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発明の名称 壁紙およびその製造方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平10−100323
公開日 平成10年(1998)4月21日
出願番号 特願平8−292191
出願日 平成8年(1996)9月28日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】立川 登紀雄
発明者 深江 隆司 / 竹内 國晃
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 有機質量が80g/m以下のセルロースを主な素材とする多孔性表装材と不燃性基材または難燃性基材とが、固形分量で15〜25g/mの難燃処理された溶剤系接着剤でラミネートされていることを特徴とする壁紙。
【請求項2】 上記多孔性表装材が、レーヨン100%の不織布または和紙であり、不燃性基材または難燃性基材が不燃性水酸化アルミ紙または難燃処理された紙であることを特徴とする請求項1記載の壁紙。
【請求項3】 上記溶剤系接着剤が、難燃処理をしたアクリル系樹脂接着剤またはウレタン系樹脂接着剤であることを特徴とする請求項1記載の壁紙。
【請求項4】 ドライラミネート法によって、まず坪量100〜200g/mの上記不燃性または難燃性基材に固形分量で15〜25g/mとなるように難燃処理した溶剤系接着剤を塗布し、次いで90〜130℃にて接着剤塗布面を加熱して溶剤の一部を蒸散させ、しかるのち有機質量が80g/m以下のセルロース100%の表装材を接着剤塗布面に重ね合わせ、ラミネートロール間を通過させて加圧して巻き取ることを特徴とする壁紙の製造方法。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、建物の内装用の壁紙、詳しくは施工性がよく、しかも防火性を有した壁紙に関するものである。
【0002】
【従来の技術】建物の内装用の壁紙としては、従来から、裏打紙と呼ばれている基材の表面に和紙や不織布あるいは繊維織物などの多孔質の表装材とが接着してなるラミネート壁紙が汎用されている。そしてこの壁紙を建物の天井や壁に壁紙の貼付けを行う場合、現場において壁紙の裏面に澱粉や酢酸ビニルエマルジョン等の水溶性の糊剤を塗布して行われるが、この種の多くの壁紙は通気性を有する多孔性の素材で構成されていることから塗布した糊の乾燥が早く、壁紙の貼付け施工の際には糊付け後の壁紙を速やかに貼付け施工しなければならない。したがってビニルクロスの貼付け施工の際に行われているような糊付け溜め、即ち、予め一時に多量の壁紙に糊付けを行い、糊付けした壁紙をその糊付け面を内側として順次ヘヤーピン状に折り畳んで蓄え、しかるのち逐次壁面への貼付けを行うという効率の良い作業方法を採用することができない。
【0003】さらに上記従来の壁紙においては、重ね裁ち、即ち、壁面に貼付けする際、隣接する壁紙の端縁を重ね合わせて裁断を行う場合、糊の乾燥が早いことから先に貼り上げた壁紙が下地(壁面)に強く接着して裁断後の剥離が不円滑となり、ジョイント部(継ぎ目)の納まりが悪くなって高精度に仕上げすることが困難となるなど、施工作業の効率が著しく悪いという難点を有している。
【0004】かかる従来の壁紙の難点を改善するため、特開平3−19999号公報にみられるように、表装材と裏打紙とがラミネートされた壁紙において、その接着剤層の透湿度を小さくして裏打ち紙の裏面に塗布した糊の乾燥を抑制してなる織物壁紙や、あるいは特開平5−33300号公報に記載されているように、表装材と裏打紙との接着剤中にワックスを混入し、それによって裏打ち紙の裏面に塗布した糊の水分の表装材側への浸透を防止するとともに糊の乾燥を抑制するようになした壁紙が提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記特開平3−19999号公報および特開平5−33300号公報記載の壁紙は、前記した従来の施工作業の効率が著しく悪いという難点の改善には寄与するが、難燃性、不燃性など防火性に対する配慮がなく、また表装材部分の有機質の量が80g/m以下に規定された防火1級検定品の壁紙においては、通常の壁紙に比べて薄手の表装材が使用される場合が多く、このような薄手の表装材と裏打紙とのラミネート加工時に従来と同量の接着剤を使用すると、壁紙の表面に接着剤が滲み出る恐れがある。そのうえ一般的な織物や不織布のラミネートに適用されている酢酸ビニルエマルジョンやアクリル酸エステルエマルジョンなどのエマルジョン系の接着剤によるウェットラミネート方法では、接着剤層の耐水性が低く、貼付け施工時において裏打紙の裏面に塗布した糊の水分が裏打紙から接着剤層を透過し、さらに表装材を通過して蒸発するという事態が発生することから前記したような糊付け溜めができず、効率のよい貼付け施工が困難となるばかりでなく、水分の透過によって下地からの汚れ、アクによる変色を招くことになる。
