 特願平8−215186
出願日 平成8年(1996)7月26日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】吉田 了司
発明者 久世 勝朗 / 加藤 重光 / 野並 宏典
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 シリコーンゴムシートからなり、その引張強度が390N/cm2 以上、熱伝導率が0.4W/(m・℃)以上であることを特徴とする液晶表示器用クッション材。
【請求項2】 シリコーンゴムシートの体積固有抵抗が1012Ω・cm以下である請求項1記載の液晶表示器用クッション材。
【請求項3】 シリコーンゴムシートの厚みが0.03〜0.5mmである請求項1または2に記載の液晶表示器用クッション材。
【請求項4】 シリコーンゴムシートが微細シリカ粒子、熱伝導率(15W/(m・℃)以上の熱伝導性微粒子および導電性カーボンブラックを配合したシリコーンゴム組成物からなる請求項1ないし3のいずれかに記載の液晶表示器用クッション材。
【請求項5】 微細シリカ粒子、熱伝導率15W/(m・℃)以上の熱伝導性微粒子および導電性カーボンブラックを配合したシリコーンゴム組成物をシート状に成形し、次いで架橋処理することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載された液晶表示器用クッション材の製造方法。
【請求項6】 シリコーンゴム組成物を溶剤に溶解して固形分率10〜50重量%のゴム溶液とし、このゴム溶液をポリエチレンテレフタレートからなる離型性支持フィルム上に塗布、乾燥し、次いで上記支持フィルム上のシリコーンゴム組成物を電子線照射によって架橋し、しかるのち支持フィルムを剥離する請求項5に記載の液晶表示器用クッション材の製造方法。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、液晶セルの保護のために裏打ちして使用される液晶表示器用クッション材およびその製造方法に関し、液晶表示器の組立て工程における加工操業性を向上するものである。
【0002】
【従来の技術】液晶表示器は、液晶セルを外力から保護し、2枚のガラス基盤を平行に維持して液晶層の厚みを均一に保持することを目的としてセルの裏面にクロロプレンゴム等のゴムシートからなるクッション材を貼付けて組立てられている。この液晶表示器は、ノート型パソコン等のOA機器、家庭電化製品、自動車用表示パネル等に広く利用されおり、この利用範囲が広がるにつれ、液晶表示器の高性能化や価格低下に対する市場の要求が強くなってきている。
【0003】液晶表示器のコスト要因の一つに組立工程の加工操業性があり、価格低減の市場要求に答えるために上記加工操業性の向上が望まれている。この加工操業性向上の一手段として接着温度を上げて接着剤の硬化速度を上昇し、作業時間を短縮することが挙げられるが、そのためには上記クッション材の耐熱性を上げる必要があることから、シリコーンゴムの耐熱性が注目されている。しかしながら、シリコーンゴムは、熱伝導性が低くて高温化に限界があるため、上記目的を達成するためにはシリコーンゴムの放熱性向上が必要とされ、そのためシリコーンゴム自体の熱伝導性を高めたり、シリコーンゴムシートの厚みを薄くしたりすることが必要となった。
【0004】上記シリコーンゴムの放熱性を高める手段としては、シリコーンゴムに熱伝導率の高い微粒子を配合することが考えられる。しかし、この方法は、熱伝導率に比例してシリコーンゴムの強度が低下するため、強度の面で加工操業性を維持するためには、シリコーンゴムシートの厚みを大きくする必要が生じて放熱性が低下する結果になり、上記の高度な市場要求を満たすことができなかった。
【0005】また、一般のシリコーンゴムは、電気抵抗が高く、帯電し易いため、液晶表示器の製造工程において、シリコーンゴムシートが帯電して静電気によるゴムシートの吸着が起こり、加工操業性を低下させるという問題があり、この問題は、シートの厚みが薄くなるほど深刻となり、その解決が望まれていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】請求項1〜4に記載の発明は、シリコーンゴムを用いることによりその耐熱性を活かす一方、シリコーンゴムの強度を下げることなく低熱伝導性を改善し、もって耐熱性、放熱性および強度に優れ、液晶表示器の組立て工程での加工操業性を向上させることのできる液晶表示器用クッション材を提供し、特に請求項2〜4に記載の発明は、上記の低熱伝導性と共に帯電性も改善して静電気発生も少なくし、上記の加工操業性を更に向上させるものであり、請求項5、6に記載の発明は、上記液晶表示器用クッション材の製造方法を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、シリコーンゴムシートからなり、その引張強度が390N/cm2 以上、熱伝導率が0.4W/(m・℃)以上であることを特徴とする液晶表示器用クッション材である。
