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発明の名称 剥離体
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平10−80972
公開日 平成10年(1998)3月31日
出願番号 特願平8−238265
出願日 平成8年(1996)9月9日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】志賀 正武 (外2名)
発明者 若山 昌弘 / 三好 公弥 / 奥山 博雄 / 丸山 敏
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 基体と、下記(イ)〜(ニ)の要件を満足するエチレン単独重合体またはエチレン・α−オレフィン共重合体(A)を含有した樹脂層と、剥離剤層とを有し、前記基体と前記樹脂層との間の接着強度が50g/15mm幅以上であることを特徴とする剥離体。
(イ)密度が0.86〜0.97g/cm3(ロ)メルトフローレートが0.01〜100g/10分(ハ)分子量分布(Mw/Mn)が1.5〜5.0(ニ)組成分布パラメーターCbが2.00以下【請求項2】 前記エチレン単独重合体またはエチレン・α−オレフィン共重合体(A)が、少なくとも共役二重結合をもつ有機環状化合物および周期律表第IV族の遷移金属化合物を含む触媒の存在下で、エチレンまたはエチレンとα−オレフィンとを(共)重合させることにより得られたものであることを特徴とする請求項1記載の剥離体。
【請求項3】 前記エチレン単独重合体またはエチレン・α−オレフィン共重合体(A)が、下記(ニ)〜(ヘ)の要件を満足することを特徴とする請求項2記載の剥離体。
(ニ)組成分布パラメーターCbが1.08〜2.0(ホ)連続昇温溶出分別法による溶出温度−溶出量曲線のピークが、実質的に複数個存在する。
(ヘ)25℃におけるオルソジクロロベンゼン可溶分量X(wt%)と密度d及びメルトフローレート(MFR)が次の関係を満足する。
(a)d−0.008logMFR≧0.93の場合X<2.0(b)d−0.008logMFR<0.93の場合X<9.8×103×(0.9300−d+0.008logMFR)2+2.0【請求項4】 前記エチレン単独重合体またはエチレン・α−オレフィン共重合体(A)が、シクロペンタジエニル骨格を有する配位子と周期律表第IV族の遷移化合物を含む少なくとも1種の触媒の存在下で重合して得られた下記(ニ)及び(ホ)の要件を満足するエチレン単独重合体またはエチレン・α−オレフィン共重合体(A2)であることを特徴とする請求項1記載の剥離体。
(ニ)組成分布パラメーターCbが1.01〜1.2(ホ)連続昇温溶出分別法による溶出温度−溶出量曲線のピークが実質的に1個存在する【請求項5】 前記樹脂層が、請求項1〜4のいずれかに記載のエチレン単独重合体またはエチレン・α−オレフィン共重合体(A)と、他のエチレン系(共)重合体(B)との組成物を含有してなることを特徴とする剥離体。
【請求項6】 前記組成物中、エチレン単独重合体またはエチレン・α−オレフィン共重合体(A)が95〜50重量%、他のエチレン系(共)重合体(B)が5〜50重量%であることを特徴とする請求項5記載の剥離体。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、粘着シート、接着シート、合成樹脂フィルム・キャスティング成膜等に使用される剥離紙や、粘着テープの基材として用いられる剥離紙に関するものである。
【0002】
【従来の技術】剥離紙は、紙などの基体に剥離剤層を設けたものであるが、その剥離剤の塗工性、剥離性能の向上を図るため、基体と剥離剤層の間に所謂、目止め層を介在させることが行われる。そのような目止め層には、通常、安価な、高圧法低密度ポリエチレンを単独で、または、チーグラー系触媒を用いて得られるエチレンの単独重合体である高密度ポリエチレン及びエチレンと他のα−オレフィンとの共重合体である直鎖状低密度ポリエチレンとを高圧法ポリエチレンに混合したものが使用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】近年特に、剥離紙の製造においては、さらなるコストダウンを目的に、剥離剤層の形成工程の短縮化が図られている。剥離剤層の形成工程は、一般に、剥離剤の塗工工程と、乾燥工程よりなるが、時間短縮の為には、乾燥工程をより短時間に行う必要がある。そこで、乾燥温度をより高くすることが望まれる。しかしながら、乾燥温度を高くすると、目止め層で使用されている高圧法低密度ポリエチレンのような融点の低い物質が、乾燥工程時に、融解し、ピンホールが多数発生してしまうという問題があった。この問題を解決すべく、高圧法ポリエチレンに、より高融点の直鎖状低密度ポリエチレンや高密度ポリエチレンをブレンドする方法が採られていた。しかしながら、これらのものにおいても、乾燥温度が融点以上であると融解し、耐熱性が充分でないことから、ピンホールの発生のおそれがあり、さらなるコストダウンを図ることができないでいた。
【0004】本発明は前記課題を解決するためになされたもので、耐熱性の高い樹脂で目止め層を構成した剥離体を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記目的に沿って鋭意研究を重ねた結果、分子量分布が狭いにもかかわらず、比較的広い組成分布をもち、かつ低分子量成分および非晶質成分の含有量が少ないエチレン単独重合体またはエチレン・α−オレフィン共重合体を含有する樹脂を目止め層として用いることで上記目的を達成するに至った。
【0006】本発明の剥離体は、基体と、下記(イ)〜(ニ)の要件を満足するエチレン単独重合体またはエチレン・α−オレフィン共重合体(A)を含有した樹脂層と、剥離剤層とを有し、前記基体と前記樹脂層との間の接着強度が50g/15mm幅以上であることを特徴とするものである。
(イ)密度が0.86〜0.97g/cm3(ロ)メルトフローレートが0.01〜100g/10分(ハ)分子量分布(Mw/Mn)が1.5〜5.0(ニ)組成分布パラメーターCbが2.00以下【0007】この際、前記エチレン単独重合体またはエチレン・α−オレフィン共重合体(A)が、少なくとも共役二重結合をもつ有機環状化合物および周期律表第IV族の遷移金属化合物を含む触媒の存在下で、エチレンまたはエチレンとα−オレフィンとを(共)重合させることにより得られたものであることが望ましい。さらに、そのエチレン単独重合体またはエチレン・α−オレフィン共重合体(A)が、下記(ニ)〜(ヘ)の要件を満足するものであることが望ましい。
(ニ)組成分布パラメーターCbが1.08〜2.0(ホ)連続昇温溶出分別法による溶出温度−溶出量曲線のピークが、実質的に複数個存在する。
(ヘ)25℃におけるオルソジクロロベンゼン可溶分量X(wt%)と密度d及びメルトフローレート(MFR)が次の関係を満足する。
(a)d−0.008logMFR≧0.93の場合X<2.0(b)d−0.008logMFR<0.93の場合X<9.8×103×(0.9300−d+0.008logMFR)2+2.0【0008】または、請求項1記載のエチレン単独重合体またはエチレン・α−オレフィン共重合体(A)が、シクロペンタジエニル骨格を有する配位子と周期律表第IV族の遷移化合物を含む少なくとも1種の触媒の存在下で重合して得られた下記(ニ)及び(ホ)の要件を満足するエチレン単独重合体またはエチレン・α−オレフィン共重合体(A2)であることが望ましい。
