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発明の名称 圧力スイング吸着式窒素ガス発生装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平10−5522
公開日 平成10年(1998)1月13日
出願番号 特願平8−186702
出願日 平成8年(1996)6月26日
代理人
発明者 木下 龍生
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 少なくとも2塔以上の吸着塔に窒素を含む混合ガスを供給し、高圧吸着行程と低圧再生行程とを各吸着塔で交互に繰り返し、窒素ガスを分離する圧力スイング吸着(Pressure Swing Adsorption:PSA)式窒素ガス発生装置において、(a)2.5kgf/cm2 ・Gの加圧下での単成分吸着を行った際の1分後の酸素吸着量が24.0〜30.0mg/g,窒素吸着量が6.0〜12.0mg/gで、且つ、1分後の窒素に対する酸素の吸着量が2.0〜5.0である吸着剤を用いること、(b)吸着塔1塔当たりの有効容積が、原料空気の平均供給量に対して0.10〜0.050L・min/NLであり、且つ、製品窒素ガスの平均取出量が原料空気の平均供給量当たり、0.15〜0.45であること、(c)吸脱着操作サイクルとして、吸着、均圧、再生の各工程を含み、各塔の吸着行程が40〜120秒であること、を特徴とする圧力スイング吸着式窒素ガス発生装置。
【請求項2】 請求項1記載の圧力スイング吸着式窒素ガス発生装置と、該装置より加熱室内に窒素ガスを供給する窒素ガス供給手段と、被はんだ付け部材の搬入口および搬出口でのガスの出入りを制御して加熱室内の窒素ガス濃度を保持する窒素ガス供給手段とを備えることを特徴とする自動はんだ付け装置。
【請求項3】 窒素ガス濃度の保持手段が、被はんだ付け部材の搬入口および搬出口に設けた窒素ガスカーテンであることを特徴とする請求項2記載の自動はんだ付け装置。
【請求項4】 加熱室内部の酸素濃度を検知し、それに対応して圧力スイング吸着式窒素ガス発生装置からの窒素ガス流入量を自動制御し、加熱室内部の窒素ガス濃度を所定濃度に保つ窒素ガス自動濃度保持手段をさらに設けたことを特徴とする請求項2記載の自動はんだ付け装置。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、吸着剤の選択的吸着特性を利用して、窒素を含む混合ガスより高濃度の窒素ガスを分離する装置と、それを用いた自動はんだ付け装置に関する。
【0002】
【従来の技術】工業用窒素ガスは、金属の熱処理、半導体の製造、化学プラントの防爆シールなどに幅広く利用され、新たな利用分野も広がりつつある。大気中で行っていたはんだ付け工程を、窒素雰囲気下で低フラックスペーストを使用して実施することによりプリント基板やはんだの酸化を防止し、後工程のフロン洗浄工程を省略することが知られている。そのため、電子機器、電気製品等に使用されるプリント基板等に電子部品を表面実装する自動はんだ付け装置にも工業用窒素ガスは利用され、従来の大気中で行っていたはんだ付け工程を窒素雰囲気下で低フラックスペーストを使用して実施している。
【0003】一方、公知の窒素ガス供給手段としては、窒素ガスボンベ、液体窒素タンク、PSA式窒素ガス発生装置、膜式窒素ガス発生装置、燃焼式窒素ガス発生装置等が知られている。この内、液体窒素タンクは、高純度の窒素(99.999容積%以上)を容易に供給できるが、低温貯蔵容器および蒸発設備等を設ける必要があるため、設備が大きくなり設備コストが高く、保守点検等が煩わしい等の欠点がある。また、窒素ガスボンベでも、コスト高で、ボンベ交換が煩わしい等の欠点がある。燃焼式窒素ガス発生装置は、バーナーで灯油や重油を高温度(1000℃付近)で燃焼させて酸素含有濃度の低い窒素ガスを発生させる装置であるが、高温度で燃焼させるため窒素酸化物の発生を避けることができない、火気を取り扱うので安全上特別の注意が必要となる、などの問題がある。更に、膜式窒素ガス発生装置は、簡便ではあるが、高純度の窒素ガスの発生が困難であるという欠点がある。このため、最近の傾向として、自動はんだ付け装置用の窒素ガス発生装置として、PSA式窒素ガス発生装置が注目されている。
【0004】かかるPSA式窒素ガス発生装置は、例えば特公昭54−17595号公報に開示された如く、分子ふるい炭素等の吸着剤を充填した吸着塔に原料ガスを加圧下で送入し、酸素を選択的に吸着させ、窒素ガスを分離できるものである。このPSA式窒素ガス分離法は、深冷分離法に比較して装置が、小型となり、操作が簡便で、無人連続運転が可能などの利点が注目され、装置のより一層の小型化や発生窒素ガスの純度向上、動力原単位の向上を意図した種々の改良が試みられてきた。
【0005】そして、PSA式窒素ガス発生装置の改良としては、種々の提案が行われており、例えば特開平1−56113号公報では、上下均圧の方法に関する改善が提案されている。
【0006】また、吸着剤の改良も試みられ、例えば、従来は天然原料を出発物質として、煩雑な工程により炭素表面のミクロ孔構造を制御することにより製造されてきた(特公昭52−18675号公報)が、特公平6−20546号公報では、合成高分子を主原料とし、簡便なプロセスにより均質性に優れた分子ふるい炭素の得られることが提案されている。
