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発明の名称 ドレッサ及びその製造方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平10−249708
公開日 平成10年(1998)9月22日
出願番号 特願平9−83277
出願日 平成9年(1997)3月17日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】内山 充
発明者 村田 安規
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】台金上に結合材により固着されたダイヤモンド砥粒を有し、結合材が合成樹脂層により被覆され、ダイヤモンド砥粒の先端作用部が合成樹脂層より突出してなることを特徴とするドレッサ。
【請求項2】ケミカルメカニカルポリッシング用の研磨パッドのドレッシングに用いられる請求項1記載のドレッサ。
【請求項3】台金の作用面にロウ材を設置し、その上にダイヤモンド砥粒を載置し、ダイヤモンド砥粒の上から均一に加圧加熱することにより、ダイヤモンド砥粒を台金にロウ材により固着してダイヤモンド砥粒層を形成し、次いでダイヤモンド砥粒層を合成樹脂で覆い、ダイヤモンド砥粒の先端作用部を突出させ、ドレッサの表面に金属が露出しないようにした請求項1又は請求項2記載のドレッサの製造方法。
【請求項4】台金の作用面においてダイヤモンド砥粒を仮固定し、次いでダイヤモンド砥粒を溶射により固着してダイヤモンド砥粒層を形成し、さらにダイヤモンド砥粒層を合成樹脂で覆い、ダイヤモンド砥粒の先端作用部を突出させ、ドレッサの表面に金属が露出しないようにした請求項1又は請求項2記載のドレッサの製造方法。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ドレッサ及びその製造方法に関する。さらに詳しくは、本発明は、ダイヤモンド砥粒の突出量を容易に調整することができ、半導体デバイスの層間絶縁膜及び金属配線などのケミカルメカニカルポリッシング用の研磨パッドのドレッシングに際して、研磨パッドを金属分により汚染するおそれがなく、砥粒の脱落によりウェーハ表面を傷つけるおそれのないドレッサ及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】超LSIの高集積化、高速化において多層配線はますます重要になり、この技術の中枢をなす層間絶縁膜及び金属配線の平坦化工程に対し、より一層の高度化が要求されつつある。一般に、半導体ウェーハの表面を研磨するウェーハ加工装置では、円盤状の定盤に研磨パッドを貼り付け、定盤上面に1枚又は複数枚のウェーハを載置し、これらのウェーハを研磨パッド上でキャリアにより強制回転させつつ、研磨パッドとウェーハの間に微細な研磨粒子を含む研磨液を供給して、界面の化学的及び機械的作用によるケミカルメカニカルポリッシングが行われている。研磨パッドとしては、ポリエステル不織布にポリウレタン樹脂を含浸させたベロアタイプパッド、ポリエステル不織布を基材としてその上に発泡ポリウレタン層を形成したスウェードタイプパッド、あるいは独立気泡を有する発泡ポリウレタンのパッドなどが使用されている。また、研磨粒子としては、フェライト粉末、アルミナ粉末、炭酸バリウム、コロイダルシリカ、酸化セリウムなどが用いられ、研磨液には水酸化カリウム溶液、希塩酸などが使用される。このようなウェーハの研磨を繰り返すうちに、被削材の切り屑や研磨粒子などが研磨パッドの微細な孔に入り込んで目詰まりを起こしたり、研磨粒子と研磨液の化学反応熱によって研磨パッドの表面が鏡面化して、研磨速度が低下してしまう。このため、研磨パッドのドレッシングを常時又は定期的に行う必要がある。ダイヤモンド砥粒は優れたドレッシング材料であり、半導体ウェーハ研磨用の研磨パッドのドレッサへの応用が検討されている。