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発明の名称 窒素酸化物接触還元用触媒
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平10−151347
公開日 平成10年(1998)6月9日
出願番号 特願平8−312058
出願日 平成8年(1996)11月22日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】牧野 逸郎
発明者 仲辻 忠夫 / 安川 律 / 田畑 啓一 / 植田 計幸
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】固体酸担体にアルミン酸銀を銀換算にて担持量0.01〜10重量%とW、Mo及びVよりなる群から選ばれる少なくとも1種を担持量0.0001〜0.05重量%の範囲にて担持させてなることを特徴とする炭化水素及び/又は含酸素有機化合物を還元剤として用いる窒素酸化物接触還元用触媒。
【請求項2】固体酸担体がアルミナである請求項1又は2に記載の窒素酸化物接触還元用触媒。
【請求項3】請求項1から3のいずれかに記載の触媒を構造体に担持させてなる窒素酸化物接触還元用触媒構造体において、上記触媒が構造体にその表面から30μm以上の厚みにわたって担持されていることを特徴とする窒素酸化物接触還元用触媒構造体。
【請求項4】構造体がハニカム又は球状物である請求項3に記載の窒素酸化物接触還元用触媒構造体。
発明の詳細な説明
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、炭化水素や含酸素有機化合物を還元剤として用いる窒素酸化物接触還元用触媒に関し、詳しくは、工場、自動車等から排出される排ガスの中に含まれる有害な窒素酸化物を還元除去するのに好適である窒素酸化物接触還元用触媒に関する。更に、本発明は、このような触媒を構造体に担持させてなる窒素酸化物接触還元用触媒構造体に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、排ガス中に含まれる窒素酸化物は、窒素酸化物を酸化した後、アルカリに吸収させる方法や、アンモニア、水素、一酸化炭素、炭化水素等の還元剤を用いて、窒素に変換する方法等によって除去されている。しかしながら、前者の方法によれば、生成するアルカリ廃液を処理して、公害の発生を防止する方策が必要である。他方、後者の方法によれば、還元剤としてアンモニアを用いるときは、これが排ガス中の硫黄酸化物と反応して塩類を生成し、その結果、触媒の還元活性が低下する問題がある。また、水素、一酸化炭素、炭化水素等を還元剤として用いる場合でも、これらが低濃度に存在する窒素酸化物よりも高濃度に存在する酸素と反応するため、窒素酸化物を低減するためには多量の還元剤を必要とするという問題がある。
【0003】このため、最近では、還元剤の不存在下に窒素酸化物を触媒にて直接分解する方法も提案されているが、しかし、従来、知られているそのような触媒は、窒素酸化物分解活性が低いために、実用に供し難いという問題がある。また、炭化水素や含酸素化合物を還元剤として用いる新たな窒素酸化物接触還元用触媒として、種々のゼオライト等が提案されており、特に、Cu−ZSM−5やH型ZSM−5(SiO2 /Al2 3 モル比=30〜40)が最適であるとされている。しかしながら、このようなCu−ZSM−5やH型ZSM−5でも、未だ十分な還元活性を有するものとはいい難く、特に、ガス中に水分が含まれるとき、ゼオライト構造体中のアルミニウムが脱アルミニウムして、性能が急激に低下するので、一層高い還元活性を有し、更に、ガスが水分を含有する場合にも、すぐれた耐久性を有する窒素酸化物接触還元用触媒が要望されている。
【0004】そこで、銀又は銀酸化物を無機酸化物に担持させてなる触媒も提案されているが、そのような触媒は、酸化活性が高く、窒素酸化物に対する選択反応性が低いために、窒素酸化物の除去率が低い。更に、硫黄酸化物の共存下では、触媒活性の劣化が著しいほか(特開平5−317647号公報)、反応温度を高温域とすることが必要であるという問題があり、それでいて、従来の窒素酸化物接触還元用触媒は、耐熱性が十分ではなく、かくして、用途によっては、一層の耐熱性が強く要望されている。