(ニ)組成分布パラメーターCbが1.01〜1.2(ホ)連続昇温溶出分別法による溶出温度−溶出量曲線のピークが実質的に1個存在する【0009】また、樹脂層が、これらのエチレン単独重合体またはエチレン・α−オレフィン共重合体(A)と、他のエチレン系(共)重合体(B)との組成物を含有してなるものが好ましい。その際には、その組成物中、エチレン単独重合体またはエチレン・α−オレフィン共重合体(A)が95〜50重量%、他のエチレン系(共)重合体(B)が5〜50重量%であることが望ましい。
【0010】
【発明の実施の形態】
〔樹脂層〕
〈成分(A)〉本発明の剥離体においては、その目止め層となる樹脂層に成分(A)を含有した特定の樹脂を使用する。成分(A)のエチレン単独重合体またはエチレン・α−オレフィン共重合体において、そのα−オレフィンとしては、炭素数が3〜20、好ましくは3〜12のものが好ましい。例えば、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセンなどが挙げられる。また、これらのα−オレフィンの含有量は、共重合体中、合計で30モル%以下、好ましくは3〜20モル%の範囲で選択されることが望ましい。
【0011】本発明におけるエチレン単独重合体またはエチレン・α−オレフィン共重合体(A)は、密度が0.86〜0.97g/cm3である。好ましくは0.90〜0.94g/cm3、さらに好ましくは0.91〜0.93g/cm3である。密度が0.86g/cm3未満のものは柔らかすぎて耐熱性が不良となり、抗ブロッキング性が劣るものとなる。また0.97g/cm3を越えると硬すぎて、引き裂き強度、衝撃落下強度等が低くなる。また、成分(A)のメルトフローレート(以下、MFRと称す)は0.01〜100g/10分であり、より好ましくは、0.1〜100g/10min、さらには0.2〜50g/10分、さらに好ましくは0.5〜40g/10分の範囲である。MFRが0.01g/10分未満では加工性(ドローダウン性等)が不良となり、100g/10分を越えると強度が弱いものとなる。
【0012】成分(A)の分子量分布Mw/Mnは、1.5〜5.0の範囲である。1.5〜4.5のものがより好ましく、さらに好ましくは1.8〜4.0、より好ましくは2.0〜3.5の範囲にあることが望ましい。Mw/Mnが1.5未満では成形加工性が劣り、5.0を越えるものは耐衝撃性等の機械的強度が劣る。尚、分子量分布(Mw/Mn)は、ゲルパーミエイションクロマトグラフィー(GPC)により重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)を求め、それらの比(Mw/Mn)を算出することにより求められる。
【0013】本発明の成分(A)の組成分布パラメーター(Cb)は2.00以下である必要がある。1.08〜2.00であることがより好ましく、さらに好ましくは1.10〜1.80、より好ましくは1.15〜1.50の範囲にあることが望ましい。 組成分布パラメーター(Cb)が2.00よりも大きいと、ブロッキングしやすく、ヒートシール性も不良となり、また低分子量あるいは高分岐度成分の樹脂表面へのにじみ出しが多く衛生上の問題が生じるからである。また、1.08よりも小さいと、耐熱性が劣る傾向にある。組成分布パラメーター(Cb)は下記の通り測定される。酸化防止剤を加えたオルソジクロルベンゼン(ODCB)に試料を濃度が0.2重量%となるように135℃で加熱溶解した後、けい藻土(セライト545)を充填したカラムに移送した後、0.1℃/minの冷却速度で25℃まで冷却し、共重合体試料をセライト表面に沈着させる。次に、この試料が沈着されているカラムにODCBを一定流量で流しながら、カラム温度を5℃刻みに120℃迄段階的に昇温する。すると各温度に対応した溶出成分を含んだ溶液が採取される。この溶液を冷却後、メタノールを加え、試料を沈澱後、ろ過、乾燥し、各温度における溶出試料を得る。この分別された各試料の、重量分率および分岐度(炭素数1000個あたりの分岐数)を測定する。分岐度は13C−NMRで測定し求める。
【0014】このような方法で30℃から90℃で採取した各フラクションについては次のような、分岐度の補正を行う。すなわち、溶出温度に対して測定した分岐度をプロットし、相関関係を最小二乗法で直線に近似し、検量線を作成する。この近似の相関係数は十分大きい。この検量線により求めた値を各フラクションの分岐度とする。なお、溶出温度95℃以上で採取したフラクションについては溶出温度と分岐度に必ずしも直線関係が成立しないのでこの補正は行わない。
【0015】次ぎにそれぞれのフラクションの重量分率wiを、溶出温度5℃当たりの分岐度biの変化量(bi−bi-1)で割って相対濃度ciを求め、分岐度に対して相対濃度をプロットし、組成分布曲線を得る。この組成分布曲線を一定の幅で分割し、次式より組成分布パラメーターCbを算出する。
Cb=(Σcj・bj2/Σcj・bj)/(Σcj・bj/Σcj
ここで、cjとbjはそれぞれj番目の区分の相対濃度と分岐度である。組成分布パラメーターCbは試料の組成が均一である場合に1.0となり、組成分布が広がるに従って値が大きくなる。
【0016】なお、エチレン・α−オレフィン共重合体の組成分布を表現する方法は多くの提案がなされている。例えば特開昭60−88016号公報では、試料を溶剤分別して得た各分別試料の分岐数に対して、累積重量分率が特定の分布(対数正規分布)をすると仮定して数値処理を行い、重量平均分岐度(Cw)と数平均分岐度(Cn)の比を求めている。この近似計算は、試料の分岐数と累積重量分率が対数正規分布からずれると精度が下がり、市販のLLDPEについて測定を行うと相関係数R2はかなり低く、値の精度は充分でない。また、このCw/Cnの測定法および数値処理法は、本発明のCbのそれと異なるが、あえて数値の比較を行えば、Cw/Cnの値は、Cbよりかなり大きくなる。
【0017】上述した成分(A)は、チーグラー触媒、フィリップス触媒等の周知の触媒を用いて製造しても良いが、以下に示す2つの態様によって調製したものが特に好適である。その1つは、少なくとも共役二重結合をもつ有機環状化合物および周期律表第IV族の遷移金属化合物を含む触媒の存在下で、エチレンを単独重合、またはエチレンと炭素数3〜20のα−オレフィンとを共重合させることにより得られたものが好ましい。そのようなものの中でも、下記(イ)〜(ヘ)の要件を満足するエチレン単独重合体またはエチレン・α−オレフィン共重合体(以下、成分(A1)とする)が特に好適である。
(イ)密度が0.86〜0.97g/cm3(ロ)メルトフローレートが0.01〜100g/10分(ハ)分子量分布(Mw/Mn)が1.5〜5.0(ニ)組成分布パラメーターCbが1.08〜2.0(ホ)連続昇温溶出分別法による溶出温度−溶出量曲線のピークが実質的に複数個存在すること(ヘ)25℃におけるオルソジクロロベンゼン可溶分量X(wt%)と密度d及びメルトフローレート(MFR)が次の関係を満足すること(a)d−0.008logMFR≧0.93の場合X<2.0(b)d−0.008logMFR<0.93の場合X<9.8×103×(0.9300−d+0.008logMFR)2+2.0【0018】もう1つは、シクロペンタジエニル骨格を有する配位子と周期律表第IV族の遷移化合物を含む少なくとも1種の触媒の存在下で得られた下記(イ)〜(ホ)の要件を満足するエチレン単独重合体またはエチレン・α−オレフィン共重合体(以下、成分(A2)とする)である。
