米国特許情報 | 欧州特許情報 | 国際公開(PCT)情報 | Google の米国特許検索
 
     特許分類
A 農業
B 衣類
C 家具
D 医学
E スポ−ツ;娯楽
F 加工処理操作
G 机上付属具
H 装飾
I 車両
J 包装;運搬
L 化学;冶金
M 繊維;紙;印刷
N 固定構造物
O 機械工学
P 武器
Q 照明
R 測定; 光学
S 写真;映画
T 計算機;電気通信
U 核技術
V 電気素子
W 発電
X 楽器;音響


  ホーム -> 加工処理操作 -> 株式会社ソディック

発明の名称 工作機械の工具保持具及び工具保持装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平10−277862
公開日 平成10年(1998)10月20日
出願番号 特願平9−100958
出願日 平成9年(1997)4月3日
代理人
発明者 橋立 昭武 / 三澤 啓太
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 中空の内壁面が先端部に於て外方へ向けて拡開するテーパ嵌合部として形成され、該テーパ嵌合部に嵌入される工具ホルダに対して回転力を伝達すると共に、前記工具ホルダの後端部より突出するプルスタッドを有する工具ホルダ軸を軸方向に延在するドローバーの操作により締付け係合保持と係合解除を行なう中空主軸の中空部の前記係合保持及び解除部に設けられる工具保持具に於て、全体として円筒状で、先端に断面楔状の内向きフランジを有し、前記主軸中空部の内径縮小段部に後端部側より嵌入設置される保持具本体と、縦断面が一方から見てほぼ縦長の細い5の字乃至はSの字状をした3個以上の掴み片であって、先端部に工具ホルダの軸及びプルスタッドに係合する鉤部を有すると共に後端部に前記本体の内向きフランジと係合する前記先端部の鉤部と逆向きに形成された鉤部を有する前記掴み片と、前記本体に同軸状に貫挿し、後端部がドローバーに連結される軸部を有すると共に、先端側に前記軸部に繋がる円筒状部を前記本体の先端外部へ延在させて有し、更に前記円筒状部が先端に前記掴み片先端部の鉤部の径方向外周面と、ドローバーの軸方向移動により接離する断面楔状の内向きフランジを有すると共に、前記軸部と本体との貫挿により形成される環状隙間の周方向の等間隔位置に嵌挿挟持されている前記掴み片の、前記挟持部を支点とする先端部の径拡大方向の揺動を可能とする窓部が形成されている前記円筒状部を有する保持具の移動操作部とから成ることを特徴とする工作機械の工具保持具。
【請求項2】 中空の内壁面が先端部に於て外方へ向けて拡開するテーパ嵌合部として形成され、該テーパ嵌合部に嵌入される工具ホルダに対して回転力を伝達する中空主軸と、この中空主軸の中空部内で軸方向に延在し先端部には前記工具ホルダの後端部から突出するプルスタッドを有する工具ホルダ軸と係合する工具保持具部を有し、常時前記中空主軸の後端部側へ向けたばね偏倚力を受けていることによって、前記中空主軸の後端側へ移動したときは前記工具ホルダ軸を係合保持し、前記ばね偏倚力に抗して前記中空主軸の先端側へ移動したときには、前記工具ホルダ軸を締付係合保持から、所定力以上での引張りにより引き抜き可能な仮保持状態とするドローバーを備えた工具保持装置に於て、前記の工具保持具部が、全体として円筒状で、先端に断面楔状の内向きフランジを有し、前記主軸中空部の内径縮小段部に後端側より嵌入設置される保持具本体と、断面が、一方から見て、ほぼ縦長の細い5の字乃至はSの字状をした3個以上の掴み片であって、先端部に工具ホルダの軸及びプルスタッドに係合する鉤部を有すると共に後端部に前記本体の内向きフランジと係合する前記先端部の鉤部と逆向きに形成された鉤部をする前記掴み片と、前記本体に同軸状に貫挿し、後端部がドローバーに連結される軸