【0008】この発明で用いるシリコーンゴムは、平均単位式:Ra Si O(4-a)/2 で表されるオルガノポリシロキサンである。上式中、Rは置換または非置換の一価炭化水素基であり、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基等のアルキル基、ビニル基、アリル基、ブテニル基、ペンテニル基、ヘキセニル基等のアルケニル基、フェニル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基等のアリール基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等のシクロアルキル基、ベンジル基、フェネチル基等のアラルキル基、3−クロロプロピル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基等のハロゲン化アルキル基等が挙げられ、好ましくはメチル基、ビニル基、フェニル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基である。また、上式中、aは1.9〜2.1の範囲内の数である。シリコーンゴム成分は、上記の平均単位式で表されるが、これを構成する具体的なシロキサン単位としては、例えば、R3 Si O1/2 単位、R2 (HO)Si O1/2 単位、R2 Si O2/2 単位、RSi O3/2 単位およびSi O4/2 単位が挙げられる。
【0009】シリコーンゴム成分の主成分は、R2 Si O2/2 単位とR3 Si O1/2 単位もしくはR2 (HO)Si O1/2 単位を必須とする直鎖状の重合体であり、場合により少量のRSi O3/2 単位および/またはR3 Si O1/2 単位を含有して、一部分岐構造を有することができる。また、シリコーンゴム成分の一部としてR3Si O1/2 単位およびSi O4/2 単位からなる樹脂状の重合体を配合することができる。このようにシリコーンゴム成分は、二種以上の重合体の混合物であってもよい。また、本組成物が付加反応硬化型シリコーンゴム組成物である場合には、上記平均単位式で表されるオルガノポリシロキサン中のRの少なくとも2個はアルケニル基であることが必要である。
【0010】また、シリコーンゴム成分の分子構造は特に限定されず、例えば、直鎖状、一部分岐を有する直鎖状、分岐鎖状、樹脂状等が挙げられ、シリコーンゴムを形成するためには、直鎖状の重合体か、または直鎖状の重合体を主成分とする混合物である。このようなシリコーンゴム成分としては、例えば、分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサン、分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖メチルビニルポリシロキサン、分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖メチルフェニルポリシロキサン、分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルビニルシロキサン共重合体、分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルフェニルシロキサン共重合体、分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチル(3,3,3−トリフルオロプロピル)シロキサン共重合体、分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルビニルシロキサン・メチルフェニルシロキサン共重合体、分子鎖両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサン、分子鎖両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖メチルビニルポリシロキサン、分子鎖両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖メチルフェニルポリシロキサン、分子鎖両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルビニルシロキサン共重合体、分子鎖両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルフェニルシロキサン共重合体、分子鎖両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチル(3,3,3−トリフルオロプロピル)シロキサン共重合体、分子鎖両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルビニルシロキサン・メチルフェニルシロキサン共重合体、分子鎖両末端シラノール基封鎖ジメチルポリシロキサン、分子鎖両末端シラノール基封鎖メチルビニルポリシロキサン、分子鎖両末端シラノール基封鎖メチルフェニルポリシロキサン、分子鎖両末端シラノール基封鎖ジメチルシロキサン・メチルビニルシロキサン共重合体、分子鎖両末端シラノール基封鎖ジメチルシロキサン・メチルフェニルシロキサン共重合体、分子鎖両末端シラノール基封鎖ジメチルシロキサン・メチル(3,3,3−トリフルオロプロピル)シロキサン共重合体、分子鎖両末端シラノール基封鎖ジメチルシロキサン・メチルビニルシロキサン・メチルフェニルシロキサン共重合体、分子鎖両末端トリメトキシシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサン、分子鎖両末端トリメトキシシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルビニルシロキサン共重合体、分子鎖両末端トリメトキシシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルフェニルシロキサン共重合体、分子鎖両末端トリメトキシシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルビニルシロキサン・メチルフェニルシロキサン共重合体、R3 Si O1/2 単位とSi O4/2 単位からなるオルガノポリシロキサン共重合体、R2 Si O2/2 単位とRSi O3/2 単位からなるオルガノポリシロキサン共重合体、R3 Si O1/2 単位とR2 Si O2/2 単位とRSi O3/2 単位からなるオルガノポリシロキサン共重合体、これら二種以上の混合物が挙げられる。なお、上記シリコーンゴム成分の25℃における粘度は、特に限定されないが、10,000センチストークス以上が好ましい。
【0011】この発明のシリコーンゴムシートは、その引張強度が390N/cm2 以上、好ましくは450N/cm2 以上、熱伝導率が0.4W/(m・℃)以上、好ましくは0.6W/(m・℃)以上のものであり、上記のオルガノポリシロキサンに補強用の微細シリカ粒子、熱伝導性の良好な熱伝導性微粒子および導電性のカーボンブラック等を適宜に配合し、更に必要に応じて他の添加剤等を配合して混練し、シート状に成形し、その際に厚みを調製し、加硫することによって製造することができる。そして、上記の引張強度を有することにより、厚みを薄くしても実用的に十分な強力を備え、かつ放電性を良好にすることが可能になり、しかも熱伝導率が0.4W/(m・℃)以上であり、シリコーンゴム自体が耐熱性を備えることとあいまち、液晶表示器用クッション材として用いた際、その組立て加工時の操業性が向上する。
【0012】ただし、引張強度が390N/cm2 未満では、液晶表示器用クッション材として用いる場合にシートの強度が低過ぎ、厚みを小さくした場合に破断し易くなって液晶表示器組立て時の加工適性が低下し、厚みを大きくした場合に放熱性が低下する。また、熱伝導率が0.4W/(m・℃)未満の場合は、シリコーンゴムシートの放熱性が悪くなるため、液晶表示器用クッション材として用いる場合、例えば接着剤で貼合わせる場合に高温で処理すると蓄熱によってシリコーンゴムが劣化するため、処理温度を高く設定できず、そのため液晶表示器の組立てサイクルが長くなり、コスト高となる。