例えば、特開昭64−71661号公報には、ダイヤモンド砥粒と合金粉末を混合し、加熱焼結したダイヤモンドペレットを端面に貼り付けるか、あるいは、端面にダイヤモンド砥粒を均一に分布するように載せて電着した修正リングを用い、研磨パッドと修正リングを相対移動させることにより研磨パッドの表面を研削して平坦度を高める方法が提案されている。特開平4−364730号公報には、ウェーハ研磨装置の定盤に貼り付けられた研磨パッドのドレッシングに、ダイヤモンド砥粒をエポキシ樹脂に電着したペレットを用いる方法が提案されている。また、特開平7−256554号公報には、粒度が#60〜230の超砥粒を電着した砥粒層を有するツルーイング砥石を、その回転軸に対して傾動可能としたウェーハ研磨パッドのツルーイング装置が提案されている。しかし、従来の電着法によりダイヤモンド砥粒を固着したドレッサでは、ダイヤモンド砥粒は一層ではなく、ダイヤモンド砥粒の間に挟まって浮き石となったダイヤモンド砥粒が必ず存在し、これが脱落して研磨パッドに残存し、ウェーハ表面を傷つけるという問題がある。また、メタルボンドによりダイヤモンド砥粒を固着したドレッサでは銅などが、電着によりダイヤモンド砥粒を固着したドレッサではニッケルなどが、反応性の高い研磨液によって溶出し、研磨パッドに残存し、最終的には被加工物であるウェーハ上に付着するため、ケミカルメカニカルポリッシング後のウェーハの洗浄工程に非常に手間がかかる。さらに、電着タイプ、メタルボンドタイプともに、ダイヤモンド砥粒の突出量の調整が非常に困難であり、ダイヤモンド砥粒の突出量を所望の値とするための加工時間が長くかかるという問題があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、半導体デバイスの層間絶縁膜及び金属配線などのケミカルメカニカルポリッシング用の研磨パッドのドレッシングに際して、研磨パッドを金属分により汚染するおそれがなく、砥粒の脱落によりウェーハ表面を傷つけるおそれのないドレッサ、及び、ダイヤモンド砥粒の突出量を容易に短時間で調整することができる該ドレッサの製造方法を提供することを目的としてなされたものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記の課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、台金上に結合材により固着されたダイヤモンド砥粒を有し、結合材が合成樹脂層により被覆され、ダイヤモンド砥粒の先端作用部が合成樹脂層より突出してなるドレッサは、金属分による汚染や砥粒の脱落がなく、砥粒の突出量の調整が容易であることを見いだし、この知見に基づいて本発明を完成するに至った。すなわち、本発明は、(1)台金上に結合材により固着されたダイヤモンド砥粒を有し、結合材が合成樹脂層により被覆され、ダイヤモンド砥粒の先端作用部が合成樹脂層より突出してなることを特徴とするドレッサ、(2)ケミカルメカニカルポリッシング用の研磨パッドのドレッシングに用いられる第(1)項記載のドレッサ、(3)台金の作用面にロウ材を設置し、その上にダイヤモンド砥粒を載置し、ダイヤモンド砥粒の上から均一に加圧加熱することにより、ダイヤモンド砥粒を台金にロウ材により固着してダイヤモンド砥粒層を形成し、次いでダイヤモンド砥粒層を合成樹脂で覆い、ダイヤモンド砥粒の先端作用部を突出させ、ドレッサの表面に金属が露出しないようにした第(1)項又は第(2)項記載のドレッサの製造方法、及び、(4)台金の作用面においてダイヤモンド砥粒を仮固定し、次いでダイヤモンド砥粒を溶射により固着してダイヤモンド砥粒層を形成し、さらにダイヤモンド砥粒層を合成樹脂で覆い、ダイヤモンド砥粒の先端作用部を突出させ、ドレッサの表面に金属が露出しないようにした第(1)項又は第(2)項記載のドレッサの製造方法、を提供するものである。