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発明の名称 工作機械の自動工具交換装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平10−225838
公開日 平成10年(1998)8月25日
出願番号 特願平9−30855
出願日 平成9年(1997)2月14日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】下市 努
発明者 中南 成光 / 日浦 武利 / 永田 健介
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 多数の工具を保持し、所要の工具を工具受渡し位置に割り出し位置決めする工具マガジンと、該割り出し位置決めされた工具を主軸近傍の待機位置に移送する工具移送装置と、該待機位置に移送された工具と主軸に装着された工具とを交換する工具着脱装置とを備えた工作機械の自動工具交換装置において、上記工具マガジンを、主軸頭を支持するコラムの後部及び左,右側部を囲むように形成するとともに該コラムに取り付け、上記工具受渡し位置を上記コラムの左,右側方の少なくとも一方に設け、該左,右側方に左,右のスプロケットを配置し、該左,右のスプロケットを、工具を主軸と平行な方向に保持する工具ポットを上記スプロケットの駆動歯と同一ピッチで連結してなる搬送チェンで連結し、上記工具受け渡し位置のスプロケットを駆動したことを特徴とする工作機械の自動工具交換装置。
【請求項2】 請求項1において、上記左,右側方の両方に工具受渡し位置を設け、該両工具受渡し位置の両スプロケットを無終端形搬送チェンで連結し、上記工具マガジンの幅方向中央部に駆動モータと左,右の駆動軸を配置し、該駆動モータにより該左,右の駆動軸を介して上記左,右のスプロケットを回転駆動したことを特徴とする工作機械の自動工具交換装置。
【請求項3】 多数の工具を保持し、所要の工具を工具受渡し位置に割り出し位置決めする工具マガジンと、該割り出し位置決めされた工具を主軸近傍の待機位置に移送する工具移送装置と、該待機位置に移送された工具と主軸に装着された工具とを交換する工具着脱装置とを備えた工作機械の自動工具交換装置において、上記工具マガジンのスプロケットを、工具を主軸と平行な方向に保持する工具ポットを上記スプロケットの駆動歯と同一ピッチで連結してなる搬送チェンで連結し、上記工具ポットは、工具を開口を通して水平方向に進入させることにより把持する工具把持部と、上記スプロケットの円弧凹状の駆動歯が噛合する円弧凸状の被駆動歯を備えた被駆動部とで構成されており、さらに工具が上記開口から水平方向に抜けるのを防止するロック機構を備えており、該ロック機構は工具搬送装置の動作によってロックが解除されるよう構成されていることを特徴とする工作機械の自動工具交換装置。
【請求項4】 多数の工具を保持し、所要の工具を工具受渡し位置に割り出し位置決めする工具マガジンと、該割り出し位置決めされた工具を主軸近傍の待機位置に移送する工具移送装置と、該待機位置に移送された工具と主軸に装着された工具とを交換する工具着脱装置とを備えた工作機械の自動工具交換装置において、上記工具受渡し位置の工具ポットに垂直方向に向けて収納されかつ水平方向の移動がクランプされた工具に対し、垂直上方からの下降動作により上記クランプを解除するとともに該工具を保持し、水平方向の移動動作により工具を上記工具ポット内から取り外して上記待機位置に移送する工具保持機構を備えたことを特徴とする工作機械の自動工具交換装置。
【請求項5】 請求項4において、上記工具保持機構は、垂直方向に移動可能に支持され下端部に工具のテーパ部に嵌合するテーパ孔を有する工具保持ピストンと、上記垂直下方への移動に伴って上記工具ポット側に設けられたロックプレートをアンロック側に回動させるカム部材とを備えていることを特徴とする工作機械の自動工具交換装置。
【請求項6】 多数の工具を保持し、所要の工具を工具受渡し位置に割り出し位置決めする工具マガジンと、該割り出し位置決めされた工具を主軸近傍の待機位置に移送する工具移送装置と、該待機位置に移送された工具と主軸に装着された工具とを交換する工具着脱装置とを備えた工作機械の自動工具交換装置において、旋回アームを主軸頭の前面より前方に上記待機位置と主軸の工具着脱位置とを結ぶ直線と平行な旋回平面内で旋回可能に設け、該旋回アームの旋回により上記待機位置と工具着脱位置との間で移動する工具グリッパを上記旋回アームに設け、該工具グリッパは、上記待機位置に位置しているとき上記工具移送装置による工具の水平方向の移送動作により該工具を把持するよう構成されていることを特徴とする工作機械の自動工具交換装置。
【請求項7】 請求項6において、上記主軸の両側に第1,第2待機位置が設けられ、上記旋回アームは第1,第2の工具グリッパを有しており、該第1工具グリッパが第1待機位置に位置しているとき第2工具グリッパは工具着脱位置に位置しており、第1工具グリッパが工具着脱位置に位置しているとき第2工具グリッパは第2待機位置に位置していることを特徴とする工作機械の自動工具交換装置。
【請求項8】 請求項7において、上記旋回アームが、間に介在する支持プレートにより旋回可能に支持された前,後一対の前,後旋回アームで構成されており、該前,後旋回アームの前,後第1支持端部同士は上記第1工具グリッパを介して前,後第1連結ピンでピン結合されており、前,後第2支持端部同士は上記第2工具グリッパを介して前,後第2連結ピンでピン結合されており、上記前,後旋回アームの前,後旋回中心と前,後第1連結ピンとで第1の平行リンクが構成され、上記前,後旋回中心と前,後第2連結ピンとで第2の平行リンクが構成されていることを特徴とする工作機械の自動工具交換装置。
【請求項9】 請求項8において、上記支持プレートの下縁面は、上記第1工具グリッパに当接することにより上記前,後旋回アームの上記第1待機位置側への旋回角度を規制し、かつ上記第2工具グリッパに当接することにより上記前,後旋回アームの上記第2待機位置側への旋回角度を規制することを特徴とする工作機械の自動工具交換装置。
【請求項10】 請求項7ないし9の何れかにおいて、上記第1,第2工具グリッパは、前,後旋回アームの支持端部同士を連結するリンク部材と、該リンク部材に上記第1,第2待機位置を結ぶ直線と平行な回転軸廻りに揺動可能に連結されかつ主軸頭の前面側に付勢されたグリッパアームと、該グリッパアームに設けられたカムフォロアとを備え、主軸頭の往復移動に伴って上記カムフォロアが上記前面上を転動することにより、上記工具グリッパが上記工具着脱位置と上記旋回アーム側の退避位置との間で揺動することを特徴とする工作機械の自動工具交換装置。
