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発明の名称 金属ストリップ連続鋳造方法及び装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平10−263757
公開日 平成10年(1998)10月6日
出願番号 特願平10−59597
出願日 平成10年(1998)3月11日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】山田 恒光 (外1名)
発明者 マイケル ティブス / ジョン アルバート ズィージェラー
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 一対の平行な鋳造ロール間のロール間隙へと溶融金属を導入して、ロール間隙直上のロール鋳造表面に支持された溶融金属鋳造溜めを形成し、鋳造ロールを回転させてロール間隙から下方に凝固ストリップを送給する金属ストリップ連続鋳造方法において、ロール間隙を出るストリップをループ状に垂下させると共に、ループ付近で横曲がりなしにループをなすよう両ロール鋳造表面に対しほぼ接線方向にロール間隙を出させることを特徴とする金属ストリップ連続鋳造方法。
【請求項2】 ループが、その片側をロール間隙鉛直面に対し鋭角をなして垂下する拘束なしの懸垂ループとなるようにした、請求項1に記載の金属ストリップ連続鋳造方法。
【請求項3】 一方の鋳造ロールを他方の鋳造ロールよりも高く位置させることにより両ロール軸心の共平面を水平面に対して傾斜させ、ロール間隙を出るストリップの面との角がほぼ直角となるようにした、請求項2に記載の金属ストリップ連続鋳造方法。
【請求項4】 両ロール軸心の共平面を水平面に対して4〜8゜傾斜させた、請求項3に記載の金属ストリップ連続鋳造方法。
【請求項5】 傾斜角が6゜程度である、請求項4に記載の金属ストリップ連続鋳造方法。
【請求項6】 鋳造ロールを同一高さに配して両ロール軸心の共平面を水平とし、ロール間隙から垂下するループの片側をロール間隙下方の位置で横方向に押すことにより、ストリップを押圧してストリップがロール間隙から鉛直下方に動くようにした、請求項2に記載の金属ストリップ連続鋳造方法。
【請求項7】 押圧ロールによりストリップを自由懸垂面の横方向に押圧する、請求項6に記載の金属ストリップ連続鋳造方法。
【請求項8】 押圧ロールが、張力追尾・曲げ歪みの遮断具としても作用する、請求項7に記載の金属ストリップ連続鋳造方法。
【請求項9】 ストリップに一つ又は複数の流体噴流を当てることによりストリップを自由懸垂面の横方向に押圧する、請求項6に記載の金属ストリップ連続鋳造方法。
【請求項10】 流体噴流がストリップ冷却の役目も果たす、請求項9に記載の金属ストリップ連続鋳造方法。
【請求項11】 相互間にロール間隙を形成する一対の鋳造ロールと、溶融金属をロール間隙へと供給してロール間隙直上の鋳造ロール表面で支持された溶融金属鋳造溜めを形成する金属供給ノズルと、鋳造ロールを相反方向に回転駆動して、ロール間隙から下方に送給される凝固金属ストリップを造るロール駆動手段と、鋳造装置のほぼ片側に配して鋳造装置からストリップを受取り、反鋳造装置方向に送るストリップ送り手段と、鋳造装置と当該ガイド手段との間でストリップがループ状に垂下するよう、鋳造装置を出たストリップをストリップ送り手段へとガイドするストリップガイド手段とで構成された金属ストリップ鋳造装置において、一方の鋳造ロールを他方の鋳造ロールよりも高く位置させることにより両ロール軸心の共平面を水平面に対して少なくとも4゜傾斜させることを特徴とする金属ストリップ連続鋳造装置。
【請求項12】 傾斜角が4〜8゜の範囲である、請求項11に記載の金属ストリップ連続鋳造装置。
【請求項13】 傾斜角が約6゜である、請求項12に記載の金属ストリップ連続鋳造装置。
【請求項14】 相互間にロール間隙を形成する一対の鋳造ロールと、溶融金属をロール間隙へと供給してロール間隙直上の鋳造ロール表面で支持された溶融金属鋳造溜めを形成する金属供給ノズルと、鋳造ロールを相反方向に回転駆動して、ロール間隙から下方に送給される凝固金属ストリップを造るロール駆動手段と、鋳造装置のほぼ片側に配して鋳造装置からストリップを受取り、反鋳造装置方向に送るストリップ送り手段と、鋳造装置と当該ガイド手段との間でストリップがループ状に垂下するよう、鋳造装置を出たストリップをストリップ送り手段へとガイドするストリップガイド手段とで構成された金属ストリップ鋳造装置において、鋳造装置を出るストリップを押圧して自由懸垂路から逸脱させてロール間隙から鉛直下方に出るようにするループ押圧手段を設け、該ループ押圧手段を、ロール間隙から鉛直下方に離間した位置でストリップの片面又は両面に1つ又は複数の流体噴流を当てることができる手段で構成したことを特徴とする金属ストリップ連続鋳造装置。
