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発明の名称 工作機械の径方向切り込み装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平10−138013
公開日 平成10年(1998)5月26日
出願番号 特願平8−299045
出願日 平成8年(1996)11月11日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】下市 努
発明者 内藤 雅裕
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 主軸頭により回転可能に支持され主軸駆動機構により回転駆動される主軸の先端に装着された工具ホルダの刃具を主軸径方向に移動させる工作機械の径方向切り込み装置において、上記主軸のドローバーの中に第1ロッドを回転可能かつ軸方向移動可能に挿入し、上記工具ホルダ内に上記第1ロッドの軸方向移動を上記刃具の径方向移動に転換する移動方向転換機構を設け、上記主軸頭内に外周にねじが形成された第2ロッドを回転不能かつ軸方向移動可能に挿入し、該第2ロッドと上記第1ロッドとを相対回転可能かつ軸方向移動伝達可能に結合し、上記第2ロッドにナット部材を螺装するとともに該ナット部材を上記主軸頭により回転可能かつ軸方向移動不能に支持し、該ナット部材を回転駆動するモータを主軸頭に装着し、該モータでナット部材を回転することにより第2ロッドを軸方向に移動させ、該第2ロッドの移動により第1ロッド,上記移動方向転換機構を介して上記刃具を主軸径方向に移動させることを特徴とする工作機械の径方向切り込み装置。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主軸に装着された工具ホルダの刃具を主軸径方向に移動させることにより例えば所望径の穴ぐり加工等を行うようにした工作機械の径方向切り込み装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、例えばマシニングセンタにおいて刃具の主軸径方向の切り込み量を制御可能としたものとして、特公昭62−42726号公報(第1従来例)、特公昭62−42727号公報(第2従来例)、特開平5−277811号公報(第3引例)がある。
【0003】上記第1従来例は、主軸の先端に工具ホルダを装着し、該工具ホルダ内に刃具の径方向位置を変化させる偏芯機構を設け、上記主軸内に挿入され上記工具ホルダをアンクランプするドローバー内に切り込み制御軸を挿入配置し、サーボモータにより回転制御される差動機構,切り込み制御軸,及び偏芯機構を介して工具の刃先位置を基準角度位置からの回転角数値制御により制御するようにした例である。
【0004】上記第2従来例は、上記第1従来例を改良したものであり、差動機構として工具ホルダ内に遊星歯車機構を配置し、さらに切り込み制御軸を工具ホルダ側の連結軸と係脱させるシリンダ装置を設けた例である。
【0005】上記第3従来例は、工具ホルダ内にピストン部材の軸方向移動を傾斜カムにより刃具の径方向移動に転換する機構を設けるとともに、外周にボールねじを有し上記ピストン部材を軸方向に駆動する駆動軸を主軸内に回転可能かつ軸方向移動可能に挿入配置し、該駆動軸にボールナットを装着し、該ボールナットをモータで回転駆動するようにした例である。
【発明が解決しようとする課題】上記第1従来例装置では、工具ホルダ内に偏芯機構を設ける必要があることから構造が複雑となる問題があり、また差動機構が必要なことから装置が大型化し、しかも偏芯機構の回転角度により切り込み量を制御する方式であることから、切り込み送り指令値と実際の切り込み量とが比例しないという問題がある。
【0006】上記第2従来装置では、工具ホルダ内に切り込み制御軸を回転制御するための遊星歯車機構を設ける必要があることから構造が複雑となる問題があり、また切り込み制御軸と工具ホルダ側の連結軸とを係脱させるための専用のシリンダ装置が必要となる問題もある。
【0007】また上記第1,第2従来装置は何れも、切り込み制御軸の回転を歯車を介して偏芯機構,遊星歯車機構に伝達し、切り込み量を制御する方式を採用しており、歯車伝達による動力ロス,精度劣化が懸念される。
【0008】一方、第3従来例は、ピストン部材の軸方向移動を傾斜カム面を利用して径方向移動に変更しているので、構造が簡単であり、また歯車伝達による動力ロス,精度劣化の問題を回避できる。
