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発明の名称 空気清浄装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平10−337495
公開日 平成10年(1998)12月22日
出願番号 特願平9−163280
出願日 平成9年(1997)6月4日
代理人
発明者 川部 雅章
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 電離放射線発生装置と、該電離放射線発生装置により発生したイオンが通過可能な開口部を有するイオン発生室と、該イオン発生室の同じ開口部から同極性のイオンのみを引き出す手段と、処理空気の流入口及び流出口を有し、該処理空気の流入口と流出口との間に、該イオン発生室から引き出された同極性のイオンのみと接触可能な流路を有する空気処理室と、該イオンと接触してイオン化した不純物を捕集する手段、とを備えてなることを特徴とする空気清浄装置。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は空気清浄装置に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、半導体などを製造するクリーンルームにおいては、極微量の塵埃やガス状不純物によって、半導体の性能の低下を引き起こす恐れがある。この問題を解決する手段の1つとして、特開平6−262099号公報には、軟X線を利用した空気中不純物の除去装置が開示されている。より具体的には、不純物を含む空気を流通させることのできるチャンバと、チャンバ内に導入された不純物を含む空気に対して軟X線を照射する手段と、軟X線の照射手段の下流に配置された軟X線の照射によりイオン化された不純物を除去する手段とを有する、空気中不純物の除去装置である。
【0003】この不純物除去装置においては、軟X線を不純物を含む空気に照射することにより不純物をイオン化しているが、イオン化した不純物はいずれか一方の極性のみにイオン化されるわけではなく、プラスにイオン化される不純物とマイナスにイオン化される不純物の両方を発生するため、イオン化した不純物同士が結合して中和する可能性があり、又、軟X線により不純物のみではなく空気もプラスイオンとマイナスイオンに電離され、イオン化した不純物はこれらイオンとも結合して中和する可能性があるため、不純物の除去性能が低下しやすいという問題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記の問題点を解決するためになされたものであり、不純物の除去性能により優れる空気清浄装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の空気清浄装置は、電離放射線発生装置と、この電離放射線発生装置により発生したイオンが通過可能な開口部を有するイオン発生室と、このイオン発生室の同じ開口部から同極性のイオンのみを引き出す手段と、処理空気の流入口及び流出口を有し、この処理空気の流入口と流出口との間に、このイオン発生室から引き出された同極性のイオンのみと接触可能な流路を有する空気処理室と、このイオンと接触してイオン化した不純物を捕集する手段、とを備えるものである。このように、本発明の空気清浄装置は処理空気を同極性のイオンのみと接触させることにより不純物を同極性にのみイオン化できるものであり、従来のようにイオン化後に結合して中和する可能性がないため、不純物の除去性能により優れている。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明の空気清浄装置について、概念的な側面図である図1を参照しながら説明する。図1の空気清浄装置1は電離放射線発生装置2と、この電離放射線発生装置2により発生したイオンが通過可能な開口部31、32を有するイオン発生室3と、このイオン発生室3の同じ開口部31、32から同極性のイオンのみを引き出す引出し電極4a、4bと、処理空気の流入口Ia、Ib及び流出口Oa、Obを有し、この処理空気の流入口Ia、Ibと流出口Oa、Obとの間に、このイオン発生室3から引き出された同極性のイオンのみと接触可能な流路を有する空気処理室5a、5bと、このイオンと接触してイオン化した不純物を捕集する捕集電極6a、6bとを備えている。