【0007】また、特開平6−154595号公報では、全体の80容積%(以降の%は、特に断らないかぎり容量%とする)以上が外径0.8〜1.8mmの円柱状または球状の最適な粒子形状を有する分離性能の優れた圧力スイング吸着式窒素ガス発生装置用分子ふるい炭素が提案されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】従来のPSA式窒素ガス発生装置においては、吸着剤の分離特性が限定されていたことや、吸着塔サイズ,操作条件等の選定が不適切であり、上記の如き操作法の工夫、吸着剤の改良にも関わらず発生窒素ガスの到達純度や製品窒素ガスの収率は未だ不十分であり、装置の小型化も未だ不十分な状態である。また、自動はんだ付け装置の気密性も悪いことから自動はんだ付け装置に必要な窒素ガス流入量も多くなり、これを供給するPSA式窒素ガス発生装置を、自動はんだ付け装置内へ組み込むことは不可能で、もっぱら自動はんだ付け装置とは別に設置して使用されている。その為、設置スペースが大きくなる、取り扱いが煩雑になる等の不具合が生じているのが現状である。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記既存の諸問題を解決すべく鋭意研究を続けた結果、本発明を完成させたものであり、その目的とするところは、所定の特性の吸着剤を使用し、吸着塔容積を小さくし、所定の操作条件と組み合わすことにより、コンパクトで高性能なPSA式窒素ガス発生装置とし、従来不可能であった自動はんだ付け装置内への組み込みを可能にするものである。また、もう一つの目的は、従来の自動はんだ付け装置を改良することにより内蔵したPSA式窒素ガス発生装置より発生する窒素ガスの必要量を最小限にとめ、効果的に活用することにより、少量の窒素ガスで良好な自動はんだ付けを可能にするものである。
【0010】本発明の目的は、以下の手段で達成しうる。少なくとも2塔以上の吸着塔に窒素を含む混合ガスを供給し、高圧吸着行程と低圧再生行程とを各吸着塔で交互に繰り返し、窒素ガスを分離する圧力スイング吸着(Pressure Swing Adsorption:PSA)式窒素ガス発生装置において、(a)2.5kgf/cm2 ・Gの加圧下での単成分吸着を行った際の1分後の酸素吸着量が24.0〜30.0mg/g,窒素吸着量が6.0〜12.0mg/gで、且つ、1分後の窒素に対する酸素の吸着量が2.0〜5.0である吸着剤を用いること、(b)吸着塔1塔当たりの有効容積が、原料空気の平均供給量に対して0.10〜0.050L・min/NLであり、且つ、製品窒素ガスの平均取出量が原料空気の平均供給量当たり、0.15〜0.45であること、(c)吸脱着操作サイクルとして、吸着、均圧、再生の各工程を含み、各塔の吸着行程が40〜120秒であることを特徴とする圧力スイング吸着式窒素ガス発生装置を用いることで、さらには、該装置と、該装置より加熱室内に窒素ガスを供給する窒素ガス供給手段と、被はんだ付け部剤の搬入口および搬出口でのガスの出入りを制御して加熱室内の窒素ガス濃度の低下を防止する機構を備えることを特徴とする自動はんだ付け装置により達成される。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の窒素ガス発生装置に用いる分子ふるい炭素は2.5kgf/cm2 ・Gの加圧下での単成分吸着を行った際の1分後の酸素吸着量が24.0〜30.0mg/g,好ましくは25.0〜29.0mg/g,最も好ましくは26.0〜28.0mg/gで、1分後の窒素吸着量が6.0〜12.0mg/g、好ましくは6.0〜11.0mg/g,最も好ましくは6.5〜10.0mg/g,で、且つ、一分後の窒素当たりの酸素の吸着量が2.0〜5.0、好ましくは2.3〜4.8,最も好ましくは2.6〜4.3である。酸素吸着量が24.0mg/g以下の場合には、酸素吸着容量の不足のために実用的な酸素、窒素分離性能を得ることが出来ない。また、酸素吸着量が30.0mg/gを越える場合には、窒素吸着量も12.0mg/g以上となり分離性能が低下して好ましくない。更に、窒素吸着量が6mg/g以下の場合には、酸素の吸着速度が遅くなり過ぎ、単位時間当たりに取り出せる窒素ガス量が少なくなり好ましくない。
【0012】本発明に用いる分子ふるい炭素は、上記特性を備えていれば良くその原料や製造法等について特に制限するものではないが、特に、特公平6−20546号等に記載したフェノール樹脂微粉末、熱硬化樹脂溶液及び高分子バインダーを主原料として製造した分子ふるい炭素を吸着剤として用いた場合に最も好ましい結果がえられる。
【0013】この分子ふるい炭素の製造法の一例は以下の如くである。即ち、粒径1〜160μmの球状熱硬化性フェノール樹脂の粉末100重量部当り、フェノール樹脂またはメラミン樹脂よりなる熱硬化性樹脂の溶液を固形分として5〜60重量部、さらにポリビニルアルコールおよび水溶性又は水膨潤性セルロ一ス誘導体から運ばれる高分子バインダーを1〜30重量部混合して均一とし、この混合物を円柱状または球状粒状物に成形する。そして、この粒状物を非酸化性雰囲気下、500〜1100℃の範囲の温度で、加熱処理して炭化し、粒状分子ふるい炭素とする。この分子ふるい炭素は、好ましくは、多数の球状炭素粒子が粒径2〜80μmを有し、好ましくは多数の炭素粒子の間の連続通路の平均値径は0.1〜20μmである。