【請求項11】 請求項10において、上記前,後旋回アームに、第1,第2待機位置では上記グリッパアームの前面に位置して該グリッパアームの反付勢方向への揺動を阻止し、上記工具着脱位置では上記グリッパアームの側方に位置して該グリッパアームの退避位置側への揺動を許容する開き止め部材を設けたことを特徴とする工作機械の自動工具交換装置。
発明の詳細な説明
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、工具マガジンにおいて選択された所要の工具を主軸に装着し、主軸に装着されていた工具を工具マガジンに収納するようにした工作機械の自動工具交換装置に関する。
【0002】
【従来の技術】工作機械の自動工具交換装置の第1従来例として、例えば、両端に工具把持部を有する交換アームを工具マガジンと主軸との間に配置し、該交換アームの一端で工具マガジンの工具を把持し、他端で主軸の工具を把持し、該交換アームを主軸の軸方向に移動させた後180度回転させ、さらに該交換アームを主軸方向に元の位置に戻すことにより、上記一端の工具を主軸に装着し他端の工具を工具マガジンに収納するようにした、いわゆるダブルハンド式のものがある。
【0003】第2従来例として、例えば主軸頭を支持するコラムに工具マガジンを回転自在に配設し、該工具マガジンに工具本数だけの工具保持アームを待機位置と主軸の工具着脱位置との間で揺動可能に設け、主軸頭の往復移動により上記工具保持アームで主軸の工具を取り外し、工具マガジンを旋回させて別の工具保持アームを割り出し、主軸の往復移動により上記割り出された工具保持アームの工具を主軸に装着するようにしたものがある。
【0004】第3従来例として、主軸の廻りに工具を平行リンクで把持した状態で配置し、主軸方向に配置されたシリンダにより平行リンクを揺動させ、工具を待機位置と工具着脱位置との間で移動させるようにしたものがある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記第1従来例装置は、高速化するためにはローラギヤカム等の高価でかつ組み立ての困難な部品を使用する必要があり、またこれらは相当の重量を有するので、例えばコラムを移動させるように構成した場合に該コラムに工具マガジンを取り付けることは困難である。
【0006】第2従来例装置は、工具マガジン全体を工具交換時に高速で割り出すことを前提としているので、軽量である必要があり、工具本数を増加するには限度がある。
【0007】第3従来例装置は、主軸の廻りを囲むように工具マガジンが配置固定されているので、主軸の軸方向移動に伴って重量物である工具マガジンも移動することとなり、立形マシニングセンタにおいて主軸を軸方向に移動させる際に不利であり、また、主軸頭の外径が大きくなり、工作機械全体が大きくなってしまう。
【0008】本発明は、上記従来の状況において、上記第1〜第3従来例装置とは異なる構成を採用することにより、工具収納本数の増加が容易であり、高コストで組立の困難な部品を必要とせず組立が容易で低コストであり、軽量で高速化が可能であり、コンパクトな工作機械の工具交換装置を提供することを課題としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、多数の工具を保持し、所要の工具を工具受渡し位置に割り出し位置決めする工具マガジンと、該割り出し位置決めされた工具を主軸近傍の待機位置に移送する工具移送装置と、該待機位置に移送された工具と主軸に装着された工具とを交換する工具着脱装置とを備えた工作機械の自動工具交換装置において、上記工具マガジンを、主軸頭を支持するコラムの後部及び左,右側部を囲むように形成するとともに該コラムに取り付け、上記工具受渡し位置を上記コラムの左,右側方の少なくとも一方に設け、該左,右側方に左,右のスプロケットを配置し、該左,右のスプロケットを、工具を主軸と平行な方向に保持する工具ポットを上記スプロケットの駆動歯と同一ピッチで連結してなる搬送チェンで連結し、上記工具受け渡し位置のスプロケットを駆動したことを特徴としている。
【0010】請求項2の発明は、請求項1において、上記左,右側方の両方に工具受渡し位置を設け、該両工具受渡し位置の両スプロケットを無終端形搬送チェンで連結し、上記工具マガジンの幅方向中央部に駆動モータと左,右の駆動軸を配置し、該駆動モータにより該左,右の駆動軸を介して上記左,右のスプロケットを回転駆動したことを特徴としている。
【0011】請求項3の発明は、多数の工具を保持し、所要の工具を工具受渡し位置に割り出し位置決めする工具マガジンと、該割り出し位置決めされた工具を主軸近傍の待機位置に移送する工具移送装置と、該待機位置に移送された工具と主軸に装着された工具とを交換する工具着脱装置とを備えた工作機械の自動工具交換装置において、上記工具マガジンのスプロケットを、工具を主軸と平行な方向に保持する工具ポットを上記スプロケットの駆動歯と同一ピッチで連結してなる搬送チェンで連結し、上記工具ポットは、工具を開口を通して水平方向に進入させることにより把持する工具把持部と、上記スプロケットの円弧凹状の駆動歯が噛合する円弧凸状の被駆動歯を備えた被駆動部とで構成されており、さらに工具が上記開口から水平方向に抜けるのを防止するロック機構を備えており、該ロック機構は工具搬送装置の動作によってロックが解除されるよう構成されていることを特徴としている。
【0012】請求項4の発明は、請求項1と同様の工具マガジンと工具移送装置と工具着脱装置とを備えた工作機械の自動工具交換装置において、上記工具受渡し位置の工具ポットに垂直方向に向けて収納されかつ水平方向の移動がクランプされた工具に対し、垂直上方からの下降動作により上記クランプを解除するとともに該工具を保持し、水平方向の移動動作により工具を上記工具ポット内から取り外して上記待機位置に移送する工具保持機構を備えたことを特徴としている。
【0013】請求項5の発明は、請求項4において、上記工具保持機構は、垂直方向に移動可能に支持され下端部に工具のテーパ部に嵌合するテーパ孔を有する工具保持ピストンと、上記垂直下方への移動に伴って上記工具ポット側に設けられたロックプレートをアンロック側に回動させるカム部材とを備えていることを特徴としている。
