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発明の名称 金属部材の接着施工方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平10−16125
公開日 平成10年(1998)1月20日
出願番号 特願平8−173656
出願日 平成8年(1996)7月3日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】武 顕次郎 (外1名)
発明者 滝 元司 / 中野 政輝 / 浦田 清助 / 須藤 明
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 金属部材同士間に接着剤とオーバーレイ金属部材を介して接着する金属部材の接着施行方法において、一方の上記金属部材に上記接着剤を塗布して上記オーバーレイ金属部材を貼り、上記オーバーレイ金属部材の他の表面を加圧して加圧接着積層体を形成し、その後、上記加圧接着積層体の他の表面に他の上記金属部材を接着させたことを特徴とする金属部材の接着施行方法。
【請求項2】 請求項1の記載のものにおいて、上記加圧接着積層体は、複数の上記オーバーレイ金属部材を上記接着剤で貼り付け、上記他の金属部材側の上記オーバーレイ金属部材を加圧して形成したことを特徴とする金属部材の接着施行方法。
【請求項3】 請求項1の記載のものにおいて、上記オーバーレイ金属部材の上記他の表面に当て材を配置し、その当て材を加圧固定金具を介して加圧装置で加圧したことを特徴とする金属部材の接着施行方法。
【請求項4】 請求項3の記載のものにおいて、上記当て材は、ゴム板であることを特徴とする金属部材の接着施行方法。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は金属部材の接着施行方法に係わり、特に、プーリの軸受嵌め合い部が磨耗損傷した場合の補修に好適な金属部材の接着施行方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に金属部材の軸受嵌め合い部は、長時間使用することによってその嵌合面に滑り摩擦によるクリープ現象を生じ、クリープの進行によって過度の摩耗状態に達すると、摩耗粉や摩擦熱が生じるようになり軸受機能が著しく損なわれてしまう。このような場合、軸受を新規のものと交換することが必要となるが、コストが高くなったり交換品の在庫状況によっては実際に交換するまでにある程度の期間が必要となることがある。そこで、接着による軸受嵌め合い部の摩耗損傷部を補修して、例えば、金属容射や肉盛り溶接およびメッキなどにより軸受嵌め合い部の摩耗損傷部を補修して、既設の軸受を再利用するということが考えられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来のように軸受嵌め合い部の摩耗損傷部を接着により補修する場合には、健全な接着部が得られない状況が生じてしまうことが分かった。これを図9に示した接着積層体の接着部の断面図から説明する。被接着金属部材1に接着剤2を塗布してオーバーレイ金属部材3を貼り付けるが、このとき接着剤2を均一に塗布しないならば、オーバーレイ金属部材3を張り付けたときに空気溜まりによる気孔4などができてしまう。このような箇所が生じると接着層の剪断強度が低くなり、所望の接着部の特性が得られなくなってしまう。一方、軸受嵌め合い部の摩耗箇所を金属溶射や肉盛り溶接およびメッキ等により補修する場合は、磨耗した部材を工場に持ち帰って加工処理をしなければならないので、補修に多大な時間を要していた。
【0004】本発明の目的とするところは、金属部材間を十分な接着強度をもたせて簡単に接着することができる金属部材の接着施行方法を提供するにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成するために、金属部材同士間に接着剤とオーバーレイ金属部材を介して接着する金属部材の接着施行方法において、一方の上記金属部材に上記接着剤を塗布して上記オーバーレイ金属部材を貼り、上記オーバーレイ金属部材の他の表面を加圧して加圧接着積層体を形成し、その後、上記加圧接着積層体の他の表面に他の上記金属部材を接着させたことを特徴とする。