部を有すると共に、先端側に前記軸部に繋がる円筒状部を前記本体の先端外部へ延在させて有し、更に前記円筒状部が先端に前記掴み片先端部の鉤部の径方向外周面と、ドローバーの軸方向移動により接離する断面楔状の内向きフランジを有すると共に、前記軸部と本体との貫挿により形成される環状隙間の周方向の等間隔位置に嵌挿挟持により吊持されている前記掴み片の、前記挟持部を支点とする先端部の径拡大方向の揺動を可能とする窓部が形成されている前記円筒状部を有する保持具の移動操作部と、前記ドローバーが前記中空主軸の先端側へ押圧移動したとき前記掴み片の後端部を先端側へばね押圧するように前記移動操作部に同軸にして前記本体内に収設されたばねと、から成ることを特徴とする工作機械の工具保持装置。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、回転工具や非回転工具を自動的に、頻繁に又は随時に取り換える必要のあるマシニングセンタや放電加工機等のような工作機械の工具保持具及び該保持具を用いる工具保持装置に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、特開昭62―130,145号公報には、中空の内壁面が先端部に於て外方へ向けて拡開するテーパ嵌合部として形成され、該テーパ嵌合部に嵌入された工具ホルダに対して回転力を伝達する中空主軸と、この中空主軸の中空部内で軸方向に延在し、先端部には前記工具ホルダの後端部から突出するプルスタッドを有する工具ホルダ軸と係合する工具保持具部を有し、常時前記中空主軸の後端部側へ向けたばね偏倚力を受けていることによって、前記中空主軸の後端側へ移動したときは前記工具ホルダ軸と係合し、前記ばね偏倚力に抗して前記中空主軸の先端側へ移動したときには前記工具ホルダ軸を締付係合から解放するドローバーを備えた工具保持装置に於て、前記中空主軸の後端部を駆動モータの回転出力軸に対して同軸状に連結されていると共に、前記中空主軸後端部寄りの部分には軸方向の長孔が形成され、この長孔を貫通する押圧ピンの前記中空主軸の中空部内の部分は前記ドローバーの後端面に当接していると共に、前記押圧ピンの前記中空主軸の外周面よりも突出した部分は、前記中空主軸と同心のシリンダ内を滑接する前記中空主軸と同心のピストンにより前記ばね偏倚力に抗した力を受けるように構成し、前記中空主軸を回転駆動するための回転駆動を中空主軸の外装歯車等を用いることなく伝達できるようにした工作機械用工具保持装置が記載されている。
【0003】そして、前記ドローバー先端部の工具保持具の構成、機能に就いて見ると、ドローバーの先端部は中空になっており、この中空部を半径方向に貫通する周方向に等間隔に形成された3個の貫通孔内には夫々ボールが嵌入され、これ等のボールは中空主軸の内周側に嵌入された筒状部材の中空主軸の先端側へ拡開するテーパ面と、中空主軸の先端部の内周面側において先端側に向けて拡開するテーパ嵌合部に外周面が接する工具ホルダの後端部から中空主軸の後端側へ向けて突出する工具ホルダ軸の外周面との間で自由に転動することができる構成となっている。従って、ドローバーが板ばねによるばね偏倚力により中空主軸の後端側へ移動するクランプ時には、各ボールは筒状部材のテーパ面により半径方向内方へと押圧されて工具ホルダ軸の後端部の径大部(プルスタッド)と係合して工具ホルダを中空主軸の後端方向へと引込み、更に工具ホルダ軸を半径方向に締め付けて工具ホルダをテーパ嵌合部に対して固定する。