【0013】この発明のシリコーンゴムシートは、導電性材料の配合により、請求項2に記載のように体積固有抵抗を1012Ω・cm以下、特に1011Ω・cm以下にすることが好ましく、これによって市場要求を満たす制電性良好なシリコーンゴムシートが得られる。ただし、この体積固有抵抗が1012Ω・cmを超えると、シリコーンゴムシートが帯電し易くなり、発生した静電気によってシート同士で、または他の部品と吸着するため、液晶表示器用クッション材として用いる場合に、液晶表示器の組立て作業性が悪化し、組立てサイクルが長くなってコスト高となる。
【0014】また、この発明のシリコーンゴムシートは、請求項3に記載のように、厚みが0.03〜0.5mm、特に0.05〜0.3mmになるように成形することが好ましく、この場合は所望の引張強力を満たしつつ所望の放熱性が得るのが容易になる。ただし、厚みが0.03mm未満では強力およびクッション性が不足する。反対に0.5mmを超えると、放熱性が悪化し、前記のように接着剤で貼合わせる際の処理温度を高く設定できず、そのため液晶表示器の組立てサイクルが長くなり、コスト高となる。
【0015】また、上記のオルガノポリシロキサンに添加する配合剤としては、請求項4記載のように、補強材としての微細シリカ粒子、熱伝導率15W/(m・℃)以上の熱伝導性微粒子および導電性のカーボンブラックを用いることが好ましく、これによって所望の引張強度、放熱性および電気伝導度が容易に得られる。
【0016】上記の微細シリカ粒子は、シリコーンゴムの補強性を有するものであれば、特に限定されない。例えば、煙霧質シリカ、沈降シリカ、これらの表面を疏水化処理したシリカ等が挙げられる。この微細シリカ粒子は、比表面積が50m2 /g以上、特に100〜300m2 /gのものが好ましい。比表面積が50m2 /g未満では、シリコーンゴムの補強性が発現され難い。また、この微細シリカ粒子の添加量は、オルガノポリシロキサン100部に対し5〜100部、特に20〜60部が好ましく、5部未満では補強効果が得られず、100部を超えると加工性が悪くなり、得られるシリコーンゴムの機械的強度が低下する。
【0017】また、熱伝導性微粒子は、熱伝導率が15W/(m・℃)以上のものであれば特に限定されず、特に20W/(m・℃)以上のものが好ましい。例えば、アルミナ、酸化マグネシウム、窒化ホウ素、窒化アルミニウム、黒鉛等が挙げられる。この熱伝導性微粒子の熱伝導率が15W/(m・℃)未満では、シリコーンゴムシートの熱伝導率を0.4W/(m・℃)以上にするために多量の微粒子を添加する必要があり、そのためシリコーンゴムシートの機械的強度が低下する。この熱伝導性微粒子の添加量は、オルガノポリシロキサン100部に対して50〜800重量部、特に100〜500重量部が好ましい。50重量部未満では、シリコーンゴムシートの熱伝導率が不足し、800重量部を超えると、シリコーンゴムシートの機械的強度が低下する。
【0018】また、カーボンブラックは、導電性付与効果を有するものであれば、特に限定されない。例えば、ファーネス法、アセチレン法、ランプ法、サーマル法など公知の方法で製造されたものを使用できる。このカーボンブラックはいずれか一種類を単独で用いてもよく、また粒径の異なるものを2種以上併用して導電性を調整してもよい。また、黒鉛粉末、金属酸化物からなる半導電性の微粉末を併用してもよい。更に、界面活性剤からなる制電性の化合物を併用してもよい。このカーボンブラックの添加量は、オルガノポリシロキサン100部に対し1〜100部、特に2〜50部が好ましい。
【0019】上記の液晶表示器用クッション材は、請求項5に記載のように、オルガノポリシロキサンに上記の微細シリカ粒子、熱伝導率15W/(m・℃)以上の熱伝導性微粒子および導電性カーボンブラックを配合したシリコーンゴム組成物をシート状に成形し、次いで架橋処理することによって製造することができる。
【0020】上記の発明方法においては、前記した添加剤以外に、更に必要に応じて顔料、染料、老化防止剤、酸化防止剤、離型剤、難燃剤、チクソトロピー性付与剤、充填剤用分散剤等を任意に添加できる。また、機械的強度を改良するために共架橋剤等の反応制御剤を使用することも何ら制限されない。本発明のシリコーンゴム組成物は、上記の成分を2本ロール、バンバリーミキサー、ドウミキサー(ニーダー)、等のゴム混練機を用いて均一に混合し、必要に応じて加熱処理を施すことによって得られる。