さらに、本発明の好ましい態様として、(5)台金の作用面においてダイヤモンド砥粒を仮固定し、次いでダイヤモンド砥粒を合成樹脂により埋め込み、ダイヤモンド砥粒の先端作用部を突出させ、ドレッサの表面に金属が露出しないようにした第(1)項又は第(2)項記載のドレッサの製造方法、及び、(6)台金の作用面においてダイヤモンド砥粒を仮固定し、次いでダイヤモンド砥粒をメッキにより固着してダイヤモンド砥粒層を形成し、さらにダイヤモンド砥粒層を合成樹脂で覆い、ダイヤモンド砥粒の先端作用部を突出させ、ドレッサの表面に金属が露出しないようにした第(1)項又は第(2)項記載のドレッサの製造方法、を挙げることができる。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明のドレッサは、台金上に結合材により固着されたダイヤモンド砥粒を有し、結合材が合成樹脂層により被覆され、ダイヤモンド砥粒の先端作用部が合成樹脂層より突出してなるものである。図1(a)は、本発明のドレッサの一態様の斜視図であり、図1(b)は、図1(a)のドレッサを中心軸を通る平面で切断したときの切断部端面図である。図1に示すドレッサは、カップ型の台金1の作用面にダイヤモンド砥粒が固着され、ダイヤモンド砥粒層2を形成している。ダイヤモンド砥粒3は、結合材4により台金1に固着され、結合材は合成樹脂層5により被覆され、ダイヤモンド砥粒の先端作用部が合成樹脂層より突出している。本発明のドレッサは、ダイヤモンド砥粒がすべて結合材により台金に強固に固着されていて、台金に固着されない浮き石となっているダイヤモンド砥粒が存在しないので、ドレッシング中にダイヤモンド砥粒が脱落するおそれがない。また、結合材が合成樹脂層により被覆されているので、結合材と反応性の高い研磨液が直接接触することがなく、結合材の金属分が溶出するおそれがない。そのため、本発明のドレッサは、半導体デバイスの層間絶縁膜及び金属配線などのケミカルメカニカルポリッシング用の研磨パッドのドレッシングに特に好適に使用することができる。本発明のドレッサによれば、ダイヤモンド砥粒が脱落し、研磨パッドに残存して、ウェーハ表面の損傷を生ずるおそれがない。また、研磨パッドに接触するドレッサの部分は、合成樹脂とダイヤモンド砥粒のみであるので、結合材の金属分が溶出して、被加工物であるウェーハに付着するおそれがなく、ケミカルメカニカルポリッシング後のウェーハの洗浄工程を簡略化することができる。
【0006】本発明において、台金上にダイヤモンド砥粒を固着する結合材には特に制限はなく、例えば、ロウ材、溶射材などを挙げることができる。図2及び図3は、結合材としてロウ材を用いる本発明のドレッサの製造方法の一態様の説明図である。図2(a)に示すように、カップ型の台金1の作用面に、作用面とほぼ同一形状の円環状に切断したロウ材板6を設置する。使用するロウ材には特に制限はなく、例えば、錫−チタン合金、銀−チタン合金、銅−クロム合金、銅−ガリウム−クロム合金、銅−錫−チタン合金、銅−ガリウム−チタン合金、銅−銀−チタン合金、金−タンタル合金などを挙げることができる。台金の作用面にロウ材板を設置した状態で、真空中でロウ材の融点以上に加熱することにより、ロウ材を融解し、ロウ材を台金の作用面に固着させる。このとき、ロウ材の表面に、図2(b)に示すように、うねりを生じるので、研削加工によりロウ材の表面を平坦化するとともに、ロウ材層の厚みを調整し、図2(c)に示すような、平坦で均一な厚みを有するロウ材層7を形成する。ダイヤモンド砥粒の突出量は、20〜150μmであることが好ましく、30〜100μmであることがさらに好ましい次いで、図2(d)に示すように、平坦で均一な厚みを有するロウ材層上に、ダイヤモンド砥粒3を載置する。ダイヤモンド砥粒を載置する方法には特に制限はなく、ロウ材層上にダイヤモンド砥粒を散布することができ、あるいは、ロウ材層上にダイヤモンド砥粒を適度な間隔をおいて配置することができる。ロウ材層上にダイヤモンド砥粒を載置したのち、ダイヤモンド砥粒の上に黒鉛などの平板8を置いてダイヤモンド砥粒を加圧し、真空中で加熱してダイヤモンド砥粒をロウ材により台金に固着させる。
