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発明の名称 回転切断工具の製造方法及び回転切断工具
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平10−230417
公開日 平成10年(1998)9月2日
出願番号 特願平9−36279
出願日 平成9年(1997)2月20日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】石田 敬 (外3名)
発明者 相原 金太郎
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 シートに横方向のスリットを形成するための回転切断工具の製造方法であって、外周面にその軸線とほぼ平行に設けられた溝を有する円筒体を準備し、各々が刃先及び該刃先とは反対側のベース面を有する複数の切断刃を準備し、該刃先が該溝の底面に着座するように該切断刃を該溝に嵌合し、該切断刃のベース面を加工工具で機械加工し、該切断刃を該溝から取り外し、該ベース面が該溝の底面に着座するように該切断刃を該最初に嵌合した溝に再び嵌合する、以上の工程を含む回転切断工具の製造方法。
【請求項2】 該切断刃を該溝に最後に嵌合した後で該切断刃を該溝に固定する工程をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の回転切断工具の製造方法。
【請求項3】 該切断刃を該溝に固定する工程は、該溝の壁が該切断刃にかしめられるように、該円筒体を構成する材料を変形させる工程からなることを特徴とする請求項2に記載の回転切断工具の製造方法。
【請求項4】 該円筒体を構成する材料を長手方向に間隔をあけた位置で変形させることを特徴とする請求項3に記載の回転切断工具の製造方法。
【請求項5】 該切断刃を該溝に固定する工程は、該切断刃を該溝に接着する工程からなることを特徴とする請求項2に記載の回転切断工具の製造方法。
【請求項6】 該切断刃を該溝に最初に嵌合した後で該切断刃を機械加工する前に該切断刃を該溝に仮に固定する工程をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の回転切断工具の製造方法。
【請求項7】 該切断刃を該溝に仮に固定する工程は、該溝の壁が該切断刃にかしめられるように、該円筒体を構成する材料を変形させる工程からなることを特徴とする請求項6に記載の回転切断工具の製造方法。
【請求項8】 該円筒体を構成する材料を長手方向に間隔をあけた位置で変形させることを特徴とする請求項7に記載の回転切断工具の製造方法。
【請求項9】 該切断刃を該溝に仮に固定する工程は、該切断刃を該溝に接着する工程からなることを特徴とする請求項6に記載の回転切断工具の製造方法。
【請求項10】 該加工工具は該円筒体の軸線と平行な軸線を有する回転砥石車からなることを特徴とする請求項1に記載の回転切断工具の製造方法。
【請求項11】 該溝は該円筒体の軸線に対して小さな角度で延びることを特徴とする請求項1に記載の回転切断工具の製造方法。
【請求項12】 該切断刃を加熱することを特徴とする請求項1に記載の回転切断工具の製造方法。
【請求項13】 該円筒体は銅合金からなり、該切断刃は高速度鋼からなることを特徴とする請求項1に記載の回転切断工具の製造方法。
【請求項14】 シートに横方向のスリットを形成するための回転切断工具の製造装置であって、外周面にその軸線とほぼ平行に設けられた溝を有する円筒体と、各々が刃先及び該刃先とは反対側のベース面を有し、該ベース面が該溝の底面に着座し且つ該刃先が該溝から突出するように該溝に嵌合された複数の切断刃と、該刃先が該溝の底面に着座するように該切断刃が該溝に仮に嵌合されたことを示す該溝に設けられた痕跡と、を備えたことを特徴とする回転切断工具。
【請求項15】 該痕跡は該溝の底面に位置し且つ該溝に打ち込まれた該刃先によって形成されたものであることを特徴とする請求項14に記載の回転切断工具。