【請求項15】 ガイド手段が、ストリップ送り手段の上流側に配してストリップ送り手段に至るまでストリップを支持する一連のストリップガイドテーブルで構成された、請求項11乃至14のいずれかに記載の金属ストリップ連続鋳造装置。
【請求項16】 ガイドテーブルのロールがストリップ送り手段から鋳造装置の方へと遡るように延びる列状に配され、列は反ストリップ送り手段側の端で下方に湾曲してループからストリップを円滑に受けるようになっている、請求項15に記載の金属ストリップ連続鋳造装置。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は金属ストリップ連続鋳造方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】双ロール鋳造装置では、相反方向に回転する一対の水平鋳造ロール間に溶融金属を導入し、動いているロール表面上で金属殻を凝固させ、ロール間隙にてそれら金属殻を合体させ、凝固ストリップ品としてロール間隙から下方ヘ送給する。本明細書では、「ロール間隙」という語はロール同士が最接近する領域全般を指すものとする。溶融金属は取鍋から1つ又は一連の小容器へと注がれ、更にはそこからロール間隙上方に位置した金属供給ノズルに流れてロール間隙へと向かい、その結果、ロール間隙直上のロール鋳造表面に支持される溶融金属の鋳造溜めを形成することができる。この鋳造溜めの端は、ロール端面に摺動係合して保持される側部堰又は側部プレートで構成できる。
【0003】双ロール鋳造装置を出た高温ストリップはコイラに送られてコイル状に巻取られる。コイラに至るまでに、ストリップは冷却制御、圧下圧延、完全熱処理又はこれらの処理段階を組み合わせたもの等のインライン処理を受けることができる。コイラやインライン処理装置は概して大張力をストリップに加えるので、ストリップはこれに抗しなければならない。更に又、双ロール鋳造装置の鋳造速度と後処理であるインライン処理や巻取りの速度との差の調節をとる必要がある。これらの速度に大きな差が生じるのは特に、鋳造作業を開始して定常鋳造速度に至るまでの間である。これらの要件に合わせるため、鋳造装置を出た高温ストリップを拘束のないループ状に垂下させてから1組又は複数組のピンチロールを介して、張力の掛ったライン部分へと通して更に処理及び巻取りをすることが提案されている。ピンチロールはダウンライン設備により生じる張力に対する抵抗を提供し、ストリップをダウンライン設備に送給することも意図されている。
【0004】この種の双ロール鋳造ラインは、ディビー・マッキー(シェフフィールド)リミテッドに譲渡されたアメリカ特許第5,503,217号に開示されている。この鋳造ラインでは、高温金属ストリップが拘束のないループ状に垂下してから、第1組のピンチロールへ至り、ここから温度制御域に送給される。温度制御域を出た後、ストリップは第2組のピンチロールに至り、それからコイラに送給される。第2組のピンチロール間に圧延機を組み入れて熱間圧延することも可能である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、新たに形成されたストリップが鋳造装置から自由垂下ループの形で取り出されるタイプのストリップ鋳造装置の操業では、ロール間隙直下の域でストリップに横割れが生じやすいことが判明している。この域では、ストリップは液相線近くの温度であるので高温強さがほとんどなく、鉄系金属ストリップでは、これら温度は1100℃を越えている。ストリップはこの域で大きな曲げ応力・熱応力を受けるので、ストリップに横割れが発生・増加し得る。大きな曲げ歪みは、ロール表面上の2枚の湾曲した殻を合わせて平らなストリップを造る際に殻を真っ直ぐにすると共にストリップを垂下ループの所要懸垂角に合わせて曲げなければならないことから生じている。
【0006】本発明は上述の実情に鑑みてなしたもので、ループ懸垂角に合わせるためにストリップを曲げる必要をほとんどなくすことにより、ロール間隙直下の域でストリップに生じる横割れを大幅に減少させることを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、一対の平行な鋳造ロール間のロール間隙へと溶融金属を導入して、ロール間隙直上のロール鋳造表面に支持された溶融金属鋳造溜めを形成し、鋳造ロールを回転させてロール間隙から下方に凝固ストリップを送給する金属ストリップ連続鋳造方法において、ロール間隙を出るストリップをループ状に垂下させると共に、ループ付近で横曲がりなしにループをなすよう両ロール鋳造表面に対しほぼ接線方向にロール間隙を出させるようにした、金属ストリップ連続鋳造方法が提供される。
