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発明の名称 発泡成形体の製造方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平10−128776
公開日 平成10年(1998)5月19日
出願番号 特願平8−288512
出願日 平成8年(1996)10月30日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】三好 秀和 (外8名)
発明者 浅野 芳弘
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 発泡剤の発泡完了温度まで発泡性合成樹脂基材を加熱して合成樹脂発泡体とする加熱工程と、該合成樹脂基材の融点よりも高く且つ発泡剤の発泡開始温度よりも低い温度に合成樹脂発泡体を冷却する冷却工程と、この冷却工程での温度で合成樹脂発泡体をプレスして成形する成形工程とを備えていることを特徴とする発泡成形体の製造方法。
【請求項2】 請求項1記載の発泡成形体の製造方法であって、前記加熱工程の発泡完了温度が約240℃であり、前記冷却工程での温度が約170〜200℃であることを特徴とする発泡成形体の製造方法。
【請求項3】 請求項1又は請求項2記載の発泡成形体の製造方法であって、前記冷却工程は、合成樹脂発泡体を常温下で放冷してなることを特徴とする発泡成形体の製造方法。
【請求項4】 請求項1又は請求項2記載の発泡成形体の製造方法であって、前記冷却工程は、合成樹脂発泡体に気体を吹き付けてなることを特徴とする発泡成形体の製造方法。
【請求項5】 請求項1又は請求項2記載の発泡成形体の製造方法であって、前記冷却工程は、合成樹脂発泡体を冷間室に通過させてなることを特徴とする発泡成形体の製造方法。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、発泡性合成樹脂基材を発泡させて成形する発泡成形体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、自動車などに使用される成形天井などのトリムは、発泡性合成樹脂基材を原板とし、加熱及びプレスすることによって成形されている。
【0003】図6は、従来より行われている発泡成形体の製造方法(類似技術は、特開平4ー185328号公報)を示し、符号1、1は上下一対の加熱炉であり、ヒータ2を内蔵している。符号3は、プレス成型機であり、成形面4a、5aが対向した上下一対の成形型4、5を有しており、一方の成形型4が他方の成形型5に対して接離方向に移動する。
【0004】発泡性合成樹脂基材6は、ポリプロピレンにアゾジカルボンアミド等の発泡剤が混合されてシート状に成形されており、裏面にはバッキング材7が裏打ちされている。
【0005】加熱炉1、1内では、発泡剤の発泡完了温度(例えば、240℃)となるまで発泡性合成樹脂基材6を加熱し、この加熱によって発泡剤が発泡して合成樹脂発泡体8となる。
【0006】発泡後においては、合成樹脂発泡体8を10〜15秒のオープンタイムでプレス成型機3に搬送する。このオープンタイムによって合成樹脂発泡体8は、200〜220℃に温度が降下する。
【0007】プレス成型機3では、不織布等の表皮9が合成樹脂発泡体8に重ねられ、成形型4、5でプレスされることにより、表皮9が接合したトリム等の発泡成形体となる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の製造方法では、発泡剤の発泡後にプレス成形する際に、発泡した泡が潰れ易く、泡が潰れることにより発泡成形体の板厚を設計厚に保持することができなくなるおそれがある。
【0009】又、泡が潰れることにより、発泡成形体の強度も低下し、トリムとして使用できないおそれがある。