【0006】本発明の目的は、貼付け施工時に糊付け溜めができ、しかも防火1級検定品相当の優れた防火性(難燃性、不燃性)を備えた壁紙およびその製造方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、有機質の量が80g/m以下のセルロースを主な素材とする多孔質の表装材と不燃性または難燃性の裏打紙とを、従来よりも少量の難燃性の溶剤系接着剤でもって接着することによって上記課題を解決した。即ち、本発明の壁紙は、有機質の量が80g/m以下のセルロースを主な素材とする多孔質の表装材と不燃性基材または難燃性基材とが、固形分量で15〜25g/mの難燃処理された溶剤系接着剤でラミネートされていることを特徴としているものである。
【0008】本発明の上記セルロースを主な素材とする多孔質の表装材としては、プリント加工されたレーヨン100%の不織布あるいは和紙が好ましく適用できる。そして裏打紙となる不燃性基材または難燃性基材としては、坪量100〜200g/mの無機質紙、例えば不燃性の水酸化アルミ紙あるいは坪量100〜200g/mの難燃処理された紙、例えば難燃性の再生紙などを使用するとよい。
【0009】また本発明に好適な溶剤系接着剤としては、例えば難燃処理されたウレタン系接着剤または難燃処理されたアクリル系接着剤を挙げることができる。そしてこの接着剤(不揮発分約45%)を上記基材に固形分量で15〜25g/mとなるように塗布したのち加熱して溶剤の一部を蒸散させたのち、その接着剤の塗布面に表装材を重ね合わせて加熱加圧接着することによって本発明の壁紙を得ることができる。この際、接着剤の塗布量は、固形分量で15〜25g/mの範囲に留めるべきであり、接着剤の固形分量を25g/mより多くすると上記した薄手の多孔質表装材の表面に溶剤の一部が滲み出る恐れがあり、また接着剤の塗布量は、固形分量で15g/mよりも少ないと表装材の接着強度が低下して剥離を招くことになる。
【0010】
【発明の実施の形態】図1に略示しているようなドライラミネート法によって、まず坪量100〜200g/mの上記不燃性または難燃性基材1に固形分量で15〜25g/mとなるように難燃処理した溶剤系接着剤2を塗布し、次いで入口温度が約90℃、中間温度が約110℃、出口温度が約130℃のドライヤー10を通過させて溶剤の一部を蒸散させ、しかるのち表面にプリント加工を施した坪量20〜80g/mセルロース100%の表装材3を接着剤塗布面に重ね合わせ、ラミネートロール11,11間を通過させて加熱加圧して巻き取ることによって本発明の壁紙4を得ることができる。図2は得られた本発明の壁紙4の厚さ方向の断面拡大図であり、5はプリント加工層を示している。
【0011】なお、接着剤を固形分量で15〜25g/mとなるように塗布するには、通常、溶剤、例えば溶剤系アクリルにおいては、トルエン、酢酸エチルアルコールを混合した接着剤中の不揮発分は約45%であるから、上記基材1には接着剤2を約33〜55g/mの範囲内に塗布すればよい。
【0012】かくして得られた本発明の壁紙4は、施工時に難燃性基材1の裏面に塗布した水溶性の糊剤の表装材3側への透過が、溶剤系接着剤2の層によって阻止され、前記した貼付け施工時に糊付け溜めが可能となり、しかも防火1級検定品相当の優れた防火性(難燃性、不燃性)を備えたものとなる。そして不燃性または難燃性基材1に塗布した溶剤系接着剤2はドライヤー10において予備乾燥されて溶剤の一部が蒸散されるから、ラミネート時の接着力が増加するばかりでなく気化した溶剤の透過量が激減し、基材の表面に皮膜が形成されたような状態となり、表装材3の汚損を少なくすることができる。
【0013】
【実施例】
「実施例1」 表装材3として捺染プリントされたレーヨン100%の不織布、不燃性基材1として不燃水酸化アルミ紙、そして溶剤系接着剤2として難燃処理されたアクリル樹脂接着剤を用い、上記ドライラミネート法によって下記構成の壁紙4となした。
プリント加工層 : 15g/m 表装材 : 43g/m 溶剤系アクリル樹脂 : 15g/m (固形分量)