【0014】請求項6の発明は、請求項1と同様の工具マガジンと工具移送装置と工具着脱装置とを備えた工作機械の自動工具交換装置において、旋回アームを主軸頭の前面より前方に上記待機位置と主軸の工具着脱位置とを結ぶ直線と平行な旋回平面内で旋回可能に設け、該旋回アームの旋回により上記待機位置と工具着脱位置との間で移動する工具グリッパを上記旋回アームに設け、該工具グリッパは、上記待機位置に位置しているとき上記工具移送装置による工具の水平方向の移送動作により該工具を把持するよう構成されていることを特徴としている。
【0015】請求項7の発明は、請求項6において、上記主軸の両側に第1,第2待機位置が設けられ、上記旋回アームは第1,第2の工具グリッパを有しており、該第1工具グリッパが第1待機位置に位置しているとき第2工具グリッパは工具着脱位置に位置しており、第1工具グリッパが工具着脱位置に位置しているとき第2工具グリッパは第2待機位置に位置していることを特徴としている。
【0016】請求項8の発明は、請求項7において、上記旋回アームが、間に介在する支持プレートにより旋回可能に支持された前,後一対の前,後旋回アームで構成されており、該前,後旋回アームの前,後第1支持端部同士は上記第1工具グリッパを介して前,後第1連結ピンでピン結合されており、前,後第2支持端部同士は上記第2工具グリッパを介して前,後第2連結ピンでピン結合されており、上記前,後旋回アームの前,後旋回中心と前,後第1連結ピンとで第1の平行リンクが構成され、上記前,後旋回中心と前,後第2連結ピンとで第2の平行リンクが構成されていることを特徴としている。
【0017】請求項9の発明は、請求項8において、上記支持プレートの下縁面は、上記第1工具グリッパに当接することにより上記前,後旋回アームの上記第1待機位置側への旋回角度を規制し、かつ上記第2工具グリッパに当接することにより上記前,後旋回アームの上記第2待機位置側への旋回角度を規制することを特徴としている。
【0018】請求項10の発明は、請求項7ないし9の何れかにおいて、上記第1,第2工具グリッパは、前,後旋回アームの支持端部同士を連結するリンク部材と、該リンク部材に上記第1,第2待機位置を結ぶ直線と平行な回転軸廻りに揺動可能に連結されかつ主軸頭の前面側に付勢されたグリッパアームと、該グリッパアームに設けられたカムフォロアとを備え、主軸頭の往復移動に伴って上記カムフォロアが上記前面上を転動することにより、上記工具グリッパが上記工具着脱位置と上記旋回アーム側の退避位置との間で揺動することを特徴としている。
【0019】請求項11の発明は、請求項10において、上記前,後旋回アームに、第1,第2待機位置では上記グリッパアームの前面に位置して該グリッパアームの反付勢方向への揺動を阻止し、上記工具着脱位置では上記グリッパアームの側方に位置して該グリッパアームの退避位置側への揺動を許容する開き止め部材を設けたことを特徴としている。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を添付図面に基づいて説明する。図1ないし図14は本発明の一実施形態による立型マシニングセンタの自動工具交換装置を説明するための図であり、図1,図2は該立型マシニングセンタの左側面図,正面図、図3は主軸,工具着脱装置廻りの左側面図、図4は該自動工具交換装置の平面構成図、図5,図6は工具マガジン及び工具移送装置の一部断面左側面図,正面図、図7,図8,図9は工具ポットの断面正面図,平面図,側面図、図10は工具ポットの斜視図、図11,図12は工具着脱装置の正面図,平面図、図13は工具グリッパの斜視図、図14は動作説明図である。なお、本実施形態において、前後,左右,上下とは、該立型マシニングセンタの正面に立って見た場合を意味している。
【0021】図において、1は立型マシニングセンタ、2は該マシニングセンタ1のベース、3は該ベース2上にX軸(正面から見て左右軸)方向にスライド自在に配設されたコラム台、4は該コラム台3上にY軸(正面から見て前後軸)方向にスライド自在に配設されたコラム、5は該コラム4の前面(正面から見て手前面)にZ軸(上下軸)方向にスライド自在に配設され、送りモータ5bでZ軸方向に駆動される主軸頭である。また6は上記ベース2上に旋回可能に配設された旋回テーブルである。
【0022】上記主軸頭5の先端部にはZ軸と平行な主軸50が回転自在に挿入配置されている。該主軸50の下端部には工具ホルダ16のテーパ部16bが嵌合挿入されるテーパ孔50aが形成され、内部には上記嵌合挿入された工具ホルダ16をクランプするクランプ機構51が設けられている。このクランプ機構51は、工具ホルダ16のプルスタッド16cにコレット52を係合させ、これをドローバー53,皿ばね54によって上方に引き上げることによってクランプするようになっている。なお、55は上記主軸50の上端に結合された主軸駆動モータであり、また本実施形態では上記工具ホルダ16に切刃をセットしたものを工具Tとする。
【0023】また上記主軸頭5には、上記主軸50内のクランプ機構51によるクランプを解除するためのアンクランプ機構56が設けられている。このアンクランプ機構56は、アンクランプレバー57を揺動可能に配設し、このアンクランプレバー57を主軸頭5の上昇によりカムフォロア58で揺動させ、該アンクランプレバー57の先端部のピン59により上記ドロバー53を下降させることにより上記コレット52のプルスタッド16cとの係合を外し、上記クランプを解除するようになっている。なお、上記カムフォロア58はコラム4側に取り付けられており主軸頭5が上下動しても移動しない。
【0024】そして自動工具交換装置(ATC)7が上記コラム4及び主軸頭5の周囲を囲むように設けられている。この工具交換装置7は、上記コラム4の上部の左,右側方及び後方を囲むように配置され、多数の工具Tを工具ポット14内に収納保持し、所要の工具Tをコラム4の左,右側方に設定された左,右の工具受け渡し位置A1,A2に割り出し位置決めする工具マガジン8と、上記左,右の工具受け渡し位置A1,A2と主軸頭5の主軸左,右側方に設定された左,右の待機位置B1,B2との間で工具Tを移送する左,右の工具移送装置9,9と、該待機位置B1,B2の工具Tを主軸50の下端に装着するとともに該主軸50に装着されている工具Tを上記待機位置B1,B2に戻す工具着脱装置10とを備えている。
