米国特許情報 | 欧州特許情報 | 国際公開(PCT)情報 | Google の米国特許検索
 
     特許分類
A 農業
B 衣類
C 家具
D 医学
E スポ−ツ;娯楽
F 加工処理操作
G 机上付属具
H 装飾
I 車両
J 包装;運搬
L 化学;冶金
M 繊維;紙;印刷
N 固定構造物
O 機械工学
P 武器
Q 照明
R 測定; 光学
S 写真;映画
T 計算機;電気通信
U 核技術
V 電気素子
W 発電
X 楽器;音響


  ホーム -> 加工処理操作 -> アマノ株式会社

発明の名称 浮遊粒子の超音波収集方法とその装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平10−76126
公開日 平成10年(1998)3月24日
出願番号 特願平8−249275
出願日 平成8年(1996)8月30日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】矢島 正和
発明者 勝島 慎二郎 / 工藤 陽
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 浮遊粒子を含んだ流体が導入される中空なダクト管の内部に配置され、自身が固有周波数で共振した際にその内部に形成される音場も共振状態となるようにその寸法が定められた円筒形の振動板と、この振動板を固有周波数で共振させて超音波を放射させる超音波振動子とによって構成した超音波発生源を用いることにより、上記中空なダクト管の内部を流れる浮遊粒子を振動板から放射される強力な超音波で励振して収集する超音波収集方法であって、振動板から放射される強力な超音波によって励振される浮遊粒子を、中空なダクト管の内部に流体の流れに沿って設けた細長い通路の内部に通すことによって、この細長い通路の内壁に衝突させて付着、収集することを特徴とする浮遊粒子の超音波収集方法。
【請求項2】 浮遊粒子を含んだ流体が導入される中空なダクト管の内部に配置され、自身が固有周波数で共振した際にその内部に形成される音場も共振状態となるようにその寸法が定められた円筒形の振動板と、この振動板を固有周波数で共振させて超音波を放射させる超音波振動子とによって構成した超音波発生源を用いることにより、上記中空なダクト管の内部を流れる浮遊粒子を振動板から放射される強力な超音波で励振して収集する超音波収集装置であって、上記中空なダクト管の内部で、而かも、この内部に設置した振動板の近傍に、流体が流れる方向に沿わせた状態で複数の細長い通路を並べて構成したフイルターユニットを設けたことを特徴とする浮遊粒子の超音波収集装置。
【請求項3】 中空なダクト管の内部で、而かも、この内部に設置した振動板の前後両側の近傍に、流体が流れる方向に沿わせた状態で複数の細長い通路を並べて構成した前後2つのフイルターユニットを設けたことを特徴とする請求項2記載の浮遊粒子の超音波収集装置。
【請求項4】 中空なダクト管の内部に設けるフイルターユニットを、ダクト管に対して取外し自在に構成したことを特徴とする請求項2又は3記載の浮遊粒子の超音波収集装置。
【請求項5】 中空なダクト管の内部に、この内部を流れる流体に対して水等のバインダーを噴霧するノズルを設けたことを特徴とする請求項2又は3記載の浮遊粒子の超音波収集装置。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高音圧の超音波をミスト・粉塵等の浮遊粒子が含まれている気体中に放射することによって、気体の中からこれ等浮遊粒子のみを収集する超音波収集方法とその装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】超音波を利用して浮遊粒子を収集する従来の装置には、例えば特開平6−47346号公報に記載されているような「超音波発生源およびこれを用いた浮遊粒子収集装置」が存在する。
【0003】この収集装置は、図5に記載したように、浮遊粒子を含んだ流体が導入される中空なダクト管Eと、このダクト管Eの内部に配置され、且つ、自身が固有周波数で共振した際にその内部に形成される音場も共振状態となるようにその寸法が定められた円筒形の振動板Dと、この振動板Dを固有周波数で共振させて超音波を放射させることができるホーンBと共振棒Cを備えた超音波振動子Aとによって構成されている。
【0004】尚、上記円筒形を成す振動板Dの寸法は上記公報の第4頁右欄に記載された各数式に基づいて算出されるものであって、その理想的な寸法(半径r,肉厚h,全長)は当該公報の図4に記載の如くである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の収集装置は、気体中の浮遊粒子を振動板Dから放射される強力な超音波によって励振させ、この励振によって各粒子同士を互いに衝突・凝集してより大きな浮遊粒子の集合体(例えば50μm程度)を形成することにより、重力等の作用により圧力損失を殆ど発生させることなく捕集する仕組に成っているが、この様に超音波を用いて浮遊粒子を衝突・凝集して捕集する装置の場合は、浮遊粒子の数が多いほど捕集効果が良く、逆に浮遊粒子の数が少い場合、つまり粉塵濃度が少い場合は、捕集効果(効率)が悪くなる問題があった。
【0006】図6は、空気中の煙霧質(タバコ煙)に超音波を放射し、超音波凝集の効果確認としてその捕集効率等の定量的データを測定する場合に用いる実験装置の構成例を示したブロック図であって、流速を持たせたタバコ煙に対して超音波放射有無時の状態から粉塵濃度を測定する仕組に成っており、その捕集(凝集)効率の算出式は以下の通りである。
【数1】