【請求項16】 該溝の該底面は第1の偏差で該円筒体の該軸線からの距離に配置され、該切断刃の該刃先は第2の偏差で該円筒体の該軸線からの距離に配置され、該第2の偏差は該第1の偏差よりも小さいことを特徴とする請求項14に記載の回転切断工具。
【請求項17】 該溝は5mmよりも小さい周方向のピッチで配置されていることを特徴とする請求項14に記載の回転切断工具。
【請求項18】 該溝は3mmよりも小さい周方向のピッチで配置されていることを特徴とする請求項17に記載の回転切断工具。
【請求項19】 該溝は該円筒体の軸線に対して小さな角度で延びることを特徴とする請求項14に記載の回転切断工具。
【請求項20】 該切断刃は加熱されることを特徴とする請求項14に記載の回転切断工具。
【請求項21】 該円筒体は銅合金からなり、該切断刃は高速度鋼からなることを特徴とする請求項14に記載の回転切断工具。
【請求項22】 該切断刃がシートに貫通するのを制限するためのストッパ手段をさらに含むことを特徴とする請求項14に記載の回転切断工具。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は紙のシート、プラスチックシート、金属のシート等のシートに横方向のスリットを形成するための回転切断工具の製造方法及びそのような方法によって製造された回転切断工具に関する。
【0002】
【従来の技術】回転切断工具は、刃先がシートを貫通する貫通スリットや、刃先がシートに部分的に切り込んだ、すなわち切り込み量がシートの厚さよりも小さい半貫通スリットを形成するために使用される。シートに形成されたスリットは種々の方法で使用されることができる。例えば、シートは連続的な又は不連続的なスリットの位置において分離され、あるいは折り曲げられることができる。スリットを千鳥状のパターンで形成し、そしてシートを長手方向に広げると、網目構造をもったシートが得られ、またスリットを延伸可能なプラスチックシートに形成し、そしてシートを横方向に延伸すると、横方向に強い強度をもった網目構造をもったシートが得られる。スリットが貫通スリットである場合、長手方向に隣接するスリットの列間の間隔は比較的に大きく、剪断カッターを使用することができる。しかし、スリットが半貫通スリットである場合、及び/又は、長手方向に隣接するスリットの列間の間隔が比較的に小さくて多数のスリットを効率的に形成しなければならない場合には、精密に仕上げられた回転切断工具が使用されなければならず、シートは回転切断工具と受けロールとの間で挟持され且つ搬送される。
【0003】例えば、横方向の繊維をもった第1のシートと縦方向の繊維をもった第2のシートとを横方向の繊維と縦方向の繊維とがあたかも織布の縦糸と横糸であるかのように交差するように積層してなる不織布が公知である。第1のシートは、プラスチックフィルムのシートから、切断刃をもった回転切断工具によりシートに横方向のスリットを形成し、そして該シートを横方向に延伸することにより作られる。第2のシートも、プラスチックフィルムのシートから、シートを長手方向に延伸し、そして他の切断刃をもった回転切断工具によりシートに縦方向のスリット又は割目を形成し、そして該シートを横方向に拡開することにより作られる。ここで、長手方向又は縦方向とは、連続的なシートの長手方向又は連続的なシートの搬送方向を言うものとする。本発明は横方向のスリットをもった第1のシートを形成するための回転切断工具に関するものである。ただし、本発明はそのような例に限定されるものではない。
【0004】多数の横方向のスリットをもったシートを製造するための回転切断工具では、回転切断工具の外周面に小さな周方向のピッチで多数の切断刃を配置しなければならないので、そのような回転切断工具の製造は非常に難しい。例えば、回転切断工具はその外周面に3mm又はそれよりも小さな周方向のピッチで配置された多数の切断刃を含むものである。