【0010】本発明は、このような従来の問題点を考慮してなされたものであり、発泡した泡が潰れることがなく、板厚を確保でき、強度も増大させることが可能な発泡成形体の製造方法を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため、本発明の製造方法は、発泡剤の発泡完了温度まで発泡性合成樹脂基材を加熱して合成樹脂発泡体とする加熱工程と、該合成樹脂基材の融点よりも高く、且つ発泡剤の発泡開始温度よりも低い温度に合成樹脂発泡体を冷却する冷却工程と、この冷却工程での温度で合成樹脂発泡体をプレスして成形する成形工程とを備えていることを特徴とする。
【0012】本発明に使用する発泡性合成樹脂基材は、合成樹脂に発泡剤が混合され、シート状に成形されたものである。合成樹脂としては、ポリプロピレン、ポリエチレンそして、これらの共重合体などのポリオレフィン樹脂が好適であり、特に、ポリプロピレンが良好である。
【0013】発泡剤は、加熱によって分解して気体を発生する化合物であり、アゾジカルボンアミド、アゾジカルボン酸バリウム、ジニトロソペンタヘキサンテトラミン、ジニトロソペンタメチレンテトラミン等の内の一種又は複数を選択することができる。
【0014】合成樹脂に対する発泡剤の配合比は、合成樹脂がポリプロピレンの場合、ポリプロピレン100重量部に対して、1〜20重量部、特に2〜5重量部が好ましい。
【0015】発泡性合成樹脂基材をシート状に成形するには、混合物を混練後、Tダイから押し出す等の公知の手段によって行うことができる。
【0016】加熱工程では、発泡性合成樹脂基材を加熱することにより、基材内の発泡剤を発泡させるものであり、発泡剤の発泡完了温度まで加熱することにより行う。例えば、発泡剤として、アゾジカルボンアミドを使用した場合、その発泡完了温度である約240℃まで加熱することにより、発泡剤が発泡して板厚が厚くなった合成樹脂発泡体となる。
【0017】冷却工程では、加熱工程で得られた合成樹脂発泡体を冷却する。この冷却は合成樹脂発泡体が合成樹脂基材の融点よりも高く、発泡開始温度よりも低い温度となるように制御して行う。例えば、該合成樹脂基材の融点が約170℃、発泡剤の発泡開始温度が約200℃のアゾジカルボンアミドを使用した場合においては、合成樹脂発泡体が170℃〜200℃の間の温度となるように冷却を行う。
【0018】発泡開始温度(200℃)以上の温度となるように冷却した場合、使用しているポリプロピレン等の合成樹脂の粘度が小さく、発泡した泡が後工程でのプレスの際に潰れ易く、泡が潰れることによって充分な板厚を確保できないと共に、充分な強度とならず、好ましくない。
【0019】一方、合成樹脂基材の融点よりも低くなるまでに冷却した場合、プレス成形の成形性が低下し、良好な形状とならない。
【0020】このような冷却によって、ポリプロピレン等の合成樹脂基材の粘度が大きくなり、後工程でのプレスの圧力が作用しても、抵抗が大きいため、板厚が厚くなると共に、泡が潰れることがなく、強度が大きくなる。
【0021】本発明において、冷却の方法としては、以下の■〜■の手段を選択できる。
【0022】■ 合成樹脂発泡体を20℃〜30℃程度の常温下で放冷する。
【0023】放冷は、合成樹脂発泡体を常温下に放置することにより行うことができるが、後工程の成形工程のプレス成型機に合成樹脂発泡体を搬送する間を利用して行った方が効率的である。加熱によって合成樹脂発泡体は約240℃の温度となっており、この温度から、比較的、短時間で上述した範囲の温度にまで下がり易い。具体的には、加熱工程からプレス工程までのオープンタイムを長くすることによって、冷却することができる。例えば、240℃の加熱状態から、170℃〜200℃の温度範囲まで冷却する場合、常温でのオープンタイムを15秒〜20秒とすることにより可能である。
【0024】又、オープンタイムを長くしないで、プレス成型機の型締め速度をゆっくりすることによっても、実質的にオープンタイムを長くした同等となり、その方が実用的である。
【0025】■ 合成樹脂発泡体に気体を吹き付ける。