【0007】図3(a)は、ダイヤモンド砥粒がロウ材により台金に固着された状態を示す断面図である。ダイヤモンド砥粒を平板で加圧することにより、ダイヤモンド砥粒の最突出部が同一平面上に揃い、ダイヤモンド砥粒の突出量の制御が容易になる。また、加圧加熱時に、ロウ材9が台金1上でダイヤモンド砥粒3の表面に盛り上がり、ダイヤモンド砥粒の一部を覆う形となるので、強固な接合力が得られる。ダイヤモンド砥粒を台金の作用面に固着してダイヤモンド砥粒層を形成したのち、合成樹脂によりダイヤモンド砥粒層を覆う。使用する合成樹脂には特に制限はなく、熱硬化性樹脂及び熱可塑性樹脂のいずれをも使用することができる。熱硬化性樹脂を用いるときは、マスキング材などにより台金の作用面を底とする溝を形成し、溝の中へ熱硬化性樹脂を注入して硬化させ、ダイヤモンド砥粒層を覆うことができる。熱可塑性樹脂を用いるときは、台金の形状と一致し、作用面上にキャビティを有する金型を用いて圧縮成形することにより、ダイヤモンド砥粒層を覆うことができる。熱硬化性樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂などを挙げることができる。熱可塑性樹脂としては、例えば、フッ素樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂などを挙げることができる。また、本発明においては、樹脂の機械的強度を向上させるために、非導電性の無機化合物粒子やファイバーを加えることもできる。熱硬化性樹脂としては、加熱硬化型のほかに常温硬化型の樹脂も使用することができ、さらに、熱硬化性樹脂に代えて光硬化性樹脂も使用することができる。これらの中で、熱硬化性樹脂、特にエポキシ樹脂は、注入及び硬化の操作が容易であり、硬化後の樹脂の表面部分の除去も容易であるので、特に好適に使用することができる【0008】図3(b)は、熱硬化性樹脂によりダイヤモンド砥粒層を覆う状態を示す断面図である。台金の作用面の外周部及び内周部をマスキング材10で覆い、溝を形成して、溝の中に熱硬化性樹脂11を注入し、硬化することによりダイヤモンド砥粒層を覆う。樹脂が硬化したのちマスキング材を外し、合成樹脂の表面部分を除去することによりダイヤモンド砥粒の先端作用部を突出させる。ダイヤモンド砥粒の先端作用部を突出させる方法に特に制限はなく、例えば、ダイヤモンド砥粒の最突出部が見えるまで研削盤などを用いて合成樹脂を除去したのち、一般砥石などによるドレッシング、鋳鉄などの定盤上でのシリコンカーバイドやアルミナなどの遊離砥粒を用いたドレッシング、ショットブラストなどにより、ダイヤモンド砥粒の突出量を所定の値とすることができる。従来のメッキによる方法では、メッキによりダイヤモンド砥粒層を覆う工程においても、メッキ層を除去してダイヤモンド砥粒の先端作用部を突出させる工程においても長時間を要していた。合成樹脂によりダイヤモンド砥粒層を覆う方法によれば、数ミリ程度の厚さの合成樹脂層も短時間で形成することができ、研削盤や遊離砥粒による合成樹脂の除去も短時間で精度よく行うことができる。図3(c)は、合成樹脂の表面部分を除去し、ダイヤモンド砥粒の先端作用部を突出させて得られた本発明のドレッサの断面図である。ダイヤモンド砥粒3がロウ材9により台金1に固着され、ダイヤモンド砥粒の先端作用部が合成樹脂層5より突出している。ダイヤモンド砥粒の突出量は、ダイヤモンド砥粒の平均粒径の5〜50%であることが好ましく、平均粒径の10〜20%であることがより好ましい。ダイヤモンド砥粒の突出量が平均粒径の5%未満であると、ドレッサのドレッシング作用が微弱になるおそれがある。ダイヤモンド砥粒の突出量が平均粒径の50%を超えると、ドレッシング作用が強すぎて、研磨パッドを損傷するおそれがある。本発明方法においては、必要に応じてさらにラップ加工を行うことができる。ラップ加工は、ダイヤモンド砥石を用いて突出したダイヤモンド砥粒の先端部をカットするものであり、ラップ加工を行うことにより、ドレッサに、使用当所から安定した優れた性能を発揮させることができる。