【0005】横方向のスリットをもったシートを製造するための回転切断工具には2つの公知のタイプがある。第一のタイプの回転切断工具は、円筒体と、該円筒体と一体に形成された切断刃とからなるものである。すなわち、切断刃は、円筒体の外周部を一つずつ機械加工又は切削することにより形成される。回転切断工具が粗仕上げされた後で、円筒体に浸炭焼き入れ等の表面硬化処理を行い、そして顕微鏡下で切断刃を目視しながら手で仕上げる。この回転切断工具を製造するためには、作業者は十分な経験と高い技術とをもたなければならず、それでも一つの回転切断工具を完成するのにかなりの時間がかかる。さらに、回転切断工具は機械加工されなければならないので、回転切断工具の材料はそれほど硬いものであってはならず、そのような材料では回転切断工具の切断刃の長い寿命を保証することができない。
【0006】第二のタイプの回転切断工具は、その外周面にほぼ軸線方向に延びる溝を備えた円筒体と、その溝に嵌合された切断刃とからなるものである。この場合には、切断刃の刃先が円筒体の軸線のまわりの円上に精密に配置されていることが望ましいが、実際には、切断刃の刃先は円筒体の軸線のまわりの円上に精密に配置されていない。切断刃の刃先の円筒体の軸線からの高さには偏差があり、そのような偏差は許容可能なレベルよりも大きい。すなわち、円筒体の溝は機械加工され、溝の底面の円筒体の軸線からの位置には偏差があり、狭くて高い密度で設けられた溝では精密な機械加工は保証できないので、そのような偏差は避けることができないほど大きい。切断刃自体もある偏差を含み、切断刃が円筒体の溝に嵌合されるときに、溝の偏差に切断刃の偏差が加えられる。この問題点を解決するためには、溝の深さと切断刃の高さをそれぞれに測定し、切断刃を溝に嵌合するときに切断刃の高さの偏差が小さくなるように特定の溝に適する切断刃を選び出すこととなるが、切断刃の高さの偏差はそれでも許容可能なレベルよりも高くなる。切断刃の高さの偏差を緩和するためには、調節装置やシムスクリュー等を使用して、切断刃を調節可能に溝に固定することが考えられる。しかし、多数の切断刃が小さな周方向のピッチで配置されている回転切断工具の場合には、一つの溝当たりの領域又はスペースが非常に小さいので、調節用のスクリューを使用することはできない。
【0007】半貫通のスリットを形成し且つシートが薄いときには、切断刃の刃先は円筒体の軸線に対して精密に配置されていなければならないことは言うまでもない。さらに、貫通スリットが形成されるとき、又はスリットが比較的に大きなピッチで形成されるとにも、切断刃の刃先は精密に配置されていなければならない。もし、切断刃の刃先が精密に配置されていないと、スリットが正確に形成されず、回転切断工具と受けスールとの間の圧力を上げることが必要になる。しかし、過大な負荷がかかると、切断刃及び受けロールの寿命が短くなる。従って、切断刃の刃先は貫通スリットが形成されるときにも精密に配置されなければならない。
【0008】回転切断工具が、切断刃が円筒体と一体に形成されて該円筒体の外周部を機械加工により形成されている一体型のものであるときには、上記したように高い技術と多くの労力が必要である。さらに、回転切断工具の製造中又は使用中に、ほんの一部の切断刃が損傷した場合に、損傷の程度によってはその切断刃を再構築又は再加工することができず、そのために、新しい回転切断工具を製造しなければならなくなる。特に、シートが、シートにスリットが形成された後で加熱状態で延伸されるような熱可塑性のプラスチックシートの場合には、スリット形成工程でスリットに欠陥があると、スリットを有するシートの材料が裂けやすくなり、そしてこの場合には、この問題を防止するために、スリット形成工程において切断刃はしばしばプラスチックシートの融点以上の温度まで加熱される。しかし、切断刃は熱応力にさらされ、加熱状態で切断刃の所望の精度を維持するのが難しい。また、刃先が加熱状態で高精度を維持できることを期待して回転切断工具を仕上げることは難しい。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、短い時間で、特別の経験及び技術を要することなしに製造することのできる回転切断工具の製造方法及びそのような方法によって製造された回転切断工具を提供することである。