(イ)密度が0.86〜0.97g/cm3(ロ)メルトフローレートが0.01〜100g/10分(ハ)分子量分布(Mw/Mn)が1.5〜5.0(ニ)組成分布パラメーターCbが1.01〜1.2(ホ)連続昇温溶出分別法による溶出温度−溶出量曲線のピークが実質的に1個存在する【0019】ここで、成分(A1)は、図1に示されるように、連続昇温溶出分別法(TREF)により求めた溶出温度−溶出量曲線において実質的にピークが複数個の特殊な新規エチレン単独重合体またはエチレン・α−オレフィン共重合体であり、成分(A2)は、図2に示されるように、同連続昇温溶出分別法(TREF)により求めた溶出温度−溶出量曲線において実質的にピークを1個有し、シクロペンタジエニル骨格を有する配位子と周期律表第IV族の遷移金属化合物を含む少なくとも1種の触媒の存在下で得られる典型的なメタロセン系触媒によるエチレン単独重合体またはエチレン・α−オレフィン共重合体であり、成分(A1)と(A2)とは明白に区別されるものである。
【0020】《成分(A1)》成分(A1)においては、分子量分布(Mw/Mn)は、1.5〜5.0の範囲であり、1.5〜4.5のものがより好ましく、さらに好ましくは1.8〜4.0、より好ましくは2.0〜3.5の範囲にあることが望ましい。また、成分(A1)においては、組成分布パラメーターCbは、1.08〜2.00であることがより好ましく、さらに好ましくは1. 10〜1.80、より好ましくは1.15〜1.50の範囲にあることが望ましい。
【0021】本発明における特殊なエチレン単独重合体またはエチレン・α−オレフィン共重合体(A1)は、上記したように、(ホ)連続昇温溶出分別法(TREF)により求めた溶出温度−溶出量曲線において、ピークが複数個存在する。この複数のピーク温度は85℃から100℃の間に存在することが特に好ましい。このピークが存在することにより、融点が高くなり、また結晶化度が上昇し、成形体の耐熱性および剛性が向上する。
【0022】このTREFの測定方法は下記の通りである。まず、試料を酸化防止剤(例えば、ブチルヒドロキシトルエン)を加えたODCBに試料濃度が0.05重量%となるように加え、135℃で加熱溶解する。この試料溶液5mlを、ガラスビーズを充填したカラムに注入し、0.1℃/分の冷却速度で25℃まで冷却し、試料をガラスビーズ表面に沈着する。次に、このカラムにODCBを一定流量で流しながら、カラム温度を50℃/hrの一定速度で昇温しながら、試料を順次溶出させる。この際、溶剤中に溶出する試料の濃度は、メチレンの非対称伸縮振動の波数2925cm-1に対する吸収を赤外検出機で測定することにより連続的に検出される。この値から、溶液中のエチレン・α−オレフィン共重合体の濃度を定量分析し、溶出温度と溶出速度の関係を求める。TREF分析によれば、極少量の試料で、温度変化に対する溶出速度の変化を連続的に分析出来るため、分別法では検出できない比較的細かいピークの検出が可能である。
【0023】また、この成分(A1)は、25℃におけるODCB可溶分の量X(重量%)と密度dおよびMFRの関係は、dおよびMFRの値が、d−0.008logMFR≧0.93を満たす場合は、Xは2重量%未満、好ましくは1重量%未満、d−0.008logMFR<0.93の場合は、X<9.8×103×(0.9300−d+0.008logMFR)2+2.0好ましくは、X<7.4×103×(0.9300−d+0.008logMFR)2+1.0さらに好ましくは、X<5.6×103×(0.9300−d+0.008logMFR)2+0.5の関係を満足していることが望ましい。
【0024】尚、上記25℃におけるODCB可溶分の量Xは、下記の方法により測定される。試料0.5gを20mlのODCBにて135℃で2時間加熱し、試料を完全に溶解した後、25℃まで冷却する。この溶液を25℃で一晩放置後、テフロン製フィルターでろ過してろ液を採取する。このろ液を赤外分光器によりメチレンの非対称伸縮振動の波数2925cm-1付近の吸収ピーク強度を測定し、予め作成した検量線により試料濃度を算出する。この値より、25℃におけるODCB可溶分量が求まる。
【0025】25℃におけるODCB可溶分は、エチレン・α−オレフィン共重合体に含まれる高分岐度成分および低分子量成分であり、耐熱性の低下や成形品表面のべたつきの原因となり、衛生性の問題や成形品内面のブロッキングの原因となる為、この含有量は少ないことが望ましい。ODCB可溶分の量は、コモノマーの含有量および分子量に影響される。従ってこれらの指標である密度およびMFRとODCB可溶分の量が上記の関係を満たすことは、共重合体全体に含まれるα−オレフィンの偏在が少ないことを示す。
【0026】このエチレン単独重合体またはエチレン・α−オレフィン共重合体(A)は分子量分布および組成分布が狭いため、機械的強度が強く、ヒートシール性、抗ブロッキング性等に優れ、しかも耐熱性の良い重合体である。この成分(A1)は、特に以下のa1〜a4の触媒で重合することが望ましい。
a1:一般式Me11p2q(OR3r14-p-q-rで表される化合物。
(式中、Me1はジルコニウム、チタン、ハフニウムを示し、R1およびR3はそれぞれ炭素数1〜24の炭化水素基またはトリアルキルシリル基、R2は2,4-ペンタンジオナト配位子またはその誘導体、ベンゾイルメタナト配位子、ベンゾイルアセトナト配位子またはその誘導体、X1はフッ素、ヨウ素、塩素および臭素などのハロゲン原子を示し、p、qおよびrはそれぞれ0≦p<4、0≦q<4、0≦r<4、0≦p+q+r≦4の範囲を満たす整数である。)
a2:一般式Me24m(OR5n2z-m-nで表される化合物。
(式中、Me2は周期律表第I〜III族元素、R4およびR5はそれぞれ炭素数1〜24の炭化水素基、X2はハロゲン原子または水素原子(ただし、X2が水素原子の場合はMe2は周期律表第III族元素の場合に限る)を示し、zはMe2の価数を示し、mおよびnはそれぞれ0≦m≦z、0≦n≦zの範囲を満たす整数であり、かつ、0≦m+n≦zである。)
a3:共役二重結合を持つ有機環状化合物。
a4:Al−O−Al結合を含む変性有機アルミニウムオキシ化合物及び/又はホウ素化合物。
【0027】これらの各触媒成分について詳説する。上記触媒成分a1について、その一般式Me11p2q(OR3r14-p-q-rで表される化合物の式中、Me1はジルコニウム、チタン、ハフニウムを示し、複数を用いることもできるが、共重合体の耐候性の優れるジルコニウムが含まれることが特に好ましい。R1及びR3の炭素数1〜24の炭化水素基は、炭素数が1〜12であることがより好ましく、さらに好ましくは1〜8である。具体的にはメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基などのアルキル基;ビニル基、アリル基などのアルケニル基;フェニル基、トリル基、キシリル基、メシチル基、インデニル基、ナフチル基などのアリール基;ベンジル基、トリチル基、フェネチル基、スチリル基、ベンズヒドリル基、フェニルブチル基、ネオフイル基などのアラルキル基などが挙げられる。これらは分岐があってもよい。