【0026】合成樹脂発泡体を加熱工程から成形工程へ搬送する間に、気体を吹き付けることによって冷却する。気体は、不活性ガスでも良いが、常温の空気の方が入手が容易で、経済的である。この気体の吹き付けによる冷却は、合成樹脂発泡体を積極的に冷却するところから、短時間での冷却が可能で、製造の効率を向上させることができる。
【0027】■ 合成樹脂発泡体を冷間室に通過させる。
【0028】冷間室内には、冷媒が充満しており、高温の合成樹脂発泡体を通過させることにより、冷媒が接触するため、短時間での冷却を行うことができる。
【0029】成形工程は合成樹脂発泡体をプレスすることによって発泡成形体とする。この成形工程では、冷却工程での温度状態の合成樹脂発泡体をプレスする。すなわち、合成樹脂基材の融点よりも高く、且つ発泡剤の発泡開始温度よりも低い温度となっている合成樹脂発泡体をプレスするものであり、ポリプロピレン等の合成樹脂の粘度が高い状態に対するプレスのため、板厚を厚くでき、発泡した泡も潰れることがなくなる。
【0030】
【発明の効果】本発明の製造方法は、加熱によって発泡剤を発泡させた後、該合成樹脂基材の融点よりも高く、且つ、発泡開始温度よりも低い温度に合成樹脂発泡体を冷却するため、合成樹脂の粘度を高くすることができる。そして、この状態に対して、プレスを行うため、プレスの圧力に抗して板厚を厚くでき、しかの泡が潰れないため、大きな強度を確保できる。
【0031】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の第1の実施形態を工程順に示す工程図であり、加熱工程、冷却工程及び成形工程を備えている。
【0032】図1において、11、11は加熱工程に使用される上下一対の加熱炉であり、内部にヒータ12が引き込まれており、ヒータ12に給電することによって発熱する。
【0033】13は、成形工程に使用されるプレス成型機であり、一対の成形型14、15を備えている。成形型14、15は成形面14a、5aが対向するように配置されると共に、一方の成形型14が他方の成形型15方向に移動して、プレス成形を行う。
【0034】16は、発泡性合成樹脂基材であり、ポリプロピレン等の合成樹脂に発泡剤が混合されてシート状に成形されている。このシート状の発泡性合成樹脂基材16の裏面には、バッキング材17が裏打ちされている。バッキング材17としては、ポリエステル、ナイロンなどからなる不織布が使用される。バッキング材17を発泡性合成樹脂基材16に裏打ちしておくことにより、加熱軟化によるドローダウンを防止することができ、成形性が向上する。
【0035】この実施形態では、発泡性合成樹脂基材16として、ポリプロピレンに発泡剤としてアゾジカルボンアミドを混合して、シート状に成形したもので、三井石油化学工業(株)が出願した特開平4ー185328号公報を参照して、発泡成形体を製造した場合について説明する。なお、ポリプロピレンの融点は約170℃、アゾジカルボンアミドの発泡開始温度は約200℃、同発泡完了温度は約240℃である。
【0036】発泡性合成樹脂基材16は、平面密度が800g/m2 であり、厚さが0.8mmのシート状となっており、裏面にバッキング材17が接合された状態で、加熱炉11、11内に搬入する。加熱炉11、11では、発泡性合成樹脂基材16を発泡剤の発泡完了温度である約240℃で加熱する。この温度での加熱により、発泡剤であるアゾジカルボンアミドが発泡して、合成樹脂発泡体18となる。この合成樹脂発泡体18は4.0mmの厚さとなる。
【0037】この合成樹脂発泡体18をプレス成型機13に搬送して成形を行うが、プレス成型機13に搬送する前に冷却を行う。冷却はポリプロピレン等の融点である約170℃よりも高く、且つ、アゾジカルボンアミドの発泡開始温度である約200℃となるように行う。冷却は、合成樹脂発泡体18がこの範囲の温度となるように、オープンタイムを調整することにより行う。