【0007】また、以下の表は上記の実験装置によって測定した煙濃度と、上記算出式によって算出した捕集(凝集)効率を示したものであって、図4にはその効率が「フイルター無し」としてグラフに表わされている。
【表1】

【0008】以上の実験結果から出来る限り煙流速を遅く(超音波放射時間を長く)、煙濃度を濃く、超音波入力を大きくすることが、高い捕集効果を得られる条件であることが判明した。(例0.035m/s,2200mg/m3,30W時で、95%捕集)
【0009】更に、実験時の気流速度から推測すると、タバコの煙の粒径が例えば50μm以上に凝集しないと重力沈降しないと考えられ、煙濃度が大きい時は煙粒子の粒子間距離が短いため、超音波振動(空気の振動)により凝集のための粒子同士の衝突機会が多くあり、容易に50μm以上に凝集して捕集効果を高めることができるが、しかし、煙濃度が少い時は、粒子同士の衝突機会が少なくなって、50μm以上の大粒径に凝集する粒子は少なく、その結果、捕集効率が低下する(悪くなる)問題が発生していた。
【0010】従って本発明の技術的課題は、超音波振動によって気体中の浮遊粒子を凝集して収集する場合に、気体中の浮遊粒子の数が少なくても、浮遊粒子が付着する機会を増やして高い捕集効率を発揮できるようにすることである。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記の技術的課題を解決するために本発明で講じた手段は以下の如くである。
【0012】浮遊粒子を含んだ流体が導入される中空なダクト管の内部に配置され、自身が固有周波数で共振した際にその内部に形成される音場も共振状態となるようにその寸法が定められた円筒形の振動板と、この振動板を固有周波数で共振させて超音波を放射させる超音波振動子とによって構成した超音波発生源を用いることにより、上記中空なダクト管の内部を流れる浮遊粒子を振動板から放射される強力な超音波で励振して収集する超音波収集方法とその装置であって、【0013】(1) 振動板から放射される強力な超音波によって励振される浮遊粒子を、中空なダクト管の内部に流体の流れに沿って設けた細長い通路の内部に通すことによって、この細長い通路の内壁に衝突させて付着、収集すること。
【0014】(2) 上記中空なダクト管の内部で、而かも、この内部に設置した振動板の近傍に、流体が流れる方向に沿わせた状態で複数の細長い通路を並べて構成したフイルターユニットを設けること。
【0015】(3) 中空なダクト管の内部で、而かも、この内部に設置した振動板の前後両側の近傍に、流体が流れる方向に沿わせた状態で複数の細長い通路を並べて構成した前後2つのフイルターユニットを設けること。
【0016】(4) 中空なダクト管の内部に設けるフイルターユニットを、ダクト管に対して取外し自在に構成すること。
【0017】(5) 中空なダクト管の内部に、この内部を流れる流体に対して水等のバインダーを噴霧するノズルを設けること。
【0018】上記(1)で述べた手段によれば、凝集区域での表面積を増加して、超音波によって振動している浮遊粒子が付着する機会を増やすことができるため、煙濃度が低くて浮遊粒子同士の衝突機会が少ない場合でも、この少ない浮遊粒子を細長い通路の内壁面に衝突させて、付着、収集することを可能にする。
【0019】上記(2)で述べた手段によれば、ダクト管内の凝集区域内に複数の細長い通路を並べて構成したフイルターユニットを設けることにより、凝集区域内での表面積を増加することができるため、超音波によって励振された浮遊粒子をこれ等各細長い通路の内壁面に衝突させて付着、収集することにより、捕集効率を高めることができると共に、フイルターユニットを構成する複数の各通路を、いずれも流体が流れる方向に沿わせた状態で並べて構成しているため、空気との抵抗が無く、圧力損失が殆ど発生しない状態にして、吸引ポンプ(ブロアー)の動力を小型化することを可能にする。
【0020】上記(3)で述べた手段によれば、振動板の前後両方向に均等に放射される超音波の性質から、振動板の前後両側にフイルターユニットを設けることにより、凝集区域内での表面積を大幅に増加して、浮遊粒子の捕集効率を更に高めることを可能にする。