【0028】上記触媒成分a1の一般式で示される化合物の例としては、テトラメチルジルコニウム、テトラエチルジルコニウム、テトラベンジルジルコニウム、テトラプロポキシジルコニウム、トリプロポキシモノクロロジルコニウム、ジプロポキシジクロロジルコニウム、テトラブトキシジルコニウム、トリブトキシモノクロロジルコニウム、ジブトキシジクロロジルコニウム、テトラブトキシチタン、テトラブトキシハフニウムなどが挙げられ、特にテトラプロポキシジルコニウム、テトラブトキシジルコニウムなどのZr(OR)4化合物が好ましく、これらを2種以上混合して用いても差し支えない。また、R2の2,4ーペンタンジオナト配位子またはその誘導体等の具体例には、テトラ(2,4ーペンタンジオナト)ジルコニウム、トリ(2,4ーペンタンジオナト)クロライドジルコニウム、ジ(2,4ーペンタンジオナト)ジクロライドジルコニウム、(2,4ーペンタンジオナト)トリクロライド、ジ(2,4ーペンタンジオナト)ジエトキサイドジルコニウム、ジ(2,4ーペンタンジオナト)ジ−n−プロポキサイドジルコニウム、ジ(2,4ーペンタンジオナト)ジ−n−ブトキサイドジルコニウム、ジ(2,4ーペンタンジオナト)ジベンジルジルコニウム、ジ(2,4ーペンタンジオナト)ジネオフイルジルコニウム、テトラ(ジベンゾイルメタナト)ジルコニウム、ジ(ジベンゾイルメタナト)ジエトキサイドジルコニウム、ジ(ジベンゾイルメタナト)ジ−n−プロポキサイドジルコニウム、ジ(2,4ーペンタンジオナト)ジ−n−ブトキサイドジルコニウム、ジ(ベンゾイルアセトナト)ジエトキサイドジルコニウム、ジ(ジベンゾイルアセトナト)ジ−n−プロポキサイドジルコニウム、ジ(ベンゾイルアセトナト)ジ−n−ブトキサイドジルコニウム等が挙げられる。
【0029】触媒成分a2について、その一般式Me24m(OR5n2z-m-nで表される化合物の式中Me2は周期律表第I〜III族元素を示し、リチウム、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム、亜鉛、ホウ素、アルミニウム等である。R4及びR5はそれぞれ炭素数1〜24の炭化水素基、好ましくは炭素数1〜12、さらに 好ましくは1〜8であり、具体的にはメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基などのアルキル基;ビニル基、アリル基などのアルケニル基;フェニル基、トリル基、キシリル基、メシチル基、インデニル基、ナフチル基などのアリール基;ベンジル基、トリチル基、フェネチル基、スチリル基、ベンズヒドリル基、フェニルブチル基、ネオフイル基などのアラルキル基などが挙げられる。これらは分岐があってもよい。X2はフッ素、ヨウ素、塩素および臭素などのハロゲン原子または水素原子を示すものである。ただし、X2が水素原子の場合はMe2はホウ素、アルミニウムなどに例示される周期律表第III族元素の場合に限るものである。
【0030】上記触媒成分a2の一般式で示される化合物の例としては、メチルリチウム、エチルリチウムなどの有機リチウム化合物;ジメチルマグネシウム、ジエチルマグネシウム、メチルマグネシウムクロライド、エチルマグネシウムクロライドなどの有機マグネシウム化合物;ジメチル亜鉛、ジエチル亜鉛などの有機亜鉛化合物;トリメチルボロン、トリエチルボロンなどの有機ボロン化合物;トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、トリヘキシルアルミニウム、トリデシルアルミニウム、ジエチルアルミニウムクロライド、エチルアルミニウムジクロライド、エチルアルミニウムセスキクロライド、ジエチルアルミニウムエトキサイド、ジエチルアルミニウムハイドライドなどの有機アルミニウム化合物等の誘導体が挙げられる。
【0031】触媒成分a3の共役二重結合を持つ有機環状化合物には、環状で共役二重結合を2個以上、好ましくは2〜4個、さらに好ましくは2〜3個有する環を1個または2個以上もち、全炭素数が4〜24、好ましくは4〜12である環状炭化水素化合物;前記環状炭化水素化合物が部分的に1〜6個の炭化水素残基(典型的には、炭素数1〜12のアルキル基またはアラルキル基)で置換された環状炭化水素化合物;共役二重結合を2個以上、好ましくは2〜4個、さらに好ましくは2〜3個有する環を1個または2個以上もち、全炭素数が4〜24、好ましくは4〜12である環状炭化水素基を有する有機ケイ素化合物;前記環状炭化水素基が部分的に1〜6個の炭化水素残基またはアルカリ金属塩(ナトリウムまたはリチウム塩)で置換された有機ケイ素化合物が含まれる。特に好ましくは分子中のいずれかにシクロペンタジエン構造をもつものが望ましい。
【0032】上記の好適な化合物としては、シクロペンタジエン、インデン、アズレンまたはこれらのアルキル、アリール、アラルキル、アルコキシまたはアリールオキシ誘導体などが挙げられる。また、これらの化合物がアルキレン基(その炭素数は通常2〜8、好ましくは2〜3)を介して結合(架橋)した化合物も好適に用いられる。
【0033】環状炭化水素基を有する有機ケイ素化合物は、下記一般式で表示することができる。
LSiR4-Lここで、Aはシクロペンタジエニル基、置換シクロペンタジエニル基、インデニル基、置換インデニル基で例示される前記環状水素基を示し、Rはメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基などのアルキル基;メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基などのアルコキシ基;フェニル基などのアリール基;フェノキシ基などのアリールオキシ基;ベンジル基などのアラルキル基で示され、炭素数1〜24、好ましくは1〜12の炭化水素残基または水素を示し、Lは1≦L≦4、好ましくは1≦L≦3である。
【0034】上記成分a3の有機環状炭化水素化合物の具体例として、シクロペンタジエン、メチルシクロペンタジエン、エチルシクロペンタジエン、1,3−ジメチルシクロペンタジエン、インデン、4−メチル−1−インデン、4,7−ジメチルインデン、シクロヘプタトリエン、メチルシクロヘプタトリエン、シクロオクタテトラエン、アズレン、フルオレン、メチルフルオレンのような炭素数5〜24のシクロポリエンまたは置換シクロポリエン、モノシクロペンタジエニルシラン、ビスシクロペンタジエニルシラン、トリスシクロペンタジエニルシラン、モノインデニルシラン、ビスインデニルシラン、トリスインデニルシランなどが挙げられる。
【0035】触媒成分a4のAl−O−Al結合を含む変性有機アルミニウムオキシ化合物及び/又はホウ素化合物は、アルキルアルミニウム化合物と水とを反応させることにより、通常アルミノキサンと称される変性有機アルミニウムオキシ化合物が得られ、分子中に通常1〜100個、好ましくは1〜50個のAl−O−Al結合を含有する。該変性有機アルミニウムオキシ化合物は線状でも環状でもいずれでもよい。また、ホウ素化合物としてはテトラ(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸トリエチルアルミニウム(トリエチルアンモニウムテトラ(ペンタフルオロフェニル)ボレート、テトラ(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸ジメチルアニリニウム(ジメチルアニリニウムテトラ(ペンタフルオロフェニル)ボレート、ブチルアンモニウムテトラ(ペンタフルオロフェニル)ボレート、N,Nージメチルアンリニウムテトラ(ペンタフルオロフェニル)ボレート、N,Nージメチルアンリニウムテトラ(ペンタフルオロフェニル)ボレート等があげられる。