本発明の他の目的は、刃先が精密に配置された切断刃を有する回転切断工具の製造方法及びそのような方法によって製造された回転切断工具を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明による回転切断工具の製造方法は、シートに横方向のスリットを形成するための回転切断工具の製造方法であって、外周面にその該軸線とほぼ平行に設けられた溝を有する円筒体を準備し、また、各々が刃先及び該刃先とは反対側のベース面を有する複数の切断刃を準備し、該刃先が該溝の底面に着座するように該切断刃を該溝に嵌合し、該切断刃のベース面を加工工具で機械加工し、該切断刃を該溝から取り外し、該ベース面が該溝の底面に着座するように該切断刃を該最初に嵌合した溝に再び嵌合する、以上の工程を含むことを特徴とするものである。
【0011】この方法において、刃先が溝の底面に着座し且つベース面が溝から突出するようにして切断刃を溝に仮止めし、回転切断工具をその軸線のまわりで回転させながら切断刃のベース面を工具で機械加工する。従って、切断刃のベース面は、該ベース面が回転体の軸線のまわりの円上に精密に位置するように機械加工される。それから切断刃を溝から取り外し、最後に、ベース面が溝の底面に着座し刃先が溝から突出するように切断刃を最初に嵌合した溝に再び嵌合する。従って、切断刃の刃先はベース面を機械加工したときにベース面が位置した円に対応する円上に精密に位置することになる。従って、この回転切断工具の切断刃の刃先は精密に配置され、回転切断工具を短い時間で、特別の経験や技術を要することなく製造することができる。
【0012】好ましくは、該切断刃を該溝に最後に嵌合した後で該切断刃を該溝に固定する工程をさらに含む。この場合、該切断刃を該溝に固定する工程は、該溝の壁が該切断刃にかしめられるように、該円筒体を構成する材料を変形させる工程からなる。好ましくは、該円筒体を構成する材料を長手方向に間隔をあけた位置で変形させるこ。るいは、該切断刃を該溝に固定する工程は、該切断刃を該溝に接着する工程からなる。
【0013】好ましくは、該切断刃を該溝に最初に嵌合した後で該切断刃を加工する前に該切断刃を該溝に仮に固定する工程をさらに含む。この場合にも、該切断刃を該溝に仮に固定する工程は、該溝の壁が該切断刃にかしめられるように、該円筒体を構成する材料を変形させる工程からなる。好ましくは、該円筒体を構成する材料を長手方向に間隔をあけた位置で変形させる。あるいは、該切断刃を該溝に仮に固定する工程は、該切断刃を該溝に接着する工程からなる。
【0014】好ましくは、該加工工具は該円筒体の軸線と平行な軸線を有する回転砥石車からなる。好ましくは、該溝は該円筒体の軸線に対して小さな角度で延びる。好ましくは、該切断刃を加熱する。好ましくは、該円筒体は銅合金からなり、該切断刃は高速度鋼からなる。本発明はさらに、シートに横方向のスリットを形成するための回転切断工具の製造装置であって、外周面にその軸線とほぼ平行に設けられた溝を有する円筒体と、該溝は底面を有し、各々が刃先及び該刃先とは反対側のベース面を有し、該ベース面が該溝の底面に着座し且つ該刃先が該溝から突出するように該溝に嵌合された複数の切断刃と、該刃先が該溝の底面に着座するように該切断刃が該溝に仮に嵌合されたことを示す切断刃に設けられた痕跡と、を備えたことを特徴とする回転切断工具を提供する。
【0015】この回転切断工具は上記の方法で製造されることができ、よって刃先が該溝の底面に着座するように該切断刃が該溝に仮に嵌合されたことを示す該溝に設けられた痕跡を含む。好ましくは、該痕跡は該溝の底面に位置し且つ該溝に打ち込まれた該刃先によって形成されたものである。あるいは、該切断刃は、該溝の壁が少なくとも一つの第1の位置において該切断刃にかしめられるように、該円筒体を構成する材料によって該溝に固定され、該痕跡は、該切断刃を切断刃に仮に固定するために該溝の壁が少なくとも一つの第2の位置において該切断刃にかしめられるようにした該溝の壁の変形からなる。