【0025】上記工具マガジン8は全体的に見て平面視略U字形状に形成されており、コラム4を後方から左,右側方に渡って囲むように配置されている。そして該工具マガジン8の基本骨格をなすマガジンベース11も上記略U字形状をなしており、その幅方向の中央部11aが上記コラム4の後部に形成された取付台4a上に固定されている。また該マガジンベース11の左,右辺の先端部11b,11bはコラム4と主軸頭5との摺動部の左,右側方に位置しており、また該左,右辺の前後方向略中央部付近は上記コラム4の左,右側面に固定された支持ブラケット4bによって支持されている。
【0026】そして上記マガジンベース11の左,右先端部11b,11bに形成された凹部11g内に左,右のスプロケット12,12が配置されており、該スプロトット12の回転軸12aは上下方向(主軸50と平行な方向)に向けて配置され、該回転軸12aは上記左,右先端部11bに回転自在に軸支されている。該回転軸12aは左,右先端部11bの上方に突出しており、該突出部には歯付スプロケットプーリ20bが固着されている。
【0027】また上記マガジンベース11の中央部11aには、門型のモータ台11cがギヤ,プーリの配置スペースを確保するように設けられており、該モータ台11c上にマガジン駆動用のサーボモータ17が出力軸17aを下方に向けて配置されている。また該サーボモータ17の左,右両側には駆動軸18,18が左,右対称に上下方向に向けて配置され、上,下両端部が軸受を介して上記モータ台11c,中央部11aに支持されている。
【0028】上記サーボモータ17の出力軸17aには出力ギヤ19aが固定され、上記駆動軸18,18には上記出力ギヤ19aに噛合する駆動ギヤ19b,19bが固定され、さらに該各駆動軸18の駆動ギヤ下側には歯付駆動プーリ20a,20aが固定されている。そして該各駆動プーリ20a,20aと上記先端部のスプロケット軸12aに固定されたスプロケットプーリ20b,20bとはそれぞれ歯付駆動ベルト21,21で連結されている。上記サーボモータ17が例えば図4で時計廻りに回転すると上記両スプロケット12,12は反時計廻りに回転する。
【0029】上記左,右のスプロケット12,12は無終端形(エンドレス)の搬送チェン13で連結されており、該搬送チェン13は上記U字形状のマガジンベース11の外側周面及び内側周面に沿って配置されている。この搬送チェン13は、チェンリンク13aにより工具ポット14を上記スプロケット12の駆動歯12bと同じピッチになるように連結してなるものである。
【0030】上記工具ポット14は、略馬蹄形(C形)の工具把持部14dと、上記スプロケット12で駆動される被駆動部14eとからなる。なおこの工具把持部14dと被駆動部14eとは別体でも一体でも構わない。上記工具把持部14dのC形の中央奥底部には係止片14cが突設されており、また該C形の開口の左,右縁部には工具ホルダ16を内部に案内するガイド部14a,14aが接線方向に延長形成されている。
【0031】そして上記工具把持部14dの内周面には凸条14bが突設されており、該凸条14bが工具ホルダ16の把持溝16aに嵌合するとともに、上記係止片14cが工具ホルダ16の奥側の係止溝16eに係止することにより該工具把持部14dが工具ホルダ16を把持するようになっている。
【0032】そして上記工具把持部14dの左,右のガイド部14a,14aには、把持された工具ホルダ16が遠心力等によって脱落するのを防止するホルダロック機構15,15が設けられている。該各ホルダロック機構15は、ロックプレート15aを上下方向に配置された支持ピン15b廻りに回動可能に、かつ板ばね15cで図8に実線で示す状態に保持して配置した構造のものである。このロックプレート15aは、工具ホルダ16が工具把持部14d内に進入する場合には矢印a方向に回動して該進入を許容し、工具ホルダ16が外方に抜け出ようとする場合には図8矢印b方向に力が作用して回転不能となり、工具ホルダ16の外方への抜けを阻止する。
【0033】また上記ロックプレート15aには先端がテーパをなすアンロックピン15dが垂直上方に向けて植設されており、後述する工具保持ピストン22の下端に装着されたアンロックカム23が該アンロックピン15dを左右外側方向に押すことにより上記ロックプレート15aを矢印a方向(アンロック方向)に回動させ、工具ホルダ16のロックを解除するようになっている。
【0034】上記被駆動部14eは円筒を軸線を含む面で分割した半円筒体であり、その外周面には上記スプロケット12の半円凹状の駆動歯12bが噛合する半円凸状の被駆動歯14fが形成されている。
【0035】また上記被駆動部14eの外周面の上縁,下縁には上,下カムフォロア14g,14hが取り付けられている。この上,下カムフォロア14g,14hはそれぞれ上記マガジンベース11の側周面の上部,下部に形成された上,下ガイド溝11d,11e内を転動し、これにより上記工具ポット14を鉛直状態に保持しつつ上記搬送チェン13をマガジンベース11のU字形状に沿って摺動させる。
【0036】上記左,右の工具移送装置9,9は、それぞれ主軸頭5の左,右側方に配設された上,下一対のガイドレール24,24と、該上,下のガイドイドレール24,24により水平方向にスライド自在に支持された工具保持機構25と、該工具保持機構25を進退させる移送シリンダ26とを備えている。
【0037】上記ガイドレール24,24は、上記工具保持機構25を上記工具受渡し位置A1,A2から待機位置B1,B2に移送するのに充分な長さを有し、フレームプレート24aの外面に上下に所定間隔を空けて互いに平行にかつ水平に配置固定されている。このフレームプレート24aは、側面視略長方形の板状体であり、その基端部が上記コラム4の左,右側面に固定され、その先端部は主軸頭5の先端部の左,右側方付近に位置している。
【0038】上記工具保持機構25は、上,下のスライダ27a,27aを介して上記上,下のガイドレール24,24に支持されたベース部材27と、該ベース部材27のガイド筒部27b内に摺動自在に挿入された工具保持ピストン22と、上記ベース部材27の上端に配設された上下動シリンダ28とを備え、該上下動シリンダ28のピストンロッド28aは上記工具保持ピストン22の上端に結合されている。
【0039】また上記工具保持ピストン22の下端部には上記工具ホルダ16のテーパ部16bに嵌合するテーパ孔22bを有するハンド部22aが一体形成されている。また該ハンド部22aには上記工具ホルダ16のプルスタッド16cを係止固定するためのボールプランジャ22cが配設されている。さらにまた該ハンド部22aの外周には左,右一対のアンロックカム23,23が取り付けられており、該アンロックカム23は該工具保持ピストン22が下端まで下降すると上記アンロックピン15dを介して上記ロックプレート15aを板ばね15cの付勢力に抗して矢印a方向にアンロック位置まで回動させる。
