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発明の名称 フィルタとその製造方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平10−57740
公開日 平成10年(1998)3月3日
出願番号 特願平8−219594
出願日 平成8年(1996)8月21日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】滝本 智之 (外1名)
発明者 橋本 博史
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 ひだ折り濾材の4周に設けられる断面が枠状に形成された紙材よりなる枠部と、この枠部の内面に充填された発泡弾性充填材が枠部の外面にはみ出し形成されたはみ出し部とを備え、前記発泡弾性充填材を介してひだ折り濾材の4周に前記枠部を接着し構成したフィルタ。
【請求項2】 平板濾材を折り曲げ山部と谷部を交互に設けひだ折り濾材を形成するひだ折り工程と、長方形の紙材を折り曲げ断面を枠状に形成するとともに、長手方向の開口部を形成して枠部を形成する枠部形成工程と、枠部の内面に充填材を充填するために治具に枠部を挿入する枠部挿入工程と、治具に挿入された枠部の内面に発泡弾性充填材を充填し、枠部の外面にはみ出し部を形成する充填工程と、充填された発泡弾性充填材が発泡を開始した状態でひだ折り濾材の4周に前記発泡弾性充填材により前記枠部を接着する接着工程と、接着後治具より離脱する離型工程により製造されるフィルタの製造方法。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、空気調和装置や空気清浄装置等の流体の濾過に使用されるフィルタとその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種のフィルタは、実開平4−14095号公報に記載されたものが知られている。
【0003】以下、そのフィルタについて図9および図10を参照しながら説明する。図に示すように、ひだ折りされた濾材101と、厚み方向に弾性を有する粗密2層構造の不織布よりなる外枠102とを常温において剛性のある接着剤103で結合してフィルタ104を構成していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このような従来のフィルタ104ではホットメルト樹脂による接着剤103を用いた場合には濾材101と表面に接着剤103の塗布された不織布製の外枠102とを加熱溶融して接着するので、完全密封が困難で濾材101と外枠102間に隙間が生じる場合があり、外枠102が不織布により形成されているので、剛性が小さく、変形もしやすくなり空気清浄装置に組み込んだときに未濾過流体が装置へ流入するものであった。
【0005】また、外枠102とフィルタ104の組み込まれる装置間の封止は外枠102を形成する不織布の弾性により確保しているので、材料、製品寸法のばらつきにより隙間が発生しやすいものであった。
【0006】また、接着剤103を加熱溶融するための加熱工程が必要となり、製造工程における製造コストが高くなるという課題があり、製品寸法のばらつきを吸収可能で製造コストの安いフィルタを得ることが要求されている。
【0007】本発明は、このような従来の課題を解決するもので、剛性があり、製品寸法のばらつきを吸収可能で製造コストも安い、フィルタとその製造方法を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明のフィルタは上記目的を達成するために、ひだ折り濾材の4周に設けられる断面が枠状に形成された紙材よりなる枠部と、この枠部の内面に充填された発泡弾性充填材が枠部の外面にはみ出し形成されたはみ出し部とを備え、前記発泡弾性充填材を介してひだ折り濾材の4周に枠部を接着し構成したものである。
【0009】本発明によれば、ひだ折り濾材の4周に設けられた枠部によりフィルタに剛性を持たすことができるとともに、はみ出し部により装置組込時に未濾過流体が装置内に流入するのが防止できるフィルタが得られる。
【0010】また、本発明のフィルタ製造方法は、ひだ折り濾材を形成するひだ折り工程と、紙材により枠部を形成する枠部形成工程と、治具に枠部を挿入する枠部挿入工程と、発泡弾性充填材を充填する充填工程と、充填された発泡弾性充填材を介してひだ折り濾材の4周に枠部を接着する接着工程と、接着後、治具より離脱する離型工程により製造されるものである。
【0011】本発明によれば接着材を加熱溶融する加熱工程の必要がなく製造コストを安くすることができるフィルタの製造方法を提供できる。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明は、ひだ折り濾材の4周に設けられる断面が枠状に形成された紙材よりなる枠部と、この枠部の内面に充填された発泡弾性充填材が枠部の外面にはみ出し形成されたはみ出し部とを備え、前記発泡弾性充填材を介してひだ折り濾材の4周に前記枠部を接着し構成したものであり、紙材にダンボール紙等を用いることにより不織布よりなる外枠を用いた場合に比較して、フィルタの剛性が向上するとともに、はみ出し部の弾性によりフィルタの製品方法のばらつきを吸収でき、空気清浄装置等にフィルタを組み込んだときに、装置とフィルタ間に未濾過流体が通る隙間が生じることが防止され、濾過効率が向上するという作用を有する。
