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発明の名称 窒素酸化物の接触還元方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平10−57765
公開日 平成10年(1998)3月3日
出願番号 特願平8−217347
出願日 平成8年(1996)8月19日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】牧野 逸郎
発明者 仲辻 忠夫 / 安川 律 / 田畑 啓一
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】排ガスに含まれる窒素酸化物を触媒の存在下に還元剤を用いて接触還元する方法において、第1段階として、炭化水素からなる還元剤と窒素酸化物とを含む排ガスをアルミナに担持率0.05〜2重量%の範囲で塩素イオンを担持させてなる第1の触媒に接触させ、第2段階として、銀、酸化銀及びアルミン酸銀から選ばれる第2の触媒に接触させることを特徴とする窒素酸化物接の触還元方法。
【請求項2】還元剤が炭素数6までの低級アルケン、低級アルカン又はこれらの混合物を主成分とするものである請求項1に記載の方法。
【請求項3】還元剤が軽油を主成分とするものである請求項1に記載の方法。
【請求項4】第1段階及び第2段階において、150〜500℃の範囲の温度で排ガスを触媒に接触させる請求項1又は2に記載の方法。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、排ガスに含まれる窒素酸化物を触媒の存在下に還元剤を用いて接触還元する方法に関し、詳しくは、工場や自動車等、特に、リーンバーンガソリン自動車やディーゼルエンジン車両から排出される排ガス中の有害な窒素酸化物を還元剤として炭化水素を用いて、窒素酸化物に対する還元剤の比率(モル比)を小さくしながら、安定に且つ効率よく還元除去することができる窒素酸化物の接触還元方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、排ガス中に含まれる窒素酸化物は、窒素酸化物を酸化した後、アルカリに吸収させる方法や、アンモニア、水素、一酸化炭素、炭化水素等の還元剤を用いて、窒素に変換する方法等によって除去されている。しかしながら、前者の方法によれば、生成するアルカリ廃液を処理して、公害の発生を防止する方策が必要である。他方、後者の方法によれば、還元剤としてアンモニアを用いるときは、これが排ガス中の硫黄酸化物と反応して塩類を生成し、その結果、触媒の還元活性が低下する問題がある。また、水素、一酸化炭素、炭化水素等を還元剤として用いる場合でも、これらが低濃度に存在する窒素酸化物よりも高濃度に存在する酸素と反応するので、窒素酸化物を低減するためには、多量の還元剤を必要とするという問題がある。
【0003】このため、最近では、還元剤の不存在下に窒素酸化物を触媒にて直接分解する方法も提案されているが、しかし、従来、知られているそのような触媒は、窒素酸化物の分解活性が低いために、実用に供し難いという問題がある。また、炭化水素や含酸素化合物を還元剤として用いる新たな窒素酸化物接触還元用触媒として、H型ゼオライトやCuイオン交換ZSM−5等が提案されており、なかでも、H型ZSM−5(SiO2 /Al2 3 モル比=30〜40)が最適であるとされている。しかしながら、このようなH型ZSM−5でも、未だ十分な還元活性を有するものとはいい難く、特に、ガス中に水分が含まれるとき、ゼオライト構造体中のアルミニウムが脱アルミニウムして、性能が急激に低下するので、一層高い還元活性を有し、更に、ガスが水分を含有する場合にも、すぐれた耐久性を有する窒素酸化物接触還元用触媒が要望されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そこで、銀又は銀酸化物を無機酸化物に担持させてなる触媒も提案されているが、そのような触媒は、酸化活性が高く、窒素酸化物に対する選択反応性が低いために、窒素酸化物の除去率が低い。また、触媒が窒素酸化物の分解活性を有する温度域が450〜600℃のように高いので、排ガス中の窒素酸化物を有効に分解するには、排ガスを予め加熱することが必要であって、実用化には問題がある。更に、銀又は銀酸化物を無機酸化物に担持させてなる触媒は、硫黄酸化物の共存下での触媒活性の劣化が著しいという問題もある(特開平5−317647号公報)。そのうえ、従来の窒素酸化物接触還元用触媒は、一般に、耐熱性が十分ではなく、用途によっては、一層の耐熱性が強く要望されている。