【0038】図2は、オープンタイムを設定するために、合成樹脂発泡体18を常温下に放置した場合の温度−時間特性図である。240℃に加熱した時間が加熱開から67秒目であり、常温での放冷によって200℃に達した時間が79秒目、170℃に達した時間が86秒目となっている。従って、この実施形態では、合成樹脂発泡体18を170℃〜200℃の温度範囲にするためには、常温下でのオープンタイムを12秒〜19秒に調整することにより可能となる。
【0039】なお、オープンタイムは、発泡性合成樹脂基板16の原板の密度、大きさや厚さ、或いは加熱炉内での加熱温度によって、変更するものである。上述した発泡性合成樹脂基板の場合、240℃に加熱したオープンタイムを、15秒〜20秒とすることにより、170℃〜200℃の温度範囲とすることができる。
【0040】この実施形態では、オープンタイムを20秒とし、このオープンタイムの間に合成樹脂発泡体18をプレス成型機13に搬送する。かかるオープンタイムにより、合成樹脂発泡体18はその収縮により、3.2mmの厚さとなっており、しかも、良好な粘度が付与されている。
【0041】図3は、この実施形態に使用した合成樹脂発泡体の粘度−温度の特性図である。240℃以上の温度では、過発泡状態となるため泡が破壊されて好ましくない。200℃〜240℃の範囲の温度では、粘度が小さく、発泡した泡がプレス成形時に潰れる。170℃以下の温度では、粘度が大きくなりすぎ、プレス成形の成形製が低下する。又、合成樹脂発泡体18に表皮を接合することができなくなる問題も発生する。以上のことから、合成樹脂発泡体18を170℃〜200℃の温度範囲となるように、冷却し、この温度範囲でプレス成形することが良好である。
【0042】冷却に続くプレス成形では、図1に示すように、不織布等の表皮19を合成樹脂発泡体18の表面に被せて、プレスすることにより表皮19が接合した発泡成形体とすることができ、この発泡成形体をトリムとして使用することができる。
【0043】このプレス成形では、合成樹脂発泡体18が良好な粘度を有しており、プレスの圧力に抗して目的の厚さを確保できると共に、発泡した泡がプレス時に潰れることがない。このため剛性のある発泡成形体とすることができる。
【0044】表1は、オープンタイムをこの実施形態と同様に20秒としてプレスした場合と、従来と同様に10秒としてプレスした場合の発泡成形体の板厚及び最大曲げ応力を測定した結果を示す。同表に示すように、20秒の方が縦方向、横方向の板厚に優れると共に、最大曲げ応力も大きくなっており、強度が増大している。
【表1】

図4は本発明の第2の実施形態の工程図を示し、第1の実施形態と同一の部分は同一の符号を付して対応させてある。
【0045】この実施形態では、加熱後の合成樹脂発泡体18の冷却を、気体の吹き付けによって行うものである。気体を吹き付けるノズル20、20は合成樹脂発泡体18の搬送路の上下に配置されており、常温或いは低温の空気、不活性ガスを合成樹脂発泡体18の上下面に吹き付ける。
【0046】気体の吹き付けによって、合成樹脂発泡体18は短時間で170℃〜200℃の温度範囲に冷却され、この冷却の後、直ちにプレス成型機13内でプレス成形が行われる。従って、合成樹脂発泡体18を迅速に目的の温度とすることができ、製造時間を短縮することができる。
【0047】図5は本発明の第3の実施形態を示す。この実施形態では、冷却工程に冷間室21を使用するものである。冷間室21は加熱工程の加熱炉11、11と、成形工程のプレス成型機13との間に配置されており、加熱を終了した合成樹脂発泡体18がプレスされる前に通過する。
【0048】冷間室21の内部には、空気等の冷媒が充満しており、通過する合成樹脂発泡体18が冷媒と接触するため、短時間で冷却される。又、冷媒は合成樹脂発泡体18の全面に万遍なく接触するため、合成樹脂発泡体18の全体を均一に冷却することができる。このため、プレス成形をさらに良好に行うことができる。




 

 


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