【0006】上述したように本発明の金属部材の接着施行方法は、隣接する金属部材同士を接着剤間に一層もしくは複層数のオーバーレイ金属部材を配置した後、加圧して加圧接着積層体を形成するようにしたため、加圧接着積層体を高い剪断強度が得られる薄さにしたまま、両金属部材の間隙に合わせて形成することができるようになり、簡単かつ十分な接着強度をもたせて確実に接着することができる。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面によって説明する。図3は本発明の一実施の形態による金属部材の接着施行方法を採用するエレベーター用シーブを示す断面図である。エレベータ用シーブは、乗りかごを懸吊する図示しないロープを巻き掛けて支持するためのもので、このロープが配置されるロープ溝10を有するプーリ1と、このプーリ1の中心を貫通する軸13と、この軸13とプーリ1との間に介設された一対の軸受12と、これらの軸受12の位置ずれを防止している固定リング16と軸受キャプ17によって概略構成されている。各軸受12の内輪14に軸13が圧入され、各軸受12の外輪15がプーリ1の軸受嵌合部11に圧入されている。従って、プーリ1はプーリ軸13に対して回動自在であり、乗りかごを昇降させるためにロープが駆動されると、このロープの動力が伝達されるプーリ1が正逆回転するようになっている。こうした状態でエレベータ用シーブが長期間使用されると、例えば軸受12の外輪13と嵌合しているプーリ1の軸受嵌合部11が摩耗損傷し、この軸受嵌合部11と外輪15との間に間隙が生じて軸受機能が著しく低下する。
【0008】このようなプーリ1の軸受嵌合部11を修復しようとする場合、プーリ1から軸受13を外し、この軸受嵌合部11の摩耗損傷した嵌合面に、オーバーレイ金属部材3を加圧して加圧接着積層体9を形成させる。これは図1に示すように、部分的に示す軸受嵌合部11の摩耗損傷した嵌合面1aに、第一の接着層2となる接着剤を塗布してオーバーレイ金属部材3を敷き、当て材であるゴム板5と加圧固定金具6を介して、矢印7の方向に詳細を後述する加圧装置により加圧して接着層2を均一に薄くして加圧接着積層体9を形成させる。その後、加圧装置と加圧固定金具6とゴム板5を取り外し、図2に示すようにオーバーレイ金属部材3の未接着の表面に第二の接着層8となる接着剤を塗布した後、軸受12をプーリ1の嵌合面1aに挿入して取り付け、オーバーレイ金属部材3と外輪15間を第2の接着層8で接着する。このようにして磨耗損傷した軸受嵌合部11の嵌合面1aと外輪15とを、第一の接着層2とオーバーレイ金属部材3と第二の接着層8とを加圧した加圧接着積層体9にて接着する。
【0009】上述のように接着した後の接着部の引き抜き強度は、摩耗が発生してない当初の段階での軸受嵌め合い部の引き抜き強度と比較すると、同等以上であることが測定結果から得られている。この第一の接着層2と第二の接着層8との間にオーバーレイ金属部材3が挟み込まれている加圧接着積層体9の厚さは、摩耗損傷した軸受嵌合部11と外輪15との間に生じた間隙に合わせて形成し、それらの各接着層2,8の厚さは0.03mm程度以下になるようにオーバーレイ金属部材3を用いることで高い剪断強度が保持され、接着剤のみでは十分な接着強度が得られない広い間隙を有して隣接する軸受嵌合部11と外輪15とを簡単かつ確実に接着することができる。
【0010】上述の加圧接着積層体9を形成する際に用いた加圧装置を図5および図6の正面断面図および側面断面図に示している。プーリ1の中空部内に形成した加圧接着積層体9の内側にゴム板5を配置し、このゴム板5の内側に周方向に四分割した加圧固定金具6を配置し、加圧固定金具6の内側に加圧装置を配置している。この加圧装置は、中央部固定金具23の四方にそれぞれボルト22を螺合させ、これらのボルト22の中間部に形成した頭部を回転させることによってその軸方向に推進後退するようにし、これらのボルト22の外側端に各加圧固定金具6の内面に接したボルト取付金具24を有している。従って、各ボルト22の頭部を回転させて放射方向にそれぞれ推進させると、各ボルト取付金具24を介して加圧固定金具6が同方向に加圧され、この加圧力はゴム板5を介してプーリ1の内面側に加圧して加圧接着積層体9を形成することになる。この加圧状態を必要時間保持した後に加圧装置を取り外す場合は、加圧接着積層体9の形成のために加圧したときとは逆方向に各ボルト22をそれぞれ回転して、各ボルト22を中央部固定金具23側に後退させてから取り外す。