【0008】ループは、その片側をロール間隙鉛直面に対し鋭角をなして垂下する拘束なしの懸垂ループとなるようにすることができる。その場合、一方の鋳造ロールの他方の鋳造ロールよりも高く位置させることにより両ロール軸心の共平面を水平面に対して傾斜させ、ロール間隙を出るストリップの面に対しほぼ直角をなすようにできる。より明細には、ロール軸心を水平面に対して4〜8゜、好ましくは6゜傾斜させることができる。
【0009】又は、鋳造ロールを同一高さに配してロール軸心の共平面を水平とすることができる。その場合、ロール間隙から垂下するループの片側をロール間隙下方の位置で横方向に押すことにより、ストリップを押圧してストリップがロール間隙から鉛直下方に動くようにできる。
【0010】ストリップを自由懸垂面の横方向に押圧するのは押圧ロールによって、又は、ストリップに対して1つ又は複数の流体噴流を当てることにより行うことができる。押圧ロールを用いる場合には、押圧ロールは張力追尾・曲げ歪みの遮断具としても作用することができる。流体噴流により押圧する場合には、流体噴流がストリップ冷却の役目も果たすことができる。
【0011】本発明は、又、相互間にロール間隙を形成する一対の鋳造ロールと、溶融金属をロール間隙へと供給してロール間隙直上の鋳造ロール表面で支持された溶融金属鋳造溜めを形成する金属供給ノズルと、鋳造ロールを相反方向に回転駆動して、ロール間隙から下方に送給される凝固金属ストリップを造るロール駆動手段と、鋳造装置のほぼ片側に配して鋳造装置からストリップを受取り、反鋳造装置方向に送るストリップ送り手段と、鋳造装置と当該ガイド手段との間でストリップがループ状に垂下するよう、鋳造装置を出たストリップをストリップ送り手段へとガイドするストリップガイド手段とで構成された金属ストリップ鋳造装置において、一方の鋳造ロールの位置を他方の鋳造ロールよりも高くすることにより両ロール軸心の共平面を水平面に対して少なくとも4゜傾斜させる、金属ストリップ連続鋳造装置を提供する。傾斜角は4〜8゜の範囲とすることができる。
【0012】好ましくは、傾斜角は約6゜である。
【0013】本発明は、又、相互間にロール間隙を形成する一対の鋳造ロールと、溶融金属をロール間隙へと供給してロール間隙直上の鋳造ロール表面で支持された溶融金属鋳造溜めを形成する金属供給ノズルと、鋳造ロールを相反方向に回転駆動して、ロール間隙から下方に送給される凝固金属ストリップを造るロール駆動手段と、鋳造装置のほぼ片側に配して鋳造装置からストリップを受取り、反鋳造装置方向に送るストリップ送り手段と、鋳造装置と当該ガイド手段との間でストリップがループ状に垂下するよう、鋳造装置を出たストリップをストリップ送り手段へとガイドするストリップガイド手段とで構成された金属ストリップ鋳造装置において、鋳造装置を出るストリップを押圧して自由懸垂路から逸脱させてロール間隙から垂直下方に出るようにするループ押圧手段を設ける、金属ストリップ連続鋳造装置を提供する。
【0014】ループ押圧手段は、ロール間隙から鉛直下方に離間した位置でストリップに係合するように配した押圧ロールで構成することができる。
【0015】又は、ループ押圧手段は、ロール間隙から鉛直下方に離間した位置でストリップの片面又は両面に1つ又は複数の流体噴流を当てることができる手段で構成することができる。
【0016】ガイド手段は、ストリップ送り手段の上流側に配してストリップ送り手段に至るまでストリップを支持する一連のストリップガイドテーブルで構成することができる。
【0017】ガイドテーブルのロールはストリップ送り手段から鋳造装置の方へと遡るように延びる列状に配し、列が反ストリップ送り手段側の端で下方に湾曲してループからストリップを円滑に受けるようにすることができる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面を参照しつつ説明する。
【0019】図1〜図4に示した鋳造・圧延設備は、移行路10内をガイドテーブル13を経てピンチロールスタンド14へと至る鋳造鋼ストリップ12を製造する双ロール鋳造装置11で構成される。ピンチロールスタンド14を出た直後に、鋳造鋼ストリップ12は圧延機スタンド16で構成された熱間圧延機15を通り、熱間圧延されることにより幅圧下される。そのようにして圧延されたストリップ12は熱間圧延機15を出て、ランアウトテーブル17に至り、そこでは水噴流18により強制冷却でき、それからピンチロールスタンド20を経てコイラ19へと送られる。