【0021】本発明のシリコーンゴムシートは、前記したシリコーンゴム組成物をシート状に成形した後、架橋処理することにより製造することができる。成形方法や架橋方法も特に限定されないが、シリコーンゴム組成物を溶剤に溶解し、流延法でシート状に成形した後、電子線照射で架橋する方法が薄地のものを均一な厚みで製造できる点で好ましい。すなわち、請求項6に記載のように、上記のシリコーンゴム組成物を溶剤に溶解して固形分率10〜50重量%のゴム溶液とし、このゴム溶液をポリエチレンテレフタレートからなる離型性支持フィルム上に塗布、乾燥し、次いで上記支持フィルム上のシリコーンゴム組成物を電子線照射によって架橋し、しかるのち支持フィルムを剥離する方法が好ましい。
【0022】前記したシリコーンゴム組成物は、オルガノポリシロキサンに前記した配合剤を同時に前記の方法で混練して製造してもよいし、配合剤を逐次に添加して混練する方法をとってもよい。また、オルガノポリシロキサンと各配合剤を別個に混練した組成物を配合し、再混練してもよい。この再混練する方法は、各配合剤の分散度が向上する点で好ましい実施態様である。また、溶液法で成形する場合は、溶液を調製する際に前記した配合剤を添加し、分散処理を行ってもよい。
【0023】
【発明の実施の形態】
実施形態1粘度10,000cs以上のオルガノポリシロキサン100重量部に対し、比表面積100〜300m2 /gの微細シリカ粒子を5〜100重量部、熱伝導率15W/(m・℃)以上の熱伝導性微粒子を100〜800重量部および導電性カーボンブラックを2〜50重量部、同時に加えて温度100〜200℃で混練し、厚み2〜10mmのシートを成形する。次いで、この未加硫のゴムシートを裁断して5〜50mm角の細片とし、この細片をトルエン等の溶媒に溶解して固形分率10〜50重量%のシリコーンゴム溶液とし、このシリコーンゴム溶液をポリエチレンテレフタレートからなる離型性支持フィルム上に乾燥後厚みが0.03〜0.5mmとなるように塗布、乾燥し、しかるのち電子線照射によって架橋し、支持フィルムから剥離する。
【0024】得られたシリコーンゴムシートからなる液晶表示器用クッション材は、引張り強度が390N/cm2 以上、熱伝導率が0.4W/(m・℃)以上、体積固有抵抗が1012Ω・cm以下、厚みが0.03〜0.5mmであり、耐熱性、強度および放熱性に優れ、かつ帯電し難いため、液晶表示器用クッション材として所望の形状に切断し、液晶表示器の組立てに用いる際、高温での接着処理にも耐えられ、加工操業性に優れている。
【0025】実施形態2粘度10,000cs以上のオルガノポリシロキサン100重量部に対し、比表面積100〜300m2 /gの微細シリカ粒子を5〜100重量部加えて100〜200℃で混練し、ベースコンパウンドを製造する。次いで、このベースコンパウンド100部に対し、熱伝導率15W/(m・℃)以上の熱伝導性微粒子100〜800重量部および導電性カーボンブラック2〜50重量部を同時に加えて温度100〜200℃で混練し、しかるのち厚み2〜10mmのシートを成形する。以下、実施形態1と同様にしてシリコーンゴムシートからなる液晶表示器用クッション材を製造する。得られた液晶表示器用クッション材は、実施形態1のクッション材と同様に使用することができ、特に機械的強度に優れている。
【0026】実施形態3実施形態2のベースコンパウンド100部に対し、熱伝導率15W/(m・℃)以上の熱伝導性微粒子100〜800重量部および導電性カーボンブラック2〜50重量部を逐次に加えて混練する以外は、実施形態2と同様に混練し、シートを成形し、更に実施形態1と同様にしてシリコーンゴムシートからなる液晶表示器用クッション材を製造する。得られた液晶表示器用クッション材は、実施形態1のクッション材と同様に使用することができ、特に機械的強度に優れている。
【0027】実施形態4粘度10,000cs以上のオルガノポリシロキサン100重量部に対し、比表面積100〜300m2 /gの微細シリカ粒子10〜200重量部を加えて温度100〜200℃で混練し、ベースコンパウンドを製造する。一方、上記のオルガノポリシロキサン100重量部に対し、熱伝導率15W/(m・℃)以上の熱伝導性微粒子200〜1600重量部または導電性カーボンブラック4〜100重量部をそれぞれ個別に配合して温度100〜200℃で混練し、熱伝導性コンパウンドおよび導電性コンパウンドを製造する。次いで、上記のベースコンパウンド、熱伝導性コンパウンドおよび導電性コンパウンドを最終組成物の微細シリカ粒子、熱伝導性微粒子および導電性カーボンブラックがオルガノポリシロキサン100重量部に対してそれぞれ5〜100重量部、100〜800重量部および2〜50重量部となるように配合して温度100〜200℃で再混練し、しかるのち厚み2〜10mmのシートを成形する。以下、実施形態1と同様にしてシリコーンゴムシートからなる液晶表示器用クッション材を製造する。得られた液晶表示器用クッション材は、実施形態1のクッション材と同様に使用することができ、特に機械的強度に優れている。