【0014】この分子ふるい炭素は、多数の炭素粒子の夫々が、粒子間の通路に還通する多数の細孔を有する。この多数の細孔の存在が分子ふるい炭素の選択吸着性の発現に大きく寄与している。多数の炭素粒子の中の該細孔は2.8〜5.0Å程度の平均直径を有する。
【0015】また、該細孔の占める容積は分子ふるい炭素の重量1g当り好ましくは0.1〜0.7ccであり、より好ましくは0.15〜0.5ccであり、さらに好ましくは0.2〜0.4ccである。該分子ふるい炭素は、組成上の特徴として、少なくとも85重量%の炭素含有率を有し、好ましくは少なくとも90重量%の炭素含有率を有する。また、該分子ふるい炭素は、気孔率が好ましくは25〜50容積%であり、より好ましくは30〜45容積%である。また、嵩密度が好ましくは0.7〜1.2g/ccであり、より好ましくは0.8〜1.1g/ccである。
【0016】該分子ふるい炭素は、例えば直径0.1〜12mm,長さ1〜10mm程度の円柱伏、あるいは直径0.1〜10mm程度の球伏の形態で提供され、その充墳密度は通常0.5〜0.75g/cm2 であり、好ましくは0.60〜0.70g/cm2 である。
【0017】本発明においては2.5kgf/cm2 ・Gの加圧下での単成分吸着を行った際の1分後の酸素吸着が24.0〜30.0mg/g、窒素吸着量が6.0〜12.0mg/gで、且つ、1分後の窒素当たりの酸素の吸着量比が2.0〜5.0である吸着剤をPSA式窒素ガス発生装置の構成および操作条件を組み合わせることにより、高純度の窒素ガスを極めて効率よく分離することが可能となり、従来の装置に比較してコンパクトで高性能な装置とすることが出来る。即ち、少なくとも2塔以上の吸着塔を有するPSA式窒素ガス発生装置において、吸着塔1塔当たりの有効容積Lを、原料ガスの平均供給量NL/minに対して0.10〜0.050L・min/NLとし、且つ、製品窒素ガスの平均取出量NL/minが原料空気の平均供給量NL/minに対して、0.15〜0.45となるように設定し、吸脱着操作サイクルとして、吸着、均圧、再生の各工程を含みかつ、各塔の吸着行程が40〜120秒とする装置構成及び操作条件とすることによりコンパクトな装置で所定の濃度の窒素ガスを効率よく発生させることが出来る。
【0018】本発明のPSA式窒素ガス発生装置は、通常、吸着剤を充填した2塔以上の吸着塔、貯留槽及びこれらの構成要素を連結する配管及びガスの流れを制御するための自動弁とその制御系、流量調整計及びガス濃度分析計などから構成され、空気圧縮機などの原料空気供給装置を付帯設備としている。原料ガス供給量に対して吸着塔有効容積を小さくすると、吸着剤単位重量当たりの処理ガス量が増加するために、吸着剤のガス吸着速度を大きくする必要がある。通常、酸素吸着速度を大きくすると、窒素の吸着速度も大きくなり酸素・窒素分離能が低下する。本発明においては、吸着剤の吸着特性と原料ガス供給量、吸着塔容積を上記所定の範囲に設定することによりコンパクトで高効率の装置とすることが可能であることを見いだしたものである。
【0019】本発明の窒素ガス発生装置においては、上記装置構成において吸着塔1塔当たりの有効容積が、原料ガスの平均供給量に対して0.10〜0.050L・min/NL、好ましくは0.09〜0.060L・min/NL、最も好ましくは0.08〜0.060L・min/NLであり、且つ、原料空気の平均供給量当たり製品窒素ガスの平均取出量が0.15〜0.45、好ましくは0.20〜0.44、最も好ましくは0.25〜0.43である。
【0020】また、通常、得られる製品窒素ガスの純度は、吸着工程、再生工程の時間および塔内圧力等により変動するが、製品窒素ガス取出量に対し、吸着塔容積が小さい場合には、吸着塔容量当りの生産性が向上し、製品単位量当りの動力消費量即ち動力原単位も少なくて済むが、製品の窒素純度が低下する傾向にある。本発明においては、吸着剤特性の設定と吸着塔容積、操作条件の選定により、窒素純度(N2 +Ar)99〜99.999容積%の範囲の製品ガスを効率的に得ることが可能である。
【0021】本発明の上述の如き構成のPSA式窒素ガス発生装置の構成を図1に基づいて具体的に説明する。(1)はPSA式窒素ガス発生装置、(3)は該PSA式窒素ガス発生装置に原料空気を供給する空気圧縮機、(2)は原料空気を除湿する除湿機、(4)は発生した窒素ガスを貯留する貯留する貯留層、(16)は後に述べる自動はんだ付け装置に連結する配管、(14)は窒素ガスの圧力を調整する圧力設定器、(15)は窒素ガスの流量を調整する取り出し量設定器である。上記PSA式窒素ガス発生装置(1)は、吸着塔(6),(6a)と、配管(5),(5a),(9),(9a),(11),(12),(17)と、 自動弁(7),(7a),(8),(8a),(10),(10a),(13),(13a),(18)からなる。
【0022】次に作動状態について説明すると、空気圧縮機(3)により供給された原料空気は、必要ならば除湿器(2)で除湿した後、自動弁(8)又は(8a)を通して一方の吸着塔(6)に供給される。例えば、一方の吸着塔(6)が吸着工程の場合には、この吸着塔(6)に原料空気が供給され、他方の吸着塔(6a)は再生工程となる。吸着工程にある吸着塔の塔内圧力は通常3〜9.9kgf/cm2 ・G、好ましくは4〜9.5kgf/cm2 ・G、最も好ましくは5〜8.5kgf/cm2 ・Gである。また、吸着塔(6a)の再生は、通常大気開放または真空ポンプによる減圧再生により実施されるので、再生工程にある吸着塔(6a)の内圧は、大気圧または100torr以下程度にまで低下する。図1には、大気圧再生の場合を例示してある。また、図1は、配管(17)、自動弁(18)により貯留槽(4)より窒素富化ガスを強制的に還流する工程が含まれる場合の例示であるが、この配管(17)、自動弁(18)がなく、吸着塔(6),(6a)と貯留槽(4)の圧力バランスの結果として、配管(11),(9),(9a)、自動弁(10),(10a)を通じて還流が自動的に起こる場合もある。