【0009】図4は、本発明のドレッサの製造方法の他の態様の説明図である。本態様においては、台金の作用面にダイヤモンド砥粒を仮固定し、次いでダイヤモンド砥粒を溶射により固着してダイヤモンド砥粒層を形成し、さらにダイヤモンド砥粒層を合成樹脂により覆ったのち、合成樹脂の表面部分を除去することによりダイヤモンド砥粒の先端作用部を突出させる。本態様においては、ダイヤモンド砥粒の仮固定は、メッキにより行うことができ、あるいは、接着により行うことができる。ダイヤモンド砥粒をメッキにより仮固定する場合は、図4(a)に示すように、台金1のダイヤモンド砥粒固定面12を残して、絶縁性のマスキング材13で被覆する。台金をメッキ浴に浸漬し、ダイヤモンド砥粒固定面にダイヤモンド砥粒3を載置し、台金に陰極を接続し、メッキ液に陽極を接続して、電気メッキを行う。メッキする金属は、ダイヤモンド砥粒を仮固定することができるものであれば特に制限はなく、例えば、ニッケル、クロムなどを好適に使用することができる。ダイヤモンド砥粒が仮固定され、ダイヤモンド砥粒固定面から脱落しない状態になれば、余剰のダイヤモンド砥粒を除去する。ダイヤモンド砥粒を接着により固定する場合は、樹脂などの接着剤を台金作用面に塗付したのち、ダイヤモンド砥粒を散布し、その上から均一な圧力で押圧し、必要に応じて加熱して、ダイヤモンド砥粒を仮固定する。図4(b)は、ダイヤモンド砥粒が、ダイヤモンド砥粒固定面に仮固定された状態を示す断面図である。ダイヤモンド砥粒を仮固定したとき、大部分のダイヤモンド砥粒はその一部が台金のダイヤモンド砥粒固定面に接した状態で仮固定されるが、台金のダイヤモンド砥粒固定面に接しない状態で付着し、浮き石14となっているダイヤモンド砥粒が存在する場合もあるので、仮固定を終了したのち、ダイヤモンド砥粒層面の表面をアルミナ砥石、シリコンカーバイド砥石などを用いて軽く研磨することにより、浮き石を除去することが好ましい。図4(c)は、浮き石を除去した状態を示す断面図である。
【0010】次いで、図4(d)に示すように、ダイヤモンド砥粒を仮固定したダイヤモンド砥粒固定面に溶射を行い、溶射材15によりダイヤモンド砥粒を固着する。使用する溶射材には特に制限はなく、例えば、亜鉛、アルミニウム、亜鉛−アルミニウム合金、ステンレス鋼、ニッケル−クロム合金、コバルト基合金、ニッケル基合金、ニッケル−アルミニウム複合粉末、ニッケル−クロム合金−アルミニウム複合粉末、ニッケル−黒鉛複合粉末、アルミニウム−ポリエステル複合粉末、自溶合金、MCrAlX合金などの金属、アルミナ、ジルコニア、炭化タングステンなどのセラミックス、ポリアミド、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エポキシ樹脂などのプラスチックスなどを挙げることができる。溶射方法には特に制限はなく、例えば、フレーム溶射、アーク溶射、プラズマ溶射などにより溶射することができる。溶射材により形成される膜は、比較的均一な厚みに揃うので、通常は膜の厚さをさらに調整する必要はない。さらに、図4(e)に示すように、台金の作用面の外周部及び内周部をマスキング材10で覆い、溝を形成して、溝の中に熱硬化性樹脂11を注入し、硬化することによりダイヤモンド砥粒層を覆う。樹脂が硬化したのちマスキング材を外し、合成樹脂の表面部分を除去することによりダイヤモンド砥粒の先端作用部を突出させる。ダイヤモンド砥粒の先端作用部を突出させる方法に特に制限はなく、例えば、ダイヤモンド砥粒の最突出部が見えるまで研削盤などを用いて合成樹脂を除去したのち、遊離砥粒などを用いてドレッシングすることによりダイヤモンド砥粒の突出量を所定の値とすることができる。本態様によれば、溶射材によってダイヤモンド砥粒が強固に台金に固着されるので、ダイヤモンド砥粒に強い力がかかっても、ドレッサからダイヤモンド砥粒が脱落するおそれがない。
