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発明の名称 遮液シート用中間材及びこれを用いた遮液シート
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平10−100297
公開日 平成10年(1998)4月21日
出願番号 特願平8−277564
出願日 平成8年(1996)9月27日
代理人
発明者 稲子 裕二
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 通液可能な空隙を有する線状部材の片面又は両面に、繊維シートが配置されていることを特徴とする遮液シート用中間材。
【請求項2】 繊維シートの見掛密度が0.01〜0.3g/cm3であることを特徴とする、請求項1記載の遮液シート用中間材。
【請求項3】 繊維シートを構成する繊維の線密度が0.1〜5mg/mであることを特徴とする、請求項1又は請求項2記載の遮液シート用中間材。
【請求項4】 線状部材が、テープ状物をスパイラルに曲げた中空パイプ状のものであることを特徴とする、請求項1〜請求項3のいずれかに記載の遮液シート用中間材。
【請求項5】 請求項1〜請求項4のいずれかに記載の遮液シート用中間材を、非通液性シート間に挟み込んだ構造を有することを特徴とする遮液シート。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は遮液シート用中間材及びこれを用いた遮液シートに関する。より詳細には、産業廃棄物処理場、溜池、トンネル、或は下水、地下室、ボックスカルバートなどの地下構造物などの用途に使用できる遮液シート、及びこの遮液シートに使用できる中間材に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、産業廃棄物処理場の遮水シートとして、合成ゴムシートやゴムアスファルトシートなどの合成高分子シートが使用されていた。しかしながら、これら遮水シートは鋭利な廃棄物や地盤上の鋭利な石などと接触し、圧力が加わることによって破断しやすいものであった。この遮水シートが破断すると、有害物質を含んだ水が土中に浸透し、最終的には飲み水に混入して、地域住民の健康を害する恐れがあるという問題があった。
【0003】そのため、上記のような合成ゴムシートやゴムアスファルトシートなどの合成高分子シートを2枚使用し、これらシートの間にベントナイト、高吸水性繊維、或いは高吸水性樹脂などの中間物質を挟み込んだ遮水シートが知られている。この遮水シートは上層のシートが破断しても、進入した有害物質を含む汚水を中間物質が吸水し、保持することによって土中への浸透を防止し、同時に中間物質の膨潤作用により破断箇所を封鎖して、汚水の更なる侵入を防ぐというものである。
【0004】しかしながら、この遮水シートを使用したとしても、産業廃棄物処理場に降った大量の雨を、中間物質の吸水保持作用によって土中への浸透を防ぐことが困難な場合があったり、オイルを流出する廃棄物が含まれている場合があるため、上記中間物質を含む遮水シートでは対処できない場合があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記の問題を解決するためになされたものであり、遮液性能により優れる遮液シート、及びこの遮液シートに使用できる中間材を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の遮液シート用中間材(以下、「中間材」という)は、通液可能な空隙を有する線状部材(以下、「線状部材」という)の片面又は両面に、繊維シートが配置されたものであるため、この中間材を非通液性シート間に挟み込んで遮液シートを形成すれば、非通液性シートが破断し、汚水などの液体などが侵入したとしても、この中間材によって侵入した液体などを水平方向に移送し、排出することができるので、排出箇所に液溜装置などを設置すれば、液体などの土中への浸透を防ぐことができる。