【0036】有機アルミニウムと水との反応は通常不活性炭化水素中で行われる。該不活性炭化水素としては、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレン等の脂肪族、脂環族、芳香族炭化水素が好ましい。水と有機アルミニウム化合物との反応比(水/Alモル比)は通常0.25/1〜1.2/1、好ましくは0.5/1〜1/1であることが望ましい。
【0037】上記触媒成分a1〜a4は、そのまま混合接触させて使用しても差し支えないが、好ましくは無機物担体及び/又は粒子状ポリマー担体(a5)に担持させて使用させることが望ましい。該無機物担体および/または粒子状ポリマー担体(a5)としては、炭素質物、金属、金属酸化物、金属塩化物、金属炭酸塩またはこれらの混合物あるいは熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂等が挙げられる。該無機物担体に用いることができる好適な金属としては、鉄、アルミニウム、ニッケルなどが挙げられる。具体的には、SiO2、Al23、MgO、ZrO2、TiO2、B23、CaO、ZnO、BaO、ThO2等またはこれらの混合物が挙げられ、SiO2−Al23、SiO2−V25、SiO2−TiO2、SiO2−V25、SiO2−MgO、SiO2−Cr23等が挙げられる。これらの中でもSiO2およびAl23からなる群から選択された少なくとも1種の成分を主成分とするものが好ましい。また、有機化合物としては、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂のいずれも使用でき、具体的には、粒子状のポリオレフィン、ポリエステル、ポリアミド、ポリ塩化ビニル、ポリ(メタ)アクリル酸メチル、ポリスチレン、ポリノルボルネン、各種天然高分子およびこれらの混合物等が挙げられる。
【0038】上記無機物担体及び/又は粒子状ポリマー担体は、このまま使用することもできるが、好ましくは予備処理としてこれらの担体を有機アルミニウム化合物やAl−O−Al結合を含む変性有機アルミニウムオキシ化合物などに接触処理させた後に成分a5として用いることもできる。
【0039】《成分(A2)》メタロセン系触媒によるエチレン単独重合体またはエチレン・α−オレフィン共重合体成分(A2)においては、その分子量分布は、1.5〜5.0の範囲であり、1.5〜4.5であることがより好ましく、1.8〜3.5の範囲にあることがさらに望ましい。また、成分(A2)においては、組成分布パラメーターは、1.01〜1.2、好ましくは1.02〜1.18、より好ましくは1.03〜1.16の範囲にあることが望ましい。
【0040】このメタロセン系触媒によるエチレン単独重合体またはエチレン・α−オレフィン共重合体(A2)はシクロペンタジエニル骨格を有する配位子を含む周期律表第IV族の遷移金属化合物と必要により助触媒、有機アルミニウム化合物、担体とを含む触媒の存在下にエチレンおよび炭素数3〜20のα−オレフィンとを共重合させることにより得られるものである。
【0041】このエチレン単独重合体またはエチレン・α−オレフィン共重合体(A2)を製造する触媒であるシクロペンタジエニル骨格を有する配位子を含む周期律表第IV族の遷移金属化合物のシクロペンタジエニル骨格とは、シクロペンタジエニル基、置換シクロペンタジエニル基等である。置換シクロペンタジエニル基としては、炭素数1〜10の炭化水素基、シリル基、シリル置換アルキル基、シリル置換アリール基、シアノ基、シアノアルキル基、シアノアリール基、ハロゲン基、ハロアルキル基、ハロシリル基等から選ばれた少なくとも1種の置換基を有する置換シクロペンタジエニル基等である。該置換シクロペンタジエニル基の置換基は2個以上有していてもよく、また係る置換基同士が互いに結合して環を形成してもよい。
【0042】上記炭素数1〜10の炭化水素基としては、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基等が挙げられ、具体的には、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、2−エチルヘキシル基、デシル基等のアルキル基;シクロペンチル基、シクロアルキル基等のシクロアルキル基;フェニル基、トリル基等のアリール基;ベンジル基、ネオフイル基等のアラルキル基等が例示される。これらの中でもアルキル基が好ましい。置換シクロペンタジエニル基の好適なものとしては、メチルシクロペンタジエニル基、エチルシクロペンタジエニル基、n−ヘキシルシクロペンタジエニル基、1,3-ジメチルシクロペンタジエニル基、1,3-n-ブチルメチルシクロペンタジエニル基、1,3-n-プロピルメチルエチルシクロペンタジエニル基などが具体的に挙げられる。本発明の置換シクロペンタジエニル基としては、これらの中でも炭素数3以上のアルキル基が置換したシクロペンタジエニル基が好ましく、特に1,3-置換シクロペンタジエニル基が好ましい。置換基同士すなわち炭化水素同士が互いに結合して1または2以上の環を形成する場合の置換シクロペンタジエニル基としては、インデニル基、炭素数1〜8の炭化水素基(アルキル基等)等の置換基により置換された置換インデニル基、ナフチル基、炭素数1〜8の炭化水素基(アルキル基等)等の置換基により置換された置換ナフチル基、炭素数1〜8の炭化水素基(アルキル基等)等の置換基により置換された置換フルオレニル基等が好適なものとして挙げられる。
【0043】シクロペンタジエニル骨格を有する配位子を含む周期律表第IV族の遷移金属化合物の遷移金属としては、ジルコニウム、チタン、ハフニウム等が挙げられ、特にジルコニウムが好ましい。該遷移金属化合物は、シクロペンタジエニル骨格を有する配位子としては通常1〜3個を有し、また2個以上有する場合は架橋基により互いに結合していてもよい。なお、係る架橋基としては炭素数1〜4のアルキレン基、アルキルシランジイル基、シランジイル基などが挙げられる。
【0044】周期律表第IV族の遷移金属化合物においてシクロペンタジエニル骨格を有する配位子以外の配位子としては、代表的なものとして、水素、炭素数1〜20の炭化水素基(アルキル基、アルケニル基、アリール基、アルキルアリール基、アラルキル基、ポリエニル基等)、ハロゲン、メタアルキル基、メタアリール基などが挙げられる。
【0045】これらの具体例としては以下のものがある。ジアルキルメタロセンとして、ビス(シクロペンタジエニル)チタニウムジメチル、ビス(シクロペンタジエニル)チタニウムジフェニル、ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジメチル、ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジフェニル、ビス(シクロペンタジエニル)ハフニウムジメチル、ビス(シクロペンタジエニル)ハフニウムジフェニルなどがある。モノアルキルメタロセンとしては、ビス(シクロペンタジエニル)チタニウムメチルクロライド、ビス(シクロペンタジエニル)チタニウムフェニルクロライド、ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムメチルクロライド、ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムフェニルクロライドなどがある。また、モノシクロペンタジエニルチタノセンであるペンタメチルシクロペンタジエニルチタニウムトリクロライド、ペンタエチルシクロペンタジエニルチタニウムトリクロライド)、ビス(ペンタメチルシクロペンタジエニル)チタニウムジフェニルなどが挙げられる。