【0011】本発明方法においては、台金の作用面にダイヤモンド砥粒を仮固定し、次いでダイヤモンド砥粒を合成樹脂により埋め込んだのち、合成樹脂の表面部分を除去することによりダイヤモンド砥粒の先端作用部を突出させることができる。本態様においても、ダイヤモンド砥粒をダイヤモンド砥粒固定面に仮固定し、浮き石を除去したのち、合成樹脂による埋め込みを行うことが好ましい。本発明方法においては、台金の作用面にダイヤモンド砥粒を仮固定し、次いでダイヤモンド砥粒をメッキにより固着してダイヤモンド砥粒層を形成し、さらにダイヤモンド砥粒層を合成樹脂で覆ったのち、合成樹脂の表面部分を除去することによりダイヤモンド砥粒の先端作用部を突出させることができる。本態様においては、ダイヤモンド砥粒をダイヤモンド砥粒固定面に仮固定し、浮き石を除去して図4(c)に示す状態としたのち、さらにメッキを続けてダイヤモンド砥粒を台金に固着することが好ましい。すなわち、図4(c)に示す状態から、ふたたびダイヤモンド砥粒固定面以外を絶縁性のマスキング材で被覆し、ダイヤモンド砥粒が確実に固着されるまでメッキを継続する。本態様によれば、ダイヤモンド砥粒を仮固定したのち直ちに合成樹脂により被覆する態様に比べ、ダイヤモンド砥粒がより強固に台金に固着されるので、ダイヤモンド砥粒に強い力がかかっても、ドレッサからダイヤモンド砥粒が脱落するおそれがない。本発明のドレッサにおいて、使用するダイヤモンド砥粒の粒度は#35〜#200であることが好ましく、#80〜#120であることがより好ましい。ダイヤモンド砥粒の粒度が#35を超えて粗くなると、天然ダイヤモンドが必要となってきわめて高価になり、また、ドレッシングされた研磨パッドのドレッシング作用が低下するおそれがある。ダイヤモンド砥粒の粒度が#200を超えて細かくなると、ダイヤモンド砥粒の充分な突出量を確保することが困難となり、また、ドレッシングされた研磨パッドの平坦性は粒度の細かさに伴って向上することなく、いたずらにドレッシング時間が長くなるのみである。本発明のドレッサにおいては、作用面に中心軸より放射状に溝を設け、ダイヤモンド砥粒層を放射状の溝により非連続状に分割することができる。図5は、本発明のドレッサの他の態様の斜視図である。本図のドレッサは、台金1の上に、8本の溝16により分割された8個のダイヤモンド砥粒層2を有している。このようにダイヤモンド砥粒層を分割し、溝を設けることにより、研磨パッドのドレッシングの際に研磨液の流出入や研磨屑の排出が容易になり、ドレッシングの速度と精度を一層向上することができる。
【0012】本発明のドレッサにおいては、ダイヤモンド砥粒層面は任意の形状とすることができる。図6は、本発明のドレッサのダイヤモンド砥粒層面の平面図である。図6(a)は、円形のダイヤモンド砥粒層面を、図6(b)は、楕円形のダイヤモンド砥粒層面を、図6(c)は、正方形のダイヤモンド砥粒層面をそれぞれ示す。また、ダイヤモンド砥粒層面には、溝16を設けてダイヤモンド砥粒層を分割することができる。図6(d)は、円環状と放射状の溝の組み合わせを、図6(e)は、碁盤目状の溝を、図6(f)は、放射状の溝をそれぞれ示す。このように溝を設けることにより、研磨パッドのドレッシングの際に研磨液の流出入や研磨屑の排出が容易になり、ドレッシングの速度と精度を一層向上することができる。本発明のドレッサによれば、研磨パッドのドレッシングに際してダイヤモンド砥粒の脱落がなく、半導体デバイスの層間絶縁膜又は金属配線などの研磨時の傷の発生を防ぐことができる。また、結合材と研磨液が接触することがないので、結合材の金属分が溶出してウェーハを汚染することがない。さらに、本発明のドレッサはダイヤモンド砥粒の最突出部の平坦性に優れるので、研磨パッドの平坦度が向上し、研磨パッドの切れ味が向上する。本発明方法によれば、合成樹脂層の形成及びダイヤモンド砥粒の先端作用部を突出させるための合成樹脂の表面部分の除去を、短時間で容易に精度よく行うことができる。