不燃性基材 : 120g/m 総重量 : 193g/m【0014】「実施例2」 表装材3としてグラビアプリントされた和紙、不燃性基材1として不燃水酸化アルミ紙、そして溶剤系接着剤2として難燃処理されたアクリル樹脂接着剤を用い、実施例1と同様にドライラミネート法によって下記構成の壁紙4となした。
プリント加工層 : 10g/m 表装材 : 25g/m 溶剤系アクリル樹脂 : 20g/m (固形分量)
不燃性基材 : 130g/m 総重量 : 185g/m【0015】「実施例3」 表装材3としてグラビアプリントされたレーヨン100%の不織布、不燃性基材1として不燃水酸化アルミ紙、そして溶剤系接着剤2として難燃処理されたウレタン樹脂接着剤を用い、上記実施例1と同様にドライラミネート法によって下記構成の壁紙4となした。
プリント加工層 : 10g/m 表装材 : 30g/m 溶剤系ウレタン樹脂 : 25g/m (固形分量)
不燃性基材 : 160g/m 総重量 : 225g/m【0016】「実施例4」 表装材3として捺染プリントされたレーヨン100%の不織布、不燃性基材1として不燃水酸化アルミ紙、そして溶剤系接着剤2として難燃性ウレタン樹脂接着剤を用い、上記実施例1と同様にドライラミネート法によって下記構成の壁紙4となした。
プリント加工層 : 10g/m 表装材 : 25g/m 溶剤系ウレタン樹脂 : 20g/m (固形分量)
不燃性基材 : 130g/m 総重量 : 185g/m【0017】「実施例5」 表装材3としてグラビアプリントされたレーヨン100%の不織布、不燃性基材1として不燃水酸化アルミ紙、そして溶剤系接着剤2として難燃アクリル樹脂接着剤を用い、上記実施例1と同様にドライラミネート法によって下記構成の壁紙4となした。
プリント加工層 : 10g/m 表装材 : 30g/m 溶剤系アクリル樹脂 : 25g/m (固形分量)
不燃性基材 : 150g/m 総重量 : 215g/m【0018】「実施例6」 表装材3としてグラビアプリントされた和紙、難燃性基材1として難燃処理された再生紙、そして溶剤系接着剤2として難燃性アクリル樹脂接着剤を用い、上記実施例1と同様にドライラミネート法によって下記構成の壁紙4となした。
プリント加工層 : 10g/m 表装材 : 25g/m 溶剤系アクリル樹脂 : 20g/m (固形分量)
難燃性基材 : 150g/m 総重量 : 205g/m【0019】「実施例7」 表装材3としてグラビアプリントされた和紙、難燃性基材1として難燃処理された再生紙、そして溶剤系接着剤2として難燃性ウレタン樹脂接着剤を用い、上記実施例1と同様にドライラミネート法によって下記構成の壁紙4となした。
プリント加工層 : 10g/m 表装材 : 20g/m 溶剤系ウレタン樹脂 : 15g/m (固形分量)
難燃性基材 : 95g/m 総重量 : 140g/m【0020】「比較例1」 表装材3として捺染プリントされたレーヨン100%の不織布、不燃性基材1として不燃水酸化アルミ紙、そして溶剤系接着剤2として難燃処理されたアクリル樹脂接着剤を用い、上記実施例1と同様にドライラミネート法によって下記構成の壁紙4となした。
プリント加工層 : 15g/m 表装材 : 43g/m 溶剤系アクリル樹脂 : 10g/m (固形分量)
不燃性基材 : 120g/m 総重量 : 188g/m【0021】「比較例2」 表装材3としてグラビアプリントされたレーヨン100%の不織布、不燃性基材1として不燃水酸化アルミ紙、そして溶剤系接着剤2として難燃処理されたアクリル樹脂接着剤を用い、上記実施例1と同様にドライラミネート法によって下記構成の壁紙4となした。
プリント加工層 : 5g/m 表装材 : 43g/m 溶剤系アクリル樹脂 : 30g/m (固形分量)
不燃性基材 : 120g/m 総重量 : 198g/m【0022】なお上記実施例および比較例におけるレーヨン100%の不織布の表装材には、日本バイリーン株式会社製の品番:TP−104を使用し、不燃性基材には、リンテック株式会社製の品番:セラフォームWの水酸化アルミ紙を用いた。また溶剤系接着剤としての難燃性アクリル樹脂接着剤は、サイデン化学株式会社製の品番:AT165−Lを、難燃性ウレタン樹脂接着剤は、大日本インキ化学工業株式会社製の品番:AS−358を使用した。
【0023】上記した実施例1〜7および比較例1、2の耐水接着力の試験を行った結果を表1に示す。なお耐水接着力の試験は、実施例1〜7および比較例1、2の壁紙を3cm×5cmに裁断した試験片を1分間水に浸漬後、容易に剥離するかどうかを観察した。
【0024】
【表1】