【0040】上記工具着脱装置10は、上記主軸頭5の前面に設けられたY軸と直角なガイド面5cの少し前方(正面から見て手前側)の上方に、左右方向に横切るようにかつ該ガイド面5cと平行に配置された支持プレート29と、該支持プレート29の前面及び裏面(後面)に接するように配置され、かつ支持軸29aにより軸受29bを介してY軸と直角の面内で旋回自在に支持された前,後一対の旋回アーム30,31と、該前,後旋回アーム30,31の駆動端部30a,31aが回動可能に連結された駆動プレート32と、該駆動プレート32を左右方向に進退させる旋回シリンダ33と、上記前,後旋回アーム30,31の前,後の第1支持端部30b,31b同士を連結する第1工具グリッパ34と、前,後の第2支持端部30c,31c同士を連結する第2工具グリッパ35とを備えている。
【0041】上記支持プレート29と上記駆動プレート32とは同じ厚さのプレートで構成されており、該支持プレート29は上記コラム4に固定された左,右のフレームプレート24a,24aの先端部間に架け渡して固定されている。また上記駆動プレート32は図示しないガイド部材により図11に実線で示す位置と二点鎖線で示す位置との間でスライド自在に支持されている。
【0042】また上記駆動プレート32の上方に延びる駆動片32dに上記旋回シリンダ33のピストンロッド33aが連結されており、該旋回シリンダ33は上記駆動プレート32と平行に配置され、上記フレームプレート24a,24aに固定支持された支持ブラケット33bに固定されている。
【0043】そして上記支持プレート29の上縁に凹設された逃げ凹部29c内に上記駆動プレート32の下面から下方に突設された連結凸部32a,32bが位置している。該連結凸部32aの上下方向に形成された長孔32cに上記前旋回アーム30の駆動端部30aがカムフォロア36aを介して連結されている。また連結凸部32bの長孔32cには後旋回アーム31の駆動端部31aがカムフォロア36bを介して連結されている。
【0044】上記前,後旋回アーム30,31の第1支持端部30b,31b間には上記第1工具グリッパ34のリンク部材39が介設され、連結ピン37a,37bにより回転自在に連結されている。また第2支持端部30c,31c間には上記第2工具グリッパ35のリンク部材39が介設され、連結ピン38a,38bにより回転自在に連結されている。上記前,後旋回アーム30,31の第1待機位置B1,第2待機位置B2側への旋回角度は、上記リンク部材39が上記支持プレート29の左,右端部の下縁面に当接することによって規制される。
【0045】上記支持軸29a,29a及び連結ピン37a,37bにより第1の平行リンクが構成されており、また上記支持軸29a,29a及び連結ピン38a,38bにより第2の平行リンクが構成されている。この2つの平行リンクにより、上記第1,第2工具グリッパ34,35は常時水平状態に保たれる。
【0046】上記第1,第2工具グリッパ34,35は同一構造のものであり、上記リンク部材39の下方に突出するよう形成された支持ボス部39a,39a間にグリッパアーム40の上方に突出するように形成された連結ボス部40a、40aを配置し、両ボス部同士を第1,第2待機位置B1,B2を結ぶ直線と平行な回転軸41で揺動自在に連結し、該回転軸41の連結ボス部40a,40a間部分に装着された付勢ばね42でグリッパアーム40を主軸頭5側に回転付勢した構造を有している。
【0047】上記グリッパアーム40は、左側面視(X軸方向視)で大略J字状をなす板状体であり、その下辺部には左,右一対の支持ボス部40b,40bが前方に突出するように形成されており、該各支持ボス部40b,40bの内側にはカムフォロア43,43がX軸と平行な軸43a,43aによって軸支されている。上記主軸頭5の上下往復動に伴って上記ガイド面5c上を上記カムフォロア43,43が上記付勢ばね42の付勢力で押圧されつつ転動し、このようにしてグリッパアーム40は主軸50の下端に装着された工具ホルダ16を把持する工具着脱位置Cと、上記旋回アーム30,31の下方に位置する退避位置Dとの間で揺動する。なお、上記主軸頭5の前側に位置する工具グリッパは加工時には常に上記退避位置Dに位置している。
【0048】上記グリッパアーム40のJ字形の下辺部の上面には一対のクランプアーム44,44が開閉可能に支持ピン44a,44aによって軸支されている。該クランプアーム44,44の先端部にはロックピン44b,44bが内方に突出するよう形成されており、また後端部同士間には該クランプアーム44,44を上記ロックピン44bが閉じる方向に回動付勢する付勢ばね44dが配設されている。また上記後端部同士は上記ロックピン44b,44bの間隔が所定寸法以下とならないように回動角度を規制する連結ピン44cにより連結されている。
【0049】また、上記前旋回アーム30の第1支持端部30bの裏面には第1開き止め部材30dが固定され、上記後旋回アーム31の第2支持端部31cの前面には第2開き止め部材31dが固定されている。上記第1開き止め部材30dは第1工具グリッパ34が第1待機位置B1に位置しているとき及びここから工具着脱位置Cまでの途中において、該第1工具グリッパ34のグリッパアーム40の前面に当接して該グリッパアーム40が手前側(反付勢方向)に揺動するのを阻止し、第1工具グリッパ34が工具着脱位置Cに位置しているとき該第1工具グリッパ34の側方に位置して該第1工具グリッパ34が退避位置Dに揺動するのを許容する。同様に、上記第2開き止め部材31dは第2工具グリッパ35が第2待機位置B2に位置しているとき及びここから工具着脱位置Cまでの途中において手前側への揺動を阻止し、工具着脱位置Cに位置しているとき退避位置Dへの揺動を許容する。
【0050】次に本実施形態装置の動作を説明する。図4において、上記第1,第2受渡し位置A1,A2はそれぞれコラム4の前面付近の左,右側方に位置し、上記第1,第2待機位置B1,B2はそれぞれ主軸50の左,右側方に位置し、工具着脱位置Cは主軸頭5のZ軸ストローク上端より工具抜き取りストロークだけ下側に設定されている。そして上記第1,第2待機位置B1,B2は上記工具着脱位置Cから旋回アーム30,31の旋回半径に対応した高さでかつ左,右側方の位置に設定されている。また上記第1,第2受渡し位置A1,A2は第1,第2待機位置B1,B2と同じ高さでかつY軸と平行な搬送ラインL線上に設定されている。