又、ポートに圧力流体が導入されてピストンが中空主軸先端方向に移動し、押圧ピンが板ばねによるばね偏倚力に抗してドローバーを中空主軸の先端側へ移動させるアン・クランプ時には、各ボールは筒状部材のテーパ面による半径方向内方への押圧力から解放され、半径方向外方へと後退することができるので、この状態において工具ホルダの先端部外周面に形成された環状溝に爪を係合させ、この爪により工具ホルダを中空主軸の先端部から軸方向外方へ引くと、工具ホルダをドローバーとの係合から外すことができると言うものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の如き工具保持装置の構成であると、数値制御工作機械の自動工具交換の工具保持装置として使用した場合、工具交換に際しアン・クランプ信号が出力された際、アン・クランプ状態となって工具ホルダの自重作用によりドローバー先端部との係合から外れて落下する可能性が高いので、工具交換アームのチャックにより工具ホルダを、一旦、把持させた後、エアシリンダ等流体圧駆動のアン・クランプ操作に移行するようにしている。このため、アンクランプ信号を出力させるのには、工具交換アームのチャックに工具ホルダ把持の確認信号を得てからにしているので、アン・クランプ信号出力から動作完了まで、例えば約0.2〜0.3秒の待機時間を要し、これが、工具交換に必要とする時間に大きな割合(例えば、所謂M06の発動から完了迄の、ツール・ツウ・ツール時間の約1/3〜1/2前後)を含めることとなるところから、工具交換を頻繁に行なう必要のある作業の作業効率を低いものとしていた。
【0005】本発明は、工具交換工程に入ると、交換アームの作動開始指令等と共に主軸に装着クランプされている工具ホルダのアン・クランプ作動指令信号を出力させて、交換アームのチャックによって主軸の工具ホルダが未だ掴まれていなくても、工具ホルダが主軸から抜け落ち落下することのない、仮保持状態、即ち、工具ホルダのアン・クランプ時に該工具ホルダを、所定力以上で引張り引抜き可能な仮保持状態とするドローバー操作の工具保持具、及び該工具保持具を組み込んだ工作機械の工具保持装置を提供することにより斯種工作機械の作動効率を高くすることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】前述の本発明の目的は、(1)中空の内壁面が先端部に於て外方へ向けて拡開するテーパ嵌合部として形成され、該テーパ嵌合部に嵌入される工具ホルダに対して回転力を伝達すると共に、前記工具ホルダの後端部より突出するプルスタッドを有する工具ホルダ軸を軸方向に延在するドローバーの操作により締付け係合保持と係合解除を行なう中空主軸の中空部の前記係合保持及び解除部に設けられる工具保持具に於て、全体として円筒状で、先端に断面楔状の内向きフランジを有し、前記主軸中空部の内径縮小段部に後端部側より嵌入設置される保持具本体と、縦断面が一方から見てほぼ縦長の細い5の字乃至はSの字状をした3個以上の掴み片であって、先端部に工具ホルダの軸及びプルスタッドに係合する鉤部を有すると共に後端部に前記本体の内向きフランジと係合する前記先端部の鉤部と逆向きに形成された鉤部を有する前記掴み片と、前記本体に同軸状に貫挿し、後端部がドローバーに連結される軸部を有すると共に、先端側に前記軸部に繋がる円筒状部を前記本体の先端外部へ延在させて有し、更に前記円筒状部が先端に前記掴み片先端部の鉤部の径方向外周面と、ドローバーの軸方向移動により接離する断面楔状の内向きフランジを有すると共に、前記軸部と本体との貫挿により形成される環状隙間の周方向の等間隔位置に嵌挿挟持されている前記掴み片の、前記挟持部を支点とする先端部の径拡大方向の揺動を可能とする窓部が形成されている前記円筒状部を有する保持具の移動操作部とから成る工作機械の工具保持具とすることにより達成される。