【0023】また再生工程では、貯留槽(4)内の窒素富化ガスを逆流して吸着塔(6a)内を洗浄するか、或いは吸着工程の吸着塔(6)から取り出される製品窒素ガスの一部を再生工程の吸着塔(6a)に流して、吸着塔内を洗浄するいわゆるパージ法を採用してもよい。次に吸着工程の終了した吸着塔(6)と再生工程の終了した吸着塔(6a)は、吸着塔製品ガス取出側または、吸着塔原料ガス送入側あるいは、吸着塔製品ガス取出側と原料ガス送入側とで連結し、吸着工程の終了した吸着塔(6)内に存在する混合ガスの一定量を再生工程の終了した吸着塔(6a)に移動させる所謂均圧工程に移る。通常吸着塔製品ガス取出側を連結した場合を塔頂均圧、吸着塔製品ガス取出側どうし及び製品ガス送入側どうしを連結した場合を上下均圧、吸着塔製品ガス取出側と製品ガス送入側とを連結した場合をクロス均圧と呼んでいるが、これらの均圧方法あるいは、その他の均圧方法も含め均圧工程を実施することにより装置効率を高めることが出来る。
【0024】均圧工程の終了後、貯留槽(4)より窒素富化ガスを配管(17)および自動弁(18)により強制的に吸着塔(6a)に還流させてもよいが、この工程は、省略することも可能である。強制的な還流工程が行なわれない場合、あるいは、強制的な還流量が吸着塔(6a)と貯留槽(4)の完全な圧カバランスに到達するに至らない程度に少ない場合には、次の吸着塔(6a)の吸着工程初期に、吸着塔(6a)内の圧カが貯留槽内(4)の内圧より低いことにより自動的に還流がおこる。この自動的な還流は、吸着塔(6a)への原料空気の送入及び貯留槽(4)からの窒素富化ガスの還流により吸着塔(6a)の内圧が上昇し、貯留槽(4)と圧カがバランスすることにより自動的に停止し、吸着塔(6a)より貯留槽(4)への窒素富化ガスの取出しに移行していく。この吸着塔(6a)の吸着工程の間、吸着塔(6)は再生工程にある。そして吸着工程の終了した吸着塔(6a)と再生工程終了した吸着塔(6)は連結され、均圧工程に移る。この様にして、吸着−均圧−再生(洗浄)−均圧−(還流)の工程が順次繰り返される。
【0025】上記の本発明のPSAサイクルに於て吸着工程の時間は40〜140秒、好ましくは50〜100秒、最も好ましくは60〜90秒である。吸着時間が短すぎあるいは長すぎる場合には、製品窒素ガスの純度が低下して好ましくない。また、その他の工程については、その長さを特に限定するものではないが、通常均圧は0.1〜10秒程度、還流も0.1〜10秒程度であり、パージ工程及び再生工程の長さは吸着工程との兼ね合いにより自動的に決まってくる。
【0026】2.5kgf/cm2 ・Gの加圧下での単成分吸着を行った際の1分後の酸素吸着が24.0〜30.0mg/g,窒素吸着量が6.0〜12.0mg/gで、且つ、1分後の窒素に対する酸素の吸着量比が2.0〜5.0である吸着剤を用い、特定の装置構成と操作条件を採用することにより、コンパクトになった上記のPSA式窒素ガス発生装置は、自動はんだ付け装置に内蔵することが可能となる。また、自動はんだ付け装置構造の改良を組み合わせることにより、窒素ガスの必要量を最小限に留め、効率よく活用し、良好な作業性の確保が可能となる。
【0027】PSA式窒素ガス発生装置を内蔵する自動はんだ付け装置の改良としては、被はんだ付け部材の搬入口および搬出口でのガスの出入りを制御して加熱室内の窒素ガス濃度の低下を防止する窒素ガス濃度低下防止機構を備えることが最も効果的である。この窒素ガス濃度低下防止機構としては、特に自動はんだ付け装置の被はんだ付け部材の搬入口および搬出口にガスカーテンを備えることが効果的であり、それにより、加熱室内への大気の流入を制御することができる。また、自動はんだ付け装置の加熱室内部の酸素濃度を検知し、それに対応してPSA式窒素ガス発生装置からの窒素ガス流入量を自動制御し、加熱室内部の窒素ガス濃度を所定濃度に保つ窒素ガス自動濃度保持機構を設けることにより、より安定的に歩留まり良くはんだ付けを実施することが出来る。
【0028】例えば、電子部品の製造において用いられる自動はんだ付け装置には、プリント基板に形成された銅箔等の回路パターンの電極部に電子部品を装着した後、溶融はんだと接触させるフロー式と、はんだとフラックスを混合したクリームはんだの上に電子部品を載せて熱処理するリフロー式等があり、本発明はどちらの方式にも適用可能であるがここでは、実施態様の一例として図2のリフロー式について説明する。図2に例示の自動はんだ付け装置においては、PSA式窒素ガス発生装置を内蔵し、該装置より加熱室内に窒素ガスを供給する。また、加熱室内の窒素ガス濃度の低下を防止する窒素ガス濃度低下防止機構として、被はんだ付け部剤の搬入口および搬出口にガスカーテンを備え、搬入口および搬出口でのガスの出入りを制御して加熱室内への大気の流入を制御できる。更に、自動はんだ付け装置の加熱室内部の酸素濃度を検知し、それに対応してPSA式窒素ガス発生装置からの窒素ガス流入量を自動制御し、加熱室内部の窒素ガス濃度を所定濃度に保つ窒素ガス自動濃度保持機構を有している。