【0005】本発明は、上述したような事情に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、炭化水素を還元剤として用いて、窒素酸化物を触媒の存在下に接触還元する方法であって、窒素酸化物に対する還元剤の比率(モル比)を低くしながら、酸素や硫黄酸化物や水分の共存下においても、排ガス中の窒素酸化物を安定して且つ効率よく接触還元することができる窒素酸化物の接触還元方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、排ガスに含まれる窒素酸化物を触媒の存在下に還元剤を用いて接触還元する方法において、第1段階として、炭化水素からなる還元剤と窒素酸化物とを含む排ガスをアルミナに担持率0.05〜2重量%の範囲で塩素イオンを担持させてなる第1の触媒に接触させ、第2段階として、銀、酸化銀及びアルミン酸銀から選ばれる第2の触媒に接触させることを特徴とする。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明の方法によれば、第1段階として、第1段階として、炭化水素からなる還元剤と窒素酸化物とを含む排ガスをアルミナに担持率0.05〜2重量%の範囲で塩素イオンを担持させてなる第1の触媒と接触させることによって、上記還元剤を窒素酸化物との反応性にすぐれる化合物、例えば、含酸素有機化合物や、より低分子量の炭化水素に転換させ、これらを第2段階において、第2の触媒の存在下に還元剤として窒素酸化物に作用させる。
【0008】上記第1の触媒は、アルミナに含浸法等の適宜の方法によって塩素イオンを担持させてなるものである。例えば、γ−アルミナに塩酸を含浸させた後、空気中、500℃程度の温度で焼成することによって、γ−アルミナに塩素イオンを担持させてなる触媒を得ることができる。上記塩素イオンのアルミナ担体への担持率、即ち、塩素イオンとアルミナの重量に対する塩素イオンの割合は、触媒が置かれる反応条件等にもよるが、通常、0.05〜2重量%の範囲であり、好ましくは、0.1〜1重量%の範囲である。塩素イオンのアルミナへの担持率が0.05重量%よりも少ないときは、炭化水素からなる還元剤を含酸素有機化合物や低分子量炭化水素に転換する能力が不十分であって、第2段階において、窒素酸化物を効率よく接触還元することができない。しかし、担持率が2重量%よりも多いときも、第2段階において、窒素酸化物を効率よく接触還元することができない。
【0009】第1段階において、炭化水素からなる還元剤と窒素酸化物とを含む排ガスをこのような第1の触媒に接触させる際の空間速度は、通常、50000〜1000000hr-1の範囲である。本発明の方法によれば、還元剤として、炭化水素が用いられる。炭化水素の具体例としては、例えば、気体状のものとして、メタン、エタン、プロパン、プロピレン、ブチレン等の炭化水素ガス、液体状のものとして、ペンタン、ヘキサン、オクタン、ヘプタン、ベンゼン、トルエン、キシレン等の単一成分系の炭化水素、ガソリン、灯油、軽油、重油等の鉱油系炭化水素等を用いることができる。特に、本発明においては、上記したなかでも、エチレン、プロピレン、イソブチレン、1−ブテン、2−ブテン等の低級アルケン、プロパン、ブタン等の低級アルカン、軽油等が好ましく用いられる。これら炭化水素は、単独で用いてもよく、又は必要に応じて二種以上併用してもよい。
【0010】特に、本発明によれば、リーンバーンガソリン自動車の排ガスに含まれる炭素数6までの低級アルケン類、低級アルカン類又はこれらの混合物からなる低級脂肪族炭化水素類は、還元剤の炭化水素成分として好ましく用いられる。なかでも、エチレン、プロピレン、ブチレン等のアルケン類、プロパン、ブタン等のアルカン類、これらの混合物を主成分とする炭化水素が好ましく用いられる。
【0011】上記還元剤である炭化水素は、用いる具体的な炭化水素によって異なるが、通常、排ガス中の窒素酸化物に対するモル比にて、0.1〜5程度の範囲にて用いられる。炭化水素の使用量が窒素酸化物に対するモル比にて、0.1未満であるときは、窒素酸化物に対して十分な還元活性を得ることができず、他方、モル比が5を越えるときは、未反応の炭化水素の排出量が多くなるために、窒素酸化物の接触還元処理の後に、これを回収するための後処理が必要となる。