【0021】上記(4)で述べた手段によれば、フイルターユニットを構成する各細長い通路の内壁面に付着、収集された浮遊粒子(ミスト)は、フイルターユニットを取外してクリーニングしたり、或は、新しいものと交換したりすることによって、これを簡単に除去して細長い通路の目詰りを防止することができる。
【0022】上記(5)で述べた手段によれば、付着性に欠ける浮遊粒子の場合であっても、バインダーを供給することによって細長い中空管の内壁面に対する付着性を高めて、優れた捕集効果を発揮することを可能にする。
【0023】以上の如くであるから、上記(1)〜(5)で述べた手段によって上述した技術的課題を解決して、前記従来の技術の問題点を解消することができる。
【0024】
【発明の実施の形態】以下に、上述した本発明に係る浮遊粒子の超音波収集方法とその装置の実施の形態を、添付した図面と共に詳細に説明する。
【0025】図1は本発明に係る浮遊粒子の超音波収集装置(実験装置)の基本的な構成を説明した断面図を示したものであって、図中、10は浮遊粒子を含んだ流体が導入される中空なダクト管、11はこのダクト管10の一端部に設けた煙発生装置(煙発生源)、12と13は同じくダクト管10の他端口10Aに設けた煙濃度測定器と吸引ポンプ(ブロアー)であって、この吸引ポンプ13の吸引作用を受けて、浮遊粒子を含んだ流体はダクト管10の内部を図示矢印の如く図面上右方向に流動するように構成されている。
【0026】また、1は上記中空なダクト管10の内部に取付けた円筒形の振動板で、この振動板1は自身が固有周波数で共振した際にその内部に形成される音場も共振状態となるように予め定められた寸法に造られている。
【0027】尚、上記振動板1の寸法(半径、肉厚、全長)は、上述した特開平6−47346号公報の第4頁に記載された数式に基づいて、同公報の図3に示した表に示された寸法の如く構成されるものであるから、その詳細な説明は省略する。
【0028】同じく図1に於いて、3は超音波振動を発生する超音波振動子(ドライバー)、2と4はこの超音波振動子3からの超音波振動を振動板1に伝達するホーンと共振棒であって、この共振棒4の先端が振動板1の側面にナット5でネジ止めされていて、これ等振動板1、ホーン2、超音波振動子3によって超音波発生源が構成されている。
【0029】6と7は上記の超音波振動子3に接続したアンプとジエネレータであって、アンプ6はジエネレータ7からの駆動信号を増幅し、ジエネレータ7はホーン2から振動周波数をフイールドバックして、これを一定範囲内に収める周波数制御機能を備えている。
【0030】以上のような構成に於いて、ジエネレータ7及びアンプ6を介して超音波振動子3を駆動すると、振動子3で発生された超音波がホーン2を介して振動板1に伝達され、振動板1の周方向に曲げ振動が優勢に起きるようにこの振動板1が共振されるため、その近傍の気体が振動板1によって加速されて超音波が放射され、且つ、振動板1から放射された超音波によって、振動板1内に形成される音場が共振状態になるから、従来の超音波源では得られない高音圧の超音波を発生させ、ダクト管10内を流れる流体、及び、これに含まれている浮遊粒子を励振するように構成されているが、その詳細は上記特開平6−47346号公報の明細書と図面に記載の通りである。
【0031】そして、上記の如く励振された浮遊粒子は互いに衝突、凝集してより大きな浮遊粒子の集合体を形成し、重力等の作用により収集されるのであるが、次に、以上の如く構成した浮遊粒子収集装置に使用する本発明の構成を図面と共に詳細に説明する。
【0032】図2に於いて、15は複数本(例えば200本程度)の細長いストロー状の中空管15P…を結束用の帯15X,15Xで略円柱状に束ねることによって、複数の細長い通路を並べた状態で構成したフイルターユニットであって、本発明ではこのフイルターユニット15を図1に示すようにダクト管10の内部で、且つ、振動板1の前後両側の近傍(凝集区域内)位置に、ダクト管10内を流れる流体が前後のフイルターユニット15,15の各中空管15P…の内部を抵抗無く流通するように、各中空管15P…を流体が流れる方向と同一方向に向けた状態で取付ける仕組に成っている。