【0029】以下自動はんだ付け装置の構成を図2に基づいて具体的に説明する。(1)は窒素ガス発生装置部であり、図1で説明したPSA式窒素ガス発生装置である。リフロー装置部は、被はんだ付け部材である電子部品(104)を搭載したプリント基板(105)を搬入するコンベア(106)、コンベア(107)、電子部品(104)を搭載したプリント基板(105)を搬出するコンベア(108)と、4つの加熱室である予備加熱室(110)、予備加熱室(111)、リフローはんだ付け室(112)、徐冷室(113)、各室を分割する隔壁(123),(124),(125)からなる。各加熱室内部には、ヒーター(118),(119),(120)、ファン(126),(127),(128),(129)、ノズル部(114),(115),(116),(117)が設置してあり、ノズル部(114),(115),(116),(117)は自動はんだ付け装置に連絡する配管(16)に接続されている。そして、ノズル部(114),(115),(116),(117)には窒素ガス噴出用ノズル、窒素ガス自動流量制御器、自動圧力調節器、開閉弁および加熱室内圧力測定用圧力センサー等が設置されている。
【0030】次に、窒素ガス発生装置(1)とはんだ付け装置内部の加熱室(110),(111),(112),(113)等の作動状態について説明する。窒素発生装置部(1)で、空気圧縮機(3)より供給された圧縮空気を用いて製造された窒素ガスは貯留槽(4)に一旦貯留され、圧力設定器(14)および取出量設定器(15)により調節され、自動はんだ付け装置に連結する配管(16)を介し、ノズル部(114),(115),(116),(117)より各加熱室(110),(111),(112),(113)に供給される。
【0031】自動はんだ付け装置部の加熱室は、隔壁(123),(124),(125)によって、互いに独立して構成された予備加熱室(110)、予備加熱室(111)、はんだ付け室(112)、徐冷室(113)に分割されている。装置の運転に当たっては、例えば予備加熱室(110)内をヒーター(118)により約150℃に、予備加熱室(111)内をヒーター(119)により約180℃、リフローはんだ付け室(112)内ヒーター(120)によりを約250℃に、また徐冷室(113)内を約150℃となるように加熱制御し、搬入用コンベアー(106)に積載された電子部品(104)を搭載したプリント基板(105)を搬送しながら予備加熱室(110),(111)で予備加熱した後に、リフローはんだ付け室(112)で急速にはんだ付け温度にまで加熱してはんだ付けをし、徐冷室(113)で徐々に冷却して搬出コンベアー(108)から搬出する。ファン(126),(127),(128),(129)は各加熱室内に充満する加熱された窒素ガス等の雰囲気ガスを強制循環させる為のものであって、予備加熱室(110),(111)、はんだ付け室(112)、徐冷室(113)に夫々配置されたモーターによって駆動されるようになっている。
【0032】窒素ガス発生装置の設置箇所は、自動はんだ付け装置内部であれば特に制限はなく、自動はんだ付け装置下部,側面,前面および裏面等に内蔵することができる。例えば、自動はんだ付け装置がコンパクトになるように、PSA式窒素ガス発生装置の吸着塔2塔を、吸着塔1塔は右側面、もう1塔は左側面に配置し、貯留槽およびその他の部品等を下部に設置することも可能である。窒素ガス発生装置部、特に吸着塔および制御機器等は、通常、周囲温度5〜45℃、好ましくは10〜35℃、最も好ましくは20〜30℃に保持される。そのため、自動はんだ付け装置の加熱部等からの伝熱、外気温度、周囲の蓄熱などの影響を受けないように断熱材、保温材等を要所に取り付けたり、冷却ファン、冷房装置、エアーコンディショナーなどの空調設備を設けることが好ましい。
【0033】高純度窒素ガス発生装置の内蔵に際し、吸着塔および貯留槽(4)の形状および配置については特に限定するものではない。例えば、吸着塔形状は、I字型、L字型、U字型、およびV字型等、特に制限するものではないが、最も好ましくは通常の円筒、縦型であるI字型である。吸着塔の配置としては、吸着剤遍在によるガスのチャネリングが起きにくい縦型配置が最も好ましいが、横配置、傾斜配置等も可能である。傾斜型については水平面に対して吸着塔の角度を、特に指定するものではない。原料空気は、下部からを供給し、上部より窒素ガスを取り出す方法が最も一般的であるが、吸着塔形状等により最適な原料ガス供給および取出方法を、適宜選択すればよい。
【0034】PSA窒素ガス発生装置を小型化し、自動はんだ付け装置に内蔵するには、該自動はんだ付け装置の空きスペースを利用する必要があり、実用面を考慮すると、1塔の吸着塔容積は、100L程度以下であることが好ましい。I字型吸着塔の場合では、外径350mm程度以下、好ましくは、300mm程度以下、高さは1200mm程度以下、好ましくは1000mm程度以下、最も好ましくは900mm程度以下である【0035】吸着塔内部の未充填空間は、圧力スイング吸着による吸着剤の振動により、吸着剤の摩耗および粉化を起こし、発生窒素ガスの純度に悪影響を及ぼす原因となる。したがって、吸着塔内部の未充填空間を極力少なくし、吸着材が吸着塔内部で振動しないようにする必要がある。
【0036】次に、自動はんだ付け装置に内蔵した窒素ガス発生装置部(1)より加熱室内に窒素ガスを供給すると窒素ガス供給機構と、被はんだ付け部材の搬入出口でのガスの出入りを制御して加熱室内の窒素ガス濃度の低下を防止する窒素ガス濃度低下防止機構について説明する。