【0013】また、平板濾材を折り曲げ山部と谷部を交互に設け、ひだ折り濾材を形成するひだ折り工程と、長方形の紙材を折り曲げ断面を枠状に形成するとともに、長手方向の開口部を形成して枠部を形成する枠部形成工程と、枠部の内面に充填材を充填するために治具に枠部を挿入する枠部挿入工程と、治具に挿入された枠部の内面に発泡弾性充填材を充填し、枠部の外面にはみ出し部を形成する充填工程と、充填された発泡弾性充填材が発泡を開始した状態でひだ折り濾材の4周に前記発泡弾性充填材により前記枠部を接着する接着工程と、接着後治具より離脱する離型工程により製造されるものであり、接着剤としてホットメルト樹脂を用いる場合のように濾材と表面に接着剤が塗布された不織布製の外枠とを加熱溶融して接着する加熱工程の必要がなくなり製造工程の簡素化とともに、製造コストも安くなるという作用を有する。
【0014】以下、本発明の実施例について図面を参照しながら説明する。
【0015】
【実施例】
(実施例1)図1〜図8に示すように、フィルタ1の製造は、PP不織布またはガラス繊維からなる平板濾材を折り曲げて山部と谷部とを交互に設け、固形部2を用いて一定の大きさに保持したひだ折り濾材3を形成するひだ折り工程4と、厚み0.5mm程度のダンボール紙等よりなる紙材を長方形に切断するとともに、長手方向に開口部5を打抜き、ひだ折り濾材3の縁部に嵌挿される長片6を内方に折り曲げ長手方向の両端部は付き合わせができるように斜めに形成し、断面が枠状の枠部7を形成する枠部形成工程8と、枠部7の内面にポリウレタン主剤とポリメチレン、ポリフェニル、ポリイソシアネート等を混合した発泡弾性充填材9を充填するため枠部7に形成された開口部5が嵌合するように内方に突出し形成されたリブ10および枠部7の外面に開口部5を通った発泡弾性充填材9がはみ出し、はみ出し部11が形成されるはみ出し部11形成用の凹部12を設けた治具13に枠部7を挿入する枠部挿入工程14と、治具13に挿入された枠部7の内面に発泡弾性充填材9を充填し、枠部7の外面にはみ出し部11を形成する充填工程15と、充填された発泡弾性充填材9の液だれのなくなった発泡を開始した状態でひだ折り濾材3の4周に治具13を可動して枠部7の内面を当接し、枠部7の内面に設けられている発泡弾性充填材9により枠部7をひだ折り濾材3の4周に接着する接着工程16と、枠部7をひだ折り濾材3に接着後、治具13を元の位置に復帰させることにより治具13より製品化されたフィルタ1を離脱させる離型工程17とによりフィルタ1を製造する。
【0016】上記のように製造されたフィルタ1を空気清浄装置に組み込む場合は、空気清浄装置の本体18にファンモータ19を介して形成される空気流路20の吸込側に設けられたフィルタ収納部21内にフィルタ1の外周に形成された発泡弾性充填材9よりなるはみ出し部11の弾性を利用して装着し、フィルタ1の風上側にはフロントパネル22を設ける。
【0017】このようにフィルタ1を組み込んだ空気清浄装置を運転するとファンモータ19によりフロントパネル22より吸込まれた汚染空気はフィルタ収納部21内面にはみ出し部11が密着され、隙間が閉鎖された状態に装着されているフィルタ1を通り、ひだ折りの濾材3により濾過されて吐出されることとなる。
【0018】そして、ひだ折り濾材3は適度の厚みを有するダンボール紙等を用いた枠部7により保持されているので、空気清浄装置等の装置に組み込むときにはフィルタ1が適度の剛性を有することとなり、変形も少なく装着も容易で発泡弾性充填材9により形成されたはみ出し部11により確実に隙間が閉鎖されて未濾過流体の装置内への流入が防止され、フィルタ1の製品寸法にばらつきが生じても、はみ出し部11により吸収されるとともに、再生紙の使用も可能で軽量に形成でき、汚染されたフィルタ1の焼却性も良くなる。
【0019】また、ひだ折り濾材3の4周に設けられる枠部7は紙材で形成されているので、枠部7にフィルタ1の型式やその他必要事項を明確に印字することやデザインすることが可能となり利便性が向上する。
【0020】なお、実施例1においては、発泡弾性充填材9のはみ出し部11を紙材よりなる枠部7の外周位置に設けたが、枠部7の側部側に設け、フィルタ収納部21にはみ出し部11を押圧して未濾過流体が空気清浄装置等の装置内に流入するのを防止しても良いことはいうまでもない。
【0021】
【発明の効果】以上の実施例から明らかなように、本発明によれば紙材による剛性があり、製品寸法のばらつきを吸収可能で、未濾過流体が装置内に流入するのが防止できるフィルタを提供することができる。
【0022】また、製造工程の簡素化が図られ製造コストの安いフィルタの製造方法を提供することができる。




 

 


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