【0007】本発明の電離放射線発生装置2は不純物をイオン化するためのイオンを発生させるものである。この電離放射線としては、例えば軟X線、β線、α線などがある。これらの中でも軟X線はイオンを発生しやすく、またオゾンを発生せず、しかも透過能力が低く、大掛かりな遮蔽手段が不要であるため好適に使用できる。この軟X線の中でも、エネルギーが0.1keV〜20keVのものが好ましい。エネルギーが0.1keV未満であると、空気中における吸収が大き過ぎて、イオン発生室3内の空気を広範囲にわたってイオン化することが困難になる傾向があり、他方、エネルギーが20keVを越えると、空気中における透過能力が高過ぎ、イオン生成能が低い場合があり、また、軟X線を発生させるために高電圧が必要となり、装置が大型化する傾向があるためで、より好ましくは1keV〜10keVである。
【0008】この電離放射線発生装置2はイオン発生室3内にイオンを発生可能なように配置されていれば良く、イオン発生室3内に設置されていても、イオン発生室3外に設置されていても良い。また、図1においては紙面上、左から右方向へイオンを発生させる態様であるが、紙面上、右から左方向へイオンを発生させる態様、紙面上、上から下方向へイオンを発生させる態様、紙面上、下から上方向へイオンを発生させる態様、紙面に対して、上から下方向へイオンを発生させる態様、或いは紙面に対して、下から上方向へイオンを発生させる態様であっても良い。
【0009】イオン発生室3は前記電離放射線発生装置2から発生したイオンが通過可能な開口部31、32を1つ又は2つ以上有している。そのため、発生したイオンはこの開口部31、32から空気処理室5a、5bへ通過可能である。なお、処理空気が開口部31、32からイオン発生室3に侵入すると、イオン化されないまま捕集電極6a、6bへ到達する不純物が生じる可能性があるため、この開口部31、32は処理空気がイオン発生室3に侵入しにくい構造、形状、大きさであるのが好ましい。
【0010】このイオン発生室3は電離放射線が透過しないように、その内壁は鉛などの金属によって被覆しているのが好ましい。なお、電離放射線が軟X線のように比較的低エネルギーの場合には、塩化ビニル板などの樹脂板であっても構わない。イオン発生室3の形状は特に限定するものではないが、円柱状、円錐状、角柱状、角錐状などを例示できる。また、イオン発生室3の大きさは電離放射線発生装置2の大きさや空気清浄装置の大きさなどによって適宜設定される。
【0011】図1においては、引出し電極4a、4bの一方の電極4aはプラスに印加され、他方の電極4bはマイナスに印加されている。そのため、マイナスイオンはプラスに印加された電極4aによって開口部31から引き出され、プラスイオンはマイナスに印加された電極4bによって開口部32から引き出される。このように、引出し電極4a、4bはイオン発生室3の同じ開口部31、32から同極性のイオンのみを引き出す働きをする。そのため、この引き出されたイオンによってイオン化した不純物は同極性であり、結合して中和することがないため、不純物の除去性能がより向上する。
【0012】この引出し電極4a、4bはイオン発生室3の開口部31、32の外側に1つ以上設置する。なお、図1においては2つの開口部31、32に対して、一方の開口部31の外側にプラスに印加した引出し電極4aを配置し、他方の開口部32の外側にマイナスに印加した電極4bを配置しているが、いずれの開口部31、32からも同極性のイオンを引き出すことができるように、引出し電極4a、4bを同程度の電位とし、イオン発生室3内に接地電極を設けても良いし、逆に、引出し電極4a、4bを接地電極とし、イオン発生室3内に印加電極を設けても良い。なお、イオン発生室3内に接地電極を設け、開口部31、32ごとに異なる極性のイオンを引き出せるように、引出し電極4a、4bとの間に電位差を設けても良い。
【0013】このように引出し電極4a、4bは処理空気をイオン化するためのイオンを引出す作用をするため、空気処理室5a、5bの処理空気の流入口Ia、Ibと流出口Oa、Obとの間に設置される。なお、仮に処理空気が開口部31、32からイオン発生室3に侵入したとしても、不純物をイオン化できるように、引出し電極4a、4bを開口部31、32よりも処理空気の下流側に設置するのが好ましい。
【0014】このように引出し電極4a、4bはイオンを引き出しているため、イオン化した粒子が引出し電極4a、4bに付着して汚染され、引出し電極4a、4bのイオン引き出し能が低下する可能性がある。そのため、引出し電極4a、4bを交換可能としたり、引出し電極4a、4bを長尺状のものからなる順次巻き出し可能な構造とし、連続的に又は間欠的に新しい引出し電極4a、4bが露出できるように設置するのが好ましい。