【0005】本発明者らは、これらの要望に応えるために、既に、固体酸担体にアルミン酸銀を担持させてなり、炭化水素及び/又は含酸素有機化合物を還元剤として用いる窒素酸化物接触還元用触媒を提案しているが(特願平8−22323号)、本発明者らは、この触媒について更に研究を進めた結果、固体酸担体にアルミン酸銀と共に、W、Mo及びVよりなる群から選ばれる少なくとも1種を複合して担持させることによって、上記要望に応えて、一層、性能のすぐれた触媒を得ることができることを見出して、本発明に至ったものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】即ち、本発明は、窒素酸化物接触還元用触媒における上述したような事情に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、炭化水素や含酸素有機化合物を還元剤として用いる場合に、酸素の共存下においても、そして、特に、酸素、硫黄酸化物及び水分の共存下においても、窒素酸化物が還元剤と選択的に反応するため、多量の還元剤を用いることなく、排ガス中の窒素酸化物を効率よく還元することができ、しかも、水分の存在下においても、また、高温での使用においても、耐久性にすぐれ、しかも、硫黄酸化物の共存下においても、反応温度を高温域とする必要のない耐久性にすぐれる窒素酸化物接触還元用触媒を提供するにある。
【0007】更に、本発明は、このような触媒を構造体に担持させてなる窒素酸化物接触還元用触媒構造体を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明による炭化水素及び/又は含酸素有機化合物を還元剤として用いる窒素酸化物接触還元用触媒は、固体酸担体にアルミン酸銀を銀換算にて担持量0.01〜10重量%とW、Mo及びVよりなる群から選ばれる少なくとも1種を担持量0.0001〜0.05重量%の範囲にて担持させてなることを特徴とする。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明における固体酸担体とは、触媒が使用される温度領域において固体酸性を示す担体をいう。固体酸性の確認は、アンモニアを用いた昇温脱離法や、アンモニア又はピリジンを用いる in situ FTIR(フーリエ変換赤外線吸収スペクトル)法によりなされる。本発明において好適に用いることができるこのような固体酸担体としては、次に示す酸化物系固体酸担体やゼオライト系固体酸担体等を挙げることができる。
【0010】酸化物系固体酸担体としては、Al2 3 、TiO2 、TiO2 /SO42- 、ZrO2 、ZrO2 /SO42- 等の単一金属酸化物や、SiO2 /Al2 3 、TiO2 /Al2 3 、TiO2 /ZrO2 等の複合酸化物等を挙げることができる。これらのなかでは、耐熱性の点から、Al2 3 、ZrO2 、SiO2 /Al2 3 が好ましい。
【0011】ゼオライト系固体酸担体は、Na−モルデナイト、Na−ZSM−5、Na−USY(USY:ウルトラステイブル又は超安定Y型ゼオライト)、ゼオライト中のアルミニウムの一部又は全部を他の金属元素、特に、鉄、ガリウム、亜鉛、ランタン、銅、モリブデン、クロム、ゲルマニウム、チタン、ホウ素等にて置換したメタロシリケート等、耐熱性にすぐれるゼオライトを硫酸アンモニウム等のアンモニウム塩の水溶液又は硫酸等の酸で処理して、ゼオライト中のアルカリ金属の一部又は全部をアンモニウムイオン又は水素イオンにてイオン交換することによって得ることができる。アンモニウムイオンでイオン交換する方法による場合は、最後に焼成処理を必要とする。
【0012】ゼオライト系固体酸担体の一例として、例えば、次式【0013】
【化1】

【0014】で表わされるモルデナイト型ゼオライトを酸処理して得られる酸型モルデナイトであって、SiO2 /Al2 3 モル比が13〜20であり、且つ、SiO2 /H2 Oモル比が25〜200である酸型モルデナイトを挙げることができる。但し、上式中、Mはアルカリ金属イオンを示し、rはゼオライトの合成条件により変動する値である。
【0015】また、ゼオライト系固体酸担体の他の一例として、例えば、次式【0016】
【化2】

【0017】で表わされるゼオライト中のイオンM’の一部又は全部をランタンイオン(La3+)、ガリウムイオン(Ga3+)、セリウムイオン(Ce4+)、チタンイオン(Ti4+)、ジルコニウムイオン(Zr4+)、スズイオン(Sn4+)等にて交換して得られるゼオライトを挙げることができる。但し、上式中、M’はアルカリ金属イオン、アルカリ土類金属イオン又は水素イオンを示し、nA=p(nはイオンMの価数である。)、q/p≧5である。
【0018】固体酸担体の他の例としては、ゼオライト類似の多孔構造又は層状構造を有する一種の結晶性リン酸アルミニウム(ALPO)や、その近縁物質である結晶性ケイ酸リン酸アルミニウム(SAPO)、ALPOのリン又はリン−アルミニウムの一部をチタン、鉄、マグネシウム、亜鉛、マンガン、コバルト等の金属で置換した結晶性リン酸金属アルミニウム(MAPO)等を挙げることができる。