【0051】工具マガジン8では、各工具把持部14dの凸条14bが工具ホルダ16の把持溝16aに、係止片14cが係止溝16eにそれぞれ嵌合し、かつロックプレート15aが工具ホルダ16のフランジ部16dを押圧しており、このようにして工具ホルダ16は遠心力等によって外れることのないように確実に把持されている。
【0052】そしてサーボモータ17が駆動ベルト21を介してスプロケット12を回転駆動し、該スプロケット12が搬送チェン13を移動させることにより所要の工具ホルダ16が上記第1又は第2受渡し位置A1又はA2に割り出し位置決めされる。このとき、上記各工具把持部14dの開口は搬送ラインL上に位置し、上記待機位置B1,B2を向いている。また工具ホルダ16の前,後の係止溝16e,16eは搬送ラインL上に位置している。
【0053】本実施形態では、上記割り出し動作において、共通のサーボモータ17で第1,第2スプロケット12,12のそれぞれを独立して駆動し、スプロケット12の駆動歯12bと工具ポット14の被駆動部14eの被駆動歯14fとを噛合させるように構成するとともに、該各スプロケット12の角度位置によって割り出しを行うように構成したので、第1,第2受渡し位置A1,A2の何れにおいても搬送チェン13の伸びによる位置決め誤差を吸収でき、割り出し精度を高めることができる。
【0054】ちなみに、何れか一方のスプロケットのみを回転駆動するように構成した場合には、他方のスプロケットの回転角度に搬送チェン13の伸びの分だけ誤差が生じ、該他方のスプロケット側の位置決め精度は低下する。
【0055】また、上記割り出し位置決め動作では、サーボモータ17は正逆何れにも回転可能であり、次に位置決めされるべき工具ホルダの現在位置に応じて搬送距離が最小となる方向に回転方向が選択され、これにより割り出し時間が短縮される。
【0056】上記工具搬送装置9では、左,右の工具保持機構25,25の工具保持ピストン22が上記第1,第2受渡し位置A1,A2と第1,第2待機位置B1,B2との間で移送される。
【0057】そして例えば左側の第1受渡し位置A1に位置決めされている工具ホルダ16を移送する場合には、左側の工具保持機構25の工具保持ピストン22が上下動シリンダ28によって真下に下降され、この下降に伴って該ピストン22のテーパ孔22bが工具ホルダ16のテーパ部16bに被さるとともにアンロックカム23がアンロックピン15dを左右外側方向に押圧してロックプレート15aを図8の矢印a方向に回動させ、これにより工具ホルダ16の工具把持部14dとのロックが解除される。またこのとき工具保持ピストン22のボールプランジャ22cが工具ホルダ16のプルスタッド16cに係合し、これにより工具ホルダ16は上記工具保持ピストン22に保持される。
【0058】そして上記工具移送装置9の移送シリンダ26が伸長し、工具保持機構25を工具保持ピストン22が工具ホルダ16を保持した状態で水平に搬送ラインLに沿って第1待機位置B1まで移送する。
【0059】上記移送に伴って、工具保持ピストン22に保持された工具ホルダ16は、上記工具着脱装置10の上記第1待機位置B1に位置している第1工具グリッパ34のクランプアーム44,44を押し開いて内部に進入し、該工具ホルダ16の正面側に位置している係止溝16eにグリッパアーム40の係止片40cが係止するとともに、把持溝16aにロックピン44b,44bが係止する。この時、第1開き止め部材30dが第1工具グリッパ34のグリッパアーム40の手前側への揺動、つまり該第1工具グリッパ34の開きを阻止する。この後、上記工具保持機構25の工具保持ピストン22が上昇して工具ホルダ16から離れ、該工具ホルダ16は第1工具グリッパ34に把持された状態で第1待機位置B1に位置することとなる。
【0060】またこの時、主軸頭5が上昇することにより第2工具グリッパ35のグリッパアーム40がガイド面5cに案内され、自らの付勢力により工具着脱位置Cに回動し(図3実線参照)、クランプアーム44,44のロックピン44b,44bが工具ホルダ16の把持溝16aに係止するとともに係止片40cが係止溝16eに係止する。そしてこれと略同時に上記アンクランプレバー57のカム山57aにカムフォロア58が乗り上げることにより該アンクランプレバー57が図3時計廻りに揺動駆動され、該レバー57の先端の解除ピン59が主軸50内のドローバー53を下方に押し下げることによりコレット52を開放し、主軸50の下端に装着されている工具ホルダ16のクランプを解除する。
【0061】上記主軸頭5のさらなる上昇により工具ホルダ16は上記主軸50のテーパ孔50aから抜き取られ、第2工具グリッパ35に保持されて工具着脱位置Cに位置することとなる。
【0062】そして工具着脱装置10の旋回シリンダ33が伸長すると、駆動プレート32が前,後旋回アーム30,31を図示実線の状態から二点鎖線の状態に旋回させる。すると第1工具グリッパ34は第1待機位置B1から工具着脱位置Cに平面視で旋回平面(移動ライン)Mに沿って旋回移動し、同時に第2グリッパ35は工具着脱位置Cから第2待機位置B2に旋回移動する。この時、第1開き止め部材30dは第1工具グリッパ34の側方に位置し、第1工具グリッパ34の退避位置Dへの揺動の支障となることはない。また、第2工具グリッパ35のリンク部材39が支持プレート29の右端部の下縁面に当接することにより前,後旋回アーム30,31の第2待機位置B2側への旋回角度が規制される。
【0063】そして上記工具着脱位置Cにおいては、主軸頭5が下降することにより、第1工具グリッパ34に把持されている工具ホルダ16が主軸下端部の工具保持用テーパ孔50a内に嵌合し、これと略同時に上記カム山57aからカムフォロア58が外れることにより上記アンクランプレバー57が元の位置に戻り、該レバー57によるクランプ解除が停止され、工具ホルダ16はクランプ機構51により上記テーパ孔50aにクランプされる。そして主軸頭5がさらに下降すると第1工具グリッパ34はガイド面5cによって退避位置Dに押し戻される。なお、主軸による加工時にはカムフォロア43がガイド面5c上を転動し、該第1工具グリッパ34は常に上記退避位置Dに保持されることとなる。