【0025】また上記した実施例1〜7および比較例1、2の壁紙の透気度を測定したところ表2の通りであった。なお透気度はJIS−P8117に準拠し、王研式透気度平滑度試験機KY−5・KY−6にて測定した。
【0026】
【表2】

【0027】また上記した実施例1〜7および比較例2の壁紙の表面燃焼試験を行った結果を表3に示す。なお表面燃焼試験は、厚さ12mmの石膏ボードに各壁紙を直貼りし、防火壁紙の検定試験方法にもとづいて燃焼テストを行って判定した。
【0028】
【表3】

【0029】さらに本発明壁紙の貼付け施工性、即ち、施工可能な糊付け溜め時間(施工可能時間)を調査測定した結果は表4の通りであった。なお貼付け用の糊剤には、JIS A6922適合壁紙施工用でん粉系接着剤と水とを1:2の割合で混合したものを使用し、気温24℃、湿度42%の室内においてこの接着剤を基材の裏面に120g/mになるように均一に塗布したのち直ちに糊面を内側にして二つ折りし、その後一定時間毎に引き剥がし、基材同士が接着して剥がれない状態までの時間を測定し、一定時間経過後に剥がれたものを○、剥がれなかったものを×とした。
【0030】
【表4】

【0031】
【発明の効果】このように本発明の壁紙は、接着剤の固形分量が15〜25g/mという少量にもかかわらず基材と表装材とが強固に接着され、表2の通り通気性を保有している。さらに表3に示しているように防火1級検定品相当の優れた防火性を具備しているばかりでなく、表4に示した通り糊付け後の施工可能時間も従来のものよりも長時間となり、貼付け施工効率を著しく向上させることができるという実用上有益な多大の効果を発揮する。




 

 


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