【0007】また、中間材が吸液する訳ではないので、多量の液体などが侵入したとしても逐次水平方向に移送して、排出することができ、また、液体などの種類を選ぶことなく土中への浸透を防ぐことができる、遮液性能に優れた遮液シートである。
【0008】本発明の遮液シートは上記中間材を非通液性シート間に挟み込んだ構造を有するため、遮液性能の優れたものである。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の中間材は主として液体などを移送する作用をする。そのため、線状部材の片面又は両面に、繊維シートが配置されている。この繊維シートは効率的に液体等を線状部材に集積し、線状部材を通じて効率的に排出できるようにしている。なお、この繊維シートは遮液シートにクッション性を付与し、遮液シートの表面を構成する非通液性シート自体の破断が生じにくいようにする働きもある。
【0010】この繊維シートとしては、例えば、編物、織物、不織布などがある。これらの中でも、より微細な空隙を有し、通液性により優れ、線状部材に液体などを集積しやすい不織布を好適に使用できる。
【0011】この好適である不織布について簡単に説明すると、不織布を構成する繊維としては、例えば、ナイロン繊維、ポリエステル繊維、アクリル繊維、ビニロン繊維、ビニリデン繊維、塩化ビニル繊維、ポリプロピレン繊維やポリエチレン繊維などのポリオレフィン系繊維、フッ素繊維、芳香族ポリアミド繊維などの合成繊維、炭素繊維などの無機繊維を単独で、又は混合して使用できる。これらの中でも、クッション性に優れるポリエステル繊維やアクリル繊維などを好適に使用できる。
【0012】不織布を構成する繊維の線密度は0.1〜5mg/mであるのが好ましい。0.1mg/m未満であると、クッション性のある不織布を形成するのが困難な場合があり、5mg/mを越えると、液体などを効率的に線状部材に集積することが困難な場合があるためで、より好ましくは0.3〜3mg/mである。
【0013】また、繊維長は特に限定するものではないが、短繊維である場合には、クッション性に優れるように、また、不織布を製造しやすいように、20〜110mmであるのが好ましい。
【0014】このような繊維からなる不織布の見掛密度は0.01〜0.3g/cm3であるのが好ましい。0.01g/cm3未満であると、液体などを効率的に線状部材に集積することが困難な場合があり、0.3g/cm3を越えると、クッション性がなくなり、非通液性シートの破断が生じやすくなる場合があるためで、より好ましくは0.02〜0.2g/cm3である。
【0015】このような不織布は公知の方法により製造することができる。例えば、上述のような繊維を乾式法により開繊して繊維ウエブを形成した後、ニードルパンチ法や水流絡合法などの絡合処理や、エマルジョン系、ラテックス系、或いは溶剤系の接着剤による接着処理や、繊維ウエブを構成する繊維の融着性を利用する、加圧下又は無圧下における、全面的又は部分的な融着処理を単独で、又は適宜組み合わせることによって製造できる。
【0016】また、スパンボンド法により形成したものを不織布としても良いし、スパンボンド法により形成したものを繊維ウエブと考えて、上記と同様の絡合、接着、或は融着処理を単独で、又は適宜組み合わせて不織布を形成しても良い。
【0017】これらの中でも、エマルジョン系やラテックス系の接着剤による接着処理や、繊維ウエブを構成する繊維の融着性を利用する無圧下での繊維接触箇所における融着処理であると、クッション性に優れた不織布を形成できるので、好適な製造方法である。
【0018】なお、不織布を構成する繊維として、不織布の長さ方向に対して、交差したものを含んでいると、この交差した繊維によって、線状部材に液体などをより集積しやすくなるので、好適な態様である。このような不織布は繊維ウエブを形成する段階で、クロスレイヤーなどを使用することによって、容易に形成することができる。