【0016】好ましくは、該溝の該底面は第1の偏差で該円筒体の該軸線からの距離に配置され、該切断刃の該刃先は第2の偏差で該円筒体の該軸線からの距離に配置され、該第2の偏差は該第1の偏差よりも小さい。好ましくは、該溝は5mmよりも小さい周方向のピッチで配置されている。好ましくは、該溝は3mmよりも小さい周方向のピッチで配置されている。好ましくは、該溝は該円筒体の軸線に対して小さな角度で延びる。好ましくは、該切断刃は加熱される。好ましくは、該円筒体は銅合金からなり、該切断刃は高速度鋼からなる。好ましくは、該切断刃がシートに貫通するのを制限するためのストッパ手段をさらに含む。
【0017】
【発明の実施の形態】以下本発明の実施例について図面を参照して説明する。図1及び図2は本発明の実施例によるシートに横方向のスリットを形成するための横方向のスリット形成機10を示す図である。スリット形成機10は、回転切断工具12と受けロール14とを含む。シート16は、搬送ローラ18、20によって回転切断工具12へそして回転切断工具12から搬送又はガイドされる。回転切断工具12はシャフト22を有し、シャフト22は機械のフレーム部分に固定式に支持されるベアリング24によって回転可能に支持される。受けロール14はシャフト26を有し、シャフト26は流体シリンダ32のピストンロッド30に取りつけられたベアリング28によって回転可能に支持される。従って、受けロール14は回転切断工具12に弾力的に押しつけられる。回転切断工具12は図示しない駆動源によって回転駆動される。
【0018】図1から図4に示されように、回転切断工具12は、外周面にその軸線36とほぼ平行に設けられた溝38を有する円筒体34を備える。溝38は円筒体34の軸線36に対して小さな角度で延びることができる。切断刃40が溝38に嵌合されている。切断刃40の各々は刃先40a及び該刃先40aとは反対側にあるベース面40bを有する。ベース面40bは溝38の底面に着座し、刃先40aは溝38から突出している。従って、シート16が回転切断工具12と受けロール14との間に挟持され、横方向のスリット17が刃先40aによってシート16に形成される。また、回転切断工具12は電気ヒータ42を備えている。
【0019】実施例においては、円筒体34の直径は120mmであり、長さは400mmであり、溝38の数(従って切断刃40の数)は240である。従って、溝38(及び切断刃40)は円筒体34のの外周面に約1.6mmの周方向のピッチで配置されている。切断刃40の各々は、0.4から0.6mmの幅と、約7mmの高さを有する。溝38の各々の深さは約5mmであり、溝38の各々の幅は切断刃40の幅とほぼ等しいかそれよりもわずかに大きくて、切断刃40と溝38の側壁との間に0.01mmから0.02mmのクリアランスが生じるようになっている。円筒体34は銅合金で作られ、切断刃40は高速度鋼で作られる。
【0020】図5は図1から図4の回転切断工具12を製造するための製造方法を示す図である。まず、円筒体34及び切断刃40が図3及び図4に示されるように準備される。図5の(A)に示されるように、刃先40aが溝38の底面38aに着座し且つベース面40bが溝38から突出するように、切断刃40を溝38に嵌合する。切断刃40はハンマーによって溝38に打ち込まれることができ、刃先40aが溝38の底面38aにわずかに衝突する。その結果、切断刃40が溝38に仮に嵌合されたことを示す痕跡が、溝38の底面38aに残ることになる。
【0021】切断刃40の各々はその全長に沿ってまっすぐであるのが好ましいが、切断刃40の各々はその全長に沿ってわずかに反っているかもしれない。従って、切断刃40が溝38に嵌合されるときに、切断刃40は溝38に摩擦的に保持されることができる。さらに、切断刃40を溝38に仮に固定するのが好ましい。このために、図5の(B)に示されるように、溝38の壁38bが切断刃40に長手方向の幾つかの位置においてかしめられるように、溝38に隣接する円筒体34の部分の材料を変形させる。この変形は弱い力、例えばドライバーで叩くことによって生じさせることができる。あるいは、切断刃40を溝38に仮に固定することは、切断刃40と溝38の間のギャップに接着剤を付着することによって達成されることができる。切断刃40を溝38から取り外すべきときには、接着剤を溶剤によって溶解する。