【0028】
【実施例】以下、実施例によって本発明を詳述する。なお、以下の記載で「部」は重量部を示す。
【0029】実施例1ジメチルシロキサン単位99.85モル%およびメチルビニルシロキサン単位0.15モル%単位からなる粘度10,000,000csのオルガノポリシロキサン100部に対してヒュームドシリカ(日本エアロジル株式会社製「エアロジル200」)40部を加え、2本ロールを用い、100〜200℃で混練し、ベースコンパウンドを製造した。次いで、このベースコンパウンド100部に対し、表面をシラン処理した熱伝導率50W/(m・℃)の酸化マグネシウム微粒子250部および導電性カーボンブラック(ライオンアクゾ株式会社製「ケッチンブラックEC」、比表面積:1000m2 /g、吸油量:340ミリリットル)4部を加えて上記同様に混練してシリコーンゴム組成物を調製し、厚み3mmのシートに成形した。
【0030】上記のシリコーンゴム組成物からなる未加硫のゴムシートを切断して1cm角の細片とし、この細片をトルエンに対する重量比率が33%となるように秤量し、トルエンと共に真空脱泡装置付き攪拌機に投入し、大気圧下で15時間攪拌して上記細片をトルエンに溶解した後、真空脱泡装置を駆動し、ゲージ圧−750mmHgの真空下で更に20分間攪拌し、脱泡した。
【0031】次いで、上記の溶解、脱泡で得られたシリコーンゴム溶液をロールコーターに供給し、ポリエチレンテレフタレートフィルムの表面を粗面加工してなる支持フィルム(東洋クロス株式会社製「ルミパールTC110」)を5m/分の速度で走行させながら、その表面に上記のシリコーンゴム溶液を乾燥後厚みが0.15mmとなるように塗布し、続いてオーブンに導入し、80℃で5分間乾燥し、更に連続して電子線照射装置(200KV、200MR)に導き、上記走行速度で架橋処理を施し、しかるのち支持フィルムを剥離して厚み0.15mmのシリコーンゴムシートを得た。
【0032】得られた実施例1のシリコーンゴムシートについて、その特性を試験し、結果を表1に示した。なお、試験方法は下記のとおりである。
(1) 引張り強度および伸度JIS K−6301に準じて測定した。
(2) 熱伝導率京都電子工業株式会社製「Kemtherm QTM−D3型迅速熱伝導率計」にて測定した。
(3) 体積固有抵抗値ASTMD991に準じて測定した。
【0033】
表 1 引張強度 引張伸度 熱伝導率 体積固有抵抗 ( kgf/cm2 ) (%) (W/(m・℃) ) (Ω・cm)
実施例1 56 220 1.2 2.5 ×106 実施例2 62 330 1.2 2.2 ×106 実施例3 70 320 0.8 2.5 ×106 実施例4 75 400 1.0 2.6 ×106 比較例1 10 50 1.2 2.8 ×106 比較例2 95 600 0.2 2.5 ×106 比較例3 95 600 0.2 1.5 ×1014【0034】表1に示すように、実施例1のシリコーンゴムシートは、引張り強度、熱伝導性および導電性に優れている。この実施例1のシリコーンゴムシートを液晶表示機用クッション材として用いた結果、機械的強度に優れ、かつ静電気の発生が少ないので、液晶表示器への組み込み作業性が良好で、かつ300℃で30秒間の接着処理にも耐えることができ、実用性の高いものであった。
【0035】比較例1実施例1のヒュームドシリカを省略する以外は実施例1と同様にしてシリコーンゴム組成物およびシリコーンゴムシートを製造した。その特性を表1に併記した。この比較例1のシリコーンゴムシートは、熱伝導性および導電性には優れているが、機械的強度に劣り、液晶表示器用クッション材として用いた場合、機械的強度が弱いため、液晶表示器への組み込み作業性が劣り、実用性の低いものであった。