【0019】ALPO型のリン酸塩は、上記のリン酸源及び金属源と、シリカ、シリカゾル、ケイ酸ナトリウム等のなかから選ばれた所望の組合せに、アミン、第四級アンモニウム等の所謂テンプレートを混合した原料から、ゼオライトを合成する場合と類似した条件下で、水熱合成法によつて調製することができる。ゼオライトを合成する場合との主な相違点は、一般に、より高温(概ね150℃以上)で酸性領域で合成されることである。
【0020】ALPOタイプのリン酸塩の組成は、一般に、Al2 3 ・(0.8〜1.2)・P2 5 ・nH2 Oで表わされる。また、SAPO又はMAPOの場合においては、置換するシリカ及び金属の最大量は、アルミニウム及びリンの総量の約1/10程度であるが、本発明においては、必ずしもこの組成範囲に入っていないもの、即ち、非晶質を含んでいるものを使用してもよい。
【0021】水熱合成法により得られるALPO型のリン酸塩を担体として使用する場合は、一般に、水洗、乾燥した後、空気中で焼成して、残存しているテンプレートを焼却除去したものが用いられる。
【0022】本発明においては、上述した種々の固体酸担体のなかでは、得られる触媒が水の共存下においても、また、高温の環境下においても、高い耐久性を有すると共に、アルミン酸銀の担持効果にすぐれるアルミナが特に好ましく用いられる。特に、アルミナのなかでも、特開平7−171347号公報に記載されているように、アルカリ金属及びアルカリ土類金属の含有量が0.5重量%以下であり、径60オングストローム以下の細孔から形成される細孔容積が0.06cm3 /g以上、径80オングストローム以下の細孔から形成される細孔容積が0.1cm3 /g以上であるアルミナが特に好ましく用いられる。このような細孔容積を有する多孔質のアルミナは、還元剤の適度な酸化を促進し、これに担持されているアルミン酸銀と協同して、窒素酸化物を効果的に接触還元することができる。
【0023】本発明による触媒は、例えば、次に示す(1)から(4)のいずれかの方法に従って調製することができる。
(1)固体酸を分散させたスリラー中に硝酸銀等の水溶性銀塩を投入し、スラリーのpHを銀水酸化物の生成しない8.0近傍に維持して、固体酸のイオン交換サイトに銀イオンを固定する。ここに、固体酸としてアルミナを用いた場合は、このようにして、銀イオンを固定した固体酸を、その銀イオンを固定するのに十分な塩素イオンを含有する水溶液、例えば、塩酸水溶液中に浸漬することによって、塩化銀を生成させた後、過剰の塩素イオンを水洗等によって除去することによって、先ず、塩化銀を担持した固体酸触媒を調製する。
【0024】次いで、これを空気等のような酸化雰囲気下、好ましくは、水蒸気の存在下に、600〜800℃程度、好ましくは、700〜800℃程度の温度にて加熱焼成することによって、アルミン酸銀を生成させれば、アルミン酸銀を担持させてなる粉末状の固体酸触媒を得ることができる。この後、このアルミン酸銀を担持させてなる粉末状の固体酸触媒に所定の担持量に対応した濃度のW、Mo及びVよりなる群から選ばれる少なくとも1種の遷移金属元素の水溶性化合物の水溶液を含浸させるか、又は蒸発乾固法等の従来、既に知られている方法によって、上記遷移金属元素を担持させることによって、目的とするアルミン酸銀と遷移金属元素とを担持させてなる触媒を得ることができる。
【0025】(2)例えば、硝酸アルミニウム等のような固体酸の前駆体である水溶性塩と硝酸銀等のような水溶性銀塩を均質に混合した水溶液を調製し、この水溶液を塩素イオンの存在下で中和する等の方法によって、沈殿物を生成させ、次いで、この沈殿物を濾過、水洗、リパルプを繰り返して行なった後、乾燥し、焼成して、固体酸を生成させると同時に塩化銀をその固体酸に担持させる。次いで、これを上述したと同様にして、酸化雰囲気下、好ましくは、水蒸気の存在下に、600〜800℃程度、好ましくは、700〜800℃程度の温度にて加熱焼成することによって、アルミン酸銀を生成させれば、アルミン酸銀を担持させてなる粉末状の固体酸触媒を得ることができる。この後、上述した含浸法や蒸発乾固法等によって、アルミン酸銀を担持させてなる粉末状の固体酸触媒に遷移金属元素を担持させることによって、目的とするアルミン酸銀と遷移金属元素とを担持させてなる触媒を得ることができる。
【0026】(3)硝酸アルミニウムのような水溶性アルミニウム塩と硝酸銀のような水溶性銀塩と前記遷移金属元素の水溶性化合物を含む水溶液に水和アルミナを浸漬し、上記アルミニウム塩と銀塩と遷移金属元素の化合物とをアルミナの細孔に含浸させた後、噴霧乾燥機のような適当な手段にて乾燥させ、この後、これを前述したように、酸化雰囲気下、好ましくは、水蒸気の存在下に、600〜800℃程度、好ましくは、700〜800℃程度の温度にて加熱焼成することによって、アルミン酸銀を生成させれば、アルミン酸銀と前記遷移金属元素とを担持させてなる粉末状の固体酸触媒を得ることができる。