【0011】図4は本発明の他の実施の形態による金属部材の接着施行方法を採用したエレベータ用シーブの要部断面図である。同図はプーリ1と軸受外輪15との接着部分の断面図で、上述の実施の形態の場合よりも接着間隙が広くなっているときに適しており、図1および図2と対応する部分には同一符号を付してある。プーリ1の摩耗損傷した軸受嵌合部11と軸受の外輪15とを接着している加圧接着積層体9は、上述の場合よりも多層に形成されている。つまり、軸受嵌合部11の嵌合面1aを接着剤で被覆してなる第一の接着層2と、この第一の接着層2に接着した第一のオーバーレイ金属部材3と、この第一のオーバーレイ金属部材3に第二の接着層18を介して接着した第二のオーバーレイ金属部材19と、この第二のオーバーレイ金属部材19に第三の接着層20を介して接着した第三のオーバーレイ金属部材21とから成り、この第三のオーバーレイ金属部材21に第四の接着層8を介して外輪15を接着している。
【0012】このような加圧接着積層体9の形成は、軸受嵌合部11が摩耗損傷したプーリ1から軸受12を取り外した後、軸受嵌合部11の嵌合面1aに、まず第一の接着層2となる接着剤を塗布して第一のオーバーレイ金属部材3を貼り、次に、第二の接着層18となる接着剤を第一のオーバーレイ金属部材3の未接着の表面に塗布して第二のオーバーレイ金属部材19を貼り、更に、第三の接着層20となる接着剤を第二のオーバーレイ金属19の未接着の表面に塗布して第三のオーバーレイ金属部材21を貼る。その後、第三のオーバーレイ金属部材21の未接着な表面に、図5および図6で説明したようにゴム板5と加圧固定金具6を介して加圧装置により加圧して加圧接着積層体9を形成させる。次いで、加圧装置を取り外した後、加圧接着積層体9の未接着な表面に第四の接着層8となる接着剤を塗布し、軸受12を挿入してその外輪15と第三のオーバーレイ金属部材21とを接着する。
【0013】このように、第一の接着層2と第四の接着層8との間に、積層状態で互いが接着されている三層のオーバーレイ金属部材3,19および21が介在されているため、加圧接着積層体9の厚さは先の実施の形態の場合よりも増大する。これら接着層2,18,20,8の厚さは加圧しているので0.03mm程度と均一になり、所要の接着剤の剪断強度が保たれ、広い間隙を有して隣接する軸受嵌合部11と外輪15間とを簡単かつ確実に接着することができる。このように摩耗損傷した軸受嵌合部11と外輪15との間隙がさらに広い場合には、接着層間に介設するオーバーレイ金属部材の総数をさらに増やして加圧接着させて加圧接着積層体9を形成して、その厚さを増せば良い。従って、加圧接着した加圧接着積層体9は、その厚さを摩耗損傷した軸受嵌合部11と外輪12との間隙に応じて容易に変更することができる。
【0014】図7は、金属部材同士を接着したときの加圧接着積層体9の積層数と剪断強度との関係を示す特性図である。同図から分かるように、上述した本発明による金属部材の接着施行方法の方が、加圧せずに接着層体を設けた従来の接着技術よりも優れている。従来の説着技術の場合は、接着積層数が一層のときには本発明による金属部材の接着施行方法と同程度の所要の剪断強度が得られるが、接着積層数が増えるに従って十分な接着強度が得られず急激に剪断強度が低下している。これに対して本発明による金属部材の接着施行方法では、加圧接着積層体9の接着積層数が増えても高い剪断強度を維持することができ、特に、広い間隙を有して隣接する金属部材同士を接着する場合に効果的である。
【0015】尚、上述した実施の形態では、いずれも加圧接着された加圧接着積層体9に一層もしくは複層数のオーバーレイ金属部材として金属鋼板を介在させたが、金属鋼板の代わりに金属箔や金属薄膜体を使用してもほぼ同様の効果が得られる。また、上述した実施の形態では摩耗損傷した軸受嵌合部11を補修する場合について説明したが、これに限らず、所定の間隙を有して隣接する金属部材同士を接着する場合に適用できる。
【0016】
【発明の効果】以上説明したように本発明による金属部材の接着施行方法は、一方の金属部材に接着層を介して一層もしくは複層数のオーバーレイ金属部材を接着し、その後、この接着積層体を加圧して加圧接着積層体を形成し、次いで、加圧接着積層体に接着層を介して他方の金属部材を接着するようにしたため、加圧によって接着層を高い剪断強度が得られる薄さにすることができ、また加圧接着積層体を両金属部材の間隙に合わせて形成することができる。




 

 


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