【0046】置換ビス(シクロペンタジエニル)チタニウム化合物としては、ビス(インデニル)チタニウムジフェニルまたはジクロライド、ビス(メチルシクロペンタジエニル)チタニウムジフェニルまたはジクロライド、ジアルキル、トリアルキル、テトラアルキルまたはペンタアルキルシクロペンタジエニルチタニウム化合物としては、ビス(1,2−ジメチルシクロペンタジエニル)チタニウムジフェニルまたはジクロライド、ビス(1,2−ジエチルシクロペンタジエニル)チタニウムジフェニルまたはジクロライドまたは他のジハライド錯体、シリコン、アミンまたは炭素連結シクロペンタジエン錯体としてはジメチルシリルジシクロペンタジエニルチタニウムジフェニルまたはジクロライド、メチレンジシクロペンタジエニルチタニウムジフェニルまたはジクロライド、他のジハライド錯体が挙げられる。
【0047】ジルコノセン化合物としては、ペンタメチルシクロペンタジエニルジルコニウムトリクロライド、ペンタエチルシクロペンタジエニルジルコニウムトリクロライド、ビス(ペンタメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジフェニル、アルキル置換シクロペンタジエンとしては、ビス(エチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジメチル、ビス(メチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジメチル、ビス(n−ブチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジメチル、それらのハロアルキルまたはジハライド錯体、ジアルキル、トリアルキル、テトラアルキルまたはペンタアルキルシクロペンタジエンとしてはビス(ペンタメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジメチル、ビス(1,2−ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジメチル、およびそれらのジハライド錯体、シリコン、炭素連結シクロペンタジエン錯体としては、ジメチルシリルジシクロペンタジエニルジルコニウムジメチルまたはジハライド、メチレンジシクロペンタジエニルジルコニウムジメチルまたはジハライド、メチレンジシクロペンタジエニルジルコニウムジメチルまたはジハライドなどが挙げられる。
【0048】さらに他のメタロセンとしては、ビス(シクロペンタジエニル)ハフニウムジクロライド、ビス(シクロペンタジエニル)ハフニウムジメチル、ビス(シクロペンタジエニル)バナジウムジクロライドなどが挙げられる。
【0049】本発明の他の周期律表第IV族の遷移金属化合物の例として、下記化学式で示されるシクロペンタジエニル骨格を有する配位子とそれ以外の配位子および遷移金属原子が環を形成するものも挙げられる。
【化1】

化学式中、Cpは前記シクロペンタジエニル骨格を有する配位子、Xは水素、ハロゲン、炭素数1〜20のアルキル基、アリールシリル基、アリールオキシ基、アルコキシ基、アミド基、シリルオキシ基等を表し、YはSiR2、CR2、SiR2SiR2、CR2CR2、CR=CR、SiR2CR2、BR2、BRからなる群から選ばれる2価基、Zは−O−、−S−、−NR−、−PR−またはOR、SR、NR2、PR2からなる群から選ばれる2価中性リガンドを示す。ただし、Rは水素または炭素数1〜20のアルキル基、アリール基、シリル基、ハロゲン化アルキル基、ハロゲン化アリール基、またはY、ZまたはYとZの双方からの2個またはそれ以上のR基は縮合環系を形成するものである。Mは周期律表第IV族の遷移金属原子を表す。
【0050】上記化学式で表される化合物の例としては、(t−ブチルアミド)(テトラメチルシクロペンタジエニル)−1,2−エタンジイルジルコニウムジクロライド、(t−ブチルアミド)(テトラメチルシクロペンタジエニル)−1,2−エタンジイルチタンジクロライド、(メチルアミド)(テトラメチルシクロペンタジエニル)−1,2−エタンジイルジルコニウムジクロライド、(メチルアミド)(テトラメチルシクロペンタジエニル)−1,2−エタンジイルチタンジクロライド、(エチルアミド)(テトラメチルシクロペンタジエニル)メチレンタンジクロライド、(t−ブチルアミド)ジメチル(テトラメチルシクロペンタジエニル)シランチタンジクロライド、(t−ブチルアミド)ジメチル(テトラメチルシクロペンタジエニル)シランジルコニウムジベンジル、(ベンジルアミド)ジメチル(テトラメチルシクロペンタジエニル)シランチタンジクロライド、(フェニルホスフイド)ジメチル(テトラメチルシクロペンタジエニル)シランチタンジクロライドなどが挙げられる。
【0051】本発明でいう助触媒としては、前記周期律表第IV族の遷移金属化合物を重合触媒として有効になし得る、または触媒的に活性化された状態のイオン性電荷を均衡させうるものをいう。本発明において用いられる助触媒としては、有機アルミニウムオキシ化合物のベンゼン可溶のアルミノキサンやベンゼン不溶の有機アルミニウムオキシ化合物、ホウ素化合物、酸化ランタンなどのランタノイド塩、酸化スズ等が挙げられる。これらの中でもアルミノキサンが最も好ましい。
【0052】また、触媒は無機または有機化合物の担体に担持して使用されてもよい。該担体としては無機または有機化合物の多孔質酸化物が好ましい。具体的には、SiO2、Al23、MgO、ZrO2、TiO2、B23、CaO、ZnO、BaO、ThO2等またはこれらの混合物が挙げられ、SiO2−Al23、SiO2−V25、SiO2−TiO2、SiO2−MgO、SiO2−Cr23等が挙げられる。
【0053】有機アルミニウム化合物として、トリエチルアルミニウム、トリイソプロピルアルミニウム等のトリアルキルアルミニウム;ジアルキルアルミニウムハライド;アルキルアルミニウムセスキハライド;アルキルアルミニウムジハライド;アルキルアルミニウムハイドライド、有機アルミニウムアルコキサイド等が挙げられる。
【0054】《製造方法》本発明のエチレン単独重合体またはエチレン・α−オレフィン共重合体(成分(A))の製造方法は、前記触媒の存在下、実質的に溶媒の存在しない気相重合法、スラリー重合法、溶液重合法等で製造され、実質的に酸素、水等を断った状態で、ブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン等の脂肪族炭化水素、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン等の脂環族炭化水素等に例示される不活性炭化水素溶媒の存在下または不存在下で製造される。重合条件は特に限定されないが、重合温度は通常15〜350℃、好ましくは20〜200℃、さらに好ましくは50〜110℃であり、重合圧力は低中圧法の場合、通常、常圧〜70kg/cm2G、好ましくは、常圧〜20kg/cm2Gであり、高圧法の場合通常1500kg/cm2G以下が望ましい。重合時間は低中圧法の場合通常3分〜10時間、好ましくは5分〜5時間程度が望ましい。高圧法の場合、通常1分〜30分、好ましくは2分〜20分程度が望ましい。また、重合は一段重合法はもちろん、水素濃度、モノマー濃度、重合圧力、重合温度、触媒等の重合条件が互いに異なる2段階以上の多段重合法など特に限定されるものではない。