【0064】上記第2待機位置B2においては、ここに待機している右側の工具保持機構25の保持ピストン22が下降し、上記第2工具グリッパ35に把持されている工具ホルダ16は該保持ピストン22に保持され、右側の移送シリンダ26が収縮し、該工具保持機構25は第2受渡し位置A2に移送され、該移送された工具ホルダ16は、該第2受渡し位置A2に割り出されている空の工具ポット14に収納される。なお、この工具把持部材14では工具ホルダ16がロックプレート15a,15aを付勢力に抗して押し開いて工具把持部14d内に進入する。
【0065】次に図14を参照しつつ上記一連の工具交換動作の具体例を説明する。
I. 上記第1待機位置B1に工具■が待機しており、主軸に工具■が装着されて加工が行われている状態からの動作を考える。この場合、第2受渡し位置A2においては工具■用の空の工具ポット■が割り出し位置決めされている。
【0066】II. 第1待機位置B1の工具■が主軸に装着されるとともに、該主軸の工具■が第2待機位置B2に移送される。
【0067】III. 主軸の工具■による加工が行われるとともに、第2待機位置B2の工具■が第2受渡し位置A2に移送され、上記空きの工具ポット■に収納される。
【0068】IV. 主軸の工具■による加工が継続されるとともに、上記受渡し位置A2に工具■が割り出し位置決めされる。
【0069】V. 主軸の工具■による加工が継続されるとともに、上記工具■が第2待機位置B2に移送され、該位置に待機する。
【0070】VI. 第1受渡し位置A1に工具■用の空の工具ポット■が割り出し位置決めされる。
【0071】VII. 第2待機位置B2の工具■が主軸に装着されるとともに、該主軸の工具■が第1待機位置B1に移送される。
【0072】VIII.工具■による加工が行われるとともに、第1待機位置B1の工具■が第1受渡し位置A1の空き工具ポット■に収納される。
【0073】IX. 主軸の工具■による加工が継続されるとともに、上記受渡し位置A1に工具■が割り出し位置決めされる。
【0074】X. 主軸の工具■による加工が継続されるとともに、上記工具■が第1待機位置B1に移送され、該位置に待機する。
【0075】XI. 第2受渡し位置A2に工具■用の空の工具把持部材■が割り出し位置決めされる。
【0076】このように本実施形態では、上記工具マガジン8をコラム4の後部から左,右側部を囲む略U字形状に形成したので、搬送チェン13を容易に長くすることができ、それだけ工具ポット14の個数を増加して工具収容本数を増加することができる。
【0077】また工具マガジン8のマガジンベース11をコラム4の取付台4a,支持ブラケット4b上に固定したので、主軸頭5の移動時に重量物である工具マガジン8を移動させる必要がなく、主軸頭5の高速化が容易である。また、主軸頭5の外径寸法が小さくなり機械全体がコンパクトにできる。
【0078】また工具ポット14をスプロケット12と同一ピッチで連結して搬送チェン13を構成し、上記工具ポット14の被駆動部14dに上記スプロケット12の円弧凹状の駆動歯12bが噛合する円弧凸状の被駆動歯14fを設けたので、この両歯12b,14fの噛合により、搬送チェン13に発生した伸びを自動的に吸収でき、搬送チェン13の伸びによる割り出し位置決め精度の低下を回避することができる。
【0079】工具マガジン8の左,右先端部の両方に工具受渡し位置A1,A2を設け、該各工具受渡し位置に配置した左,右のスプロケット12,12を回転駆動するように構成したので、上記左,右2箇所の工具受渡し位置A1,A2の何れにおいても搬送チェン13の伸びによる割り出し位置決め精度の低下を回避できる。
【0080】また工具ポット14に工具が水平方向に抜けるのを防止するホルダロック機構15を設けたので、U字状に配置された搬送チェン13に沿って工具を搬送する場合の屈曲部における遠心力による工具の水平方向への抜けを防止でき、割り出し時の高速化を図ることができる。
【0081】そして上記ホルダロック機構15は、ロックプレート15aを開口を閉じる方向に付勢配置しただけのものであり、しかも工具保持機構25の下降動作によってロックが解除されるようになっているので、構造が簡単である。
【0082】上記保持機構25を、垂直方向に移動し下端部に工具ホルダ16のテーパ部16bに嵌合するテーパ孔22bを有する工具保持ピストン22と、上記垂直下方への移動に伴って上記工具ポット15側に設けられたホルダロック機構15のロックプレート15aをアンロック側に回動させるアンロックカム(カム部材)23とを備えたものとしたので、工具ホルダ16を、工具保持機構25の下降動作により保持し、水平移動により移送するという動作を、簡単な構造で実現できる。
【0083】前,後旋回アーム30,31を、第1工具グリッパ34が第1待機位置B1から工具着脱位置Cに移動するように旋回させると第2工具グリッパ35が上記工具着脱位置Cから第2待機位置B2に移動し、逆に第2工具グリッパ35が第2待機位置B2から工具着脱位置Cに移動するように旋回させると第1工具グリッパ34が工具着脱位置Cから第1待機位置B1に移動するように構成したので、旋回方向の選択により、工具ホルダ16を第1,第2待機位置B1,B2と工具着脱位置Cとの間で自由に移動させることができ、上記従来の工具交換装置では無かった動作を実現できる。
【0084】また上記前,後旋回アーム30,31、及び第1,第2工具グリッパ34,35により2つの平行リンクを構成したので、工具ホルダ16を垂直姿勢を保ったままで上記両待機位置B1,B2と工具着脱位置Cとの間で移動させることができる。
【0085】さらにまた上記支持プレート29の下縁面で上記前,後旋回アーム30,31の上記第1待機位置B1側への旋回角度及び第2待機位置B2側への旋回角度を規制するようにしたので、工具グリッパ34,35の待機位置への位置決めをより精度良く行うことができる。
【0086】また上記第1,第2工具グリッパ34,35のリンク部材39に連結されたグリッパアーム40の先端部にカムフォロア43を取付け、該カムフォロア43が主軸頭5のガイド面5c上を転動するように主軸頭5側に付勢したので、主軸頭5の往復移動に伴って該主軸頭5の前方に位置している工具グリッパを上記工具着脱位置Cと退避位置Dとの間で揺動させることができ、加工時には工具グリッパを常に該退避位置Dに位置させることができる。
【0087】なお上記実施形態では、前,後旋回アーム30,31が2つの工具グリッパ34,35を備えた場合を説明したが、この工具グリッパは1つ設けても良い。
【0088】