【0009】しかし第3従来例では、加工状態においては工具ホルダは主軸と共に回転するのに対し駆動軸は回転しないので、上記ピストン部材と駆動軸との連結部において相対的回転が発生し、摩擦熱により熱膨張量が大きくなって加工精度が低下したり、摩耗により耐久性が低下する問題が懸念される。
【0010】また第3従来装置は、主軸下端面にナットにより固定するタイプの工具ホルダ、つまり一般的なプルスタッドボルトをドローバーで引っ張って固定するものと異なるタイプの工具ホルダを使用する場合を対象としており、上記一般的なプルスタッドボルトを引っ張って固定するタイプの工具ホルダを使用する場合にはそのままでは採用し難い問題もある。
【0011】本発明は、上記従来の問題点に鑑みてなされたもので、簡単な構造でかつ精度劣化が少なく、また工具ホルダと駆動軸との連結部における摩擦熱,摩耗による加工精度,耐久性の低下の問題を回避できる工作機械の径方向切り込み装置を提供することを課題としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、主軸頭により回転可能に支持され主軸駆動機構により回転駆動される主軸の先端に装着された工具ホルダの刃具を主軸径方向に移動させる工作機械の径方向切り込み装置において、上記主軸のドローバーの中に第1ロッドを回転可能かつ軸方向移動可能に挿入し、上記工具ホルダ内に上記第1ロッドの軸方向移動を上記刃具の径方向移動に転換する移動方向転換機構を設け、上記主軸頭内に外周にねじが形成された第2ロッドを回転不能かつ軸方向移動可能に挿入し、該第2ロッドと上記第1ロッドとを相対回転可能かつ軸方向移動伝達可能に結合し、上記第2ロッドにナット部材を螺装するとともに該ナット部材を上記主軸頭により回転可能かつ軸方向移動不能に支持し、該ナット部材を回転駆動するモータを主軸頭に装着し、該モータでナット部材を回転することにより第2ロッドを軸方向に移動させ、該第2ロッドの移動により第1ロッド,上記移動方向転換機構を介して上記刃具を主軸径方向に移動させることを特徴としている。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を添付図面に基づいて説明する。図1〜図6は本発明の一実施形態による工作機械の径方向切り込み装置を説明するための図であり、図1は主軸頭の模式全体構成図、図2は工具ホルダの主軸装着部の断面側面図、図3は工具ホルダの一部断面側面図、図4は工具ホルダの底面図、図5は移動方向転換機構部分の模式断面図、図6は第1,第2ロッド結合部分の模式断面側面図である。
【0014】図において、1は図示しないコラムに軸方向(Z軸方向)に移動可能に装着された主軸頭である。該主軸頭1の筒状に形成されたケーシング1a内には主軸2が挿入配置され、軸受3,3により回転可能かつ軸方向移動不能に支持されており、該主軸2は上記ケーシング1a内に収容配置された主軸モータ4により回転駆動される。なお、主軸モータ4のロータは主軸2に固定され、ステータはケーシング1aの内面に固定されている。
【0015】上記主軸2の下端に形成されたテーパ穴2a内に工具ホルダ5のテーパ部9aが着脱可能に嵌合装着されている。該工具ホルダ5の頭部に形成された係止段部9bにはコレット6の下係止部6aが係合している。該コレット6の上係止部6bは上記主軸2の軸心に軸方向移動可能に挿入配置されたドローバー7の先端の係止溝7aに係合しており、該ドローバー7は多数の皿ばね8により上方に付勢されている。これにより上記工具ホルダ5は上記テーパ穴2a内に嵌合固着されており、主軸2と共に回転することとなる。なお、図2において主軸軸線Aより右側は工具ホルダクランプ状態を、左側は工具ホルダアンクランプ状態を示している。
【0016】上記工具ホルダ5は、ホルダ本体9と、該工具ホルダ5ひいては主軸2の軸線Aと直角方向(図3左右方向,図4上下方向))に移動可能にホルダ本体9に支持された工具保持部10と、後述するプッシュロッドの軸方向移動を軸直角方向移動に転換することにより上記工具保持部10を上記軸直角方向に移動させる移動方向転換機構11とを備えている。
【0017】上記工具保持部10には刃具10aが取り付けられ、上端部にはスライドフランジ10bが一体形成されており、該スライドフランジ10bがホルダ本体9の下端部内に形成されたスライドガイド穴9dにより上記軸直角方向に移動可能に支持されている。