【0007】又、前述の本発明の目的は、(2)中空の内壁面が先端部に於て外方へ向けて拡開するテーパ嵌合部として形成され、該テーパ嵌合部に嵌入される工具ホルダに対して回転力を伝達する中空主軸と、この中空主軸の中空部内で軸方向に延在し先端部には前記工具ホルダの後端部から突出するプルスタッドを有する工具ホルダ軸と係合する工具保持具部を有し、常時前記中空主軸の後端部側へ向けたばね偏倚力を受けていることによって、前記中空主軸の後端側へ移動したときは前記工具ホルダ軸を係合保持し、前記ばね偏倚力に抗して前記中空主軸の先端側へ移動したときには、前記工具ホルダ軸を締付係合保持から、所定力以上での引張りにより引き抜き可能な仮保持状態とするドローバーを備えた工具保持装置に於て、前記の工具保持具部が、全体として円筒状で、先端に断面楔状の内向きフランジを有し、前記主軸中空部の内径縮小段部に後端側より嵌入設置される保持具本体と、断面が、一方から見て、ほぼ縦長の細い5の字乃至はSの字状をした3個以上の掴み片であって、先端部に工具ホルダの軸及びプルスタッドに係合する鉤部を有すると共に後端部に前記本体の内向きフランジと係合する前記先端部の鉤部と逆向きに形成された鉤部をする前記掴み片と、前記本体に同軸状に貫挿し、後端部がドローバーに連結される軸部を有すると共に、先端側に前記軸部に繋がる円筒状部を前記本体の先端外部へ延在させて有し、更に前記円筒状部が先端に前記掴み片先端部の鉤部の径方向外周面と、ドローバーの軸方向移動により接離する断面楔状の内向きフランジを有すると共に、前記軸部と本体との貫挿により形成される環状隙間の周方向の等間隔位置に嵌挿挟持により吊持されている前記掴み片の、前記挟持部を支点とする先端部の径拡大方向の揺動を可能とする窓部が形成されている前記円筒状部を有する保持具の移動操作部と、前記ドローバーが前記中空主軸の先端側へ押圧移動したとき前記掴み片の後端部を先端側へばね押圧するように前記移動操作部に同軸にして前記本体内に収設されたばねと、から成る工作機械の工具保持装置とすることにより達成されるものである。
【0008】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の工具保持具及び該保持具使用した工具保持装置を有する工作機械の主軸装置の一実施例の構成を説明するための縦断面図で、1は、全体が鋼材又は好ましくは全体が1つのセラミックス燒結成形体から成る中空筒状の主軸、2は、後述モータ出力軸結合用に後部側に形成した軸方向の長孔、3は先端部内側に軸方向に工具ホルダ嵌着用に拡開して形成したテーパ嵌合部、4は先端に形成した外向きフランジ、4Aはフランジ外周面に形成したエア溜り溝、5はフランジ前面の装着面に形成した工具ホルダの廻り止め溝に嵌合する突起状のキー、7は後述する工具保持具部29を主軸中空部の所定位置に後端側より嵌入して設置するために中空部の内径を先端部側へ向けて縮径により形成した段部である。
【0009】上記主軸1の外周支持廻りの構成は、10は外筒を形成する主軸本体、11は後端側に必要に応じ熱絶縁板を介し、同軸状にカップリングを介して連結されたモータ、11Aは加圧空気及びクーラントの受給供給孔12を有するモータ11の回転出力軸、13は前記主軸本体10に先端側から同軸状に挿入して本体10に固定された主軸ケーシング、14及び15は好ましくはセラミック(通常Si3N4)球を用いた主軸1前部及び後部のアンギュラセラミックス球軸受、16及び17は夫々内輪間座及び外輪間座、18は前記主軸ケーシング13先端外周に取り付けられ、図示しない工具加工部へ指向する複数個のクーラント加工液を噴出するノズル及びクーラント導入孔18Aを有する環状のノズルフランジ、19は主軸ケーシング13の先端部に於て、主軸1先端のフランジ4の外周を包囲するように主軸ケーシング13の先端前面に取付けられ、フランジ4外周にシール用に噴出する加圧空気の導入孔19Aを有すると共に前記前部ベアリング14の予圧を調整するシールフランジ、20は、前記フランジ19により、前部ベアリング14の外輪に与えられる予圧を、セラミックボール及び内輪、そして間座16を介して後部ベアリング15の内輪から、ボール及び外輪を介して主軸ケーシング13と共に受けるよう主軸1に外装されたカラー20Aを有するステップドスリーブである。
