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排ガスに含まれる窒素酸化物の気相還元方法 - 財団法人石油産業活性化センター
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発明の名称 排ガスに含まれる窒素酸化物の気相還元方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平10−5539
公開日 平成10年(1998)1月13日
出願番号 特願平8−160298
出願日 平成8年(1996)6月20日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】牧野 逸郎
発明者 仲辻 忠夫 / 安川 律 / 田畑 啓一
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】ガスに炭化水素及び含酸素有機化合物から選ばれる少なくとも1種の還元剤を加え、酸素濃度5〜50%の条件下、温度350〜800℃に0.05〜1秒間保持して、上記還元剤を部分酸化し、次いで、窒素酸化物を含む排ガスにこのように部分酸化した還元剤を含む還元剤ガスを上記窒素酸化物に対する還元剤量がC1 換算にて1.5倍以上となるように加え、酸素濃度5〜50%の条件下、温度350〜800℃に0.05〜1秒間保持して、上記還元剤と上記排ガス中の窒素酸化物とを気相反応させることを特徴とする窒素酸化物の気相還元方法。
【請求項2】窒素酸化物を含む排ガスから、その一部を取出し、これに炭化水素及び含酸素有機化合物から選ばれる少なくとも1種の還元剤を上記排ガス中の窒素酸化物に対する還元剤量がC1 換算にて1.5倍以上となるように加え、酸素濃度5〜50%の条件下、温度350〜800℃に0.05〜1秒間保持して、上記還元剤を部分酸化し、次いで、このように部分酸化した還元剤を含む還元剤ガスを上記排ガスに加え、酸素濃度5〜50%の条件下、温度350〜800℃に0.05〜1秒間保持して、上記還元剤と上記排ガス中の窒素酸化物とを気相反応させることを特徴とする窒素酸化物の気相還元方法。
【請求項3】窒素酸化物を含む排ガスに炭化水素及び含酸素有機化合物から選ばれる少なくとも1種の還元剤を窒素酸化物に対する還元剤量がC1 換算にて1.5倍以上となるように加え、酸素濃度5〜50%の条件下に温度350〜800℃に0.05〜1秒間保持して、上記還元剤と上記排ガス中の窒素酸化物とを気相反応させることを特徴とする窒素酸化物の気相還元方法。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、一般的には、工場、自動車等から排出される排ガスに含まれる窒素酸化物を還元剤を用いて還元する方法に関し、詳しくは、上記還元剤として、炭化水素及び含酸素有機化合物から選ばれる少なくとも1種を用いて、所定の条件下に気相反応を行なうことによって、高反応性高選択性にて窒素酸化物を還元除去して、浄化ガスとする方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、工場、自動車等から排出される排ガス中に含まれる窒素酸化物は、触媒の存在下に、アンモニア、尿素、水素、一酸化炭素、炭化水素、アルコール等の還元剤を用いて、窒素に接触還元する方法によって、排ガスから除去されている。
【0003】しかし、上述した種々の方法のなかで、アンモニアを還元剤とする方法は、窒素酸化物の窒素と水への還元反応の選択性は非常に高いものの、アンモニアの毒性と可燃性のために、自動車等のような窒素酸化物の移動発生源に用いることは現実的ではない。他方、常温で固体である尿素を還元剤として用いる方法においては、尿素を水に溶解させて水溶液とし、これを排ガスに加え、触媒に接触させるが、このように、還元剤を水溶液として用いる場合には、水の蒸発のために熱を必要とするので、窒素酸化物の接触還元反応の熱効率を低下させ、しかも、窒素酸化物の反応率が低い問題がある。
【0004】他方、水素や一酸化炭素を還元剤として用いる方法は、上述したような問題は少ないものの、反応の選択性が非常に低く、窒素酸化物の実用的な除去方法としては、採用し難い。炭化水素や、或いはアルコール等の含酸素化合物をそのまま排ガスに加えて還元剤として用いる方法によれば、窒素酸化物の還元反応の選択性は幾分改善されるが、しかし、未だ、選択性は不十分であって、窒素酸化物の除去方法としては、実用域からは遠い。