【0027】(4)更に、別の方法として、アルミン酸ナトリウムのようなアルミン酸アルカリ金属塩とその1〜4倍当量の硝酸銀の水溶液を噴霧乾燥によって均一に混合すると共に乾燥させ、得られた粒状物を水分の不存在下に300〜800℃の温度にて共融させることによって、アルミン酸銀を得、これを水洗し、過剰の硝酸銀と硝酸ナトリウムを除去すれば、アルミン酸銀の高純度品を得ることができる。このアルミン酸銀とアルミナ等の固体酸とをボールミル等を用いて湿式にて均一に混合粉砕した後、乾燥させれば、アルミン酸銀を担持させたアルミナを粉末状触媒として得ることができる。次いで、上述した含浸法や蒸発乾固法等によって、このアルミン酸銀を担持させたアルミナ粉末に遷移金属元素を担持させることによって、目的とするアルミン酸銀と遷移金属元素とを担持させてなる触媒を得ることができる。
【0028】本発明による触媒において、アルミン酸銀の担持量は、固体酸担体とアルミン酸銀と遷移金属元素との合計重量において、銀重量換算にて、0.01〜10重量%の範囲であることが好ましい。アルミン酸銀の担持量が銀重量換算にて10重量%を越えるときは、得られる触媒の酸化力が高すぎて、選択性に劣り、担持量が銀重量換算にて0.01重量%よりも少ないときは、触媒活性が十分でない。特に、本発明においては、アルミン酸銀の担持量は、銀重量換算にて0.1〜5重量%の範囲であることが好ましい。アルミン酸銀の固体酸担体における担持量がこの範囲にあるときは、窒素酸化物の接触還元反応のSV(空間速度)依存性が極めて小さいというすぐれた特性を得ることができる。
【0029】本発明に従って、アルミン酸銀が上述したような担持量にて固体酸担体に担持されている触媒は、酸化銀や銀が担持された固体酸触媒に比べて、適度な酸化力を有し、その理由は、完全には明らかではないが、炭化水素の部分酸化或いはクラッキングが促進されるので、炭化水素を還元剤として用いる窒素酸化物の接触還元反応において、極めて高い活性と選択性とを有するものとみられる。含酸素有機化合物を還元剤として用いた場合も、同様に、極めて高い活性と選択性とを有する。しかも、本発明による触媒は、耐熱性にすぐれ、更に、耐硫黄酸化物性にもすぐれるので、例えば、ディーゼルエンジンからの排ガスのための脱硝触媒やリーンバーンガソリン車用の触媒として、好適に用いることができる。
【0030】本発明による触媒において、W、Mo及びVよりなる群から選ばれる少なくとも1種の元素の担持量は、合計量にて、固体酸担体とアルミン酸銀と遷移金属元素との合計重量において、金属換算にて、0.0001〜0.05重量%の範囲であることが好ましい。遷移金属元素の担持量が、金属換算にて、0.05重量%を越えるときは、得られる触媒の酸化力が高すぎて、選択性に劣り、他方、担持量が0.0001重量%よりも少ないときは、触媒活性が十分でない。
【0031】特に、本発明による窒素酸化物接触還元用触媒の好ましい態様によれば、アルミン酸銀の担持量は、銀重量換算にて0.1〜5重量%の範囲であり、遷移金属元素の担持量は、金属換算にて、0.0005〜0.05重量%の範囲であることが好ましい。
【0032】本発明による触媒は、通常、粉末乃至粒状物として得ることができるので、従来、知られている成形方法によって、それ自体にて、ハニカム状、球状等の種々の形状に成形することができる。この成形の際に、成形助剤、成形体補強体、無機繊維、有機バインダー等を適宜配合してもよい。勿論、必要に応じて、従来、知られているその他の触媒の任意の調製法によることもできる。
【0033】特に、本発明による触媒は、不活性な基材を予め所要形状に成形し、これに上述したような固体酸担体にアルミン酸銀を担持させてなる粉末状の触媒をウオッシュ・コート法等の適宜の方法によって、被覆担持させてなる触媒構造体として、有利に用いることができる。上記不活性な基材としては、例えば、コージェライトのような鉱物物質を用い、これをハニカムや球状物や環状物等のような構造体とし、これらに触媒を担持させて、触媒構造体とすることが有利である。
【0034】本発明によれば、このように、不活性な基材からなるハニカムや球状物や環状物等のような構造体にウオッシュ・コート法等によってその表面に触媒層を形成して、触媒を担持させる場合、触媒層がその表面から30μm以上にわたる厚み(以下、簡単のために、触媒層厚みという。)を有するように構造体の表面に担持させることが好ましい。このように構造体に担持されている触媒層をその表面から30μm以上の厚みにわたるものとすることによって、窒素酸化物に対する反応性、即ち、窒素酸化物の選択還元性の高い触媒構造体を得ることができるのである。しかし、本発明によれば、触媒層厚みは、通常、300μm以下であればよい。触媒層厚みを300μmを越える厚みとしても、それに見合うような選択還元性の改善を得ることができず、触媒製造の費用面からも好ましくないからである。