【0036】比較例2実施例1の酸化マグネシウム微粒子を省略する以外は実施例1と同様にしてシリコーンゴム組成物およびシリコーンゴムシートを製造した。その特性を表1に併記した。この比較例2のシリコーンゴムシートは、引張り強度および導電性に優れているが、放熱性に劣り、液晶表示器用クッション材として用いた場合、機械的強度と制電性に優れていて液晶表示器への組み込み作業性は良好であるが、放熱性に劣るため、300℃で30秒の接着処理に耐えられなかった。
【0037】比較例3実施例1の酸化マグネシウム微粒子およびカーボンブラックを省略し、ベースコンパウンドをシリコーンゴム組成物として用いる以外は実施例1と同様にして比較例3のシリコーンゴムシートを製造した。その特性を表1に併記した。この比較例3のシリコーンゴムシートは、機械的強度には優れているが、放熱性および導電性に劣り、低品質であり、液晶表示器用クッション材として用いた場合、制電性に劣り、シート巻き出し時にシートが帯電し、静電気によるシートの吸着が起こり、液晶表示器への組み込み作業性が悪く、かつ放熱性に劣るため、300℃で30秒の接着処理に耐えられなかった。
【0038】実施例2実施例1のヒュームドシリカ、酸化マグネシウム微粒子およびカーボンブラックをそれぞれ個別に配合した。すなわち、オルガノポリシロキサン100部とヒュームドシリカ100部の配合物、オルガノポリシロキサン100部と酸化マグネシウム微粒子500部の配合物およびオルガノポリシロキサン100部と導電性カーボンブラック40部の配合物を個別に調製し、ヒュームドシリカの配合物40部、酸化マグネシウム微粒子の配合物50部およびカーボンブラックの配合物10部の割合で実施例1のベースコンパウンドに加えて再混練し、シリコーンゴム組成物を製造した。
【0039】上記のシリコーンゴム組成物を用い、実施例1と同様にしてシリコーンゴムシートを製造した。その特性を表1に併記する。この実施例2のシリコーンゴムシートは、実施例1と同様にすべての特性に優れていて高品質であり、液晶表示器用クッション材として実用性の高いものであった。
【0040】実施例3実施例2の酸化マグネシウム微粒子500部に代えて熱伝導率71W/(m・℃)の窒化ホウ素微粒子300部を用いる以外は実施例2と同様にしてシリコーンゴムシートを製造した。得られたシリコーンゴムシートの特性を表1に併記する。この実施例3のシリコーンゴムシートも実施例1と同様に総ての特性に優れていて高品質であり、液晶表示器用クッション材として実用性の高いものであった。
【0041】実施例4実施例2の酸化マグネシウム微粒子500部に代えて熱伝導率が178W/(m・℃)の窒化アルミニウム微粒子150部を用いる以外は実施例2と同様にしてシリコーンゴムシートを製造した。得られたシリコーンゴムシートの特性を表1に併記する。この実施例4のシリコーンゴムシートも実施例1と同様に総ての特性に優れていて高品質であり、液晶表示器用クッション材として実用性の高いものであった。
【0042】
【発明の効果】請求項1記載の発明は、耐熱性、機械的強度および放熱性に優れており、液晶表示器用クッション材として使用した場合、液晶表示器の組立て工程での加工操業性に優れており、液晶表示器の生産性を高め、低コスト化が可能であるため、液晶表示器用クッション材として好適に適用できる。そして、請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明に導電性を付与したものであるから、液晶表示器の組立て工程における静電気障害の発生が防止され、加工性を更に向上させることができる。
【0043】請求項3記載の発明は、請求項1または2に記載の発明において、シリコーンゴムシートの厚みを限定したものであるから、シリコーンゴムシートの強力および放熱性のバランスが良く、上記の加工性が更に向上する。更に、請求項4記載の発明は、添加剤として微細シリカ粒子、熱伝導率(15W/(m・℃)以上の熱伝導性微粒子および導電性カーボンブラックを用いるものであるから、シリコーンゴムシートの強度を下げずに良好な熱伝導性および導電性を容易に与えることができ、実用性が一層向上する。
【0044】請求項5記載の発明によれば、前記液晶表示器用クッション材として好適なシリコーンゴムシートを経済的に、かつ安定して容易に製造することができる。また、請求項6記載の発明によれば、厚みが薄く、かつ高い精度で均一で、前記液晶表示器用クッション材として特に好適なシリコーンゴムシートを容易に製造することができる。




 

 


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