【0005】また、上述したように、触媒の存在下に窒素酸化物を接触還元する方法においては、用いる触媒の経時的な活性の劣化が大きく、触媒について、長期の耐久性のみならず、短期の性能にも改善すべき点が多い。更に、触媒反応を行なわせるための反応器の設置と維持のみならず、触媒自体にも多大の費用を要する。他方、従来より知られている無触媒還元方法も、窒素酸化物の除去率が非常に低く、実用域からは程遠い。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、触媒の不存在下、還元剤を用いて、排ガスに含まれる窒素酸化物、主として一酸化窒素を接触還元する従来の方法における問題を解決するためになされたものであって、窒素酸化物の還元反応の反応性及び選択性を改善した方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明による窒素酸化物の気相還元方法の第1は、ガスに炭化水素及び含酸素有機化合物から選ばれる少なくとも1種の還元剤を加え、酸素濃度5〜50%の条件下、温度350〜800℃に0.05〜1秒間保持して、上記還元剤を部分酸化し、次いで、窒素酸化物を含む排ガスにこのように部分酸化した還元剤を含む還元剤ガスを上記窒素酸化物に対する還元剤量がC1 換算にて1.5倍以上となるように加え、酸素濃度5〜50%の条件下、温度350〜800℃に0.05〜1秒間保持して、上記還元剤と上記排ガス中の窒素酸化物とを気相反応させることを特徴とする。
【0008】このような方法において、特に、本発明によれば、窒素酸化物を含む排ガスから、その一部を取出し、これに炭化水素及び含酸素有機化合物から選ばれる少なくとも1種の還元剤を上記排ガス中の窒素酸化物に対する還元剤量がC1 換算にて1.5倍以上となるように加え、酸素濃度5〜50%の条件下、温度350〜800℃に0.05〜1秒間保持して、上記還元剤を部分酸化し、次いで、このように部分酸化した還元剤を含む還元剤ガスを上記排ガスに加え、酸素濃度5〜50%の条件下、温度350〜800℃に0.05〜1秒間保持して、上記還元剤と上記排ガス中の窒素酸化物とを気相反応させるのが有利である。
【0009】本発明による窒素酸化物の気相還元方法の第2は、窒素酸化物を含む排ガスに炭化水素及び含酸素有機化合物から選ばれる少なくとも1種の還元剤を窒素酸化物に対する還元剤量がC1 換算にて1.5倍以上となるように加え、酸素濃度5〜50%の条件下に温度350〜800℃に0.05〜1秒間保持して、上記還元剤と上記排ガス中の窒素酸化物とを気相反応させることを特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明において、窒素酸化物とは、主成分として、一酸化窒素を含み、その他、二酸化窒素や二酸化三窒素等を含む。本発明による窒素酸化物の気相還元方法においては、還元剤として、炭化水素及び含酸素有機化合物から選ばれる少なくとも一種を用いる。上記炭化水素としては、例えば、常温で気体状のものとして、メタン、エタン、プロパン、プロピレン、ブチレン等の炭化水素ガス、液体状のものとして、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ベンゼン、トルエン、キシレン等の単一成分の炭化水素、ガソリン、灯油、軽油、重油等の鉱油系炭化水素等も用いることができる。特に、本発明においては、これらのなかでも、常温で液体であるペンタン、ヘキサン等の単一成分の炭化水素や、ガソリン、灯油、軽油等の鉱油系炭化水素等が好ましく用いられる。
【0011】他方、含酸素有機化合物としては、例えば、多価アルコール類を含むアルコール類、エーテル類、カルボン酸エステル類、ケトン類等を好ましい例として挙げることができるが、しかし、これらに限定されるものではない。より具体的には、上記アルコール類としては、脂肪族アルコール、芳香族アルコール、芳香脂肪族アルコール等を用いることができるが、なかでも、常温では液体であり、後述するような反応温度では気体である炭素数1〜6の脂肪族飽和若しくは不飽和アルコールが好ましく、そのような脂肪族アルコールとして、例えば、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブチルアルコール、イソブチルアルコール、s−ブチルアルコール、t−ブチルアルコール、アリルアルコール、ジアセトンアルコール等を挙げることができる。
