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発明の名称 成形指標付き樹脂成形品
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平10−272641
公開日 平成10年(1998)10月13日
出願番号 特願平9−78546
出願日 平成9年(1997)3月28日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】山口 邦夫 (外1名)
発明者 手塚 圭三
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 射出成形される樹脂成形品であって、上記樹脂成形品上に肉厚の薄い筒状体若しくは板体を設け、上記筒状体若しくは板体を上記樹脂成形品の成形条件を確認する成形指標部とすることを特徴とする成形指標付き樹脂成形品。
【請求項2】 上記筒状体若しくは板体の先端側は段状に形成されるようになされたことを特徴とする請求項1記載の成形指標付き樹脂成形品。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、例えば樹脂製のキャビネットなどに適用して好適な成形指標付き樹脂成形品に関する。詳しくは、樹脂成形品を射出成形するとき、樹脂成形品に成形の良否を判断するための成形指標部となる筒状体若しくは板体が形成されるようにすることによって、その樹脂成形品の射出成形の良否を簡単に判断することができるようにしたものである。
【0002】
【従来の技術】ラジオカセットテープレコーダなどのフロントキャビネットやリヤキャビネットは樹脂の射出成形によって造られている場合が多い。射出成形の加工では、原材料の射出速度やそのときの圧力、温度、射出量などの射出成形条件によって、製品の仕上がり(特に外観)が大きく左右される。出来上がる製品の外観が射出成形時の微妙な条件変化で様々に変化するのである。
【0003】例えば、成形時の材料(樹脂)が行きわたらなかった場合に凹みが生じるいわゆる「ひけ」や、樹脂の混ざり目(ウェルドライン)あるいは樹脂の流れ込んだ跡が残るいわゆる「フローマーク」などが生じる。
【0004】特に、装置の外観を構成するキャビネットなどは機械的機能が達成されていても、その外観が損なわれていては製品として採用することはできない。このため、製品の量産を行う前に、製品の外観を損なわないような射出成形条件を見つけ出し、その条件下で量産を始めるようにしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、射出成形の加工では、製品の外観を損ねないような良い条件下で量産を開始しても、様々な不確定要素によって上述したような成形条件が微妙に変化し、製品の外観に影響を与えることがある。このため、良品が加工されている場合であっても、加工が完了した全ての製品は目視による確認が必要となる。つまり、全ての製品について、上述したような種々の項目を全て検査する必要がある。そのため、一つ一つの製品を全体的に目視確認して良否を判断しなければならないので、時間と手間がかかるという問題があった。また、一つの製品に対する検査範囲が広いため、不良箇所を見落としてしまうこともあった。
【0006】勿論、例えば、相手部品と嵌合する嵌合部などが構成されている成形製品を加工する場合、成形条件の変化によっては、相手部品との嵌合がきつかったり、あるいは緩かったりすることがあり、組立作業に弊害が生じることがある。
【0007】そこで、この発明は、上述した問題を解決したものであって、樹脂成形品の射出成形の良否を簡単に判断することができる成形指標付き樹脂成形品を提供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上述の課題を解決するため、この発明に係る成形指標付き樹脂成形品では、射出成形される樹脂成形品であって、樹脂成形品上に肉厚の薄い筒状体若しくは板体を設け、筒状体若しくは板体を樹脂成形品の成形条件を確認する成形指標部とすることを特徴とするものである。
【0009】この発明において、射出成形条件の良否を判断するときは、樹脂成形品に形成された成形指標部としての筒状体若しくは板体の形状だけを目視確認する。筒状体若しくは板体の形状によって良否を判断する。したがって、製品全体を目視確認する必要がないので、射出成形条件の良否の判断が簡単になり、作業効率が向上する。
【0010】
【発明の実施の形態】続いて、この発明に係る成形指標付き樹脂成形品の実施の一形態について、図面を参照して詳細に説明する。
【0011】図1はラジオカセットテープレコーダ(ラジカセ)1の斜視図である。同図に示すように、ラジカセ1はカセットテープが装着されるカセット装着部2とカセットテープやラジオからの音声が出力されるスピーカ部3とを有している。カセット装着部2の上側にはカセットテープの記録再生を制御するための操作部4が設けられ、これの横には放送局を選曲するための選曲ダイヤル5や、出力音声の音量を調節するためのボリューム6などが設けられている。
【0012】ラジカセ1の外観は樹脂の射出成形加工によって形成されたフロントキャビネット7およびリヤキャビネット8とで構成されている。この実施形態ではリヤキャビネット8が成形指標付き樹脂成形品として使用される。フロントキャビネット7をラジカセ1の前側、リヤキャビネット8をラジカセ1の後側に配して双方を合わせることによって筐体状の外カバーを構成している。
【0013】上述したように、フロントキャビネット7およびリヤキャビネット8はラジカセ1の外カバーを構成するものであるから、その外観は美しく仕上げられていなければならない。射出成形加工では原材料の射出速度やそのときの圧力、温度、射出量などの射出成形条件によって製品の仕上がり(特に外観)が大きく左右される。そのため、この例では、リヤキャビネット8の射出成形加工において、このときの射出成形条件の良否を簡単に判断できるようにするため、リヤキャビネット8の内側にこの射出成形条件の良否を判断するための成形指標部が形成される。