【0012】本発明の方法によれば、このように、好ましくは、排ガス中の窒素酸化物に対して所定のモル比の炭化水素からなる還元剤を第1の触媒に接触させることによって、上記還元剤を窒素酸化物との選択反応性にすぐれる含酸素有機化合物や低分子量炭化水素に効率よく変換し、第2段階において、これらを還元剤として用いて、窒素酸化物と共に第2の触媒に接触させることによって、窒素酸化物に対する還元剤の使用量を小さくしつつ、安定に且つ効率よく、窒素酸化物を還元除去することができる。
【0013】本発明の方法において、第2の触媒は、銀、酸化銀又はアルミン酸銀から選ばれるものである。これらのうち、銀及び酸化銀は、通常、比表面積の大きい酸化物、例えば、アルミナ、シリカ、シリカ−アルミナ、ジルコニア、チタニア、ゼオライト等の固体酸担体に担持させて用いられる。これらのなかでは、特に、担持効果にすぐれるアルミナが好ましく用いられる。
【0014】アルミナのなかでも、特開平7−171347号公報に記載されているように、アルカリ金属及びアルカリ土類金属の含有量が0.5重量%以下であり、径60オングストローム以下の細孔から形成される細孔容積が0.06cm3 /g以上、径80オングストローム以下の細孔から形成される細孔容積が0.1cm3 /g以上であるアルミナが特に好ましく用いられる。このような細孔容積を有する多孔質のアルミナは、還元剤の適度な酸化を促進し、これに担持されている銀又は酸化銀と協同して、窒素酸化物を効果的に接触還元することができる。
【0015】このように、銀又は酸化銀からなる第2の触媒は、従来、知られている成形方法によって、それ自体にて、又は担体に担持させた後、ハニカム状、球状等の種々の形状に成形することができる。この成形の際に、成形助剤、成形体補強体、無機繊維、有機バインダー等を適宜配合してもよい。また、第2の触媒は、予め成形された不活性な基材上にウオッシュ・コート法等によって被覆担持させることもできる。上記基材としては、例えば、コージェライトのような粘土からなるハニカム構造体に担持させることができる。更に、必要に応じて、従来、知られているその他の触媒の任意の調製法によることもできる。
【0016】銀又は酸化銀の担体への担持量は、銀換算にて、0.1〜5重量%の範囲であることが好ましい。担持量が0.1重量%よりも少ないときは、窒素酸化物の還元活性が十分でなく、他方、5重量%よりも多いときは、酸化活性が高すぎて、選択性に劣ることとなる。本発明においては、第2の触媒としては、アルミン酸銀からなる触媒が好ましく用いられる。このアルミン酸銀からなる第2の触媒は、例えば、次に示す(1)から(4)のいずれかの方法に従って調製することができる。
(1)固体酸担体を分散させたスリラー中に硝酸銀等の水溶性銀塩を投入し、スラリーのpHを銀水酸化物の生成しない8.0近傍に維持して、固体酸のイオン交換サイトに銀イオンを固定する。ここに、固体酸としてアルミナを用いた場合は、このようにして、銀イオンを固定した固体酸を、その銀イオンを固定するのに十分な塩素イオンを含有する水溶液、例えば、塩酸水溶液中に浸漬することによって、塩化銀を生成させた後、過剰の塩素イオンを水洗等によって除去することによって、先ず、塩化銀を担持した固体酸触媒を調製する。
【0017】次いで、これを空気等のような酸化雰囲気下、好ましくは、水蒸気の存在下に、600〜800℃程度、好ましくは、700〜800℃程度の温度にて加熱焼成することによって、アルミン酸銀を生成させれば、アルミン酸銀を担持させてなる固体酸触媒を得ることができる。
(2)例えば、硝酸アルミニウム等のような固体酸の前駆体である水溶性塩と硝酸銀等のような水溶性銀塩を均質に混合した水溶液を調製し、この水溶液を塩素イオンの存在下で中和する等の方法によって、沈殿物を生成させ、次いで、この沈殿物を濾過、水洗、リパルプを繰り返して行なった後、乾燥し、焼成して、固体酸を生成させると同時に塩化銀をその固体酸に担持させる。
【0018】次いで、これを上述したと同様にして、酸化雰囲気下、好ましくは、水蒸気の存在下に、600〜800℃程度、好ましくは、700〜800℃程度の温度にて加熱焼成することによって、アルミン酸銀を生成させれば、アルミン酸銀を担持させてなる固体酸触媒を得ることができる。