【0012】多価アルコールとしては、例えば、分子内に水酸基を2つ以上有するシクロアルカンポリオールやシクロアルカンポリアルカノール等の脂肪族及び脂環族ポリオールを含むアルカンポリオールや、ポリアルキレングリコール、ポリヒドロキシベンゼンを含む芳香族ポリオール等を挙げることができる。
【0013】より具体的には、アルカンポリオールとしては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、ヘキサンジオール、シクロヘキサンジオール、シクロヘキサンジメタノール等のアルカンジオール、グリセリン、トリメチロールプロパン等のアルカントリオール、ペンタエリスリトール等のアルカンテトロール、ソルビトール、ショ糖等のより多官能のアルカンポリオール、ソルビトールの部分脱水物等を挙げることができる。ポリアルキレングリコールとしては、例えば、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリエチレングリコール、トリプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等のポリアルキレングリコール等を挙げることができる。また、芳香族ポリオールとしては、例えば、ハイドロキノンやレゾルシン等を挙げることができる。これらのなかでは、常温で液体であって、取扱いの容易なエチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン等が好ましく用いられる。
【0014】上記エーテル類としては、例えば、ジメチルエーテル、メチルエチルエーテル、ジエチルエーテル、メチルプロピルエーテル、ジプロピルエーテル、メチルブチルエーテル、ジブチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル等を、カルボン酸エステル類としては、例えば、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル等を、また、ケトン類としては、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、ジイソプロピルケトン、メチルイソブチルケトン、ジイソブチルケトン等を挙げることができる。
【0015】特に、本発明においては、上記したなかでは、実用的には、メタノール、ジブチルエーテル、ジアセトンアルコール、エチレングリコールジエチルエーテル等のアルコール類又はエーテル類が好ましく用いられる。上述したような炭化水素や含酸素有機化合物は、単独で用いてもよく、又は必要に応じて、二種以上を併用してもよい。
【0016】本発明においては、このような還元剤は、排ガス中の窒素酸化物に対して、C1 換算にて、1.5倍以上となるように用いられる。従って、排ガスの一部を取出し、これに還元剤を加える場合も、還元剤は、排ガスの全部における窒素酸化物に対して、C1 換算にて、1.5倍以上となるように、上記排ガスの一部に加えられる。
【0017】以下に図面に基づいて、本発明の方法に説明する。図1は、本発明による第1の方法における好ましい態様のフロー・シートを示し、前段として、窒素酸化物を含む排ガスから、その一部を取出し、これに前述したような還元剤を上記排ガス(全量)中の窒素酸化物に対する還元剤量がC1換算にて1.5〜10倍、好ましくは、1.8〜5倍となるように加え、酸化反応器1に導き、酸素濃度5〜50%の条件下に、温度350〜800℃、好ましくは、400〜600℃に0.05〜1秒間滞留させて、還元剤を部分酸化し、次いで、後段として、このような部分酸化した還元剤を含む還元剤ガスを前記排ガスに加え、これを酸素濃度5〜50%の条件下に、温度350〜800℃、好ましくは、400〜600℃に加熱保持した気相反応器2に導き、0.05〜1秒間滞留させて、上記還元剤と上記排ガス中の窒素酸化物とを気相反応させて、窒素酸化物を窒素と水とに分解し、かくして、排ガスを浄化ガスとする。
【0018】本発明において、還元剤をC1 換算にて窒素酸化物に対して、例えば、2倍量を用いるということは、還元剤の1分子が炭素原子n個を有するとき、還元剤1モルをnモルと換算して、窒素酸化物に対して、2倍モル以上用いるということである。また、排ガス中の酸素濃度は、必要に応じて、任意の段階で、排ガスに酸素を適宜量加えて、所要の濃度とすればよい。