【0018】そして上記移動方向転換機構11は、上記ホルダ本体9に主軸軸線と同軸をなすよう形成されたスライド穴9c内に可動ロッド12を主軸軸線A方向に摺動自在に挿入配置し、該可動ロッド12の下端に傾斜カム面12aを主軸軸線Aに対して傾斜するように形成し、該傾斜カム面12aを上記工具保持部10のスライドフランジ10bに形成された傾斜カム面10cに摺接させ、さらに上記工具保持部10を後退端位置に付勢する二重コイルばね13を備えた構造となっている。
【0019】また上記可動ロッド12の上端部には、後述するプッシュロッド14の下降,,又は上昇により該プッシュロッド14の下端部と可動ロッド12の上端部とを結合し,又は該結合を解除するボールキャッチ式結合・解除機構23が形成されている。この結合・解除機構23は、可動ロッド12の上端部に円筒部12bを形成し、該円筒部12bの内側,外側にリテーナ12c,スリーブ12dを上下動可能にかつばね12e,12fで上方に付勢して配置し、円筒部12bの上部に形成された穴内に複数の鋼球12gを介在させた構造のものである。
【0020】上記プッシュロッド14は、上記主軸2の軸心に挿入されたドローバー7内に回転可能かつ軸方向移動可能に挿入された第1ロッド15と、上記主軸頭1のケーシング1a内に回転不能かつ軸方向移動可能に挿入された第2ロッド16とからなり、該第2ロッド16と上記第1ロッド15とは軸受15cを介在させることにより相対回転可能かつ軸方向移動伝達可能に結合されている。具体的には、図6に示すように、第1ロッド15の上端に複数の軸受15cをナット15dにより固定し、該軸受15c部分を第2ロッド16の結合穴16a内に挿入し、該第2ロッド16側に固定されたロックリング16bにより抜け止めをした構造となっている。
【0021】上記第1ロッド15の下端部には上述の鋼球12gと係合可能の凹溝15aが凹設されており、さらに小径の挿入部15bが突出形成されている。この第1ロッド15が下降すると上記挿入部15bが上記結合・解除機構23のリテーナ12c内に進入し、さらに下降すると該リテーナ12cを下方に押しさげ、これに伴って鋼球12gが凹溝15aに係合し該第1ロッド15と上記可動ロッド12とが結合される。
【0022】上記第2ロッド16の中央部の外周面にはボールねじが形成されており、該第2ロッド16にはボールナット(ナット部材)18が螺装されている。このボールナット18は主軸頭1のケーシング1aにより軸受19を介して回転可能かつ軸方向移動不能に支持されている。
【0023】また第2ロッド16の上端部の外周面にはスプライン16cが形成されてケーシング1a側に形成されたスプライン溝に噛合している。これにより該第2ロッド16は回転不能かつ軸方向移動可能となっている。
【0024】そして上記ボールナット18の上端部には従動プーリ18aが接続されており、該従動プーリ18aはベルト20によりサーボモータ21の駆動プーリ21aに連結されている。これによりサーボモータ21の回転によりボールナット18を介してプッシュロッド14を主軸軸方向に移動させるプッシュロッド移動機構22が構成されている。
【0025】また上記主軸頭1のケーシング1a内には上記第1,第2ロッド15,16の結合部を囲むようにアンクランプシリンダ機構17が配設されている。このアンクランプシリンダ機構17は、ケーシング1a側に固定されたシリンダ17a内に上記結合部を囲む筒状のピストン17bを挿入配置し、該ピストン17bを復帰ばね17cでクランプ方向(上方)に付勢した構造のものであり、ピストン17bの下端面が上記ドローバー7の上端面に対向している。従って、該ピストン17bが下方に移動すると、ドローバー7がコレット6を工具ホルダ5のアンクランプ位置に下降させる。
【0026】次に本実施形態における動作及び作用効果を説明する。工具ホルダ5が主軸2の下端部にクランプされた状態で主軸モータ4が回転すると工具ホルダ5が主軸2と共に回転し、工具保持部10の刃具10aにより切削加工が行われる。
【0027】工具ホルダ5の交換に当たっては、アンクランプシリンダ機構17に油圧が供給されピストン17bが下降してドローバー7を皿ばね8の付勢力に抗して下降させ、コレット6の下係止部6aと工具ホルダ5の係止段部9bとの係合が解除され、該工具ホルダ5はテーパ穴2aからアンクランプされる。そして新たな工具ホルダ5をテーパ穴2aに嵌合し、上記アンクランプシリンダ機構17への油圧が排除されると皿ばね8の付勢力でドローバー7が上昇し、コレット6が工具ホルダ5を引き上げ、該工具ホルダ5はテーパ穴2aにクランプされる。