【0013】
【実施例】以下に、実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこの実施例によりなんら限定されるものではない。
実施例1寸法が240D−10W−20T−132Hである台金を、ステンレス鋼(SUS304)を旋盤加工することにより作製した。台金の作用面に、厚さ25μmのCu−Ag−Ti系のロウ材合金板を設置し、真空中、1,100℃で溶解させ、台金の作用面上に固着した。次いで、研削加工によりロウ材の表面部分を除去し、ロウ材層を均一な厚み20μmとした。この上に粒度#100/120、平均粒径149μmのダイヤモンド砥粒を均一に散布し、黒鉛の平板でダイヤモンド砥粒を加圧しながら真空中、850℃でロウ付けした。ロウ材はダイヤモンド砥粒と台金の接触部に盛り上がって、ダイヤモンド砥粒は台金に固着され、ダイヤモンド砥粒層が形成された。台金のダイヤモンド砥粒固定面の外周部及び内周部をマスキング材で覆い、エポキシ樹脂[日本チバガイギー(株)、AV138]100重量部と硬化剤[日本チバガイギー(株)、HY998]40重量部の混合物をダイヤモンド砥粒固定面上に流し込み、常温で1日放置したのち、さらに70℃で3時間加熱して硬化し、ダイヤモンド砥粒層を覆った。その後、マスキング材を外し、平面研削盤を用いてダイヤモンド砥粒の最突出部が見えるまでエポキシ樹脂を除去した。さらに、鋳鉄の定盤の上にシリコンカーバイドの遊離砥粒と水とを混合したスラリーを塗付し、ドレッサ作用面を定盤上でスラリーを介して相対運動させることによりドレッシングし、エポキシ樹脂層を50μm除去し、ダイヤモンド砥粒の先端作用部を突出させてドレッサを得た。
実施例2寸法が240D−10W−20T−132Hである台金を、ステンレス鋼(SUS304)を旋盤加工することにより作製した。台金の作用面に、粒度#100/120、平均粒径149μmのダイヤモンド砥粒一層分をニッケルメッキにより仮固定したのち、Ni−Cr(80−20重量%)合金粉末を厚さ70μmになるよう溶射してダイヤモンド砥粒を固着して、ダイヤモンド砥粒層を形成した。台金のダイヤモンド砥粒固定面の外周部及び内周部をマスキング材で覆い、エポキシ樹脂[日本チバガイギー(株)、AV138]100重量部と硬化剤[日本チバガイギー(株)、HY998]40重量部の混合物をダイヤモンド砥粒固定面上に流し込み、常温で1日放置したのち、さらに70℃で3時間加熱して硬化し、ダイヤモンド砥粒層を覆った。その後、マスキング材を外し、平面研削盤を用いてダイヤモンド砥粒の最突出部が見えるまでエポキシ樹脂を除去した。さらに、ガラスの定盤の上にシリコンカーバイドの遊離砥粒と油とを混合したスラリーを塗付し、ドレッサ作用面を定盤上でスラリーを介して相対運動させることによりドレッシングし、エポキシ樹脂層を50μm除去し、ダイヤモンド砥粒の先端作用部を突出させてドレッサを得た。
【0014】
【発明の効果】本発明のドレッサによれば、研磨パッドのドレッシングに際してダイヤモンド砥粒の脱落がなく、半導体デバイスの層間絶縁膜又は金属配線などの研磨時の傷の発生を防ぐことができる。また、結合材と研磨液が接触することがないので、結合材の金属分が溶出してウェーハを汚染することがない。さらに、本発明のドレッサはダイヤモンド砥粒の最突出部の平坦性に優れるので、研磨パッドの平坦度が向上し、研磨パッドの切れ味が向上する。本発明方法によれば、合成樹脂層の形成及びダイヤモンド砥粒の先端作用部を突出させるための合成樹脂の表面部分の除去を、短時間で容易に精度よく行うことができる。




 

 


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