【0055】本発明のエチレン・α−オレフィン共重合体において、重合時の触媒成分を実質的に塩素等のハロゲンを含まないものとすると、得られる重合体にもこれらハロゲンが含まれず、したがって化学的安定性、衛生性が優れ、食品、衛生、医療関連用途に好適である。
【0056】〈成分(B)〉本発明の剥離体の目止め層を構成する樹脂としては、上述した成分(A)に加えて、これとは異なる他のエチレン系(共)重合体(成分(B))を混合しておくことが望ましい。そのような他のエチレン系(共)重合体としては、高圧法ポリエチレンが好適である。そのような高圧法ポリエチレンとしては、高圧ラジカル重合法によるエチレン系重合体であって、密度が0.91〜0.94g/cm3のエチレン単独重合体(低密度ポリエチレン:B1)や、エチレン・ビニルエステル共重合体(B2)、エチレンとα,β−不飽和カルボン酸またはその誘導体との共重合体(B3)等が挙げられる。
【0057】上記(B1)低密度ポリエチレン(以下、LDPEと称す)は、MFRが0.05〜50g/10分、好ましくは0.1〜30g/10分の範囲で選択される。この範囲内であれば組成物の溶融張力が適切な範囲となり押出ラミネーション成形等が容易である。該LDPEの密度は0.91〜0.94g/cm3、好ましくは0.912〜0.935g/cm3、さらに好ましくは0.912〜0.930g/cm3の範囲で選択される。また、分子量分布(Mw/Mn)は3.0〜12、好ましくは4.0〜8.0である。これらLDPEの製法は、公知の高圧ラジカル重合法により製造され、チューブラー法、オートクレーブ法のいずれでもよい。
【0058】また上記(B2)エチレン・ビニルエステル共重合体とは、高圧ラジカル重合法で製造され、エチレンを主成分とし、プロピオン酸ビニル、酢酸ビニル、カプロン酸ビニル、カプリル酸ビニル、ラウリル酸ビニル、ステアリン酸ビニル、トリフルオル酢酸ビニルなどのビニルエステル単量体との共重合体である。これらの中でも特に好ましいものとしては、酢酸ビニルを挙げることができる。エチレン50〜99.5重量%、ビニルエステル0.5〜50重量%、他の共重合可能な不飽和単量体0〜49.5重量%からなる共重合体が好ましい。さらにビニルエステル含有量は3〜20重量%、特に好ましくは5〜15重量%の範囲で選択される。これら共重合体のMFRは、0.1〜50g/10分、好ましくは0.3〜30g/10分の範囲で選択される。
【0059】さらに上記(B3)エチレンとα,β−不飽和カルボン酸またはその誘導体との共重合体の代表的な共重合体としては、エチレン・(メタ)アクリル酸またはそのアルキルエステル共重合体が挙げられる。これらのコモノマーとしては、アクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、アクリル酸エチル、メタクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、メタクリル酸プロピル、アクリル酸イソプロピル、メタクリル酸イソプロピル、アクリル酸−n−ブチル、メタクリル酸−n−ブチル、アクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸ラウリル、メタクリル酸ラウリル、アクリル酸ステアリル、メタクリル酸ステアリル、アクリル酸グリシジル、メタクリル酸グリシジル等を挙げることができる。この中でも特に好ましいものとして(メタ)アクリル酸のメチル、エチル等のアルキルエステルを挙げることができる。特に(メタ)アクリル酸エステル含有量は3〜20重量%、好ましくは5〜15重量%の範囲である。これら共重合体のMFRは、0.1〜30g/10分、好ましくは0.2〜20g/10分の範囲で選択される。本発明の剥離体において、良好な耐熱性を付与する最も重要な成分は上述の成分(A)であるが、この成分(B)を混合することによって、押出成形性を向上し、工業的に、基体に樹脂層を溶融成形で形成することがより容易となる。成分(A)と成分(B)を混合する際には、その混合比率は、重量比で、成分(A)が50重量%以上あることが望ましく、さらには、(A)/(B)が、95〜50/5〜50の範囲内にあることが望ましい。
【0060】本発明の樹脂層には、発明の本質を損なわない範囲で、他のオレフィン系重合体を添加することができる。例えば、チグラー法による直鎖状低密度ポリエチレン、プロピレン単独重合体、プロピレンとエチレン、ブテン−1等を共重合してなるプロピレン系共重合体(ランダム、ブロック共重合いずれも可)、さらに、エチレン・α−オレフィン共重合体ゴムが挙げられる。エチレン・α−オレフィン共重合体ゴムとしては、密度が0.86〜0.91g/cm3のエチレン・プロピレン共重合体ゴム、エチレン・プロピレン・ジエン共重合体ゴム等が挙げられる。該エチレン・プロピレン系ゴムとしては、エチレンおよびプロピレンを主成分とするランダム共重合体(EPM)、および第3成分としてジエンモノマー(ジシクロペンタジエン、エチリデンノルボルネン等)を加えたものを主成分とするランダム共重合体(EPDM)等が挙げられる。さらに、必要に応じて、有機あるいは無機フィラー、粘着付与剤、酸化防止剤、防曇剤、有機あるいは無機系顔料、分散剤、造核剤、発泡剤、難燃剤、架橋剤、紫外線防止剤、(不)飽和脂肪酸アミド、(不)飽和高級脂肪酸の金属塩等の滑剤などの公知の添加剤を、本願発明の特性を本質的に阻害しない範囲で添加することができる。これらの添加剤の中でも、滑剤、粘着付与剤、無機フィラーは作業性をより向上させるために好適に用いられる。滑剤としては、オレイン酸アミド、ステアリン酸アミド、エルカ酸アミド、等の脂肪酸アミド;ステアリン酸モノグリセライド、ステアリン酸ジグリセライド、オレイン酸モノグリセライド、オレイン酸ジグリセライド等の脂肪酸グリセリンエステル化合物およびそれらのポリエチレングリコール付加物等が挙げられる。また無機フィラーとしては、軽質および重質炭酸カルシウム、タルク、シリカ、ゼオライト、炭酸マグネシウム、長石等が挙げられる。粘着付与剤としては、ポリブテン、ヒマシ油誘導体、ソルビタン脂肪酸エステル、ロジンおよびロジン誘導体、石油樹脂およびそれらの水添物等のタッキファイヤー、ゴム等が挙げられる。これら粘着付与剤は0.5〜20重量部の範囲で配合することができる。顔料としてはカーボンブラック、チタン白等の他、市販の各種着色剤マスターバッチが好適に用いられる。
【0061】さらに適度の滑り性、帯電防止性、防曇性を得るための添加剤についても配合することができる。具体的には、ソルビタン脂肪酸エステルとして、ソルビタンモノオレート、ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノベヘネート、ソルビタンモノステアレート等;グリセリン脂肪酸エステルとして、グリセリンモノオレート、グリセリンモノステアレート、グリセリンモノラウレート、グリセリンモノベヘネート等;ポリグリセリン脂肪酸エステルとして、ジグリセリンモノラウレート、ジグリセリンモノステアレート、ジグリセリンモノオレート、テトラグリセリンモノオレート、テトラグリセリンモノステアレート、ヘキサグリセリンモノラウレート、ヘキサグリセリンモノオレート、デカグリセリンモノラウレート、デカグリセリンモノステアレート、デカグリセリンモノオレート等の他、多価アルコールの脂肪酸エステルおよびこれらのエチレンオキサイド付加物、高級脂肪酸アミドおよびこれらのエチレンオキサイド付加物、高級脂肪酸アルカノールアミド等が挙げられるがこれらに限定されるものではない。