【0010】次は、主軸1と回転駆動モータ11との連結構成であるが、21は主軸後端側のモータ軸結合長孔2に挿設される結合棒、22は主軸後端部に嵌合すると共に前記長孔2の両側から主軸1外へ突出する結合棒21の両端と嵌合して結合す円筒カップリング、23は前記カップリング22の外周に嵌合する円環状体で、前記結合棒21の抜け落ち防止に両端部にて固定された円環状プレート、24はモータ回転出力軸11Aに固定され、前記円筒カップリング22と歪吸収可能にフランジ結合されるカップリングプレート、25は前記結合棒21が直交して嵌設した状態で主軸1後部に挿入された結合体、26は結合体25から結合棒21を通して延びる加圧空気及びクーラントの受給供給孔12Aを前記モータ軸11Aの供給孔12に軸方向に移動可能にシールして連結する中空連結ロッドである。
【0011】次は、主軸1の中空部に嵌入、延在等させて設けられる工具保持具29及び該工具保持具を備えた工具保持装置であるが、27は前記結合体25の下端側に同軸に連結された前記供給孔12Aに繋がる供給孔12Bを有するドローバー、28は前記ドローバー27と主軸1間にドローバー27のほぼ全長に近い上下カラー28A、28B間に挿設された工具保持力発生用の螺旋又は非螺旋の皿ばね、29は主軸1先端のテーパ嵌合部3から嵌挿される工具ホルダの軸部及び径大のプルスタッド等を嵌合掴み及び開放する工具保持具部で、30Aは主軸1内の前記段部7に内挿固定される保持具本体、30Bはドローバー27先端に連結された保持具の移動操作部、30Cはコレットの作動をする複数の掴み片、30Dは補助掴み力を発生する保持具皿ばね、30Eはばね力を掴み片30Cに伝える操作部30Bに対して可動なピストン体である。なお、31は上部の主軸1後部からモータ出力軸11A部からの漏洩クーラント(加工液)が後部軸受15に入るのを防止する傘状カバーで、クーラントは、主軸本体10先端外周の図示しないドレーン口から排出される。
【0012】而して図示の状態は、工具保持具の移動操作部30Bがドローバー27を介し、螺旋皿ばね28によって強く引き上げられ、工具ホルダの軸部及びプルスタッドを引っ掛け掴む掴み片30Cをしっかりと持ち上げ、締付け掴み状態を保持させている。工具交換の際は、ヒンジ32から左に延び、途中の円環状部が円筒カップリング22に嵌合している挺子の左端側を、例えばエアシリンダで押し下げ、挺子円環状部の押子を円環状プレート23に衝合し、結合棒21及び結合体25と共にドローバー27を螺旋皿ばね28に抗して押し下げると、工具保持具の移動操作部30Bが降下し、掴み片30Cによる保持を解除し、該掴み片30C(放散同形に複数個ある、例えば、3、又は4個)を径方向に揺動可能ではあるが、保持具皿ばね30Dによりプルスタッドを半クランプ状態に保持させ、工具の落下は防止される。そして、この半クランプ状態は、保持具皿ばね39Dの弱い発条力により保たれているので、工具を強く下に引けば、容易に掴み片30Cによる半クランプ状態を解除させて引き抜くことができる。工具交換の開始に際しては、加圧空気及びクーラントの供給孔12A、12Bから、加工中のクーラントに代え、工具ホルダの軸部、プルスタッド及び保持具掴み片30Cの領域に加圧空気を噴出させて、清浄処理することが好ましい。図示実施例の場合の前部及び後部の軸受の潤滑は、所謂グリース潤滑で、先端側の軸受14部への水等加工液の侵入が問題となるが、シールブッシ19に設けた導入孔19Aより加圧空気を供給し、主軸1のフランジ外周からエア溜り4Aを介し先端側へ噴射されるように隙間調整しておくことにより、殆どメンテナンスフリィの状態で継続使用することができる。