【0028】そして工具ホルダ5の刃具10aの主軸径方向位置、即ち切り込み量を制御する場合には、サーボモータ21の回転に伴ってプッシュロッド14が下降し、第1ロッド15の下端の挿入部15bがリテーナ12c内に進入する。該第1ロッド15がさらに下降するとリテーナ12cを押し下げ、これに伴ってスリーブ12dが上昇して鋼球12gを第1ロッド15の凹溝15aに押し込んで係合させ、第1ロッド15と可動ロッド12とが結合する。
【0029】上記第1ロッド15と可動ロッド12とが結合した後は、プッシュロッド14の下降,上昇に伴い可動ロッド12の傾斜カム面12aが工具保持部10の傾斜カム面10cに摺接し、該可動ロッド12が下降するほど工具保持部10は径方向に移動し、刃具10aによる径方向切り込み量が増加することとなる。
【0030】上記刃具10aの径方向切り込み量の制御を行わない場合には、サーボモータ21の回転によりプッシュロッド14をその下端面が工具ホルダ9の上端面より上方の、つまり工具ホルダ9に干渉しない原位置に位置するように上昇させる。これにより第1ロッド15と可動ロッド12との結合が解除され、工具保持部10は二重コイルばね13により基準の径方向位置に付勢保持される。
【0031】このように本実施形態装置によれば、プッシュロッド14をサーボモータ21,ボールナット18からなるプッシュロッド移動機構22により軸方向に移動させ、該軸方向移動を傾斜カム面12a,10cにより工具保持部10の径方向移動に転換するようにしたので、上記従来の偏芯機構,遊星歯車機構等を備えた装置に比較して、構造が極めて簡単である。
【0032】またプッシュロッド14を原位置に位置させると、プッシュロッド14と工具ホルダ5の可動ロッド12との結合が解除され、かつ上記プッシュロッド14が工具ホルダ5に干渉することはなくなるので、切り込み量制御機能を有しない通常の工具ホルダであっても支障なく主軸2にセット可能である。
【0033】またボールキャッチ式結合・解除機構23を設けたので、上記プッシュロッド14と可動ロッド12との結合,及びその解除は、プッシュロッド14を主軸方向に所定距離移動するだけで自動的に行われ、上記従来装置のような専用の装置は不要である。
【0034】そして本実施形態では、プッシュロッド14を、主軸2内に回転可能かつ軸方向移動可能に挿入された第1ロッド15と、主軸2より上方に回転不能かつ軸方向移動可能に配置された第2ロッド16とに2分割し、第1,第2ロッド15,16を相対回転可能かつ軸方向移動伝達可能に連結したので、加工状態では第1ロッド15は主軸2と共に回転することとなり、従って第1ロッド15と工具ホルダ5の可動ロッド12との間に相対回転が生じることはなく、摩擦熱,摩耗の発生を回避できる。
【0035】なお、上記実施形態では、プッシュロッド14の軸方向移動により刃具10aの切り込み量を調整するようにしたが、本発明におけるプッシュロッド14の軸方向移動のための構造は上記以外の用途に応用可能である。
【0036】例えば、図7に示すように、駆動モータ内蔵式工具ホルダ5を使用する場合には、上記プッシュロッド14の下端と可動ロッド12の上端部との間に電力の接触給電機構31を配設し、該機構31の給電部材31aをプッシュロッド14側に固定するとともに該給電部材31aに接続されたケーブル32をプッシュロッド14内を通して電源に接続し、受電部材31bを可動ロッド12側に固定するとともに該受電部材31bに接続されたケーブル33を可動ロッド12内を通して上記モータに接続する。また上記電力供給の代わりに圧縮空気,作動油の供給も可能である。
【0037】
【発明の作用効果】以上のように請求項1の発明に係る工作機械の径方向切り込み装置によれば、モータでナット部材を回転駆動することにより第2ロッドが軸方向に移動し、該軸方向移動が第1ロッドを介して移動方向転換機構に伝達され、該移動方向転換機構が刃具を径方向に移動し、簡単な構造による径方向切り込み量の調整を実現できる効果がある。
【0038】そしてモータの回転を軸方向移動に転換するに当たり、第1ロッドと第2ロッドとを相対回転自在に連結したので、加工状態では第1ロッドは主軸と共に回転し、従って主軸と共に回転する移動方向転換機構と第1ロッドとの間に相対回転が生じることはなく、該相対回転に起因する摩擦熱,摩耗の発生を回避でき、加工精度,耐久性の低下を回避できる効果がある。
【0039】




 

 


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