【0022】それから、図5の(C)に示されるように、円筒体34を軸線36のまわりで回転させながら、切断刃40のベース面40bを工具50、好ましくは円筒体34の軸線36と平行な軸線を有する砥石車によって機械加工する。砥石車もまたその軸線のまわりで回転し且つその軸線に沿って動かされる。従って、円筒体34を軸線36のまわりで溝38の深さにかなりの偏差があったとしても、ベース面40bが円筒体34を軸線36のまわりの円上に位置するように、切断刃40のベース面40bは切削される。
【0023】それから、図5の(D)及び(E)に示されるように、切断刃40を溝38から取り出し、そして、切断刃40を引っ繰り返して、ベース面40bが溝38の底面38aに着座し且つ刃先40aが溝38から突出するように、切断刃40を最初に嵌合した溝38に再び嵌合する。従って、刃先40aは、ベース面40bが機械加工されたときにベース面40bが位置していた円に相当する円上に精密に位置することになる。この場合、左と左及び右と右の関係を維持しながら、刃先40aとベース面40bとが引っ繰り返される。よって、回転切断工具12は精密に配置された刃先40aをもった切断刃40をもつことになり、そして、回転切断工具12を特別の経験及び技術を要することなしに短い時間で製造することができる。
【0024】溝38の底面38aは第1の偏差で円筒体34の軸線36からの距離に配置され、切断刃40の刃先40aは第2の偏差で円筒体34の軸線36からの距離に配置される。上記説明から、第2の偏差は第1の偏差よりもかなり小さいことは明らかであろう。例えば、切断刃40の刃先40aは円筒体34の軸線36からの距離の偏差が±2.5/1000mmであるように配置され、溝38の底面38aは円筒体34の軸線36からの距離の偏差が±1.0/10mmであるように配置される。すなわち、第1の偏差及び切断刃40の嵌合前の高さの精度の影響なしに、第2の偏差を相当に減少することができる。
【0025】さらに、切断刃40を溝38に固定することが必要である。図5の(E)に示されるように、溝38の壁38bが切断刃40に長手方向の幾つかの位置においてかしめられるように、溝38に隣接する円筒体34の部分の材料を変形させる。この変形は弱い力、例えばドライバーで叩くことによって生じさせる。この変形38cは仮止めのときのものとは異なった位置で起こされ、従って仮止めの間の最初の変形38bの痕跡が残る。あるいは、切断刃40を溝38に最終的に固定することは、切断刃40と溝38の間のギャップに接着剤を付着することによって達成されることができる。
【0026】銅合金で作られた円筒体34と高速度鋼で作られた切断刃40とを備えた回転切断工具12は、従来的な工作機械と砥石車を使用して一週間で製造でき、且つ、厚さ200μmのポリエチレンフィルムのシート16に横方向のスリット17を形成するために5000時間作動可能である。比較テストとして、円筒体と該円筒体と一体的な切断刃とからなる従来の回転切断工具はニッケルクロム鋼で作られ、浸炭焼き入れ表面硬化処理を行った。従来の回転切断工具は、特別の経験と技術をもった作業員によって6ケ月かかって製造され、その作動時間は、本発明の回転切断工具12の作動時間の約1/5から約1/10であった。また、溝をもった円筒体と本発明の方法を使用することなく該溝に嵌合された切断刃とを備えたもう一つの従来の回転切断工具が製造されたが、その製造には約一ケ月がかかった。この従来の回転切断工具の製造のためには、多数の、例えば必要なものよりも3倍以上の数の高価な切断刃が準備され、良好な切断刃が準備されたグループ内で選択されなければならず、選択された切断刃が溝に嵌合された。刃先の高さの偏差は±1.0/100mmであり、これは満足できるレベルではなかった。
【0027】図6は本発明の第2実施例による横方向のスリット形成機械10を示す図である。この実施例は図1の実施例と同様の部材を含む。すなわち、シート16は回転切断工具12と受けロール14との間を通され、回転切断工具12によってシート16に横方向のスリット17が形成される。回転切断工具12は溝を有する円筒体34を備え、この溝には切断刃40が嵌合されている。回転切断工具12は上記した製造方法に従って製造される。回転切断工具12はシャフト22を有し、シャフト22はベアリング24によって回転可能に支持される。受けロール14はシャフト26を有し、シャフト26は流体シリンダ32のピストンロッド30に取りつけられたベアリング28によって回転可能に支持される。従って、受けロール14は回転切断工具12に弾力的に押しつけられる。回転切断工具12は図示しない駆動源によって回転駆動される。