【0013】図2乃至図5は、前記保持具部29の各の構成品の詳細を示すもので、図2は、前記工具保持具本体30Aの縦断面図で、円筒状体から成り、その外径は主軸1中空部の径縮小段部7の後方の内径に合致するように構成され、先端部に前記段部7より径縮小中空部へ嵌入する円管状の短いスリーブ30A―1と、掴み片30Cの後端部鉤部30C―2に係合する断面楔状の内向きフランジ30A―2を有し、該内向きフランジ30A―2より後方側は、ドローバー27先端に連結されて保持具29をクランプ及び半クランプ作動させる移動操作部30Bの軸部30B―2が移動案内ピストン30Eと結合した状態で挿通して居り、前記ピストン30Eと該本体30Aの蓋状カラー28Bとの間には、ドローバー27下降により圧縮され、前記ピストン30Eを介して掴み片30C後端部の鉤部30C―2を押動することにより、掴み片30Cに半クランプの工具ホルダ33仮保持力を発生する皿ばね30Eが挿設されるように構成されている。
【0014】図3の3A、3B、3C、及び3Dは、前記掴み片30Cの実施例の詳細を示すもので、3Aはその4個を使用構成時と同様に1軸の廻りに対称に配置した状態の斜視図、3Bは同じ配置物を軸方向先端側から見た正面図、3Cは3Bの紙面と直角方向の断面をAA矢符方向から見た断面図、3Dは3BのB矢符方向から見た側面図である。そして各掴み片30Cは、その縦断面が一方から見てほぼ縦長の細い5の字乃至Sの字状をしていて、先端部に前記工具ホルダ33の軸33A及びプルスタッド33Bに係合する掴み用の内向き鉤部30C―1を有すると共に、後端部に前記本体30Aの内向きフランジ30A―2と係合する前記先端部の内向き鉤部30C―1と逆向きの外向きに形成された作動鉤部30C―2とを有する。
【0015】図4の4A、4Bは、前記工具保持具29の移動操作部30Bの全体構成を示す上方から見た斜視図と軸方向上面から見た正面図、又図5の5A、5Bは、前記図4Bの紙面に直角な断面をAA矢符方向から見た断面図と、BB矢符方向から見た断面図で、後端部のドローバー27先端に連結する連結部30B―1と、先端部の円筒状部30B―3とに繋がり、前記本体30Aに同軸状に貫挿される軸部30B―2と、前記本体30Aと同軸状で先端外部へ延在させる前記円筒状部30B―3が、前記掴み片30Cの先端部の鉤部30C―1の外周面と接離係合する内向きフランジ30B―4を先端部に有すると共に側胴部に掴み片30Cの挿設数に応ずる上方に繋がるように切欠かれた窓部30B―5を有する。なお、30B―6はドローバー27の加圧空気、クーラントの受給供給孔12Bにつながる導孔、30B―7は、連結部30B―1をドローバー27に連結操作する六角レンチ操作孔である。
【0016】そして、之等の工具保持具の構成体は、前記移動操作部30Bの軸部30B―2を本体30Aに同軸状に嵌挿させると共に円筒状部30B―3を本体30A前方に延在させて設け、この時前記軸部30B―2の周りと本体30A先端部の内向きフランジ30A―2間に形成される環状隙間に前記掴み片30Cを所望個数、通常3乃至5個、周方向に等間隔位置に、後端部の作動鉤部30C―2を嵌挿挟持により吊持し、掴み用鉤部30C―1を有する先端部が操作部30B円筒状部30B―3の内で、操作部30Bのドローバー27操作移動により、先端部の内向きフランジ30B―4と接離係合し得るように組み立て構成されている。又、前記本体30A中には、ドローバー27が中空主軸1の先端側へ押圧移動したとき、各掴み片30Cの後端部を先端側へばね押圧するように軸部30B―2に同軸の皿ばね30Dが収設され、該皿ばね30Dは軸部30B―2に嵌挿された前記掴み片30C後端部に係合するピストン体30Eと軸部30B―2とドローバー27が嵌挿する蓋状カラー28B間に於て作動する。