【0035】固体酸担体にアルミン酸銀を担持させてなる触媒自体がハニカムや球状物等である触媒構造体は、例えば、次のようにして得ることができる。即ち、γ−アルミナと水溶性銀塩の水溶液と適宜の有機バインダーを混練した後、ハニカム構造物に成形し、乾燥した後、焼成して、銀(及び/又は酸化銀)を担持させたγ−アルミナからなるハニカム構造体を調製し、これを塩酸で処理して、塩化銀を担持させたγ−アルミナからなるハニカムとし、次いで、これを空気雰囲気下、好ましくは水分共存下で加熱焼成すれば、アルミン酸銀を担持させてなるγ−アルミナ自体からなるソリッド型ハニカム触媒構造体を得ることができる。
【0036】また、前述したように、予めアルミン酸銀をγ−アルミナに担持させてなる粉末状触媒を調製し、これを適宜の有機バインダーを用いて、ハニカム構造体に成形してもよい。
【0037】本発明による触媒を用いる窒素酸化物の接触還元において、炭化水素からなる還元剤としては、例えば、気体状のものとして、メタン、エタン、プロパン、プロピレン、ブチレン等の炭化水素ガス、液体状のものとして、ペンタン、ヘキサン、オクタン、ヘプタン、ベンゼン、トルエン、キシレン等の単一成分系の炭化水素、ガソリン、灯油、軽油、重油等の鉱油系炭化水素等を用いることができる。特に、本発明によれば、上記したなかでも、エチレン、プロピレン、イソブチレン、1−ブテン、2−ブテン等の低級アルケン、プロパン、ブタン等の低級アルカン、軽油等が還元剤として好ましく用いられる。これら炭化水素は、単独で用いてもよく、又は必要に応じて二種以上併用してもよい。
【0038】また、含酸素有機化合物からなる還元剤としては、例えば、ホルムアルデヒド、アセトアデヒド等のアルデヒド類、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、オクタノール等のアルコール類、例えば、ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、ジプロピルエーテル等のエーテル類、酢酸メチル、酢酸エチル、油脂類等のエステル類、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類を挙げることができる。これら含酸素有機化合物も、単独で用いてもよく、又は必要に応じて二種以上併用してもよい。これらの含酸素有機化合物のなかで最も好ましいものは、アルデヒド類である。
【0039】更に、本発明においては、上記炭化水素と含酸素有機化合物との混合物を還元剤として用いてもよい。
【0040】本発明においては、上記還元剤は、用いる具体的な炭化水素や含酸素有機化合物によっても異なるが、通常、窒素酸化物に対するモル比にて、0.1〜2程度の範囲にて用いられる。還元剤の使用量が窒素酸化物に対するモル比にて、0.1未満であるときは、窒素酸化物に対して十分な還元活性を得ることができず、他方、モル比が2を越えるときは、未反応の還元剤の排出量が多くなるために、窒素酸化物の接触還元処理の後に、これを回収するための後処理が必要となる。
【0041】尚、排ガス中に存在する燃料等の未燃焼物乃至不完全燃焼生成物、即ち、炭化水素類やパティキュレート類等も還元剤として有効であり、これらも本発明における炭化水素に含まれる。このことから、見方を変えれば、本発明による触媒は、排ガス中の炭化水素類やパティキュレート類等の減少或いは除去触媒としても有用であるということができる。
【0042】上記還元剤のうち、炭化水素が窒素酸化物に対して選択的還元反応を示す温度は、アルキン<アルケン<芳香族系炭化水素<アルカンの順に高くなる。また、同系の炭化水素においては、炭素数が大きくなるに従って、その温度は低くなる。本発明による触媒が窒素酸化物に対して還元活性を示す最適な温度は、使用する還元剤や触媒種により異なるが、通常、100〜800℃である。この温度領域においては、空間速度(SV)500〜100000程度で排ガスを流通させることが好ましい。本発明において特に好適な温度領域は200〜500℃である。
【0043】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明を説明するが、本発明はこれら実施例により何ら限定されるものではない。
【0044】(1)触媒の調製実施例1硝酸銀(AgNO3 )2.38gをイオン交換水100mlに溶解させた。これに予め120℃にて24時間乾燥させたγ−アルミナ(住友化学工業(株)製KC−501)粉末60gを投入し、攪拌下、pH8に設定したpHコントローラにてpHを調節しながら、1/10規定のアンモニア水を滴下した。滴下終了後、1時間熟成して、銀イオンを上記γ−アルミナ上にイオン交換によって担持させた。