【0019】図1に示す方法によれば、前段において、窒素酸化物を含む排ガスから、その一部を取出し、これに還元剤を上記排ガス(全量)中の窒素酸化物に対する還元剤量がC1 換算にて1.5倍以上、好ましくは、1.5〜10倍、特に、好ましくは、1.8〜5倍となるように加え、所定の条件下に還元剤を部分酸化することによって、還元剤の少なくとも一部をホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、アクロレイン等の比較的低分子量の飽和又は不飽和アルデヒド類に高反応率にて変換すると共に、窒素酸化物、特に、一酸化窒素の少なくとも一部を還元剤との反応性に富む二酸化窒素に高反応率にて酸化する。上記アルデヒド類は、窒素酸化物、特に、一酸化窒素及び二酸化窒素との反応性に富むので、後述するように、後段において、このような還元剤の部分酸化物を含む還元剤ガスを上記排ガスに加え、所定の条件下に上記還元剤と窒素酸化物とを気相反応させることによって、排ガス中の窒素酸化物を高反応率高選択率にて還元して、排ガスを効率よく浄化ガスとすることができる。
【0020】前段において、排ガスに加える還元剤量が排ガス(全量)中の窒素酸化物に対してC1 換算にて1.5倍よりも少ないときは、酸化反応によって得られる還元剤ガスを後段において排ガスに加えて、窒素酸化物との気相反応を行なっても、窒素酸化物を十分に還元することができない。しかし、還元剤を排ガス(全量)中の窒素酸化物に対してC1 換算にて10倍を越えて多量に排ガスに加えれば、後段の気相反応の後も、未反応の還元剤が多量に残存し、気相反応の後にこれらを別に処理することが必要となるので、排ガスの処理費用を却って高めることとなる。
【0021】前段において、排ガスの一部に還元剤を加えて、還元剤を部分酸化すると共に、排ガス中の窒素酸化物、特に、一酸化窒素を二酸化窒素に酸化するための反応は、酸素濃度5〜50%の条件下に行なう。この酸素濃度が5%よりも少ないときは、還元剤の部分酸化による前述したようなアルデヒド類の生成率が低く、また、一酸化窒素の二酸化窒素への酸化も十分に進行せず、従って、このような還元剤ガスを後段において排ガスに加えて、窒素酸化物との気相反応を行なっても、窒素酸化物を高反応率高選択率にて還元することができない。他方、反応雰囲気の酸素濃度が50%を越えるときは、還元剤が過度に酸化されるので、このような還元剤ガスを後段において排ガスに加えて、窒素酸化物と気相反応させても、窒素酸化物を高反応率高選択率にて還元することができない。特に、本発明においては、酸素濃度は、好ましくは、10〜25%の範囲である。
【0022】前段の還元剤の部分酸化のための反応温度は、350〜800℃、好ましくは、400〜600℃の温度である。反応温度が350℃よりも低いときは、還元剤のアルデヒド類への変換率が著しく低いと共に、一酸化窒素の二酸化窒素への酸化も十分に進行せず、他方、800℃を越えるときは、還元剤が過度に酸化されるので、いずれにしても、このような還元剤ガスを後段において排ガスに加えて、窒素酸化物との気相反応を行なっても、排ガス中の窒素酸化物を高反応率高選択率で還元することができない。
【0023】更に、前段の還元剤の部分酸化のための反応時間は、0.05〜1秒、好ましくは、0.1〜1秒の間である。反応時間が余りに短いときは、還元剤のアルデヒド類への部分酸化反応も、一酸化窒素の二酸化窒素への酸化反応も十分に進行せず、他方、余りに長いときは、還元剤が過度に酸化されるので、いずれにしても、このような還元剤ガスを後段において排ガスに加えても、窒素酸化物を高反応率高選択率で還元することができない。
【0024】次に、図1に示す方法においては、上述したように、前段において、排ガスから、その一部を取出し、これに所定量の還元剤を加え、所定の条件下に反応を行なって、還元剤の一部をアルデヒド類に部分酸化すると共に、排ガス中の一酸化窒素を二酸窒素に酸化して、還元剤ガスを調製し、次いで、後段において、このような還元剤ガスを上記排ガスに加えて、所定の条件下で上記還元剤と上記排ガス中の窒素酸化物とを気相反応させることによって、窒素酸化物を高反応率高選択率にて還元して、上記排ガスを浄化ガスとする。