【0020】双ロール鋳造装置11は、ロール鋳造表面20A,20Bを有した一対の平行な鋳造ロール22A,22Bを支持する主機フレーム21で構成される。鋳造作業中、溶融金属が取鍋23から耐火取鍋出口シュラウド24を介してタンディッシュ25ヘ、更には金属供給ノズル26を介して鋳造ロール22A,22B間のロール間隙27へと供給される。そのようにしてロール間隙27に送給された高温金属はロール間隙27上方に鋳造溜め30を形成する。ロール端でこの鋳造溜め30を閉じるのが一対の側部堰28であり、側部堰28を鋳造ロール22A,22B端に当接させるのが一対のスラスタ(図示せず)であり、スラスタは側部堰ホルダ(図示せず)に接続される流体圧シリンダ装置で構成される。鋳造溜め30の上面(一般に「メニスカス」レベルと呼ばれる)を金属供給ノズル26下面よりも上方とすることにより金属供給ノズル26がこの鋳造溜め30に浸漬される。
【0021】鋳造ロール22A,22Bは水冷されるので、動いているロール鋳造表面20A,20B上に殻が凝固し、それらがロール間隙27にて合わされ、ロール間隙27から下方に送給される凝固したストリップ12が生み出される。
【0022】鋳造作業当初には、鋳造条件安定化時に短い不完全ストリップが造られる。連続鋳造が確立したら、鋳造ロールを相互に少し離間させ、次いで再び合わせることによりオーストラリア特許出願第27036/92号に開示されているようにストリップ先端をブレークアウェイ(break away)して次の鋳造ストリップのクリーンな先端を形成する。不完全ストリップは双ロール鋳造装置11の下に位置したスクラップ箱33に落下し、次いで、通常はピボット35から鋳造装置出口片側に垂下している旋回エプロン34が鋳造装置出口を横切って旋回されてストリップ12のクリーンな先端をガイドテーブル13へとガイドする。ガイドテーブル13はそれをピンチロールスタンド14へと送給する。次いで、旋回エプロン34は垂下位置へと戻されて、ストリップ12が双ロール鋳造装置11下側でループ36状に垂れてからガイドテーブル13に至る。ガイドテーブル13は、ストリップ12がピンチロールスタンド14に行くまで支持する一連のストリップ支持ロール41と、ストリップ支持ロール41間に配されたテーブル素子42,43とで構成される。ストリップ支持ロール41はピンチロールスタンド14から双ロール鋳造装置の方へと遡るように延びる列状に配され、列は反ピンチロールスタンド側の端で下方に湾曲してループ36からストリップ12を円滑に受けてガイドするようになっている。
【0023】双ロール鋳造装置は、アメリカ特許第5,184,668号と第5,277,243号で幾分詳細に図示され開示された種類のものであってよく、本発明の一部を構成していない適宜の構成詳細についてはこれらの特許を参照することができる。
【0024】高温ストリップにスケールが形成されるのを制御するため、鋳造・圧延設備は、シール空間38を構成する非常に大型のエンクロージャ37を形成するように、製造、組み立てられ、エンクロージャ37内でストリップ12はロール間隙27からピンチロールスタンド14への入口間隙39に至る移行路10全体にわたって閉じこめられる。エンクロージャ37はいくつかの別々の壁部で形成され、それら壁部が種々のシール接続部にて接合されて連続エンクロージャ壁を形成する。エンクロージャ37の機能と詳細な構成についてはオーストラリア特許出願第42235/96号に充分に開示されている。
【0025】ピンチロールスタンド14は、圧延機スタンド16により加えられる張力に抗する一対のピンチロール50で構成される。従って、ストリップ12は鋳造ロール22A,22Bからガイドテーブル13を経てピンチロールスタンド14に至るときにループ36状に垂下でき、ピンチロールスタンド14は自由に垂下するループ36と処理ライン下流側の張力を受ける部分との間の張力バリヤを提供する。ピンチロールスタンド14によりガイドテーブル13上でのストリップ12の位置が安定し、ストリップ12が圧延機スタンド16へと送られる。
【0026】本発明によれば、鋳造ロール22Aが鋳造ロール22Bよりも高く位置されているのでロール軸心が上下方向にずれる。結果として生じる、鋳造装置とストリップのループの立体構成は図4に概略的に示した如くである。