(3)硝酸アルミニウムのような水溶性アルミニウム塩と硝酸銀のような水溶性銀塩の水溶液に水和アルミナを浸漬し、上記アルミニウム塩と銀塩とをアルミナの細孔に含浸させた後、噴霧乾燥機のような適当な手段にて乾燥させ、この後、これを前述したように、酸化雰囲気下、好ましくは、水蒸気の存在下に、600〜800℃程度、好ましくは、700〜800℃程度の温度にて加熱焼成することによって、アルミン酸銀を生成させれば、アルミン酸銀を担持させてなる固体酸触媒を得ることができる。
(4)更に、別の方法として、アルミン酸ナトリウムのようなアルミン酸アルカリ金属塩とその1〜4倍当量の硝酸銀の水溶液を噴霧乾燥によって均一に混合すると共に乾燥させ、得られた粒状物を水分の不存在下に300〜800℃の温度にて共融させることによって、アルミン酸銀を得、これを水洗し、過剰の硝酸銀と硝酸ナトリウムを除去すれば、高純度品を得ることができる。このアルミン酸銀とアルミナ等の固体酸とをボールミル等を用いて湿式にて均一に混合粉砕した後、乾燥させれば、アルミン酸銀を担持させたアルミナを得ることができる。
【0019】第2の触媒の調製においても、固体酸担体として、アルミナが好ましく用いられ、なかでも、前述したように、アルカリ金属及びアルカリ土類金属の含有量が0.5重量%以下であり、径60オングストローム以下の細孔から形成される細孔容積が0.06cm3 /g以上、径80オングストローム以下の細孔から形成される細孔容積が0.1cm3 /g以上であるアルミナが特に好ましく用いられる。このような細孔容積を有する多孔質のアルミナは、還元剤の適度な酸化を促進し、これに担持されているアルミン酸銀と協同して、窒素酸化物を効果的に接触還元することができる。
【0020】第2の触媒において、固体酸担体へのアルミン酸銀の担持量は、銀換算にて、0.01〜10重量%の範囲であることが好ましい。アルミン酸銀の担持量が10重量%を越えるときは、得られる触媒の酸化力が高すぎて、選択性に劣り、担持量が0.01重量%よりも少ないときは、触媒活性が十分でない。特に、本発明においては、アルミン酸銀の担持量は、0.1〜5重量%の範囲であることが好ましい。担持量がこの範囲にあるときは、窒素酸化物の接触還元反応の空間速度依存性が極めて小さいというすぐれた特性をも得ることができる。
【0021】第2段階において、窒素酸化物と共に還元剤を含む排ガスをこのような第2の触媒に接触させる際の空間速度は、通常、5000〜100000hr-1の範囲である。第2段階において用いる第2の触媒は、第1段階において用いる第1の触媒に比べて、酸化活性が小さく、窒素酸化物との選択性にすぐれるので、高い脱硝率を得るには、空間速度は小さいことが好ましいが、通常、実用上、上記の範囲の空間速度が採用される。
【0022】本発明の方法によれば、第1段階及び第2段階における反応温度は、150〜500℃の範囲である。必要に応じて、第1段階及び第2段階において、反応温度を変えてもよい。本発明によれば、上述したように、第1段階において、炭化水素からなる還元剤と窒素酸化物とを含む排ガスを比較的、部分酸化活性が高いが、完全酸化能の低い第1の触媒に接触させて、上記還元剤を含酸素有機化合物や低分子量炭化水素に効率よく部分酸化して、窒素酸化物との選択反応性にすぐれる還元剤とし、第2段階において、これら還元剤の存在下に窒素酸化物の選択還元活性にすぐれる第2の触媒に排ガスを接触させることによって、窒素酸化物に対する還元剤の使用比率(モル比)を小さくしても、窒素酸化物を安定して且つ効率よく還元分解することができる。
【0023】
【実施例】以下に各段階のための触媒の調製例と共に実施例を挙げて本発明を説明するが、本発明はこれら実施例により何ら限定されるものではない。
(1)第1の触媒の調製調製例1γ−アルミナ(住友化学工業(株)製KHA−24)のペレットを粉砕して得たアルミナ粉末60gとアルミナゾル(日産化学工業(株)製520)6gと適量の水とを混和し、得られた混合物をジルコニアボール100gを粉砕媒体として遊星ミルで5分間湿式粉砕して、ウオッシュ・コート用スラリーを調製した。このスラリーをセル数400セル/平方インチのコージェライト基材に塗布して、γ−アルミナを約170g/Lの割合で担持させた。これを空気中、500℃で3時間焼成して、γ−アルミナを担持させた担体(コージェライト)を調製した。