【0033】また、以上の如くダクト管10内に取付けられた前後のフイルターユニット15,15は、その取付位置が移動しないようにブラケット等の係止部材によって固定される一方、ダクト管10に設けた開閉板10T,10Tを開くことによって、ダクト管10の外に取り出してクリーニングしたり、新しいものと交換できるように構成されている。
【0034】尚、図2に示したフイルターユニット15はストロー状の中空管15P…を用いて細長い通路を構成しているが、これは実施の一例であって、図3の(A)図に示すようにフイルターユニット15の内部に断面略格子状に仕切った通路15T…を造ったり、或は、同(B)図の如く断面略多角形状に仕切った通路15H…を造ることによっても、多数の細長い通路を並べた状態で構成することができるものであるから、その具体的な構成は任意とする。
【0035】14はダクト管10内を流れる流体に対して水等のバインダーを噴霧するために、ダクト管10内の上流側位置(図面上左側)に設けたノズルで、14Sはその給水管である。
【0036】本発明は以上述べた如き構成であるから、超音波振動子3によって駆動された振動板1から高音圧を有する超音波が放射され、その周囲を流れる流体、及び、これに含まれている浮遊粒子が励振されるため、振動板1の近傍、即ち、前後の凝集区域内に設けた前後のフイルターユニット15,15の各中空管15P…、又は、その他の通路15T…,15H…内を通過する際に、その振動によってこれ等各中空管15P、或は、その他の各通路15T,15Hの内壁面に衝突して付着、収集される。
【0037】従って、本発明によれば浮遊粒子の数が少ない流体、つまり、粉塵濃度が低くて、通常の収集装置では浮遊粒子同士が衝突する機会が少なくて凝集できない程度の流体であっても、浮遊粒子が付着、凝集する機会を増やして高い捕集効率を発揮することができるものであって、図4は本発明のフイルターユニット15を用いた場合と、このフイルターユニットを使用しない前記従来装置との捕集(凝集)効率の比較を表わしたグラフで、本発明によれば煙濃度400mg/m3以下で、従来のものより捕集効率が向上していることが確認できる。
【0038】また、本発明によれば、ダクト管10内に取付けられるフイルターユニット15は、その細長い中空管15P…、或は、その他の細長い通路15T…,15H…を、いずれも流体の流れと同一方向に向けた状態に取付けているため、従来の濾過式のフイルターと異なり、空気との抵抗が無く、圧力損失が殆ど発生しない状態で使用できるため、吸引ポンプ13の小型化を図れる経済性を備えると共に、各中空管15P…、或は、その他の各通路15T…,15H…の内壁面に付着、収集された浮遊粒子(ミスト)は、フイルターユニット15を取外してクリーニングしたり、或は、新しいものと交換することによって容易に処理することができる。
【0039】更に本発明によれば、フイルターユニット15をダクト管10の内部に取付けているため、スペース等が節約できて全体をコンパクトに造ることができ、また、付着性の無い粉塵に対してはノズル14より水等のバインダーを供給することによって、捕集効率を向上できる利点を備えいる。
【0040】
【発明の効果】以上述べた次第で、本発明に係る浮遊粒子の超音波収集方法とその装置によれば、特に、気体中の浮遊粒子の数が少ない気流、つまり、粉塵濃度が低い気流に対して、優れた捕集効果を発揮でき、更に、浮遊粒子が重力沈降する程のサイズに凝集しなくても確実に捕集することができるものであって、安全でコストの安い集塵を行うことができる。




 

 


     NEWS
会社検索順位 特許の出願数の順位が発表

URL変更
平成6年
平成7年
平成8年
平成9年
平成10年
平成11年
平成12年
平成13年


 
   お問い合わせ info@patentjp.com patentjp.com   Copyright 2007-2013