【0027】図4に示すよう、鋳造ロール22A,22B間の上下方向ずれにより、2つのロール軸心52A,52Bの共平面51が水平面53に対して傾斜する。この傾斜角度をαで表わし、ロール軸心52A,52B間の上下方向ずれをdで表わす。懸垂角、即ち、ロール間隙27鉛直面に対するループ36の角度をβで表わす。本発明によれば、ロール軸心52A,52B間の上下方向ずれdを選択することによりロール間隙27の傾斜角度αとループ36の懸垂角βを等しくすることによって、ロール間隙27を出て懸垂角を持つループ36状になるストリップ12がロール鋳造表面20A,20Bの両方に対して正確に接線方向に出るので、新しく形成されるストリップ12が懸垂角に従うように曲がる必要がない。
【0028】図4に示したようにロール間隙27が傾斜すると、有効溜め深さと2つの鋳造ロール22A,22Bのロール接触弧との間に少し相違が生じ、ロール表面温度や造られるストリップ12の厚みにわずかな違いが生じることになるが、これらの差異は非常にわずかなものなので造られるストリップ12の質には大きな違いを生じない。
【0029】典型的な鋳造設備では、ループ36の懸垂角βが約6゜であり、従って本発明では、ロール間隙傾斜角度αを約6゜とすることが好ましく、ロール間隙27を出るストリップ12のループ36の自然懸垂角に良好に適合する。しかしながら、ロール間隙傾斜角度は4〜8゜の範囲内であればロール間隙27でのストリップ12の曲がりを大幅に減らすことができ、ストリップ12の横割れを大幅に減らすことができる。
【0030】図5は、鋳造ロール22A,22B間のロール間隙27を出るストリップ12の曲がりを減らすための本発明の別の実施の形態を概略的に示すものである。この場合、ロール間隙27を出るストリップ12が、ロール間隙27下方に離間した位置で比較的大径の押圧ロール55と係合する。押圧ロール55は鋳造装置を出たストリップ12を押圧して自然な懸垂線から逸脱させ、ストリップ12が鉛直路を通るように作用する。従って、新たに形成されロール間隙を出るストリップは正確に鉛直方向に動き、両ロール鋳造表面20A,20Bの接線方向となり、従って、ロール間隙27域で大きな横曲げを受けない。
【0031】図5に示した構成では、押圧ロール55の下でループ36が一点鎖線36Aに示すように深い自然懸垂ループとなるように装置を働かせることができるし、押圧ロール55のまわりにループをなして押圧ロール55が張力追尾・曲げ歪み遮断具として働くようピンチロールを操作することもできる。
【0032】図6は図5に類似の構成であって、押圧ロール55の替わりに一対の流体噴流フロータパッド56を用いている。フロータパッド56は非接触型押圧具として働き、鋳造ロール22A,22Bから垂下したループ36の側面を押圧して、図5で示した構成の押圧ロール55と同様にしてストリップ12がロール間隙27から垂直下方に動くようにしたものである。
【0033】各フロータパッド56は、一対の気体噴流ノズル58を形成するパッド本体57で構成され、気体噴流ノズル58により2つの気体カーテン噴流59がループ36のストリップに当てられる。パッド本体57には1つ又は複数のマニホールド室が形成されて、供給管61から気体を受けて気体噴流ノズル58へと送給する。気体は、窒素等の適宜の不活性気体とすることができる。2つのフロータパッド56を共通フレーム(図示せず)に取付けて、2つ一緒にロール間隙27下方の位置へと動かすことができる。
【0034】図6に示したタイプのフロータパッドは、従来は、アメリカ特許第5,254,166号に充分に開示されているように、被覆浴から出てきた移動するストリップから余分の液体被覆を取除くのに使われており、その構成及び作動の詳細はアメリカ特許第5,254,166号に比較的詳細に示されている。本発明による用途では、フロータパッドは双ロール鋳造装置を出てきたストリップの路を制御し、且つ、ノズルから出る気体を適宜制御することによりストリップの冷却制御を行うという二重の目的を提供する。
【0035】ロール間隙から出てくる新たに形成されたストリップの送給に影響を及ぼす、以上に示したストリップ鋳造方法及び装置は単に例示としてのみ開示してあり、種々改変し得る。例えば、図6に示した実施の形態では、ループ36内側に単一のフロータパッド56を設けて、外側のフロータパッドを省略することが場合によっては可能である。本発明によりストリップをロール表面接線方向でロール間隙から出すようにするために種々の装置形態を発案することができ、それらの改変例も本発明の範囲内である。
【0036】
【発明の効果】上記した本発明の金属ストリップ連続鋳造方法及び装置によれば、ループ懸垂角に合わせるためにストリップを曲げる必要をほとんどなくすことができるので、ロール間隙直下の域でストリップに生じる横割れを大幅に減少させることができるという優れた効果を奏し得る。




 

 


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