【0019】他方、線状部材は通液可能な空隙を有するもので、上述のような繊維シートから集積された液体などを水平方向に移送する働きをする。この線状部材はどのようなものであっても良いが、図1に上視図を示すように、テープ状物(板状であっても円柱状であっても良い)をスパイラルに曲げた中空パイプ状のものであっても良いし、図2に斜視図を示すように、表面に多数の孔を有する中空パイプ状のものであっても良いし、図3に断面図を示すように、断面がアルファベットのX状(C状、E状、F状、H状、K状、M状、N状、S状、T状、V状、W状、Y状、Z状であっても良い)のものであっても良いし、図4に断面図を示すように、断面において略中心から放射状に延びる直線を8個有する、漢字の米字状のもの(断面において略中心から放射状に延びる直線は3個以上あれば良い)であっても良いし、フィラメントや紡績糸などの糸状物を中空円筒状に編み上げたもの(図示せず)であっても良いし、或はフィラメントや紡績糸などの糸状物2本以上の集合体(図示せず)であっても良く、通液可能な空隙2を有するものであれば良い。
【0020】これらの中でも、図1に上視図を示すような、テープ状物をスパイラルに曲げた中空パイプ状のものであると、通液可能な空隙が大きく、また、この空隙に侵入できる空隙も大きいため大量の液体などを通液することが可能であり、しかも屈曲性に優れ、遮液シートを設置する箇所の地盤表面の形状に沿って変形可能であるため、好適に使用できる。
【0021】このような線状部材は、例えば、プラスチックや金属などを成型することによって得ることができる。
【0022】なお、この線状部材の外径は0.1〜20mmであるのが好ましい。これら範囲を外れると、通液性が悪くなる場合があるためで、より好ましくは0.5〜15mmである。
【0023】本発明の中間材は上述のような線状部材の片面又は両面に繊維シートが配置されたものである。そのため、繊維シートによって集積された液体などは線状部材を通じて排出することができる。この線状部材は1本ではなく、通液性により優れるように、2本以上略平行に配置するのが好ましい。この場合、線状部材の間隔は線状部材の外径によって変化し、線状部材の外径をXとし、線状部材の間隔をYとした時のY/Xの値が、1以上30以下、好適には5以上25以下となるようにする。
【0024】なお、線状部材の両面に繊維シートが配置されていると、線状部材表面全体から通液可能な空隙に通液することが可能であるため、好適な実施態様である。なお、この2枚の繊維シートは同じであっても異なっていても良い。
【0025】上述のような繊維シートと線状部材との配置方法としては、例えば、繊維シート及び/又は線状部材に接着剤を塗布し、積層した状態で乾燥する方法や、熱溶融物質を溶かした状態で繊維シート及び/又は線状部材に塗布し、積層して冷却固化させる方法や、繊維シートと線状部材とを積層した後、加熱圧着する方法や、或は繊維シートと線状部材とを別々に加熱した後積層し、圧着する方法などがある。
【0026】本発明の遮液シートは、上述のような中間材を非通液性シート間に挟み込んだ構造を有するものであるため、中間材のクッション性によって非通液性シートの破断がより生じにくく、また、仮に非通液性シートが破断したとしても、遮液シートに加わる圧力によって、中間材を通じて、侵入した液体などを水平方向に移送し、排出することができるので、排出箇所に液溜装置などを設置すれば、液体などの土中への浸透を防ぐことができる。また、中間材が吸液する訳ではないので、多量の液体などが侵入したとしても逐次水平方向に移送し、排出することができ、また、液体などの種類を選ぶことなく土中への浸透を防ぐことができる。
【0027】この非通液性シートとしては、例えば、スチレン・ブタジエンゴム(SBR)、ブタジエンゴム(BR)、イソプレンゴム(IR)、エチレン・プロピレン共重合ゴム(EPM)、エチレン・プロピレン・ジエン共重合ゴム(EPDM)、ニトリル・ブタジエンゴム(NBR)、クロロプレンゴム、ブチルゴム(IIR)、ウレタンゴム、シリコーンゴム、多硫化ゴム、水素化ニトリルゴム、フッ素ゴム、4フッ化エチレン・プロピレンゴム、アクリルゴム、クロロスルホン化ポリエチレンゴム、プロピレンオキサイドゴム、エチレン・アクリルゴム、或いはスチレン系、オレフィン系、ウレタン系、ポリエステル系、ポリアミド系、塩ビ系などの熱可塑性エラストマーなどの合成ゴムや、エチレン酢ビ共重合体、エチレン酢ビ−塩ビグラフト重合樹脂、塩化ビニル、ブタジエン樹脂などの樹脂からなるシートを使用できる。これらの中でも、エチレン・プロピレン・ジエン共重合ゴム(特に加硫したもの)は耐候性及び耐薬品性に優れるため、好適に使用できる。なお、一方の非通液性シートと他方の非通液性シートとは同じであっても異なっていても良い。