【0014】図2はリヤキャビネット8を内側から見た場合の正面図である。同図に示すように、リヤキャビネット8は正面から見て略矩形状となされている。リヤキャビネット8にはリヤキャビネット8をラジカセ1本体に取り付けるための、ネジ孔9が例えば、4箇所に穿設されている。また、リヤキャビネット8の下部には電源用の電池を収納するための電池収納部10が形成されている。そして、リヤキャビネット8の長手方向一端側の中央部に成形指標部11が設けられる。成形指標部11の形成場所をここに選んだのは、外部から見えない位置であると共に、他の部品などを搭載したときに邪魔にならない場所だからである。
【0015】図3は成形指標部11付近の横断面図を示している。同図に示すように、成形指標部11としてこの例では、リヤキャビネット8の内側に所定量突出して形成される筒状体が使用される。その肉厚は比較的薄厚となされている。薄肉構成とするのは、射出成形時の成形条件による影響が成形指標部11に顕著に現れるようにするためである。
【0016】図4はリヤキャビネット8を成形するときの成形指標部11付近の縦断面図を示している。同図に示すように、リヤキャビネット8は金型12(コア)と金型13(キャビティ)とで成形され、金型12には成形指標部11を形成するための筒状凹部16が形成されている。
【0017】同図に示すように、この例では、溶融した樹脂がリヤキャビネット8の下側から上側へ向かって流れ込み、金型12と金型13との隙間に充填される。このようにして形成された成形指標部11(図2)は上述したような射出成形条件の微妙な変化によって様々な形状となる。
【0018】図5は射出成形が完了した成形指標部11の斜視図を示したものである。また、図5の断面図を図6に示す。図5Aはこの例において、射出成形条件が最も良い状態すなわち、リヤキャビネット8の機械的機能はもちろん、これの外観も美しく仕上がった場合の成形指標部11を示している。このときの成形指標部11は図6Aにも示すように、成形指標部11の一部(図ではa側先端)に樹脂が僅かに行き届かなかった場合である。
【0019】これに対して、図5Bに示した成形指標部11は例えば、樹脂の溶融温度や射出圧力が高すぎた場合などに出来る形状である。すなわち、図6Bに示すように、成形指標部11のa側、b側双方の先端まで樹脂が流れ込み、きれいな円筒状の成形指標部11が形成された場合である。図5Cは例えば、樹脂の溶融温度や射出圧力が低すぎた場合などに出来る形状であり、成形指標部11の先端部分は欠肉している。すなわち、図6Cに示すように、a側、b側双方の先端には樹脂が全く流れ込まなかった場合である。
【0020】このように、成形指標部11の形状は射出成形条件の微妙な変化によって大きく変わるので、この成形指標部11を目視確認するだけで、そのときの成形条件の良否を簡単に判断することができる。製品を全体的に見まわして目視検査する必要がない。したがって、目視検査時の作業効率が向上する。なお、この例では、成形指標部11として筒状体が形成される場合を説明したが、これに限定されず、例えば、板状の板体であってもよい。
【0021】図7はこの発明に係る第2の実施の形態の一部である成形指標部14を示す斜視図である。同図に示すように、成形指標部14としてこの例では、先端が段状に形成された比較的薄厚の筒状体が採用されている。具体的には、成形指標部14には軸方向に3段階の高さ変化をもって段部14a,14b,14cが形成される。軸方向に最も長いのが段部14aであり、最も短いのが段部14cである。段部14bはその中間に位置している。このように設定された成形指標部14では、注入された樹脂が段部14a〜14cのうち、どの段部まで形成しているかを簡単に確認することができる。すなわち、言い替えれば、段部14a〜14cが設定されることによって、射出成形後の成形指標部14がどこまで欠肉し、欠肉している場合はその欠肉状態がどのようになっているかを簡単に把握することができる。したがって、より簡単に且つより精密に射出成形条件の良否を判断することができるので、さらに作業効率が向上する。
【0022】図8はこの発明に係る第3の実施の形態の一部である成形指標部15を示す斜視図である。同図に示すように、成形指標部15としてこの例では、先端が段状に形成された比較的薄厚の板体が採用され、その先端側は長さの長い順に段部15a,15b,15cが形成されるようになされている。このように段部15a〜15cが設定されることによって、射出成形後の成形指標部15がどこまで欠肉し、欠肉している場合はその欠肉状態がどのようになっているかを簡単に把握することができる。したがって、この場合においてもより簡単に且つより細かく射出成形条件の良否を判断することができるので、さらに作業効率が向上する。
【0023】なお、この例では、射出成形条件の良否を判断するための成形指標部11,14,15を説明したが、成形指標部の取り付け場所は機能的および外観的に支障をきたす場所でなければどこでもよい。また、その大きさや個数は様々に設定してよい。特に、成形指標部が複数形成されるように設定した場合には、射出成形条件の良否が最も判断し易い成形指標部を選ぶことができるので、目視確認がより簡単になる。
【0024】また、この例では、成形指標付き樹脂成形品をラジカセ1のリヤキャビネット8として説明したが、これに限定されず、様々な樹脂成形品に適用することができる。
【0025】
【発明の効果】以上説明したようにこの発明に係る成形指標付き樹脂成形品では、樹脂成形品を射出成形するとき、樹脂成形品に成形の良否を判断するための成形指標部となる筒状体若しくは板体が形成されるようにしたものである。
【0026】したがって、射出成形条件の良否を簡単に判断することができるので、作業効率が向上する等の効果がある。




 

 


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