【0025】後段において、還元剤と排ガス中の窒素酸化物との気相反応は、酸素濃度5〜50%の条件下に行なう。反応雰囲気中の酸素濃度が5%よりも少ないときは、窒素酸化物を高選択性高反応率にて還元することができない。他方、反応雰囲気中の酸素濃度が50%を越えるときは、還元剤が反応条件下に過度に酸化されるので、還元剤として有効に機能せず、その結果、窒素酸化物の還元が十分に進行しない。
【0026】また、上記気相反応の温度は、350〜800℃、好ましくは、400〜600℃の範囲である。反応温度が350℃よりも低いときは、還元剤と窒素酸化物との反応率が低く、窒素酸化物を有効に還元除去することができず、他方、反応温度が800℃を越えるときは、還元剤が反応条件下に過度に酸化される結果、還元剤を窒素酸化物の還元に有効に用いることができず、同様に、窒素酸化物を有効に還元除去することができない。
【0027】更に、還元剤と排ガス中の窒素酸化物との気相反応時間は、0.05〜1秒、好ましくは、0.1〜1秒の間である。反応時間が余りに短いときは、還元剤の部分酸化物と窒素酸化物との反応率が低く、他方、余りに長いときは、還元剤の酸化率が著しく高く、還元剤を窒素酸化物の還元に有効に用いることができないので、いずれの場合にも、排ガス中の窒素酸化物を有効に還元除去することができない。
【0028】以上に説明した方法は、例えば、ディーゼルエンジンの排ガスを一部、酸化反応器に導いて、酸化反応させた後、排ガスラインに供給し、気相反応器で排ガス中の窒素酸化物を還元するのに用いることができる。以上の説明においては、排ガスから、その一部を取出し、これに還元剤を加え、酸化反応器に導き、酸化反応させた後、これを排ガスに加え、気相反応器に導き、気相反応によって、窒素酸化物を還元して、排ガスを浄化することとしたが、勿論、必要に応じて、排ガスから、その一部を取出し、これに還元剤を加え、酸化反応器に導き、酸化反応させた後、これを上記排ガスの別の一部に加え、これを気相反応器に導き、気相反応によって、窒素酸化物を還元して、上記排ガスの別の一部を浄化してもよい。
【0029】本発明によれば、前段において、還元剤ガスを調製するためのガスとしては、浄化しようとする排ガスを用いることなく、例えば、別の発生源からの排ガスを用いてもよい。しかし、この場合にも、その理由は、必ずしも明らかではないが、その排ガスは、窒素酸化物を含むことが好ましい。
【0030】例えば、図2に示すように、前段において、ガスとして空気を用い、この空気に還元剤を加え、酸化反応器3に導き、還元剤を部分酸化して、還元剤ガスとし、これを排ガスに加え、気相反応器4に導いて、上記還元剤と上記排ガス中の窒素酸化物とを気相反応させてもよい。この場合にも、前段において、空気に加える還元剤の量は、前述したように、浄化しようとする排ガス中の窒素酸化物に対して、C1 換算にて、1.5〜10倍、好ましくは、1.8〜5倍の範囲である。
【0031】次に、図3は、本発明による第2の方法のフロー・シートを示し、窒素酸化物を含む排ガスに、この排ガス中の窒素酸化物に対する還元剤量がC1 換算にて1.5〜10倍、好ましくは、1.8〜5倍の範囲となるように加え、これを酸素濃度5〜50%の条件下に温度350〜800℃、好ましくは、400〜600℃に加熱保持した気相反応器5に導き、0.05〜1秒間滞留させて、還元剤と窒素酸化物とを気相反応させ、窒素酸化物を還元して、排ガスを浄化ガスとするものである。
【0032】排ガスに加える還元剤の量が排ガス中の窒素酸化物に対してC1 換算にて1.5倍よりも少ないときは、排ガス中の窒素酸化物を十分に還元することができない。しかし、還元剤を窒素酸化物に対してC1 換算にて10倍を越えて多量に排ガスに加えても、未反応の還元剤の量が多くなり、これらを処理することが必要となるので、好ましくない。
【0033】還元剤と排ガスとの気相反応の雰囲気における酸素濃度は5〜50%である。この気相反応の雰囲気における酸素濃度が5%よりも少ないときは、還元剤と窒素酸化物との反応率が低く、窒素酸化物を高反応率にて還元することができない。しかし、気相反応の雰囲気における酸素濃度が50%を越えるときは、反応条件下に還元剤自体が過度に酸化されるので、窒素酸化物との気相反応において、還元剤が有効に機能せず、その結果、窒素酸化物の還元が十分に進行しない。