【0045】このようにして得られたスラリーを濾過して、上記銀イオン担持γ−アルミナ粉末を集め、これをイオン交換水にて十分に洗浄した後、塩酸水溶液100ml中に投入し、10分間攪拌した後、スラリーを濾過し、イオン交換水にて十分に洗浄して、銀換算にて塩化銀を担持量2.5重量%にて担持させたγ−アルミナ粉末を得た。
【0046】次に、この塩化銀担持γ−アルミナ粉末を水分10重量%を含有する空気雰囲気下、800℃にて3時間加熱焼成して、アルミン酸銀を銀換算にて担持量2.5重量%にて担持させてなるγ−アルミナ粉末触媒を得た。このようにして、アルミン酸銀を担持させたγ−アルミナのX線回折図を図1に示し、γ−アルミナのみのX線回折図を図2に示す。図1において、○はアルミン酸銀によるピーク、×はγ−アルミナによるピーク、△は銀によるピークを示す。
【0047】上記アルミン酸銀担持γ−アルミナ粉末触媒60gとシリカゾル(日産化学製スノーテックスN)6gとを適当量の水と混和し、これをジルコニアボール100gを粉砕媒体として遊星ミルで5分間湿式粉砕して、ウオッシュ・コート用スラリーを調製した。このスラリーをセル数200のコージェライトからなるハニカム基材に塗布して、上記触媒を約150g/L(触媒層厚み78μm)の割合で担持させた。
【0048】次いで、上述したようにして、アルミン酸銀担持γ−アルミナ触媒を担持させた上記ハニカム体をモリブデン酸アンモニウム((NH4 6 Mo7 24・4H2 O)0.088gをイオン交換水300mLに溶解した水溶液中に浸漬し、1時間放置した。ハニカム体を水溶液から引き上げ、付着している過剰の水溶液を除去した後、ハニカム体を常温にて通風乾燥し、更に、180℃にて12時間乾燥した。この後、ハニカム体を500℃で3時間焼成して、ハニカム体上でMoO3 をモリブデンとして担持量0.01重量%、アルミン酸銀を銀換算で担持量2.5重量%にてγ−アルミナに担持させてなるアルミナ触媒を得た。この触媒をA−1という。
【0049】実施例2実施例1において、硝酸銀1.19gを用いた以外は、実施例1と同様にして、MoO3 をモリブデンとして担持量0.01重量%、アルミン酸銀を銀換算にて担持量1.25重量%にてγ−アルミナに担持させてなるγ−アルミナ触媒を得た。この触媒は、ハニカム基材に約150g/L(触媒層厚み85μm)の割合で担持させれている。この触媒をA−2という。
【0050】実施例3実施例1において、硝酸銀0.60gを用いた以外は、実施例1と同様にして、MoO3 をモリブデンとして担持量0.01重量%、アルミン酸銀を銀換算にて担持量0.63重量%にてγ−アルミナに担持させてなるアルミナ触媒を得た。この触媒は、ハニカム基材に約150g/L(触媒層厚み88μm)の割合で担持されている。この触媒をA−3という。
【0051】実施例4硝酸アルミニウム(Al(NO3 3 ・9H2 O)8.69g、硝酸銀3.94gモリブデン酸アンモニウム((NH4 6 Mo7 24・4H2 O)0.050gと水和アルミナ(水澤化学工業(株)製)100gを適当量の水と混和して、ペースト状物を調製した。これを加熱式混練機を用いて混練乾燥させた後、水分10重量%を含有する空気雰囲気下、800℃で3時間加熱焼成して、MoO3 をモリブデンとして担持量0.01重量%、アルミン酸銀を銀換算にて担持量2.5重量%にてγ−アルミナに担持させてなるγ−アルミナ触媒を得た。
【0052】実施例1と同様にして、このγ−アルミナ触媒をコージェライトからなるハニカム基材に約150g/L(触媒層厚み83μm)の割合で担持させた。この触媒をA−4を得た。
【0053】実施例5水酸化アルミニウムをγ−アルミナとして1kg、硝酸銀39.6g、メタタンタングステン酸アンモニウム溶液1.55g(WO3 として50重量%、新日本金属(株)製)、ポリエチレンオキシド(住友精化(株)製PEO−10)1kg及び適量の水を十分に混練した後、オーガスクリュー式押出成形機にてセル数200のハニカム構造体に押出成形した。このハニカム構造体を常温にて通風乾燥した後、100℃で一夜加熱乾燥し、更に、500℃で3時間焼成して、酸化タングステン及び銀(及び/又は酸化銀)を担持させたγ−アルミナからなるハニカム構造体(ハニカム壁厚さ205μm)を得た。
【0054】次いで、この酸化タングステン及び銀(及び/又は酸化銀)を担持させたγ−アルミナからなるハニカム構造体を水分10重量%を含有する空気雰囲気下に800℃の温度で3時間加熱焼成して、WO3 をタングステン換算にて担持量0.05重量%、アルミン酸銀を銀換算にて担持量2.5重量%にて担持させたγ−アルミナからなるハニカム触媒構造体(触媒層厚み150μm)を得た。この触媒をA−5という。