【0024】一方、塩酸(35.5重量%濃度)0.65gをイオン交換水に溶解させ、液量を60mLとし、これに上記アルミナを担持させたコージェライト担体を浸漬して、γ−アルミナ担持担体に塩素イオンを十分に含浸させた。次いで、上記アルミナ担持担体を塩酸水溶液から分離し、表面に付着した過剰の水溶液を除去した後、100℃で12時間乾燥させ、更に、空気中、500℃で焼成して、γ−アルミナに塩素イオンを0.5重量%の担持量で担持させてなる触媒(A−1)を得た。
調製例2塩酸(35.5重量%濃度)0.13gをイオン交換水に溶解させ、液量を60mLとした水溶液を調製した。以下、調製例1と同様にして、γ−アルミナに塩素イオンを0.1重量%の担持量で担持させてなる触媒(A−2)を得た。
調製例3塩酸(35.5重量%濃度)1.3gをイオン交換水に溶解させ、液量を60mLとした水溶液を調製した。以下、調製例1と同様にして、γ−アルミナに塩素イオンを1.0重量%の担持量で担持させてなる触媒(A−3)を得た。
(2)第2の触媒の調製調製例4硝酸アルミニウム(Al(NO3 3 ・9H2 O)8.69g、硝酸銀1.58g及び水和アルミナ(水澤化学工業(株)製)100gを適当量の水と混和して、ペースト状物を調製した。これを加熱式混練機を用いて混練乾燥させた後、500℃で3時間加熱焼成して、担持量2.5重量%にて銀を担持させてなるアルミナ粉末触媒を得た。
【0025】このアルミナ粉末触媒60gとシリカゾル(日産化学工業(株)製スノーテックスN)6gとを適当量の水と混和し、これをジルコニアボール100gを粉砕媒体として遊星ミルで5分間湿式粉砕して、ウオッシュ・コート用スラリーを調製した。このスラリーをセル数200セル/平方インチのコージェライト基材に塗布して、触媒を約150g/Lの割合で担持させた。この触媒をB−1という。
調製例5硝酸アルミニウム(Al(NO3 3 ・9H2 O)8.69g、硝酸銀3.94g及び水和アルミナ(水澤化学工業(株)製)100gを適当量の水と混和して、ペースト状物を調製した。これを加熱式混練機を用いて混練乾燥させた後、水分10重量%を含む空気雰囲気下、800℃で3時間加熱焼成して、銀重量換算にて担持量2.5重量%にてアルミン酸銀を担持させてなるアルミナ粉末触媒を得た。
【0026】このアルミナ粉末触媒60gとシリカゾル(日産化学工業(株)製スノーテックスN)6gとを適当量の水と混和し、これをジルコニアボール100gを粉砕媒体として遊星ミルで5分間湿式粉砕して、ウオッシュ・コート用スラリーを調製した。このスラリーをセル数200セル/平方インチのコージェライト基材に塗布して、触媒を約150g/Lの割合で担持させた。この触媒をB−2という。
実施例1〜5(評価試験)
以上のようにして調製した第1の触媒(A−1〜3)を第1段階に用いると共に、第2の触媒(B−1〜2)を第2段階に用いて、下記の試験条件にて、窒素酸化物含有ガスの窒素酸化物接触還元を行ない、窒素酸化物の除去率をケミカルルミネッセンス法にて求めた。結果を表1に示す。
(試験条件) (1)ガス組成 NO 300ppm CO 1000ppm H2 1000ppm 炭化水素 500ppm O2 10容量% 水 6容量% 窒素 残部 (2)空間速度 第1段階 100000、200000又は500000(hr-1
第2段階 50000(hr-1
(3)反応温度 300℃、350℃、400℃又は450℃比較例1及び2(評価試験)
触媒として第1の触媒又は第2の触媒のいずれか一方のみを用いた以外は、実施例と同様にして、窒素酸化物含有ガスの窒素酸化物接触還元を行ない、窒素酸化物の除去率をケミカルルミネッセンス法にて求めた。結果を表1に示す。
【0027】第1の触媒のみを用いた場合、反応温度域全般において、窒素酸化物の分解活性が低い。第2の触媒のみを用いた場合も、分解活性が本発明の方法によるよりも劣る。
【0028】
【表1】

【0029】表1に示す結果から明らかなように、本発明の方法によれば、従来の方法に比べて、窒素酸化物に対する還元剤の使用比率(モル比)を小さくして、排ガス中の窒素酸化物を安定して且つ高い除去率にて還元除去することができる。
【0030】
【発明の効果】以上のように、本発明の方法によれば、酸素や硫黄酸化物や水分の共存下においても、多量の還元剤を用いることなく、排ガス中の窒素酸化物を安定して且つ効率よく接触還元することができる。




 

 


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