【0017】図1に図示の状態は、ドローバー27を螺旋皿ばね28の強い圧縮反撥力によりドローバー27を中空主軸1後端側へ引き上げ、工具保持具29の移動操作部30B先端部の内向きフランジ30B―4が各掴み片30Cの先端掴み用鉤部30C―1を外周下側から係合して引き上げ、工具ホルダのテーパ面を主軸1のテーパ嵌合部3へ密着嵌合した状態に前記掴み用鉤部30C―1は工具ホルダ33の軸部33Aとプルスタッド33Bを締め付けると共に引き上げ力を作用させる。この時、保持具29収設皿ばね28のそれに比較して著しく小さいものであるから、上述の工具ホルダ33の締付保持には何の支障もない。
【0018】図6の6A、6B、6C、図7の7C、7D、7E、及び図8の8E、8F、8Gは、本発明の工具保持装置が、完全なクランプ締付保持状態から、手動の又は自動の工具交換に際してアン・クランプ操作又はアン・クランプ指令が出され、ドローバー27が連続的に順次押し下げられて行く所定ストローク位置での保持状態の変化の様子、そして本発明の工具保持装置が備えているアン・クランプ後の補助的保持機能により、工具ホルダ33に下向き軸方向の引張り引き抜き力を所定値以上(本体内皿ばね30D圧縮時のばね偏倚力以上)作用させないと、該工具ホルダ33が保持具部29から抜け落ちない状態に保持されている状態、及び落下を許容する完全な保持解除状態を順に示す保持具部29廻りの縦断面説明図である。なお、図6の6Cと図7の7C、及び図7の7Eと図8の8Eとは同一の図で、説明の都合上ダブッて記載してある。又、各図は、保持具本体30Aの下方先方部の掴み操作部30Bの筒状部30B―3と掴み片30Cとが、中心軸の右側に於て、図4の4BのAA矢符断面、左側がBB矢符断面として示してあり、又左側の掴み片30Cは説明の都合上右側と同じ断面として示してある。
【0019】図6の6A図は、前述図1の工具ホルダ33の軸部33A及びプルスタッド33Bを、ドローバー27及び保持具移動操作部30Bを螺旋皿ばね28のばね偏倚力(例えば、約700kgf)により上向きに引き上げて、前記操作部30B円筒状部30B―3先端部の内向きフランジ30B―4により掴み片30C先端部鉤部30C―1の外周に係合して持ち上げることにより、しっかりと締付け保持している状態を示している。
【0020】6B図は、工具交換に際し、ヒンジ32を支点とする挺子に流体圧作動棹を作用させて円環状プレート23から、結合棒21、及び結合体25を介し、上記螺旋皿ばね28のばね偏倚力に抗して、ドローバー27及び之と一体の保持具29の移動操作部30Bを下方に押し下げると、その移動操部30B、即ち円筒状部30B―3先端の、掴み片30Cに対してコレット作用により駆動と解放とをする内向きフランジ30B―4が、軸方向下向きに、その押下げ量、例えば、1.5mm下がり、筒状部30B―3内面の天井30B―8がプルスタッド33Bの頂面に衝合し、同時に掴み片30Cも下がることから、その先端部鉤部30C―1がプルスタッド33Bの下面側から離れ始めた状態を示す図である。
【0021】6C図は、ドローバー27が、更に例えば1mm押し下げられて、操作部30Bと掴み片30Cが同時に下がり、掴み片30Cの後部鉤部30C―2が本体の内向きフランジ30A―2の上角隅部に衝合し、プルスタッド33Bが筒状部30B―3内面天井30B―8によって押下げられて工具ホルダ33は主軸1のテーパ嵌合部3の食付き嵌着から離れることになる。
【0022】 図7の7C図は、前述6C図と同一の状態のものを示しており、次の7D図は、テーパ嵌合部3より剥離した工具ホルダ33が、掴み片30Cの先端部鉤部30C―1の位置まで落下してぶつかる。この時掴み片30Cの先端部鉤部30C―1外周は操作部30B先端内向フランジ30B―4の衝合しているので、工具ホルダ33の保持状態にガタはあるが、外れて落下等することはない。