【0028】この非通液性シートの厚さは破断しにくいように、0.5〜3mm程度であるのが好ましい。
【0029】この非通液性シートと中間材とは、使用する前の段階で、既に非通液性シート間に中間材が挟み込まれて一体化されていても良いし、一方の非通液性シートにのみ中間材が一体化されていても良いし、非通液性シートと中間材とが一体化されていなくても良い。なお、非通液性シート間に中間材が挟み込まれて一体化されていない場合には、使用する場所において、非通液性シート間に中間材を挟み込むように積層すれば良い。例えば、産業廃棄物処理場で使用する場合には、地盤から順に非通液性シート、中間材、非通液性シートを積層して、遮液シート構造を形成する。
【0030】非通液性シートと中間材とを一体化する方法としては、例えば、非通液性シート及び/又は中間材に接着剤を塗布し、積層した状態で乾燥する方法や、熱溶融物質を溶かした状態で非通液性シート及び/又は中間材に塗布し、積層して冷却固化させる方法や、非通液性シートと中間材とを積層した後、加熱圧着する方法や、或は非通液性シートと中間材とを別々に加熱した後積層し、圧着する方法などがある。
【0031】本発明の遮液シートは必要箇所に設置し、遮液シートの端部に液溜装置などを設置すれば、汚染された液体などを土中に浸透させることがない。なお、この遮液シートの下にベントナイトや繊維シートなどの保護シートを設置したり、遮液シートの上に繊維シートなどの保護シートを設置するなど、適宜他の材料と積層しても良い。
【0032】以下に、本発明の実施例を記載するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
【0033】
【実施例】
(実施例)線密度0.67mg/m、繊維長51mmのポリエステル繊維をカード機により開繊した一方向性の繊維ウエブを、クロスレイヤーにより繊維ウエブの長さ方向に対して交差させて、交差繊維ウエブを形成した。次いで、この交差繊維ウエブをニードルによって絡合した後、アクリル系エマルジョンを含浸し、無圧下で乾燥して、面密度120g/m2、厚さ3mm、見掛密度0.04g/cm3の不織布を2枚形成した。
【0034】他方、ポリプロピレンからなるテープ状板状物をスパイラルに成型して、図1に上視図を示すような、外径5mmの中空パイプ状線状部材を形成した。
【0035】次いで、上述の不織布上に、溶融したエチレン酢酸ビニル共重合樹脂を塗布し、更に上述の線状部材(間隔:100mm)及び不織布を順に積層した後、冷却して、不織布間に線状部材を配置した中間材を形成した。この中間材は通液性に優れたものであった。
【0036】
【発明の効果】本発明の遮液シート用中間材は、通液可能な空隙を有する線状部材の片面又は両面に、繊維シートが配置されたものであるため、この中間材を非通液性シート間に挟み込んで遮液シートを形成すれば、非通液性シートが破断し、汚水などの液体などが侵入したとしても、この中間材によって侵入した液体などを水平方向に移送し、排出することができるので、排出箇所に液溜装置などを設置すれば、液体などの土中への浸透を防ぐことができる。
【0037】また、中間材が吸液する訳ではないので、多量の液体などが侵入したとしても逐次水平方向に移送して、排出することができ、また、液体などの種類を選ぶことなく土中への浸透を防ぐことができる、遮液性能に優れた遮液シートである。
【0038】本発明の遮液シートは上記中間材を非通液性シート間に挟み込んだ構造を有するため、遮液性能の優れたものである。




 

 


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