【0015】空気処理室5a、5bは処理空気の流路を確保するもので、処理空気の流入口Ia、Ib及び流出口Oa、Obを有し、この処理空気の流入口Ia、Ibと流出口Oa、Obとの間に、このイオン発生室3から引出し電極4a、4bによって引き出された同極性のイオンのみと接触可能な流路を有している。
【0016】なお、図1のようにプラスイオンとマイナスイオンの両極性のイオンを、引出し電極4a、4bによってイオン発生室3から引き出す場合には、プラスイオンとマイナスイオンとが接触することがないように、空気処理室5a、5bの処理流路をイオンの極性ごとに分離する分離板を設置するのが好ましい(図示せず)。また、空気処理室5a、5bの形状は特に限定するものではないが、円柱状、円錐状、角柱状、角錐状などを例示できる。更に、空気処理室5a、5bの大きさはイオン発生室3の大きさや空気清浄装置の大きさ等によって適宜設定される。
【0017】捕集電極6a、6bはイオンと接触してイオン化した不純物を捕集するもので、引出し電極4a、4bよりも下流側、かつ処理空気の流出口Oa、Obよりも上流側に配置する。図1においては、プラスに印加した電極とマイナスに印加した電極の1対のものからなるが、2対以上からなっていても良く、また、同芯円状に一層又は多層構造の電極から構成されていても良い。なお、捕集電極6a、6bは処理空気の流れを妨げないように、処理空気の流れに対して、略平行に配置しているのが好ましい。
【0018】この捕集電極6a、6bは塵埃やガス状不純物を捕集するため、捕集した塵埃等が集積した後、処理空気の風圧によってひと塊りとなって脱落する可能性があるため、塵埃等の保持性に優れるように、織物、編物、不織布、或いは発泡体などの多孔性シートで捕集電極6a、6b全体を被覆するのが好ましい。なお、この多孔性シートは交換可能とするのがより好ましい。また、捕集電極全体を多孔性シートで被覆するのではなく、図4に示す概念的な側面図のように、捕集電極6の上流側に多孔性シート7を配置すると、より確実に不純物を捕集できるため好適な実施態様である。
【0019】また、捕集電極6a、6b自体を導電性多孔性シートで構成し、捕集電極6a、6b自体を交換可能にしても良い。なお、捕集電極6a、6b表面に表面抵抗が105〜1010Ω/cm程度の半導電性被膜を形成すると、万が一捕集電極6a、6b間でスパークが生じたとしても、流れる放電エネルギーが小さく、発火の危険性を抑えることができるため好適である。更に、捕集電極6a、6b又は上記多孔性シート7に抗菌剤、防黴剤、脱臭剤などの各種機能性物質を担持させることによって、様々な機能を付与することもできる。
【0020】本発明の空気清浄装置1は上述のような構成からなるため、次のように作用する。まず、処理空気は空気処理室5a、5bの流入口Ia、Ibの2箇所から供給される。同時に電離放射線発生装置2によりイオン発生室3内にイオンが発生し、このイオンは引出し電極4a、4bによって、開口部31を通してマイナスイオンのみが空気処理室5aに引出され、開口部32を通してプラスイオンのみが空気処理室5bに引出される。次いで、流入口Iaから供給された処理空気はマイナスイオンが引出された領域に達し、この領域において、不純物はマイナスにイオン化され、他方、流入口Ibから供給された処理空気はプラスイオンが引出された領域に達し、この領域において、不純物はプラスにイオン化される。次いで、空気処理室5aにおいてマイナスにイオン化された不純物はプラスに印加された捕集電極6aへと引き寄せられて捕集電極6aにより捕集され、空気処理室5bにおいてプラスにイオン化された不純物はマイナスに印加された捕集電極6bへと引き寄せられて捕集電極6bにより捕集される。その結果、不純物のなくなった処理空気は流出口Oa、Obから排出される。このように、本発明においては、不純物は同極性にのみイオン化されるため、結合して中和することがない。よって、不純物の除去性能が向上する。
【0021】図1は電離放射線発生装置2を1つ使用した場合であるが、処理効率を高めるために2つ以上使用しても良い。電離放射線発生装置を2つ使用した態様について、図2及び図3に示す。