【0028】円筒体34は、溝が形成されている中央部分34aと、溝が形成されていない端部部分34b、34cとを有する。端部部分34b、34cの直径は中央部分34aの直径よりもわずかに大きく、回転切断工具12と受けロール14との間を通るシート16への切断刃40の切り込みの程度が制限される。従って、切断刃40はシート16を完全に透過せず、切断刃40の刃先はシート16に半貫通してシート16に横方向のスリット17を形成する。
【0029】図7は本発明の第3実施例による横方向のスリット形成機械10を示す図である。この実施例は図1の実施例と同様の部材を含む。すなわち、シート16は回転切断工具12と受けロール14との間を通され、回転切断工具12によってシート16に横方向のスリット17が形成される。回転切断工具12は溝を有する円筒体34を備え、この溝には切断刃40が嵌合されている。回転切断工具12は上記した製造方法に従って製造される。回転切断工具12はシャフト22を有し、シャフト22はベアリング24によって回転可能に支持される。受けロール14はシャフト26を有し、シャフト26は流体シリンダ32のピストンロッド30に取りつけられたベアリング28によって回転可能に支持される。従って、受けロール14は回転切断工具12に弾力的に押しつけられる。回転切断工具12は図示しない駆動源によって回転駆動される。
【0030】ストッパ48がベアリング28の上方に配置されてベアリング28の上方運動を制限し、回転切断工具12と受けロール14との間を通るシート16への切断刃40の切り込みの程度が制限される。従って、切断刃40はシート16を完全に透過せず、切断刃40の刃先はシート16に損傷を与えることなくシート16に半貫通してシート16に横方向のスリット17を形成する。
【0031】図8は横方向のスリット形成機械10の作動を説明する斜視図である。切り欠き40cが切断刃40に設けられているために、横方向のスリット17はシート16に列をなして形成され、且つ横方向のスリット17は千鳥状の配列で配置される。図9は横方向の繊維16bをもった横シート16aを示す図である。図8の横方向のスリット17をもったシート16はそれから横方向に延伸され、横方向のスリット17間のシート16の材料部分が細くなって横方向の繊維16bとなる。
【0032】図10は図9の横シート16aを含む不織布60を示す図である。不織布60は、横方向の繊維16bをもった横シート16aと、縦方向の繊維62bをもった縦シート62aとを、横方向の繊維16bと縦方向の繊維62bとがあたかも織布の縦糸と横糸であるかのように交差するように積層してなるものである。縦シート62aは、プラスチックフィルムのシートから、シートを長手方向に延伸し、そして他の切断刃をもった回転切断工具によりシートに縦方向のスリット又は割目を形成するように割繊し、そして該シートを横方向に拡開することにより作られる。横方向の繊維16bは互いに近接して配置されており、溝38及び切断刃40がそれに対応して小さな周方向のピッチで配置されるべきであることは、理解されるであろう。溝38は好ましくは5mmよりも小さい周方向のピッチで配置され、さらに好ましくは、3mmよりも小さい周方向のピッチで配置される。従って、従来の回転切断工具の製造は困難であったが、本発明の回転切断工具は容易に製造されることができる。
【0033】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、短い時間で、特別の経験及び技術を要することなしに回転切断工具を製造することができる。




 

 


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