【0037】隔壁(123),(124),(125)によって予備加熱室(110)、予備加熱室(111)、リフローはんだ付け室(112)、徐冷室(113)は、分割されているので、各室内での雰囲気ガス拡散が容易となる一方で、各室間での雰囲気ガス移動は抑制されている。また、各室間の熱影響を低減し、加熱管理を容易に行うことが出来る。
【0038】窒素ガス供給機構は、ノズル部(114),(117)に設置された加熱室内圧力測定センサーにより加熱室(110),(113)内部の圧力を測定し、絶えず検出信号を自動はんだ付け装置の制御部に送り、加熱室内部雰囲気が、大気圧よりやや高くなる様、ノズル部(114),(115),(116),(117)により適量の窒素ガスを供給する。予備加熱室(110),(111)からはんだ付け室(112)に向かって次第に高温となるように温度が管理されており、高温部においてはガス密度が薄く、低温部においてはガス密度が濃くなる為に、雰囲気ガスは、ガス密度の濃い低温部から薄い高温部に向かう流れを生じるが、大気圧以上に加圧された加熱室内の窒素雰囲気ガスは、搬出口において少しずつ上昇気流として排出される。
【0039】上記の加熱室内の圧力制御による大気の漏れ込み防止に加え、更に搬入口および搬出口に窒素ガス濃度低下防止機構としてガスカーテン(121),(122)を設け、窒素雰囲気ガスの出入りを制限することが出来る。電子部品(104)を搭載したプリント基板(105)が予備加熱室(110)に搬入される際、または電子部品(104)がはんだ付けされたプリント基板(5)が除冷室(113)から搬出される際に持ち込まれる大気は、低温(室温)の重い空気であるために侵入しようとするが搬入口、搬出口より排出する窒素雰囲気ガスに遮断されて加熱室内部への侵入はほぼ阻止される。プリント基板の大形化により大気が持ち込まれやすくなるが、ガスカーテンにより大気侵入を防止し、大気侵入による加熱室内の窒素ガス濃度の低下を防止することができる。
【0040】搬入口および搬出口ガスカーテン用ノズル部(121),(122)には、噴出用ノズル、自動圧力設定器および自動流量設定器を配置しており、予備加熱室(110)と、徐冷室(113)内部より外部に向けて、一定の圧力、一定の流量で噴出している。図2では搬入口および搬出口の上部に設置してあるが、下方または両方に設置しても良い。更に、大気漏れ込みを阻止するために、搬入口および搬出口の外表面上部または下部、好ましくは下部に、吸引口または吸引装置等を設置し、強制的に搬入口および搬出口付近の大気および排出される窒素雰囲気ガスを吸引することにより、排出される窒素雰囲気ガスに大気を巻き込んで吸引することにより、更に漏れ込みを防止することができる。また、搬入出コンベアー(106)と搬出コンベアー(108)を加熱室内にあるコンベアー(107)より少し低く設置することでも効果が上がる。
【0041】次に、自動はんだ付け装置の加熱室内部の酸素濃度を検知し、それに対応して窒素ガス発生装置部(1)からの窒素ガス流入量を自動制御し加熱室内部の窒素ガス濃度を所定の濃度に保つ窒素ガス自動濃度保持機構について図2を用いて説明する。加熱室(112)の雰囲気ガスを雰囲気ガス吸入口(130)より吸引し、雰囲気ガス送気路パイプ(131)を介して吸入し、加熱室内雰囲気ガス測定用酸素濃度計(132)で酸素濃度を測定する。
【0042】自動はんだ付け装置が定常状態で運転している時に、加熱室(112)内雰囲気ガスの酸素濃度値は、加熱室内雰囲気ガス測定用濃度系(132)で測定され、はんだ付け装置の運転状況を管理する制御部に絶えず検出信号として送られ、加熱室(112)内部の酸素濃度が所定濃度の一定値になるように、ノズル部(114),(115),(116),(117)内の流量設定器により窒素ガス供給量を自動調節する。
【0043】尚、図2においては加熱室内雰囲気ガス測定用酸素濃度計(132)を1カ所および加熱室内圧力測定センサーをノズル部(114),(117)の2カ所に設置したが、酸素濃度計および圧力測定センサーを各室に設置し、各室を更に細かく濃度管理および圧力管理しても良い。
【0044】上記、自動はんだ付け装置の加熱室では、加熱室内の高濃度窒素ガス雰囲気が、はんだボールの生成を抑えるためには、酸素濃度が少なくとも1.0容量%以下、好ましくは0.3容量%以下、最も好ましくは0.02容量%以下の窒素ガス雰囲気が必要である。自動はんだ付け装置の加熱室内の雰囲気窒素ガス濃度を上記範囲内に保持するには、PSA式窒素ガス発生装置の窒素ガス発生量は、通常8〜20Nm3 /H、好ましくは10〜18Nm3 /H、最も好ましくは12〜16Nm3 /Hである。 またその窒素純度は99〜99.999容量%、好ましくは99.7〜99.993容量%、最も好ましくは99.98〜99.995容量%である。
【0045】
【実施例】以下に実施例を挙げて、本発明を具体的に説明する。なお本発明に用いた測定法をまとめて示すと次の通りである。
(1) 細孔容積、細孔径分布の測定:本発明の分子ふるい炭素の細孔容積及び細孔径分布は、細孔直径60Å〜500μmの範囲の細孔については、ポロシメーターによる水銀圧入法(島津製作所製,ボアサイザー9310)により測定した。また、細孔直径60Å以下の細孔については、窒素ガスの吸着等温線により、下記のいわゆるケルビン式により求めた。
【数1】