【発明の作用効果】請求項1の発明に係る工作機械の自動工具交換装置によれば、上記工具マガジンをコラムの後部から左,右側部を囲むように形成したので、容易に工具マガジンの搬送チェンを長くして工具ポットの個数を増加することができ、主軸の廻りに工具を配置するもののような主軸の外形が大きくなることはなく、工作機械全体を大型にすることなく工具収納本数を容易に増加できる効果がある。
【0089】また工具マガジンをコラムに支持固定したので、主軸頭に工具マガジンを取り付けたもののような主軸頭の移動に伴って重量物である工具マガジンを移動させる必要がなく、主軸頭の高速化が容易となる効果がある。
【0090】また工具ポットをスプロケットの駆動歯と同一ピッチで連結して搬送チェンを構成し、スプロケットを駆動するようにしたので、搬送チェンの伸びをスプロケットで工具ポットを駆動する際に吸収でき、搬送チェンの伸びによる割り出し位置決め精度の低下を回避できる効果がある。
【0091】請求項2の発明によれば、工具マガジンの左,右先端部の両方に工具受渡し位置を設け、該工具受渡し位置に配置した左,右のスプロケットを回転駆動するように構成したので、上記左,右2箇所の工具受渡し位置の何れにおいても搬送チェンの伸びによる割り出し位置決め精度の低下を回避できる。
【0092】請求項3の発明によれば、上記工具ポットの被駆動部に上記スプロケットの円弧凹状の駆動歯が噛合する円弧凸状の被駆動歯を設けたので、この駆動歯と被駆動歯との噛合により、搬送チェンに発生した伸びを自動的に吸収でき、請求項1,2における搬送チェンの伸びによる割り出し位置決め精度の低下を回避する場合の具体的構造を提供できる。
【0093】また工具ポットに工具が水平方向に抜けるのを防止するロック機構を設けたので、U字状に配置された搬送チェンに沿って工具を搬送する場合の屈曲部における遠心力による工具の水平方向への抜けを防止でき、割り出し時の高速化を図ることができる。そしてこのロック機構は、工具搬送装置の搬送動作によってロックが解除されるようになっているので、ロック機構の構造が複雑になることもない。
【0094】請求項4の発明によれば、上記工具受渡し位置の工具ポットに収納された工具に対し工具保持機構を垂直上方から下降することにより工具は工具保持機構に保持され、またこの下降動作で工具ポット側のクランプが解除されるので、工具保持機構を水平移動させることにより該工具を工具ポット内から取り外して上記待機位置に移送することができ、工具の受渡し位置から待機位置への移動を容易に実現できる効果がある。
【0095】請求項5の発明によれば、上記工具保持機構を、垂直方向に移動可能に支持され下端部に工具のテーパ部に嵌合するテーパ孔を有する工具保持ピストンと、上記垂直下方への移動に伴って上記工具ポット側に設けられたロックプレートをアンロック側に回動させるカム部材とを備えたものとしたので、工具保持機構の下降動作により工具を保持し、水平移動により工具の取り出し,移送するという請求項4の発明における動作を実現できる具体的構造を提供できる。
【0096】請求項6の発明によれば、旋回アームを主軸頭の前面より前方に旋回可能に設け、該旋回アームに旋回により上記待機位置と工具着脱位置との間で移動する工具グリッパを設け、該工具グリッパを、上記待機位置に位置しているとき上記工具移送装置により水平方向に移送された工具を把持するよう構成したので、待機位置において工具グリッパが移送されてきた工具を把持した後に旋回アームを旋回させるだけで、該工具グリッパの工具を待機位置から工具着脱位置に旋回移動させることができ、上記従来のダブルハンド式工具交換装置に比べ、ローラギヤカム等の複雑かつ高価な部品を使用する必要がなく、コストを低減でき、また工具交換動作工数及び必要な移動距離が少なくて済み、工具交換時間を短縮できる効果がある。
【0097】請求項7の発明によれば、主軸の両側に第1,第2待機位置を設け、旋回アームに第1,第2の工具グリッパを取り付け、該第1工具グリッパが第1待機位置に位置しているとき第2工具グリッパは工具着脱位置に位置しており、第1工具グリッパが工具着脱位置に位置しているとき第2工具グリッパは第2着脱位置に位置しているよう構成したので、該旋回アームを上記第1工具グリッパが上記第1待機位置から工具着脱位置に移動するように旋回させると第2工具グリッパが上記工具着脱位置から第2待機位置に移動し、逆に第2工具グリッパが第2待機位置から工具着脱位置に移動するように旋回させると第1工具グリッパが工具着脱位置から第1待機位置に移動し、旋回方向を選択するだけで、工具を第1待機位置と工具着脱位置との間、及び第2待機位置と工具着脱位置との間の両方において移動させることができ、そのため一方の待機位置と工具着脱位置との間で工具交換を行っている間に他方の受渡し位置に空ポットを割り出す等の動作を行なうことができ、より一層工具交換時間を短縮できる。
【0098】また、請求項6,7の発明によれば、主軸頭の前面に工具着脱装置を配置したので、該装置の保守,点検が容易である。
【0099】請求項8の発明によれば、上記旋回アームを前,後一対の前,後旋回アームで構成し、該前,後旋回アームの第1支持端部間に上記第1工具グリッパを取り付け、第2支持端部間に上記第2工具グリッパを取り付け、2つの平行リンクを構成したので、請求項7における工具の両待機位置から工具着脱位置への移動を、工具姿勢を垂直に保ったままで実現できる効果がある。
【0100】請求項9の発明によれば、上記支持プレートの下縁面で上記前,後旋回アームの上記第1待機位置側への旋回角度及び第2待機位置側への旋回角度を規制するようにしたので、工具グリッパの待機位置への位置決めをより精度良く行うことができる。
【0101】請求項10の発明によれば、上記第1,第2工具グリッパは、前,後旋回アームの支持端部同士を連結するリンク部材と、該リンク部材に揺動可能に連結されかつ主軸頭の前面側に付勢されたグリッパアームと、該グリッパアームに設けられたカムフォロアとを備えたものとしたので、主軸頭の往復移動に伴って上記工具グリッパを上記工具着脱位置と上記旋回アーム側の退避位置との間で揺動させることができ、加工時には工具グリッパを常に退避位置に位置させることができる。
【0102】請求項11の発明によれば、第1,第2待機位置にて第1,第2工具グリッパが反付勢方向に回動するのを阻止する開き止め部材を設けたので、工具移送装置からの工具の受け渡しが確実となり、また該開き止め部材は工具着脱位置では工具グリッパの側方に位置するので該工具グリッパの退避位置への揺動に支障が生じることもない。




 

 


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