【0034】還元剤と排ガスとの気相反応温度は350〜800℃、好ましくは、400〜600℃の範囲である。反応温度が350℃よりも低いときは、還元剤と窒素酸化物との反応率が低いので、窒素酸化物を高反応率にて還元することができない。他方、反応温度が800℃を越えるときは、還元剤が過度に酸化される結果、還元剤を窒素酸化物の還元に有効に用いることができず、同様に、窒素酸化物を有効に還元除去することができない。
【0035】気相反応の時間は、前述したと同様に、0.05〜1秒、好ましくは、0.1〜1秒の間である。反応時間が余りに短いときは、還元剤と窒素酸化物との反応率が低く、他方、余りに長いときは、還元剤の酸化率が著しく高く、還元剤を窒素酸化物の還元に有効に用いることができないので、いずれの場合にも、排ガス中の窒素酸化物を有効に還元除去することができない。
【0036】この方法も、例えば、ディーゼルエンジンからの排ガスの浄化に有効に用いることができる。この方法によれば、ディーゼルエンジンからの排ガスを全量、酸化反応器に導いて、酸化反応させた後、気相反応器に導き、排ガス中の窒素酸化物を還元して、浄化ガスとする。以下に実施例を挙げて本発明を説明するが、本発明はこれら実施例により何ら限定されるものではない。
【0037】
【実施例】
実施例1総排気量1Lのディーゼルエンジンを軽油を燃料としてトルク100Nmで運転したときの排ガスの組成は、一酸化窒素(NOx ):約1000ppm(NOが約900ppm、NO2 が約100ppm)
全炭化水素 :約500ppm一酸化炭素(CO) :約100ppm二酸化炭素(CO2 ):約5%二酸化硫黄(SO2 ):50ppm酸素(O2 ) :10容量%窒素(N2 ) :残部であった。
【0038】図3に示すように、上記ディーゼルエンジン排ガスを外部ヒーターで所定の温度(350〜800℃)に加熱し、この排ガスをその温度に加熱保持することができる気相反応器(管状反応器)に供給する直前に液体クロマトグラフィー用微量ポンプを用いて所定量の還元剤を排ガス中に加え、これを気相反応器に所定の割合で導き、所定時間滞留させて、気相反応を行なわせた。
【0039】用いた還元剤、その量(C1 換算による量)、反応器における滞留時間(気相反応時間)及び窒素酸化物の除去率を反応温度別に表1に示す。窒素酸化物の除去率は、排ガスの気相反応前の窒素酸化物濃度c0 と気相反応後の窒素酸化物濃度cとを化学発光式窒素酸化物メーターで測定し、式〔(c0 −c)/c0 〕×100(%)にて求めた。結果を表1に示す。
【0040】
【表1】

【0041】実施例2図1に示すように、実施例1と同じディーゼルエンジン排ガスから、その一部を取出し、これに酸素ガスを加えて、酸素濃度を20容量%とし、これを外部ヒーターで所定の温度(350〜500℃)に加熱し、この排ガスをその温度に加熱保持することができる酸化反応器(管状反応器)に供給する直前に液体クロマトグラフィー用微量ポンプを用いて、表2に示すように所定量の還元剤(C1 換算の量)を排ガス中に加え、これを酸化反応器に所定の割合で導き、表2に示すように所定時間滞留させて、還元剤を部分酸化し、このようにして、排ガスから還元剤ガスを調製した。
【0042】別に、上記ディーゼルエンジン排ガスを外部ヒーターで所定の温度(350〜500℃)に加熱し、この排ガスをその温度に加熱保持することができる気相反応器(管状反応器)に1Nm3 /分の割合で供給する直前に定量ポンプを用いて上記還元剤ガスを20NL/分の割合で排ガス中に加え、これを気相反応器に所定の割合で導き、0.3秒間、滞留させて、気相反応を行なわせた。
【0043】用いた還元剤、その量(C1 換算による量)及び酸化反応器における滞留時間(気相反応時間)と共に、気相反応後の排ガス中の窒素酸化物の反応温度別の除去率を表2に示す。表2において、実験番号4〜6は比較例である。
【0044】
【表2】

【0045】
【発明の効果】本発明の方法の第1によれば、予め、所定の条件下に還元剤を部分酸化し、これを排ガスに加えて、所定の条件下で排ガス中の窒素酸化物と気相反応させることによって、触媒の不存在下に、窒素酸化物を高反応性高選択性にて還元することができる。
【0046】本発明の方法の第2によれば、排ガスに還元剤を加え、所定の条件下で排ガス中の窒素酸化物と気相反応させることによって、触媒の不存在下に、窒素酸化物を高反応性高選択性にて還元することができる。




 

 


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