【0055】実施例6硝酸アルミニウム(Al(NO3 3 ・9H2 O)8.69g、硝酸銀3.94g、モリブデン酸アンモニウム((NH4 6 Mo7 24・H2 O)0.050g及び水和アルミナ(水澤化学工業(株)製)をγ−アルミナ換算にて100gを適当量の水と混和して、ペースト状物を調製した。これを加熱式混練機を用いて混練乾燥させた後、水分10重量%を含有する空気雰囲気下、600℃で18時間加熱焼成して、MoO3 をモリブデン換算にて担持量0.01重量%、アルミン酸銀を銀換算にて担持量2.5重量%にて担持させてなるγ−アルミナ粉末触媒を得た。
【0056】実施例1と同様にして、このアルミナ粉末触媒をコージェライトからなるハニカム基材に約150g/L(触媒層厚み71μm)の割合で担持させた。この触媒をA−6という。このようにして、酸化モリブデンとアルミン酸銀とを担持させたγ−アルミナ/コージェライトのX線回折図を図3に示す。図3において、○はアルミン酸銀によるピーク、×はγ−アルミナによるピークを示す。
【0057】実施例7実施例4と同じ水和アルミナをγ−アルミナ換算にて1kg、硝酸銀31.7g、メタタングステンアンモニウム溶液1.24g(WO3 として50重量%、新日本金属(株)製)、ポリエチレンオキシド(住友精化(株)製PEO−10)1kg及び適量の水を十分に混練した後、オーガスクリュー式押出成形機にてセル数200のハニカム構造体に押出成形した。このハニカム構造体を常温にて通風乾燥した後、100℃で一夜加熱乾燥し、更に、500℃で3時間焼成して、酸化タングステン及び銀(及び/又は酸化銀)を担持させたγ−アルミナからなるハニカム構造体(ハニカム壁厚み200μm)を得た。
【0058】次いで、このハニカム構造体を水分10重量%を含有する空気雰囲気下に600℃の温度で18時間加熱焼成して、WO3 をタングステン換算にて担持量0.01重量%、アルミン酸銀を銀換算にて担持量2重量%にて担持させたγ−アルミナからなるハニカム触媒構造体(触媒層厚み200μm)を得た。この触媒をA−7という。
【0059】実施例8実施例4で得たMoO3 をモリブデンとして担持量0.01重量%、アルミン酸銀を銀換算で担持量2.5重量%にてγ−アルミナに担持させてなるγ−アルミナ粉末触媒を用いて、実施例1と同様にして、ウオッシュ・コート法にてコージェライトからなるハニカム基材に塗布して、触媒を約100g/L(触媒層厚み52μm)の割合で担持させた。この触媒をA−8という。
【0060】実施例9実施例4で得たMoO3 をモリブデンとして担持量0.01重量%、アルミン酸銀を銀換算で担持量2.5重量%にてγ−アルミナに担持させてなるγ−アルミナ粉末触媒を用いて、実施例1と同様にして、ウオッシュ・コート法にてコージェライトからなるハニカム基材に塗布して、触媒を約70g/L(触媒層厚み36μm)の割合で担持させた。この触媒をA−9という。
【0061】実施例10硝酸アルミニウム(Al(NO3 3 ・9H2 O)8.69g、硝酸銀3.94g、モリブデン酸アンモニウム((NH4 6 Mo7 24・H2 O)0.050g及び水和アルミナ(水澤化学工業(株)製)をγ−アルミナ換算にて100gを適当量の水と混和して、ペースト状物を調製した。これを加熱式混練機を用いて混練乾燥させた後、水分10重量%を含有する空気雰囲気下、800℃で3時間加熱焼成して、MoO3 をモリブデンとして担持量0.0001重量%、アルミン酸銀を銀換算にて担持量2.5重量%にて担持させてなるアルミナ粉末触媒を得た。
【0062】実施例1と同様にして、このアルミナ粉末触媒をコージェライトからなるハニカム基材に約145g/L(触媒層厚み80μm)の割合で担持させた。この触媒をA−10という。
【0063】実施例11硝酸アルミニウム(Al(NO3 3 ・9H2 O)8.69g、硝酸銀3.94g、モリブデン酸アンモニウム((NH4 6 Mo7 24・H2 O)0.25g及び水和アルミナ(水澤化学工業(株)製)をγ−アルミナ換算にて100gを適当量の水と混和して、ペースト状物を調製した。これを加熱式混練機を用いて混練乾燥させた後、水分10重量%を含有する空気雰囲気下、800℃で3時間加熱焼成して、MoO3 をモリブデンとして担持量0.05重量%、アルミン酸銀を銀換算にて担持量2.5重量%にて担持させてなるアルミナ粉末触媒を得た。
【0064】実施例1と同様にして、このアルミナ粉末触媒をコージェライトからなるハニカム基材に約140g/L(触媒層厚み77μm)の割合で担持させた。この触媒をA−11という。
【0065】実施例12実施例7において、メタンタングステンアンモニウム溶液6.20gを用いた以外は、実施例7と同様にして、WO3 をタングステン換算にて担持量0.05重量%、アルミン酸銀を銀換算にて担持量2重量%にて担持させたγ−アルミナからなるハニカム触媒構造体(触媒層厚み200μm)を得た。この触媒をA−12という。