P :吸着ガスが細孔に吸着するときの飽和蒸気圧、Po:常態での吸着ガスの飽和蒸気圧、γ :表面張力、V :液体窒素の1分子体積、R :ガス定数、T :絶対温度、γK:細孔のケルビン半径、細孔のケルビン半径に対する補正は、Cranston−Inkley法によりおこなった。
(2) 酸素及び窒素の1分後の吸着量及び平衡吸着量の測定:本発明に用いる分子ふるい炭素の酸素・窒素の吸着量を図3に示す吸着特性測定装置により測定した。
【0046】図3において、(201)は真空ポンプ、(204)は試料室、(205)は調整室、(206),(207)は圧力センサー、(209)は記録計、(210)は圧力計、(214),(215)はガスレギュレータ、(216)は窒素ボンベ、(217)は酸素ボンベ、(202),(203),(208),(211),(212),(213)はバルブであり、226.9mlの試料室(204)に約3gの試料を入れ、バルブ(211)、(208)を閉じ、バルブ(202)、(203)を開けて30分間脱気した後バルブ(202)、(203)を閉じ、バルブ(211)を開けて231.7mlの調整室(205)内に酸素ガスボンベ(217)より酸素ガスまたは窒素ガスボンベ(216)より窒素ガスを送り込み、設定圧になったところでバルブ(211)を閉じ、バルブ(203)を開け所定時間における内部圧力の変化を測定して、酸素および窒素の各々の吸着量の経時変化を測定し、吸着開始1分後の酸素吸着量、窒素吸着量を求めた。測定は測定開始1分後の吸着塔内圧が2.5kgf/cm2 ・Gより大または小となる点、数点が測定できる様、初期設定圧を変えて測定し、それより2.5kgf/cm2 ・Gにおける酸素および窒素の1分後の吸着量を求めた。
【0047】(実施例1)平均粒径20μmの球状フェノール樹脂10kgを計量し、更に該球状フェノール樹脂粉末100重量部に対し、水溶性メラミン樹脂(住友化学株式会社製,スミテックスレジンM−3,固形分濃度80重量%)を固形分の量で5重量部、重合度1700けん化度88%のポリビニルアルコール4重量部、馬鈴薯澱粉20重量部、クレオソート20重量部(住金化工株式会社製)、界面活性剤9重量部および水3.5重量部を計量した。
【0048】上記原料のうちポリビニルアルコールを温水で20重量%の水溶液となるように溶解し、このポリビニルアルコール水溶液に水溶性メラミン樹脂、馬鈴薯澱粉、クレオソート、界面活性剤および水を加えニ一ダ一で10分間混合した。その後球状フェノール樹脂を加えて更に10分間混合した。この混合組成物を二軸押出造粒機(不二パウダル(株)製,ペレッタダブル,EXDF−100型)で押出し、平均粒子径が1.3mmφ×5mmLの粒状体を造粒した。該造粒体を80℃で24時間熱処理し、分子ふるい炭素前駆体組成物を得た。該前駆体組成物は前配作業くり返しにより約2100kg作製した。
【0049】この前駆体組成物を、それぞれ有効寸法750mmφ×400mmLの連続式ロ一タリーキルンに入れ、窒素雰囲気下、滞留4時間、最高温度690℃,740℃,800℃の3種類に変化させて炭化し、平均粒子径1.0mmφ×4mmLのペレット状分子ふるい炭素を各300kg製造した。最高温度を変化させた3種類の分子ふるい炭素A,B,Cは、2.5kgf/cm2 ・G加圧下で1分後の酸素吸着量および窒素吸着量を測定し、1分後の酸素/窒素の吸着容量比を算出した結果、表1に示した吸着性能の分子ふるい炭素であった。
【0050】
【表1】

【0051】図1に示す貯留槽及び原料空気圧縮機、除湿機及びそれらを連結する配管および自動弁よりなるPSA実験装置において、吸着塔容積84.0Lを用い、吸着塔容積/供給量が0.08になる空気量を圧力8.5kgf/cm2 ・Gで一定量供給し、純度を99.9容量%となるように取出量を調節しながら、PSA実験を行った。
【0052】本実施例では、貯留槽内容積は吸着塔容積の90容量%、即ち、75.6Lとした。また、表2に示す操作サイクル及び操作時間で運転した。また、再生は大気圧再生とし、再生工程中の吸着塔を製品窒素ガスの一部を用いて洗浄するパージ工程を採用し、パージ流量は20NL/minとした。上記運転条件での窒素純度の結果を表3に示す。
【0053】
【表2】

【0054】
【表3】

【0055】試料Bは、酸素吸着量、窒素吸着量、窒素に対する酸素の吸着量比が適切なので、酸素・窒素分離性能が良く、本発明のPSA式窒素ガス発生装置の構成および操作条件により、効率よく純度99.9容量%の窒素ガスを最も多く取り出すことが出来る。試料Aでは、酸素、窒素の吸着速度が遅くなりすぎ、実用的な酸素・窒素分離性能を得ることが出来ず、単位時間当たりに取り出せる窒素ガス量が少なくなり、好ましくない。試料Cでは、酸素、窒素の吸着速度が速すぎ、且つ、窒素に対する酸素の吸着量比が小さいために、酸素・窒素分離性能が低下し、単位時間当たりに取り出せる窒素ガス量が少なく、好ましくない。
【0056】(実施例2)実施例1と同様の混合組成物を作製し、二軸押出造粒機(不二パウダル株式会社製,ペレッタダブル,EXDF−100型)で押出し、平均粒子径が1.3mmφ×5mmLの粒状体を造粒した。該造粒体を95℃で24時間熱処理し、分子ふるい炭素前駆体組成物を得た。該前駆体組成物は前配作業くり返しにより約700kg作製した。