【0023】7E図は、7C図に続き、ドローバー27及び操作部30Bが、更に、例えば、1.5mm押し下げられ、操作部30Bの内向きフランジ30B―4が落下するのに、掴み片30Cは後端部の鉤部30C―2が本体30Aの内向きフランジ30A―2に係合して降下しない所から、先端部の鉤部30C―1の外周は、上記内向きフランジ30B―4より開離し、工具ホルダ33を下方に所定の引張力以上で引張れば、工具ホルダ33、プルスタッド33Bが、掴み片30Cが後端鉤部30C―2の本体1内向きフランジ30A―2係合部を支点として、径方向に拡大するようにスウィングして外れ、抜き出すことができる本発明の工具ホルダの、そのままでは落下することのない仮保持状態にあることを示しているものである。
【0024】図8の8E図は、前述7E図と同一状態のものを示しており、次の8F図は、8E図の状態で、工具ホルダ33を下方に引張って、例えば、約0.5mm引き降し、掴み片30Cが前述スウィング途中にある状態を示し、そして、8G図は、工具ホルダ33をさらに引き下げることにより掴み片30Cが完全に開いて、プルスタッド33Bが掴み片3Cの先端鉤部30C―1から外れ、工具ホルダ33が少し降下した状態を示している。
【0025】而して、前7E図又は8E図の状態に於て、アン・クランプ操作又は指令により押し下げられ、降下して来たドローバー27の先端により保持具29の本体1内皿ばね30Dを圧縮し、この圧縮に対する反撥力により、ピストン体30Eを介して掴み片30Cの後端面を押圧し、この押圧力により掴み片30Cの内向フランジ30A―2の先端部を支点とする前述のスウィングの揺動作動を押えて、工具ホルダ33の保持を維持している。なお、前記掴み片30Cの前述工具ホルダ33引張りの際のスウィング作用が円滑に発生して行なわれるように、後端部の操作部30Bの軸部30B―6の嵌挿部に拡大テーパ面30C―4が形成されると共に先端部鉤部30C―1のプルスタッド30B衝合面がスウィング円弧に沿う円弧乃至は傾斜面30C―5に形成しておくことが好ましいものである。
【0026】なお、交換による新しい工具ホルダの取付けは、前述8G図の状態から使用していた工具ホルダ33を引き下したことにより、保持具29の掴み片3Cは後端部がピストン体8Eを介しばね8Dに押動され、8E図(7E図)の状態に戻っている所に、これから使用する新しい工具ホルダの軸部及びプルスタッドが、下方から上向きにばね8D圧に抗して押入されて、該8E図(7E図)に記載の工具ホルダ仮保持状態となった後、クランプ指令によりドローバー27を押し下げていた流体圧力を開放し、図示しない挺子の押圧がなくなることにより、螺旋皿ばね28伸長ばね力によりドローバー27を引き上げ、前述の図6、7、及び8と逆の順序で図6の6A図の工具保持状態に戻るものである。
【0027】
【発明の効果】本発明の工作機械の工具保持具及び該保持具を用いた工作機械の工具保持装置に依れば、自動又は手動による工具交換時に工具ホルダの保持をアン・クランプとしても、補助的保持機構による補助保持機能により、アン・クランプ後に、工具ホルダに軸方向に所定値以上の引張り引き抜き力を加えなければ、工具ホルダが自重により主軸から落下することがなく、又自動工具交換の際には交換アームの作動にさきがけて、工具ホルダのアン・クランプ作動に入ることができるから、工具自動交換に於けるツール・ツウ・ツールの時間を確実に短縮することができ、又作業上も安全である等の効果がある。




 

 


     NEWS
会社検索順位 特許の出願数の順位が発表

URL変更
平成6年
平成7年
平成8年
平成9年
平成10年
平成11年
平成12年
平成13年


 
   お問い合わせ info@patentjp.com patentjp.com   Copyright 2007-2013