【0066】実施例13硝酸アルミニウム(Al(NO3 3 ・9H2 O)8.69g、硝酸銀3.94g、シュウ酸バナジル水溶液(V2 5 として1g/L濃度)1.0mL及び水和アルミナ(水澤化学工業(株)製)をγ−アルミナ換算にて100gを適当量の水と混和して、ペースト状物を調製した。これを加熱式混練機を用いて混練乾燥させた後、水分10重量%を含有する空気雰囲気下、800℃で3時間加熱焼成して、V2 5 をバナジウムとして担持量0.001重量%、アルミン酸銀を銀換算にて担持量2.5重量%にて担持させてなるアルミナ粉末触媒を得た。
【0067】実施例1と同様にして、このアルミナ粉末触媒をコージェライトからなるハニカム基材に約150g/L(触媒層厚み85μm)の割合で担持させた。この触媒をA−13という。
【0068】比較例1実施例1と同様にして、銀イオンを担持量2.5重量%にて担持させてなるγ−アルミナ粉末触媒を得た。実施例1と同様にして、このアルミナ粉末触媒をコージェライトからなるハニカム基材に約140g/L(触媒層厚み78μm)の割合で担持させた。この触媒をB−1という。
【0069】比較例2実施例5において、メタタングステン酸アンモニウム溶液を用いなかった以外は、実施例5と同様にして、銀(及び/又は酸化銀)担持量5重量%のγ−アルミナからなるハニカム触媒構造体(ハニカム壁厚み205μm、触媒層厚み102μm)を得た。この触媒をB−2とする。
【0070】比較例3実施例1で得たアルミン酸銀を銀換算にて担持量2.5重量%にて担持させてなるアルミナ粉末触媒を実施例1と同様にして、ウオッシュ・コート法にてコージェライトからなるハニカム基材に塗布して、触媒を約50g/L(触媒層厚み26μm)の割合で担持させた。この触媒をB−3という。
【0071】比較例4硝酸アルミニウム(Al(NO3 3 ・9H2 O)8.69g、硝酸銀3.94g及び水和アルミナ(水澤化学工業(株)製)をγ−アルミナ換算にて100gを適当量の水と混和して、ペースト状物を調製した。これを加熱式混練機を用いて混練乾燥させた後、水分10重量%を含有する空気雰囲気下、800℃で3時間加熱焼成して、アルミン酸銀を銀換算にて担持量2.5重量%にて担持させてなるアルミナ粉末触媒を得た。
【0072】実施例1と同様にして、このアルミナ粉末触媒をコージェライトからなるハニカム基材に約150g/L(触媒層厚み80μm)の割合で担持させた。この触媒をB−4という。
【0073】比較例5硝酸アルミニウム(Al(NO3 3 ・9H2 O)8.69g、硝酸銀3.94g、モリブデン酸アンモニウム0.50g及び水和アルミナ(水澤化学工業(株)製)をγ−アルミナ換算で100gを適当量の水と混和して、ペースト状物を調製した。これを加熱式混練機を用いて混練乾燥させた後、水分10重量%を含有する空気雰囲気下、800℃で3時間加熱焼成して、MoO3 をモリブデンとして担持量0.1重量%、アルミン酸銀を銀換算で担持量2.5重量%にて担持させてなるγ−アルミナ粉末触媒を得た。
【0074】実施例1と同様にして、このアルミナ粉末触媒をコージェライトからなるハニカム基材に約150g/L(触媒層厚み80μm)の割合で担持させた。この触媒をB−5という。
【0075】(2)評価試験以上の本発明による触媒(A−1〜13)と比較例の触媒(B−1〜5)を用いて、下記の試験条件にて、窒素酸化物含有ガスの窒素酸化物接触還元を行ない、窒素酸化物の除去率をケミカル・ルミネッセンス法にて求めた。

(但し、還元剤として軽油を用いた場合、軽油はC換算でC12とした。)
(2)空間速度 25000(Hr-1
(3)反応温度 250℃、300℃、350℃、400℃、450℃又は500℃結果を表1に示す。
【0076】
【表1】

【0077】次に、実施例4及び比較例2にて調製した触媒を用いて、NO 500ppmO2 10容量%プロピレン 500ppmSO2 200ppm水 6容量%窒素 残部からなる窒素酸化物含有ガスの窒素酸化物接触還元を温度700℃、空間速度25000(Hr-1)で500時間行なった後、上記(2)及び(3)の条件下で窒素酸化物含有ガスの窒素酸化物接触還元を行なって、触媒の耐熱性及び耐硫黄酸化物性を評価した。結果を表2に示す。
【0078】
【表2】

【0079】表1及び表2に示す結果から明らかなように、本発明による触媒は、いずれも窒素酸化物の除去率が高いのに対して、比較例による触媒は、総じて、除去率が低く、また、本発明による触媒は、耐熱性にすぐれると共に、耐硫黄酸化物性にもすぐれる。
【0080】
【発明の効果】以上のように、本発明による窒素酸化物接触還元用触媒は、炭化水素及び/又は含酸素有機化合物を還元剤として用いて、酸素及び水分の共存下においても、排ガス中の窒素酸化物を効率よく接触還元することができ、更に、水分の存在下においても、また、高温での使用においても、耐久性にすぐれ、耐硫黄酸化物性にもすぐれる。




 

 


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