【0057】この前駆体組成物を、それぞれ有効寸法750mmφ×400mmLの連続式ロ一タリーキルンに入れ、窒素雰囲気下、滞留4時間、最高温度750℃で炭化し、平均粒子径1.0mmφ×4mmLのペレット状分子ふるい炭素を約300kg製造した。この分子ふるい炭素は、2.5kgf/cm2 ・G加圧下で1分後の酸素吸着量26.7mg/g、窒素吸着量7.9mg/gで、1分後の酸素/窒素の吸着容量比は3.38であった。
【0058】図1に示す貯留槽及び原料空気圧縮機、除湿機及びそれらを連結する配管及び自動弁よりなるPSA実験装置を用い、空気を、圧力8.5kgf/cm2 ・Gで一定量供給し、吸着塔容積/供給量を0.12〜0.04になるように吸着塔容積を変化させ、また、窒素純度を99.9容量%になるように取出量を調節しながら、PSA実験を行った。
【0059】本実施例では、貯留槽内容積は吸着塔容積の90容量%とした。また、表2に示す操作サイクル及び操作時間で運転させた。尚、本実施例に於ては、再生は大気圧再生とし、再生工程中の吸着塔を製品窒素ガスの一部を用いて洗浄するパージ工程を採用し、パージ流量は35NL/minとした。上記運転条件での取出量の結果を表4に示す。
【0060】
【表4】

【0061】表4より、No.3では、吸着塔サイズと原料空気供給量との比率が吸着剤特性と良く適合しているために、99.9容量%の製品窒素ガスを最も多く取り出すことが出来た。No.1では、自動はんだ付け装置に内蔵するには吸着塔が大きすぎて不適当であり、また、原料ガス供給量に対して吸着塔容積が大き過ぎるため、吸着塔の最高到達圧は6.7kgf/cm2 ・Gまでしか上昇せず、吸着剤の特性を効果的に発揮することが出来ず99.9容量%での製品窒素ガス量が少なくなり好ましくない。No.5の場合、吸着塔容量に対して原料ガス供給量が過剰なために、99.9容量%での取出量が極端に減少して好ましくない。吸着塔容積/供給量比が0.10〜0.05の範囲内にあるNo.2,3,4では、自動はんだ付け装置内部に内蔵するのに適しており、且つ、吸着塔容積が小さく、製品ガスも効率的に取り出すことが出来る。
【0062】(実施例3)実施例2で用いた分子ふるい炭素、すなわち2.5kgf/cm2 ・G加圧下で酸素吸着を行った際の1分後の酸素吸着量は26.7mg/g、窒素吸着量は7.9mg/gで1分後の酸素/窒素の吸着容量比は3.38である分子ふるい炭素を使用し、1塔当たりの吸着塔容積が76.0Lの吸着塔および64.8Lの貯留槽よりなるPSA式窒素ガス発生装置を内蔵した図3に示す自動はんだ付け装置において窒素気流中でのはんだ付け実験を実施した。吸着操作サイクルは、表2と同様にし、吸着時間70秒,均圧0.6秒とした。発生した製品窒素ガスは、窒素ガス発生装置部から窒素ガス送気路パイプ(16)を介し、ノズル部(114),(115),(116),(117)より噴出して雰囲気酸素濃度を制御し、ガスカーテンノズル部(121),(122)からの噴出により、加熱室内圧力が大気圧以上になるように制御した。
【0063】表5に示したように、PSA式窒素ガス発生装置を内蔵した自動はんだ付け装置による、はんだ付け実験の結果、取出量/空気供給量比が0.15〜0.45の範囲内で良好な結果が得られた。
【0064】
【表5】

【0065】(実施例4)自動はんだ付け装置の加熱室内に酸素濃度計を接続し、加熱室内の酸素濃度が一定となる様、PSA式窒素ガス発生装置の発生量を自動制御した。750℃で焼成して得た分子ふるい炭素(2.5kgf/cm2 ・G加圧下で酸素吸着を行った際の1分後の酸素吸着量は26.7mg/g、窒素吸着量は7.9mg/gであり、1分後の酸素/窒素の吸着容量比が3.38である分子ふるい炭素)を使用し、吸着塔容積76.0Lの吸着塔の塔および68.4Lの製品貯留槽よりなるPSA式窒素ガス発生装置を内蔵した図3に示す自動はんだ付け装置において窒素気流中でのはんだ付け実験を実施した。吸着操作サイクルは、表2と同様にし、吸着時間70秒,均圧0.6秒とした。
【0066】加熱室(112)内の酸素濃度は、雰囲気ガス吸入口(130)より吸引され、雰囲気ガス送気路パイプ(131)を介し、酸素濃度計(132)により測定する。発生した製品窒素ガスは、窒素ガス発生装置部から窒素ガス送気路パイプ(16)を介し、ノズル部(114),(115),(116),(117)より噴出して雰囲気酸素濃度を制御し、ガスカーテンノズル部(121),(122)からの噴出により、加熱室内圧力が大気圧以上になるように制御した。
【0067】加熱室内の酸素濃度は100±20ppm以内に、また窒素ガス発生量は200NL/min±14NL/minの範囲内で変動したが装置を安定的に稼働させ、良好にはんだ付けを行うことが出来た。
【0068】
【発明の効果】本発明の窒素ガスの分離装置は、特定の窒素・酸素の分離能を賦与した吸着剤とPSA装置構成及びPSA条件操作を組合せることにより、吸着塔の容積が小さく、製品窒素ガスの純度が高く、発生量が大きく、かつ、動カ源単位の小さいPSA式窒素ガス発生装置を提供するものである。
【0069】そして、従来の比較的大きな窒素ガス発生装置に比べ、吸着剤の大幅な使用量の減少による吸着塔の小型化などにより、窒素ガス発生装置本体を大幅に縮小することができ、自動はんだ付け装置内部に内蔵することが可能となりうるものである。
【0070】また、自動はんだ付け装置の加熱室内部への大気流入を制御する装置上の改善をあわせて行うことにより、はんだ表面の酸化を防止し、良好な製品が得られるものである。




 

 


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