【0022】図2の空気清浄装置1は電離放射線発生装置が2つである点、開口部を1つ有するイオン発生室が2つである点、引き出し電極として、各イオン発生室内に接地電極を設置し、空気処理室内にプラスに印加した電極を配置した点、空気処理室が1つである点、及び捕集電極が1つである点が図1とは異なる。しかしながら、この空気清浄装置1の作用は図1の空気清浄装置と全く同様である。つまり、処理空気は空気処理室5の流入口Iから供給される。同時に電離放射線発生装置2a、2bにより、それぞれイオン発生室3a、3b内にイオンが発生し、このイオンは引出し電極4aと引出し電極4c、及び引出し電極4cと引出し電極4bによって、イオン発生室3a、3bから空気処理室5の処理空気の流路に、いずれの開口部31、32からもマイナスイオンのみが引出される。次いで、流入口Iから供給された処理空気はマイナスイオンが引出された領域に達し、この領域において、不純物はマイナスにイオン化される。次いで、このマイナスにイオン化された不純物はプラスに印加された捕集電極6へと引き寄せられて、捕集電極6に捕集される。その結果、不純物のなくなった処理空気は流出口Oから排出される。
【0023】図3の空気清浄装置1は電離放射線発生装置が2つである点、開口部を2つ有するイオン発生室が2つである点、引き出し電極として、真ん中の空気処理室に接地電極を配置し、両端の空気処理室にマイナスに印加した電極を配置した点、空気処理室が3つである点、及び捕集電極が3つである点が図1とは異なる。しかしながら、図3の空気清浄措置1の作用は図1の空気清浄装置と全く同様である。つまり、処理空気は空気処理室5a、5b、5cの流入口Ia、Ib、Icの3箇所から供給される。同時に電離放射線発生装置2a、2bにより、それぞれのイオン発生室3a、3b内にイオンが発生し、このイオンは引出し電極4aと引出し電極4bの作用により、開口部31を通してプラスイオンのみが空気処理室5aに引出され、引出し電極4aと引出し電極4b及び引出し電極4bと引出し電極4cの作用により、開口部32、33を通してマイナスイオンのみが空気処理室5bに引出され、更に、引出し電極4aと引出し電極4cの作用により、開口部34を通してプラスイオンのみが空気処理室5cに引出される。次いで、流入口Iaから供給された処理空気はプラスイオンが引出された領域に達し、この領域において、不純物はプラスにイオン化され、流入口Ibから供給された処理空気はマイナスイオンが引出された領域に達し、この領域において、不純物はマイナスにイオン化され、更に、流入口Icから供給された処理空気はプラスイオンが引出された領域に達し、この領域において、不純物はプラスにイオン化される。次いで、空気処理室5a、5cにおいて、プラスにイオン化された不純物はマイナスに印加された捕集電極6a、6cへと引き寄せられて捕集電極6a、6cにより捕集され、他方、空気処理室5bにおいて、マイナスにイオン化された不純物はプラスに印加された捕集電極6bへと引き寄せられて捕集電極6bにより捕集される。その結果、不純物のなくなった処理空気は流出口Oa、Ob、Ocから排出される。
【0024】本発明の空気清浄装置は上述のような基本構成を有するものであるが、更に様々な構成を付加することができる。例えば、空気処理室流入口よりも上流側及び/又は空気処理室流出口よりも下流側に、塵埃を除去できるフィルタ装置を設けたり、処理空気の供給及び排出を円滑に行うことができるように、空気処理室流入口よりも上流側、空気処理室内、又は空気処理室流出口よりも下流側に、送風機を設けても良い。
【0025】本発明の空気清浄装置は不純物の除去性能に優れているため、半導体製造工場のクリーンルーム用、食品関係の工場、家畜飼育場、病院、ホテル、一般ビル空調用、家庭空調用などの空気清浄を必要とする箇所における空気清浄装置として使用できる。
【0026】
【発明の効果】本発明の空気清浄装置は、電離放射線発生装置と、この電離放射線発生装置により発生したイオンが通過可能な開口部を有するイオン発生室と、このイオン発生室の同じ開口部から同極性のイオンのみを引き出す手段と、処理空気の流入口及び流出口を有し、この処理空気の流入口と流出口との間に、このイオン発生室から引き出された同極性のイオンのみと接触可能な流路を有する空気処理室と、このイオンと接触してイオン化した不純物を捕集する手段、とを備えるものである。このように、本発明の空気清浄装置は処理空気を同極性のイオンのみと接触させることにより不純物を同極性にのみイオン化できるものであり、従来のようにイオン化後に結合して中和する可能性がないため、不純物の除去性能により優れている。
【0027】更に、電離放射線を使用しているため、(1)発塵が生じないため空気の清浄性に優れる、(2)オゾンが発生しないため空気の清浄性に優れる、(3)スパークによる発火が生じないため発火性の気体に対しても使用できる、という効果も奏する。




 

 


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