【0062】〔基体〕基体は、用途に応じて適宜選択され、限定されるものではないが、一般に、紙、織布、不織布が適用される。紙としては、上質紙、クラフト紙、グラシン紙、無機繊維混抄紙、合成樹脂混抄紙等が挙げられる。
〔剥離剤層〕剥離剤としては従来一般に使用されているものが使用され、例えば、シリコーン(付加反応型、縮合反応型)、シリコーン・アルキド共重合体等が挙げられる。
【0063】目止め層は、剥離体の種類に応じて、基体の片側、または両側に形成され、その厚さも同じ若しくは異なっていてもよく、片面で7μm以上が好ましく、10〜30μmがより好ましい。目止め層を形成する方法としては、限定されるものではないが、溶融押出成形法が望ましい。押出成形時の樹脂温度は、一般に、280〜350℃である。しかし、Tダイから出た溶融樹脂のオゾンを吹きつける所謂オゾン処理法を用いる場合は、200〜350℃が好適である。こららの条件外であると、一般的には、樹脂層と基体の接着が低下し易い。接着性をより向上させる為に、基体に、プレヒート処理、コロナ処理、火炎処理、UV処理等の表面処理を行うこともできる。また、本発明の剥離体においては、基体と樹脂層の間の接着強度が50g/15mm幅以上であることが必要である。50g/15mm幅未満であると、剥離剤層における所定の位置でなく、基体と樹脂層の間で剥離してしまうおそれがあるからである。
【0064】
【実施例】以下に実施例および比較例に基づいて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらによって限定されるものではない。
〔試験方法〕
密度:JIS K6760に準拠した。
MFR:JIS K6760に準拠した。
【0065】分子量分布Mw/Mn:GPC装置(ウォータース150型)を用い、溶媒として135℃のODCBを使用した。カラムは東ソーのGMHHR-H(S)を用いた。PS標準試料による検量線法によった。
NMR:日本電子(株)製GX−270を用いた。溶媒として、135℃のODCBを使用した。
ネックイン(NI):押出機の成形条件を膜厚30μm、引取速度60m/分とし、基材上にラミネートし、ラミネート膜の幅(W)と、ダイス幅(W0)との差(mm)を測定した。NI=W0−Wドローダウン(DD):押出機の回転数を30rpmとし、引取速度を徐々に高めた時に、ラミネートフィルムが破れない最高引取速度を測定した。
耐熱ピンホール性:ラミネートしたサンプルからA4サイズの試験片を切り出し、測定する各温度(130、135、140、145、150℃)に保ったオーブン内に1分間放置後に取り出し、常温に戻した後、顔料と界面活性剤を加えた水を刷毛で塗る。ピンホールが生じていれば、裏の紙面に顔料による細かな班点が表れるので、その数を数えた。表1中には、0個のものを○、1〜3個を△、4個以上のものを×とした。
【0066】〔エチレン・α−オレフィン共重合体(A)の製造〕
■固体触媒の調製窒素下で電磁誘導攪拌機付き触媒調製器(No.1)に精製トルエンを加え、ついでジプロポキシジクロロジルコニウム(Zr(OPr)2Cl2)28gおよびメチルシクロペンタジエン48gを加え、0℃に系を保持しながらトリデシルアルミニウムを45gを滴下した。滴下終了後、反応系を50℃に保持して16時間攪拌した。この溶液をA液とした。次に、窒素下で別の攪拌器付き触媒調製器(No.2)に精製トルエンを加え、前記A溶液と、ついでメチルアルミノキサン6.4molのトルエン溶液を添加し反応させた。これをB液とした。次に、窒素下で攪拌器付き調製器(No.1)に精製トルエンを加え、次いで予め400℃で所定時間焼成処理したシリカ(富士デビソン社製、グレード#952、表面積300m2/g)1400gを加えた後、前記B溶液の全量を添加し、室温で攪拌した。ついで窒素ブローにて溶媒を除去して流動性の良い固体触媒粉末を得た。これを触媒Cとした。
【0067】■試料の重合連続式の流動床気相法重合装置を用い、重合温度70℃、全圧20kgf/cm2Gでエチレンと1−ヘキセンの共重合を行った。前記触媒Cを連続的に供給して重合を行い、系内のガス組成を一定に保つため、各ガスを連続的に供給しながら重合を行い、エチレン・1−ヘキセン共重合体を製造した。このエチレン・1−ヘキセン共重合体の物性は次の通りであった。
密度=0.912g/cm3MFR=10g/10min分子量分布(Mw/Mn)=2.6組成分布パラメーターCb=1.22TREFピーク温度=83.5、96.7℃d−0.008logMFR=0.904ODCB可溶分(%)=1.5<9.8×103×(0.9300d+0.008logMFR)2+2.0【0068】〔実施例1〕成分(A)として上記重合したエチレン・1−ヘキセン共重合体を80重量%と、成分(B)として、MFRが7.0g/10min、密度が0.917の高圧法低密度ポリエチレンを20重量%に、酸化防止剤0.09重量%、ステアリン酸カルシウム0.1重量%を加え、ヘンシェルミキサーで約30秒間均一に混合した後、φ50mmの同方向二軸押出機で混練し、ペレット化し、組成物C1を得た。この組成物C1を押出ラミネータ(モダンマシナリー製、90mmφ、ダイ幅:800mm)を用いて上質紙を基体として、樹脂温度315℃で厚さ30μmで押出ラミネートした。評価結果を表1に示す。樹脂層は基体である紙に対する食いつきが良く、紙面が良く目止めされており、該組成物の融点をはるかに超えていると思われる温度においても良好な耐熱ピンホール性を示した。
【0069】〔実施例2〕基体としてクラフト紙を用いた以外は、実施例1と同様にして剥離体を製造した。
〔実施例3〕上記エチレン・1−ヘキセン共重合体を60重量%とし、成分(B)として、MFRが7.0g/10min、密度が0.917の高圧法低密度ポリエチレンを40重量%としたこと以外は実施例1と同様にして組成物C2を調製し、剥離体を製造した。
【0070】〔比較例1〕実施例3のエチレン・1−ヘキセン共重合体の代りに、MFRが9.0g/10min、密度が0.912のチグラー触媒による直鎖状低密度ポリエチレン60重量%を用い、成分(B)として、MFRが7.0g/10min、密度が0.917の高圧法低密度ポリエチレンを40重量%としたこと以外は実施例3と同様にして組成物C3を調製し、剥離体を製造した。耐熱ピンホール性が劣っていた。
〔比較例2〕実施例1において、エチレン・1−ヘキセン共重合体の代りに、MFRが9.0g/10min、密度が0.948の高密度ポリエチレンを用いたこと以外は実施例1と同様にして、組成物C4を調製し、剥離体を製造した。耐熱ピンホール性が劣っていた。
【0071】
【表1】

【0072】
【発明の効果】本発明の剥離体は、耐熱ピンホール性に優れ、感圧接着剤、感熱接着剤、プリプレグ接着剤等が塗工された粘着シートあるいは粘着テープに用いることができる。また、耐熱性が高いことから、剥離剤層の形成における乾燥工程を高い温度で行うことができるので、工程時間を短縮化でき、コストダウンを図ることができる。




 

 


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